JPH0414047B2 - - Google Patents
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- JPH0414047B2 JPH0414047B2 JP58251968A JP25196883A JPH0414047B2 JP H0414047 B2 JPH0414047 B2 JP H0414047B2 JP 58251968 A JP58251968 A JP 58251968A JP 25196883 A JP25196883 A JP 25196883A JP H0414047 B2 JPH0414047 B2 JP H0414047B2
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- Prior art keywords
- sheet
- temperature
- rolled
- thermoplastic resin
- thickness
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
本発明は機械的性能、とくに強靱性に優れ、耐
衝撃性が高く、かつ外観のすぐれた熱可塑性樹脂
の圧延シート状物に関する。 近年、各種容器、自動車の部品、電気器具部品
等に熱可塑性樹脂シート状物がそのままの形で、
あるいは真空成形、圧空成形、スタンピング成形
等の加工工程を経て広く使用されている。これら
の分野のうちとくに、高い強度および弾性が要求
されしかも異方性をきらう分野においては、熱可
塑性樹脂にフレーク状フイラーを配合使用すると
強度および弾性が顕著に向上することが良く知ら
れている。さらに高い強度、弾性率が望まれる場
合には、例えば特開昭54−161667号に示すよう
に、該配合物をその融点より十分高温で圧延成形
することによりフレーク状フイラーを配向させて
所期の目的を達成することができる。しかしなが
ら、熱可塑性樹脂に強化用フイラーとしてフレー
ク状フイラーを配合する場合の最大の欠点は、組
成物が脆くなる、すなわち強靱性を欠き、耐衝撃
性とくにアイゾツト衝撃強度が低下することであ
る。しかもこの傾向は、フレーク状フイラーを配
向させる程、顕著になる。一方、例えば特開昭55
−27203号に示されるように、熱可塑性樹脂シー
トを樹脂の融点より低い温度で延伸または圧延し
てその透明性を向上させたり、USP4,282,277
に示されるように樹脂の融点より低い温度で圧延
して靱性を向上させたりすることが行われている
が、フレーク状フレーク状を配合した場合、延伸
または圧延したときにフレークの厚さと同程度の
厚さのシート表層部の剥離にもとずく白化が生じ
たり、また、物性の向上がおもわしくなかつた
り、さらに高温雰囲気におかれたときの寸法安定
性が悪かつたり、実用に耐えないものしか得られ
ていないのが実情であつた。 本発明らは、強度、弾性率等の機械的性能、と
くに強靱性および耐衝撃性に優れ、白化のない、
高温雰囲気下でも寸法安定性に優れたシート状物
を得るため鋭意検討した結果、結晶化度10%以上
の熱可塑性樹脂とフレーク状フイラーで成形した
シート状物を冷却し、該シート状物を構成する樹
脂の融点で結晶の一部を融解させた後、等方的に
圧延して結晶を配向させ、圧延したまま融解した
結晶を再結晶させることによつて得られた圧延シ
ート状物が上記の目的を満足するシート状物であ
ることを見出し本発明に至つた。 すなわち本発明は、結晶化度10%以上の熱可塑
性樹脂90〜20重量%とフレーク状フイラー10〜80
重量%を溶融混練して成形したシート状物を冷却
し、次いで該シート状物を構成する熱可塑性樹脂
の融点で結晶の一部を融解させた後、等方的に圧
延して結晶を配向させ、圧延したまま融解した結
晶を再結晶させることによつて得られるシート状
物であつて、該圧延シート状物を構成している熱
可塑性樹脂の分子鎖に平行な結晶面における結晶
の配向度がX線回折で65%以上であり、該樹脂の
結晶融解が始まる温度より20℃低い温度で測定し
た厚さ変化率が2%以下であり、かつノツチ付ア
イゾツト衝撃強度が未圧延シート状物の2倍以
上、靱性が未圧延シート状物の1.5倍以上である
ことを特徴とする圧延シート状物である。 本発明に用いられる結晶化度10%以上の熱可塑
性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、
ナイロン−6、ナイロン−66、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート等があ
げられる。なかでもポリエチレン、ポリプロピレ
ンは本発明の熱可塑性樹脂として好適に用いられ
るが、分子量50000以上のポリエチレン、分子量
250000以上のポリプロピレンはとくに好ましく用
いられる。さらに、これらの変性品、ブレンド物
が目的に応じて用いられる。 本発明に用いられるフレーク状フイラーとして
はマイカ、ガラスフレーク、タルク等があげられ
るが、マイカは本発明のフイラーとして好適であ
り好ましく用いられる。マイカは金マイカ(フロ
ゴパイト)、白マイカ(マスコバイト)、合成マイ
カ等から適宜選択されうる。これらのフイラーは
フレーク状を呈していることが必要であり、フレ
ーク状を呈していない粉体や繊維状フイラーを用
いると本発明の効果は少ない。該フレーク状フイ
ラーの平均粒径(重量平均値)は、成形後のシー
ト状物に外見上から1,5mm以下が望ましい。ま
た該フレーク状フイラーのアスペクト比(重量平
均値)は、成形後のシート状物の強度、弾性率の
点で10以上のものが望ましい。 本発明の強靱で耐衝撃性の高いシート状物は結
晶性熱可塑性樹脂とフレーク状フイラーから構成
されているが、該混合物中のフレーク状フイラー
の混合率は10〜80重量%で実施される。フレーク
状フイラーの混合率が10重量%より少ないと本発
明の効果が小さく、80重量%より多いと成形性が
不良になる。 本発明の強靱な熱可塑性樹脂シート状物を製造
するにあたり、マイカ以外の充填材、例えば炭酸
カルシウム、ガラスビーズ、シリカ、ガラス繊
維、炭素繊維、アラミド繊維、木粉、チタン化合
物等を補助的に用いてもよい。さらに、顔料、安
定剤、滑材、シランカツプリング剤、紫外線吸収
剤、熱劣化防止剤等を必要に応じて適宜添加して
もよい。 本発明でいう融点とは、樹脂の結晶融解開始温
度以上、結晶融解終了温度以下の温度範囲をさ
し、示差走査熱量測定(DSC)することよつて
求めらる。結晶性熱可塑性樹脂の結晶の熱融解挙
動をDSCで観測することは一般的に行われてお
り、結晶性熱可塑性樹脂を空気中もしくは窒素中
で一定速度で昇温して融解させて得られる吸熱曲
線とベースラインとの交点のうち、低温側に対応
する温度を結晶融解開始温度、高温側に対応する
温度を結晶融解終了温度とする。本発明のシート
状物はかかる融点で等方的に圧延されて製造され
るが、より好ましくは吸収ピークの頂点に対応す
る温度で圧延した方がさらに良い結果が得られ
る。これらの特性温度は測定時の昇温速度にも依
存するが、一般に5〜20℃/分の昇温速度範囲で
測定すれば実際の成形加工条件と良く一致する。
これらの特性温度は、フレーク状フイラーと樹脂
の比率によつてはほとんど変動しない。 本発明において、熱可塑性樹脂の結晶化度は10
%以上であることが必要である。結晶化度が10%
より小さい熱可塑性樹脂を用いると、ノツチ付ア
イゾツト強度や靱性等の機械的性能や寸法安定性
に優れた圧延シート状物を得ることができない。
熱可塑性樹脂の結晶化度は、X線回折、密度、
IRスペクトル、融解熱の測定等によつて求める
ことはできるが、本発明においてはX線回折また
は融解熱の測定による方が正確であり好ましい。 本発明において、圧延シート状物の結晶の配向
度は65%以上であることが必要である。配向度が
65%より小さい圧延シート状物では本発明の目的
とする機械的性能を満足することができない。結
晶の配向度はX線回折により測定された分子鎖に
平行な結晶面の配向分布曲線の半値巾Hを使つて
下記の式により求めることができる。 配向度(%)=(180−H)/180×100 また本発明においては、樹脂の結晶融解が始ま
る温度より20℃低い温度で測定した厚さ変化率が
2%以下であることが必要である。厚さ変化率は
樹脂の結晶融解開始温度より20℃低い温度で1時
間加熱した後、室温まで冷却して厚さを測定し、
次式により求める。 厚さ変化率(%) =加熱後の厚さ−加熱前の厚さ/加熱前の厚さ×10
0 厚さ変化率2%より大きいシート状物は高温雰
囲気下での寸法安定性に優れているとは言え難
い。 またさらに本発明の圧延シート状物のノツチ付
アイゾツト衝撃強度は未圧延シート状物の2倍以
上、靱性は未圧延シート状物の1.5倍以上である
ことが必要である。ノツチ付アイゾツト衝撃強度
はASTM D 256に従つて測定できる。また靱
性は、曲げ強度および曲げたわみをASTM D
790に従つて測定し、曲げ強度×曲げたわみ×1/2
によつて求めることができる。ノツチ付アイゾツ
ト衝撃強度や靱性が上記値を満足しないシート状
物は機械的性能に優れたシート状物とは言え難
い。 本発明におけるシート状物とは厚さ数mmのシー
トから厚さ10μm程度のフイルムまでをいうが、
かかるシート状物は、溶融した結晶性熱可塑性樹
脂とフレーク状フイラーの混合物を押出機及びT
ダイを用いて成形してシート状物とし、該シート
状物の融点で結晶の一部を融解した後、等方的に
圧延して結晶を配向させ、圧延したまま融解した
結晶を再結晶させることによつて製造される。こ
のように、本発明の実施するにあたつては、圧延
時に結晶が一部存在することが必要であり、シー
ト状物を押出機及びTダイを用いて成形し、その
まま引き続いて圧延する場合には、シート状物の
融点で等方的に圧延する前に該シート状物の少な
くとも一部が結晶化する温度領域すなわち結晶化
開始温度と結晶化終了温度との間の温度領域に一
旦冷却して本発明を実施することが必要である。
圧延中または圧延後に該シート状物が融点より高
い温度にさらされると強靱性、耐衝撃性は失われ
てしまう。また、圧延を融点より低い温度で行な
うと、フレークが移動する際にフレークと樹脂の
界面がひずみ、シート表層部にフレークの厚さと
同程度の厚さの剥離が生じ、シートが白化する。
また、得られたシートの高温雰囲気下での寸法安
定性も低い。シートが白化するとシートの機械的
性能、とくに耐衝撃性や靱性が著しく低下する
が、シート表層部に白化が認められるかどうかは
走査型電子顕微鏡で容易に観察することができ
る。 本発明を実施する場合の圧延倍率は通常1.5〜
20で実施されるが、ポリマーの種類、ポリマーと
フイラーの混合割合、フイラーの種類、フイラー
の粒径およびアスペクト比等により変えることが
必要である。例えばポリプロピレン90重量%に、
平均粒径40μmのマイカを10重量%混合した場合、
圧延倍率(圧延前の厚さと圧延後の厚さとの比)
が6倍までは物性が向上するが6倍以上の圧延で
はそれ以上の物性の向上は認められない。一方、
例えばポリプロピレン60重量%に、平均粒径
70μmのマイカを40重量%混合した場合は18倍の
圧延倍率まで強靱性、耐衝撃性の向上が続く。 本発明による圧延シートを得るための装置は、
平板プレス、ロールプレス等が使用される。ロー
ルプレスを使用する場合は縦、横方向に二回以上
通す必要がある。本発明の方法により、弾性率、
強度が高くかつ異方性がない特徴を維持しながら
強靱性、耐衝撃性を大きく改良した白化のない、
熱安定性のすぐれた製品を提供することができ
る。以下、実施例によつて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによつて何等制限される
ものではない。 実施例 1、比較例 1,2,3 平均粒径40μm、アスペクト比35の金雲母(ス
ゾライトマイカ325ーS、(株)クラレ販売)40重量
%と分子量400000のポリプロピレン60重量%を混
合し、40mmφの押出機を用いて溶融混合し、巾
200mmのT−ダイを用いてシート状に押出し、80
℃の温水を循環させた冷却ロールを通して厚さ6
mmおよび2mmのシートを得た。該シートを理学電
機(株)製示差操作熱量計により空気中、昇温速
度10℃/分。測定温度範囲室温〜350℃、試料10
mgの条件で示差熱分析を行なつたところ、163℃
にピークをもつた155℃(結晶融解開始温度)〜
170℃(結晶融解終了温度)にわたるポリプロピ
レンの結晶融解に基く吸熱曲線が得られた。該厚
さ6mmのシートをピーク温度である163℃に予熱
し、163℃で油圧プレスを用いて厚さ3mmに圧延
し(圧延比2)、脱圧せずに室温まで冷却し、
ASTM D 790に従つて曲げ強度、曲げたわみ
および曲げ弾性率を、ASTM D 256に従つて
アイゾツト衝撃強さ(ノツチ付)を測定し、表1
に記載した。また、強靱性をあらわす尺度として
曲げ強度×曲げたわみ×1/2の値を計算し、表1
に記載した。また該厚さ2mmのシートを163℃に
予熱し、163℃で油圧プレスを用いて厚さ1mmの
シートを得(圧延比2)、ASTM D 638に従つ
て引張強度を測定した(実施例1)。また、X線
回折により測定した該シートの結晶化度および結
晶の配向度を表1に付せて記載した。また、該厚
さ3mmのシートを135℃(結晶融解開始温度より
20℃低い温度)で1時間加熱した後、室温に冷却
して厚さを測定し、次式により厚さ変化率を求め
表2に記載した。 厚さ変化率(%) =加熱後の厚さ−加熱前の厚さ/加熱前の厚さ×100 本実施例により得られた圧延シートは表層部を
走査型電子顕微鏡(150倍)で観察した結果、第
1図に示すように白化は認められなかつた。 次に該厚さ6mmおよび2mmのシートを140℃に
予熱し、140℃(結晶融解開始温度よりも低い温
度)で油圧プレスを用いて実施例1と同様に圧延
し、実施例1と同様な物性測定を行なつて表1に
記載した(比較例1)。該厚さ3mmの圧延シート
の厚さ変化率を実施例1と同様の方法で測定し、
表2に記載した。比較例1の圧延シートは、走査
型電子顕微鏡(倍率150倍および500倍)観察の結
果、第2図および第3図に示すように、シート表
層部に白化がみられる。 該厚さ6mmおよび2mmのシートを185℃に予熱
し、185℃(融解終了温度より高い温度)で油圧
プレスを用いて実施例1と同様に圧延し、実施例
1と同様な物性測定を行なつて表1に記載した
(比較例2)。また、圧延処理をしないシートの物
性値を比較例3として表1に記載した。実施例1
および比較例1,2,3の結果から本発明の効果
は明らかである。 実施例 2、比較例 4,5,6 平均粒径40μm、アスペクト比35の金雲母40重
量%と分子量65000の高密度ポリエチレン60重量
%を混合し、40mmφの押出機を用いて溶融混練
し、巾200mmのT−ダイを用いてシート状に押出
し、80℃の温水を循環させた冷却ロールを通して
厚さ6mmおよび2mmのシートを得た。該シートの
示差熱分析より132℃にピークを持つた118℃〜
150℃にわたるポリエチレンの結晶融解に基く吸
熱曲線が得られた。該厚さ6mmおよび2mmのシー
トをピーク温度である132℃に予熱し、132℃で油
圧プレスを用いて3mmおよび1mmに圧延し(各々
圧延比2)、脱圧せずに室温まで冷却した後、実
施例1と同様な物性を測定し、その結果を表1に
記載した(実施例2)。該厚さ3mmの圧延シート
の厚さ変化率を98℃の雰囲気下で実施例1と同様
の方法で測定し、表2に記載した。また、本実施
例により得られた圧延シートの表層部を走査型電
子顕微鏡で観察した結果、実施例1と同様、白化
は認められなかつた。 該厚さ6mmおよび2mmのシートを155℃に予熱
し、155℃(融点より高い温度)で油圧プレスを
用いて実施例2と同様に圧延し、物性を測定せて
表1に記載した(比較例4)。また圧延処理をし
ないシートの物性を併せて表1に記載した(比較
例5)。 該厚さ6mmのシートを100℃に予熱し、100℃
(融点より低い温度)で実施例2と同様の方法で
圧延したシートの物性を測定して表1に記載した
(比較例6)。該厚さ3mmの圧延シートの厚さ変化
率を実施例2と同様の方法で測定し、表2に記載
した。比較例6の圧延シートの表層部を走査型電
子顕微鏡で観察した結果、比較例1のシートと同
様、白化は認められた。実施例2および比較例
4,5,6に結果から本発明の効果は明らかであ
る。 実施例 3、比較例 7 平均粒径34μm、アスペクト比17のガラスフレ
ーク40重量%と分子量200000のポリプロピレン60
重量%を混合し、実施例1と同様にして6mm厚さ
のシートを得た。該シートを実施例1と同様の方
法で圧延し、厚さ3mmのシートを得た。このシー
トの性測定結果を表1に記載した。 また、圧延処理をしないシートの物性を表1に
記載した(比較例7)。 実施例 4、比較例 8 平均粒径1.5mm、アスペクト比150の金雲母40重
量%と分子量400000のポリプロピレン60重量%を
混合し、実施例1と同様にして厚さ6mmおよび厚
さ3mmのシートを得た。該シートを実施例1と同
様に圧延して3mm厚さのシートを得、物性を測定
して表1に記載した。また未圧延の3mmのシート
の物性を測定し、併せて表1に記載した(比較例
8)。本実施例および比較例の結果から本発明の
効果は明らかである。 実施例 5、比較例 9 平均粒径60μm、アスペクト比35の金雲母70重
量%と、ナイロン6(宇部興産製1022B)30重量
%を混合し、40mmφ押出機を用いて240℃で溶融
混合し、巾200mmのT−ダイを用いてシート状に
押出し80℃の温水を循環した冷却ロールを通して
厚さ6mmおよび3mmのシートを得た。該シートの
示差熱分析結果から208℃〜222℃にわたるナイロ
ン6の結晶融解に基く吸熱曲線が得られた。該厚
さ6mmのシートを210℃に予熱し、210℃で油圧プ
レスを用いて厚さ3mmに圧延し、脱圧せずに室温
まで冷却し、物性を測定した(実施例5)。未圧
延の厚さ3mmのシートは比較のためそのまま物性
を測定した(比較例9)。実施例5および比較例
9の物性測定結果を表1に示すが、本実施例およ
び比較例に結果から本発明の効果は明らかであ
る。 実施例 6 平均粒径90μm、アスペクト比55の金雲母40重
量%と分子量400000のポリプロピレン60重量%を
溶融混合した後、200mm巾のT−ダイを用いて押
出成形し、厚さ1mm及び3mmのシートを得た。厚
さ1mmのシートを重ね合わせて145℃(融点より
低い温度)、155℃(結晶融解開始温度)、163℃
(ピーク温度)、170℃(結晶融解終了温度)、180
℃(融点より高い温度)に各々予熱した後、これ
らの温度で油圧プレスを用いて3mmに圧延した。
圧延比は厚さ1mmのシートを重ねた枚数により調
整した。これらの圧延条件により得られたシート
の物性値を表3に記載した。また押出成形により
得られた3mmのシートは未圧延のまま物性を測定
し、あわせて表3に記載した。該厚さ3mmの圧延
シートの厚さ変化率を135℃の雰囲気下で実施例
1と同様の方法で測定し、表2に記載した。ま
た、融点より低い145℃で圧延したシートに表層
部を走査型電子顕微鏡で観察した結果、白化が認
められた。
衝撃性が高く、かつ外観のすぐれた熱可塑性樹脂
の圧延シート状物に関する。 近年、各種容器、自動車の部品、電気器具部品
等に熱可塑性樹脂シート状物がそのままの形で、
あるいは真空成形、圧空成形、スタンピング成形
等の加工工程を経て広く使用されている。これら
の分野のうちとくに、高い強度および弾性が要求
されしかも異方性をきらう分野においては、熱可
塑性樹脂にフレーク状フイラーを配合使用すると
強度および弾性が顕著に向上することが良く知ら
れている。さらに高い強度、弾性率が望まれる場
合には、例えば特開昭54−161667号に示すよう
に、該配合物をその融点より十分高温で圧延成形
することによりフレーク状フイラーを配向させて
所期の目的を達成することができる。しかしなが
ら、熱可塑性樹脂に強化用フイラーとしてフレー
ク状フイラーを配合する場合の最大の欠点は、組
成物が脆くなる、すなわち強靱性を欠き、耐衝撃
性とくにアイゾツト衝撃強度が低下することであ
る。しかもこの傾向は、フレーク状フイラーを配
向させる程、顕著になる。一方、例えば特開昭55
−27203号に示されるように、熱可塑性樹脂シー
トを樹脂の融点より低い温度で延伸または圧延し
てその透明性を向上させたり、USP4,282,277
に示されるように樹脂の融点より低い温度で圧延
して靱性を向上させたりすることが行われている
が、フレーク状フレーク状を配合した場合、延伸
または圧延したときにフレークの厚さと同程度の
厚さのシート表層部の剥離にもとずく白化が生じ
たり、また、物性の向上がおもわしくなかつた
り、さらに高温雰囲気におかれたときの寸法安定
性が悪かつたり、実用に耐えないものしか得られ
ていないのが実情であつた。 本発明らは、強度、弾性率等の機械的性能、と
くに強靱性および耐衝撃性に優れ、白化のない、
高温雰囲気下でも寸法安定性に優れたシート状物
を得るため鋭意検討した結果、結晶化度10%以上
の熱可塑性樹脂とフレーク状フイラーで成形した
シート状物を冷却し、該シート状物を構成する樹
脂の融点で結晶の一部を融解させた後、等方的に
圧延して結晶を配向させ、圧延したまま融解した
結晶を再結晶させることによつて得られた圧延シ
ート状物が上記の目的を満足するシート状物であ
ることを見出し本発明に至つた。 すなわち本発明は、結晶化度10%以上の熱可塑
性樹脂90〜20重量%とフレーク状フイラー10〜80
重量%を溶融混練して成形したシート状物を冷却
し、次いで該シート状物を構成する熱可塑性樹脂
の融点で結晶の一部を融解させた後、等方的に圧
延して結晶を配向させ、圧延したまま融解した結
晶を再結晶させることによつて得られるシート状
物であつて、該圧延シート状物を構成している熱
可塑性樹脂の分子鎖に平行な結晶面における結晶
の配向度がX線回折で65%以上であり、該樹脂の
結晶融解が始まる温度より20℃低い温度で測定し
た厚さ変化率が2%以下であり、かつノツチ付ア
イゾツト衝撃強度が未圧延シート状物の2倍以
上、靱性が未圧延シート状物の1.5倍以上である
ことを特徴とする圧延シート状物である。 本発明に用いられる結晶化度10%以上の熱可塑
性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、
ナイロン−6、ナイロン−66、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート等があ
げられる。なかでもポリエチレン、ポリプロピレ
ンは本発明の熱可塑性樹脂として好適に用いられ
るが、分子量50000以上のポリエチレン、分子量
250000以上のポリプロピレンはとくに好ましく用
いられる。さらに、これらの変性品、ブレンド物
が目的に応じて用いられる。 本発明に用いられるフレーク状フイラーとして
はマイカ、ガラスフレーク、タルク等があげられ
るが、マイカは本発明のフイラーとして好適であ
り好ましく用いられる。マイカは金マイカ(フロ
ゴパイト)、白マイカ(マスコバイト)、合成マイ
カ等から適宜選択されうる。これらのフイラーは
フレーク状を呈していることが必要であり、フレ
ーク状を呈していない粉体や繊維状フイラーを用
いると本発明の効果は少ない。該フレーク状フイ
ラーの平均粒径(重量平均値)は、成形後のシー
ト状物に外見上から1,5mm以下が望ましい。ま
た該フレーク状フイラーのアスペクト比(重量平
均値)は、成形後のシート状物の強度、弾性率の
点で10以上のものが望ましい。 本発明の強靱で耐衝撃性の高いシート状物は結
晶性熱可塑性樹脂とフレーク状フイラーから構成
されているが、該混合物中のフレーク状フイラー
の混合率は10〜80重量%で実施される。フレーク
状フイラーの混合率が10重量%より少ないと本発
明の効果が小さく、80重量%より多いと成形性が
不良になる。 本発明の強靱な熱可塑性樹脂シート状物を製造
するにあたり、マイカ以外の充填材、例えば炭酸
カルシウム、ガラスビーズ、シリカ、ガラス繊
維、炭素繊維、アラミド繊維、木粉、チタン化合
物等を補助的に用いてもよい。さらに、顔料、安
定剤、滑材、シランカツプリング剤、紫外線吸収
剤、熱劣化防止剤等を必要に応じて適宜添加して
もよい。 本発明でいう融点とは、樹脂の結晶融解開始温
度以上、結晶融解終了温度以下の温度範囲をさ
し、示差走査熱量測定(DSC)することよつて
求めらる。結晶性熱可塑性樹脂の結晶の熱融解挙
動をDSCで観測することは一般的に行われてお
り、結晶性熱可塑性樹脂を空気中もしくは窒素中
で一定速度で昇温して融解させて得られる吸熱曲
線とベースラインとの交点のうち、低温側に対応
する温度を結晶融解開始温度、高温側に対応する
温度を結晶融解終了温度とする。本発明のシート
状物はかかる融点で等方的に圧延されて製造され
るが、より好ましくは吸収ピークの頂点に対応す
る温度で圧延した方がさらに良い結果が得られ
る。これらの特性温度は測定時の昇温速度にも依
存するが、一般に5〜20℃/分の昇温速度範囲で
測定すれば実際の成形加工条件と良く一致する。
これらの特性温度は、フレーク状フイラーと樹脂
の比率によつてはほとんど変動しない。 本発明において、熱可塑性樹脂の結晶化度は10
%以上であることが必要である。結晶化度が10%
より小さい熱可塑性樹脂を用いると、ノツチ付ア
イゾツト強度や靱性等の機械的性能や寸法安定性
に優れた圧延シート状物を得ることができない。
熱可塑性樹脂の結晶化度は、X線回折、密度、
IRスペクトル、融解熱の測定等によつて求める
ことはできるが、本発明においてはX線回折また
は融解熱の測定による方が正確であり好ましい。 本発明において、圧延シート状物の結晶の配向
度は65%以上であることが必要である。配向度が
65%より小さい圧延シート状物では本発明の目的
とする機械的性能を満足することができない。結
晶の配向度はX線回折により測定された分子鎖に
平行な結晶面の配向分布曲線の半値巾Hを使つて
下記の式により求めることができる。 配向度(%)=(180−H)/180×100 また本発明においては、樹脂の結晶融解が始ま
る温度より20℃低い温度で測定した厚さ変化率が
2%以下であることが必要である。厚さ変化率は
樹脂の結晶融解開始温度より20℃低い温度で1時
間加熱した後、室温まで冷却して厚さを測定し、
次式により求める。 厚さ変化率(%) =加熱後の厚さ−加熱前の厚さ/加熱前の厚さ×10
0 厚さ変化率2%より大きいシート状物は高温雰
囲気下での寸法安定性に優れているとは言え難
い。 またさらに本発明の圧延シート状物のノツチ付
アイゾツト衝撃強度は未圧延シート状物の2倍以
上、靱性は未圧延シート状物の1.5倍以上である
ことが必要である。ノツチ付アイゾツト衝撃強度
はASTM D 256に従つて測定できる。また靱
性は、曲げ強度および曲げたわみをASTM D
790に従つて測定し、曲げ強度×曲げたわみ×1/2
によつて求めることができる。ノツチ付アイゾツ
ト衝撃強度や靱性が上記値を満足しないシート状
物は機械的性能に優れたシート状物とは言え難
い。 本発明におけるシート状物とは厚さ数mmのシー
トから厚さ10μm程度のフイルムまでをいうが、
かかるシート状物は、溶融した結晶性熱可塑性樹
脂とフレーク状フイラーの混合物を押出機及びT
ダイを用いて成形してシート状物とし、該シート
状物の融点で結晶の一部を融解した後、等方的に
圧延して結晶を配向させ、圧延したまま融解した
結晶を再結晶させることによつて製造される。こ
のように、本発明の実施するにあたつては、圧延
時に結晶が一部存在することが必要であり、シー
ト状物を押出機及びTダイを用いて成形し、その
まま引き続いて圧延する場合には、シート状物の
融点で等方的に圧延する前に該シート状物の少な
くとも一部が結晶化する温度領域すなわち結晶化
開始温度と結晶化終了温度との間の温度領域に一
旦冷却して本発明を実施することが必要である。
圧延中または圧延後に該シート状物が融点より高
い温度にさらされると強靱性、耐衝撃性は失われ
てしまう。また、圧延を融点より低い温度で行な
うと、フレークが移動する際にフレークと樹脂の
界面がひずみ、シート表層部にフレークの厚さと
同程度の厚さの剥離が生じ、シートが白化する。
また、得られたシートの高温雰囲気下での寸法安
定性も低い。シートが白化するとシートの機械的
性能、とくに耐衝撃性や靱性が著しく低下する
が、シート表層部に白化が認められるかどうかは
走査型電子顕微鏡で容易に観察することができ
る。 本発明を実施する場合の圧延倍率は通常1.5〜
20で実施されるが、ポリマーの種類、ポリマーと
フイラーの混合割合、フイラーの種類、フイラー
の粒径およびアスペクト比等により変えることが
必要である。例えばポリプロピレン90重量%に、
平均粒径40μmのマイカを10重量%混合した場合、
圧延倍率(圧延前の厚さと圧延後の厚さとの比)
が6倍までは物性が向上するが6倍以上の圧延で
はそれ以上の物性の向上は認められない。一方、
例えばポリプロピレン60重量%に、平均粒径
70μmのマイカを40重量%混合した場合は18倍の
圧延倍率まで強靱性、耐衝撃性の向上が続く。 本発明による圧延シートを得るための装置は、
平板プレス、ロールプレス等が使用される。ロー
ルプレスを使用する場合は縦、横方向に二回以上
通す必要がある。本発明の方法により、弾性率、
強度が高くかつ異方性がない特徴を維持しながら
強靱性、耐衝撃性を大きく改良した白化のない、
熱安定性のすぐれた製品を提供することができ
る。以下、実施例によつて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによつて何等制限される
ものではない。 実施例 1、比較例 1,2,3 平均粒径40μm、アスペクト比35の金雲母(ス
ゾライトマイカ325ーS、(株)クラレ販売)40重量
%と分子量400000のポリプロピレン60重量%を混
合し、40mmφの押出機を用いて溶融混合し、巾
200mmのT−ダイを用いてシート状に押出し、80
℃の温水を循環させた冷却ロールを通して厚さ6
mmおよび2mmのシートを得た。該シートを理学電
機(株)製示差操作熱量計により空気中、昇温速
度10℃/分。測定温度範囲室温〜350℃、試料10
mgの条件で示差熱分析を行なつたところ、163℃
にピークをもつた155℃(結晶融解開始温度)〜
170℃(結晶融解終了温度)にわたるポリプロピ
レンの結晶融解に基く吸熱曲線が得られた。該厚
さ6mmのシートをピーク温度である163℃に予熱
し、163℃で油圧プレスを用いて厚さ3mmに圧延
し(圧延比2)、脱圧せずに室温まで冷却し、
ASTM D 790に従つて曲げ強度、曲げたわみ
および曲げ弾性率を、ASTM D 256に従つて
アイゾツト衝撃強さ(ノツチ付)を測定し、表1
に記載した。また、強靱性をあらわす尺度として
曲げ強度×曲げたわみ×1/2の値を計算し、表1
に記載した。また該厚さ2mmのシートを163℃に
予熱し、163℃で油圧プレスを用いて厚さ1mmの
シートを得(圧延比2)、ASTM D 638に従つ
て引張強度を測定した(実施例1)。また、X線
回折により測定した該シートの結晶化度および結
晶の配向度を表1に付せて記載した。また、該厚
さ3mmのシートを135℃(結晶融解開始温度より
20℃低い温度)で1時間加熱した後、室温に冷却
して厚さを測定し、次式により厚さ変化率を求め
表2に記載した。 厚さ変化率(%) =加熱後の厚さ−加熱前の厚さ/加熱前の厚さ×100 本実施例により得られた圧延シートは表層部を
走査型電子顕微鏡(150倍)で観察した結果、第
1図に示すように白化は認められなかつた。 次に該厚さ6mmおよび2mmのシートを140℃に
予熱し、140℃(結晶融解開始温度よりも低い温
度)で油圧プレスを用いて実施例1と同様に圧延
し、実施例1と同様な物性測定を行なつて表1に
記載した(比較例1)。該厚さ3mmの圧延シート
の厚さ変化率を実施例1と同様の方法で測定し、
表2に記載した。比較例1の圧延シートは、走査
型電子顕微鏡(倍率150倍および500倍)観察の結
果、第2図および第3図に示すように、シート表
層部に白化がみられる。 該厚さ6mmおよび2mmのシートを185℃に予熱
し、185℃(融解終了温度より高い温度)で油圧
プレスを用いて実施例1と同様に圧延し、実施例
1と同様な物性測定を行なつて表1に記載した
(比較例2)。また、圧延処理をしないシートの物
性値を比較例3として表1に記載した。実施例1
および比較例1,2,3の結果から本発明の効果
は明らかである。 実施例 2、比較例 4,5,6 平均粒径40μm、アスペクト比35の金雲母40重
量%と分子量65000の高密度ポリエチレン60重量
%を混合し、40mmφの押出機を用いて溶融混練
し、巾200mmのT−ダイを用いてシート状に押出
し、80℃の温水を循環させた冷却ロールを通して
厚さ6mmおよび2mmのシートを得た。該シートの
示差熱分析より132℃にピークを持つた118℃〜
150℃にわたるポリエチレンの結晶融解に基く吸
熱曲線が得られた。該厚さ6mmおよび2mmのシー
トをピーク温度である132℃に予熱し、132℃で油
圧プレスを用いて3mmおよび1mmに圧延し(各々
圧延比2)、脱圧せずに室温まで冷却した後、実
施例1と同様な物性を測定し、その結果を表1に
記載した(実施例2)。該厚さ3mmの圧延シート
の厚さ変化率を98℃の雰囲気下で実施例1と同様
の方法で測定し、表2に記載した。また、本実施
例により得られた圧延シートの表層部を走査型電
子顕微鏡で観察した結果、実施例1と同様、白化
は認められなかつた。 該厚さ6mmおよび2mmのシートを155℃に予熱
し、155℃(融点より高い温度)で油圧プレスを
用いて実施例2と同様に圧延し、物性を測定せて
表1に記載した(比較例4)。また圧延処理をし
ないシートの物性を併せて表1に記載した(比較
例5)。 該厚さ6mmのシートを100℃に予熱し、100℃
(融点より低い温度)で実施例2と同様の方法で
圧延したシートの物性を測定して表1に記載した
(比較例6)。該厚さ3mmの圧延シートの厚さ変化
率を実施例2と同様の方法で測定し、表2に記載
した。比較例6の圧延シートの表層部を走査型電
子顕微鏡で観察した結果、比較例1のシートと同
様、白化は認められた。実施例2および比較例
4,5,6に結果から本発明の効果は明らかであ
る。 実施例 3、比較例 7 平均粒径34μm、アスペクト比17のガラスフレ
ーク40重量%と分子量200000のポリプロピレン60
重量%を混合し、実施例1と同様にして6mm厚さ
のシートを得た。該シートを実施例1と同様の方
法で圧延し、厚さ3mmのシートを得た。このシー
トの性測定結果を表1に記載した。 また、圧延処理をしないシートの物性を表1に
記載した(比較例7)。 実施例 4、比較例 8 平均粒径1.5mm、アスペクト比150の金雲母40重
量%と分子量400000のポリプロピレン60重量%を
混合し、実施例1と同様にして厚さ6mmおよび厚
さ3mmのシートを得た。該シートを実施例1と同
様に圧延して3mm厚さのシートを得、物性を測定
して表1に記載した。また未圧延の3mmのシート
の物性を測定し、併せて表1に記載した(比較例
8)。本実施例および比較例の結果から本発明の
効果は明らかである。 実施例 5、比較例 9 平均粒径60μm、アスペクト比35の金雲母70重
量%と、ナイロン6(宇部興産製1022B)30重量
%を混合し、40mmφ押出機を用いて240℃で溶融
混合し、巾200mmのT−ダイを用いてシート状に
押出し80℃の温水を循環した冷却ロールを通して
厚さ6mmおよび3mmのシートを得た。該シートの
示差熱分析結果から208℃〜222℃にわたるナイロ
ン6の結晶融解に基く吸熱曲線が得られた。該厚
さ6mmのシートを210℃に予熱し、210℃で油圧プ
レスを用いて厚さ3mmに圧延し、脱圧せずに室温
まで冷却し、物性を測定した(実施例5)。未圧
延の厚さ3mmのシートは比較のためそのまま物性
を測定した(比較例9)。実施例5および比較例
9の物性測定結果を表1に示すが、本実施例およ
び比較例に結果から本発明の効果は明らかであ
る。 実施例 6 平均粒径90μm、アスペクト比55の金雲母40重
量%と分子量400000のポリプロピレン60重量%を
溶融混合した後、200mm巾のT−ダイを用いて押
出成形し、厚さ1mm及び3mmのシートを得た。厚
さ1mmのシートを重ね合わせて145℃(融点より
低い温度)、155℃(結晶融解開始温度)、163℃
(ピーク温度)、170℃(結晶融解終了温度)、180
℃(融点より高い温度)に各々予熱した後、これ
らの温度で油圧プレスを用いて3mmに圧延した。
圧延比は厚さ1mmのシートを重ねた枚数により調
整した。これらの圧延条件により得られたシート
の物性値を表3に記載した。また押出成形により
得られた3mmのシートは未圧延のまま物性を測定
し、あわせて表3に記載した。該厚さ3mmの圧延
シートの厚さ変化率を135℃の雰囲気下で実施例
1と同様の方法で測定し、表2に記載した。ま
た、融点より低い145℃で圧延したシートに表層
部を走査型電子顕微鏡で観察した結果、白化が認
められた。
【表】
【表】
【表】
第1図は本発明の圧延シート状物の表層部を走
査型電子顕微鏡(倍率150倍)で観察した顕微鏡
写真である。第2図および第3図は熱可塑性樹脂
とマイカからなるシート状物を、樹脂の融点より
も低い温度で圧延して得られたシート状物の表層
部を走査型電子顕微鏡(倍率各々150倍および500
倍)で観察した顕微鏡写真である。
査型電子顕微鏡(倍率150倍)で観察した顕微鏡
写真である。第2図および第3図は熱可塑性樹脂
とマイカからなるシート状物を、樹脂の融点より
も低い温度で圧延して得られたシート状物の表層
部を走査型電子顕微鏡(倍率各々150倍および500
倍)で観察した顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 結晶化度10%以上の熱可塑性樹脂90〜20重量
%とフレーク状フイラー10〜80重量%を溶融混練
して成形したシート状物を冷却し、次いで該シー
ト状物を構成する熱可塑性樹脂の融点で結晶の一
部を融解させた後等方的に圧延して結晶を配向さ
せ、圧延したまま融解した結晶を再結晶させるこ
とによつて得られる圧延シート状物であつて、該
圧延シート状物を構成している熱可塑性樹脂の分
子鎖に平行な結晶面における結晶の配向度がX線
回折で65%以上であり、該樹脂の結晶融解が始ま
る温度より20℃低い温度で測定した厚さ変化率が
2%以下であり、かつノツチ付アイゾツト衝撃強
度が未圧延シート状物の2倍以上、靱性が未圧延
シート状物の1.5倍以上であることを特徴とする
圧延シート状物。 2 該熱可塑性樹脂がポリエチレンまたはポリプ
ロピレンである特許請求の範囲第1項に記載の圧
延シート状物。 3 該熱可塑性樹脂が分子量50000以上のポリエ
チレンまたは分子量250000以上のポリプロピレン
である特許請求の範囲第1項に記載の圧延シート
状物。 4 該フイラーがマイカである特許請求の範囲第
1項、第2項または第3項に記載の圧延シート状
物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58251968A JPS60141535A (ja) | 1983-12-28 | 1983-12-28 | 強靭な熱可塑性樹脂シ−ト状物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58251968A JPS60141535A (ja) | 1983-12-28 | 1983-12-28 | 強靭な熱可塑性樹脂シ−ト状物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60141535A JPS60141535A (ja) | 1985-07-26 |
| JPH0414047B2 true JPH0414047B2 (ja) | 1992-03-11 |
Family
ID=17230670
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58251968A Granted JPS60141535A (ja) | 1983-12-28 | 1983-12-28 | 強靭な熱可塑性樹脂シ−ト状物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60141535A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP3127701A4 (en) | 2014-03-31 | 2017-11-01 | Sumitomo Chemical Company Limited | Laminate body for roll molding, and molded body of same |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4349592A (en) * | 1980-07-17 | 1982-09-14 | The Standard Products Company | Thermoplastic elastomer molding |
-
1983
- 1983-12-28 JP JP58251968A patent/JPS60141535A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60141535A (ja) | 1985-07-26 |
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