JPH0421460B2 - - Google Patents
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- JPH0421460B2 JPH0421460B2 JP58196805A JP19680583A JPH0421460B2 JP H0421460 B2 JPH0421460 B2 JP H0421460B2 JP 58196805 A JP58196805 A JP 58196805A JP 19680583 A JP19680583 A JP 19680583A JP H0421460 B2 JPH0421460 B2 JP H0421460B2
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Description
本発明は、押し豆腐の製法に関するものであ
る。さらに詳しくは、緻密な組織と弾力性を有す
る食感良好な押し豆腐の工業的に有利な製造法に
係る。 押し豆腐は中国に於いて、「乾豆腐」あるいは
「豆腐干」とも称され、その保形性の良さから炒
め物の素材として使用するに適したものであり、
また加工適正も高いので広く各種料理へ適用し
得、またその栄養価も高く健康志向にマツチする
こととも相俟つて日本に於いても近時その需要が
増えつつある。 しかしながら従来の押し豆腐はその需要が低い
ことから、生産規模は小さく、殆んど手作りに近
いものであつた。従つて、高品質の押し豆腐を工
業的に有利に製造する方法、即ち大量生産に適し
た方法はこれまでのところ確立されていない。 また、従来に於いては、極めて長時間の圧縮工
程を必要としたり、更に食感を硬めのものとする
ためには多量の食塩を添加しなければならないな
ど、押し豆腐の適用範囲を狭める結果を招いてい
た。 本発明者等はこのような現状に鑑みて、高品質
の押し豆腐の工業的に有利な製法を確立すべく鋭
意研究を重ねた結果、圧縮処理に付すカードに適
度な離水を伴う分断処理を施すことが高品質の押
し豆腐の工業的生産において有効であることを見
出し本発明を完成するに至つた。 そこで、本発明の目的は工業的に有利な押し豆
腐の製造法を提供することにある。 本発明の他の目的は緻密な組織と弾力性とを有
し、食感良好な新規押し豆腐を提供することにあ
る。 本発明の前記並びにその他の目的および特徴は
以下の記載から一層明白となろう。 即ち、本発明は8〜20重量%の固形分濃度の豆
乳あるいは分離大豆蛋白質の水溶液に凝固剤を添
加してカードを形成し、該カードを離水を伴う分
断処理に付して、その離水発生量を該カードの含
有水分全重量基準で4〜46%とし、これを圧縮処
理に付してその含水量を80%以下とすることを特
徴とする、押し豆腐の製造法に関する。 かくして、本発明の方法に従いカードを離水を
伴う分断処理に付すことにより前記の本発明の意
図する押し豆腐を工業的生産規模で有利に製造す
ることが可能となる。 以下、本発明の方法を更に詳細に説明する。 本発明の方法においては豆乳もしくは分離大豆
蛋白質の水溶液を使用する。ここで豆乳は常法に
より製造できる。例えば丸大豆、脱皮大豆もしく
は脱脂大豆(水浸漬せず)を原料とし、(原料)
→水浸漬→加水→磨砕(呉)→加熱処理→分離→
(豆乳)の諸工程に従つて製造される。場合によ
つては「呉」の段階で加熱処理を省き直接分離工
程に付して豆乳とすることもできる。ただし、本
発明においては約80〜100℃にて、約30秒〜10分
間の煮熱処理等の熱処理を施すことが望ましい。
尚、このような加熱処理は適度な大豆蛋白の熱変
性を生じ、その結果出来上り豆腐の保水性を高
め、更にその口当たりを改善することから望まし
い工程である。 また、本発明においては前記のようにして得ら
れる豆乳を噴霧乾燥等により粉末化もしくは顆粒
化した所謂粉末豆乳を使用することも可能であ
る。この場合にはこのものを水または湯中に分散
溶解させた後使用することが好ましい。 一方、本発明において使用する分離大豆蛋白質
の水溶液は、常法により得られる豆乳に酸などの
沈殿剤を加えて、大豆蛋白質を沈殿させ、該沈殿
物を再度水に分散、溶解させて得られる。 次いで、かくして得られる豆乳または分離大豆
蛋白の水溶液に凝固剤を添加することによりカー
ドを形成する。 本発明では、豆乳(又は分離大豆蛋白質水溶
液)の固形分濃度を、豆乳全重量基準(又は分離
大豆蛋白質水溶液全重量基準)で8〜20%の範囲
とすることにより、後の圧縮処理に適した、即ち
脱水し易い硬さを有する豆乳カードを得ることが
できる。該固型分濃度を10〜18%とすることによ
り更に好ましい結果を得ることができる。 また、前記凝固剤としては、従来から豆腐の凝
固剤として公知のいかなるものも使用可能であ
り、例えばグルコノデルタラクトン(以下G.D.L.
という)等のラクトン類、硫酸カルシウム等の二
価金属塩類を挙げることができる。これらは単独
で、もしくは二種以上を併用することもできる。 該凝固剤は常法に従つて使用する。即ち、その
粉末を直接豆乳等と混合したり、あるいは予め水
に溶解させて溶液として添加することもできる。 凝固剤の添加量は適宜選ぶことができ、例えば
G.D.L.にあつては0.30〜0.65%(対豆乳重量比)
の範囲で使用することが好ましく、この場合風味
上酸味が感じられず、また圧縮処理に適した硬さ
のカードを得ることができる。更に、0.4〜0.6%
の範囲で使用することにより一層良好な結果を期
待することができる。 更に、凝固剤として硫酸カルシウムを使用する
場合には、0.25〜0.65%の範囲が圧縮処理に適し
た硬さのカードを得る上で好ましく、更に好まし
い範囲は0.3〜0.5%である。 本発明のカードは前記豆乳もしくは分離大豆蛋
白質水溶液に凝固剤を添加し、混合後約5〜60分
間静置することによつて得られる。 本発明によれば、次いで前記のようにして得ら
れたカードは離水を伴う分断処理に付されて、そ
の含水量の4〜46%(対カード含有水分全重量)
が除去される(以下これを離水発生量という)。 本発明において「離水発生量」とは、分断処理
後のカードを120メツシユのステンレス製金網上
に15分間放置した場合に発生する離水量として定
義される。 この離水を伴う分断処理によつて、カード内の
水分の滲出が容易となり、その結果圧縮処理の際
の脱水効率が高められ、かつ極めて効果的な短期
間の圧縮処理が可能となり、ひいては緻密な組織
と適度な弾力性とを有する食感良好な押し豆腐を
得ることが可能となる。 この分断処理を施さない場合、もしくは分断処
理によるカードからの離水量が4%に満たない場
合には、圧縮処理の際にカード内の水分が滲出し
難く、そのために長期に亘る圧縮処理が必要とさ
れ、生産性も低下される。また、圧縮処理時間を
短縮するために分断処理を行なわず、高圧下で圧
縮処理を行なう場合には豆腐組織が大きく破壊さ
れ、本発明の目的とする緻密な組織を有する押し
豆腐を得ることはできない。 一方、該離水量が46%を越える場合には食感良
好な押し豆腐が得られず、押し豆腐の生命ともい
える緻密さ、弾力性に欠け、ホソボソした歯ごた
えの悪い押し豆腐となる。 従つて、本発明の目的とする押し豆腐を得るた
めには分断処理時の離水発生量は臨界的であり、
前記範囲内にあることが必要である。更に、該離
水発生量を9〜32%とした場合には、豆腐組織の
緻密さ、弾力性において一層優れた押し豆腐を得
ることが可能となる。 本発明でいう分断処理とは、豆腐カード組織を
物理的に分断し得るあらゆる処理であり得る。具
体的な態様を示せば以下の通りである。 (イ) 切刻処理…カツター等でカードを切刻する。
尚、切刻形状はサイノ目状、不定形状等任意で
あり得る。 (ロ) 破砕処理…カードをアジテーター等により破
砕する。 (ハ) 穿設処理…小径で金属棒等を使用して、適当
な間隔で穿設する。 (ニ) 刻設処理…カツター等でカードに適当数の線
溝を刻設する。 尚、上記分断処理は例えばカードをその形成容
器内に維持したまま、あるいは別の容器に移した
後、あるいは更にカードを圧縮用容器内に充填し
た後等、いずれの段階で行なつてもよい。 また、前記分断処理のなかでも、(イ)の切刻処理
や(ハ)の穿設処理もしくは(ニ)の刻設処理は、カード
組織を大きく破壊することなしに、カードの全体
形状を維持したままカード含有水分の滲出を容易
なものと為し得るため、圧縮処理を効率よく実施
し、かつ弾力性があり、一層緻密でかつ食感の良
好な押し豆腐を得るためには上記3種の処理法を
利用することが好ましい。 本発明は、分断処理後のカードを圧縮用容器に
充填して(圧縮用容器内で分断処理を実施した場
合はそのままで)これを圧縮処理し、その水分含
量を80%以下にする。このプロセスにて使用する
圧縮用容器としては、その形状あるいは容量は任
意なものでよい。たヾし、圧縮時にカード含有水
分の容器外への脱水を円滑にすべく、その側面な
いし底面に適当数の孔を設けたものが好ましい。
又、この圧縮処理には、油圧式のプレス機等の圧
縮装置を使用し、さらにその圧力操作は低圧から
高圧へと徐々に高める方法が好ましく、それによ
つてカード組織の破壊が抑制され、かつ緻密で弾
力性ある食感の押し豆腐を得ることができる。 該操作条件の1例を示せば、約0.04〜0.6Kg/
cm2、好ましくは0.2〜0.4Kg/cm2の初期圧力にて圧
縮操作を開始し、徐々に昇圧して約0.80〜3.2
Kg/cm2、好ましくは1.2〜2.0Kg/cm2の最終圧力で
該操作を完了することが望ましい。尚、本発明の
圧力な被圧縮物(分断処理後の豆腐カード)表面
部が単位面積当たり受ける圧縮荷重を単位として
示した(以下同様)。 本発明では被圧縮カードが予め分断処理されて
いるので、カードの脱水効率が高い。従つて、該
圧縮処理を約10〜90分といつた極めて短時間で完
了させることが可能となる。 また、該圧縮処理によつて、カードの含水量を
80%以下とすることにより、緻密な組織と適度な
硬さとを有する押し豆腐を得ることが可能とな
る。 こうして得られた本発明の押し豆腐は合成樹脂
製等の耐熱性容器に充填し密封した後湯殺菌やレ
トルトによる高温高圧処理等の加熱処理を施すこ
とができる。このような加熱処理は該押し豆腐に
所望の保存性を付与すると共に、先の分断処理で
一担分断されたカード組織を結着させてより一層
緻密な組織とし、さらに弾力性をも改善するので
有利である。 該加熱処理は、約80〜135℃にて約5〜60分間
行なうことが好ましく、特に該処理を90〜105℃
の温度下で10〜20分実施する場合には、前記食感
が一層顕著に改善されるのでより一層好ましい。 以下、実施例および対照例により本発明をさら
に具体的に説明する。 実施例 1 丸大豆を水浸漬した後、これに加水して磨砕
し、得られた呉を遠心分離してオカラを除去し、
固形分11.2%の豆乳を得た。 かくして得た豆乳を1〜2分煮沸した後凝固剤
として0.6%のG.D.L.(対豆乳重量比)を添加、混
合し、さらに15分静置してカードを形成した。 続いて該カードを側面に適当数の孔を設けた圧
縮用容器にサラシ布を敷いて充填した後、ステン
レス製の薄板をカードの上から垂直方向に差し込
むことによつて該カードを縦方向に10mm角にサイ
ノ目状に切削して分断処理を施した。尚、同分断
処理後の離水発生量は、22%であつた。離水発生
量は、分断処理後のカードを120メツシユのステ
ンレス製金網上に15分間放置した時の離水量とし
て測定した。又、以下の例も同様の測定法によつ
た。 次にこれを油圧式のプレス機によつて0.20Kg/
cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高めながら圧
縮し(圧縮時間:39分)、含水量72.7%の本発明
に係る押し豆腐(サンプルA)を得た。 実施例 2 実施例1と同様な方法により得られたカードを
アジテーターにより破砕して分断処理を施した後
(分断処理後の離水発生量は35%)実施例1と同
様に圧縮用容器に充填し、然る後油圧式のプレス
機によつて0.20Kg/cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に
圧力を高めながら圧縮し(圧縮時間;25分)、水
分含量71.1%の本発明に係る押し豆腐(サンプル
B)を得た。 対照例 1 実施例1と同様にして得られたカードに分断処
理を施すことなく、これを実施例1と同様に圧縮
用容器に充填し、然る後油圧式のプレス機によつ
て0.20Kg/cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高
めながら圧縮し、含水量75.1%の対照品押し豆腐
(サンプルC)を得た(圧縮時間;6時間)。 対照例 2 実施例2と同様に、カードをアジテーターによ
り破砕して分断処理を施した後(但し、分断処理
後の離水発生量は3.5%)、実施例1と同様に圧縮
用容器に充填し、然る後油圧式のプレス機によつ
て0.20Kg/cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高
めながら圧縮し(圧縮時間;3.5時間)、含水量
74.3%の対照品押し豆腐(サンプルD)を得た。 対照例 3 実施例2と同様にカードをアジテーターにより
破砕して分断処理を施した。同分断処理後のカー
ド状態は、ペーストに近く、その離水発生量は、
44%であつた。 続いてこれを実施例1と同様に圧縮用容器に充
填し、然る後油圧式のプレス機によつて0.20Kg/
cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高めながら圧
縮し(圧縮時間;17分)、含水量70.9%の対照品
押し豆腐(サンプルE)を得た。 対照例 4 実施例1と同様に、カードに分断処理を施した
後、これを油圧式にプレス機によつて0.2Kg/cm2
から0.8Kg/cm2まで徐々に圧力を高めながら圧縮
し(圧縮時間;1.9分)、含水量82.2%の対照品押
し豆腐(サンプルF)を得た。 以上、得られた各サンプルにつき、食味テスト
によつて緻密さ(硬さ)、弾力性に関し比較を行
なつた。その結果を第1表に示す。
る。さらに詳しくは、緻密な組織と弾力性を有す
る食感良好な押し豆腐の工業的に有利な製造法に
係る。 押し豆腐は中国に於いて、「乾豆腐」あるいは
「豆腐干」とも称され、その保形性の良さから炒
め物の素材として使用するに適したものであり、
また加工適正も高いので広く各種料理へ適用し
得、またその栄養価も高く健康志向にマツチする
こととも相俟つて日本に於いても近時その需要が
増えつつある。 しかしながら従来の押し豆腐はその需要が低い
ことから、生産規模は小さく、殆んど手作りに近
いものであつた。従つて、高品質の押し豆腐を工
業的に有利に製造する方法、即ち大量生産に適し
た方法はこれまでのところ確立されていない。 また、従来に於いては、極めて長時間の圧縮工
程を必要としたり、更に食感を硬めのものとする
ためには多量の食塩を添加しなければならないな
ど、押し豆腐の適用範囲を狭める結果を招いてい
た。 本発明者等はこのような現状に鑑みて、高品質
の押し豆腐の工業的に有利な製法を確立すべく鋭
意研究を重ねた結果、圧縮処理に付すカードに適
度な離水を伴う分断処理を施すことが高品質の押
し豆腐の工業的生産において有効であることを見
出し本発明を完成するに至つた。 そこで、本発明の目的は工業的に有利な押し豆
腐の製造法を提供することにある。 本発明の他の目的は緻密な組織と弾力性とを有
し、食感良好な新規押し豆腐を提供することにあ
る。 本発明の前記並びにその他の目的および特徴は
以下の記載から一層明白となろう。 即ち、本発明は8〜20重量%の固形分濃度の豆
乳あるいは分離大豆蛋白質の水溶液に凝固剤を添
加してカードを形成し、該カードを離水を伴う分
断処理に付して、その離水発生量を該カードの含
有水分全重量基準で4〜46%とし、これを圧縮処
理に付してその含水量を80%以下とすることを特
徴とする、押し豆腐の製造法に関する。 かくして、本発明の方法に従いカードを離水を
伴う分断処理に付すことにより前記の本発明の意
図する押し豆腐を工業的生産規模で有利に製造す
ることが可能となる。 以下、本発明の方法を更に詳細に説明する。 本発明の方法においては豆乳もしくは分離大豆
蛋白質の水溶液を使用する。ここで豆乳は常法に
より製造できる。例えば丸大豆、脱皮大豆もしく
は脱脂大豆(水浸漬せず)を原料とし、(原料)
→水浸漬→加水→磨砕(呉)→加熱処理→分離→
(豆乳)の諸工程に従つて製造される。場合によ
つては「呉」の段階で加熱処理を省き直接分離工
程に付して豆乳とすることもできる。ただし、本
発明においては約80〜100℃にて、約30秒〜10分
間の煮熱処理等の熱処理を施すことが望ましい。
尚、このような加熱処理は適度な大豆蛋白の熱変
性を生じ、その結果出来上り豆腐の保水性を高
め、更にその口当たりを改善することから望まし
い工程である。 また、本発明においては前記のようにして得ら
れる豆乳を噴霧乾燥等により粉末化もしくは顆粒
化した所謂粉末豆乳を使用することも可能であ
る。この場合にはこのものを水または湯中に分散
溶解させた後使用することが好ましい。 一方、本発明において使用する分離大豆蛋白質
の水溶液は、常法により得られる豆乳に酸などの
沈殿剤を加えて、大豆蛋白質を沈殿させ、該沈殿
物を再度水に分散、溶解させて得られる。 次いで、かくして得られる豆乳または分離大豆
蛋白の水溶液に凝固剤を添加することによりカー
ドを形成する。 本発明では、豆乳(又は分離大豆蛋白質水溶
液)の固形分濃度を、豆乳全重量基準(又は分離
大豆蛋白質水溶液全重量基準)で8〜20%の範囲
とすることにより、後の圧縮処理に適した、即ち
脱水し易い硬さを有する豆乳カードを得ることが
できる。該固型分濃度を10〜18%とすることによ
り更に好ましい結果を得ることができる。 また、前記凝固剤としては、従来から豆腐の凝
固剤として公知のいかなるものも使用可能であ
り、例えばグルコノデルタラクトン(以下G.D.L.
という)等のラクトン類、硫酸カルシウム等の二
価金属塩類を挙げることができる。これらは単独
で、もしくは二種以上を併用することもできる。 該凝固剤は常法に従つて使用する。即ち、その
粉末を直接豆乳等と混合したり、あるいは予め水
に溶解させて溶液として添加することもできる。 凝固剤の添加量は適宜選ぶことができ、例えば
G.D.L.にあつては0.30〜0.65%(対豆乳重量比)
の範囲で使用することが好ましく、この場合風味
上酸味が感じられず、また圧縮処理に適した硬さ
のカードを得ることができる。更に、0.4〜0.6%
の範囲で使用することにより一層良好な結果を期
待することができる。 更に、凝固剤として硫酸カルシウムを使用する
場合には、0.25〜0.65%の範囲が圧縮処理に適し
た硬さのカードを得る上で好ましく、更に好まし
い範囲は0.3〜0.5%である。 本発明のカードは前記豆乳もしくは分離大豆蛋
白質水溶液に凝固剤を添加し、混合後約5〜60分
間静置することによつて得られる。 本発明によれば、次いで前記のようにして得ら
れたカードは離水を伴う分断処理に付されて、そ
の含水量の4〜46%(対カード含有水分全重量)
が除去される(以下これを離水発生量という)。 本発明において「離水発生量」とは、分断処理
後のカードを120メツシユのステンレス製金網上
に15分間放置した場合に発生する離水量として定
義される。 この離水を伴う分断処理によつて、カード内の
水分の滲出が容易となり、その結果圧縮処理の際
の脱水効率が高められ、かつ極めて効果的な短期
間の圧縮処理が可能となり、ひいては緻密な組織
と適度な弾力性とを有する食感良好な押し豆腐を
得ることが可能となる。 この分断処理を施さない場合、もしくは分断処
理によるカードからの離水量が4%に満たない場
合には、圧縮処理の際にカード内の水分が滲出し
難く、そのために長期に亘る圧縮処理が必要とさ
れ、生産性も低下される。また、圧縮処理時間を
短縮するために分断処理を行なわず、高圧下で圧
縮処理を行なう場合には豆腐組織が大きく破壊さ
れ、本発明の目的とする緻密な組織を有する押し
豆腐を得ることはできない。 一方、該離水量が46%を越える場合には食感良
好な押し豆腐が得られず、押し豆腐の生命ともい
える緻密さ、弾力性に欠け、ホソボソした歯ごた
えの悪い押し豆腐となる。 従つて、本発明の目的とする押し豆腐を得るた
めには分断処理時の離水発生量は臨界的であり、
前記範囲内にあることが必要である。更に、該離
水発生量を9〜32%とした場合には、豆腐組織の
緻密さ、弾力性において一層優れた押し豆腐を得
ることが可能となる。 本発明でいう分断処理とは、豆腐カード組織を
物理的に分断し得るあらゆる処理であり得る。具
体的な態様を示せば以下の通りである。 (イ) 切刻処理…カツター等でカードを切刻する。
尚、切刻形状はサイノ目状、不定形状等任意で
あり得る。 (ロ) 破砕処理…カードをアジテーター等により破
砕する。 (ハ) 穿設処理…小径で金属棒等を使用して、適当
な間隔で穿設する。 (ニ) 刻設処理…カツター等でカードに適当数の線
溝を刻設する。 尚、上記分断処理は例えばカードをその形成容
器内に維持したまま、あるいは別の容器に移した
後、あるいは更にカードを圧縮用容器内に充填し
た後等、いずれの段階で行なつてもよい。 また、前記分断処理のなかでも、(イ)の切刻処理
や(ハ)の穿設処理もしくは(ニ)の刻設処理は、カード
組織を大きく破壊することなしに、カードの全体
形状を維持したままカード含有水分の滲出を容易
なものと為し得るため、圧縮処理を効率よく実施
し、かつ弾力性があり、一層緻密でかつ食感の良
好な押し豆腐を得るためには上記3種の処理法を
利用することが好ましい。 本発明は、分断処理後のカードを圧縮用容器に
充填して(圧縮用容器内で分断処理を実施した場
合はそのままで)これを圧縮処理し、その水分含
量を80%以下にする。このプロセスにて使用する
圧縮用容器としては、その形状あるいは容量は任
意なものでよい。たヾし、圧縮時にカード含有水
分の容器外への脱水を円滑にすべく、その側面な
いし底面に適当数の孔を設けたものが好ましい。
又、この圧縮処理には、油圧式のプレス機等の圧
縮装置を使用し、さらにその圧力操作は低圧から
高圧へと徐々に高める方法が好ましく、それによ
つてカード組織の破壊が抑制され、かつ緻密で弾
力性ある食感の押し豆腐を得ることができる。 該操作条件の1例を示せば、約0.04〜0.6Kg/
cm2、好ましくは0.2〜0.4Kg/cm2の初期圧力にて圧
縮操作を開始し、徐々に昇圧して約0.80〜3.2
Kg/cm2、好ましくは1.2〜2.0Kg/cm2の最終圧力で
該操作を完了することが望ましい。尚、本発明の
圧力な被圧縮物(分断処理後の豆腐カード)表面
部が単位面積当たり受ける圧縮荷重を単位として
示した(以下同様)。 本発明では被圧縮カードが予め分断処理されて
いるので、カードの脱水効率が高い。従つて、該
圧縮処理を約10〜90分といつた極めて短時間で完
了させることが可能となる。 また、該圧縮処理によつて、カードの含水量を
80%以下とすることにより、緻密な組織と適度な
硬さとを有する押し豆腐を得ることが可能とな
る。 こうして得られた本発明の押し豆腐は合成樹脂
製等の耐熱性容器に充填し密封した後湯殺菌やレ
トルトによる高温高圧処理等の加熱処理を施すこ
とができる。このような加熱処理は該押し豆腐に
所望の保存性を付与すると共に、先の分断処理で
一担分断されたカード組織を結着させてより一層
緻密な組織とし、さらに弾力性をも改善するので
有利である。 該加熱処理は、約80〜135℃にて約5〜60分間
行なうことが好ましく、特に該処理を90〜105℃
の温度下で10〜20分実施する場合には、前記食感
が一層顕著に改善されるのでより一層好ましい。 以下、実施例および対照例により本発明をさら
に具体的に説明する。 実施例 1 丸大豆を水浸漬した後、これに加水して磨砕
し、得られた呉を遠心分離してオカラを除去し、
固形分11.2%の豆乳を得た。 かくして得た豆乳を1〜2分煮沸した後凝固剤
として0.6%のG.D.L.(対豆乳重量比)を添加、混
合し、さらに15分静置してカードを形成した。 続いて該カードを側面に適当数の孔を設けた圧
縮用容器にサラシ布を敷いて充填した後、ステン
レス製の薄板をカードの上から垂直方向に差し込
むことによつて該カードを縦方向に10mm角にサイ
ノ目状に切削して分断処理を施した。尚、同分断
処理後の離水発生量は、22%であつた。離水発生
量は、分断処理後のカードを120メツシユのステ
ンレス製金網上に15分間放置した時の離水量とし
て測定した。又、以下の例も同様の測定法によつ
た。 次にこれを油圧式のプレス機によつて0.20Kg/
cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高めながら圧
縮し(圧縮時間:39分)、含水量72.7%の本発明
に係る押し豆腐(サンプルA)を得た。 実施例 2 実施例1と同様な方法により得られたカードを
アジテーターにより破砕して分断処理を施した後
(分断処理後の離水発生量は35%)実施例1と同
様に圧縮用容器に充填し、然る後油圧式のプレス
機によつて0.20Kg/cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に
圧力を高めながら圧縮し(圧縮時間;25分)、水
分含量71.1%の本発明に係る押し豆腐(サンプル
B)を得た。 対照例 1 実施例1と同様にして得られたカードに分断処
理を施すことなく、これを実施例1と同様に圧縮
用容器に充填し、然る後油圧式のプレス機によつ
て0.20Kg/cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高
めながら圧縮し、含水量75.1%の対照品押し豆腐
(サンプルC)を得た(圧縮時間;6時間)。 対照例 2 実施例2と同様に、カードをアジテーターによ
り破砕して分断処理を施した後(但し、分断処理
後の離水発生量は3.5%)、実施例1と同様に圧縮
用容器に充填し、然る後油圧式のプレス機によつ
て0.20Kg/cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高
めながら圧縮し(圧縮時間;3.5時間)、含水量
74.3%の対照品押し豆腐(サンプルD)を得た。 対照例 3 実施例2と同様にカードをアジテーターにより
破砕して分断処理を施した。同分断処理後のカー
ド状態は、ペーストに近く、その離水発生量は、
44%であつた。 続いてこれを実施例1と同様に圧縮用容器に充
填し、然る後油圧式のプレス機によつて0.20Kg/
cm2から1.2Kg/cm2まで徐々に圧力を高めながら圧
縮し(圧縮時間;17分)、含水量70.9%の対照品
押し豆腐(サンプルE)を得た。 対照例 4 実施例1と同様に、カードに分断処理を施した
後、これを油圧式にプレス機によつて0.2Kg/cm2
から0.8Kg/cm2まで徐々に圧力を高めながら圧縮
し(圧縮時間;1.9分)、含水量82.2%の対照品押
し豆腐(サンプルF)を得た。 以上、得られた各サンプルにつき、食味テスト
によつて緻密さ(硬さ)、弾力性に関し比較を行
なつた。その結果を第1表に示す。
【表】
【表】
以上の結果からも明らかなように、本発明の分
断処理を施こしてないあるいは本発明の離水発生
量の下限以下に相当する対照品サンプルC及びD
は、圧縮に長時間を要し、工業生産には不向きな
ものといえる。 更に、本発明の特定離水発生量の上限を越えた
対照品サンプルE及び圧縮後の含水量が本発明か
ら逸脱する対照品サンプルFは、いずれも押し豆
腐の生命ともいえる、緻密さ及び弾力性を有さな
い。 これに対し本発明によるサンプルA、Bは何れ
も効率よく圧縮処理が為し得ると共に、品質的に
も押し豆腐として満足できるものである。
断処理を施こしてないあるいは本発明の離水発生
量の下限以下に相当する対照品サンプルC及びD
は、圧縮に長時間を要し、工業生産には不向きな
ものといえる。 更に、本発明の特定離水発生量の上限を越えた
対照品サンプルE及び圧縮後の含水量が本発明か
ら逸脱する対照品サンプルFは、いずれも押し豆
腐の生命ともいえる、緻密さ及び弾力性を有さな
い。 これに対し本発明によるサンプルA、Bは何れ
も効率よく圧縮処理が為し得ると共に、品質的に
も押し豆腐として満足できるものである。
Claims (1)
- 1 8〜20重量%の固形分濃度の豆乳あるいは分
離大豆蛋白質の水溶液に凝固剤を添加してカード
を形成し、該カードを離水を伴う分断処理に付し
て、その離水発生量を該カードの含有水分全重量
基準で4〜46%とし、これを圧縮処理に付してそ
の含水量を80%以下とすることを特徴とする押し
豆腐の製造法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58196805A JPS6087755A (ja) | 1983-10-20 | 1983-10-20 | 押し豆腐の製造法 |
| AU34210/84A AU548456B2 (en) | 1983-10-20 | 1984-10-12 | Soybean curd products |
| GB08425981A GB2148689B (en) | 1983-10-20 | 1984-10-15 | Process for preparing pressed tofu |
| US06/662,188 US4585665A (en) | 1983-10-20 | 1984-10-18 | Process for preparing pressed tofu |
| FR848415966A FR2553629B1 (fr) | 1983-10-20 | 1984-10-18 | Procede de preparation de pate de soja presse |
| DE19843438450 DE3438450A1 (de) | 1983-10-20 | 1984-10-19 | Presstofu und verfahren zu seiner herstellung |
| CA000465933A CA1215574A (en) | 1983-10-20 | 1984-10-19 | Process for preparing pressed tofu |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58196805A JPS6087755A (ja) | 1983-10-20 | 1983-10-20 | 押し豆腐の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6087755A JPS6087755A (ja) | 1985-05-17 |
| JPH0421460B2 true JPH0421460B2 (ja) | 1992-04-10 |
Family
ID=16363937
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58196805A Granted JPS6087755A (ja) | 1983-10-20 | 1983-10-20 | 押し豆腐の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6087755A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2537724B2 (ja) * | 1991-12-20 | 1996-09-25 | 英二 小出 | 簡易帯 |
| KR101315267B1 (ko) * | 2011-05-06 | 2013-10-14 | 씨제이제일제당 (주) | 전분의 호화 반응을 포함하는 순두부의 제조 방법 및 그 호화된 순두부 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5230494U (ja) * | 1975-07-30 | 1977-03-03 |
-
1983
- 1983-10-20 JP JP58196805A patent/JPS6087755A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6087755A (ja) | 1985-05-17 |
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