JPH0423653B2 - - Google Patents

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JPH0423653B2
JPH0423653B2 JP60140184A JP14018485A JPH0423653B2 JP H0423653 B2 JPH0423653 B2 JP H0423653B2 JP 60140184 A JP60140184 A JP 60140184A JP 14018485 A JP14018485 A JP 14018485A JP H0423653 B2 JPH0423653 B2 JP H0423653B2
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Japan
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fiber
carbon fiber
resin
prepreg
strength
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JP60140184A
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Toshio Muraki
Akimitsu Matsuzaki
Akira Takeo
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Toray Industries Inc
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、従来公知の炭素繊維を強化繊維とす
る複合材料に比較して強度および耐熱性の優れた
複合材料を与える高強度複合材料用プリプレグに
関するものである。
[従来の技術] 従来、炭素繊維とエポキシ樹脂からなる複合材
料は、その高い比強度、比弾性率を生かしてゴル
フシヤフトや釣竿などのプレミア・スポーツ用途
および航空機等の構造材料用途に広く使用されて
いる。しかし、近年、航空機の翼や胴などの一次
構造材用途、宇宙構造材用途および各種産業用途
に複合材料を使用し、より一層の軽量化を図ると
の観点から、従来の複合材料よりもはるかに優れ
た強度を有し、かつ耐熱性の優れた複合材料の出
現が強く望まれている。
複合材料の強度向上に関して、これまでいくつ
かの提案がなされている。その一つは、炭素繊維
の強度および伸度の向上に関するものであり、例
えば、炭素繊維そのものの強度を改良するため
に、炭素繊維を高濃度の硫酸、硝酸、燐酸などの
無機酸中に長時間浸漬して該繊維表面をエツチン
グし、次いで高温の不活性雰囲気中で加熱処理し
て前記無機酸処理によつて発生した繊維表面の官
能基を除去する方法が提案されており(たとえ
ば、特開昭54−59497号公報、特公昭52−35796号
公報、特開昭54−59497号公報)、このようなエツ
チング処理によつて、炭素繊維の製造工程で形成
された該繊維表面の傷が除去され、それによつて
炭素繊維の機械的強度が向上するとされている。
しかしながら、本発明者らの検討したところに
よれば、炭素繊維のように耐薬品性の極めて良好
な繊維に、その表面がエツチングされるような厳
しい処理を施すと、繊維の表面領域、すなわち表
層部のみならず、場合によつては繊維の内部構造
まで損傷され、必ずしも該炭素繊維の機械的強度
が向上するものではないことおよび機械的強度が
向上しても、樹脂含浸ストランド強度および伸度
は向上することがなく、複合材料の引張強度向上
に寄与しないことを見出した。
複合材料の強度を向上させる他の一つの方法と
して、マトリツクス樹脂として高伸度のエポキシ
樹脂を使用する方法が提案されている(例えば、
特開昭59−217721号公報)。
しかし、これらの技術によつて確かに複合材料
の強度は向上するものの飛躍的な強度向上は期待
できない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、従来の炭素繊維強化複合材料用プリ
プレグに比較して、強度および耐熱性が一段と優
れた複合材料用プリプレグを提供することを目的
とするものであり、更に具体的には硬化物の引張
破断強度およびガラス転移温度の高い高強度複合
材料用プリプレグを提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記問題点を解決するために次の構
成を有する。すなわち、 樹脂含浸ストランドの引張破断伸度が1.9%以
上の炭素繊維と、引張破断伸度が3%以上、ガラ
ス転移温度が160℃以上のマトリツクス樹脂から
構成され、かつ硬化物の繊維体積分率60%におけ
る引張破断強度が320Kg/mm2以上、ガラス転移温
度が160℃以上である高強度複合材料用プリプレ
グである。
まず、本発明の高強度複合材料用プリプレグ
は、高伸度の炭素繊維と高進度かつ耐熱性の優れ
たマトリツクス樹脂で構成されている。
すなわち、本発明で使用される炭素繊維は、樹
脂含浸ストランドの引張破断伸度が1.9%以上の
炭素繊維である。この引張破断伸度が1.9%未満
では複合材料の伸度も低く、その用途は航空機の
二次構造材料等に限定されてしまい、本発明の目
的を達成することができない。
なお、この引張破断伸度はJIS−R7601に規定
されている試験法に準じて測定される。含浸用樹
脂としては、“チツソノツクス”221(100部)、三
フツ化ホウ素モノエチルアミン錯体(3部)およ
びアセトン(4部)が使用され、130℃/30分の
条件で硬化してストランドを作製する。
かかる炭素繊維の製法については特に限定がな
いが、繊維中心部と対比して結晶の完全性が実質
的に同一レベルにある表層部を有し、かつ該表層
部は前記繊維中心部に対比して結晶の完全性が小
である超薄最外層を有する炭素繊維が好ましく使
用される。更に熱分解性有機物量が約0.05〜0.5
重量%の範囲内およびX線電子分光法(ESCA)
によつて検出される炭素繊維表面の官能基量
(O1s/C1s)比が0.1〜0.4の範囲内である炭素繊
維が好ましい。
ここで、繊維の中心部、表層部および該表層部
の超薄最外層の結晶の完全性はそれぞれ透過型電
子線回折(TEM)によつて測定され、具体的に
は後述するように、繊維中心部の結晶の完全性を
基準として繊維表層部および該表層部の超薄最外
層の結晶の完全性の程度を対比した場合に、該表
層部は繊維中心部と対比して実質的に同一レベル
の結晶の完全性を示し、該表層部の超薄最外層は
繊維の中心部に対比して小さい結晶の完全性を示
すことをいう。後述する測定法から、該表層部は
炭素繊維の表面から平均約1.5ミクロン領域の層
であり、該超薄最外層は繊維の表面から平均約
0.2ミクロン、より好ましくは0.1ミクロン以下の
領域の層をいう。
また、繊維中心部と対比して実質的に同一レベ
ルの結晶の完全性とは、繊維中心部における結晶
の完全性に対する該表層部の結晶の完全性の比率
がほぼ同一もしくは大であることを意味し、数値
で表示すれば、約0.98以上、好ましくは1.0以上
であることをいう。
さらに、本発明における好ましい炭素繊維の熱
分解性有機物含有量は、炭素繊維の表面および内
部に存在する化学的官能基の量、特に主として前
記の超薄最外層の化学的官能基の量を示す1尺度
であり、この量は前記0.05〜0.5重量%、好まし
くは0.1〜0.4重量%、より好ましくは0.15〜0.30
重量%の範囲内である。この量が0.05重量%より
少なくなると、炭素繊維と樹脂の接着性が低下し
過ぎるために好ましくないし、他方、0.5重量%
より多くなると、樹脂含浸ストランド伸度が低下
する場合がある。
そして、このような超薄最外層を有する本発明
の好ましい炭素繊維は、X線電子分光法によつて
検出される官能基量(O1s/C1s)比が、好まし
くは0.1〜0.4、より好ましくは0.15〜0.4、一層好
ましくは0.20〜0.25の範囲である。すなわち、不
活性化された炭素繊維の表層部の官能基量が上記
範囲外の場合は、樹脂含浸ストランド伸度の高い
炭素繊維が得られない場合がある。
本発明で使用されるマトリツクス樹脂は、JIS
−K7113に規定された試験法に準じて測定した引
張破断伸度が3.0%以上の樹脂である。この引張
破断伸度が3.0%以下の脆い樹脂を使用すると、
本発明が目的おする高強度複合材料、特に硬化物
の引張破断強度およびガラス転移温度の高い高強
度複合材料用プリプレグは得られない。
また、本発明で使用されるマトリツクス樹脂
は、複合材料が十分高い耐熱性を発現するために
160℃以上のガラス転移温度を有することが必要
である。
かかるマトリツクス樹脂としては、エポキシ樹
脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ビニルエステル樹脂などを使用することがで
きるが、中でもエポキシ樹脂が最も好ましい。
本発明で使用されるエポキシ樹脂は、下記する
ポリエポキシドと硬化剤および/または硬化触媒
を組合せることにより調製される。
ポリエポキシドは、分子中に平均して一個より
多いエポキシ基を有する化合物であり、このエポ
キシ基は末端基として存在するものであつてもよ
く、また分子内部にあつてもよい。ポリエポキシ
ドは、飽和あるいは不飽和の脂肪族、環状脂肪
族、芳香族または複素環式化合物であつてもよ
く、更にハロゲン原子、水酸基、エーテル基等を
含む化合物であつてもよく、例えば、ビスフエノ
ールA、FおよびSのグリシジル化合物、クレゾ
ールノボラツクまたはフエノールノボラツクのグ
リシジル化合物、芳香族アミンのグリシジル化合
物および環状脂肪族エポキシ樹脂などがある。
そのようなポリエポキシドの具体例には、1,
4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゼ
ン、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)ジフエニルエーテルがある。
ポリエポキシドの別の例として多価フエノール
のグリシジル化合物がある。これに使用し得る多
価フエノールとしては、例えばレゾルシノール、
カテコール、ヒドロキノン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフエニル)プロパン(ビスフエノール
A)、2,2−ビス(4−フドロキシフエニル)
ブタン、ビス(4−ヒロドキシフエニル)スルホ
ン(ビスフエノールS)、ビス(4−ヒドロキシ
フエニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフエ
ニル)メタン、3,9−ビス(3−メトキシ、4
−ヒドロキシフエニル)−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、更にハロ
ゲン含有フエノールとして2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシテトラブロムフエニル)プロパンなどが
含まれる。
ポリエポキシドの別の例として、多価アルコー
ルのグリシジル化合物がある。この目的に使用し
得るアルコールとしては、例えばグリセロール、
エチレングリコール、ペンタエリスリトール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)
プロパンなどが挙げられる。
内部エポキシ基を有するポリエポキシドの例と
して、4−(1,2−エポキシエチル)−1,2−
エポキシシクロヘキサン、ビス(2,3−エポキ
シシクロペンチル)エーテル、3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)シ
クロヘキサンカルボキシレートなどが挙げられ
る。
ポリエポキシドの別の例として、芳香族アミン
のジグリシジル化合物がある。この目的に使用し
得る芳香族アミンとしては、ジアミノジフエニル
メタン、メタキシリレンジアミン、m−アミノフ
エノール、p−アミノフエノールなどがある。
これらのポリエポキシドのうち、ビスフエノー
Aのジグリシジルエーテル、クレゾールノボラツ
クあるいはフエノールノボラツクのグリシジル化
合物、ジアミノジフエニルメタンのグリシジル化
合物およびアミノフエノールのグリシジル化合物
が好ましく使用される。
本発明で使用される硬化剤としては、メタフエ
ニレンジアミン、ジアミノジフエニルメタン、ジ
アミノジフエニルスルホン、メタあるいはパラア
ミノ安息香酸のジグリコールエステルなどの芳香
族アミン系硬化剤、ジシアンジアミドおよびビス
(パラヒドロキシフエニル)スルホンで代表され
るフエノール系硬化剤などが挙げられる。また、
三フツ化ホウ素・アミン錯体、イミダゾール化合
物、トルエンジイソシアネートとジメチルアミン
の付加反応によつて得られる尿素化合物などの硬
化触媒を単独で、あるいは上記硬化剤と併用して
使用することができる。
本発明で使用される引張破断伸度が3%以上、
かつ、ガラス転移温度が160℃以上のエポキシ樹
脂は上記したポリエポキシドの単独あるいは複数
を、上記した硬化剤あるいは硬化触媒の単独ある
いは複数と組合せて調製することができる。これ
らの組合せにより目的とする物性を有するエポキ
シ樹脂を調製することは当該業界において周知の
手法で実施することができる。このようなエポキ
シ樹脂の典型的な例は実施例において明らかにさ
れる。
本発明で使用されるエポキシ樹脂は、マトリツ
クス樹脂の粘度を適度に高めて成形性に向上させ
たり、複合材料の靱性を高める目的で熱可塑性樹
脂あるいはエラストマーを含有するものがしばし
ば好ましく使用される。含有される樹脂として
は、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、
ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリアミ
ドイミド、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエ
ステルおよびニトリルゴムなどを挙げることがで
きる。
次に、本発明の高強度複合材料用プリプレク
は、硬化物の繊維体積分率60%における引張破断
強度が320Kg/mm2以上で、ガラス転移温度が160℃
以上の物性を具備する。この引張破断強度が320
Kg/mm2未満では、複合材料とした場合に十分な引
張強度を得ることができない。一方、ガラス転移
温度が160℃未満では、耐熱性が不足し、目的と
する高耐熱複合材料を得ることができない。
かかるプリプレグの製造法は、上述した高伸度
の炭素繊維と高伸度かつ耐熱性の優れたマトリツ
クス樹脂を用いる限りに特に制限なく、当業界に
おいて公知の種々の方法が用いられる。その典型
的な例は、炭素繊維糸条にマトリツクス樹脂を含
浸させる方法、炭素繊維糸条にマトリツクス樹脂
液を含浸させ、しかる後に溶媒を全量あるいは適
当量を除いてプリプレグを製造する方法がある。
このプリプレグの炭素繊維目付および樹脂含量
に特に制限はないが、それぞれ100〜200g/m2
30〜45%のプリプレグが高強度複合材料を製造す
る上で最も好ましい。
なお、このプリプレグは本発明の目的を損なわ
ない限りにおいてポリアラミド繊維などの他の高
弾性率補強繊維を炭素繊維と併用して使用するこ
とができる。
本発明で使用される炭素繊維の特性は、次の方
法により測定される。
透過型電子線回折法 炭素繊維をその繊維軸方向に引き揃えて常温硬
化型のエポキシ樹脂に包埋し、硬化する。硬化し
た炭素繊維包埋ブロツクを包埋された炭素繊維の
少なくとも2〜3本が露出するようにトリミング
した後、ダイヤモンドナイフを装備したミクロト
ームを用いて、厚さ150〜200オングストローム
(Å)の超薄切片を製作する。この超薄切片を金
で蒸着したマイクログリド上に載置して、高分解
能電子顕微鏡を用いて電子線回折を行なう。この
場合に、炭素繊維の内外構造差を検出するため
に、制御視野電子線回折法を用いて、特定部分か
らの電子線回折像を調べる。
測定条件としては、日立(株)製の電子顕微鏡H−
800型(透過型)を用い、加速電圧200KV、直径
0.2ミクロンの制限視野絞りで、超薄切片のエツ
ジ(edge)からコア(core)までの電子線回折
写真を撮影する。
超薄最外層は、繊維表面から約0.1ミクロン深
さの部分、正確には、直径0.2ミクロンの制限視
野絞りの半分が繊維最外層にかかり、他の半分は
繊維からはずれている状態で撮影する。また、表
層部は繊維表面から約1.5ミクロン以内の部分の
電子線回折写真を用い、繊維中心部は、ほぼ繊維
の中心近傍の電子線回折写真を用いて、それら電
子線回折像の(002)についてそれぞれ赤道線方
向の回折強度の走査プロフイルを作製し、これら
の走査プロフイルにつき、半価巾を求める。半価
巾の逆数が結晶の完全性の尺度になるから、繊維
の中心部に対する超薄最外層および表層部の半価
巾の逆数の比をそれぞれ求めた。
なお、走査プロフイルから半価巾の測定に用い
られる前記電子線回折写真を用いて得られる電子
線回折像の(002)における赤道線方向の回折強
度の走査プロフイルの測定チヤートの例を第1図
および第2図に示した。
図において、走行プロフイルのノイズは、ノイ
ズの振幅の中間点をとつて平滑なプロフイルと
し、図に示すように、ベースラインを引いて平滑
化された回折ピークとベースラインとから常法に
したがつて半価巾を求めた。特に、第1図のよう
に、ピークの高さの半分の位置がピークの谷より
低い場合には、回折ピークのラインを外延して半
価巾を求めた。
熱分解性有機物量 約20mgの炭素繊維(サンプル)を溶剤で洗浄
し、繊維表面に付着するサイジングなどを除去
し、柳本製作所製のCHNコーダー・MT−3型
装置を用いて、次の条件で測定した。
CHNコーダーの試料燃焼炉を950℃、酸化炉を
850℃、還元炉を550℃にそれぞれ昇温し、ヘリウ
ムを180ml/分の速度で流し、上記洗浄した炭素
繊維を精密に秤量した後、前記試料燃焼炉に入れ
る。
吸引ポンプを用いて該試料燃焼炉中の分解ガス
の一部を約5分間、酸化炉および還元炉を経由し
て吸引した後、CHNコーダーの熱伝導度型検出
器によつてCO2量として定量し、検量によつて熱
分解性有機物量を試料に対するC(wt%)として
求める。この測定法の特徴は、通常のC,H,N
元素分析装置において、酸素ガスを流さず、ヘリ
ウムガスのみの雰囲気下で炭素繊維を加熱するこ
とで、炭素繊維中のCO、CO2、CH4などの熱分
解性有機物量を定量できることである。
X線光電子分光法(ESCA) 具体的な装置として、国際電機(株)製のモデル
ES−200を用いた。
炭素繊維(サンプル)を溶剤で洗浄し、サイジ
ングなどの表面付着物を除去した後、該炭素繊維
をカツトし、銅製の試料支持台上に拡げて並べた
後、X線源としてAlKa1,2を用い、試料チヤ
ンバー中を1*10E(−8)Torrに保つ。そして
運動エネルギーが955eVのO1sピーク面積および
1202eVのC1sピーク面積の比から表面酸素原子/
表面炭素原子(O1s/C1s)の比を求める。
[作用] 本発明では、特定の炭素繊維と特定の樹脂を組
合せることにより、高強度かつ耐熱性の優れた複
合材料用プリプレグが取得できる。
[実施例] 以下の実施例によつて本発明を更に詳細に説明
する。以下の例で各成分の量は重量部を表わす。
参考例 1 アクリロニトリル(AN)99.5モル%、イタコ
ン酸0.5モル%からなる固有粘度[μ]が1.80の
AN共重合体のジメチルスルホキシド(DMSO)
溶液にアンモニアを吹き込み、該共重合体のカル
ボキシル末端基水素アンモニユウム基で置換して
ポリマを変性し、この変性ポリマの濃度が20重量
%であるDMSO溶液を作製した。
この溶液を目開き5μの焼結金属フイルターを
濾材として過した後、孔径0.15mm、孔数1500ホ
ールの紡糸口金を通して一旦空気中に露出し、約
3mm空間を走行させた後、約30℃、30%の
DMSO水溶液中に導入して吐出繊維糸条を凝固
せしめた。得られた凝固繊維糸条を水洗し、温水
中で4倍に延伸して水膨潤繊維糸条を得た。この
水膨潤繊維糸条をポリエチレングリコール
(PEG)変性ポリジメチルシロキサン(PEG変性
量50重量%)の0.8%水溶液とアミノ変性ポリジ
メチルシロキサン(アミノ変性量1重量%)85部
とノニオン系界面活性剤15部からなる0.8%水分
散液の混合油剤浴中に浸漬した後、表面温度130
℃の加熱ロール上で乾燥、緻密化した。乾燥、緻
密化した繊維糸条を加熱スチーム中で3倍に延伸
し、単糸繊度が0.8デニール(d)、トータルデニー
ル1200(D)のアクリル系繊維糸条を得た。
このトータルデニールが1200Dのアクリル系繊
維糸条を3本合糸し、リング状ノズルを用いて、
圧力0.7Kg/cm2のエアー開繊処理を施し、240〜
260℃の空気中で延伸倍率1.05の下に加熱し水分
率が4.5%の酸化繊維糸条を作製した。
次いで、この酸化繊維糸条を最高温度が1400℃
の窒素雰囲気仲で300〜700℃の温度域における昇
温速度を約250℃/分、1000〜1200℃の温度域に
おける昇温速度を約400℃/分に設定して炭素化
し、炭素繊維糸条を得た。
得られた炭素繊維糸条の平均単繊維強度は450
Kg/mm2、樹脂含浸ストランド伸度は1.97%であつ
た。また、この炭素繊維糸条単繊維の縦断面の超
薄切片を作製し、制限視野電子線回折法によつて
繊維中心部、繊維表面から約0.1μの深さの領域
(超薄最外層領域)および繊維表面から約0.4ミク
ロンの領域(表面層領域)のそれぞれ結晶の完全
性を測定し、繊維中心部の結晶の完全性に対する
繊維表面から0.1ミクロンおよび0.4ミクロンの深
さの領域の結晶の完全性の比率を求めた結果、そ
れぞれ1.05および1.03であり、約0.1ミクロンの深
さの領域(超薄最外層)の結晶の完全性は繊維中
心部のそれよりも大きい結晶性を示し、かつ約
0.4ミクロンの深さの領域(表面層)の結晶の完
全性は繊維中心部のそれと実質的に同じ結晶性を
示した。
かくして得られた原料炭素繊維糸条を温度80
℃、濃度5規定の硝酸水溶液を満たした処理浴槽
中に、セラミツクス製ガイドを介して導入し、糸
速0.3m/分で連続的に走行させ、かつ処理浴槽
の直後に設置した金属製ガイドローラによつて該
炭素繊維糸条に陽電圧を印加し、処理浴槽中に設
置した陰極板との間に0.12Aの電流を流した。こ
こで炭素繊維糸条の処理浴槽における浸漬長は約
0.2m、処理時間は約40秒、炭素繊維1g当りの
電気量は150クーロンであつた。
このような電気化学的酸化処理の施された炭素
繊維糸条を水洗し、約200℃加熱空気中で乾燥し
た後、700℃の窒素雰囲気中で約1分間加熱して、
前記処理によつて形成された繊維中の官能基を脱
官能基した。得られた炭素繊維糸条の平均単繊維
強度および樹脂含浸ストランド伸度を測定した結
果、それぞれ550Kg/mm2および2.34%であつた。
かくして得られた炭素繊維糸条の超薄切片を作
製し、前述した方法と同様にして、繊維中心部、
繊維表面からそれぞれ約0.1ミクロンおよび約0.4
ミクロンの深さの領域における結晶の完全性を測
定し、繊維中心部の結晶を完全性に対する表面か
ら約0.1ミクロンおよび約0.4ミクロンの領域の結
晶の完全性の比を求めたところ、それぞれ0.92お
よび1.03であり、表面から約0.1ミクロンの深さ
の領域(超薄最外層)は低い結晶の完全性を示
し、表面から約0.4ミクロンの深さの領域(表面
層)は繊維中心部と実質的に同じ結晶性を示し
た。
実施例 1 ビスフエノールAジグリジルエーテル(油化シ
エルエポキシ(株)製エピコート828)35部、ジアミ
ノジフエニルメタンのテトラグリシジル化合物
(住友科学(株)製ELM434)35部およびテトラブロ
ムビスフエノールAジグリシジルエーテル(大日
本インキ(株)製エピクロン152)30部からなるエポ
キシ化合物混合物にジアミノフエニルスルホン35
部を添加混合しプリプレグ用樹脂を調製した。こ
のエポキシ樹脂をオーブン中で180℃、2時間の
条件に硬化して厚さ2mmの透明な樹脂硬化板を得
た。硬化物のガラス転移温度(示差差動熱量計を
使用し、40℃/分の昇温速度で測定)は220℃で
あり、JIS−K7113の試験法に準じて測定した引
張破断伸度は4.4%であつた。
参考例1に記載した炭素繊維を一方向に引き揃
え、上記プリプレグ用樹脂を含浸させ、炭素繊維
目付145g/m2、樹脂全量34%のプリプレグを得
た。このプリプレグを8枚積層し、オートクレー
ブを使用して180℃、2時間、圧力6Kg/cm2の条
件で成形し、厚さ1.1mm、炭素繊維体積分率58.2
%の複合材を得た。この複合材から繊維方向に長
さ230mm、巾12.72mmの引張試験片を切り出した。
この試験片の両端の上下両端に長さ50mm、巾
12.72mmで一方の端に10mmのテーパ部を持つガラ
スクロス/エポキシ樹脂タブを接着した。この試
験片を1mm/分の引張速度で引張試験した結果、
引張強度は319Kg/mm2であつた。この引張強度か
ら炭素繊維体積分率を60%に換算した引張強度
329Kg/mmを得た。
実施例 2 ビスフエノールAジグリシジルエーテル(エピ
コート828)40部、3,9−ビス(3−メトキシ、
4−ヒドロキシフエニル)−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカン30部およ
びテトラブロムビスフエノールAジグリシジルエ
ーテル(エピクロン152)30部からなるエポキシ
化合物混合物にジアミノジフエニルスルホン24部
を添加混合し、プリプレグ用樹脂を調整した。こ
のエポキシ樹脂を実施例1と同様にして硬化させ
たところ、ガラス転移温度は180℃、引張破断伸
度は6.1%であつた。また、実施例1と同様にし
て作製した炭素繊維複合材の引張強度は350Kg/
mm2(炭素繊維体積分率60%)であつた。
比較例 1 ジアミノジフエニルメタンのテトラグリシジル
化合物(ELM434)62部、N,N,O−トリグリ
シジルメタアミノフエノール(住友化学(株)製
ELM120)17部、フエノールノボラツク型エポキ
シ化合物(ダウ・ケミカル(株)製DEN485)22部お
よびジアミノジフエニルスルホン45部を混合しプ
リプレグ用樹脂を調製した。このエポキシ樹脂硬
化物のガラス転移温度は230℃、引張破断伸度は
2.7%であつあ。上記プリプレグ用樹脂と参考例
1の炭素繊維から実施例1と同様にしてプリプレ
グを作製し、成形物の引張強度を測定したとこ
ろ、285Kg/mm2(炭素繊維体積分率60%)であつ
た。
[発明の効果] (1) 極めて高強度の複合材料が取得できる。
(2) 耐熱性の高い複合材料が取得できる。
(3) 品質の安定したプリプレグおよび複合材料が
取得できる。
(4) 特殊な条件を必要とせず、オートクレーブを
用いて複合材料が成形できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ電子線回折法
による結晶の完全性の測定に使用される炭素繊維
の超薄切片の電子線顕微鏡写真における電子線回
折像の赤道線方向における回折強度の走査プロフ
イルの一例を示すチヤートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 樹脂含浸ストランドの引張破断伸度が1.9%
    以上の炭素繊維と、引張破断伸度が3%以上、ガ
    ラス転移温度が160℃以上のマトリツクス樹脂か
    ら構成され、かつ硬化物の繊維体積分率60%にお
    ける引張破断強度が320Kg/mm2以上、ガラス転移
    温度が160℃以上である高強度複合材料用プリプ
    レグ。 2 特許請求の範囲第1項において、炭素繊維目
    付が100〜200g/m2、樹脂重量含有率が30〜45%
    である高強度複合材料用プリプレグ。 3 特許請求の範囲第1項または2項において、
    炭素繊維の表層部は、結晶の完全性が繊維中心部
    と対比して実質的に同一レベルにあり、かつその
    表層部には前記繊維中心部に対比して結晶の完全
    性が小である超薄最外層を有する高強度複合材料
    用プリプレグ。 4 特許請求の範囲第3項において、炭素繊維の
    熱分解性有機物量が約0.05〜0.5重量%の範囲内
    におよびX線電子分光法(ESCA)によつて検出
    される炭素繊維表面の官能基量(O1s/C1s)の
    比が0.1〜0.4の範囲内である高強度複合材料用プ
    リプレグ。
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