JPH0427182B2 - - Google Patents
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- JPH0427182B2 JPH0427182B2 JP63291995A JP29199588A JPH0427182B2 JP H0427182 B2 JPH0427182 B2 JP H0427182B2 JP 63291995 A JP63291995 A JP 63291995A JP 29199588 A JP29199588 A JP 29199588A JP H0427182 B2 JPH0427182 B2 JP H0427182B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- strength
- raw coke
- cement
- enamel layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Working-Up Tar And Pitch (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
「産業上の利用分野」
本発明は、その高温特性が改善された耐熱コン
クリートに関するものである。 「従来技術およびその課題」 コンクリート、モルタルなどのコンクリート
類、特にセメントコンクリート類は構造材料等と
して広く使用されているが、耐火性、耐熱性が不
十分で高温下に曝されると、その機械的強度等が
急激に低下する欠点がある。 本発明者は、コンクリート類の耐熱性を向上さ
せるべく鋭意検討を重ねた結果、ある種の粉状コ
ークスをコンクリート類に添加、分散せしめるこ
とにより、耐熱性が大きく向上するという新事実
を知見し、本発明を得るに至つた。 「課題を解決するための手段」 本発明の耐熱コンクリートは、加熱によりメソ
フエース球状体を形成しうる粉状生コークスが添
加されているものである。 メソフエース球状体とは、重質油、タールピツ
チなどを加熱熱分解して炭素化する炭素化の中間
過程において生成する液相から固相への遷移状態
の“中間相”であつて、一種の液晶である。そし
て、これは光学的異方性を示し、偏光顕微鏡下で
の観察では、単一球体をとることが知られてい
る。また、メソフエース球状体は、主に芳香族縮
合環よりなるラメラが積層したラメラ構造をとる
ことが認められている。 直留重質油、熱分解重油、タールピツチなどを
350〜550℃の間で加熱すると、熱分解反応が起こ
り、ガス、軽質留分を逸出し、残さは重縮合が起
こつて最終的には固化する。上記の温度範囲(炭
素化初期段階)で熱処理した残さを冷却して得ら
れる試料を樹脂と一緒に成型し、よく研磨したも
のについて反射偏光顕微鏡で観察すると、試料中
に光学的異方性を示す相が観察される。すなわ
ち、光学的異方性のマトリツクス中から、一種の
液晶である光学的異方性のメソフエース球状体が
現れてくる。 メソフエース球状体は、通常の結晶と同様に成
長する。生成したメソフエース球状体は、温度を
上げるか、または保持時間を長くすると成長す
る。一旦成長したメソフエース球状体は、周囲の
マトリツクスから芳香族縮合環等を呼び込んで次
第に成長してゆく。 その後、メソフエース球状体の合体が進行す
る。1つの球状体が成長している間に、その周囲
または新しく球体の核が発生し、これらの相互作
用によつて球状体の合体が生じ、メソフエースは
成長してゆく。 しかして、本発明にあつては、このようなメソ
フエース球状体を加熱によつて形成しうる粉状生
コークスをコンクリート基材の耐熱補強剤として
用い、さらにこのコンクリート基材の表面にホウ
ロウ層を融着させた構成としている点に特徴があ
る。 このような加熱によつてメソフエース球体を形
成しうる粉状生コークスとしては、例えば石油重
質油を還元雰囲気下で550℃以下の温度で熱分解
して得られた生コークスを1〜30分間摩砕処理し
た粉状生コークスなどがある。 上記のような粉状生コークスは、ポルトランド
セメント、アルミナセメント、膨張セメントなど
の自硬性セメント、石灰スラグセメント、高炉ス
ラグセメントなどの潜在水硬性セメント、混合セ
メント等のセメント、消石灰、火山灰、焼石コウ
などの水硬性材料と、砂、砂利、砕石などの骨材
と混合され、水が加えられて混練され、硬化せし
められて形成されたコンクリート基材の表面にホ
ウロウ層を融着させて耐熱コンクリートとされ
る。そして、粉状生コークスとセメントとの配合
割合は、容量比でセメント1に対して粉状生コー
クス2以下が望ましく、通常は0.1〜1の範囲で
用途、特性等によつて選択される。 また、粉状生コークスは、ポリマーデイスパー
ジヨン(樹脂エマルジヨン)に分散したうえ、セ
メント−骨材混練系に添加することもできる。さ
らに、通常のAE剤、分散剤、硬化促進剤、凝結
遅延剤などのセメント混和剤を添加することもで
きる。 このようにセメント系混練物に添加された粉状
生コークスは、セメント等からの溶出物による強
アルカリ性下においても、化学的に安定で、上記
混練物中に容易かつ均一に分散する。 かくして、得られた耐熱コンクリートは、後述
の実施例の記述から明らかなように、高温下での
強度が高く、優れた高温特性を有するものとな
る。 「作用」 加熱によつてメソフエース球状体を形成しうる
粉状生コークスを添加することにより、高温下で
の強度等が増大する理由について説明する。コン
クリートは加熱されると、通常は、セメント水和
物の熱分解反応により、次第に劣化して脆性化し
てゆくが、そのコンクリート中に上記のような粉
状生コークスの粒子が無数に分散している場合に
は、その粉状生コークス粒子のまわりからメソフ
エース球状体が成長していき、それらのメソフエ
ース球状体が互に合体すると共に骨材粒子とも結
合し、さらにセメント水和物の熱分解により生成
した空孔内の空隙に浸透してゆくことによつて、
高温下でも安定な連続した炭素マトリツクス層が
形成され、これによつて高温強度に優れた炭素相
が形成されることとなる。 なお、上記粉状生コークスは、酸素存在下(空
気中)で加熱された場合、550℃付近から徐々に
酸化反応が始まることがわかつているが、コンク
リート中に分散された本発明の実施態様にあつて
は、酸素量も極めて微かであり、酸化反応は全く
認められず、粉状生コークスの酸化によるコンク
リートの強度低下等もなんら認められない。 また、基材表面にホウロウ層を融着させて形成
する場合、通常(650〜900度)程度の高温で焼き
付け処理するが、粉状生コークスを混練硬化させ
たコンクリート基材の表面にホウロウ層を融着す
ると、このコンクリート基材はホウロウ層が融着
されるときに加熱されることになり、この結果、
ホウロウ層を形成するのと同時にコンクリート基
材自体の強度が向上することになる。 しかもこの場合において、粉状生コークスを含
有しない通常のコンクリートは表面から高温で加
熱するとセメント水和物の熱分解反応により劣化
して表面ほど脆くなる上にひび割れ等が生じやす
くなるので、コンクリート基材表面に対するホウ
ロウ層の融着強度並びにホウロウ層の層構造自体
に悪影響を与え、その融着強度を低下させると共
にホウロウ層の品質低下を招くことになるが、粉
状生コークスの補強作用によりそのホウロウ層の
融着強度の低下を防止するだけでなく、逆に向上
させ、かつホウロウ層の品質向上にも寄与する。 さらに、粉状生コークスは高温特性に優れた範
囲、即ち加熱温度が高温である場合に補強効果が
大きい範囲である0.1〜1の範囲で混入されると、
ホウロウ層を融着させるための加熱処理における
コンクリート基材自体の強度及びその表面の強度
並びにホウロウ層の融着強度や品質等がより一層
向上する。 「実施例」 以下、この発明の耐熱コンクリートの一例とし
て、セメントモルタル中に粉状生コークスを異な
る調合比で混入した幾つかの供試体を作成し、各
供試体の強度、およびそれら各供試体の高温加熱
後における強度を測定した。その結果を、それぞ
れ実施例1、実施例2に示して具体的に説明す
る。 なお、この実施例1、2での供試体ではホウロ
ウ層を融着させていないものを供試体としてい
る。 〔実施例 1〕 粉状生コークスとして、第1表に示す特性を有
するものを用いた。ちなみにこの第1表に示す粉
状生コークスは、コールタールを435℃で加熱処
理することにより得られたものであるが、この発
明の耐熱コンクリートに耐熱補強材として添加さ
れる粉状生コークスは、コールタールを400〜450
℃で加熱処理したものであれば良い。また、この
粉状生コークスは、別に500℃の加熱によつてメ
ソフエース球状体を形成することが偏光顕微鏡に
よつて確認されている。
クリートに関するものである。 「従来技術およびその課題」 コンクリート、モルタルなどのコンクリート
類、特にセメントコンクリート類は構造材料等と
して広く使用されているが、耐火性、耐熱性が不
十分で高温下に曝されると、その機械的強度等が
急激に低下する欠点がある。 本発明者は、コンクリート類の耐熱性を向上さ
せるべく鋭意検討を重ねた結果、ある種の粉状コ
ークスをコンクリート類に添加、分散せしめるこ
とにより、耐熱性が大きく向上するという新事実
を知見し、本発明を得るに至つた。 「課題を解決するための手段」 本発明の耐熱コンクリートは、加熱によりメソ
フエース球状体を形成しうる粉状生コークスが添
加されているものである。 メソフエース球状体とは、重質油、タールピツ
チなどを加熱熱分解して炭素化する炭素化の中間
過程において生成する液相から固相への遷移状態
の“中間相”であつて、一種の液晶である。そし
て、これは光学的異方性を示し、偏光顕微鏡下で
の観察では、単一球体をとることが知られてい
る。また、メソフエース球状体は、主に芳香族縮
合環よりなるラメラが積層したラメラ構造をとる
ことが認められている。 直留重質油、熱分解重油、タールピツチなどを
350〜550℃の間で加熱すると、熱分解反応が起こ
り、ガス、軽質留分を逸出し、残さは重縮合が起
こつて最終的には固化する。上記の温度範囲(炭
素化初期段階)で熱処理した残さを冷却して得ら
れる試料を樹脂と一緒に成型し、よく研磨したも
のについて反射偏光顕微鏡で観察すると、試料中
に光学的異方性を示す相が観察される。すなわ
ち、光学的異方性のマトリツクス中から、一種の
液晶である光学的異方性のメソフエース球状体が
現れてくる。 メソフエース球状体は、通常の結晶と同様に成
長する。生成したメソフエース球状体は、温度を
上げるか、または保持時間を長くすると成長す
る。一旦成長したメソフエース球状体は、周囲の
マトリツクスから芳香族縮合環等を呼び込んで次
第に成長してゆく。 その後、メソフエース球状体の合体が進行す
る。1つの球状体が成長している間に、その周囲
または新しく球体の核が発生し、これらの相互作
用によつて球状体の合体が生じ、メソフエースは
成長してゆく。 しかして、本発明にあつては、このようなメソ
フエース球状体を加熱によつて形成しうる粉状生
コークスをコンクリート基材の耐熱補強剤として
用い、さらにこのコンクリート基材の表面にホウ
ロウ層を融着させた構成としている点に特徴があ
る。 このような加熱によつてメソフエース球体を形
成しうる粉状生コークスとしては、例えば石油重
質油を還元雰囲気下で550℃以下の温度で熱分解
して得られた生コークスを1〜30分間摩砕処理し
た粉状生コークスなどがある。 上記のような粉状生コークスは、ポルトランド
セメント、アルミナセメント、膨張セメントなど
の自硬性セメント、石灰スラグセメント、高炉ス
ラグセメントなどの潜在水硬性セメント、混合セ
メント等のセメント、消石灰、火山灰、焼石コウ
などの水硬性材料と、砂、砂利、砕石などの骨材
と混合され、水が加えられて混練され、硬化せし
められて形成されたコンクリート基材の表面にホ
ウロウ層を融着させて耐熱コンクリートとされ
る。そして、粉状生コークスとセメントとの配合
割合は、容量比でセメント1に対して粉状生コー
クス2以下が望ましく、通常は0.1〜1の範囲で
用途、特性等によつて選択される。 また、粉状生コークスは、ポリマーデイスパー
ジヨン(樹脂エマルジヨン)に分散したうえ、セ
メント−骨材混練系に添加することもできる。さ
らに、通常のAE剤、分散剤、硬化促進剤、凝結
遅延剤などのセメント混和剤を添加することもで
きる。 このようにセメント系混練物に添加された粉状
生コークスは、セメント等からの溶出物による強
アルカリ性下においても、化学的に安定で、上記
混練物中に容易かつ均一に分散する。 かくして、得られた耐熱コンクリートは、後述
の実施例の記述から明らかなように、高温下での
強度が高く、優れた高温特性を有するものとな
る。 「作用」 加熱によつてメソフエース球状体を形成しうる
粉状生コークスを添加することにより、高温下で
の強度等が増大する理由について説明する。コン
クリートは加熱されると、通常は、セメント水和
物の熱分解反応により、次第に劣化して脆性化し
てゆくが、そのコンクリート中に上記のような粉
状生コークスの粒子が無数に分散している場合に
は、その粉状生コークス粒子のまわりからメソフ
エース球状体が成長していき、それらのメソフエ
ース球状体が互に合体すると共に骨材粒子とも結
合し、さらにセメント水和物の熱分解により生成
した空孔内の空隙に浸透してゆくことによつて、
高温下でも安定な連続した炭素マトリツクス層が
形成され、これによつて高温強度に優れた炭素相
が形成されることとなる。 なお、上記粉状生コークスは、酸素存在下(空
気中)で加熱された場合、550℃付近から徐々に
酸化反応が始まることがわかつているが、コンク
リート中に分散された本発明の実施態様にあつて
は、酸素量も極めて微かであり、酸化反応は全く
認められず、粉状生コークスの酸化によるコンク
リートの強度低下等もなんら認められない。 また、基材表面にホウロウ層を融着させて形成
する場合、通常(650〜900度)程度の高温で焼き
付け処理するが、粉状生コークスを混練硬化させ
たコンクリート基材の表面にホウロウ層を融着す
ると、このコンクリート基材はホウロウ層が融着
されるときに加熱されることになり、この結果、
ホウロウ層を形成するのと同時にコンクリート基
材自体の強度が向上することになる。 しかもこの場合において、粉状生コークスを含
有しない通常のコンクリートは表面から高温で加
熱するとセメント水和物の熱分解反応により劣化
して表面ほど脆くなる上にひび割れ等が生じやす
くなるので、コンクリート基材表面に対するホウ
ロウ層の融着強度並びにホウロウ層の層構造自体
に悪影響を与え、その融着強度を低下させると共
にホウロウ層の品質低下を招くことになるが、粉
状生コークスの補強作用によりそのホウロウ層の
融着強度の低下を防止するだけでなく、逆に向上
させ、かつホウロウ層の品質向上にも寄与する。 さらに、粉状生コークスは高温特性に優れた範
囲、即ち加熱温度が高温である場合に補強効果が
大きい範囲である0.1〜1の範囲で混入されると、
ホウロウ層を融着させるための加熱処理における
コンクリート基材自体の強度及びその表面の強度
並びにホウロウ層の融着強度や品質等がより一層
向上する。 「実施例」 以下、この発明の耐熱コンクリートの一例とし
て、セメントモルタル中に粉状生コークスを異な
る調合比で混入した幾つかの供試体を作成し、各
供試体の強度、およびそれら各供試体の高温加熱
後における強度を測定した。その結果を、それぞ
れ実施例1、実施例2に示して具体的に説明す
る。 なお、この実施例1、2での供試体ではホウロ
ウ層を融着させていないものを供試体としてい
る。 〔実施例 1〕 粉状生コークスとして、第1表に示す特性を有
するものを用いた。ちなみにこの第1表に示す粉
状生コークスは、コールタールを435℃で加熱処
理することにより得られたものであるが、この発
明の耐熱コンクリートに耐熱補強材として添加さ
れる粉状生コークスは、コールタールを400〜450
℃で加熱処理したものであれば良い。また、この
粉状生コークスは、別に500℃の加熱によつてメ
ソフエース球状体を形成することが偏光顕微鏡に
よつて確認されている。
【表】
【表】
この粉状コークスを第2表に示した調合比によ
つてセメントモルタルに混合し、JIS−R−5201
に規定する4×4×16cmの供試体を作成し、空中
養生(20℃、50%RH)または水中養生(JIS−
R−5201)して、圧縮強度および曲げ強度を測定
した。結果を第1図および第2図に示す。
つてセメントモルタルに混合し、JIS−R−5201
に規定する4×4×16cmの供試体を作成し、空中
養生(20℃、50%RH)または水中養生(JIS−
R−5201)して、圧縮強度および曲げ強度を測定
した。結果を第1図および第2図に示す。
実施例1と同様に作成、養生した各供試体を
500℃、700℃、900℃で90分間加熱し、加熱後室
温にまで冷却した。 ここで、第1表に示すように、上記粉状生コー
クスには、揮発分すなわち油分が10.7%も含まれ
ているが、これは、該粉状生コークス中のメソフ
エース球状体の生成反応が完全には終了しておら
ず、再度高温下で加熱したときにメソフエース球
状体がさらに成長することを示している。 したがつて、このように、揮発分が10%程度、
あるいはそれ以上(好ましくは20%程度以下)残
つている粉状生コークスが混入された各供試体を
500℃以上の高温下で加熱した場合には、コンク
リート中に分散している無数の粉状生コークス粒
子のまわりからメソフエース球状体が成長してい
き、それらのメソフエース球状体が互に合体する
と共に骨材粒子とも結合し、さらにセメント水和
物の熱分解により生成した空孔内の空隙に浸透し
てゆくことによつて、高温下でも安定な連続した
炭素マトリツクス層が形成され、これによつて高
温強度に優れた炭素相が形成されることとなる。 以下に、上記各温度で加熱した各供試体の曲げ
強度および圧縮強度を測定し、その結果を第3図
および第4図に示した。 第3図および第4図の結果は、各温度での強度
測定ではないため、各供試体のその温度での強度
を直接示してはいないが、このデータを加熱後の
残留強度としてとらえれば、粉状生コークスの補
強効果が認められる。また、加熱温度500℃では
粉状生コークスが容積比0.1〜0.3の範囲で補強効
果が大きく、700℃および900℃では0.3〜1.0の範
囲で補強効果が高い傾向にあることがわかる。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明の耐熱コンクリー
トによれば、タールピツチを還元雰囲気下におい
て所定温度で所定時間加熱することによりそのタ
ールピツチ中の揮発分が10%以上残るようにメソ
フエース球状体を成長させて得られた生コークス
を摩砕処理してなる粉状の耐熱補強剤を、容量比
でセメント1に対して0.1〜1の範囲でセメント
に混入し、これに水及び骨材のうちの少なくとも
水を加えて混練し硬化させて形成したコンクリー
ト基材の表面にホウロウ層を融着させてなること
を特徴とするものであるから、以下のような特有
の効果が得られる。 (イ) 基材表面にホウロウ層を融着させて形成する
場合、通常(650〜900度)程度の高温で焼き付
け処理するが、本発明では、耐熱補強剤を含有
するコンクリート基材の表面にホウロウ層を融
着する構成としているので、このコンクリート
基材はホウロウ層が融着されるときに加熱され
ることになり、この結果、ホウロウ層を形成す
るのと同時にコンクリート基材自体の強度を上
げることができる。したがつて、このコンクリ
ート基材自体の強度を上げるためにわざわざ高
温で加熱処理しておくといつた作業を省くこと
も可能になる。 (ロ) しかもこの場合において、補強剤を含有しな
い通常のコンクリートは表面から高温で加熱す
るとセメント水和物の熱分解反応により劣化し
て表面ほど脆くなる上にひび割れ等が生じやす
くなるので、コンクリート基材表面に対するホ
ウロウ層の融着強度並びにホウロウ層の層構造
自体に悪影響を与え、その融着強度を低下させ
ると共にホウロウ層の品質低下を招くことにな
るが、本発明では耐熱補強剤の補強作用により
そのホウロウ層の融着強度の低下を防止するだ
けでなく、逆に向上させ、かつホウロウ層の品
質向上にも寄与する効果を発揮する。 (ハ) さらに、耐熱補強剤は高温特性に優れた範
囲、即ち加熱温度が高温である場合に補強効果
が大きい範囲である0.1〜1の範囲で混入され
ているので、ホウロウ層を融着させるための加
熱処理におけるコンクリート基材自体の強度及
びその表面の強度並びにホウロウ層の融着強度
や品質等をより一層向上させることができる。 よつて、本発明では、この耐熱コンクリートを
特にプレキヤストコンクリートとした場合には、
柱および壁の装飾パネルなどとして有用なホウロ
ウ層付きコンクリート基材ないし製品として効果
的に用いることができ、その場合には、基材表面
にホウロウ層を融着させる際の高温下においても
基材にひび割れや劣化等が生じることを防ぐこと
ができるため、極めて容易に高品質かつ耐熱性の
ホウロウコンクリートを製作することができる。
500℃、700℃、900℃で90分間加熱し、加熱後室
温にまで冷却した。 ここで、第1表に示すように、上記粉状生コー
クスには、揮発分すなわち油分が10.7%も含まれ
ているが、これは、該粉状生コークス中のメソフ
エース球状体の生成反応が完全には終了しておら
ず、再度高温下で加熱したときにメソフエース球
状体がさらに成長することを示している。 したがつて、このように、揮発分が10%程度、
あるいはそれ以上(好ましくは20%程度以下)残
つている粉状生コークスが混入された各供試体を
500℃以上の高温下で加熱した場合には、コンク
リート中に分散している無数の粉状生コークス粒
子のまわりからメソフエース球状体が成長してい
き、それらのメソフエース球状体が互に合体する
と共に骨材粒子とも結合し、さらにセメント水和
物の熱分解により生成した空孔内の空隙に浸透し
てゆくことによつて、高温下でも安定な連続した
炭素マトリツクス層が形成され、これによつて高
温強度に優れた炭素相が形成されることとなる。 以下に、上記各温度で加熱した各供試体の曲げ
強度および圧縮強度を測定し、その結果を第3図
および第4図に示した。 第3図および第4図の結果は、各温度での強度
測定ではないため、各供試体のその温度での強度
を直接示してはいないが、このデータを加熱後の
残留強度としてとらえれば、粉状生コークスの補
強効果が認められる。また、加熱温度500℃では
粉状生コークスが容積比0.1〜0.3の範囲で補強効
果が大きく、700℃および900℃では0.3〜1.0の範
囲で補強効果が高い傾向にあることがわかる。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明の耐熱コンクリー
トによれば、タールピツチを還元雰囲気下におい
て所定温度で所定時間加熱することによりそのタ
ールピツチ中の揮発分が10%以上残るようにメソ
フエース球状体を成長させて得られた生コークス
を摩砕処理してなる粉状の耐熱補強剤を、容量比
でセメント1に対して0.1〜1の範囲でセメント
に混入し、これに水及び骨材のうちの少なくとも
水を加えて混練し硬化させて形成したコンクリー
ト基材の表面にホウロウ層を融着させてなること
を特徴とするものであるから、以下のような特有
の効果が得られる。 (イ) 基材表面にホウロウ層を融着させて形成する
場合、通常(650〜900度)程度の高温で焼き付
け処理するが、本発明では、耐熱補強剤を含有
するコンクリート基材の表面にホウロウ層を融
着する構成としているので、このコンクリート
基材はホウロウ層が融着されるときに加熱され
ることになり、この結果、ホウロウ層を形成す
るのと同時にコンクリート基材自体の強度を上
げることができる。したがつて、このコンクリ
ート基材自体の強度を上げるためにわざわざ高
温で加熱処理しておくといつた作業を省くこと
も可能になる。 (ロ) しかもこの場合において、補強剤を含有しな
い通常のコンクリートは表面から高温で加熱す
るとセメント水和物の熱分解反応により劣化し
て表面ほど脆くなる上にひび割れ等が生じやす
くなるので、コンクリート基材表面に対するホ
ウロウ層の融着強度並びにホウロウ層の層構造
自体に悪影響を与え、その融着強度を低下させ
ると共にホウロウ層の品質低下を招くことにな
るが、本発明では耐熱補強剤の補強作用により
そのホウロウ層の融着強度の低下を防止するだ
けでなく、逆に向上させ、かつホウロウ層の品
質向上にも寄与する効果を発揮する。 (ハ) さらに、耐熱補強剤は高温特性に優れた範
囲、即ち加熱温度が高温である場合に補強効果
が大きい範囲である0.1〜1の範囲で混入され
ているので、ホウロウ層を融着させるための加
熱処理におけるコンクリート基材自体の強度及
びその表面の強度並びにホウロウ層の融着強度
や品質等をより一層向上させることができる。 よつて、本発明では、この耐熱コンクリートを
特にプレキヤストコンクリートとした場合には、
柱および壁の装飾パネルなどとして有用なホウロ
ウ層付きコンクリート基材ないし製品として効果
的に用いることができ、その場合には、基材表面
にホウロウ層を融着させる際の高温下においても
基材にひび割れや劣化等が生じることを防ぐこと
ができるため、極めて容易に高品質かつ耐熱性の
ホウロウコンクリートを製作することができる。
第1図ないし第4図は、コンクリート強度と粉
状生コークス添加量との関係を表すグラフであつ
て、第1図は常温における圧縮強度を表すグラ
フ、第2図は常温における曲げ強度を表すグラ
フ、第3図は所定温度で加熱後の曲げ強度を表す
グラフ、第4図は所定温度で加熱後の圧縮強度を
表すグラフである。
状生コークス添加量との関係を表すグラフであつ
て、第1図は常温における圧縮強度を表すグラ
フ、第2図は常温における曲げ強度を表すグラ
フ、第3図は所定温度で加熱後の曲げ強度を表す
グラフ、第4図は所定温度で加熱後の圧縮強度を
表すグラフである。
Claims (1)
- 1 タールピツチを還元雰囲気下において所定温
度で所定時間加熱することによりそのタールピツ
チ中の揮発分が10%以上残るようにメソフエース
球状体を成長させて得られた生コークスを摩砕処
理してなる粉状の耐熱補強剤を、容量比でセメン
ト1に対して0.1〜1の範囲でセメントに混入し、
これに水及び骨材のうちの少なくとも水を加えて
混練し硬化させて形成したコンクリート基材の表
面にホウロウ層を融着させてなることを特徴とす
る耐熱コンクリート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29199588A JPH029737A (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | 耐熱コンクリート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29199588A JPH029737A (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | 耐熱コンクリート |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58136556A Division JPS6027631A (ja) | 1983-07-26 | 1983-07-26 | コンクリート類の耐熱補強剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH029737A JPH029737A (ja) | 1990-01-12 |
| JPH0427182B2 true JPH0427182B2 (ja) | 1992-05-11 |
Family
ID=17776158
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29199588A Granted JPH029737A (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | 耐熱コンクリート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH029737A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6027631A (ja) * | 1983-07-26 | 1985-02-12 | 清水建設株式会社 | コンクリート類の耐熱補強剤 |
-
1988
- 1988-11-18 JP JP29199588A patent/JPH029737A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH029737A (ja) | 1990-01-12 |
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