JPH04279237A - 異形断面を有する筒状部品の鍛造方法 - Google Patents

異形断面を有する筒状部品の鍛造方法

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JPH04279237A
JPH04279237A JP6809491A JP6809491A JPH04279237A JP H04279237 A JPH04279237 A JP H04279237A JP 6809491 A JP6809491 A JP 6809491A JP 6809491 A JP6809491 A JP 6809491A JP H04279237 A JPH04279237 A JP H04279237A
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通 山田
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小栗 富次
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異形断面を有する筒状
部品の鍛造方法に関するもので、さらに詳しくは、複数
に分割された部品を溶接して製造するのではなく一挙に
大量に製造できるとともに、高精度で品質の高い筒状鍛
造部品を得ることができる温間鍛造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】異形断面を有する深い筒状部品の成形に
は、複数に分割された部品を溶接して製造する方法、あ
るいは切削により穴加工する方法がとられる。しかし、
溶接による方法は、品質、寸法精度の安定性に問題があ
るだけでなく、加工時間も長くなり、量産性に乏しい。 また、切削による方法は、加工時間が長く、コストが経
かり、また大量生産向きではない。
【0003】ところで、これら部品の成形は、品質、寸
法精度の安定性、量産性およびコストなどから成形方法
の鍛造化が望まれる。しかしながら、中〜高炭素合金鋼
を用いる高強度部品を対象とした冷間鍛造では、加工荷
重が高くなり、パンチが破壊してしまうため、鍛造、特
に穿孔加工は困難になる。一方、加工荷重を低減するた
めに温間または熱間で鍛造しようとすると、パンチの軟
化や摩耗などの損傷、鍛造品の品質、寸法精度の低下な
どから量産できず、コストも高くなる。
【0004】そこで、これら技術の問題点を解決すべく
技術開発が活発に行われ、以下の方法が提案されている
【0005】第1の方法として、温間または熱間鍛造に
おいて、潤滑剤として黒鉛系の潤滑剤を使用し、パンチ
損傷等を防止する方法が提案されている。
【0006】また、第2の方法として、温間鍛造用の潤
滑剤として、低融点金属酸化物である酸化硼素を用いる
「温間鍛造方法」(特開昭60−210338号公報、
特開昭63−268530号公報)が提案されている。
【0007】また、第3の方法として、鍛造用ビレット
の表面に酸化ホウ素又はこれを主体とする物質からなる
潤滑剤を塗布して600〜900℃に加熱した後、金型
のキャビティ表面に予め金属石けんを塗布して鍛造を施
す「温間鍛造用潤滑方法」(特開昭61−180634
号公報)が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1の方法は、温間または熱間の穿孔加工では、パンチと
被加工材(ビレット)との間の摩擦条件が厳しいため焼
付きが生じ易く、黒鉛系の潤滑剤を塗布してもこの焼付
きを十分に防止することができず、また金型の軟化や摩
耗も進行し易い。従って、該方法は、このような穿孔加
工においてはパンチが早期に損傷し、良好な鍛造ができ
ないという問題を有していた。また、潤滑性能を高める
ために黒鉛を多量に塗布すると、作業環境を著しく悪化
させるという問題を有していた。
【0009】また、前記第2の方法は、前記黒鉛に比し
て、深い筒状部品の穿孔加工においても優れた焼付き防
止能を示すと言われている。しかしながら、異形断面の
深い穿孔加工においては、短いサイクルタイムでの繰り
返しによりパンチ温度が上昇するためパンチが軟化し、
摩耗または変形してしまうという問題があった。
【0010】また、前記第3の方法では、異形断面の深
い穿孔加工において、酸化硼素膜が皮膜切れを生じるた
め、パンチの焼付きを防止することができないという問
題があった。さらに、金型摺動部の作動不良を防止する
ためには、金属石けんを多量に塗布しなければならず、
金属石けんの燃焼炎が発生し、作業上好ましくないとい
う問題を有していた。
【0011】そこで、本発明者らは、上述の如き従来技
術の問題点を解決すべく鋭意研究し、各種の系統的実験
を重ねた結果、本発明を成すに至ったものである。
【0012】本発明の目的は、異形断面を持つ筒状部品
でも高精度で品質の優れた鍛造部品を得ることができる
温間鍛造方法を提供するにある。
【0013】本発明者らは、上述の従来技術の問題に関
し、以下のことに着眼した。すなわち、先ず、異形断面
を持つ深い容器の温間穿孔加工において、潤滑剤として
酸化硼素を用いたときの、パンチ損傷発生のメカニズム
に着目した。即ち、温間穿孔加工では、被加工材からの
熱伝導と被加工材とパンチ界面での摩擦発熱によって、
パンチには多大の熱エネルギが供給され、パンチ温度は
著しく上昇する。従来技術の酸化硼素を用いる方法では
、黒鉛を用いる方法に比べて1回毎の鍛造でのパンチ温
度の上昇は小さいが、多数個の連続鍛造加工ではパンチ
に蓄熱されることによりパンチ温度は徐々に上昇し、パ
ンチが軟化し、摩耗が進行してくる。また、パンチを強
制的に冷却するため、前記従来技術の酸化硼素と組合せ
て水分散体にした金属石けんを金型にスプレー塗布する
方法では、穿孔加工面で酸化硼素の皮膜切れによりパン
チに焼付きを生じる。これは、パンチに塗布した金属石
けんによって、穿孔加工開始時にパンチ先端部分に補足
される酸化硼素の量が減少するとともに、異形断面では
パンチ先端部分に補足された酸化硼素が円形断面のよう
に均一に流出できないからである。
【0014】そこで、異形断面の深い温間穿孔加工にお
いて、ビレットに酸化硼素を塗布するとともに該酸化硼
素を封入潤滑させ、深い穿孔加工を行う過程で該酸化硼
素を十分に供給できるようにし、かつ、冷却のためパン
チに水分散体にした金属石けんを塗布することに着眼し
、これにより穿孔加工中の酸化硼素の皮膜切れを防止す
ることができ、パンチへの焼付きを防止するとともに、
パンチへの熱負荷低減によってパンチの軟化および摩耗
を抑制することができる。
【0015】さらに、ビレットに塗布した硼酸および酸
化硼素は、鍛造後にその一部がコンテナ内に残存する。 また、該コンテナ内面はビレット(鍛造品)と接するだ
けでなく、ノックアウトパンチとも摺動する。従って、
鍛造工程の繰り返しによる酸化硼素の堆積量の増加が、
ノックアウトパンチの作動不良の原因になるという問題
を生ずる。そこで、コンテナ面では、焼付き防止、熱負
荷低減などよりも、むしろ広い温度範囲で低摩擦を実現
すること及び潤滑剤の堆積量を減らすことにより、ノッ
クアウトパンチの作動不良を防止できることに着眼した
【0016】以上により、異形断面を有する深い温間穿
孔加工において、従来公知の酸化硼素を用いる方法の長
所を活かしながら、さらに優れた潤滑性能を発揮し、迅
速かつ安全に行なう鍛造方法を開発するに至った。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の異形断面を有す
る筒状部品の鍛造方法は、穿孔加工面に凹部を有し,少
なくとも該穿孔加工面に硼酸を主成分とする前処理剤お
よび酸化硼素を主成分とする潤滑剤からなる潤滑膜を形
成したビレットと、少なくとも前記ビレットとの当接面
に金属石けんまたは硼酸を主成分とする水分散体を塗布
して潤滑膜を形成したパンチと、黒鉛の水分散体を塗布
したコンテナを用意する工程と、前記黒鉛の水分散体を
塗布したコンテナ内に前記穿孔加工面に該潤滑膜を有す
るビレットを配置し、該ビレットの穿孔加工面に形成さ
れた凹部に前記潤滑膜を有するパンチを接触させて押出
穿孔を行う温間鍛造工程とからなり、深い筒状部品でも
精度よく品質の優れた鍛造品が得られることを特徴とす
る。
【0018】
【作用】本発明の異形断面を有する筒状部品の鍛造方法
が優れた効果を発揮するメカニズムについては、未だ必
ずしも明らかではないが、次のように考えられる。
【0019】本発明の異形断面を有する筒状部品の鍛造
方法においては、穿孔加工面に凹部を有し,少なくとも
該穿孔加工面に硼酸を主成分とする前処理剤および酸化
硼素を主成分とする潤滑剤からなる潤滑膜を形成したビ
レットと、少なくとも前記ビレットとの当接面に金属石
けんまたは硼酸を主成分とする水分散体を塗布して潤滑
膜を形成したパンチと、黒鉛の水分散体を塗布したコン
テナを用意する。次いで、前記黒鉛の水分散体を塗布し
たコンテナ内に前記穿孔加工面に該潤滑膜を有するビレ
ットを配置し、該ビレットの穿孔加工面に形成された凹
部に前記潤滑膜を有するパンチを接触させて押出穿孔を
行うことにより、パンチを強制的に冷却するためにビレ
ットからパンチに移着した酸化硼素の上に金属石けんま
たは硼酸の水分散体を塗布してその皮膜を形成しても、
穿孔加工中に皮膜切れを生じない必要十分量の酸化硼素
を捕捉させることができる。これより、酸化硼素の焼付
き防止性能と熱負荷低減性能を発揮させることができる
。また、加工前にパンチに前記水分散体を塗布すること
により、パンチを冷却することができるので、パンチ温
度の上昇を抑えることができる。
【0020】以上により、パンチ寿命が著しく向上し、
従来は不可能であった異形断面を有する中〜高炭素合金
製の深い筒状部品の鍛造が可能になったばかりでなく、
精度、品質の高い鍛造部品を得ることができる。
【0021】また、コンテナ面に黒鉛の水分散体を塗布
することにより、穿孔加工中のコンテナとビレット外側
面との間の潤滑が良好にできるだけでなく、加工後のコ
ンテナとノックアウトパンチ間の摺動抵抗も低減でき、
作動不良は無くなる。また、ビレットのコンテナ面側(
側面)に硼酸を塗布する必要がなくなる。さらに、鍛造
作業中のトラブルを無くすことができ、自動化も可能と
なる。
【0022】以上のように、必要量の潤滑剤を供給可能
にするとともにそれぞれの潤滑剤をその性能が最大限に
発揮される部分に塗布することにより、潤滑皮膜切れを
なくして異形断面を有する深い筒状部品の鍛造を可能に
し、かつ単一種類の潤滑剤をすべての部分に使用するよ
りも塗布量を著しく少なくすることができる。これによ
り、コスト低減効果だけでなく、作業環境を改善するこ
とができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法により、異形断面を有する
深い筒状部品でも、高精度で優れた品質の鍛造品を得る
ことができる。その結果、従来の溶接品に比べて、低コ
ストで、高精度かつ品質の優れた成形品を短時間に多量
に製造することができ、さらに、作業環境を改善するこ
とができる。
【0024】
【実施例】先ず、本発明をさらに具体的にした具体例に
ついて説明する。
【0025】本具体例の異形断面を有する筒状部品の鍛
造方法は、先ず、加工初期にパンチとの間に酸化硼素を
十分に捕捉させるために、穿孔加工面に凹部を有するビ
レットを用意する。凹部の形状は、穿孔加工面にパンチ
が接触したときにパンチとの間から酸化硼素が流出しな
いような形状、例えば、パンチの輪郭との間隙が生じな
い形状であることが好ましい。このような形状とするこ
とにより、パンチがビレットに接触して穿孔加工される
初期においては、該隙間部分から酸化硼素が流出するの
を抑制することができ、該酸化硼素の使用量を少なくす
るとともに、必要量の酸化硼素を確実に保持できるから
である。また、前記加工が進むにつれて、前記酸化硼素
がパンチ先端面からパンチ先端R部等の必要な箇所に適
度に流出する。なお、パンチ先端面全体に十分な酸化硼
素を捕捉するためには、前記凹部の形状は、パンチ先端
部断面形状とほぼ相似で、深くなるほど相似形状のまま
で面積が小さくなる形状であることが好ましい。さらに
、該凹部の体積は、穿孔加工中に皮膜切れを生じない必
要十分量の酸化硼素を捕捉できる大きさのものであるこ
とが好ましい。
【0026】次いで、該ビレットの穿孔加工面に硼酸を
主成分とする前処理剤を、加熱中の穿孔加工面の酸化を
防止するのに必要十分量塗布し、該ビレットを加熱する
。なお、この硼酸は、加熱後に酸化硼素となる。前処理
剤としては、より具体的には、硼酸とカルボキシメチル
セルロースナトリウムなどの結合剤等を混合したものを
用いる。なお、硼酸の代わりに酸化硼素を用いてもよい
。また、初めにカルボキシメチルセルロースナトリウム
などの結合剤をビレット穿孔加工面に塗布した後、該結
合剤の上に硼酸または酸化硼素を主成分とする物質の粉
末を塗布してもよい。
【0027】このときの加熱は、所定の温度までは急速
加熱することが望ましい。これは、特開昭63−268
530号公報に示されるように加熱時間が長くなると塗
布した硼酸が変質するからである。また、加熱温度は、
600〜850℃であり、塗布した硼酸が変質しないよ
うに塗布量および加熱時間を制御することが好ましい。
【0028】次いで、前記加熱後穿孔加工前に、ビレッ
トの穿孔加工面に、酸化硼素を主成分とする潤滑剤を塗
布して潤滑膜を形成し、少なくとも穿孔加工面に該潤滑
剤を有するビレットを用意する。該潤滑剤は、酸化硼素
、または該酸化硼素に五酸化リン、酸化ナトリウム、酸
化カリウムなどを添加したものなどを用い、該粉末をス
プレーまたはシャワーなどにより穿孔加工面に塗布する
か、またはシート状にした酸化硼素を主成分とする潤滑
剤を穿孔加工面に載せてもよい。また、潤滑剤の塗布量
は、穿孔加工面に設けた凹部を満たすのに必要十分な量
であればよい。
【0029】また、前記ビレットの準備と前後して、パ
ンチに金属石けんまたは硼酸からなる水分散体を塗布し
、パンチを強制的に冷却するとともに、水分を蒸発させ
て潤滑膜を形成し、少なくともビレットとの当接面に該
潤滑剤を有するパンチを用意する。このように、金属石
けんまたは硼酸の水分散体をパンチ表面に塗布すること
により、連続加工をする場合には穿孔加工によって上昇
したパンチの温度を下げることができ、パンチの温度を
適度に保つことができる。
【0030】なお、連続加工を行う場合、水分の蒸発に
より、パンチ表面には前の穿孔加工でビレット表面から
パンチに移着した酸化硼素の上に金属石けんまたは硼酸
の膜が形成される。このパンチ表面の潤滑膜は、酸化硼
素だけの膜に比べて、加工初期のビレットとパンチとの
間の酸化硼素の捕捉量を低下させ、皮膜切れを生じ易く
させるという問題がある。しかしながら、本具体例では
、前記ビレットのパンチとの当接面に凹部を設けること
により、潤滑剤の捕捉量を増加させて必要量保持するこ
とができるので、このような問題は生じない。
【0031】また、前記ビレットおよびパンチの準備と
前後して、黒鉛の水分散体を塗布したコンテナを用意す
る。コンテナ面に必要な潤滑性能は、100℃〜850
℃までの広い温度範囲において低摩擦性を有することで
ある。この条件を満足させる潤滑剤としては、黒鉛、二
硫化モリブデンなどがある。これらのものを何れも採用
することができるが、黒鉛は低コストであり、かつ耐熱
性が高いのでより好適である。このとき、黒鉛の塗布は
、コンテナ面の冷却を兼ねて、水分散体としてスプレー
塗布などにより行う。水分が蒸発することにより、コン
テナ面に黒鉛が付着する。この黒鉛の存在により、ノッ
クアウトパンチの作動不良を低減することができる。 しかも、加工の開始から終了まで炎の発生がなく、安全
に作業ができる。
【0032】なお、該コンテナ面への黒鉛の塗布だけで
は、ビレットに塗布した潤滑剤が加工の繰り返しによっ
て堆積することによるノックアウトパンチの作動不良を
完全に防止することができない。本具体例では、前記酸
化硼素を主体とする潤滑剤を必要な穿孔加工面主体に塗
布することにより、該潤滑剤がコンテナ面に付着する量
を低減することができるので、ノックアウトパンチの作
動不良を完全に防止することができる。さらに、コンテ
ナ面は黒鉛の潤滑性能が最大限に発揮される部分であり
、塗布量は少なくて良い。従って、黒鉛のみを用いて温
間鍛造する場合に比べて、著しく塗布量を少なくするこ
とができるので、作業環境を悪化させることはない。
【0033】次いで、前記黒鉛の水分散体を塗布したコ
ンテナ内に前記穿孔加工面に該潤滑膜を有するビレット
を配置し、該ビレットの穿孔加工面に形成された凹部に
前記潤滑膜を有するパンチを接触させて押出穿孔を行う
。これより得られる鍛造品は、そのまま空冷または水冷
するか、底抜きなどの後加工したのち、空冷または水冷
を施す。ただし、空冷の場合においても、該鍛造品が1
00℃以上であるうちに水洗したほうがよい。これは、
100℃以上の鍛造品を水に浸けることにより、付着し
ている酸化硼素を簡単に除去することができるからであ
る。酸化硼素を除去した鍛造品は、酸化のない金属面を
呈し、品質および寸法精度に優れている。
【0034】以上のようにして鍛造を行うことにより、
異形断面の深い穿孔加工が可能となる。さらに、該方法
により、従来の温間、熱間鍛造では使用することができ
なかった硬質皮膜処理したパンチが使用可能となり、パ
ンチ寿命をさらに向上させることができる。すなわち、
従来の温間または熱間鍛造では、TRD法によるVC膜
、CVD法によるTiC膜などは、酸化によって変質ま
たは消失したり、母材の軟化によって剥離するなどして
、焼付き防止、耐摩耗性向上などの機能を十分に発揮す
ることができなかった。しかし、本具体例の異形断面を
有する筒状部品の鍛造方法では、パンチの温度上昇が少
ないことと表面を覆う酸化硼素の潤滑膜によって、硬質
膜の酸化、剥離を抑制することができるので、焼付き防
止、耐摩耗性の向上など硬質膜の機能を十分に発揮する
ことができる。
【0035】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0036】第1実施例
【0037】SUP6の圧延角棒から所定の長さに切り
出したビレットを酸化膜除去処理した後、穿孔加工面に
凹部を圧印加工した。このとき、該凹部の形状は、断面
が穿孔パンチ断面と相似の長方形で、深くなるほど面積
が小さくなる角錐状であり、断面積が最も大きい表面で
該面積がパンチの断面積と等しいかまたはそれよりやや
大きくなるように形成した。
【0038】次に、該ビレットの穿孔加工面とその近傍
に硼酸を塗布した。塗布量は、約50g/m2 とした
。 次いで、該ビレットを高周波誘導加熱炉で700〜85
0℃に加熱した後、該ビレットに酸化硼素を追加塗布し
た。該酸化硼素は、塗布するとすぐに溶融してビレット
の凹部を充たした。
【0039】次に、図1に示すように、内面11に黒鉛
12を塗布したコンテナ10に該ビレット30を挿入し
、該ビレット30の穿孔加工面に形成され表面に潤滑膜
32を塗布した凹部31に、ステアリン酸カルシウムか
らなる金属せっけん21を塗布したパンチ20を当接し
、穿孔加工を行った。このとき、穿孔深さは、パンチ断
面長辺の約2倍で48mm、減面率は31%であり、該
パンチ20に焼付き等の問題は発生しなかった。また、
発炎も起こらなかった。さらに、使用した潤滑量は、従
来の単一種類の潤滑剤を総ての部分に使用する場合に比
べて著しく少なく、コストを低減するとともに作業環境
を著しく改善することができた。これより、図2(a)
および(b)に示すように、カップ状の鍛造品を得た。 なお、図2(a)は該鍛造品の縦断面図を、図2(b)
はその中央部の横断面図をそれぞれ示す。
【0040】次に、得られた鍛造品の底部を打抜き、筒
状に成形した。この成形品は、内面においては酸化して
いない金属面と、キズのない平滑面を呈し、しかも多数
個繰り返しても寸法精度が安定した優れたものであった
【0041】次に、この成形品の性能評価試験を、強度
試験により行った。すなわち、該成形体の筒内にV型形
状のくさびを挿入し、該成形体が破壊したときの成形体
の口元の広がりとくさび押し込み荷重との関係を調査し
た。得られた結果を、図3に示す。なお、試料は前記熱
処理条件を変化させたものをそれぞれ用いて行い、同図
中、「A1」は試料の硬さをHR C=57とした場合
を、以下同様に「A2」は硬さをHR C=54とした
場合を、「A3」は硬さをHR C=52.5とした場
合を、「A4」は硬さをHRC=48とした場合を示す
【0042】さらに、ノックアウト後、パンチ20に金
属石けんの水分散体をスプレー塗布して該パンチ20を
冷却するとともに、該パンチ20表面に金属石けんを塗
布した。また、同時に、コンテナ10の内面11に黒鉛
の水分散体をスプレー塗布し、コンテナを冷却するとと
もに、黒鉛を該コンテナ内面11表面に塗布した。また
、このとき、パンチ20側の金属石けんの水分散体およ
びコンテナ側の黒鉛の水分散体は鍛造サイクル間に完全
に水が蒸発し、必要量が付着するように濃度、塗布量を
調整した。次に、前記のようにして穿孔加工面の凹部に
潤滑皮膜を有するビレット30をコンテナ内に挿入し、
前記と同様にしてビレットに穿孔加工を行った。さらに
、この方法を繰り返して、約4000個のビレットに穿
孔加工を行った。その結果、約4000個と多量のビレ
ットの穿孔加工を行っても、焼付き等も問題を生じるこ
となく良質の鍛造品を得ることができた。
【0043】比較のために、図4に示すように、厚板の
両端を曲げ加工したコの字形状の2つの部品(材質:S
UP6)を重ね合わせ、溶接して内側が長方形断面の筒
状部品を製造した(比較例1:試料番号C1)。図4は
、得られた比較用部品の縦断面図〔図4(a)〕、およ
び該溶接品の中央部の横断面図〔図4(b)〕である。 得られた比較用部品の強度試験を、前記実施例と同様に
して行った。その結果を、図3に併せて示す。同図中、
「C1」が本比較例1の結果を示す。図3より明らかの
ように、前記実施例の鍛造品に比べて、該比較用部品の
強度は1/2以下とかなり低かった。また、得られた比
較用部品は、溶接部分の割れ発生が多く、品質、寸法精
度が安定しないという問題も起こった。
【0044】また、比較例2として、前記実施例におい
て、ビレット30、パンチ20、コンテナ10の総てに
黒鉛の水分散体を塗布したほかは前記実施例と同様にし
て、比較用鍛造品を製造した。しかし、この場合、パン
チへの焼付きが生じ、、さらに、パンチの軟化が著しく
、20個程度の加工でパンチが軟化、変形し、割れも発
生した。
【0045】また、比較例3として、前記実施例におい
て、ビレット全面に酸化硼素を塗布し、パンチおよびコ
ンテナに金属石けんを塗布した以外は、前記実施例と同
様にして比較用鍛造品を製造した。その結果、パンチに
焼付きが発生し、20個程度で寸法精度がでなくなった
【0046】また、比較例4として、前記実施例におい
て、ビレット全面に酸化硼素を塗布し、コンテナに金属
石けんの水分散体を塗布し、パンチを強制空冷する以外
は、前記実施例と同様にして比較用鍛造品を製造した。 その結果、良好な鍛造品は得られたが、400個程度の
加工数でパンチが軟化し、変形した。また、このとき、
100個程度の加工数から、ノックアウトパンチが自重
では下がらなくなった。
【0047】第2実施例
【0048】前記第1実施例において、パンチをTRD
法によるVC被覆したパンチに変えた他は、同様にして
ビレットの穿孔加工を行い、鍛造品を得た。これより、
パンチ寿命が2〜3倍となり、品質および寸法精度の良
好な筒状部品を低コストでしかも安定して製造すること
ができた。
【0049】第3実施例
【0050】潤滑剤として従来の黒鉛を用いた図5に示
すような形状部品の温間鍛造では、中央部分の穿孔加工
用のパンチ寿命が著しく短く、また多量の黒鉛を塗布す
るため作業環境も悪かった。そこで、このような部品の
加工に、本発明の適用を試みた。
【0051】S45Cの棒材から所定の長さに切断され
たビレットの表面に硼酸の粉末を塗布した。この硼酸は
、切断ビレットの上半分にのみ塗布した。塗布量は、約
50g/m2 であった。高周波誘導加熱炉で700〜
850℃に加熱した後、先ず第1工程において予備据え
込みを行う。次いで、第2工程での軸部の押し出し加工
の際に、次工程の穿孔加工面に相当する部分の上面に、
穿孔パンチ断面形状とほぼ相似な断面の凹部を形成した
。該形状は、深くなるほど形状を保持しつつ断面積が小
さくなるほぼ角錐状である。穿孔加工面での断面積の大
きさは、パンチ断面積と等しいか、やや大きくした。 この凹部上にシート状にした酸化硼素を供給すると、該
酸化硼素はすぐに溶融して該凹部を充満した。次いで、
第3工程において、穿孔加工により穴部を穿孔加工によ
り成形した。この穿孔加工工程においては、穿孔加工面
での潤滑皮膜切れはなく、パンチに焼付き等の問題は発
生しなかった。なお、前記各工程において、成形後、冷
却をかねてパンチ側には金属石けんの水分散体を塗布し
、コンテナ側には黒鉛の水分散体を塗布した。パンチ側
の金属石けんの水分散体およびコンテナ側の黒鉛の水分
散体は、鍛造のサイクル間に完全に水分が蒸発し、必要
量が付着するように濃度、塗布量を調整した。
【0052】これより、パンチの軟化および摩耗が少な
く、5千個の加工数まで問題なく加工を行うことができ
、ノックアウト不良、搬送不良などの加工中のトラブル
も発生しなかった。また、本実施例のように、多工程の
温間鍛造成形にも適用が可能であり、ここでの作業環境
も改善された。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の筒状部品の鍛造工程を説明する説
明図である。
【図2】第1実施例において得られた鍛造品の縦断面図
〔図2(a)〕、および該鍛造品の中央部の横断面図〔
図2(b)〕である。
【図3】第1実施例において得られた鍛造品の性能評価
試験結果を示す図で、強度試験において、該鍛造品が破
壊したときの成形体の口元の広がりとくさび押し込み荷
重との関係を示す線図である。
【図4】比較例1において得られた比較用部品の縦断面
図〔図4(a)〕、および該比較用部品の中央部の横断
面図〔図4(b)〕である。
【図5】第3実施例において筒状部品の鍛造工程を説明
する説明図である。
【符号の説明】
10  コンテナ 11  コンテナの内面 12  潤滑膜(黒鉛) 20  パンチ 21  潤滑膜(金属石けん) 30  ビレット 31  ビレット上面の凹部 32  潤滑膜(酸化硼素) 40  ノックアウトパンチ A1  実施例1(熱処理後の試料硬さ:HR C=5
7)A2  実施例1(熱処理後の試料硬さ:HR C
=54)A3  実施例1(熱処理後の試料硬さ:HR
 C=52.5) A4  実施例1(熱処理後の試料硬さ:HR C=4
8)C1  比較例1

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  穿孔加工面に凹部を有し,少なくとも
    該穿孔加工面に硼酸を主成分とする前処理剤および酸化
    硼素を主成分とする潤滑剤からなる潤滑膜を形成したビ
    レットと、少なくとも前記ビレットとの当接面に金属石
    けんまたは硼酸を主成分とする水分散体を塗布して潤滑
    膜を形成したパンチと、黒鉛の水分散体を塗布したコン
    テナを用意する工程と、前記黒鉛の水分散体を塗布した
    コンテナ内に前記穿孔加工面に該潤滑膜を有するビレッ
    トを配置し、該ビレットの穿孔加工面に形成された凹部
    に前記潤滑膜を有するパンチを接触させて押出穿孔を行
    う温間鍛造工程とからなり、深い筒状部品でも精度よく
    品質の優れた鍛造品が得られることを特徴とする異形断
    面を有する筒状部品の鍛造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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