JPH0411574B2 - - Google Patents

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JPH0411574B2
JPH0411574B2 JP63111821A JP11182188A JPH0411574B2 JP H0411574 B2 JPH0411574 B2 JP H0411574B2 JP 63111821 A JP63111821 A JP 63111821A JP 11182188 A JP11182188 A JP 11182188A JP H0411574 B2 JPH0411574 B2 JP H0411574B2
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は高重合度ポリブチレンテレフタレート
(以下、PBTという)の製造方法、さらに詳しく
はテレフタル酸(以下、TPAという)と、1,
4−ブタンジオール(以下、BGという)とを主
な出発原料とする直接重合法(以下直重法とい
う)において、そのエステル化反応に特定の添加
剤を適用することによつて高重合度PBTを短時
間で製造する方法に関するものである。 [従来技術] 今日、PBTは成形性、耐熱性、耐薬品性など
卓越した特性を活かして電気用部品、自動者用部
品などの成形用樹脂として、またソフト性、スト
レツチ性を活かして繊維用としても、その用途が
拡大しつつある。 さて、PBTの製造において、直重法はその反
応過程において副生物の全て回収、再利用するこ
とが可能なため経済的であり、また省資源的にも
も優れたプロセスと一般に認められている。 かかるPBTの直重法、特にエステル化反応に
は、触媒の存在が不可欠であり、その触媒として
有機チタン化合物が広く用いられている。 しかし、有機チタン化合物(例えばチタン酸エ
ステル)は、エステル化反応触媒として優れた触
媒活性を示す一方、その反応やBGの分解(脱水
環化)で副生する水によつて加水分解を受け、不
溶性異物の生成や、触媒としての活性低下を起こ
し易い。このようなエステル化段階での不溶性異
物の生成や触媒活性の低下問題は、当然はがら反
応時間の短縮化にとつて阻害因子となるばかり
か、反応生成物の透明性を著しく低下させ、ひい
ては重合反応性の低下のため所望の重合度が得ら
れず、場合によつては重縮合反応の“頭打ち”現
象を起したり、更にポリマの成形過程では不溶性
異物に由来する成形性の低下や成型品の品質低下
などの問題が惹起するようになる。 かかる有機チタン化合物の不溶化・失活問題に
対して、有機チタン化合物をエステル化反応率50
%を境に前半、後半各々に添加する、添加方法の
改善(例えば特開昭49−57092号公報)などが提
案されているが、有機チタン化合物の不溶化・失
活問題はあまり改善されず、効果に限界がある。 また、多価アルコール系化合物とアルカリ金属
化合物とを併用するなどの手段(例えば特開昭62
−225524公報)、アルカノールアミンチタン酸エ
ステル化合物を触媒として用いる手段(例えば特
開昭62−141022公報)、有機チタン化合物とアル
カノールアミン化合物とを併用するなどの手段
(例えば特開昭62−199617公報)が提案されてい
るが、これらの手段によつてポリマの重合反応性
がある程度改良されるとは言え、エステル化段階
における有機チタン化合物の不溶化・失活問題は
依然未解決であるばかりか、この不溶化・失活に
基づくポリマ色調の低下や、増粘性が大きいなど
の問題があつた。従つて、直重法により高重合度
のPBTを短時間で製造するためには、エステル
化段階における有機チタン化合物触媒の加水分解
による不溶化・失活問題を如何にして解決するか
が当技術分野での重要な検討課題であつた。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の課題は、直重法によるPBTの製造、
特にそのエステル化反応における有機チタン触媒
の不溶化・失活を抑制し、反応時間の短縮を図る
ことにある。また他の課題はエステル化反応にお
ける有機チタン触媒の不溶化・失活を抑制するこ
とによつて不溶性異物の生成、分岐構造の生成に
よる増粘現象、ポリマの着色、成形品物性や繊維
物性の低下などの諸問題を解消することにある。 [課題を解決するための手段] 本発明の上記課題は、テレフタル酸を主とする
ジカルボン酸成分とブタンジオールを主とするグ
リコール成分とから、エステル化反応及び重縮合
反応を経由してポリブチレンテレフタレートを製
造するに際し、前記エステル化反応をヒンダード
フエノール系化合物および有機チタン化合物の存
在下で行なうことによつて、解決することができ
る。 以下、本発明の構成を具体的に説明するが、先
ず本発明の骨子であるPBTのエステル化反応に
用いるヒンダードフエノール系化合物と有機チタ
ン触媒について述べる。 すなわち、本発明においては、エステル化反応
に際し、必ずヒンダードフエノール系化合物、即
ち、OH基の隣接位に立体障害となる置換基を有
するフエノール化合物を存在させておく必要があ
る。 従来、この種のヒンダードフエノール系化合物
をPBTの溶融重縮合もしくは固相重合段階で用
いることは公知である(例えば、特公昭55−7853
号公報、特公昭58−34493号公報など)。しかし、
これらの技術は溶融重縮合ないし固相重合時にお
けるポリマーの酸化分解の防止を課題とするもの
で、ヒンダードフエノール系化合物がエステル化
段階における有機チタン触媒の不溶化・失活に対
して極めて効果的に作用すること等については全
く示されていない。 この種のヒンダードフエノール系化合物の例と
しては、下記式[]〜[]で表されるヒンダ
ードフエノール系化合物である。 ただし、Xは1〜4の整数であり、R1は炭素
数1〜20のアルキル基、R2は
【式】 を示す。 具体的には、2,6−ジ−t−ブチルパラクレ
ゾール、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフエニル)プロピオン酸、ペンタエリス
リチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネー
ト]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリエチ
レングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオ
ネート]などが挙げられ、特にペンタエリスリチ
ル−テトラキス]3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネート]、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プ
ロピオネート]などが好ましい。 これらのヒンダードフエノール系化合物は一種
もしくは二種以上を併用することができる。 該ヒンダードフエノール化合物の添加量は、原
料のグリコール成分に対して好ましくは0.001〜
0.1モル%、更に好ましくは0.003〜0.05モル%の
範囲である。添加量が0.001モル%より少ないと
エステル化段階における有機チタン触媒の不溶
化・失活の抑制効果が不充分であり、また0.1モ
ル%より多いと前記効果が飽和するばかりか、ポ
リマの着色傾向があり好ましくない。 ヒンダードフエノール系化合物の添加時期とし
ては、エステル化反応における有機チタン化合物
の不溶化・失活を抑制もしくは防止するためのも
のであるから、有機チタン化合物が存在する反応
系には前記ヒンダードフエノール系化合物を存在
させねばならない。このためにはエステル化反応
触媒として有機チタン化合物を添加する前、また
は同時にヒンダードフエノール系化合物を添加す
る必要がある。また添加に際しては、一括添加、
あるいは分割添加でもよい。これらのヒンダード
フエノール系化合物は必要に応じてエステル化反
応終了以降、重縮合反応前、あるいは重縮合反応
途中に追添加することもできる。 添加方法としては、単独で添加してもよいし、
またBG等の有機溶剤により稀釈し添加しもよ
い。 また本発明における有機チタン化合物の例とし
ては (R1O)oTi(OR2)4-o (ただし、R1,R2は炭素数1〜10の脂肪族、脂
環族、芳香族、炭化水素、nは1〜3の数字(少
数を含む)である。) で表されるチタン酸エステルである。 具体的には、チタン酸のメチルエステル、テト
ラ−n−プロピルエステル、テトラ−n−ブチル
エステル、テトライソプロピルエステル、テトラ
イソブチルエステル、テトラ−tert−ブチルエス
テル、シクロヘキシルエステル、フエニルエステ
ル、ベンジルエステル、トリルエステル、あるい
はこれらの混合エステルなどである。これらのう
ちで特にテトラ−n−プロピルエステル、テトラ
−n−ブチルエステル、テトライソプロピルエス
テルなどが好ましい。これらの有機チタン化合物
は一種もしくは二種以上を併用することができ
る。 該有機チタン化合物の添加量としては、通常生
成ポリマに対して0.005〜0.5重量%、好ましくは
0.01〜0.2重量%の範囲である。添加量が0.005重
量%より少ないと、エステル化反応ないし重縮合
反応触媒としての効果が不充分であり、特にエス
テル化反応においては反応時間が長引くと共に、
テトラヒドロフランの副生量が増加する傾向が認
められる。一方、添加量が0.5重量%より多いと、
触媒効果が飽和状態となるばかりか、生成ポリマ
の透明性が低下したり、物性低下などの欠点が生
じる傾向があり好ましくない。 有機チタン化合物の添加時期としては、エステ
ル化反応前に一括または分割添加してもよい。こ
れらの有機チタン化合物は必要に応じ重縮合反応
触媒として、エステル化反応終了以降重縮合反応
前に一括または分割して添加することもできる。 なお、本発明において、エステル化反応性を更
に高め、かつテトラヒドロフランの副生を一層抑
制するために、モノアリキルスズ化合物、モノア
リールスズ化合物、ジアルキルスズ化合物、ジア
リールスズ化合物、トリアルキルスズ化合物、ト
リアリールスズ化合物、テトラアルキルスズ化合
物などの有機スズ化合物を添加することもでき
る。その場合の添加量は生成ポリマに対して0.01
〜0.5重量%程度が好ましい。 次に、本発明における上記以外の構成について
説明する。 本発明におけるジカルボン酸とは、少なくとも
50モル%がTPAであり、該TPA以外のジカルボ
ン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタリン
ジカルボン酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエ
ニルエタンジカルボン酸、ジフエニルエーテルジ
カルボン酸、セバシン酸、蓚酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、ドデカンジオン酸、アジ
ピン酸などの芳香族、脂肪族、脂環族ジカルボン
酸のような共重合成分を50モル%未満を用いるこ
とができる。 また、グリコール成分としては、少なくとも50
モル%がBGであり、該BG以外のグリコール成
分としては、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリメ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、
シクロヘキサン1,4−ジメタノール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコールおよびこれらの変性
物などを50モル%未満の範囲で用いることができ
る。 かかるジカルボン酸及びグリコールとを主たる
出発原料とするエステル化反応は、反応条件とし
て、反応開始時の酸成分に対するグリコール成分
の使用モル比(グリコール/ジカルボン酸)を
2.0以下、好ましくは1.05〜1.8とするのが望まし
い。2.0を越えるとBGの分解による副生テトラヒ
ドロフランが多量に生成し易く、原料コストアツ
プなど経済的な面で好ましくない。 なお、このとき酸成分に対するグリコール成分
の使用モル比を0.4〜1.3としてエステル化反応を
開始し、しかる後、全必要量の残りのグリコール
を追添加してエステル化反応を完結させることも
できる。また、反応温度条件としては180℃〜240
℃の範囲が好ましく、これ以上の高温ではBGの
分解によるテトラヒドロフランの副生量が多くな
る傾向にある。また、この温度はエステル化反応
の開始から完結するまでの間、一定温度で行なつ
てもよく、また反応開始時から随時反応温度を上
昇させる方法であつてもよい。さらに反応圧力条
件としては、通常200〜760mmHgの範囲で行うが、
BGの分解や有機チタン化合物の加水分解などを
抑制する上から、減圧下で行うと効果的である。
なお、このときの反応圧力は弱減圧状態でスター
トし、反応の途中から減圧度を高める方法を採用
してもよい。 エステル化の雰囲気としては、酸素を含まない
不活性気体の雰囲気とすることが好ましい。雰囲
気中に酸素が含まれていると、ヒンダードフエノ
ール系化合物に起因する着色が起こり易くなる。 このようにして得られたエステル化反応生成物
は、引き続き重縮合反応を行うが、その重縮合条
件としては、特に限定されるものではなく、通常
のPBTの製造に用いられる反応条件をそのまま
採用することができる(例えば、温度230℃〜250
℃、圧力1mmHg以下など)。 また、重縮合反応はその一部または全部を固相
で行つてもよい。またその一部または全部を連続
的に行つてもよい。 その他、PBTの諸特性が損なわれない範囲内
で各種の添加剤、例えば艶消剤、蛍光増白剤、安
定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、結晶
核剤などを適宜添加してもよい。 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 なお、本例中、部とは重量部を意味する。また
固有粘度、ポリマの溶液ヘイズ、溶融粘度(メル
トインデツクス)は次の方法で測定した。 固有粘度 固有粘度はポリマチツプ2.0gを25mlのオルソク
ロロフエノール(OCP)溶媒で加熱溶解し、そ
の後25℃で測定した。 ポリマの溶液ヘイズ ポリマの溶液ヘイズは、触媒金属化合物の反応
系中での析出により生じる濁り度を表わし、フエ
ノールと四塩化エタン(60:40wt%)を混合溶
媒とし、該溶媒40mlにポリマチツプ5.4gを加熱溶
解し、該ポリマ溶液を30mm石英セルにいれて積分
球式ヘーズメーター(日本精密光学製)で測定し
た。 溶融粘度(メルトインデツクス) 溶融粘度(メルトインデツクス)はメルトイン
デクサー(宝工業製)を使用し、ポリマチツプを
温度250℃で溶融し、荷重2160gをかけて2.0mmφ
のオリフイスから10分間押出し、その重量を測定
した。 実施例1,比較例1 TPA755部、BG696部と第1表に示すテトラ−
n−ブチルチタネート(以下、TBTと略称)お
よびペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)
プロピオネート](以下、IR1010と略称)を精留
塔の付いた反応器に仕込み、反応器内をN2ガス
で置換し、180℃から230℃まで徐々に昇温しなが
らエステル化反応を進め、生成する水とテトラヒ
ドロフランを精留塔を経由して留去した。 エステル化を開始してから反応が完結するまで
に要した時間は第1表の通りであつた。 得られた反応生成物をオートクレーブに移し、
第1表に示すようにTBTを添加し、常圧から1.0
mmHg以下まで60分かけて徐々に減圧にし、同時
に245℃まで昇温し、245℃mmHg以下で3時間15
分間、重縮合反応せしめた。 なおこのとき、エステル化反応において
R1010を添加しなかつた場合、並びに重縮合反応
においてのみR1010を添加した場合の例(比較
例)、重縮合反応においてIR1010を追添加した場
合の例(実施例)を示した。 得られたポリマ重合度(固有粘度)、溶液ヘイ
ズを第1表に示した。 これらの結果から明らかなように、反応性向
上、ポリマの溶液ヘイズダウンに関して、本発明
におけるヒンダードフエノール系化合物の効果は
顕著に認められる。 また、本例中、No.2,5およびNo.6,7から明
らかなように、ヒンダードフエノール系化合物を
重縮合開始前に添加しても重縮合反応性の向上効
果は得られず、エステル化反応開始前に添加する
ことではじめて本発明の効果が得られることがわ
かる。 実施例2、比較例2 TPA755部、BG328部と第2表に示すTBT触
媒およびIR1010、さらにジブチルスズオキシド
0.05wt%/ポリマを精留塔の付いた反応器に仕込
み、反応器内をN2ガスで置換し、180℃、550mm
Hgの減圧度でエステル化反応を開始し、徐々に
昇温すると共に、BG206部を連続的に追添加し
た。生成する水とテトラヒドロフランを精留塔を
経由して留去した。エステル化を開始してから反
応が完結するまでに要した時間は第2表に示すと
おりであつた(エステル化反応終了時の温度は
240℃)。 得られた反応生成物をオートクレーブに移し、
第2表に示す有機チタン化合物触媒、および
0.02wt%(対ポリマ)のリン酸を添加し、実施例
1と同じ方法で3時間05分間、重縮合反応せしめ
た。なお、このときエステル化反応において、
IR1010を添加しなかつた場合の例(比較例)を
示した。 得られたポリマの重合度(固有粘度)、溶液ヘ
イズを第2表に示した。 これらの結果からも、反応性向上、ポリマの溶
液ヘイズダウンに関して本発明におけるヒンダー
ドフエノール系化合物の効果は顕著に認められ
る。 実施例 3 実施例1,No.3において、IR1010の代りに、
第3表に示すヒンダードフエノール系化合物を用
いて反応性向上、ポリマの溶液ヘイズダウンの効
果を調べた。この結果を第3表に示した。 実施例4、比較例3 実施例1,No.3およびNo.7において、重縮合時
間を更に延長して、重縮合反応を進めたときの重
縮合時間に対するポリマの重縮合反応の進行状況
を調べた。その結果を第4表に示した。 これらの結果から、本発明方法にかかるNo.1〜
3はヒンダードフエノール系化合物を添加しない
No.4〜6(比較例)に比べて短時間で高重合度に
到達し、しかもNo.6に見られるような重合反応の
頭打ち現象が起こつていない。 実施例5、比較例4、参考例 実施例1,No.3において、第5表に示すように
IR1010を0.02モル%/BG添加の例、従来技術の
代表的透明化添加剤であるトリメチロールプロパ
ン(以下、TMPと略称)を0.15モル%/BG添加
の例、またエステル化反応時の添加剤を無添加の
例についてエステル化反応を行ない、更に重縮合
時間を変更して種々の重合度のポリマを調整し
た。得られたポリマの重合度(固有粘度)と溶融
粘度(Melt Index)を測定し、それぞれのポリ
マの増粘作用について調べた。 その結果を第5表、第1図に示した。 これらの結果から明らかなように、TMPを添
加したポリマは無添加系ポリマに対して重合度と
溶融粘度の関係に明確な差が現れている。これに
対して本発明におけるヒンダードフエノール系化
合物の代表例であるIR1010を添加したポリマは
添加剤無添加系ポリマと殆ど同じ重合度と溶融粘
度の関係にある。このようにTMPにはポリマに
対して増粘作用があり、一方のIR1010にはその
ような増粘作用が殆どない。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 [発明の効果] 以上述べたように、本発明は直重法による
PBTの製造段階、特にそのエステル化反応系に
おける有機チタン化合物触媒の不溶異物化、失活
問題をヒンダードフエノール系化合物の適用によ
つて解消でき、次のような工業上、極めて大きな
効果を奏する。 (1) エステル化反応の所要時間が従来法(ヒンダ
ードフエノール系化合物不使用の場合)に比較
して大幅に短縮できる。 (2) 有機チタン化合物触媒の加水分解によつて生
成する不溶性異物が減少し、ポリマの溶融透明
性を格段に向上させる。このことは成形加工品
の表面光沢、成形ないし製糸性などの向上を顕
著にする。 (3) 重縮合反応において、より短い時間で所望ど
おりの高重合度(極限粘度;0.8以上)のPBT
が得られる。 (4) 得られたポリマは架橋や増粘現象がなく、高
タフネスの成形品、フイルム、繊維などが得ら
れる。 (5) PBT原料のTPAやBG中には酢酸などの有
機チタン化合物触媒の不溶化・失活を促進する
成分が含有されていることが多いが、本発明の
適用によりそれ等の影響を受けることなく、高
い反応性を維持することができる。 なお、本発明の上記効果が得られる理由は明確
ではないが、本発明におけるヒンダードフエノー
ル系化合物が効率よく有機チタン化合物触媒に配
位して水に強いアルコキサイドを形成するため不
溶化・失活を起こさず、高活性が維持できるもの
と推定される。
【図面の簡単な説明】
第1図は直重法によるPBT製造時において、
添加剤による増粘作用を示す図である。 ○……IR1010添加、△……TMP添加、●……
添加剤なし。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と
    ブタンジオールを主とするグリコール成分とか
    ら、エステル化反応及び重縮合反応を経由してポ
    リブチレンテレフタレートを製造するに際し、前
    記エステル化反応をヒンダードフエノール系化合
    物および有機チタン化合物の存在下で行なうこと
    を特徴とする高重合度ポリブチレンテレフタレー
    トの製造方法。
JP11182188A 1988-05-09 1988-05-09 高重合度ポリブチレンテレフタレートの製造方法 Granted JPH01282215A (ja)

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