JPH04272183A - 鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法 - Google Patents

鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法

Info

Publication number
JPH04272183A
JPH04272183A JP3483391A JP3483391A JPH04272183A JP H04272183 A JPH04272183 A JP H04272183A JP 3483391 A JP3483391 A JP 3483391A JP 3483391 A JP3483391 A JP 3483391A JP H04272183 A JPH04272183 A JP H04272183A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
insulating film
forming
steel sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3483391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3103941B2 (ja
Inventor
Osamu Tanaka
収 田中
Kikuji Hirose
広瀬 喜久司
Nobunori Fujii
宣憲 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP03034833A priority Critical patent/JP3103941B2/ja
Publication of JPH04272183A publication Critical patent/JPH04272183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3103941B2 publication Critical patent/JP3103941B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄心加工性および磁気特
性の優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁被膜形成方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板はSiを例えば2〜4%
含有する珪素鋼スラブを熱間圧延し、焼鈍した後1回或
いは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板
厚し、次いで脱炭焼鈍し、鋼板表面にSiO2 主体の
酸化膜を形成後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗
布し、仕上焼鈍を施してゴス方位を持つ2次再結晶を発
達させ、さらにS,N等の不純物を除去すると共にフォ
ルステライト(Mg2 SiO4 )主体のグラス皮膜
を形成し、次いで絶縁皮膜形成用コーティング剤を塗布
し、焼付け処理を行って製品とされる。
【0003】また、鉄損をより改善することを目的とし
て、仕上焼鈍後あるいは前に、方向性電磁鋼板の表面に
微細な線状歪を間隔を置いて付与し、磁区細分化するこ
とが行われている(特開昭53−137016号公報、
特開昭56−51522号公報)。前記、線状歪が絶縁
皮膜形成後になされた場合、皮膜が局所的に損傷するこ
とがあるため、防錆、絶縁の目的で再度絶縁皮膜形成用
コーティング剤を塗布し、線状歪による鉄損改善効果が
消失しない程度の低温度で焼付け処理される。
【0004】ところで、方向性電磁鋼板は主としてトラ
ンス、電気機器の鉄心材料として用いられるが、鉄心製
造の際には所定幅にスリット、剪断或いは打ち抜き加工
した材料を連続的に巻加工したり、積層して巻鉄心や積
鉄心として使用される。巻鉄心の場合には巻加工、圧縮
成型、歪取り焼鈍を経てレーシングと呼ばれる巻線作業
の後、ケースに入れてトランスとされる。積鉄心の場合
には主に手作業により鉄心を組立て、巻線作業を行って
トランスとされる。
【0005】鉄心製造においては、例えば巻鉄心の場合
には皮膜の潤滑性が良く、巻加工、成型作業が円滑に行
え、且つ成型後の鋼板端面やラップ部に凹凸を生ぜず、
形状が優れていることが重要である。積鉄心の場合絶縁
性等の皮膜特性のほかに需要家での加工段階でのコイル
表面の絶縁皮膜が搬送ロール等の負荷荷重下での接触や
剪断時に剥離や発粉しない強度を有することが要求され
る。
【0006】特に従来の方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成
用コーティング剤としては皮膜張力、絶縁性、耐食性等
の問題からコロイダルシリカ−リン酸塩−クロム酸塩系
或いはリン酸塩単独系のものが主として使用されている
。この皮膜成分のクロム化合物、リン化合物のトランス
加工工程での発粉や皮膜剥離による作業環境への影響を
回避するため、皮膜特性を改善することによって絶縁皮
膜の発粉、剥離を防止すべく絶縁皮膜形成用コーティン
グ剤の開発や皮膜形成法の開発が望まれている。
【0007】絶縁皮膜形成用コーティング剤の改良によ
って皮膜の性状を改良する手段としては、例えば特開昭
61−4773号公報にはコーティング剤としてAl,
Mg等の第1リン酸塩に粒子径8nm以下の超微粒子コ
ロイダルシリカとクロム酸、クロム酸塩の1種或いは2
種以上を配合した混合液を仕上焼鈍後の鋼板に塗布し、
焼付け処理することによって絶縁皮膜のすべり性を改善
する技術が開示されている。
【0008】これらの絶縁皮膜の改善によって方向性電
磁鋼板の鉄損、磁気歪、絶縁特性と共に皮膜の潤滑性が
改良され、その結果、鉄心加工時の作業性や皮膜の発粉
、剥離現象を改善する効果が得られている。しかし、製
品にレーザー等で線状歪を付与し、低鉄損化し、低温度
で再度絶縁皮膜の焼付け処理を行う低鉄損方向性電磁鋼
板においては、線状歪による鉄損改善効果の保持のため
焼付け処理は500℃以下のような低温度で行わなけれ
ばならず、そのため前述の従来の絶縁皮膜形成用コーテ
ィング剤では皮膜形成が十分に完了していないので、絶
縁皮膜の強度(硬度)が十分ではない。
【0009】この結果、後の加工工程で絶縁皮膜に疵が
生じ易く、発粉や剥離現象により作業環境汚染の問題を
生じたり、表面疵による特性劣化等の問題を生じる。こ
のため、本発明の対象である超低鉄損化された方向性電
磁鋼板の場合、製作されるトランスにおいて十分に特性
を発揮させるための一つの手段として、絶縁皮膜特性の
向上による鉄心加工性を一層の向上を図ることが重要で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は方向性電磁鋼
板にレーザー等によって線状歪を付与して鉄損を低下さ
せた鋼板において、歪付与の前または後に、或いは前後
両方で方向性電磁鋼板に絶縁皮膜を形成するにあたり、
すべり性が良く、鉄心加工性に優れ、かつ発粉、剥離等
のない絶縁皮膜を形成する方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1)  珪素鋼スラブを熱間圧延し、そのまま或は熱
延板焼鈍を施した後、1回或は中間焼鈍を挟む2回以上
の冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで脱炭焼鈍し、
焼鈍分離剤を塗布し、巻き取ってストリップコイルとし
た後、仕上焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜形成用コーティ
ング剤を塗布し、焼付け処理した方向性電磁鋼板の表面
に、光学的、機械的、化学的或は熱的手段によって線状
歪を付与し、再度絶縁皮膜形成用コーティング剤を塗布
し、500℃以下の低温域で焼付け処理して絶縁皮膜を
形成する方法において、前記最終的になされる絶縁皮膜
形成のためのコーティング剤として、CrO3 :10
重量部に対し、H3 PO4 :30〜60重量部、M
gO、CaOおよびAl2 O3 の1種または2種以
上を6〜16重量部、H3 BO3 およびNa2 S
iO3 の一方または双方を0.5〜5.0重量部を配
合したものを用いることを特徴とする鉄心加工性に優れ
た低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法。
【0012】(2)  珪素鋼スラブを熱間圧延し、そ
のまま或は熱延板焼鈍を施した後、1回或は中間焼鈍を
挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで
脱炭焼鈍し、焼鈍分離剤を塗布し、巻き取ってストリッ
プコイルとした後、仕上焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜形
成用コーティング剤を塗布し、焼付け処理した方向性電
磁鋼板の表面に、光学的、機械的、化学的或は熱的手段
によって線状歪を付与し、再度絶縁皮膜形成用コーティ
ング剤を塗布し、500℃以下の低温域で焼付け処理し
て絶縁皮膜を形成する方法において、前記最終的になさ
れる絶縁皮膜形成のためのコーティング剤として、Cr
O3 :10重量部に対し、H3 PO4 :30〜6
0重量部、MgO、CaOおよびAl2 O3 の1種
または2種以上を6〜16重量部、H3 BO3 およ
びNa2 SiO3 の一方または双方を0.5〜5.
0重量部、さらにグリセリン、アジピン酸およびコハク
酸の何れか1種または2種以上を0.5〜5.0重量部
配合したものを用いることを特徴とする鉄心加工性に優
れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法。
【0013】(3)  珪素鋼スラブを熱間圧延し、そ
のまま或は熱延板焼鈍を施した後、1回或は中間焼鈍を
挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで
脱炭焼鈍し、焼鈍分離剤を塗布し、巻き取ってストリッ
プコイルとした後、仕上焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜形
成用コーティング剤を塗布し、焼付け処理した方向性電
磁鋼板の表面に、光学的、機械的、化学的或は熱的手段
によって線状歪を付与し、再度絶縁皮膜形成用コーティ
ング剤を塗布し、500℃以下の低温域で焼付け処理し
て絶縁皮膜を形成する方法において、前記最終的になさ
れる絶縁皮膜形成のためのコーティング剤として、Cr
O3 :10重量部に対し、H3 PO4 :30〜6
0重量部、MgO、CaOおよびAl2 O3 の1種
または2種以上を6〜16重量部、H3 BO3 およ
びNa2 SiO3 の一方または双方を0.5〜5.
0重量部、さらにグリセリン、アジピン酸およびコハク
酸の何れか1種または2種以上を0.5〜5.0重量部
ならびに粒子径:80〜500nmのコロイダルシリカ
溶液をSiO2 として1〜10重量部配合したものを
用いることを特徴とする鉄心加工性に優れた低温焼付け
方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法。
【0014】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明者らは鋼板表面にレーザー等により線状歪を間隔を
置いて付与し、また線状歪付与前後に絶縁皮膜形成用コ
ーティング剤を施し、低温度で焼付け処理する工程にお
ける前記従来の問題点解決のため検討を行った。この結
果、このような低温焼付け皮膜においては、従来のリン
酸塩−コロイダルシリカ−クロム化合物系コーティング
或いはリン酸塩単独系のコーティング剤では皮膜形成が
十分に進行せず、皮膜の強度、潤滑性が得られないこと
が分かった。この対策を検討した結果、クロム酸−Al
、Ca、Mg等の酸化物−リン酸系組成をベースとして
、グリセリン等の還元剤と粗粒子コロイドを添加した組
成で、低温焼付けにも拘らず潤滑性が著しく良好で、硬
度が著しく高められることが判明した。このコーティン
グ剤により、絶縁皮膜の潤滑性、耐食性、密着性等が著
しく向上し、加工工程で発粉、皮膜剥離等による作業環
境問題のない絶縁皮膜の形成ができることを見出した。
【0015】以下、実験データに基づき詳細に説明する
。公知の方法で製造した板厚0.23mmの高磁束密度
方向性電磁鋼板の仕上焼鈍後のコイルからサンプルを切
り出し、850℃×4Hrの歪取り焼鈍を行い、コイル
セットと歪を除去した。次いで2%H2 SO4 で8
0℃×20秒の軽酸洗の後、粒子径10nmの20%コ
ロイダルシリカ100ml、50%第1リン酸Al55
ml、無水クロム酸7gからなる組成のコーティング剤
を焼付け後の重量で4.5g/m2 になるように塗布
し、N2 雰囲気中で800℃×20秒の焼付け処理を
行った。次いでレーザー処理により製品板表面に圧延直
交方向に間隔5mmで線状歪付与処理を行い、鉄損特性
の改善処理を行った。
【0016】この鋼板に表1に示す組成の絶縁皮膜形成
用コーティング剤を焼付け後の重量で2.5g/m2 
になるように塗布し、350℃×20秒間、大気中で低
温焼付け処理を行った。得られた製品板から試料を切り
出し、図1、図2に示す方法により絶縁皮膜潤滑性(A
法,B法)を測定した。また、別に切り出した試料によ
り、図3、図4の方法で歪取り焼鈍後の皮膜の焼付状況
を測定した。さらに皮膜の耐食性、磁気特性への影響等
についても調査を行った。結果を表2に示す。この結果
、本発明のように微粒子のコロイダルシリカを主成分に
使用しない絶縁皮膜形成用コーティング剤においては皮
膜特性が優れ、潤滑性等の著しい向上が見られ、特に粗
粒子のコロイダルシリカを併用したものは潤滑特性の著
しい改善効果が得られた。
【0017】次に、本発明の絶縁皮膜の形成方法につい
て述べる。本発明における絶縁皮膜形成用コーティング
剤は、クロム酸10重量部に対し、リン酸30〜60重
量部、Al、Ca,Mgの酸化物の1種または2種以上
6〜16重量部、必要に応じてグリセリン、コハク酸、
アジピン酸の1種または2種以上、および/または粒子
径80〜500nmの粗粒子コロイダルシリカ溶液をS
iO2として1〜10重量部からなる組成を有する。
【0018】CrO3 は皮膜を緻密化して硬さをもた
らすためと、フリーリン酸およびリン酸塩との反応によ
り、リン酸、リン酸塩の吸湿を抑えるために重要である
。クロム酸は多すぎるとフリーのクロム酸のためにベタ
ツキが生じたり、皮膜の緻密性を損なう。逆に少なすぎ
るとフリーのリン酸が皮膜焼付け後に残存するため吸湿
して、ベタツキや錆を発生する。
【0019】Al、Ca、Mgの酸化物はリン酸、クロ
ム酸と反応して安定な化合物を形成する。これにより皮
膜を緻密化し、絶縁性、皮膜張力を向上し、密着性の良
い皮膜を形成する。CrO3 10重量部に対し6重量
部より少ないとフリーのCrが増加しベタツキ発生の領
域が広がる。また、絶縁性、耐食性等の皮膜特性が劣化
する。一方、16重量部より多い場合、酸化物の不溶解
分が生じて、外観、密着性を損なうため好ましくない。
【0020】リン酸は他の成分と反応してリン酸化合物
を形成し、皮膜を緻密なガラス皮膜にする作用が強く、
潤滑性、皮膜張力等に大きい影響力を持つ。クロム酸1
0重量部に対し、30重量部未満では潤滑性の向上効果
が弱く、Al等の酸化物の不溶解分が生じて皮膜特性を
損なう。逆に、60重量部超の添加では、フリーのリン
酸分の増加により、吸湿性によるベタツキ等の問題を生
じる。
【0021】本発明のように低温焼付け皮膜においては
、クロム酸、Al、Ca、Mg等の酸化物、リン酸の配
合割合はこのように緻密にコントロールされる。H3 
BO3 および/またはNa2 SiO3の添加はクロ
ム酸10重量部に対し、0.5〜5.0重量部の割合で
添加される。これらの添加は皮膜のガラス化、緻密化に
有効で、同時に焼付け皮膜形成温度を低下するのにも効
果的である。添加量がクロム酸10重量部に対し0.5
重量部未満では、このようなガラス化作用が弱く、添加
量5.0重量部超では皮膜の硬さが低下したり、Na2
 SiO3 ではベタツキ現象が生じるため好ましくな
い。
【0022】必要に応じて配合されるグリセリン、アジ
ピン酸、コハク酸は皮膜焼付け温度の低温化に有効であ
る。本発明のようにレーザー等による線状歪を付与して
磁区制御して鉄損を改善する工程においては、線状歪の
保持のためには焼付け温度は500℃以下の低温度で行
うことが重要である。グリセリン等の還元剤はCrO3
 10重量部に対し0.5〜5.0重量部の範囲で添加
される。0.5重量部より少ないとこの効果が少ない。 一方、5.0重量部より多いと溶液の安定性が低下する
ため好ましくなく、またこの場合、有機成分の増加によ
り焼付け時に圧縮応力が生じるため磁性劣化の問題も生
じる。
【0023】粗粒子のコロイダルシリカの添加は粒子径
80〜500nm、添加量はクロム酸10重量部に対し
、SiO2 として1〜10重量部である。粗粒子コロ
イダルシリカはその粒子の球面形状によって皮膜に微細
な球面突起を形成する。この形状効果及び粒子によって
皮膜の潤滑性と硬さを向上し、鉄心加工性を向上する。 粗粒子のコロイダルシリカの粒径は80〜500nmで
ある。粒子径が80nmより小さいと潤滑性の改善効果
が小さい。粒子径が500nm超だと本発明のように塗
布量の比較的少ないコーティングでは、占積率を劣化さ
せたり、コーティング溶液の安定性に問題がある。最も
好ましいのは100〜300nmの粒径である。
【0024】粗粒子のコロイダルシリカの添加量をクロ
ム酸10重量部当たりSiO2 換算で1〜10重量部
とする理由は、1重量部より少ないと潤滑性等の改善効
果が小さく、10重量部より多いと粒子径が大きいとき
と同様に占積率の低下をもたらすため好ましくない。こ
れらの組成からなる絶縁皮膜形成用コーティング剤は水
溶液とされてコーティングロール等によって鋼板に塗布
され、焼付け処理される。この際の乾燥条件は鋼板温度
500℃以下で焼付け処理される。この場合の雰囲気条
件はN2 等の雰囲気ガス中或いは大気中等のいずれで
も構わない。
【0025】焼付け温度は500℃以下である。500
℃より高いとレーザー等による線状歪による鉄損改善効
果が歪の解放により減少する。好ましくは250〜45
0℃である。これらの乾燥・焼付け条件の最適点はコー
ティング剤の組成により変化する。以下、実施例につい
て述べる。
【0026】
【実施例】実施例1 重量%でC;0.0082%,Si;3.35%,Mn
;0.067%,S;0.024%,Al;0.032
%、残部が鉄及び不可避の不純物からなる珪素鋼スラブ
を公知の方法で熱延、焼鈍、冷延して最終板厚0.23
mmとした。次いでN2 +H2 湿潤雰囲気中で脱炭
焼鈍した後、焼鈍分離剤を塗布し、1200℃×20H
rの仕上焼鈍を行い、グラス皮膜を形成した。次いで余
剰のMgOを水洗で除去し、軽酸洗の後、粒子径10n
mの20%コロイダルシリカ100ml、50%第1リ
ン酸Al  55ml、無水クロム酸4gからなる公知
の絶縁皮膜形成用コーティング剤を焼付け処理後の重量
で4.0g/m2 になるように塗布し、810℃×2
0秒、N2 中で焼付け処理を行った。その後、レーザ
ー照射により鋼板の圧延直交方向に5mm間隔で線状歪
を付与し、鉄損改善処理を行った。次いで表3に示す組
成の絶縁皮膜形成用コーティング剤を焼付け後の皮膜重
量で2.0g/m2 になるように塗布し、450℃で
60秒間、大気中で焼付け処理を行った。この鋼板から
サンプルを切り出し、皮膜特性の調査を行った。結果を
表4に示す。
【0027】本発明の絶縁皮膜形成用コーティング剤に
よる皮膜は、潤滑性、耐食性等の特性で、いずれも従来
の微粒子コロイダルシリカ−クロム酸−リン酸塩系皮膜
に比較して、同等以上の特性が得られた。 実施例2 実施例1と同様にして得たレーザー処理後の鋼板を出発
材として、この鋼板に表5に示す組成の粗粒子のコロイ
ダルシリカを添加した絶縁皮膜形成用コーティング剤を
実施例1と同様にして塗布し、350℃で30秒間、大
気中で焼付け処理を行った。
【0028】この焼付け処理後の鋼板からサンプルを切
り出し、皮膜特性の調査を行った。結果を表6に示す。 本発明の絶縁皮膜形成用コーティング剤によるものは実
施例1と同様に低温度焼付けにも拘らず、潤滑性、耐食
性等いずれも良好な結果が得られた。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、低温焼付け処理にも拘
らず、鋼板の潤滑性が著しく良好で、需要家におけるト
ランス加工時の皮膜成分の発粉、剥離等による作業環境
汚染の問題のない絶縁皮膜形成法が提供できる。また、
絶縁皮膜の耐食性が良好で、レーザー等による線状歪付
与による磁性の改善効果を劣化させない絶縁皮膜を形成
でき、低温で吸湿性のない緻密な絶縁皮膜を形成するこ
とができる。
【0036】この結果、図3に示すように、従来の絶縁
皮膜形成用コーティング剤に比較して低温度焼付けでの
潤滑性、耐食性が著しく改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はA法の説明図で、挟み板1−1,1−2
間に試料2を置き重錘3にて荷重Nを加え、試料2を引
き出す力Aをバネ計りで測定し、すべり摩擦係数μをμ
(FF)=A/Nにより求める。
【図2】図2はB法の説明図で、絶縁皮膜上に一定加重
を加えた鋼球を置き、その鋼球を往復運動させて、鋼球
が絶縁皮膜から受ける抵抗値を歪ゲージにより連続的に
測定する。
【図3】図3は鋼板の積層方法の説明図で、長さ3×4
cmに剪断した鋼板を図に示す如く交互に積層する。
【図4】図4は鋼板の焼付き状態の評価方法の説明図で
、図3に示すように鋼板を積層した後、圧力60kg/
cm2 でボルト締めし、次いで850℃×4Hr  
N2 、DP10℃中で焼鈍後、図に示す如くバネ計り
で剥離荷重を測定し、焼付き状態を評価する。
【図5】図5は絶縁皮膜の焼付け温度と皮膜の耐食性(
吸湿性)を示す図である。☆の本発明材は実施例2の絶
縁皮膜成分No.4を塗布・焼付けした材料、★は実施
例2のNo.6の比較例の特公昭53−28375号公
報による皮膜剤を塗布・焼付けした材料を大気中、50
℃×48Hr、湿度98%で放置した後、表面の状態を
調査した結果を示す。
【図6】図6は絶縁皮膜の組成と焼付け後の皮膜の潤滑
性(図4に示す方法による潤滑性)を示す図である。本
発明の組成の皮膜ではいずれも良好な潤滑性を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  珪素鋼スラブを熱間圧延し、そのまま
    或は熱延板焼鈍を施した後、1回或は中間焼鈍を挟む2
    回以上の冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで脱炭焼
    鈍し、焼鈍分離剤を塗布し、巻き取ってストリップコイ
    ルとした後、仕上焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜形成用コ
    ーティング剤を塗布し、焼付け処理した方向性電磁鋼板
    の表面に、光学的、機械的、化学的或は熱的手段によっ
    て線状歪を付与し、再度絶縁皮膜形成用コーティング剤
    を塗布し、500℃以下の低温域で焼付け処理して絶縁
    皮膜を形成する方法において、前記最終的になされる絶
    縁皮膜形成のためのコーティング剤として、CrO3 
    :10重量部に対し、H3 PO4 :30〜60重量
    部、MgO、CaOおよびAl2 O3 の1種または
    2種以上を6〜16重量部、H3 BO3 およびNa
    2 SiO3 の一方または双方を0.5〜5.0重量
    部を配合したものを用いることを特徴とする鉄心加工性
    に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法。
  2. 【請求項2】  珪素鋼スラブを熱間圧延し、そのまま
    或は熱延板焼鈍を施した後、1回或は中間焼鈍を挟む2
    回以上の冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで脱炭焼
    鈍し、焼鈍分離剤を塗布し、巻き取ってストリップコイ
    ルとした後、仕上焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜形成用コ
    ーティング剤を塗布し、焼付け処理した方向性電磁鋼板
    の表面に、光学的、機械的、化学的或は熱的手段によっ
    て線状歪を付与し、再度絶縁皮膜形成用コーティング剤
    を塗布し、500℃以下の低温域で焼付け処理して絶縁
    皮膜を形成する方法において、前記最終的になされる絶
    縁皮膜形成のためのコーティング剤として、CrO3 
    :10重量部に対し、H3 PO4 :30〜60重量
    部、MgO、CaOおよびAl2 O3 の1種または
    2種以上を6〜16重量部、H3 BO3 およびNa
    2 SiO3 の一方または双方を0.5〜5.0重量
    部、さらにグリセリン、アジピン酸およびコハク酸の何
    れか1種または2種以上を0.5〜5.0重量部配合し
    たものを用いることを特徴とする鉄心加工性に優れた低
    温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法。
  3. 【請求項3】  珪素鋼スラブを熱間圧延し、そのまま
    或は熱延板焼鈍を施した後、1回或は中間焼鈍を挟む2
    回以上の冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで脱炭焼
    鈍し、焼鈍分離剤を塗布し、巻き取ってストリップコイ
    ルとした後、仕上焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜形成用コ
    ーティング剤を塗布し、焼付け処理した方向性電磁鋼板
    の表面に、光学的、機械的、化学的或は熱的手段によっ
    て線状歪を付与し、再度絶縁皮膜形成用コーティング剤
    を塗布し、500℃以下の低温域で焼付け処理して絶縁
    皮膜を形成する方法において、前記最終的になされる絶
    縁皮膜形成のためのコーティング剤として、CrO3 
    :10重量部に対し、H3 PO4 :30〜60重量
    部、MgO、CaOおよびAl2 O3 の1種または
    2種以上を6〜16重量部、H3 BO3 およびNa
    2 SiO3 の一方または双方を0.5〜5.0重量
    部、さらにグリセリン、アジピン酸およびコハク酸の何
    れか1種または2種以上を0.5〜5.0重量部ならび
    に粒子径:80〜500nmのコロイダルシリカ溶液を
    SiO2 として1〜10重量部配合したものを用いる
    ことを特徴とする鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性
    電磁鋼板絶縁皮膜形成方法。
JP03034833A 1991-02-28 1991-02-28 鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法 Expired - Lifetime JP3103941B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03034833A JP3103941B2 (ja) 1991-02-28 1991-02-28 鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03034833A JP3103941B2 (ja) 1991-02-28 1991-02-28 鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04272183A true JPH04272183A (ja) 1992-09-28
JP3103941B2 JP3103941B2 (ja) 2000-10-30

Family

ID=12425206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03034833A Expired - Lifetime JP3103941B2 (ja) 1991-02-28 1991-02-28 鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3103941B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04337079A (ja) * 1991-05-15 1992-11-25 Nippon Steel Corp 鉄心加工性に優れた低温焼付けの方向性電磁鋼板の絶縁被膜形成方法
JP2018508647A (ja) * 2014-12-24 2018-03-29 ポスコPosco 方向性電磁鋼板およびその製造方法
JPWO2024214822A1 (ja) * 2023-04-12 2024-10-17

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04337079A (ja) * 1991-05-15 1992-11-25 Nippon Steel Corp 鉄心加工性に優れた低温焼付けの方向性電磁鋼板の絶縁被膜形成方法
JP2018508647A (ja) * 2014-12-24 2018-03-29 ポスコPosco 方向性電磁鋼板およびその製造方法
US11180819B2 (en) 2014-12-24 2021-11-23 Posco Grain-oriented electrical steel plate and production method therefor
JPWO2024214822A1 (ja) * 2023-04-12 2024-10-17
WO2024214822A1 (ja) * 2023-04-12 2024-10-17 日本製鉄株式会社 方向性電磁鋼板および絶縁被膜の形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3103941B2 (ja) 2000-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8535455B2 (en) Treatment solution for insulation coating for grain oriented electrical steel sheet and method for producing grain oriented electrical steel sheet having insulation coating
EP0406833B1 (en) Production of grain-oriented silicon steel sheets having an insulating film formed thereon
KR101896046B1 (ko) 방향성 전자 강판 제품에 절연 코팅을 형성하기 위한 방법 및 절연 코팅으로 피복된 전자 강판 제품
JP5181571B2 (ja) 方向性電磁鋼板用クロムフリー絶縁被膜処理液および絶縁被膜付方向性電磁鋼板の製造方法
KR101175059B1 (ko) 방향성 전기 강판용 절연 피막 처리액, 및 절연 피막을 갖는 방향성 전기 강판의 제조 방법
WO2015064472A1 (ja) 磁気特性および被膜密着性に優れる方向性電磁鋼板
JPS6141778A (ja) 張力付加性およびスベリ性の優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法
KR20210046756A (ko) 크롬프리 절연 피막 형성용 처리제, 절연 피막이 형성된 방향성 전기 강판 및 그 제조 방법
JP2986240B2 (ja) P及びCr化合物を含有しない方向性電磁鋼板の絶縁被膜形成方法
JPH04165082A (ja) 鉄心の加工性および耐熱性の優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法
EP0163388B1 (en) Insulative coating composition for electrical steels
JP2698526B2 (ja) 磁気特性と表面性状の優れた方向性電磁鋼板の製造方法
JPH04272183A (ja) 鉄心加工性に優れた低温焼付け方向性電磁鋼板絶縁皮膜形成方法
JP2709515B2 (ja) 鉄心の加工性および耐熱性の優れる方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法
JPH04165022A (ja) 鉄心加工性および耐粉塵化性が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法
JP2603107B2 (ja) 鉄心加工性が優れ、磁気特性が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法
JP4321181B2 (ja) クロムを含まない上塗絶縁被膜の形成方法
JP3071663B2 (ja) ぬれ性の優れた一方向性電磁鋼板の絶縁被膜形成方法
JPH08239771A (ja) 高張力絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板とその絶縁被膜形成方法
JPH04337079A (ja) 鉄心加工性に優れた低温焼付けの方向性電磁鋼板の絶縁被膜形成方法
JPH02267276A (ja) 磁気特性及び皮膜特性の優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜処理方法
KR900008907B1 (ko) 밀착성과 장력부여성이 우수한 방향성 전기강판용 절연피막 제조법
JPH0420987B2 (ja)
JPS63111604A (ja) 歪取焼鈍時に鋼板の焼付きのない電磁鋼板用絶縁皮膜の形成方法
JP2895642B2 (ja) 方向性けい素鋼板の絶縁コートの形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070901

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080901

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090901

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 11