JPH04198977A - 金属膜による透光体への文字・図形の表現方法 - Google Patents

金属膜による透光体への文字・図形の表現方法

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JPH04198977A
JPH04198977A JP32534090A JP32534090A JPH04198977A JP H04198977 A JPH04198977 A JP H04198977A JP 32534090 A JP32534090 A JP 32534090A JP 32534090 A JP32534090 A JP 32534090A JP H04198977 A JPH04198977 A JP H04198977A
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film
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Yutaka Takagaki
高垣 裕
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えばガラスのような透光体の裏面に凹陥部
を刻設し、該凹陥部内に金属膜を定着させることにより
文字や図形を表現する方法に関する。
(従来の技術) 従来より、透明体(透光体)の裏面に凹陥部を刻設し、
該凹陥部に金属膜を定着させるという手法は、特開昭6
0−94400号広報や特公昭61−30920号広報
(両件とも本発明と同一出願人)に開示されており、そ
れらの技術的内容を、金属膜の保護および除去する方法
に関して概説すると、前者の場合、まず、所望部以外を
マスキング(エツチングレジスト)で覆っておき、透明
体(透光体)の素地が露出した部分に食刻液で凹陥部を
刻設し、マスキングはそのままに保ちながらその上から
凹陥部を覆うように金属膜を定着させ、さらに保護膜を
塗布する。しかる後に、マスキングを除去することによ
り、マスキングと一緒に余分な金属膜および保護膜は除
去されるが、凹陥部には必要とする金属膜および保護膜
が同時に残存するため、凹陥部の金属膜だけが保護され
るという方法が開示されている。
また、後者は、凹陥部の刻設された透明体(透光体)の
裏面に金属膜を定着させ、凹陥部以外の金属膜は鋭利な
刃物等ですべて除去し、凹陥部にのみ金属膜を残存させ
た後、金属膜を彩色時の誤差吸収部として機能させなが
ら、該金属膜の隣接部に彩色を施すことにより金属膜も
同時に保護するという手段を取っていた。即ち、金属膜
を保護するためには必ず彩色を施すことを要した。そし
て、その彩色も容易に色をぼかす方法がなかった。
また、透明体(透光体)の裏面に文字や図形を表現する
方法として、−射的には、平滑面上に単に塗料やフィル
ムあるいは金属膜により表現していたが、立体的に構成
され、かつ、光を乱反射させる金属膜のみで表現する方
法はなく、それが待ち望まれていた。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上記の様な方法では、それぞれ以下の様な問題
点が有った。
イ)マスキングを利用する場合、透明体(透光体)と金
属膜との付着力よりも、金属膜・保護膜・マスキング間
の付着力の方が大きい為、マスキングを除去すると金属
膜まで除去されてしまうという問題が有り、実用上問題
があった。
口)凹陥部にのみ金属膜を残存させ、該金属膜を彩色と
同時に保護する方法においては、金属膜が彩色時の誤差
吸収部として機能していることでも分かる通り、彩色作
業自体それ程精度の高いものではな(、金属膜の端部と
彩色の端部とを一致させて彩色することは不可能で、完
全に湿気から保護する為には金属膜部を含むその隣接周
辺部まで彩色で塗りつぶさなければならず、それを表面
側から見ると、金属膜の隣接周辺部に彩色が施されてい
る状態となる。従って、金属膜のみで文字や図形を表現
することは不可能であり、透光体あるいは透明体である
という特徴を十分生かすことができず、その為、用途も
非常に制限されていた。
ハ)また、金属膜部の面積や部位に制限があるものの、
少しでも透明体(透光体)としての特徴を生かすため、
金属膜部以外の隣接周辺部に彩色がはみ出さないよう該
金属膜上にのみ彩色を施し、金属膜を保護したとしても
、前記と同じ理由により、防湿対策の不備による当該金
属膜端部の変質が発生し、金属色は黒変、反射効果も消
失してしまうという品質上の問題があった。
二)金属膜の膜厚は非常に薄いため、その裏側に塗布さ
れる保護膜の明度に影響されて表面側から見取る金属膜
の明るさが変化するが、彩色と同時に金属膜を保護して
いた為、保護膜の明度に対する選択の余地はなく、従っ
て、金属膜の明るさをコントロールすることは出来なか
った。
ホ)凹陥部以外に定着した金属膜は、鋭利な刃物等で削
り取らなければならず、刃渡りが長ければ力が分散して
能率が悪(、刃渡りが短ければ凹陥部にはまり込み、残
存さすべき金属膜まで削り取ってしまうという問題があ
った。また、鋭利な刃物を使うということは、透明体(
透光体)に傷を付けてしまい、透明体(透光体)として
の価値を損ないかねず、その作業には慎重を要した。さ
ら(二どうしても削りかすの金属粉が除去すべき部位に
残り、布等で拭き取ると凹陥部内に定着した金属膜まで
剥れてしまう為、拭き取ることも出来ず、金属膜の除去
を完全に行なうのは神経の使う大変な作業であった。
へ)従来の方法では、凹陥部以外の金属膜はすべて除去
されてしまう為、凹陥部以外の平面部に定着した金属膜
を表現の一手法として利用することが出来ず、表現方法
に変化がなかった。
ト)彩色を施す場合、その彩色材(剤)は、当然、所望
の色を出すため、種々の色を混ぜ合せて調色したものを
使用するが、ある特定の色に限り(緑色や紫色等、特に
カドミウム系の顔料を使用したものと思われる)、彩色
材(剤)と金属膜が直接接触する為、彩色材(剤)が金
属膜に影響を及ぼし、金属膜の当該部分が黒く変色して
しまい反射効果も消失してしまうという問題があり、使
用できる色に制限が有り、所望の色を出すことが出来な
かった。
チ)上記彩色材(剤)は、金属膜を湿気から保護する機
能も兼ね備えていなければならず、その目的を達成する
為には、性能や作業性を考慮すると、どうしても有機溶
剤系のものを使用する必要が有った。しかし、彩色は大
変細かい作業であり、被塗体に顔を近づけながら作業す
る為、その表面から発生する臭気には耐え難く、健康上
も問題が有った。さらに、有機溶剤系のものでは市販さ
れているものの基本色は少な(、美術工芸品を製作する
上で、作者の意図する色に調色するのは大変な苦労を要
した。
す)金属膜上に塗布された彩色材(剤)は、表面側から
は見取れないという意味では、金属膜部は「彩色時の誤
差吸収部」となりえても、彩色材(剤)に防湿機能を求
める限り、金属膜の端部まで隈な(塗り潰さなければな
らず、真の意味での「彩色時の誤差吸収部」とはなりえ
ないという問題があった。
ヌ)彩色を施すのは透明体(透光体)の裏面であり、そ
れを表面側から見ると、最初の彩色が最終の色となり、
表現の順序が通常の逆になる為、塗り重ね等は全く意味
を成さない等の理由により、色をぼかすことは至難の技
であった。
ル)透明体(透光体)裏面の平滑面上に単に塗料やフィ
ルムあるいは金属膜等により文字や図形を表現するとい
う、ご(−射的な方法による場合、色の違いや光の反射
率の違い、およびそれらの相互作用により文字や図形を
視認するものであり、また、入射した光の一部は透明体
(透光体)の表面層でも反射する為、見る角度、あるい
は照度によっては視認が大変困難な場合があった。
以上のように、従来の方法は多(の解決すべき問題を有
していたが、本発明は、彩色を施すことなく容易に、し
かも、確実に凹陥部に定着した金属膜を異物や湿気から
保護し、品質を確保することにより、明るさをコントロ
ールすることが可能な、立体的構成による金属膜乱反射
層のみで透光体の裏面に所望の文字や図形を表現するこ
とを第一の目的とし、透光体の素地に傷をつけることな
く、容易に、しかも、確実に余分な金属膜を除去するこ
とにより、透光体あるいは透明体としての品質を保持し
、それらの特徴を生かすこと、特に透明体の場合、その
本来の特性である透視可能であるという特徴を生かすこ
とを第二の目的とし、凹陥部以外の平面部等に定着した
金属膜も表現の一手法として利用することを可能にし、
表現手法に応用性を付与することを第三の目的とし、彩
色を施す場合にも、保護膜で覆われた金属膜(以下「金
属膜/保護膜1と記載)部を真の意味での「彩色時の誤
差吸収部」として機能させ、また、特定顔料による金属
膜の変色を防止し、彩色材(剤)の色に対する制約を解
く、と同時に、臭気や健康上問題のある有機溶剤系の彩
色剤から解放し、彩色材(剤)の材質に対する制約を解
くことを第四の目的とし、さらに、彩色時には容易に色
をぼかすことを可能とし、かつ、生産効率を向上させる
ことを第五の目的とする。
(問題を解決するための手段・作用) 以上の問題を解決する為に、本発明では、まず、透光体
裏面の表現すべき文字・図形の所望部に略同一深さの凹
陥部を刻設する。サンドブラスト法で刻設した場合には
、刻設部表面は梨地状の半透明状態となり、弗化水素酸
を主成分とする食刻液で刻設した場合には、透明度を保
持しつつ、かつ、細かい梨地状から荒い波状となる。い
づれの場合も刻設部表面は一体ごとに異なった造形模様
を形成する。その後、少なくとも該凹陥部を含む文字・
図形部を覆うよう金属膜を定着させる。
凹陥部内においては、その壁面部にも金属膜が定着する
と共に、凹陥部刻設時に形成された自然の造形模様に密
着して定着する為、単なる反射層とは興なり、立体的に
構成された乱反射層を形成することになる。さらに、そ
の表面が半透明状態である場合には、表面側からはいぶ
し銀のような輝きを発現し、一方、透明度を保持させた
場合には、表面側から入射した光をほぼ全反射させるこ
とになる。従って、金属膜の高い反射率により、造形模
様はより一層増幅されて視認されることになる。一方、
凹陥部以外の平面部に定着した金属膜は、その平面部が
平滑である場合には、鏡開様の正反射層を形成する。
以上のように、金属膜を定着させてた後、凹陥部内に定
着した金属膜を含む文字・図形部の金属膜を、異物から
の保護材、防湿材、金属色調整材および/または絶縁材
として機能しうる、単層もしくは複数層の保護膜で覆う
。凹陥部においては、保護材(剤)をへら状のもので刷
り込むようにして塗布するという方法も使える為、たと
えその面積が小さく微細であっても、容易に凹陥部内の
金属膜のみを保護膜で−うことか出来る。そして、保護
膜で覆われた部分の金属膜は、保護膜に少なくとも異物
からの保護材および防湿材としての最低限必要な機能を
持たせているため、異物との接触や湿気から保護される
ことになる。その後、保護膜が塗布されず、露出状態に
なっている余分な金属膜を除去し、透光体の素地を露出
させる。保護膜が塗布されている部分の金属膜は異物と
の接触から保護されている為、布やフェルト等の柔らか
い材質のものを使用することが可能となり、それらの材
質のもので、保護膜部を含む金属膜定着部全体を軽くこ
するようにして拭き取る。
金属膜自体その膜厚は大変薄く、かつ、透光体との付着
力も弱い為、余分な金属膜は容易に除去され、保護膜で
覆われた部位の金属膜だけが残存し、凹陥部においては
立体的構成による乱反射層、平面部においては、その表
面が平滑である場合には単なる正反射層による所望の文
字・図形が具現する。
以上のような方法で余分な金属膜を除去することにより
、除去された部分は透光体の素地が露出し、光を透過さ
せたり、あるいは透明な素材を使用した場合には透視出
来る状態となる。しかも、柔らかい材質のものを使用す
ることが可能となった為、透光体の素地に傷をつけるこ
とはなく、また、部分的に強く集中してこすり取ること
も可能となり、不要な金属膜が残ることは一切ない。ま
た、金属膜が残存する部分は保護膜で覆われた部分であ
り、逆に言うと、金属膜の部分は必ず保護膜で覆われて
いることになる。それは、即ち、金属膜部と保護膜部が
相互に完全に重なりあっているということであり、金属
膜端部においても、完全に湿気から保護されると共に、
それを表面側から見ると、金属膜以外に余分な塗膜は見
取れないということにもなる。
また、金属膜の膜厚は非常に薄く、薄ければ薄い程その
裏側に塗布される保護膜の明度に影響され、金属膜の明
るさも変化し易い。従って、表面側から見取る金属膜の
明るさは、保護膜を塗布する際に、その明度を選択する
ことにより、ある−定の範囲内でコントロールすること
が出来る。
さらに、彩色を施す場合、彩色は透光体の露出部に施す
ことを目的としているが、その彩色を施す部分の端部が
保護膜と隣接する部位においては、彩色材(剤)が保護
膜の上に塗布されても、保護膜が金属膜と彩色材(剤)
との絶縁材として機能し、直接金属膜とは接触しない為
、彩色材(剤)が金属膜に影響を及ぼすことはなくなり
、彩色材(剤)の色(顔料)に対する制約が解ける。ま
た、保護膜が防湿機能を有する為、彩色材(剤)にその
機能を求める必要はなく、従って、彩色材(剤)の材質
に対する制約もなくなる。
そして、上記でも述べたように、保護膜が絶縁材及び防
湿材として作用すること、及び、金属膜/保護膜部は表
面側からは透視が遮られ、保護膜上に彩色材(剤)が塗
布されても表面側からは見取れないという理由により、
所定幅を有する金属膜/保護膜部は彩色時の誤差吸収部
として機能する。
また、スクリーン印刷の技法を使ってエツチングレジス
トを塗布した場合、すべて同一位置に同一パターンの凹
陥部が刻設されることになる。
従って、それ以降の各工程において、エツチングレジス
ト塗布時に使用した基本原稿を基に、所望の版を写真製
版することにより、金属膜保護材(剤)の塗布、彩色材
(剤)の塗布、および二次彩色材(剤)の塗布、という
ように、それ以降のすべての工程においてスクリーン印
刷の技法を利用することが可能となる。それは、即ち、
必要な塗膜を必要な部位にのみ塗布することが出来ると
いうことであり、特に、そのパターンが細かくなればな
る程その効果を発揮し、各工程における作業が大変容易
になる。また、彩色材(剤)を塗布する場合には、網点
や印刷インクによるグラデーションの技法を駆使するこ
とにより、容易に色をぼかすことが可能となる。
(実施例) 以下、本発明のい(つかの実施例を図面に基いて説明す
る。
透光体としてはガラスや合成樹脂板等、特にその素材は
限定されないが、本発明の主旨、用途、生産工程等を考
慮すると、耐候性、表面硬度、透明度等に優れたガラス
を使用するのが最良と思われる。ガラスであれば普通の
板ガラスの他に、クリスタルガラス、白色ガラス、着色
ガラス、半透明ガラス、低反射ガラス、無反射ガラス、
型板ガラス、懐古調ガラスあるいは塊状ガラス等、特に
その成分、製法、形状、表面加工の方法等に制限される
ものではなく、光を透過するという条件さえ満足させる
ものであれば、あらゆるものが使用出来、用途に応じて
それらの特徴を生かすことにより、より効果的な最終製
品を提供することが出来る。
まず、第1図・第2図で示すように、略同一深さの凹陥
部2を刻設する。回転工具等を使用する方法もあるが、
高度な技術を要し、量産も出来ない為、あまり実用的で
あるとは言えず、サンドブラスト法や食刻液による方法
、あるいは、それらを併用するのが好ましい。
サンドブラスト法の場合、金剛砂の粒子の荒さを選択す
ることにより、刻設部の表面は細かい梨地状から荒い梨
地状へと変化する。そして、刻設部は半透明状態となる
刻設部を透明状態にする場合には食刻液による方法を用
いるとよい。まず、ガラスの裏面1をエツチングレジス
トで覆い、所望の部位のみガラスの素地が露出した状態
とする。エツチングレジストは、弗化水素酸に耐えるも
のであれば特にその材質は限定されないが、例えば、蝋
、アスファルト、合成樹脂、カーボンあるいはこれらの
組成物等を使用する。また、シート状のフィルム等を使
用してもよい。これらのものは、生産量や加工方法によ
り、以下のように使い分けると良い。
生産量が少ない場合には蝋を使用し、所望部位の蝋を削
り取り、透光体の素地を露出させる。
量産する場合や、特に刻設しようとするパターンが細か
(、また、精度を要求される場合には、スクリーン印刷
法により塗布するとよい。その場合には、アスファルト
、合成樹脂、カーボン等の組成物を使用するが、スクリ
ーン印刷可能なものであれば特に限定されるものではな
い。
以上のようにして、所望の部位のみガラスの素地を露出
させておき、該露出部を完全に覆うよう食刻液を浸すか
、あるいは、食刻液浴層に入れる。すると、ガラスの素
地が露出した部分のみ凹陥部2が刻設される。食刻液は
弗化水素酸を主成分とするものを使用し、場合によって
は硫酸等と混合したり各種添加剤を加えてもよい。刻設
部の表面性状は、刻設時間および食刻液の濃度や量等の
諸条件により変化し、濃度が低く量も少なく時間も短い
と緻密で細かな梨地状となり、逆の場合には荒く鋭い波
状になる(第3図参照)。また、たとえ同じ条件であっ
ても、その造形模様は自然に発生するものであり、一体
一体微妙に異なる。
そして、サンドブラスト法と食刻液による方法を併用す
ることにより、サンドブラストにより刻設部表面が半透
明状態になっているものを透明状態にすることが出来る
その後、エツチングレジストを除去し、洗浄する。次に
、第4図・第5図で示すように、少なくとも凹陥部2の
一部を含む文字・図形部を覆うよう金属膜3を定着させ
る。金属膜3は、金を塗着させたり、アルミニウム、ク
ローム、ニッケル等の金属、あるいはこれらの合金を真
空蒸着する方法や、硝酸銀等の銀の溶液と、ぶどう糖や
白糖から成る還元液をガラスの裏面1に同時に流し込み
、所望の部位が隈なく金属膜3で覆われるよう液を移動
させながら銀を析出させ、定着させる方法がある。後者
の場合、銀がガラスに付着しやすいように塩化錫でプラ
イマー処理を施しておいてもよく、また、多くの工業生
産鏡がそうであるように、銀を定着させた後胴引きをし
てもよい。
なお、第4図・第5図で示すよう、凹陥部2の一部には
金属膜3を定着させず、刻設したままの状態にする場合
には、金属膜3を定着させる前にその部分をマスキング
で覆っておくか、または、金属膜定着後、該凹陥部2に
定着した金属膜3を除去するとよい。その部分は単なる
刻設部となり、エツチングによる表現の一手法として利
用出来る。
その後、同図面で示すように、少なくとも凹陥部2内に
定着した金属膜3を含む文字・図形部を保護膜4で覆う
。保護膜4は、それ以降の工程を考慮し、異物からの保
護材、防湿材、金属色調整材または絶縁材としての機能
の内必要とする機能を同時に兼ね備えつるものであって
もよいし、また、個別にそれぞれの機能を満たすものを
複数層重ねてもよい。後者の一例として1例えば、銀を
定着させた後胴をその上から定着させてもよい旨すでに
述べているが、その場合、銅は銀を変質させないという
点においては優れており、絶縁材的機能は持ち合わせて
いても、異物との接触から保護する機能や防湿機能は持
ち合わせていない為、それらを補う意味でさらにその上
から他の材質のもので保護してやるということになる。
しかし、作業性や経済性を考慮すると前者の方が有利と
なる。その材質は種々前えられ、特に限定されるもので
はないが、本発明では様々な実験の結果、無彩色のエポ
キシ樹脂で十分その機能を果たすことを確認している。
そして、金属膜3の明るさを調整する場合には、保護膜
4の明度を選定すればよい。例えば、白味のある明るい
金属色を望む場合には白色を、逆に、黒く深味のある金
属色を望む場合には黒色を、というように、至って簡単
に金属膜3の明るさをコントロールすることが出来る。
塗布する方法も特に限定されないが、太き(分けて、以
下の2つの方法がある。
第一の方法としては筆や刷毛やヘラ等により塗布する方
法である。面積が大きい場合には、凹陥部2、平面部に
かかわらず、単純に筆や刷毛で塗布するだけでよいが、
特に細かい凹陥部2の場合には、ヘラ状のもので凹陥部
2に保護材(剤)4を刷り込むようにして塗布すること
により、凹陥部2にのみ保護膜4が残存することになり
、凹陥部2で表現された文字や図形のパターンがいかに
細かくとも、容易に、しかも、確実に、残存さすべき金
属膜3上に保護膜4を塗布することが出来る。
第二の方法は、スクリーン印刷法を利用する方法である
。本発明の最初の工程であるエツチングレジストを塗布
する際にスクリーン印刷法を利用した場合には、保護膜
4を塗布する際にも同法が利用出来る。まず、エツチン
グレジストを塗布した際に使用した版のポジとネガの関
係を逆転させた版を使用することにより、エツチングレ
ジストの塗布されなかった部分、即ち、凹陥部2の刻設
された部分にのみ保護膜4を塗布することが出来る。ま
た凹陥部2以外の平面部にも同時に塗布する場合には、
製版時に所望の版を製作することにより可能となるが、
必ずしも凹陥部2への塗布と平面部への塗布を同時に行
う必要はない。
なお、保護膜4の塗布は、除去すべき金属膜3を概除去
した後保護膜4を塗布しても、その作用や効果に差異を
生じるものではない。
以上、保護膜4の塗布は、いかに効率よ(残存さすべき
金属膜3上に塗布するかということであり、所望パター
ンの細かさや塗布する部位や生産量より判断し、最良の
方法を選択すればよい。
その後、第6図・第7図に示すように、不要な金属膜3
、即ち、保護膜4が塗布されず、露出状態となっている
金属膜3を除去する。その方法は特に限定されるもので
はなく、注意しながら鋭利な刃物を使用することも可能
ではあるが、むしろ、布やフェルト等の柔らかい材質の
ものを使用する方がガラスに傷を付ける心配が無い。特
に、凹陥部2にのみ保護膜4が塗布されている場合には
、刃物が凹陥部2にはまり込まないかぎり問題はないが
、第4図・第5図に示すように、平面部にも金属膜3を
残存させる場合には、柔らかい材質のもので保護膜部4
を含む金属膜定着部全体を軽くこするようにして除去す
る方が安全である。
そして、金属膜3の除去には薬品や研磨剤を使゛用する
とより効果的である。研磨剤としては、ガラスに傷を付
けないものであれば特にその材質は限定されないが、磨
きガラスを製造する際に使用される酸化セリウム等を使
うと、傷を付ける心配もない。さらに、研磨剤を使った
場合には、前工程である保護膜4を塗布する際に、除去
されるべき金属膜3上に塗膜が多少残存しても、金属膜
3をこすり取ると同時にその塗膜もこすり取ることが出
来、特に、ヘラ状のものを使って凹陥部2に保護材(剤
)4をすり込んだ場合には、この方法が有効である。
以上で、金属膜3のみで文字や図形を表現する、という
目的は一応達成するが、さらに必要に応じ、ガラスの裏
面1の素地露出部に彩色5を施してもよい。その実施例
を以下に説明する。
まず、それに先立って、彩色材(剤)5の付着をより良
好なものとする為、彩色部にブライマー処理を施してお
いてもよい。処理剤は、シランやブチラール等が有るが
、特に限定されるものではない。その後、第6図・第7
図で示すように、所定の部位に彩色5を施す。彩色材(
剤)5の色や成分や材質に対する制約は一切なく、塗料
、蛍光塗料、蓄光塗料、透光性塗料、各種絵の具、水溶
性絵の具、漆、フィルム、金属箔、あるいは感温塗料や
感温フィルム等、あらゆるものが使用出来る。また、上
記塗料や絵の具に雲母粉末、あるいは同粉末に二酸化チ
タンをコーティングしたものを混ぜると真珠のように玉
虫色の輝きが出たり、虹のような彩色が得られたり、色
に深みを持たせることが出来る。また、微粉末状、ある
いは、  −鱗片状のステンレス粉を混入すると、光線
を反射し、キラキラと輝(という効果がある。塗布方法
に関しては、筆や刷毛はもちろんのこと、保護膜4を塗
布したときと同様、スクリーン印刷法によりエツチング
レジストを塗布した場合には、彩色に際しても同法が同
要領で利用出来、所望の部位に所望の彩色材(剤)5を
塗布することが出来る。さらに、網点や、複数色の彩色
材(剤)5をスクリーン版(紗)上で混ぜながら印刷す
るグラデーションの技術を駆使することにより容易に色
をぼかすことが出来る。また、転写印刷による方法を用
いてもよい。
そして、最後に、彩色完了後さらにその上から彩色部の
み、あるいは彩色部を含む裏面全体を同一色(場合によ
っては透明色でもよい)で二次彩色を施してもよい。そ
の材質及び塗布方法は一次彩色を施す場合と全(同様で
あるが、二次彩色を施すことによって、製品の裏面が複
数色でまだら模様になり、大変見苦しく、商品価値を損
ないかねなかったものを防止し、隠蔽力の小さな色で彩
色した場合、その部分だけ光を透過し、あるいは、塗布
量のばらつきが色むらとして見取れ、見苦しくなること
を防止し、さらに、水溶性絵の具を使った場合の塗膜の
硬度不足を補い、耐久性を増すという効果がある。
また、必要に応じ、ガラスの裏面1にフィルムを貼って
もよい。このフィルムは、塗膜を含むガラスの裏面1全
体を異物から保護すると共に、その種類により、素地露
出部を着色ガラスや半透明ガラスにしたり、あるいは、
塗料で塗りつぶしたような効果が有る。そして、万一ガ
ラスが破損した場合も、飛散防止の役目を果たす為、安
全性が確保され、用途も広くなる。また、塗料やフィル
ムに代わり、ガラスを貼りあわせても裏面を保護する効
果がある。
以上、本発明のいくつかの代表的な実施例について説明
したが、本発明は、それを実施するにあたり、特に特別
な装置や器具等を使わな(でも、日常生活の範囲内で入
手出来るものだけで全工程を完成させることが出来るこ
とも特徴の一つとしているが、本発明の主旨にそうので
あればこれらの実施例に限定されるものではないことを
最後に申し添えておく。
(使用例) 以上のような方法で製作された本発明品は、サインボー
ドや案内版等の表示品として、また、鏡、家具、建具、
壁装材等の建材や照明器具、あるいは、時計、温度計、
置き物、美術工芸品等の装飾品や装身具として使用され
たり、ガラス食器、各種容器、灰皿等の什器・備品類や
各種乗り物類の窓等にもその技術を応用することが出来
る。
(応用例) さらに、本発明品のいくつかの代表的な応用例を紹介し
ておく。
本発明品は透光体の裏面1に加工を施し、それを表面側
から見る訳であるが、単に本発明品を鑑賞するだけでな
く、光を透過させたり、透明な素材を使用することによ
り透視可能になるという特徴を生かし、以下のような使
用方法がある。
イ)本発明品の背後に、透視部より見取れるよう絵やス
クリーン等を設置し背後を効果的に演出することにより
、本発明品の効果をさらに引き立たせることが出来る。
その際、本発明品と背後の設置物とは適当な間隔を置く
とさらに効果的である。また、その場合、フィルム状の
調光液晶シートを使用すると以下のような効果が有る。
調光液晶シートは透明なものが不透明に、また、その逆
が電気的に瞬時に変換する為、通電させたり切ったりす
ることにより、透視を遮ったり、再度透視状態に戻した
りすることが出来る。従って、調光液晶シートを本発明
品の前面(表面)に貼ると、本発明品および背後の設置
物の両方が同時に見え隠れする。しかし、本発明品の背
面(裏面)に同シートを貼ると、背後の設置物だけが見
え隠れするという効果が有る。
口)少なくとも一体は本発明品を含む複数の透光体を積
層すると以下のような効果が有る。二体以上の本発明品
を同方向に配すると立体的表現が可能となり、異方向に
配するとそれぞれの各面から鑑賞出来る。そして、それ
らの数量や方向それに本発明品であるか否かを自由に組
み合わせることが出来る。積層して塊状にすると、オブ
ジェとして利用出来、さらにその表面をカットし光の屈
折を応用すると、見る方向や角度によって、積層体内の
文字や図形またはその一部が見えたり消え失せたりし、
また、一つしかないものが複数個に見えたりするという
、マジック的な効果が出せる。
ハ)本発明品の背後に撮影装置やセンサーを装着し、そ
れらが機能するようレンズ部やレーザー光の受発信部の
みを透視部とし、装置部は表面側からは見取れないよう
彩色で隠すことが出来る。
従来、機械や装置がむき出しになり、環境美観を損ねて
いたのに対し、本応用例ではそれらが隠れる為、環境美
観を損なうことなく、むしろ逆に、本発明品そのものが
美術装飾品的要素を持つ為、人々の注目を引くことが出
来る。
二)本来、本発明品は透光体の表面側から入射する光に
より鑑賞することを目的としているが、彩色時に透光性
の彩色材(剤)5やフィルムを使用した場合には、背後
から光を透過させて鑑賞することも可能となり、いわゆ
るステンドグラスのような効果を出すことが出来る。従
って、本発明品をその明るさが前面と背後で逆転するよ
うな場所、例えば窓のような所に設置することにより、
その両方の鑑賞の仕方を楽しむことが出来る。ステンド
グラスとして鑑賞する場合には、本発明品の金属膜/保
護膜部はステンドグラスのモール部として作用する。
ホ)本発明品の透光体木口断面部7より光を照射すると
さらにその効果は倍増する。照射された光は透光体の厚
さ内を透過し、あたかも透光体内に光が含蓄されたよう
な状態となる。その光は平面部の彩色5や金属膜3を照
射し、凹陥部2においては該凹陥部壁面6があたかも発
光するような現象が現われ、当該部分が光り輝く。さら
に、凹陥部2内に金属膜3を定着させた部分においては
、その高い反射効果により、より一層輝きを増し、しか
も乱反射層となっている為、従来にない輝きが発現し、
本発明品の特徴を最も効果的に発揮する。そして、彩色
5を施した場合には、その反射光が金属膜周辺部を明る
く照らす為、色彩をより鮮やかに表現し、しかも、表現
されたものだけが浮かび上がったような効果を出すこと
が出来、特に暗い場所に設置するとその効果がより顕著
に現われる。
その装置は、本発明品の透光体木口断面部7にのみ光が
照射されるようにし、それ以外の部分には出来るだけ光
が洩れないようにすると効果的であり、架台、額縁、ド
アの種部や仕切り壁の柱内等に光源を組み込むとよい。
光源は装着する場所により異なるが、管状照明法を木口
断面部7に平行に設置し直接照射したり、また、光源か
ら木口断面部7までの間を光ファイバーを使用して光を
送ってもよい。後者の場合は特に光源は限定されない。
また光源と木口断面部7との間にカラーシートを装着す
ると、色採光が出来る。さらに複数色のカラーシートを
使用し、該カラーシートを色が変化するように回転させ
たり、あるいは、カラーシートを貼った光源を回転させ
ることにより、色を変化させることが可能となる。また
、光源にブラックライト等の紫外線蛍光ランプを使い、
本発明品裏面1の彩色部に蛍光塗料を塗布しておくと、
採光は視認されず、蛍光塗料だけが発光するというトリ
ック的効果を持たせることが出来る。
へ)彩色材(剤)5に蓄光塗料を使用すると、停電時等
の非常誘導灯として利用出来る。蓄光塗料を塗布するこ
とにより、暗闇の中でも光るだけでなく、その光が周辺
部を照射する。一方、凹陥部2に定着した金属膜3は立
体的構成となっている為、その壁面部6は照射する光を
受は止めやす(、金属膜乱反射層で表現された文字や図
形部が受は止めた光を反射させ、暗闇の中でも非常誘導
灯としての効果を上げることが出来る。また、これらの
誘導灯は非常時に備えなければならず、その為に、従来
はバッテリー(充電式を含む)等の特別な装置を必要と
したが、本発明品を使うことにより、それらの装置は不
要となり、コストの低減が図れる。さらに、蓄光塗料は
紫外線や大気に触れると他の塗料に比べ劣化が早く、そ
の機能も減退してしまい、いざという時に効果を発揮し
ないという問題を有していた。しかし、本発明では透光
体の裏面1に塗布され、塗布後さらに二次彩色を施すか
、あるいはフィルムを貼ってお(ことによって大気から
完全に遮断される為、劣化が防止出来、長期間その機能
を維持することが出来る。
以上、本発明品の代表的な応用例を紹介したが、これら
の応用例に限られたものではなく、本発明品の特徴を生
かした応用例は他にも様々なものが考えられる。
(発明の効果) さて、本発明の効果を以下に述べると、まず、金属膜部
と保護膜部とが相互に完全に重なり合う為、金属膜部端
部においても完全に湿気から保護され、安定した品質の
ものを提供することが出来るようになると共に、それを
表面側から見ると金属膜以外に余分な塗膜は見取れない
ということになり、たとえその面積が小さな微細パター
ンであっても金属膜のみで所望の文字や図形を表現する
ことに成功している。
そして、その金属膜は、凹陥部壁面にも定着すると共に
、金属膜定着部の表面は細かい梨地状から荒い波状の造
形模様を形成する為、それを表面側から見ると、その部
分だけが他の部分と異なった反射性状を示す立体的に構
成された乱反射層となる。さらに、半透明状態にした場
合にはいぶし銀のような輝きを発現し、透明度を保持さ
せた場合には、金属膜の持つ高い反射性能を発揮し、造
形模様はより増幅されて視認され、金属膜乱反射層で表
現された文字や図形はひと際目立つ。元来、入射した光
が乱反射し、その光が視覚に入り物体の存在を認識する
ものだとすると、従来の平滑面上に単に塗料やフィルム
あるいは金属膜で表現していた一般的な方法と比べ、本
発明による方法で表現された文字や図形は立体的に構成
され、しかも、乱反射するという要素も加わる為、視覚
に対する訴求力が格段に向上し、採光量が少なくても視
認が容易になるなど、角度や照度に対する制約も緩和さ
れた。
そして、凹陥部刻設時にできる自然の造形模様が一体一
体微妙に異なる為、その部分に定着させた金属膜の反射
性状も一体一体が他とは異なるという一品生産品的要素
を具有することになる。従って、一般工業製品とは異な
り、一体一体がそれぞれの価値を保有することになり、
特に、食刻液で刻設した場合、その傾向は顕著になる。
さらに、保護膜の明度を選択することが可能とった為、
金属膜の明るさをコントロールすることが出来、使用す
る用途や目的や部位により金属膜をより効果的に使い分
けることが出来る。
一方、不要な金属膜の除去も柔らかい材質のものを使用
することが出来るようになった為、削りかすの金属粉が
除去すべき部位に残存することはなくなり、保護膜で覆
われた部分を含む金属膜定着部全体を軽くこするように
拭き取ることにより、神経を使うことな(、容易に、か
つ、確実に余分な金属膜を除去することが出来るように
なった。そればかりか、透光体の素地に傷をつける心配
がなくなった為、透光体や透明体としての品質が保持さ
れ、それらの特性を生かすことに成功している。特に、
透明体を使用した場合には、金属膜で表現された文字や
図形以外に透視を遮るものかない為、透視を必要とする
部位や、透視させるほうが効果のある部位においても使
用可能となり、さらに、透明体の背後を効果的に演出す
ることにより、前面の金属膜で表現された文字や図形だ
けが浮かび上がったような効果を持たせることも可能と
なった。また、積層させることにより、立体的表現が可
能となったり、また、光の屈折を応用するとマジック的
効果も出せるようになった。そして、撮影装置やセンサ
ー等を背後に設置し、その機能を妨げることなく環境美
観の保全が図れたり、さらに、木口断面部より光を照射
し、従来にない輝きが発現し本発明の効果をさらに増幅
させる等、透光体や透明体としての特性を十分生かし、
その応用範囲を広げることに成功している。
さらに、本発明による構成にすることにより、凹陥部以
外の平面部にも、所望の部位に所望のパターンの金属膜
を残存させることが出来るようになった。平面部が平滑
である場合には、該金属膜は鏡開様の正反射層となる為
、凹陥部の乱反射層との対比において、異なった趣を持
ち、有効に利用することにより、アクセント的効果を持
たせることが可能となり、また、逆に、凹陥部の一部に
は金属膜を定着させず、凹陥部刻設時の状態をそのまま
保持させることにより、その部分は単なるエッ≠ングに
よる表現の手法として利用出来る等、表現手法に変化を
持たせることが出来る。
また彩色を施すにあたっては、以下の様な効果が有る。
まず、保護膜が絶縁機能を有する為、彩色材(剤)が直
接金属膜に接触することはな(、金属膜に対して悪影響
を及ぼす心配がなくなった。
従って、彩色材(剤)の色(顔料)に対する制約がなく
なり、あらゆる色を混ぜ合せて自由に好みの色が出せる
等、彩色による表現力が豊かになった。
また、彩色材(剤)は金属膜を湿気から保護することを
目的としない為、材質に対する一切の制約から開放され
る。すなわち、水溶性絵の具の使用も可能となり、有機
溶剤による悪臭や、健康に対する問題から開放されるば
かりか、従来の有機溶剤系のものでは基本色が少なく調
色に苦労したのに対し、画材として市販されているもの
の色数は格段に多く、調色作業も大変容易になった。
また、同理由により、透光性の彩色材(剤)やフィルム
、蛍光塗料、蓄光塗料等も安心して使用することが出来
るようになった。その結果、ステンドグラスと兼ねたり
、木口断面部より紫外線を照射し、トリック的な効果を
持たせたり、また、さらに非常誘導灯として使用するこ
とが可能となる等、その応用範囲が広がった。
そして、金属膜/保護膜部と隣接する部位への彩色は、
所定幅を有する金属膜/保護膜部が明らかに本来の意味
での「彩色時の誤差吸収部」として機能する為、手彫に
よる彩色作業およびスクリーン印刷時における位置合わ
せが容易になる等、その方法のいかんにかかわらず、彩
色工程以降の各工程における作業が大変容易になった。
さらに、エツチングレジストを塗布する際にスクリーン
印刷の技法を使うことにより、以下に述べるような効果
がある。
まず、実施例の項で既に述べた通り、本発明の一実施例
である「エツチングレジストとして蝋を使用した場合」
との比較において説明すると、従来、透光体の下に原稿
を裏向きに置き、その下から光を透過させ、透光体の裏
面に塗布された蝋等のエツチングレジストを原稿をトレ
ースしながら削り取っていたが、エツチングレジストの
塗布された面と原稿との間に透光体の厚み分の距離があ
る為、透光体の厚みが増せば増すほどトレースする軌跡
と原稿との誤差は大きくなり、原稿通りのパターンを正
確に、しかも、裏から見た状態の文字等を体裁よく、整
った形で表現するのは相当の熟練を要した。また、逆に
、厚みの薄いものを使用すると、その完成品は重厚感に
欠けるという問題が生じると同時に、薄いものでは強度
上、その大きさに制限があり、大面積の製品を提供する
ことが出来なかった。さらに、板状のものの場合はまだ
しも、塊状となると、同法によることは不可能であった
しかし、写真製版によるスクリーン印刷の技法を使うこ
とにより、正常の原稿に対し、裏から見た状態の版を製
作することが出来、しかも、透光体の厚みや形状に関係
なく正しく正確に原稿通りのパターンが描けるようにな
った。さらに、スクリーン印刷の限界とされる0、1ミ
リメートル程度の微細な表現も可能となり、従来の方法
では不可能であったペン画や図面のごとき非常に緻密な
デザインにも対応出来るようになった。
また、すべて同一位置に同一パターンの凹陥部が刻設さ
れる為、それ以降のすべての工程でスクリーン印刷の技
法を使用することが可能となった。
まず、保護膜を塗布する際にも同技法を使うことにより
、凹陥部・平面部を問わず、必要な部位にのみ保護膜を
塗布することが出来る為、金属膜の保護および除去が大
変効率的に行なえるようになった。しかも、前記同様、
非常に細かなパターンにも対応出来る為、平面部に残存
した金属膜正反射層による表現の微細化が図れることは
とけ言うまでもない。
また、彩色を施す際にも同技法の使用が可能となったば
かりか、さらに、その応用技術を駆使することにより、
容易に色をぼかすことが可能となり、従来では平坦な感
じでしか表現出来ながたものがより写実感のある表現が
容易に出来るようになった。
そして、最後に、二次彩色においても同技法が使えるこ
とは述べるまでもない。
以上の様に、最初の工程でスクリーン印刷の技法を利用
することにより、それ以降のすべての工程で同技法、お
よびその応用技術が利用出来、総じて生産効率が大幅に
向上した。
以上、本発明は、特別な機械や装置を使うことなく、簡
単な道具だけで全工程を完了することが出来、しかも、
透光体や透明体の持つ特性を最大限に生かしながら表現
力の豊かな手法を提供し、同時に、安定した品質のもの
を効率的に生産することを可能にするものであり、さら
に、その発明品は応用範囲の広い極めて有用なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の透光体裏面に凹陥部を刻設したところ
の斜視図。第2図は第1図のA−A’断面図。第3図は
本発明の凹陥部断面拡大図。第4図は本発明の必要部位
に金属膜を定着させ、保護膜を塗布したところの斜視図
。第5図は第4図のB−B’断面図。第6図は本発明の
余分な金属膜を除去し、彩色を施したところの斜視図。 第7図は第6図のc−c’断面図。 1・・・透光体(ガラス)の裏面 2・・・凹陥部 3・・・金属膜 4・・・保護膜(保護材) 5・・・彩色材 6・・・凹陥部壁面 7・・・透光体の木口断面部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 透光体の裏面(1)に略同一深さの凹陥部(2)を
    刻設し、該凹陥部(2)内に金属膜(3)を定着させ、
    該金属膜(3)を保護する方法において、まず、表現す
    べき文字・図形の所望部に凹陥部(2)を刻設し、該凹
    陥部(2)の表面性状を透明または半透明で、かつ、細
    かい梨地状から荒い波状の造形模様を形成させた状態の
    下で、少なくとも凹陥部(2)を含む文字・図形部を覆
    うように金属膜(3)を定着させ、その後、該凹陥部(
    2)内に定着した金属膜(3)を含む文字・図形部の金
    属膜(3)を、異物からの保護材、防湿材、金属色調整
    材および/または絶縁材として機能しうる単層もしくは
    複数層の保護膜(4)で覆い、しかる後に、余分な金属
    膜(3)を除去し、透光体の素地を露出させるという、
    少なくとも上記工程により表現された文字・図形を、透
    光体の表面側から見取るようにすることを特徴とする、
    金属膜(3)による透光体への文字・図形の表現方法。 2 凹陥部(2)の一部に、金属膜(3)を定着させず
    、凹陥部(2)刻設時の状態をそのまま保持した部分を
    有する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 透光体裏面(1)の素地露出部の所定部位に、保護
    膜(4)で覆われた金属膜部(3)を彩色時の誤差吸収
    部として機能せしめることを可能として、彩色(5)を
    施すことよりなる特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の方法。 4 凹陥部(2)を刻設するに際し、刻設すべき部位を
    除く透光体裏面(1)にスクリーン印刷法によりエッチ
    ングレジストを塗布し、透光体の素地露出部に凹陥部(
    2)を刻設することよりなる特許請求の範囲第1項ない
    し第3項のいずれかに記載の方法。
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