JPH04218671A - 高周波スパッタリング装置および膜作製方法 - Google Patents
高周波スパッタリング装置および膜作製方法Info
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Abstract
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Description
バイアス電圧を考慮してシャッタ−の開閉タイミングを
制御できる高周波スパッタリング装置に関し、また、こ
の高周波スパッタリング装置による膜作製方法に関する
。
膜を作製し、その薄膜の基礎物性を測定したり、薄膜を
加工してデバイス等に応用する基礎研究や実用化技術の
開発をしたりすることが活発に行われている。スパッタ
リング現象は、タ−ゲットに高エネルギ−イオンを入射
させることにより、タ−ゲットからスパッタ粒子(中性
粒子)を発生させ、基板上にスパッタ粒子を堆積させる
現象である。
やITO薄膜(透明導電膜)等も、このスパッタリング
現象を利用して作製されている。これらの物質は複数元
素により構成されており、特に酸化物超電導体では良好
な特性を示す物質が酸素を含む4種類以上の元素で構成
されており、しかも層状構造の結晶である。このような
物質を薄膜化およびデバイス化する上での主要な技術と
しては次の5項目があげられる。 (1)組成制御技術 (2)酸素濃度制御技術(低温成長) (3)積層技術(多層膜、超薄膜) (4)接合技術(表面、界面の制御) (5)「超電導体/絶縁物/超電導体」等の積層膜(例
、ジョセフソン素子)の真空中での連続成膜これらのう
ち、(1)〜(2)項が薄膜化に関係し、(3)〜(5
)項がデバイス化に関係している。これらの技術を実現
するには、薄膜を原子層レベルでいかに再現性良く制御
できるかがポイントとなる。
されている高周波スパッタリング装置では、原子層レベ
ルで超薄膜を作製できる装置はほとんどなく、せいぜい
シャッタ−開閉を単純に時間制御する程度である。しか
も、従来の高周波スパッタリング装置には次のような欠
点がある。 (1)タ−ゲットの表面状態が安定しないままシャッタ
−を開き、所定の堆積を行ってしまう場合がある。この
ような方法で、特に多層膜や超薄膜を作製した場合、膜
の堆積速度の再現性が悪かったり、膜の組成が希望の値
と異なったりすることがある。このように従来の方法で
は、堆積膜の再現性がないことや、膜厚の制御性が悪い
ことなどの欠点がある。 (2)これとは逆に、タ−ゲットの表面状態が安定して
いるのに、シャッタ−を閉じたままプリスパッタリング
を続けている場合がある。このことは、時間的な損失だ
けでなく、タ−ゲットの消耗を早める欠点がある。これ
らの問題点は、タ−ゲットの表面状態を常時モニタ−し
ていないことに原因がある。
ッチ処理タイプのスパッタリング装置で顕著になる。な
ぜなら、このようなバッチ処理タイプの装置では、基板
交換時にタ−ゲットが大気にさらされるからである。タ
−ゲットが大気中で反応しやすい物質の場合には、タ−
ゲットが大気に触れると、タ−ゲットの表面状態が変質
して放電のインピ−ダンスが変わったり、タ−ゲット内
に大気中のガスを取り込んだりする。
では、シャッタ−を閉じた状態でのプリスパッタリング
の放電時間は各作業者の経験により決定している。
の開閉タイミングに関して作業者の判断ミスを生じやす
く、薄膜の再現性や制御性を悪くしている。
表面状態を知ることによってシャッタ−の開閉タイミン
グを最適化でき、薄膜作製の再現性や制御性を改善でき
るような高周波スパッタリング装置と膜作製方法を提供
することである。
ッタリング装置は、タ−ゲットに誘起されるセルフバイ
アス電圧を検出するセルフバイアス検出装置と、基板と
タ−ゲット間に配置されたシャッタ−を開閉するための
シャッタ−駆動機構と、前記セルフバイアス検出装置の
出力信号を受けて前記シャッタ−駆動機構にシャッタ−
開閉信号を送るシャッタ−制御装置、とを備えている。
て、タ−ゲットを大気にさらすことなく基板を交換でき
る基板交換機構を有することを特徴としている。
ドスパッタリング装置に適用したものであり、この発明
は、複数のタ−ゲットを備えていて、各タ−ゲットごと
に前記セルフバイアス検出装置と前記シャッタ−と前記
シャッタ−駆動機構とを備えている。
高周波電力を印加してこのタ−ゲットをスパッタリング
することによって基板上に膜を堆積させる膜作製方法に
おいて、前記タ−ゲットに高周波電力を印加して放電を
発生させる段階と、前記タ−ゲットに誘起されるセルフ
バイアス電圧を検出する段階と、前記セルフバイアス電
圧が所定の設定値まで低下したときに基板とタ−ゲット
間に配置されたシャッタ−を開く段階、とを備えている
。セルフバイアス電圧は負の値であり、この明細書では
、セルフバイアス電圧の絶対値が大きいときにセルフバ
イアス電圧が「高い」と表現し、セルフバイアス電圧の
絶対値が小さいときにセルフバイアス電圧が「低い」と
表現することにする。
おいてセルフバイアス電圧が所定の設定値まで低下した
ときに基板とタ−ゲット間に配置されたシャッタ−を開
いていたシャッタ−開閉タイミングを、セルフバイアス
電圧の時間的変動分が所定の設定値まで低下したときに
基板とタ−ゲット間に配置されたシャッタ−を開くよう
なシャッタ−開閉タイミングに置き換えている。
たは第5の発明をマルチカソ−ドスパッタリング装置に
よる膜作製方法に適用したものであり、この発明は、複
数のタ−ゲットに高周波電力を印加してこれらのタ−ゲ
ットをスパッタリングすることによって基板上に膜を堆
積させる膜作製方法において、前記複数のタ−ゲットに
高周波電力を印加して同時に放電させる段階と、前記複
数のタ−ゲットに誘起されるセルフバイアス電圧を同時
に検出する段階と、前記複数のタ−ゲットのセルフバイ
アス電圧またはその時間的変動分がすべて所定の設定値
まで低下したときに基板とタ−ゲット間に配置された各
シャッタ−を開く段階と、を備えている。
トの同時スパッタリングに適用したものであり、前記各
シャッタ−を同時に開き、所定時間経過後に各シャッタ
−を同時に閉じることを特徴としている。
トによる多層膜の作製に適用したものであり、前記各シ
ャッタ−の開いている時間が互いに重ならないように各
シャッタ−を順に開閉することを特徴としている。
組み合わせたものであり、第6の発明において、前記各
シャッタ−を複数のグル−プに分けて、同一のグル−プ
に属するシャッタ−については、これらを同時に開閉し
、異なるグル−プに属するシャッタ−の間ではシャッタ
−の開いている時間が互いに重ならないようにすること
を特徴としている。
て精密な成膜制御をするためには、タ−ゲットの表面状
態が安定してからシャッタ−を開くのが好ましく、シャ
ッタ−を開くタイミングは早すぎても遅すぎても好まし
くない。理想的なタイミングは、放電状態が安定したら
すぐにシャッタ−を開くことである。この発明では、タ
−ゲットの表面状態が安定したことを確認するための手
段としてタ−ゲットのセルフバイアス電圧を利用してい
る。タ−ゲットの表面状態を評価するためには放電時の
インピ−ダンスを知ることが有効であるが、高周波スパ
ッタリングにおいては、タ−ゲットを含む放電回路のイ
ンピ−ダンスの変化は、タ−ゲットのセルフバイアス電
圧に反映される。したがって、セルフバイアス電圧を検
出することによって、放電の最中でも常時タ−ゲットの
表面状態を知ることができる。
接地するのが普通であり、この場合、セルフバイアス電
圧は負の電圧となる。導入ガス(例えばAr)が放電に
よってイオン化されると、正イオンがタ−ゲットに入射
するが、そのときの入射エネルギ−はタ−ゲットのセル
フバイアス電圧に依存する。セルフバイアス電圧が安定
すれば、タ−ゲットに入射するイオンのエネルギ−も安
定し、スパッタ率も安定する。
電力とセルフバイアス電圧との間には相関関係がある。 ある任意の電力をタ−ゲットに印加すると、放電時に負
のセルフバイアス電圧が観測される。その値は放電直後
に高く、時間と共に減少し、やがて一定値となる。放電
開始の時点からセルフバイアス電圧が一定値になるまで
の時間(以下、遅延時間と呼ぶ。)はタ−ゲットの表面
状態により異なる。
は、セルフバイアス検出装置とシャッタ−駆動機構とシ
ャッタ−制御装置とを備えているので、シャッタ−制御
装置に所定の判断手法を記憶させておけば、セルフバイ
アス電圧に応じて自動的に最適なタイミングでシャッタ
−を開くことができる。
すことなく基板を交換できる基板交換機構を備えている
ので、タ−ゲットの表面状態が変質される恐れがなく、
放電開始からセルフバイアス電圧が安定するまでの時間
が短くてすむ。
ドスパッタリング装置に適用したものであり、各タ−ゲ
ットごとにシャッタ−開閉タイミングを最適に制御する
ことができる。マルチカソ−ドスパッタリング装置にお
いてセルフバイアス電圧が安定してからシャッタ−を開
くようにすることで、複数のタ−ゲットを使用して、多
元素膜や多層膜、超薄膜を再現性よく作製することが可
能となる。
アス電圧が所定の設定値まで低下したときにシャッタ−
を開くようにしている。セルフバイアス電圧は放電開始
直後は高くなっており、徐々に低下してきて安定化する
傾向がある。したがって、あらかじめ、セルフバイアス
電圧が安定するときの値を求めておき、セルフバイアス
電圧がこの所定値まで低下したときに、放電が安定した
と判断してシャッタ−を開くことができる。
アス電圧の時間的変動分が所定の値まで小さくなったと
きに放電が安定したと判断して、シャッタ−を開くよう
にしている。
明をマルチカソ−ドスパッタリング装置による膜作製方
法に適用したものであり、すべてのタ−ゲットについて
セルフバイアス電圧が安定したときにシャッタ−を開く
ようにしている。
パッタリングする際に、セルフバイアス電圧が安定して
からシャッタ−を同時に開閉することによって、多元素
膜を作製することができる。
層スパッタリングをする際に、セルフバイアス電圧が安
定してから、各シャッタ−の開いている時間が互いに重
ならないように、各シャッタ−を順に開閉している。こ
れにより、多層膜を作製することができる。
組み合わせることによって、複雑な構造の多元素膜を作
製することができる。
装置の正面断面図である。真空容器1は矢印6の方向に
設置してある主排気系で排気できて、10−7Torr
以下の圧力に保つことができる。真空容器1には、薄膜
を作製するために必要なガスを供給するためのガス導入
系29を設け、バルブ23、24を介して真空容器1の
中へガスを導入できるようにしている。例えば、矢印1
0の方向からはArガスを、矢印11の方向からはO2
ガスを導入し、これらを混合して真空容器1の中へ導入
する。真空容器1内の圧力はガス導入系29のマスフロ
−メ−タ(図示せず)と、矢印6の方向に設置してある
主排気系とを調節することにより、適切な値に設定でき
る。
れを800℃まで加熱することができる基板ホルダ−1
3を設置している。加熱方式は、温調計19とサイリス
タユニット18と基板ホルダ−13の表面に取り付けた
熱電対26とによりランプヒ−タ15を制御する方式で
ある。
容器1に取り付けられている。基板ホルダ−13に対向
する位置にはタ−ゲットシ−ルド2を設置し、このタ−
ゲットシ−ルド2の内側に絶縁リング8(フッ素樹脂製
)を介してタ−ゲット3とカソ−ドボディ30を設置し
ている。このカソ−ドボディ30には冷却水(矢印9a
、9b)を流してタ−ゲット3を冷却している。また、
カソ−ドボディ30には、インピ−ダンス整合器21を
介して高周波電源22が接続している。この高周波電源
22からカソ−ドボディ30に電力を供給している。
している。また、カソ−ドボディ30の外面にはロ−パ
スフィルタ27を介して電圧計28を接続している。さ
らに電圧計28の値を記録するために記録計36が接続
されている。実際は、ロ−パスフィルタ27は、カソ−
ドボディ30を取り囲むカソ−ドカバ−(図示せず)の
中にあり、外部からは見ることは出来ない。ロ−パスフ
ィルタ27はCとLの回路で構成されている。カソ−ド
カバ−にはコネクタを取り付けて、このコネクタを介し
てロ−パスフィルタ27と外部の電圧計28とをコ−ド
で接続している。
高周波電力を印加すると、真空容器1内で放電が生じ、
このときカソ−ドボディ30にセルフバイアス電圧が誘
起される。この電圧をロ−パスフィルタ27を通して電
圧計28によってモニタ−する。その電圧値を記録計3
6で常時記録している。記録計36には基板温度やガス
圧力も記録することができ、これらの安定性を評価して
から放電を開始することができる。
して磁気結合の回転導入機12に接続されている。この
回転導入機12はベルト4を介してモ−タ5に接続され
、モ−タ5はモ−タ電源31から電力を供給されている
。このモ−タ電源31のスイッチ32を手動でON、O
FFすることによりモ−タ5を駆動して、回転導入機1
2を所定の角度だけ回転してシャッタ−板16の開閉を
行っている。
の諸特性について詳述する。高周波スパッタリングにお
いて放電が起こると導入ガスが電離し、電離によって生
じた電子は移動度が大きいので、比較的容易にタ−ゲッ
トにも基板にも真空容器の接地部分にも到達できる。と
ころが電離によって生じた正イオンは、電子に比べて質
量が大きいので、ずっと動きにくい。したがって、タ−
ゲット側に電子がたまり、自動的にタ−ゲットに負のバ
イアスがかかる。これがセルフバイアス電圧である。正
イオンは接地側にはあまり動けないが、タ−ゲット側に
たまった電子による負電荷の引力に引き寄せられる。そ
の結果、正イオンがタ−ゲットに到達してスパッタリン
グ現象を起こす。したがって、セルフバイアス電圧はス
パッタ率に関係があり、膜堆積速度と大きな相関がある
。
よって放電状態が変化すると、同一電力を印加していて
も変動を生じる。セルフバイアス電圧Vsに影響を及ぼ
す主な因子を次に示す。 (1)カソ−ドに印加する高周波電力 (2)真空容器内の圧力 (3)真空容器に導入するガスの種類(例えば、Arガ
ス、ArとO2の混合ガス、O2ガスなど)(4)カソ
−ドに印加する高周波電力の周波数(5)カソ−ドボデ
ィ内の磁石によって形成される磁界の形状と強さ (6)タ−ゲットと基板間の距離および真空容器内の幾
何学的大きさこれらの因子にセルフバイアス電圧は大き
く依存する。このようにセルフバイアス電圧とスパッタ
リング現象とは大きな相関があり、原子層レベルで膜堆
積速度や膜組成を制御するためには、セルフバイアス電
圧をモニタ−してスパッタリング中にセルフバイアス電
圧を安定化させるプロセスを確立することが大切である
。これにより、薄膜の再現性や制御性を向上させること
ができる。
係を示したグラフである。曲線56は、タ−ゲットを大
気中に放置してから放電を発生させたときの放電直後の
セルフバイアス電圧であり、曲線57はその後セルフバ
イアス電圧が安定したときの定常値である。斜線を引い
た領域が、セルフバイアス電圧の変動分である。このと
きのスパッタリングの条件は、タ−ゲットと基板間の距
離が42mm、導入ガスの種類がArとO2の1対1の
混合ガス、導入ガスの圧力が25mTorr、タ−ゲッ
トの材質がY1Ba2Cu3Oy、タ−ゲットの直径が
4インチである。この図2において、例えば、印加電力
を150Wにした場合、放電直後にはA点のようなセル
フバイアス電圧が発生し、時間が経過すると共にB点ま
で低下してここで安定する。同様に、印加電力が300
Wの場合は、放電直後にはC点のセルフバイアス電圧と
なり、時間が経過すると共にD点まで低下してここで安
定する。
示している。このグラフは、タ−ゲットとして、既に十
分なプリスパッタリングが実施されているものを利用し
た。印加電力が150Wのときは、放電直後にセルフバ
イアス電圧が−127Vとなり、その後徐々に低下して
、約4分後に−110Vで安定した。この実験のときは
、インピ−ダンス整合器を固定し、印加電力を一定に設
定しておいて、高周波電源のON、OFFだけを行い、
放電中のセルフバイアス電圧を常時測定している。 印加電力が300Wのときは、放電直後にセルフバイア
ス電圧が−120Vになり、約4分後に−71Vで安定
した。印加電力の高いほうがセルフバイアス電圧が低い
のは次の理由による。利用したタ−ゲットがY1Ba2
Cu3Oyなので、スパッタリング時にタ−ゲットのエ
ロ−ジョン領域から2次イオン(酸素の負イオン)が放
出されることと、スパッタリングされたBaがイオン化
してBa+となってタ−ゲットに逆戻りすることのため
であると考えられる。後者の現象はBaを含有するタ−
ゲットによく見られる。
ッタ−の開閉を手動で行うには次のようにしている。最
初にシャッタ−を閉じた状態でタ−ゲットに高周波電力
を印加して、プリスパッタリングを行う。このとき、セ
ルフバイアス電圧を電圧計28または記録計36で確認
し、セルフバイアス電圧が安定したらモ−タ電源31の
スイッチ32をONにしてシャッタ−板16を開き、成
膜を開始する。このような方法により、従来は基板中心
の膜堆積速度の再現性が誤差30%程度であったのが、
この方法により誤差を15%程度にすることができた。
手動で行っているが、これを自動的に行うことができれ
ば便利である。図4はシャッタ−を自動制御するように
した実施例のシャッタ−開閉に関連する部分を示した構
成図である。この実施例では、ロ−パスフィルタ27の
出力は記録計36に接続され、この記録計36の出力が
コンピュ−タ35に入力されている。このコンピュ−タ
35の指令によって、モ−タ電源31と高周波電源22
が制御されるようになっている。タ−ゲット3、カソ−
ドボディ30、シャッタ−板16、シャッタ−棒20、
回転導入機12、ベルト4、モ−タ5の構成は、図1の
実施例と同様である。
力であるセルフバイアス電圧をモニタ−している。コン
ピュ−タ35には図5に示すようなシャッタ−開閉タイ
ミングがプログラミングされている。図5において、時
刻t1でコンピュ−タ35からの指示により高周波電源
をONして所定の印加電圧を設定し、放電を開始する。 放電が起こったら自動インピ−ダンス整合器37により
反射波がゼロになるように可変コンデンサの容量が変化
する。セルフバイアス電圧が低下して所定の設定値Vs
sになったとき(時刻t2)に、コンピュ−タ35から
の指示によりモ−タ電源31がONになりシャッタ−板
16が開く。シャッタ−板が開くと放電条件が変化する
のでセルフバイアス電圧は高い方にシフトする。プログ
ラミングにより設定された所定の膜堆積時間が経過した
ら時刻t3でシャッタ−を閉じる。以後、t4でシャッ
タ−開、t5でシャッタ−閉、のように所定の膜堆積プ
ロセスを実行していき、最後に時刻t6で放電を停止す
る。図5に示したものはシャッタ−開閉タイミングの一
例を示したものであり、シャッタ−の開いている時間な
どは任意に変更できる。
の設定値Vssになったときにシャッタ−を開くように
しているが、セルフバイアス電圧の変動分が零に近付い
たときにシャッタ−を開くような制御方法を採用するこ
ともできる。すなわち、コンピュ−タ35の内部におい
て、記録計36の出力であるセルフバイアス電圧を微分
回路に入力して、セルフバイアス電圧の時間的変動分(
dVs/dt)を演算する。この値が零に近付くほどセ
ルフバイアス電圧Vsが安定してきたことを示す。この
ようにして、セルフバイアス電圧の時間的変動分が零に
近い所定の設定値に達したときにシャッタ−板を開く。 このようにしてセルフバイアス電圧の時間的変動分に応
じてシャッタ−を開くようにすると、セルフバイアス電
圧が安定するときの値をあらかじめ決めておかなくても
すむという利点がある。
じて自動的にシャッタ−を開くように制御すると、人為
的なシャッタ−開閉ミスがなくなり、より精密に膜厚を
制御できる。膜厚の再現性は、従来方法によれば誤差が
20%程度であったものが、このシャッタ−開閉自動制
御によれば、誤差が5%程度となり、より制御された膜
が作製できるようになった。
なく基板を交換するための基板交換機構の正面図である
。第7図はこの基板交換機構を下から見た平面図である
。真空容器1にはゲ−トバルブ39を介してロ−ドロッ
ク室53が接続されている。このロ−ドロック室53に
は真空計としてサ−モカップルゲ−ジ40が取り付けら
れている。ロ−ドロック室53は矢印49の方向にある
排気系により真空容器1内とほぼ同等の真空状態にでき
る。ロ−ドロック室53にはベントバルブ50が取り付
けられ、ロ−ドロック室53内を大気圧にするために用
いられる。
1に対して矢印43の方向に前後移動できるようになっ
ており、その内部は矢印44の方向にある排気系によっ
て真空に排気することができる。搬送パイプ54内の搬
送ア−ム55は搬送パイプ54に対して所定距離だけ矢
印45の方向に前後移動できるようになっている。すな
わち、図7のばね46を押し込むと搬送ア−ム55は図
7の左方向に動き、ばね46の押し付け力を解除すると
搬送ア−ム55は図7の右方向に戻るようになっている
。搬送ア−ム55の先端には両側に開閉可能なホルダ挟
み部47a、47bが取り付けられていて、搬送ア−ム
55が前進するとホルダ挟み部47a、47bが開き、
搬送ア−ム55が後退するとホルダ挟み部47a、47
bが元に戻る。基板取り付けホルダ−38には凹所48
a、48bが形成してあって、ホルダ挟み部47a、4
7bが閉じるとこの凹所48a、48bに入り込むよう
になっている。
れる。まず、基板取り付けホルダ−38を真空容器1か
らロ−ドロック室53内に移動してゲ−トバルブ39を
閉じる。次に、ロ−ドロック室53内を大気圧にし、ハ
ッチ41を矢印42の方向に開いて基板14と基板取り
付けホルダ−38を取り出す。基板取り付けホルダ−3
8に新しい基板14を取り付けたら、この基板取り付け
ホルダ−38をホルダ−挟み部47a、47bで保持し
て、ハッチ41を閉じてロ−ドロック室53を排気する
。次に、ゲ−トバルブ39を開いて、搬送パイプ54を
前進させて、真空容器1内の基板ホルダ−に取り付けら
れている基板取り付けホルダ−収納部51に、基板取り
付けホルダ−38を挿入する。その後、ばね46を押し
込んで、ホルダ−挟み部47a、47bを開き、基板取
り付けホルダ−収納部51に基板取り付けホルダ−38
を載せる。最後に、搬送パイプ54を後退させてゲ−ト
バルブ39を閉じれば基板交換が完了する。このような
基板交換機構を採用すると、タ−ゲットの交換時や装置
トラブル時以外は、タ−ゲットは大気にさらされること
がない。タ−ゲットが大気にさらされなければ、放電を
開始してからタ−ゲット表面状態が安定するまでの遅延
時間が短くてすむという利点がある。
セルフバイアス電圧の時間的変化を示したグラフである
。(A)〜(D)に共通のスパッタリング条件は、タ−
ゲットと基板間の距離が42mm、放電時の導入ガスの
種類がArとO2の1対1の混合ガス、導入ガスの圧力
が25mTorr、タ−ゲットの材質がY1Ba2Cu
3Oy、タ−ゲットの直径が4インチ、印加電力が15
0Wである。図8の(A)〜(D)の四つのグラフは、
放電前のタ−ゲットの放置状態がそれぞれ異なっている
。 (A)は80mTorr以下の真空中にタ−ゲットを4
8時間保持したもの、(B)はArとO2の1対1の混
合ガス(圧力1気圧)中にタ−ゲットを1時間保持した
もの、(C)は圧力1気圧のN2ガス中にタ−ゲットを
1時間保持したもの、(D)は圧力1気圧の大気中にタ
−ゲットを1時間保持したものである。これらのグラフ
において、セルフバイアス電圧が安定状態になるまでの
遅延時間は、(A)と(B)が約13分と短い。これに
対して(C)では遅延時間が19分、(D)では39分
と長くなっている。(D)は大気中にタ−ゲットを放置
したものであり、大気中の水分がタ−ゲットの表面状態
を変質させてしまったものと考えられる。このグラフか
ら、できるだけタ−ゲットを大気に触れさせないことが
遅延時間の短縮に有効なことが分かり、図6と図7に示
すような基板交換機構を採用することが効果的であるこ
とが分かる。この基板交換機構の採用により、膜堆積速
度および膜組成の再現性の誤差は2%以内に減少した。
閉制御装置と図6の基板交換機構を取り付けた高周波ス
パッタリング装置を利用して作製した薄膜の拡大断面図
であり、図9の(B)はそのときのシャッタ−開閉タイ
ミングのグラフである。タ−ゲットには最近脚光を浴び
ているY系酸化物超電導体のタ−ゲットを用いた。Y系
酸化物超電導体を薄膜化する際の問題点は、(a)組成
制御の難しさと、(b)膜中からの酸素の離脱である。 シングルカソ−ドスパッタリング法で作製したY系酸化
物超電導体薄膜では膜中からの酸素の離脱による超電導
特性の劣化が問題となっている。従来は、膜堆積後にO
2ガスを1気圧まで導入して、真空容器内での酸化を行
っていた。このようにするのは、薄膜の成長の初期の段
階から結晶の酸素のサイトに酸素が取り込めないでいる
からである。これに対して、この発明の装置によれば、
図9の(B)のようなシャッタ−開閉タイミングで薄膜
を作製することができた。Y1Ba2Cu3Oyの薄膜
は、層状構造であるが1ユニットごとに成長する。した
がって、図9の(A)に示すようにY1Ba2Cu3O
yの1ユニットの層58(c軸配向の場合、厚さが約1
1.6オングストロ−ム)の超薄膜を成長させ、次に膜
堆積の間欠期間をおいて上述の超薄膜を酸化させて酸化
層59を得る。超薄膜を堆積させるときも酸化層を得る
ときも、導入ガスはArとO2の1対1の混合ガスであ
る。そして、再び超薄膜の層66を成長させる。この作
業を繰り返すことにより所定の膜厚の薄膜を得た。
間の距離が42mm、放電時の導入ガスの種類がArと
O2の1対1の混合ガス、導入ガスの圧力が25mTo
rr、タ−ゲットの材質がY1Ba2Cu3Oy、タ−
ゲットの直径が4インチ、印加電力が40W、膜堆積速
度が毎分3オングストロ−ム、基板温度が650℃であ
る。 タ−ゲットに収納した磁石による磁界の強さは、タ−ゲ
ット表面に垂直な磁界成分が零の位置(タ−ゲット中心
から35mm離れた位置)でのタ−ゲット表面に平行な
磁界成分が550ガウスである。シャッタ−を閉じた状
態での安定放電時のセルフバイアス電圧は−59Vであ
った。基板14にはMgOとSiTiO3を用いた。
できなかった超格子の薄膜を、スパッタリング装置で実
現できるようになった。
−開閉を手動で行う従来方法によって作製した膜と、図
9の(B)のタイミングでシャッタ−開閉を自動で行う
本発明の実施例の方法によって作製した膜とを比較する
と次のようになった。 従
来例 実施例
臨界温度Tc 82〜85K
85〜90K 表面平滑性
粗い(凹凸あり) 平滑 再現
性 不良
良好 膜厚制御性
誤差率30% 誤差率2%この結果から
分かることは、従来例と実施例とでは、作製した膜の臨
界温度はあまり違わないが、表面平滑性、制御性、膜厚
制御性の点では、従来例と比較して実施例の方が良質な
薄膜を得ることができた。
に関する実施例を説明する。複雑な多元素膜を作製する
場合に、作製しようとする膜と同一の組成の単一のタ−
ゲットを使用すると次のような問題がある。スパッタリ
ングによって負イオンを発生しやすいタ−ゲットの場合
には、この負イオンが基板を衝撃して、基板上の膜を再
スパッタリングする。このとき、元素によって再スパッ
タ率が異なるので、膜の組成比がタ−ゲットの組成比と
一致しなくなる。このような現象は酸化物タ−ゲットに
起こり易く、特に酸化物超電導体を作製する場合に問題
となっている。負イオンによる再スパッタリングの影響
を受けて組成変動を起こす物質としては、上述の実施例
で使用したY1Ba2Cu3Oyのほかに、次のような
物質が報告されている。 BaTiO3 LaA
uLiNbO3 Sm
AuSrTiO3 E
uAuSrZrO3
CsAuSr2NbO7
LaF3CaTiO3
BaO・6Fe2O3Bi4Ti3O12
Y3Fe5O12PbTiO3
NiFe2O4これらの
物質の膜作製を行う場合には、再スパッタリングによっ
て欠乏した元素を補うために、複数のタ−ゲットを利用
するのが好ましい。この場合は、複数のタ−ゲットを同
時にスパッタリングするのが一般的である。
タ−ゲットを使用して、これらを順次スパッタリングす
る方法が採用されている。
パッタリング方法において、セルフバイアス電圧をモニ
タ−してシャッタ−開閉タイミングを制御することは、
きわめて効果的である。
ソ−ドスパッタリング装置の平面断面図である。真空容
器56は主排気系(図示しない)によって圧力が10−
7Torr以下の真空状態に保たれている。真空容器5
6の内部には、基板57を800℃まで加熱可能な基板
加熱装置58と、この基板57を保持して矢印59の方
向に移動させる基板回転ホルダ−60が設置されている
。 この基板回転ホルダ−60には基板57を最大6個まで
取り付けることができる。
の方向に動作させることによって、真空容器56から基
板交換室61へと真空状態で移動が可能である。基板5
7は基板回転ホルダ−60によって、後述する複数のタ
−ゲットに順番に対向するように移動できて、高周波ス
パッタリングによって基板57の表面に膜を堆積するこ
とができる。
り、そのうち4か所にマグネトロンカソ−ドが設置され
ており、残りの2か所には上述の基板交換室61とビュ
−イングポ−ト(のぞき窓)64が設置されている。4
個のマグネトロンカソ−ド65、66、67、68は、
それぞれ独立にタ−ゲット69、70、71、72を備
えている。各タ−ゲットの周囲にはタ−ゲットシ−ルド
(図示しない)が設置されている。各カソ−ドに高周波
電力を供給するために、それぞれ、インピ−ダンス整合
器73、74、75、76と高周波電源77、78、7
9、80が接続されている。高周波電源77〜80は、
同時放電時に互いに干渉しないように、周波数13.5
6MHzを中心に±6kHzの範囲内で同一周波数にな
らないようにしてある。すなわち、高周波電源77〜8
0の順に、13.560MHz、13.554MHz、
13.557MHz、13.563MHzの周波数を利
用している。
−60との間には、それぞれ独立にシャッタ−81、8
2、83、84があり、シャッタ−駆動機構85、86
、87、88によって駆動されて開閉する。シャッタ−
駆動機構85〜88は5kgf/cm2の圧縮空気によ
って駆動される。圧縮空気の制御は図11に示す電磁弁
89によって行われる。電磁弁89はシャッタ−制御装
置90からの開閉信号によって制御され、各シャッタ−
はそれぞれ独立に開閉制御される。シャッタ−制御装置
90は、コンピュ−タ91からの信号を受けて、各シャ
ッタ−の開閉を同時にあるいは順番に開閉することがで
きる。
はロ−パスフィルタ92、93、94、95を介して電
圧計96、97、98、99が接続されている。ロ−パ
スフィルタはCとLの簡単な回路で構成されている。こ
れにより、各電圧計には、放電時にタ−ゲットに誘起さ
れるセルフバイアス電圧が表示される。電圧計96〜9
9は図11に示す記録計100に接続されている。なお
、図示しないが、記録計100には、真空容器56内の
圧力や基板57の温度も記録される。記録計100の情
報はコンピュ−タ91に常時入力されている。以上のよ
うな装置構成により、各タ−ゲット69〜72に誘起さ
れるセルフバイアス電圧が常時モニタ−される。
作製方法を説明する。まず、三つの異なるタ−ゲットを
同時スパッタリングすることによって、多元系薄膜であ
るY1Ba2Cu3Oyを作製する方法を説明する。タ
−ゲット69にY1Ba2Cu3Oy、タ−ゲット70
にBa1Cu0.2Oy、タ−ゲット71にCuOを用
い、基板57にはMgOを用いた。スパッタリング条件
は、基板温度を650℃に設定し、基板を60rpmで
回転させた。 放電時の導入ガスは、ArとO2の1対1の混合ガスで
、圧力が4Paである。各タ−ゲットに印加する電力は
、タ−ゲット69〜71の順に、300W、80W、1
5Wである。
のセルフバイアス電圧の時間変化とシャッタ−開閉のタ
イミングのグラフを示す。このグラフにおいて、上述の
スパッタリング条件で放電を開始してセルフバイアス電
圧をモニタ−し、すべてのタ−ゲットのセルフバイアス
電圧が安定してから各シャッタ−を同時に開いている。 なお、セルフバイアス電圧の時間微分をコンピュ−タで
演算して、その値が零に近付いたときにセルフバイアス
電圧が安定したと判定している。
してから200分経過したときに各シャッタ−を同時に
閉じている。これにより、図12の(B)に示すように
MgO基板57の上にY1Ba2Cu3Oy薄膜101
を作製することができた。
挙げられる。まず、基板回転が高速であり(1秒当たり
1回転)、膜堆積速度も約0.3オングストロ−ム/秒
と低いことから、膜中の偏積がなく、均質な薄膜が作製
できる。
タリング法で薄膜化する場合の問題点として、タ−ゲッ
トで発生した酸素負イオンが基板を衝撃することによっ
て膜組成が変動することが挙げられる。この実施例と違
って、Y1Ba2Cu3Oyからなる一つのタ−ゲット
だけを利用して薄膜を作製すると、化学量論組成比より
もBaとCuが減少することが知られている。そこで、
この実施例では、BaとCuの減少を補うために、Y1
Ba2Cu3Oyのほかに、Ba1Cu0.2OyとC
uOのタ−ゲットも使っている。次の表は、一つのタ−
ゲットを利用した場合と、本実施例のように三つのタ−
ゲットを利用した場合の膜組成比を比較したものである
。
5Cu2.61Oy三つのタ−ゲット
Y1Ba2.10Cu2.98Oy一つのタ−ゲッ
トでのスパッタリング条件は次の通りである。 タ−ゲット Y1Ba2Cu3Oy 電力30
0W基板回転 50rpm 圧 力 3.3Pa 三つのタ−ゲットでのスパッタリング条件は次の通りで
ある。 タ−ゲット Y1Ba2Cu3Oy 電力30
0WBa1Cu0.2Oy 80W CuO
15W基板回転 60rpm 圧 力 4Pa
トに印加する電力を制御することによって、化学量論組
成比の±5%以内の組成制御が容易に可能となった。
yを層状に積層した実施例を説明する。タ−ゲット69
にY2O3、タ−ゲット70にBa1Cu0.2Oy、
タ−ゲット71にCuOを用い、基板57にはMgOを
用いた。スパッタリング条件は、基板温度を室温に設定
し、基板を60rpmで回転させた。放電時の導入ガス
は、ArとO2の1対1の混合ガスで、圧力が4Paで
ある。各タ−ゲットに印加する電力は、タ−ゲット69
〜71の順に、150W、120W、20Wである。
のセルフバイアス電圧の値とシャッタ−開閉のタイミン
グのグラフを示す。横軸は膜堆積を開始した時刻からの
経過時間である。膜堆積を開始する前には、すべてのシ
ャッタ−を閉じた状態でプリスパッタリングを行ってお
り、すべてのタ−ゲットでセルフバイアス電圧が安定に
なったことを確認した。この実施例では、放電を開始し
てから約30分が経過した時点ですべてのタ−ゲットで
セルフバイアス電圧が安定となった。なお、セルフバイ
アス電圧の時間微分を演算して、その値が零に近付いた
ときにセルフバイアス電圧が安定したと判定している。
、まず、タ−ゲット69のシャッタ−を1分間だけ開き
、次にこのシャッタ−を閉じて、タ−ゲット70のシャ
ッタ−を1分間だけ開き、次にこのシャッタ−を閉じて
、タ−ゲット71のシャッタ−を1分間だけ開き、この
シャッタ−を閉じている。そして、このサイクルを20
回繰り返したのちに、放電を停止した。これにより、図
13の(B)に示すように、MgO基板57の上に、Y
2O3層102、Ba1Cu0.2Oy層103、Cu
O層104が繰り返す積層膜を作製することができた。 膜堆積速度はY2O3が2.4オングストロ−ム/分、
Ba1Cu0.2Oyが9.5オングストロ−ム/分、
CuOが2.6オングストロ−ム/分であった。
挙げられる。まず、セルフバイアス電圧が安定している
ため、各タ−ゲットの印加電力を制御することにより各
層の膜堆積速度が容易に制御でき、任意の多層膜が容易
に作製できる。この実施例では、積層膜全体としての組
成比がY1Ba2Cu3Oyとなるように各タ−ゲット
による膜堆積速度を制御した。なお、この積層膜が実際
に超電導特性を示すようになるには熱処理を必要とした
。
同様な利用の仕方ができて、人工的に多層の原子層積層
ができ、金属の人工格子や酸化物の人工格子などの作製
には有望な方法となる。
た方法とを組み合わせてY1Ba2Cu3Oy膜とPt
膜のサンドイッチ構造の膜を作製した実施例を説明する
。タ−ゲット69にY1Ba2Cu3Oy、タ−ゲット
70にBa1Cu0.2Oy、タ−ゲット71にCuO
、タ−ゲット72にPtを用い、基板57にはMgOを
用いた。スパッタリング条件は、基板温度を650℃に
設定し、基板を60rpmで回転させた。放電時の導入
ガスは、ArとO2の1対1の混合ガスで、圧力が4P
aである。各タ−ゲットに印加する電力は、タ−ゲット
69〜72の順に、300W、80W、15W、40W
である。
のセルフバイアス電圧の時間変化とシャッタ−開閉のタ
イミングのグラフを示す。このグラフにおいて、まず三
つのタ−ゲット69〜71について上述のスパッタリン
グ条件で放電を開始してセルフバイアス電圧をモニタ−
し、これらのタ−ゲットのセルフバイアス電圧が安定し
てから、これら三つのタ−ゲット69〜71のシャッタ
−を同時に開いている。なお、セルフバイアス電圧の時
間微分を演算して、その値が零に近付いたときにセルフ
バイアス電圧が安定したと判定している。
膜堆積を開始してから200分経過したときに各シャッ
タ−を同時に閉じている。このとき三つのタ−ゲット6
9〜71の放電はそのまま維持しておく。そして、四番
目のタ−ゲット72を上述のスパッタリング条件で放電
して、セルフバイアス電圧が安定してから、このタ−ゲ
ット72のシャッタ−だけを4分間だけ開く。その後、
このタ−ゲット72の放電を止める。そして、上述の三
つのタ−ゲット69〜71により再び200分間だけ膜
堆積を行う。これにより、図14の(B)に示すように
、MgO基板57の上に、Y1Ba2Cu3Oy層10
5、Pt層106、Y1Ba2Cu3Oy層105のサ
ンドイッチ構造の積層膜が作製できた。ここで、Pt層
106の膜厚を制御することにより、超電導体/常電導
体/超電導体(S/N/S)構造のデバイスとして機能
させることができる。
真空室内で上述のデバイス構造の積層膜が作製できるこ
とが挙げられる。
として、反応性が激しくて多元素の物質であるY系酸化
物超電導体を用いたが、他のタ−ゲットを利用した場合
でも従来と比較して良質な薄膜を得ることができる。
は、セルフバイアス検出装置とシャッタ−駆動機構とシ
ャッタ−制御装置とを備えているので、タ−ゲットのセ
ルフバイアス電圧を常時モニタ−してタ−ゲットの表面
状態に関する情報を得ることができ、シャッタ−制御装
置に所定の判断手法を記憶させておけば、セルフバイア
ス電圧に応じて最適なタイミングで自動的にシャッタ−
を開くことができる。これにより、作業者のミスによる
シャッタ−開閉タイミングの誤りがなくなり、薄膜作製
の再現性や膜厚の制御性が飛躍的に向上する。
基板を交換できる基板交換機構を備えるようにすれば、
タ−ゲットの表面状態が変質される恐れがなく、放電開
始からセルフバイアス電圧が安定するまでの時間が短く
てすむ。
置において各タ−ゲットごとにセルフバイアス電圧をモ
ニタ−してシャッタ−開閉タイミングを最適に制御する
ようにすれば、複数のタ−ゲットを使用して、多元素膜
や多層膜、超薄膜を再現性よく作製することが可能とな
る。
面断面図である。
ラフである。
である。
構成を示す構成図である。
圧との関係を示すグラフである。
セルフバイアス電圧の時間的変化を示すグラフである。
そのときのシャッタ−開閉タイミングを示すグラフであ
る。
ッタリング装置の平面断面図である。
図である。
るシャッタ−開閉タイミングのグラフと膜の拡大正面断
面図である。
るシャッタ−開閉タイミングのグラフと膜の拡大正面断
面図である。
スパッタリングとの組み合わせにおけるシャッタ−開閉
タイミングのグラフと膜の拡大正面断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 タ−ゲットに誘起されるセルフバイア
ス電圧を検出するセルフバイアス検出装置と、基板とタ
−ゲット間に配置されたシャッタ−を開閉するためのシ
ャッタ−駆動機構と、前記セルフバイアス検出装置の出
力信号を受けて前記シャッタ−駆動機構にシャッタ−開
閉信号を送るシャッタ−制御装置、とを有することを特
徴とする高周波スパッタリング装置。 - 【請求項2】 タ−ゲットを大気にさらすことなく基
板を交換できる基板交換機構を有することを特徴とする
請求項1記載の高周波スパッタリング装置。 - 【請求項3】 複数のタ−ゲットを有し、各タ−ゲッ
トごとに前記セルフバイアス検出装置と前記シャッタ−
と前記シャッタ−駆動機構とを有することを特徴とする
請求項1記載の高周波スパッタリング装置。 - 【請求項4】 タ−ゲットに高周波電力を印加してこ
のタ−ゲットをスパッタリングすることによって基板上
に膜を堆積させる膜作製方法において、前記タ−ゲット
に高周波電力を印加して放電を発生させる段階と、前記
タ−ゲットに誘起されるセルフバイアス電圧を検出する
段階と、前記セルフバイアス電圧が所定の設定値まで低
下したときに基板とタ−ゲット間に配置されたシャッタ
−を開く段階、とを有することを特徴とする膜作製方法
。 - 【請求項5】 タ−ゲットに高周波電力を印加してこ
のタ−ゲットをスパッタリングすることによって基板上
に膜を堆積させる膜作製方法において、前記タ−ゲット
に高周波電力を印加して放電を発生させる段階と、前記
タ−ゲットに誘起されるセルフバイアス電圧を検出する
段階と、前記セルフバイアス電圧の時間的変動分が所定
の設定値まで低下したときに基板とタ−ゲット間に配置
されたシャッタ−を開く段階、とを有することを特徴と
する膜作製方法。 - 【請求項6】 複数のタ−ゲットに高周波電力を印加
してこれらのタ−ゲットをスパッタリングすることによ
って基板上に膜を堆積させる膜作製方法において、前記
複数のタ−ゲットに高周波電力を印加して同時に放電さ
せる段階と、前記複数のタ−ゲットに誘起されるセルフ
バイアス電圧を同時に検出する段階と、前記複数のタ−
ゲットのセルフバイアス電圧またはその時間的変動分が
すべて所定の設定値まで低下したときに基板とタ−ゲッ
ト間に配置された各シャッタ−を開く段階と、を有する
ことを特徴とする膜作製方法。 - 【請求項7】 前記各シャッタ−を同時に開き、所定
時間経過後に各シャッタ−を同時に閉じることを特徴と
する請求項6記載の膜作製方法。 - 【請求項8】 前記各シャッタ−の開いている時間が
互いに重ならないように各シャッタ−を順に開閉するこ
とを特徴とする請求項6記載の膜作製方法。 - 【請求項9】 前記各シャッタ−を複数のグル−プに
分けて、同一のグル−プに属するシャッタ−については
、これらを同時に開閉し、異なるグル−プに属するシャ
ッタ−の間ではシャッタ−の開いている時間が互いに重
ならないようにすることを特徴とする請求項6記載の膜
作製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8738591A JPH07116602B2 (ja) | 1990-11-07 | 1991-03-28 | 高周波スパッタリング装置および膜作製方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2-299815 | 1990-11-07 | ||
| JP29981590 | 1990-11-07 | ||
| JP8738591A JPH07116602B2 (ja) | 1990-11-07 | 1991-03-28 | 高周波スパッタリング装置および膜作製方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04218671A true JPH04218671A (ja) | 1992-08-10 |
| JPH07116602B2 JPH07116602B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=26428669
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8738591A Expired - Fee Related JPH07116602B2 (ja) | 1990-11-07 | 1991-03-28 | 高周波スパッタリング装置および膜作製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07116602B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009270135A (ja) * | 2008-05-01 | 2009-11-19 | Fujifilm Corp | 成膜方法 |
| JP2010229485A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Panasonic Corp | スパッタリング方法 |
| WO2011093334A1 (ja) | 2010-01-26 | 2011-08-04 | キヤノンアネルバ株式会社 | 成膜方法、成膜装置、および該成膜装置の制御装置 |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP8738591A patent/JPH07116602B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009270135A (ja) * | 2008-05-01 | 2009-11-19 | Fujifilm Corp | 成膜方法 |
| JP2010229485A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Panasonic Corp | スパッタリング方法 |
| WO2011093334A1 (ja) | 2010-01-26 | 2011-08-04 | キヤノンアネルバ株式会社 | 成膜方法、成膜装置、および該成膜装置の制御装置 |
| US9428828B2 (en) | 2010-01-26 | 2016-08-30 | Canon Anelva Corporation | Film forming method, film forming apparatus and control unit for the film forming apparatus |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07116602B2 (ja) | 1995-12-13 |
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