JPH04228610A - ポリビニルアルコール系合成繊維及びその製造方法 - Google Patents
ポリビニルアルコール系合成繊維及びその製造方法Info
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- JPH04228610A JPH04228610A JP13983291A JP13983291A JPH04228610A JP H04228610 A JPH04228610 A JP H04228610A JP 13983291 A JP13983291 A JP 13983291A JP 13983291 A JP13983291 A JP 13983291A JP H04228610 A JPH04228610 A JP H04228610A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱水性の要求される
産業資材、とりわけセメント補強(以下FRCと略記)
用に有用な耐オートクレーブ処理性及びアルカリ下での
同性能に優れたポリビニルアルコール(以下PVAと略
記)系合成繊維及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、石綿による健康障害が明らかにさ
れ、その使用規制がすすんでいる。PVA系合成繊維は
汎用繊維の中でも高強力・高弾性であり、かつセメント
との親和性、接着性及び耐アルカリ性が良好であるため
、FRC分野での石綿代替素材として急速にその需要が
伸びている。しかしながらPVA系合成繊維は元来親水
性であり、耐湿熱性に乏しく湿熱条件下では溶解してし
まう。このためいわゆるオートクレーブ養生は不可能で
あり、専ら室温養生という条件下で用いられてきた。 【0003】現在オートクレーブ養生における石綿代替
素材として炭素繊維が一部で使用されているが、セメン
トマトリックスとの接着性が悪く、補強効果が乏しいば
かりか石綿や汎用繊維に比し非常に高価である。 【0004】一方、PVA系合成繊維の高性能化に関し
て、近年強度、弾性率のみならず耐水性をも向上させよ
うという試みがなされている。例えば特開昭60−12
6312号公報で示される如く、PVAを有機溶剤に溶
解し、乾湿式紡糸する方法が、また特開平1−2982
08号公報には、PVAを水に溶液した紡糸原液から高
強度・高弾性のPVA系合成繊維を得ることがそれぞれ
示されている。これら発明においては、共に特殊な紡糸
方式及び条件を採用することでPVA分子の高配向、高
結晶化を可能にし、PVAの重合度を高めるという効果
とあいまって、強度・弾性率といった、機械的物性のみ
ならず耐水性も向上させるに至っている。しかしかかる
繊維も、元来水溶性のPVAからなるものであり、非晶
領域が存在する以上その耐水性は十分とはいえない。 【0005】また強度・弾性率は極力保持したまま、こ
の耐水性を更に向上させようとする検討が行なわれ、特
開昭平2−84587号公報や特開平1−156517
号公報にその手段が開示されている。前者は、強度15
g/d以上のPVA系合成繊維あるいはこれを撚糸して
なるコードに対し架橋処理を施すものであるが、分子の
配向や結晶化がすすんでいる繊維に対して処理するため
に、架橋性薬剤を高温・高濃度で長時間付与せざるを得
ず、得られる繊維の強度・弾性率の低下が大きい。更に
そればかりか、形成される架橋構造は主に繊維表面に偏
在するため熱水と接触した場合、繊維中央部が膨潤ない
し溶解してしまうことになる。事実例えば140℃のオ
ートクレーブ養生により、その補強効果は消失している
。このような欠点を克服するためには、繊維の断面方向
に均一に架橋性薬剤を浸透せしめることが考えられるが
、そのためには、付与条件をより過酷なものとせざるを
得ず、強度・弾性率の更なる低下を招くことになる。 加えてかかる処理は、工程が複雑かつ長大であり、製造
コストは極めて高いものとなってしまう。一方後者にお
いては、乾熱延伸前に架橋性薬剤を付与する手法により
工程の簡素化が図られてはいるものの、意図的に架橋構
造を繊維表面に偏在させるもので、そのために、紡糸後
少なくとも3倍延伸したのち、架橋性薬剤を付与しなけ
ればならないと記述されている。かかる方法で得られた
繊維も前述のものと同様、熱水との接触時、繊維の中央
部より膨潤ないし溶解してしまうことになり、その耐湿
熱性は不十分である。 【0006】更には、繊維内部まで均一に架橋反応を形
成せしめるために架橋性薬剤を紡糸原液に予め練り込ん
でおくという技術も開示されている。特開平2−133
605号公報ではアクリル酸系重合体化合物を、そして
特開平2−249705号公報にはリン化合物やアルデ
ヒドなどを紡糸原液に練り込むことが開示されている。 しかし両者共に凝固過程において、架橋性薬剤が凝固浴
中へ溶出するため、その効果が得られず、繊維の耐水性
は向上しない。アクリル酸系重合体は比較的高分子量で
あり、凝固浴中へ溶出はおこりにくく、多量に紡糸原液
に練り込んでおけば溶出残分である程度の効果を得るこ
とができる。ところがここで形成される架橋とはPVA
のOH基とアクリル酸のCOOH基の縮合によるエステ
ル結合であり、セメントのようなアルカリ性下では容易
に加水分解してしまい、到底セメントのオートクレーブ
養生に耐え得るものではない。事実かかる繊維を試作し
、140℃でオートクレーブ養生したが全く補強効果が
認められなかった。したがって、アルカリ性のセメント
中でオートクレーブ養生に耐え得るPVA系合成繊維、
即ち繊維内部まで均一に架橋され、しかもその架橋は耐
アルカリ性に優れているものは過去に存在しなかったの
である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、オー
トクレーブ養生が可能なセメント補強用PVA系繊維を
提供せんとするもので、十分な強度、弾性率を有し、水
のみならずアルカリ性の湿熱下でもこれに耐え得るPV
A系合成繊維を提供せんとするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐オート
クレーブ処理性の良好なるFRC用PVA系合成繊維に
ついて種々検討した結果、十分な補強効果を有する繊維
は、以下の3つの特徴を兼備することが不可欠であるこ
とを見出し本発明に至った。即ち、 (1) 少なくとも11g/d以上の強度を有するこ
と、 (2) 本発明で規定する耐オートクレーブ処理性が
水及び人工セメント液に対してそれぞれ70%及び30
%以上であること、 (3) オートクレーブ処理での溶出率がそれぞれ水
中で50%以下、人工セメント液中で70%以下である
こと、この3つを兼備しなければならない。 【0009】まず強度であるが、本発明者らは、既に室
温養生のFRC用PVA系合成繊維の製造を工業的に実
施しており、顕著な補強効果を得るには、少なくとも1
1g/d以上の強度が必要であることを経験的に知って
いる。 【0010】また、オートクレーブ養生を行う最大の目
的はセメント製品の寸法安定性の向上にある。本発明者
等は、養生温度と寸法安定性との関係を詳細に調査した
結果、140℃以上で寸法安定性が大幅に向上すること
、及びかかる過酷な養生に耐え、尚かつ、補強効果を発
揮するPVA系合成繊維は、耐オートクレーブ処理性が
水に対して70%以上、人工セメント液に対する同性能
が30%以上、好ましくは水に対して75%以上、人工
セメント液に対して50%以上必要であることを見出し
た。本発明でいう耐オートクレーブ処理性とは、詳細は
後述するが、水又は人工セメント液で繊維を150℃で
処理した後の強度の保持率である。FRC用繊維はセメ
ントに混入されオートクレーブ養生を行った後にも十分
な強度を有していなければ補強効果が得られないが、耐
オートクレーブ処理性は、その残存強度に対応する重要
な特性値である。加えてセメントが強アルカリ性である
ことを考え合わせると、水に対する耐オートクレーブ処
理性が良好であることは前提として人工セメント液に対
するそれがより重要性を帯びることになる。 【0011】次に溶出率についてである。FRC用繊維
は適当な長さにカットして用いられるのが一般的である
。カットされた繊維は、そのカット面において結晶や架
橋構造が破壊されるため、該カット面から水の侵入を受
け、膨潤ないし溶解することになる。これを防止するに
は繊維が断面方向に均一に架橋されていなければならな
い。本発明でいう溶出率とは、これも後に詳述するが、
繊維を6mmにカットし150℃の水又は人工セメント
液に浸漬したときの繊維の重量減少率であり、均一性の
指標となる。その数値としては水中で50%以下、人工
セメント液中で70%以下でなければ140℃以上のオ
ートクレーブ養生では補強効果が得られない。また重要
なことは、前出の耐オートクレーブ処理性は、架橋の繊
維断面方向での均一性を直接反映しないため、本願で規
定する耐オートクレーブ処理性と溶出率を同時に満足し
なければならないということである。本願に規定する強
度、耐オートクレーブ処理性および溶出率をすべて満足
してはじめて、オートクレーブ養生に耐え、補強効果の
大きいFRC用PVA系合成繊維となり得るのである。 【0012】上記のような繊維は、耐熱水性を向上させ
る薬剤、即ちPVAと親和性の高い酸又はその塩を、紡
糸後の糸篠が特定の含水率にあるときに、特定の条件下
で接触させることによって、該薬剤を糸篠内部まで均一
に浸透させ、その後の延伸或いは熱処理によって配向結
晶化と同時に繊維内部まで均一に耐水化を行なわせるこ
とによって得られるものである。 【0013】次にかかる繊維の製造方法の1例を示す。 即ち、この方法を活かすPVA繊維の製造方法としては
、ホウ酸又はホウ酸塩を含むPVA系ポリマーの水溶液
を脱水能を有する塩類を含む55〜95℃の高温凝固浴
へ紡糸する製造技術を採用する場合でもって説明する。 これは、この技術が延伸性を高めるという効果の他に、
水洗後の含水状態にある糸篠の結晶化が低く、薬剤の繊
維内部への均一浸透を容易ならしめるという本発明の目
的にとって誠に好都合な効果をも有しているためである
。 【0014】PVAは、その重合度が1500以上、好
ましくは3000、更に好ましくは5000以上のもの
が用いられる。重合度が高い方が耐オートクレーブ性、
強度・弾性率が得られやすい。ケン化度は、凝固浴中で
ケン化されるため特に限定はないが95モル%以上が好
ましい。又、他のビニル基を有するモノマーを10モル
%以下の比率で共重合したものでもよい。又、紡糸原液
におけるPVA濃度及びホウ酸又はホウ酸塩の濃度は重
合度により適宜調整すればよい。無論、該紡糸原液のp
H調整を酢酸やシュウ酸などを用いて行っても全くさし
つかえない。 【0015】さらに、紡糸原液に、一種又は二種以上の
界面活性剤を添加すると薬剤の浸透を促進し、延伸性を
も高めることができるので、特に好ましい。その添加率
は1〜20重量%/ポリマーの範囲であることが必要で
ある。1重量%/ポリマーより少ない場合はその効果が
得られず、20重量%/ポリマーより多くても凝固不良
となる。界面活性剤の種類としては、ノニオン、アニオ
ン、カチオン、両性いかなるものでも用いることができ
る。二種以上を複合して用いる場合沈殿を生ずるような
組合せ(例えばアニオンとカチオン)は好ましくない。 また、好ましいものはノニオンであり、とりわけHLB
13〜19のものが、結果として、得られる繊維の強度
・弾性率の点で好ましい。 【0016】凝固浴のアルカリ成分、脱水能を有する塩
類としては、それぞれ苛性ソーダ、芒哨など公知のもの
を用いることができる。また、浴温度は特に限定するも
のではないが、好ましくは55〜95℃、より好ましく
は60〜85℃である。また、紡糸方式は通常の湿式法
及びノズル吐出面を凝固浴液面上に上げた、即ち、エア
ギャップを設けた乾湿式法でもよい。 【0017】紡糸後の糸篠は、延伸、中和、湿熱延伸、
水洗を常法に従って実施すればよいが、該延伸及び湿熱
延伸はそれぞれ1.5倍以上、1.0〜2.0倍、そし
て紡糸から湿熱延伸までの延伸倍率としては2.0〜5
.0倍とすることが好ましい。紡糸後の第1の延伸は後
の中和工程における、そしてまた中和後の湿熱延伸は後
の水洗工程における、それぞれ繊維の膨潤ないし極度な
繊維の構造破壊を防止するために実施するものであるが
、これらの延伸率が大きすぎると、糸篠の配向ないし結
晶化が起こり、薬剤の浸透を阻害してしまう。つまり、
後続する工程での膨潤の抑制と、薬剤の浸透性確保とを
うまくバランスさせる必要があり、種々検討した結果、
凝固浴後の第1の延伸は1.5倍以上、湿熱延伸は1.
0〜2.0倍、そして両者の積つまり、紡糸から湿熱延
伸までの延伸倍率を2.0〜5.0倍とすることによっ
て両者をうまくバランスさせうるのである。 【0018】水洗後の糸篠は、その含水率をポリマーに
対して300重量%以下、好ましくは50〜300重量
%に調整した上で、薬剤の水溶液またはエマルジョンと
接触させる。尚本明細書において前記含水率とは、(A
−B)/B×100(%)で表わされるものをいう。こ
こでAとは糸篠を3000rpm×5分間遠心脱水後の
重量であり、またBとは糸篠を100℃×4時間乾燥後
の重量である。含水率は、50重量%/ポリマー未満で
は薬剤が内部まで浸透しずらいので、50重量以上が好
ましい。しかし、300重量%/ポリマーを越えては、
薬剤が繊維内部に浸透しても乾燥中に水の繊維表面への
拡散に伴い、薬剤も表面に移動し偏在してしまうばかり
か、乾燥膠着を起こしやすい。また、含水率の調整は、
特に限定されないが水洗工程における水温や、滞留時間
によって、あるいは水洗後に搾液したり、軽度に乾燥し
てもよい。 【0019】耐熱水性向上のための使用する薬剤として
は、後続する乾燥、乾熱延伸ないし熱処理工程において
、PVAに対し何らかの耐熱水性作用を及ぼし、耐オー
トクレーブ性を付与し得るものであればよいが、あくま
で、繊維内部に均一に浸透させ得るものが必要で、例え
ばリン酸、硝酸、塩酸、硫酸或いは有機物にこれらを付
加した酸類や、これら硫酸やリン酸などの多価強酸とア
ルカリ金属あるいはアルカリ土類金属との酸性塩、強酸
とアンモニアとのアンモニューム塩、強酸と遷移金属と
の塩などが包含される。具体的にはリン酸第1カリ、リ
ン酸第2カリ、リン酸第1ソーダ、リン酸第2ソーダ、
酸性硫酸カリ、酸性リン酸カルシューム、硫酸アンモン
、リン酸第1アンモン、リン酸第2アンモン、リン酸ア
ンモン、リン酸水素カリウムアンモン、硫酸銅、硝酸コ
バルト、塩化マンガンなどがあげられる。 【002
0】これらの薬剤の付与方法は、浸漬、噴霧、ローラー
タッチ等いかなるものでもよいが、その量はポリマーに
対して50〜50000ppm、好ましくは100〜2
000ppmとしなければならない。50ppm/ポリ
マー未満では、その効果が発現せず、50000ppm
/ポリマーを越えては繊維の酢化劣化が著しく、強度・
弾性率が大幅に低下してしまう。これら薬剤は、PVA
との親和性に優れ、その溶媒でもある水に溶解あるいは
乳化させなければ均一に浸透させ難い。 【0021】またかかる薬剤を付与するに際しての浴温
度は本発明の繊維を得る上で重要である。繊維構造を破
壊することなく、繊維中心部にまで該薬剤を浸透させる
には、浴温度を25〜60℃好ましくは40〜50℃と
することが望ましいことがわかった。 【0022】また薬剤は、1種又は2種以上を併用して
もよいが、その付与濃度はPVAポリマーに対して50
〜50000ppmである。糸篠での延伸条件、含水率
条件が前述の範囲を満足し、薬剤浴の温度並びに糸篠へ
の付与濃度が上述の範囲を満足させることによって、水
に対する耐オートクレーブ処理性、人工セメント液に対
する同性能が、それぞれ70%以上、30%以上となる
と同時に、水及び人工セメント液中の溶出率が50%以
下及び70%以下となりうるのである。特に薬剤として
100〜5000ppmのリン酸又はリン酸アンモンと
50〜1000ppmの酸化剤の混合物を用いた場合に
は、さらに耐オートクレーブ性を向上させ得ることがで
き、水に対する耐オートクレーブ処理性は75%以上、
人工セメント液に対する耐オートクレーブ処理性は50
%以上を上回り、溶出率も水、人工セメント液中でそれ
ぞれ40%以下、50%以下となり、特に好ましい。リ
ン酸又はリン酸アンモンの付与濃度が50000ppm
以上、又は酸化剤が1000ppm以上の場合は繊維の
強度低下が大き過ぎて実用的ではない。酸化剤としては
、塩素酸、過塩素酸、クロム酸などのオキソ酸やその塩
、あるいは硫酸、酸化銀、酸化銅、ハロゲンなどを用い
ることができる。 【0023】薬剤浸漬後は、乾燥、乾熱延伸、熱処理を
常法に従って実施すればよいが、乾熱延伸、熱処理は2
20℃以上としなければ十分な耐水化はできない。また
、十分な強度を得るには、220℃以上での最終乾熱延
伸を含み、全延伸倍率を17倍以上にする必要がある。 紡糸原液に界面活性剤を添加する場合には更に、高延伸
が可能で20倍以上となるように延伸する。更に、必要
に応じて延伸した糸篠を熱処理して、耐熱水性をより向
上させることもできる。 【0024】 【実施例】以下実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。尚本発明
でいう強伸度、耐オートクレーブ処理性、溶出率、スレ
ート物性等は以下の如く測定するものである。 (1) 強伸度:試料としてマルチフイラメントヤー
ンを80T/mに撚糸し、これをJISL−1017に
準拠し、インストロン引張試験機にて測定する。 【0025】(2) 耐オートクレーブ処理性:マル
チフイラメントヤーンを80T/mに撚糸し直径が3〜
3.5cmのパイプに2.5g/dの張力をかけて巻き
付け、両端を固定する。これを肉厚4.5mmのステン
レス製オートクレーブ容器に入れサンプルが完全につか
るまで、水又は人工セメント液を注入したのち密閉する
。これを150℃のオイルバスに2時間浸漬したのち急
冷しサンプルをとりだして風乾する。耐オートクレーブ
処理性とは、該オートクレーブ処理後の繊維強度の処理
前の繊維強度に対する比率(%)である。なお人工セメ
ント液とは、 水酸化カリウム 3.5g/l 水酸化ナトリウム 0.9g/l 水酸化カルシウム 0.4g/lの組成からなるもの
である。 【0026】(3) 溶出率:繊維を6mmにカット
し、その約0.5gを秤量(Agとする)し、100c
cの水又は人工セメント液と共に肉厚4.5mmのステ
ンレス製オートクレーブ容器に入れ、150℃のオイル
バスに2時間浸漬する。その後オイルバスから引上げ急
冷し、繊維をとり出し絶乾したのち秤量(Bgとする)
する。溶出率は(A−B)/A×100(%)として表
わされる。 【0027】(4) スレート物性:PVA系合成繊
維を6mmの長さに切断し、ハチェックマシンにて該繊
維2部、パルプ4部、ポルトランドセメント94部の配
合にて湿式抄造し、50℃で12時間一次養生したのち
150℃で10時間オートクレーブ養生を実施したもの
。 スレート板の曲げ強度は、JIS K6911に準拠
してインストロン試験機にて測定した。 【0028】実施例1、比較例1、2、3: 重合度
3200、ケン化度99.8モル%のPVAを13%の
濃度で水に溶解し、ホウ酸を3%/PVA添加して紡糸
原液とした。該原液を800ホールのノズルを通じて、
水酸化ナトリウム15g/l、芒哨340g/lからな
る70℃の凝固浴に湿式紡糸した。離浴糸篠に3倍のロ
ーラー延伸を行ない、中和後さらに1.3倍の湿熱延伸
を行ない、その後水洗を行なった。水洗後の糸篠は搾液
し、含水率140%とし、この糸篠を、濃度500pp
mの30℃(実施例1)、20℃(比較例1)、65℃
(比較例2)の各リン酸水溶液に浸漬した。また、濃度
10000ppm、20℃のリン酸水溶液(比較例3)
にも浸漬した。各浸漬後乾燥し、230℃で、全延伸倍
率が25倍となるよう延伸し、ひき続き230℃で、3
0秒間定長熱処理を行なった。得られた繊維及び該繊維
を用いたスレート板の性能を表1に示す。 【0029】 【表1】 【0030】繊維強度は各例とも11g/d以上となる
が、耐オートクレーブ処理性並びに溶出率が共に本発明
の規定する範囲の実施例1が150℃、10時間のオー
トクレーブ養生が可能で優れた補強効果が発揮されるこ
とを示す。 【0031】実施例2、比較例4、5: 薬剤水溶液
を50℃のリン酸二アンモニウム4500ppm(実施
例2)、7000ppm(比較例2)、80ppm(比
較例3)とする以外は実施例1と同じ条件で繊維の製造
を行なった。各例での全延伸倍率及び得られた繊維性能
並びに該繊維を用いたスレート板の性能を表2に示す。 【0033】 【表2】 【0034】薬剤濃度が、本発明の方法で規定する範囲
よりも高い場合延伸性を大きく阻害し、十分な強度が得
られず、たとえ耐オートクレーブ処理性や溶出率が本発
明の規定するものであっても、強度が低いため、スレー
ト板は、その性能が劣ったものしか得られない。又薬剤
濃度が低すぎると、オートクレーブには全く耐えない。 【0035】実施例3、4、5、比較例6: 重合度
4500の完全ケン化PVAを11%の濃度で水に溶解
し、ホウ酸2.5%/PVA及び界面活性剤成分として
ノニルフェノールエチレンオキサイド30モル付加物を
8%/PVA添加して、紡糸原液とした。該紡糸原液を
実施例1と同様の方法で紡糸した。水洗後の含水率12
0%の糸篠をリン酸1000ppmと酸化剤として過塩
素酸ナトリウム40ppm(実施例3)、100ppm
(実施例4)、800ppm(実施例5)、1300p
pm(比較例5)との併用の45℃の水溶液に浸漬し、
乾燥後235℃で延伸し、さらに235℃、30秒間定
長熱処理した。各条件下で全延伸倍率、繊維物性、該繊
維を用いたスレート板の性能を表3に示す。 【0036】 【表3】 【0037】表から明らかな如く酸化剤を併用すると、
耐オートクレーブ処理性及び溶出率が向上し、特にアル
カリ下においてその効果が著しい。しかし該酸化剤濃度
が高すぎる条件下では繊維の強度低下が激しすぎ、耐オ
ートクレーブ処理性は備えていても、補強性能は劣るこ
ととなる。 【0038】比較例7: 実施例4においたて延伸熱
処理温度を210℃とした。このとき全延伸倍率は15
倍となり、強度11.5g/dの繊維が得られた。この
繊維の水及び人工セメント液に対する耐オートクレーブ
処理性はそれぞれ45%、5%であり、リン酸及び酸化
剤の併用処理繊維であっても配向結晶化度の低い繊維で
は耐オートクレーブ性の見るべき向上がないことを示す
。 【0039】比較例8: 重合度3900のPVAグ
リセリン溶液を乾湿式紡糸し、グリセリン含有状態で4
倍の湿延伸を行ない、次いで、グリセリン抽出、乾燥後
、230℃で5.5倍(トータル延伸倍率22倍)の延
伸を行なって繊度100d/20f、強度17.2g/
dのPVAマルチフイラメントヤーンを得た。この繊維
に、特開平2−249705号公報の実施例5にしたが
い、リン酸8.6%、尿素21.4%の60℃の混合水
溶液に30分間浸漬し、水洗、乾燥後180℃で10分
間熱処理した。かくして得られた繊維性能と該繊維を用
いたスレート板の性能とを表4に示す。 【0040】比較例9: PVAをジメチルスルホキ
シド(DMSO)に10%の濃度で溶解し、750ホー
ルのノズルから3mmのエアーキャップをとりメタノー
ル浴へ乾・湿式紡糸した。抽出しながら、4倍の湿延伸
を行い乾燥後、クメンハイドロパーオキサイドの10w
t%メタノール溶液に浸漬し、240℃で5倍乾熱延伸
した。この繊維は強度19g/d、弾性率300g/d
であった。この繊維の耐オートクレーブ処理性、溶出率
、該繊維を用いたスレート板の性能等を前記比較例8と
共に表4に示す。 【0041】比較例10: 特開平2−133605
の実施例2にしたがい、重合度4000のPVAと重合
度400のアクリル酸オリゴマー25%水溶液をポリマ
ー重量比が98/2となるよう混合し、全ポリマー濃度
が15%のDMSO溶液をメタノール中へ乾湿式紡糸し
た。DMSO抽出後4倍に延伸し、乾燥後245℃で5
.2倍に延伸して、繊度1200d/f、17.4g/
dの繊維を得た。該繊維の特開平2−133605で規
定される耐熱水性指数は90であった。前記比較例8、
9と共にその繊維性能及びスレート板性能を表4に示す
。 【0042】 【表4】 【0043】比較例8の如く、延伸後のPVA系合成繊
維に対し処理を施したのでは、溶出率が極めて大で繊維
断面方向への均一化は全く不十分である。比較例9も、
繊維内部にクメンハイドロパーオキサイドを均一に浸透
させることができず、均一架橋ができないためか人工セ
メント液に対する耐オートクレーブ処理性が悪く、かつ
溶出率は全く不十分である。したがってスレート板の曲
げ強度は低い。また、ポリアクリル酸を練込んだ比較例
10の繊維は、水中はともかく人工セメント液、即ちア
ルカリ中では著しく膨潤溶解し、到底セメントのオート
クレーブ養生に耐えうるものではない。 【0045】 【発明の効果】本発明の繊維は水、アルカリ双方に対し
てすぐれた耐オートクレーブ処理性を有しているのみな
らず高強力・高弾性であるため、FRC用繊維をはじめ
とするホース、ロープ、FRPなどの一般産業資材とし
て有用であり、とりわけ、従来耐水性が不足するために
用いることのできなかった水産資材としても極めて有用
である。
産業資材、とりわけセメント補強(以下FRCと略記)
用に有用な耐オートクレーブ処理性及びアルカリ下での
同性能に優れたポリビニルアルコール(以下PVAと略
記)系合成繊維及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、石綿による健康障害が明らかにさ
れ、その使用規制がすすんでいる。PVA系合成繊維は
汎用繊維の中でも高強力・高弾性であり、かつセメント
との親和性、接着性及び耐アルカリ性が良好であるため
、FRC分野での石綿代替素材として急速にその需要が
伸びている。しかしながらPVA系合成繊維は元来親水
性であり、耐湿熱性に乏しく湿熱条件下では溶解してし
まう。このためいわゆるオートクレーブ養生は不可能で
あり、専ら室温養生という条件下で用いられてきた。 【0003】現在オートクレーブ養生における石綿代替
素材として炭素繊維が一部で使用されているが、セメン
トマトリックスとの接着性が悪く、補強効果が乏しいば
かりか石綿や汎用繊維に比し非常に高価である。 【0004】一方、PVA系合成繊維の高性能化に関し
て、近年強度、弾性率のみならず耐水性をも向上させよ
うという試みがなされている。例えば特開昭60−12
6312号公報で示される如く、PVAを有機溶剤に溶
解し、乾湿式紡糸する方法が、また特開平1−2982
08号公報には、PVAを水に溶液した紡糸原液から高
強度・高弾性のPVA系合成繊維を得ることがそれぞれ
示されている。これら発明においては、共に特殊な紡糸
方式及び条件を採用することでPVA分子の高配向、高
結晶化を可能にし、PVAの重合度を高めるという効果
とあいまって、強度・弾性率といった、機械的物性のみ
ならず耐水性も向上させるに至っている。しかしかかる
繊維も、元来水溶性のPVAからなるものであり、非晶
領域が存在する以上その耐水性は十分とはいえない。 【0005】また強度・弾性率は極力保持したまま、こ
の耐水性を更に向上させようとする検討が行なわれ、特
開昭平2−84587号公報や特開平1−156517
号公報にその手段が開示されている。前者は、強度15
g/d以上のPVA系合成繊維あるいはこれを撚糸して
なるコードに対し架橋処理を施すものであるが、分子の
配向や結晶化がすすんでいる繊維に対して処理するため
に、架橋性薬剤を高温・高濃度で長時間付与せざるを得
ず、得られる繊維の強度・弾性率の低下が大きい。更に
そればかりか、形成される架橋構造は主に繊維表面に偏
在するため熱水と接触した場合、繊維中央部が膨潤ない
し溶解してしまうことになる。事実例えば140℃のオ
ートクレーブ養生により、その補強効果は消失している
。このような欠点を克服するためには、繊維の断面方向
に均一に架橋性薬剤を浸透せしめることが考えられるが
、そのためには、付与条件をより過酷なものとせざるを
得ず、強度・弾性率の更なる低下を招くことになる。 加えてかかる処理は、工程が複雑かつ長大であり、製造
コストは極めて高いものとなってしまう。一方後者にお
いては、乾熱延伸前に架橋性薬剤を付与する手法により
工程の簡素化が図られてはいるものの、意図的に架橋構
造を繊維表面に偏在させるもので、そのために、紡糸後
少なくとも3倍延伸したのち、架橋性薬剤を付与しなけ
ればならないと記述されている。かかる方法で得られた
繊維も前述のものと同様、熱水との接触時、繊維の中央
部より膨潤ないし溶解してしまうことになり、その耐湿
熱性は不十分である。 【0006】更には、繊維内部まで均一に架橋反応を形
成せしめるために架橋性薬剤を紡糸原液に予め練り込ん
でおくという技術も開示されている。特開平2−133
605号公報ではアクリル酸系重合体化合物を、そして
特開平2−249705号公報にはリン化合物やアルデ
ヒドなどを紡糸原液に練り込むことが開示されている。 しかし両者共に凝固過程において、架橋性薬剤が凝固浴
中へ溶出するため、その効果が得られず、繊維の耐水性
は向上しない。アクリル酸系重合体は比較的高分子量で
あり、凝固浴中へ溶出はおこりにくく、多量に紡糸原液
に練り込んでおけば溶出残分である程度の効果を得るこ
とができる。ところがここで形成される架橋とはPVA
のOH基とアクリル酸のCOOH基の縮合によるエステ
ル結合であり、セメントのようなアルカリ性下では容易
に加水分解してしまい、到底セメントのオートクレーブ
養生に耐え得るものではない。事実かかる繊維を試作し
、140℃でオートクレーブ養生したが全く補強効果が
認められなかった。したがって、アルカリ性のセメント
中でオートクレーブ養生に耐え得るPVA系合成繊維、
即ち繊維内部まで均一に架橋され、しかもその架橋は耐
アルカリ性に優れているものは過去に存在しなかったの
である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、オー
トクレーブ養生が可能なセメント補強用PVA系繊維を
提供せんとするもので、十分な強度、弾性率を有し、水
のみならずアルカリ性の湿熱下でもこれに耐え得るPV
A系合成繊維を提供せんとするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐オート
クレーブ処理性の良好なるFRC用PVA系合成繊維に
ついて種々検討した結果、十分な補強効果を有する繊維
は、以下の3つの特徴を兼備することが不可欠であるこ
とを見出し本発明に至った。即ち、 (1) 少なくとも11g/d以上の強度を有するこ
と、 (2) 本発明で規定する耐オートクレーブ処理性が
水及び人工セメント液に対してそれぞれ70%及び30
%以上であること、 (3) オートクレーブ処理での溶出率がそれぞれ水
中で50%以下、人工セメント液中で70%以下である
こと、この3つを兼備しなければならない。 【0009】まず強度であるが、本発明者らは、既に室
温養生のFRC用PVA系合成繊維の製造を工業的に実
施しており、顕著な補強効果を得るには、少なくとも1
1g/d以上の強度が必要であることを経験的に知って
いる。 【0010】また、オートクレーブ養生を行う最大の目
的はセメント製品の寸法安定性の向上にある。本発明者
等は、養生温度と寸法安定性との関係を詳細に調査した
結果、140℃以上で寸法安定性が大幅に向上すること
、及びかかる過酷な養生に耐え、尚かつ、補強効果を発
揮するPVA系合成繊維は、耐オートクレーブ処理性が
水に対して70%以上、人工セメント液に対する同性能
が30%以上、好ましくは水に対して75%以上、人工
セメント液に対して50%以上必要であることを見出し
た。本発明でいう耐オートクレーブ処理性とは、詳細は
後述するが、水又は人工セメント液で繊維を150℃で
処理した後の強度の保持率である。FRC用繊維はセメ
ントに混入されオートクレーブ養生を行った後にも十分
な強度を有していなければ補強効果が得られないが、耐
オートクレーブ処理性は、その残存強度に対応する重要
な特性値である。加えてセメントが強アルカリ性である
ことを考え合わせると、水に対する耐オートクレーブ処
理性が良好であることは前提として人工セメント液に対
するそれがより重要性を帯びることになる。 【0011】次に溶出率についてである。FRC用繊維
は適当な長さにカットして用いられるのが一般的である
。カットされた繊維は、そのカット面において結晶や架
橋構造が破壊されるため、該カット面から水の侵入を受
け、膨潤ないし溶解することになる。これを防止するに
は繊維が断面方向に均一に架橋されていなければならな
い。本発明でいう溶出率とは、これも後に詳述するが、
繊維を6mmにカットし150℃の水又は人工セメント
液に浸漬したときの繊維の重量減少率であり、均一性の
指標となる。その数値としては水中で50%以下、人工
セメント液中で70%以下でなければ140℃以上のオ
ートクレーブ養生では補強効果が得られない。また重要
なことは、前出の耐オートクレーブ処理性は、架橋の繊
維断面方向での均一性を直接反映しないため、本願で規
定する耐オートクレーブ処理性と溶出率を同時に満足し
なければならないということである。本願に規定する強
度、耐オートクレーブ処理性および溶出率をすべて満足
してはじめて、オートクレーブ養生に耐え、補強効果の
大きいFRC用PVA系合成繊維となり得るのである。 【0012】上記のような繊維は、耐熱水性を向上させ
る薬剤、即ちPVAと親和性の高い酸又はその塩を、紡
糸後の糸篠が特定の含水率にあるときに、特定の条件下
で接触させることによって、該薬剤を糸篠内部まで均一
に浸透させ、その後の延伸或いは熱処理によって配向結
晶化と同時に繊維内部まで均一に耐水化を行なわせるこ
とによって得られるものである。 【0013】次にかかる繊維の製造方法の1例を示す。 即ち、この方法を活かすPVA繊維の製造方法としては
、ホウ酸又はホウ酸塩を含むPVA系ポリマーの水溶液
を脱水能を有する塩類を含む55〜95℃の高温凝固浴
へ紡糸する製造技術を採用する場合でもって説明する。 これは、この技術が延伸性を高めるという効果の他に、
水洗後の含水状態にある糸篠の結晶化が低く、薬剤の繊
維内部への均一浸透を容易ならしめるという本発明の目
的にとって誠に好都合な効果をも有しているためである
。 【0014】PVAは、その重合度が1500以上、好
ましくは3000、更に好ましくは5000以上のもの
が用いられる。重合度が高い方が耐オートクレーブ性、
強度・弾性率が得られやすい。ケン化度は、凝固浴中で
ケン化されるため特に限定はないが95モル%以上が好
ましい。又、他のビニル基を有するモノマーを10モル
%以下の比率で共重合したものでもよい。又、紡糸原液
におけるPVA濃度及びホウ酸又はホウ酸塩の濃度は重
合度により適宜調整すればよい。無論、該紡糸原液のp
H調整を酢酸やシュウ酸などを用いて行っても全くさし
つかえない。 【0015】さらに、紡糸原液に、一種又は二種以上の
界面活性剤を添加すると薬剤の浸透を促進し、延伸性を
も高めることができるので、特に好ましい。その添加率
は1〜20重量%/ポリマーの範囲であることが必要で
ある。1重量%/ポリマーより少ない場合はその効果が
得られず、20重量%/ポリマーより多くても凝固不良
となる。界面活性剤の種類としては、ノニオン、アニオ
ン、カチオン、両性いかなるものでも用いることができ
る。二種以上を複合して用いる場合沈殿を生ずるような
組合せ(例えばアニオンとカチオン)は好ましくない。 また、好ましいものはノニオンであり、とりわけHLB
13〜19のものが、結果として、得られる繊維の強度
・弾性率の点で好ましい。 【0016】凝固浴のアルカリ成分、脱水能を有する塩
類としては、それぞれ苛性ソーダ、芒哨など公知のもの
を用いることができる。また、浴温度は特に限定するも
のではないが、好ましくは55〜95℃、より好ましく
は60〜85℃である。また、紡糸方式は通常の湿式法
及びノズル吐出面を凝固浴液面上に上げた、即ち、エア
ギャップを設けた乾湿式法でもよい。 【0017】紡糸後の糸篠は、延伸、中和、湿熱延伸、
水洗を常法に従って実施すればよいが、該延伸及び湿熱
延伸はそれぞれ1.5倍以上、1.0〜2.0倍、そし
て紡糸から湿熱延伸までの延伸倍率としては2.0〜5
.0倍とすることが好ましい。紡糸後の第1の延伸は後
の中和工程における、そしてまた中和後の湿熱延伸は後
の水洗工程における、それぞれ繊維の膨潤ないし極度な
繊維の構造破壊を防止するために実施するものであるが
、これらの延伸率が大きすぎると、糸篠の配向ないし結
晶化が起こり、薬剤の浸透を阻害してしまう。つまり、
後続する工程での膨潤の抑制と、薬剤の浸透性確保とを
うまくバランスさせる必要があり、種々検討した結果、
凝固浴後の第1の延伸は1.5倍以上、湿熱延伸は1.
0〜2.0倍、そして両者の積つまり、紡糸から湿熱延
伸までの延伸倍率を2.0〜5.0倍とすることによっ
て両者をうまくバランスさせうるのである。 【0018】水洗後の糸篠は、その含水率をポリマーに
対して300重量%以下、好ましくは50〜300重量
%に調整した上で、薬剤の水溶液またはエマルジョンと
接触させる。尚本明細書において前記含水率とは、(A
−B)/B×100(%)で表わされるものをいう。こ
こでAとは糸篠を3000rpm×5分間遠心脱水後の
重量であり、またBとは糸篠を100℃×4時間乾燥後
の重量である。含水率は、50重量%/ポリマー未満で
は薬剤が内部まで浸透しずらいので、50重量以上が好
ましい。しかし、300重量%/ポリマーを越えては、
薬剤が繊維内部に浸透しても乾燥中に水の繊維表面への
拡散に伴い、薬剤も表面に移動し偏在してしまうばかり
か、乾燥膠着を起こしやすい。また、含水率の調整は、
特に限定されないが水洗工程における水温や、滞留時間
によって、あるいは水洗後に搾液したり、軽度に乾燥し
てもよい。 【0019】耐熱水性向上のための使用する薬剤として
は、後続する乾燥、乾熱延伸ないし熱処理工程において
、PVAに対し何らかの耐熱水性作用を及ぼし、耐オー
トクレーブ性を付与し得るものであればよいが、あくま
で、繊維内部に均一に浸透させ得るものが必要で、例え
ばリン酸、硝酸、塩酸、硫酸或いは有機物にこれらを付
加した酸類や、これら硫酸やリン酸などの多価強酸とア
ルカリ金属あるいはアルカリ土類金属との酸性塩、強酸
とアンモニアとのアンモニューム塩、強酸と遷移金属と
の塩などが包含される。具体的にはリン酸第1カリ、リ
ン酸第2カリ、リン酸第1ソーダ、リン酸第2ソーダ、
酸性硫酸カリ、酸性リン酸カルシューム、硫酸アンモン
、リン酸第1アンモン、リン酸第2アンモン、リン酸ア
ンモン、リン酸水素カリウムアンモン、硫酸銅、硝酸コ
バルト、塩化マンガンなどがあげられる。 【002
0】これらの薬剤の付与方法は、浸漬、噴霧、ローラー
タッチ等いかなるものでもよいが、その量はポリマーに
対して50〜50000ppm、好ましくは100〜2
000ppmとしなければならない。50ppm/ポリ
マー未満では、その効果が発現せず、50000ppm
/ポリマーを越えては繊維の酢化劣化が著しく、強度・
弾性率が大幅に低下してしまう。これら薬剤は、PVA
との親和性に優れ、その溶媒でもある水に溶解あるいは
乳化させなければ均一に浸透させ難い。 【0021】またかかる薬剤を付与するに際しての浴温
度は本発明の繊維を得る上で重要である。繊維構造を破
壊することなく、繊維中心部にまで該薬剤を浸透させる
には、浴温度を25〜60℃好ましくは40〜50℃と
することが望ましいことがわかった。 【0022】また薬剤は、1種又は2種以上を併用して
もよいが、その付与濃度はPVAポリマーに対して50
〜50000ppmである。糸篠での延伸条件、含水率
条件が前述の範囲を満足し、薬剤浴の温度並びに糸篠へ
の付与濃度が上述の範囲を満足させることによって、水
に対する耐オートクレーブ処理性、人工セメント液に対
する同性能が、それぞれ70%以上、30%以上となる
と同時に、水及び人工セメント液中の溶出率が50%以
下及び70%以下となりうるのである。特に薬剤として
100〜5000ppmのリン酸又はリン酸アンモンと
50〜1000ppmの酸化剤の混合物を用いた場合に
は、さらに耐オートクレーブ性を向上させ得ることがで
き、水に対する耐オートクレーブ処理性は75%以上、
人工セメント液に対する耐オートクレーブ処理性は50
%以上を上回り、溶出率も水、人工セメント液中でそれ
ぞれ40%以下、50%以下となり、特に好ましい。リ
ン酸又はリン酸アンモンの付与濃度が50000ppm
以上、又は酸化剤が1000ppm以上の場合は繊維の
強度低下が大き過ぎて実用的ではない。酸化剤としては
、塩素酸、過塩素酸、クロム酸などのオキソ酸やその塩
、あるいは硫酸、酸化銀、酸化銅、ハロゲンなどを用い
ることができる。 【0023】薬剤浸漬後は、乾燥、乾熱延伸、熱処理を
常法に従って実施すればよいが、乾熱延伸、熱処理は2
20℃以上としなければ十分な耐水化はできない。また
、十分な強度を得るには、220℃以上での最終乾熱延
伸を含み、全延伸倍率を17倍以上にする必要がある。 紡糸原液に界面活性剤を添加する場合には更に、高延伸
が可能で20倍以上となるように延伸する。更に、必要
に応じて延伸した糸篠を熱処理して、耐熱水性をより向
上させることもできる。 【0024】 【実施例】以下実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。尚本発明
でいう強伸度、耐オートクレーブ処理性、溶出率、スレ
ート物性等は以下の如く測定するものである。 (1) 強伸度:試料としてマルチフイラメントヤー
ンを80T/mに撚糸し、これをJISL−1017に
準拠し、インストロン引張試験機にて測定する。 【0025】(2) 耐オートクレーブ処理性:マル
チフイラメントヤーンを80T/mに撚糸し直径が3〜
3.5cmのパイプに2.5g/dの張力をかけて巻き
付け、両端を固定する。これを肉厚4.5mmのステン
レス製オートクレーブ容器に入れサンプルが完全につか
るまで、水又は人工セメント液を注入したのち密閉する
。これを150℃のオイルバスに2時間浸漬したのち急
冷しサンプルをとりだして風乾する。耐オートクレーブ
処理性とは、該オートクレーブ処理後の繊維強度の処理
前の繊維強度に対する比率(%)である。なお人工セメ
ント液とは、 水酸化カリウム 3.5g/l 水酸化ナトリウム 0.9g/l 水酸化カルシウム 0.4g/lの組成からなるもの
である。 【0026】(3) 溶出率:繊維を6mmにカット
し、その約0.5gを秤量(Agとする)し、100c
cの水又は人工セメント液と共に肉厚4.5mmのステ
ンレス製オートクレーブ容器に入れ、150℃のオイル
バスに2時間浸漬する。その後オイルバスから引上げ急
冷し、繊維をとり出し絶乾したのち秤量(Bgとする)
する。溶出率は(A−B)/A×100(%)として表
わされる。 【0027】(4) スレート物性:PVA系合成繊
維を6mmの長さに切断し、ハチェックマシンにて該繊
維2部、パルプ4部、ポルトランドセメント94部の配
合にて湿式抄造し、50℃で12時間一次養生したのち
150℃で10時間オートクレーブ養生を実施したもの
。 スレート板の曲げ強度は、JIS K6911に準拠
してインストロン試験機にて測定した。 【0028】実施例1、比較例1、2、3: 重合度
3200、ケン化度99.8モル%のPVAを13%の
濃度で水に溶解し、ホウ酸を3%/PVA添加して紡糸
原液とした。該原液を800ホールのノズルを通じて、
水酸化ナトリウム15g/l、芒哨340g/lからな
る70℃の凝固浴に湿式紡糸した。離浴糸篠に3倍のロ
ーラー延伸を行ない、中和後さらに1.3倍の湿熱延伸
を行ない、その後水洗を行なった。水洗後の糸篠は搾液
し、含水率140%とし、この糸篠を、濃度500pp
mの30℃(実施例1)、20℃(比較例1)、65℃
(比較例2)の各リン酸水溶液に浸漬した。また、濃度
10000ppm、20℃のリン酸水溶液(比較例3)
にも浸漬した。各浸漬後乾燥し、230℃で、全延伸倍
率が25倍となるよう延伸し、ひき続き230℃で、3
0秒間定長熱処理を行なった。得られた繊維及び該繊維
を用いたスレート板の性能を表1に示す。 【0029】 【表1】 【0030】繊維強度は各例とも11g/d以上となる
が、耐オートクレーブ処理性並びに溶出率が共に本発明
の規定する範囲の実施例1が150℃、10時間のオー
トクレーブ養生が可能で優れた補強効果が発揮されるこ
とを示す。 【0031】実施例2、比較例4、5: 薬剤水溶液
を50℃のリン酸二アンモニウム4500ppm(実施
例2)、7000ppm(比較例2)、80ppm(比
較例3)とする以外は実施例1と同じ条件で繊維の製造
を行なった。各例での全延伸倍率及び得られた繊維性能
並びに該繊維を用いたスレート板の性能を表2に示す。 【0033】 【表2】 【0034】薬剤濃度が、本発明の方法で規定する範囲
よりも高い場合延伸性を大きく阻害し、十分な強度が得
られず、たとえ耐オートクレーブ処理性や溶出率が本発
明の規定するものであっても、強度が低いため、スレー
ト板は、その性能が劣ったものしか得られない。又薬剤
濃度が低すぎると、オートクレーブには全く耐えない。 【0035】実施例3、4、5、比較例6: 重合度
4500の完全ケン化PVAを11%の濃度で水に溶解
し、ホウ酸2.5%/PVA及び界面活性剤成分として
ノニルフェノールエチレンオキサイド30モル付加物を
8%/PVA添加して、紡糸原液とした。該紡糸原液を
実施例1と同様の方法で紡糸した。水洗後の含水率12
0%の糸篠をリン酸1000ppmと酸化剤として過塩
素酸ナトリウム40ppm(実施例3)、100ppm
(実施例4)、800ppm(実施例5)、1300p
pm(比較例5)との併用の45℃の水溶液に浸漬し、
乾燥後235℃で延伸し、さらに235℃、30秒間定
長熱処理した。各条件下で全延伸倍率、繊維物性、該繊
維を用いたスレート板の性能を表3に示す。 【0036】 【表3】 【0037】表から明らかな如く酸化剤を併用すると、
耐オートクレーブ処理性及び溶出率が向上し、特にアル
カリ下においてその効果が著しい。しかし該酸化剤濃度
が高すぎる条件下では繊維の強度低下が激しすぎ、耐オ
ートクレーブ処理性は備えていても、補強性能は劣るこ
ととなる。 【0038】比較例7: 実施例4においたて延伸熱
処理温度を210℃とした。このとき全延伸倍率は15
倍となり、強度11.5g/dの繊維が得られた。この
繊維の水及び人工セメント液に対する耐オートクレーブ
処理性はそれぞれ45%、5%であり、リン酸及び酸化
剤の併用処理繊維であっても配向結晶化度の低い繊維で
は耐オートクレーブ性の見るべき向上がないことを示す
。 【0039】比較例8: 重合度3900のPVAグ
リセリン溶液を乾湿式紡糸し、グリセリン含有状態で4
倍の湿延伸を行ない、次いで、グリセリン抽出、乾燥後
、230℃で5.5倍(トータル延伸倍率22倍)の延
伸を行なって繊度100d/20f、強度17.2g/
dのPVAマルチフイラメントヤーンを得た。この繊維
に、特開平2−249705号公報の実施例5にしたが
い、リン酸8.6%、尿素21.4%の60℃の混合水
溶液に30分間浸漬し、水洗、乾燥後180℃で10分
間熱処理した。かくして得られた繊維性能と該繊維を用
いたスレート板の性能とを表4に示す。 【0040】比較例9: PVAをジメチルスルホキ
シド(DMSO)に10%の濃度で溶解し、750ホー
ルのノズルから3mmのエアーキャップをとりメタノー
ル浴へ乾・湿式紡糸した。抽出しながら、4倍の湿延伸
を行い乾燥後、クメンハイドロパーオキサイドの10w
t%メタノール溶液に浸漬し、240℃で5倍乾熱延伸
した。この繊維は強度19g/d、弾性率300g/d
であった。この繊維の耐オートクレーブ処理性、溶出率
、該繊維を用いたスレート板の性能等を前記比較例8と
共に表4に示す。 【0041】比較例10: 特開平2−133605
の実施例2にしたがい、重合度4000のPVAと重合
度400のアクリル酸オリゴマー25%水溶液をポリマ
ー重量比が98/2となるよう混合し、全ポリマー濃度
が15%のDMSO溶液をメタノール中へ乾湿式紡糸し
た。DMSO抽出後4倍に延伸し、乾燥後245℃で5
.2倍に延伸して、繊度1200d/f、17.4g/
dの繊維を得た。該繊維の特開平2−133605で規
定される耐熱水性指数は90であった。前記比較例8、
9と共にその繊維性能及びスレート板性能を表4に示す
。 【0042】 【表4】 【0043】比較例8の如く、延伸後のPVA系合成繊
維に対し処理を施したのでは、溶出率が極めて大で繊維
断面方向への均一化は全く不十分である。比較例9も、
繊維内部にクメンハイドロパーオキサイドを均一に浸透
させることができず、均一架橋ができないためか人工セ
メント液に対する耐オートクレーブ処理性が悪く、かつ
溶出率は全く不十分である。したがってスレート板の曲
げ強度は低い。また、ポリアクリル酸を練込んだ比較例
10の繊維は、水中はともかく人工セメント液、即ちア
ルカリ中では著しく膨潤溶解し、到底セメントのオート
クレーブ養生に耐えうるものではない。 【0045】 【発明の効果】本発明の繊維は水、アルカリ双方に対し
てすぐれた耐オートクレーブ処理性を有しているのみな
らず高強力・高弾性であるため、FRC用繊維をはじめ
とするホース、ロープ、FRPなどの一般産業資材とし
て有用であり、とりわけ、従来耐水性が不足するために
用いることのできなかった水産資材としても極めて有用
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 強度が11g/d以上、水及び人工セ
メント液に対する耐オートクレーブ処理性がそれぞれ7
0%及び30%以上であり、かつ水及び人工セメント液
への溶出率がそれぞれ50%及び70%以下であること
を特徴とするポリビニルアルコール系合成繊維。 - 【請求項2】 水及び人工セメント液に対する耐オー
トクレーブ性がそれぞれ75%及び50%以上であり、
かつ水及び人工セメント液への溶出率がそれぞれ40%
及び50%以下である請求項1に記載のポリビニルアル
コール系合成繊維。 - 【請求項3】 ホウ酸又はホウ酸塩を含有するポリビ
ニルアルコール系ポリマーの水溶液を紡糸原液とし、こ
れを脱水能を有する塩類を含む55〜95℃の高温アル
カリ性凝固浴へ紡糸し、1.5倍以上の延伸、中和、1
.0〜2.0倍で、ここまでの延伸倍率が2.0〜5.
0倍の湿熱延伸を行ない、水洗後、含水量をポリマーに
対して50〜300重量%に水分調整した糸篠に、酸又
はその塩の水溶液或いはエマルジョンを接触させ、酸又
はその塩をポリマーに対して50〜50000ppm付
与して乾燥し、ひき続いて220℃以上で、全延伸倍率
が17倍以上となるよう延伸することを特徴とするポリ
ビニルアルコール系合成繊維の製造方法。 - 【請求項4】 糸篠に接触させる酸又はその塩の水溶
液或いはエマルジョンの温度を25〜60℃とすること
を特徴とする請求項3に記載のポリビニルアルコール系
合成繊維の製造方法。 - 【請求項5】 紡糸原液中に一種又は二種以上の界面
活性剤をポリマーに対して1〜20重量%含有させる請
求項3又は4に記載のポリビニルアルコール系合成繊維
の製造方法。 - 【請求項6】 糸篠に付与する処理剤が、リン酸又は
リン酸アンモンと酸化剤との混合水溶液からなり、糸篠
に前者を100〜5000ppm、後者を50〜100
0ppm付与する請求項3ないし5に記載のポリビニル
アルコール系合成繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13983291A JPH04228610A (ja) | 1990-10-18 | 1991-05-14 | ポリビニルアルコール系合成繊維及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2-280733 | 1990-10-18 | ||
| JP28073390 | 1990-10-18 | ||
| JP13983291A JPH04228610A (ja) | 1990-10-18 | 1991-05-14 | ポリビニルアルコール系合成繊維及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04228610A true JPH04228610A (ja) | 1992-08-18 |
Family
ID=26472534
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13983291A Pending JPH04228610A (ja) | 1990-10-18 | 1991-05-14 | ポリビニルアルコール系合成繊維及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04228610A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014208583A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 株式会社クラレ | 水硬性成形体用補強繊維および同繊維を含む水硬性材料 |
| WO2024248061A1 (ja) * | 2023-06-02 | 2024-12-05 | 三菱ケミカル株式会社 | 繊維、その繊維を含むセメント、セメントペースト、モルタル、およびコンクリート、並びに繊維の製造方法 |
-
1991
- 1991-05-14 JP JP13983291A patent/JPH04228610A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014208583A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 株式会社クラレ | 水硬性成形体用補強繊維および同繊維を含む水硬性材料 |
| WO2024248061A1 (ja) * | 2023-06-02 | 2024-12-05 | 三菱ケミカル株式会社 | 繊維、その繊維を含むセメント、セメントペースト、モルタル、およびコンクリート、並びに繊維の製造方法 |
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