JPH04281783A - マルトースからのエタノール製造に適した新規細菌 - Google Patents
マルトースからのエタノール製造に適した新規細菌Info
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- JPH04281783A JPH04281783A JP3042054A JP4205491A JPH04281783A JP H04281783 A JPH04281783 A JP H04281783A JP 3042054 A JP3042054 A JP 3042054A JP 4205491 A JP4205491 A JP 4205491A JP H04281783 A JPH04281783 A JP H04281783A
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の背景]
【産業上の利用分野】本発明は新規グラム陰性細菌に関
し、更に詳しくはマルトースおよび澱粉加水分解物から
のアルコール製造に利用し得る新規グラム陰性細菌に関
する。 【0002】 【従来の技術】糖質からのエタノール、特に工業用エタ
ノール、の製造には従来より酵母が用いられてきたが、
近年、ザイモモナス(Zymomonas )などの細
菌によるエタノール醗酵が注目されてきている。ザイモ
モナス属細菌は、酵母と同様に、グルコース1モルから
エタノール2モルを生成するが、エタノール生産性が酵
母よりも遥かに高くかつ醗酵速度も酵母より大きいこと
から、このザイモモナス属細菌を用いたバイオマスから
のアルコール製造が高い関心を集めている。しかしなが
ら、ザイモモナス属細菌は、醗酵性糖がグルコース、フ
ラクトースおよびスクロースに限られているなど、酵母
に比べて劣る点も存在する。従って、細菌を用いたアル
コール製造の工業的実用化のためには、ザイモモナス属
細菌と同等のエタノール生産性を有し、かつ、資化性糖
が広い菌株の取得が必須であると考えられている。 【0003】[発明の概要] 【発明が解決しようとする課題】本発明者は、耐塩性、
醗酵温度、糖資化性などの面で、既存のザイモモナス属
細菌を凌駕する微生物を自然界に求めて鋭意探索を続け
てきた。その結果、植物の樹液より分離した細菌が、資
化性糖において既存のザイモモナス属細菌より優れ、マ
ルトースおよび澱粉加水分解物からのエタノール産生が
可能なことを見出だして本発明を完成した。 【0004】従って本発明は、資化性糖の面で既存のザ
イモモナス属細菌より優れ、マルトースおよび澱粉加水
分解物からのエタノールの製造に適した新規グラム陰性
細菌を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明による
通性嫌気性グラム陰性細菌は、細胞形態が桿菌、周毛を
有し、芽胞不形成であり、キノン系がQ−9、マルトー
ス、ソルビトールおよびマンノース資化性を有し、α−
グルコシダーゼを産生するがβーガラクトシダーゼ、ア
ルギニンジヒドラーゼを産生しないもの、である。また
、本発明によるエタノールの製造法は、前記の通性嫌気
性グラム陰性細菌と同一の属に属する細菌を、マルトー
スおよび/または澱粉加水分解物を含有する培地で培養
することを含んでなるもの、である。 【0006】[発明の具体的説明]微生物の寄託本発明
による微生物の具体例であるT109株は、植物の樹液
から分離、採取されたものである。この菌株は後述する
菌学的性質をもとに、Bergey’sManualo
f Determinative Bacteriol
ogy 8th edition 、1978を参考に
して同定したが、既存のいずれの属、種にも属さない細
菌であることから、新規グラム陰性細菌と判断した。こ
の菌株は受託番号「微工研条寄第3292号(FERM
BP−3292)」のもとに、工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託されている。 【0007】菌学的性質 本発明によるT109株の菌学的性質を列挙すれば次の
通りである。 I .形態的性質 1.細胞の形および大きさ:0.7〜0.9×1.3〜
2.4ミクロンの直状桿菌(寒天培地、液体培地共に3
0℃、1夜の培養) 2.細胞の多形成の有無:なし 3.運動性の有無および鞭毛の着生状態:運動性あり、
周毛 4.胞子の有無:なし 5.グラム染色性:陰性 6.抗酸性:陰性 【0008】II.各培地における生育状態次の第1表
に示される通りである。
第1表
培養
生育状態
肉汁寒天平板培地
集落は平滑で周縁はなめらか。
色素の生産は認められない。
肉汁寒天斜面培地
菌苔は平滑で周縁はなめらか。
色素の生産は認められない。
肉汁液体培地
培地全体に生育が認められるが、
沈殿は認められない。
肉汁ゼラチン穿刺培地
培地全体に生育が認められるが、
液化は認められない。
リトマス・ミルク
凝固は認められず、酸およびアルカリ
の産生も認められない。
【0009】III .生理学的性質
:第2表に示される通りである。 【0010】IV.炭素源の利用性 第2表に示される通りである。 【0011】
第2表
T109株
Z. mobilis S. fermen
tatus 形態
桿菌 桿菌
桿菌 長さμm
1.3−2.4 2
.0−6.0 1.0−1.
9 幅 μm 0.7−
0.9 1.0−1.4
0.5−0.9 コロニーの形成
平滑 平滑。周縁ははっき
平滑。周縁ははっき
周縁は滑らか りしている。光沢な り
している。光沢な
し。乳白色。
し。乳白色。 グラム染色 −
−
−芽胞 −
−
−運動性
+ −又は+
+鞭毛
周毛 1〜4本の極毛
周毛ウレアーゼ
− N.D.
−オキシダーゼ
− −
−カタラーゼ
+ +
+OFテスト
F型 N.D.
N.D.酸素に対する態
度 通性嫌気性 通性嫌気性又は
通性嫌気性
編性嫌気性至適
生育温度 21−39
25−30
30−46 インドール産生 −
−
−メチルレッド +
N.D.
+V−P反応
+ N.D.
+クエン酸塩利用
− N.D.
+グルコースからの エ
タノール エタノール エタノー
ル生産物 炭酸ガス
炭酸ガス 炭酸ガス、少量の
酸菌体内DNA のGC含量(%) 55−57
47.5−49.5 63
.5±0.2
第2表(つづき)
T109株
Z. mobilis S. f
ermentatus キノン系
Q−9 Q−1
0食塩耐性 2.0% +
+
+ 6.0%
− −
+ 8.0%
−
− −生育pH
下限 5.1−5.6
3.9−4.1 資化性 グルコース +
+
+ フルクトース +
+
+ マルトース +
−
+ ソルビトール +
−
N.D. マンノース
+ −
N.D.酵素 α−グルコシダーゼ +
− N.D
. β−ガラクトシダーゼ −
− +
アルギニンジヒドロ ラーゼ −
N.D.
+ 【0012】菌株の同定 本発明による細菌の菌学的性状を要約すると次の通りで
ある。■集落の表面は平滑である。■グルコースからの
生産物はエタノールである。■資化性糖は、グルコース
、フルクトース、マルトース、ソルビトールおよびマン
ノースである。■鞭毛は周毛である。■キノン系はQ−
9である。■β−ガラクトシダーゼおよびアルギニンジ
ヒドラーゼは産生しない。 【0013】以上の性状より、前記したBergey’
s Manual を参考に近縁な既知菌種を検索する
と、ザイモモナス・モビリス(Zymomonas
mobilis 、ATCC10988)が最も類似
していると思われた(この菌種の菌学的性質は第2表に
示される通りである)。しかしながら、T109株とこ
のザイモモナス・モビリスを比較すると、鞭毛、GC含
量、キノン系、資化性糖の種類に違いが見られた。 【0014】また、最近報告されたサッカロバクター・
ファーメンテイタス(Saccharobacter
fermentatus gen.nov., sp
. nov. : InternationalJou
rnal of Systematic Ba
cteriology, 40, 412−414
(1990) 、この菌株の菌学的性質は第2表に示さ
れる通りである)とT109株とを比較すると、GC含
量、β−ガラクトシダーゼ、アルギニンジヒドラーゼ産
性能について違いが認められた。 【0015】以上の通り、T109株は、ザイモモナス
・モビリスおよびサッカロバクター・ファーメンテイタ
スとは異なった性質を有していることから、新属新種の
細菌であると判断される。 【0016】培養 本発明による新規グラム陰性細菌の培養は、培地の種類
および培養条件を含めて合目的的な任意のものでありう
る(培地および培養条件の好ましい具体例については後
記実験例参照)。また、その培養によって増殖させて、
所望の菌体量を得ることができる。 【0017】培地の炭素源としては、本発明による細菌
が同化しうるあらゆるものが利用可能である。具体的に
はグルコース、フルクトース、マルトース、ソルビトー
ル、マンノース、澱粉加水分解物などの糖の外に、該細
菌が利用し得る各種の合成または天然炭素源がある。窒
素源としても同様に、麦芽エキス、ペプトン、大豆抽出
液、肉エキス、酵母エキスなどの有機窒素含有物をはじ
め、該細菌が利用し得る各種の合成又は天然物が利用可
能である。微生物培養の常法に従って、食塩、リン酸塩
などの無機塩類、カルシウム、マグネシウム、鉄などの
金属の塩類、ビタミン、アミノ酸などの微量栄養源も必
要に応じて添加することができる。 【0018】培養温度は21〜39℃、好ましくは25
〜37℃である。培養pHは5.0〜8.5、好ましく
は5.5〜6.5であり、1日〜7日間嫌気的に攪拌又
は振とうしながら培養を行う。 【0019】エタノールの製造 本発明による新規グラム陰性細菌を用いたエタノールの
製造法は、本発明による新規グラム陰性細菌をマルトー
スおよび/または澱粉加水分解物を含有した培地で培養
することからなるものである。さらに、本発明によるエ
タノールの製造法にあっては、本発明による新規細菌が
分類学上属することとなる属と同一の属に属する細菌で
あってエタノール産性能を有するものを用いることもそ
の一態様として本発明に包含される。 【0020】本発明による新規グラム陰性細菌は主にグ
ルコースを資化してエタノールを産生する能力を有する
とともに、α−グルコシダーゼを産生する能力を有する
。培地中に産生されたこのα−グルコシダーゼは、マル
トースさらには澱粉加水分解物を分解してグルコースと
する。こうして分解されたグルコースもまた本発明によ
る新規グラム陰性細菌に資化されてエタノールとするこ
とが可能であることから、本発明によるエタノールの製
造法は資化性糖の範囲が広く有利である。 【0021】エタノールの産生に好ましい培養条件とし
ては、温度が21〜39℃、好ましくは25〜37℃で
、pHが5.0〜8.5、好ましくは5.5〜6.5の
範囲にあるのがよい。また、原料たるマルトースおよび
/または澱粉加水分解物の濃度は、1.0〜30(V/
V) %好ましくは、10〜15(V/V) %の範囲
にあるのがよい。 【0022】以上のような条件下で、本発明による新規
グラム陰性細菌は、公知のザイモモナス属に属する細菌
のそれとほぼ同等かもしくはそれ以上のエタノール産性
能を示す。例えば、本発明の具体例のひとつである前記
T109株は、マルトース15.0(W/v) %、リ
ン酸一カリウム0.2(W/v) %、酵母エキス1.
0(W/v)%を含んでなる液体培地中において、初菌
数105cells/mlレベルで、pH6.0、30
℃で静置培養したとき、少なくとも7.0(W/v培養
液) %のエタノールを生産することができる。培養液
からのエタノールの回収は、蒸留、抽出、膜分離などの
公知の手段を用いて行えばよい。 【0023】また、本発明による新規グラム陰性細菌は
α−グルコシダーゼを産生することか、培地中でマルト
ース、澱粉加水分解物を分解してグルコースを生成する
。ここで、マルトースを資化しないがグルコースを資化
してエタノールを産生する細菌を更に培地中に存在させ
て混合培養することにより、効率のよいエタノールの製
造を行うことができる。マルトースを資化しないがグル
コースを資化してエタノールを産生する細菌の具体例と
しては、ザイモモナス属に属する細菌、例えばZymo
monas mobilis ATCC10988
などが挙げられる。 【0024】 【実施例】[実験例]実験例1 菌株の取得植物の樹
液を下記の組成の集積培地に接種した。 集積用培地組成:pH6.5 酵母エキス 1.0(
W/V) %(オキソイド社製) KH2PO4 0.2(W
/V) %マルトース
2.0(W/V) %エタノール
5.0(V/V) %カビシジン(Ka
bisidin) 100ppm(W/V)エリ
スロマイシン 1ppm(W/V)
【0025】次いで、これを30℃で2〜3日間培養し
、生育および著量のガス産生が認められた培養液を、下
記組成の分離用寒天平板培地に塗布した。 分離用寒天平板培地:pH6.5 酵母エキス 1.0(
W/V) %(オキソイド社製) (NH4)2・7H2O 0.2(W/V) %
KH2PO4 0.2(W
/V) %マルトース
2.0(W/V) %カビシジン(Kabisidi
n) 100ppm(W/V)寒天
1.5(W/V)
%【0026】嫌気条件下に30℃で2〜3日間培養し
、出現したコロニーを上記寒天平板培地に画線培養し、
純粋分離を行った。純粋分離後、再度、寒天平板培地に
塗布すると共に、顕微鏡観察を行って、純化を確認した
。 上記菌株の形態的性質、各種培地上での性状および生理
学的性質は、前記の通りであった。これを新規グラム陰
性細菌T109株とした。 【0027】実験例2 エタノールの製造前記実験例
1で得たT109株を利用して、マルトースからエタノ
ールを製造した。まず、前記集積用培地に示す組成の培
地に前記菌株を接種し、30℃で24時間静置培養した
。この培養液を前記分離用寒天平板培地に示す組成の培
地に10(W/V) %量接種して、30℃で24時間
静置培養し、この培養液を前培養液とした。 【0028】この前培養液を、糖濃度150g/リット
ルのマルトース培地に10(W/V) %量接種し、3
0℃あるいは37℃で静置培養した。以上のようにして
培養した培養液を前記マルトース培地のマルトース濃度
を4、8、12、15および19%とした培地に1.0
(W/V) %量接種して、初菌数が105 cell
s/ml程度となるようにして30℃で培養し醗酵特性
を調べた。その結果は図1に示される通りである。 【0029】また、T109株に換えてザイモモナス属
細菌として(Zymomonas mobilis
)(B69)を用いて前記マルトース培地のマルトース
濃度を15(W/V) %とした培地で培養を行う実験
と、T109株にさらに前記ザイモモナス属細菌B69
を加えて培養を行う実験を行った。その結果は図2に示
される通りである。図2から、ザイモモナス属細菌B6
9との混合培養によって更にエタノール生産性が向上す
ることが分かる。
し、更に詳しくはマルトースおよび澱粉加水分解物から
のアルコール製造に利用し得る新規グラム陰性細菌に関
する。 【0002】 【従来の技術】糖質からのエタノール、特に工業用エタ
ノール、の製造には従来より酵母が用いられてきたが、
近年、ザイモモナス(Zymomonas )などの細
菌によるエタノール醗酵が注目されてきている。ザイモ
モナス属細菌は、酵母と同様に、グルコース1モルから
エタノール2モルを生成するが、エタノール生産性が酵
母よりも遥かに高くかつ醗酵速度も酵母より大きいこと
から、このザイモモナス属細菌を用いたバイオマスから
のアルコール製造が高い関心を集めている。しかしなが
ら、ザイモモナス属細菌は、醗酵性糖がグルコース、フ
ラクトースおよびスクロースに限られているなど、酵母
に比べて劣る点も存在する。従って、細菌を用いたアル
コール製造の工業的実用化のためには、ザイモモナス属
細菌と同等のエタノール生産性を有し、かつ、資化性糖
が広い菌株の取得が必須であると考えられている。 【0003】[発明の概要] 【発明が解決しようとする課題】本発明者は、耐塩性、
醗酵温度、糖資化性などの面で、既存のザイモモナス属
細菌を凌駕する微生物を自然界に求めて鋭意探索を続け
てきた。その結果、植物の樹液より分離した細菌が、資
化性糖において既存のザイモモナス属細菌より優れ、マ
ルトースおよび澱粉加水分解物からのエタノール産生が
可能なことを見出だして本発明を完成した。 【0004】従って本発明は、資化性糖の面で既存のザ
イモモナス属細菌より優れ、マルトースおよび澱粉加水
分解物からのエタノールの製造に適した新規グラム陰性
細菌を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明による
通性嫌気性グラム陰性細菌は、細胞形態が桿菌、周毛を
有し、芽胞不形成であり、キノン系がQ−9、マルトー
ス、ソルビトールおよびマンノース資化性を有し、α−
グルコシダーゼを産生するがβーガラクトシダーゼ、ア
ルギニンジヒドラーゼを産生しないもの、である。また
、本発明によるエタノールの製造法は、前記の通性嫌気
性グラム陰性細菌と同一の属に属する細菌を、マルトー
スおよび/または澱粉加水分解物を含有する培地で培養
することを含んでなるもの、である。 【0006】[発明の具体的説明]微生物の寄託本発明
による微生物の具体例であるT109株は、植物の樹液
から分離、採取されたものである。この菌株は後述する
菌学的性質をもとに、Bergey’sManualo
f Determinative Bacteriol
ogy 8th edition 、1978を参考に
して同定したが、既存のいずれの属、種にも属さない細
菌であることから、新規グラム陰性細菌と判断した。こ
の菌株は受託番号「微工研条寄第3292号(FERM
BP−3292)」のもとに、工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託されている。 【0007】菌学的性質 本発明によるT109株の菌学的性質を列挙すれば次の
通りである。 I .形態的性質 1.細胞の形および大きさ:0.7〜0.9×1.3〜
2.4ミクロンの直状桿菌(寒天培地、液体培地共に3
0℃、1夜の培養) 2.細胞の多形成の有無:なし 3.運動性の有無および鞭毛の着生状態:運動性あり、
周毛 4.胞子の有無:なし 5.グラム染色性:陰性 6.抗酸性:陰性 【0008】II.各培地における生育状態次の第1表
に示される通りである。
第1表
培養
生育状態
肉汁寒天平板培地
集落は平滑で周縁はなめらか。
色素の生産は認められない。
肉汁寒天斜面培地
菌苔は平滑で周縁はなめらか。
色素の生産は認められない。
肉汁液体培地
培地全体に生育が認められるが、
沈殿は認められない。
肉汁ゼラチン穿刺培地
培地全体に生育が認められるが、
液化は認められない。
リトマス・ミルク
凝固は認められず、酸およびアルカリ
の産生も認められない。
【0009】III .生理学的性質
:第2表に示される通りである。 【0010】IV.炭素源の利用性 第2表に示される通りである。 【0011】
第2表
T109株
Z. mobilis S. fermen
tatus 形態
桿菌 桿菌
桿菌 長さμm
1.3−2.4 2
.0−6.0 1.0−1.
9 幅 μm 0.7−
0.9 1.0−1.4
0.5−0.9 コロニーの形成
平滑 平滑。周縁ははっき
平滑。周縁ははっき
周縁は滑らか りしている。光沢な り
している。光沢な
し。乳白色。
し。乳白色。 グラム染色 −
−
−芽胞 −
−
−運動性
+ −又は+
+鞭毛
周毛 1〜4本の極毛
周毛ウレアーゼ
− N.D.
−オキシダーゼ
− −
−カタラーゼ
+ +
+OFテスト
F型 N.D.
N.D.酸素に対する態
度 通性嫌気性 通性嫌気性又は
通性嫌気性
編性嫌気性至適
生育温度 21−39
25−30
30−46 インドール産生 −
−
−メチルレッド +
N.D.
+V−P反応
+ N.D.
+クエン酸塩利用
− N.D.
+グルコースからの エ
タノール エタノール エタノー
ル生産物 炭酸ガス
炭酸ガス 炭酸ガス、少量の
酸菌体内DNA のGC含量(%) 55−57
47.5−49.5 63
.5±0.2
第2表(つづき)
T109株
Z. mobilis S. f
ermentatus キノン系
Q−9 Q−1
0食塩耐性 2.0% +
+
+ 6.0%
− −
+ 8.0%
−
− −生育pH
下限 5.1−5.6
3.9−4.1 資化性 グルコース +
+
+ フルクトース +
+
+ マルトース +
−
+ ソルビトール +
−
N.D. マンノース
+ −
N.D.酵素 α−グルコシダーゼ +
− N.D
. β−ガラクトシダーゼ −
− +
アルギニンジヒドロ ラーゼ −
N.D.
+ 【0012】菌株の同定 本発明による細菌の菌学的性状を要約すると次の通りで
ある。■集落の表面は平滑である。■グルコースからの
生産物はエタノールである。■資化性糖は、グルコース
、フルクトース、マルトース、ソルビトールおよびマン
ノースである。■鞭毛は周毛である。■キノン系はQ−
9である。■β−ガラクトシダーゼおよびアルギニンジ
ヒドラーゼは産生しない。 【0013】以上の性状より、前記したBergey’
s Manual を参考に近縁な既知菌種を検索する
と、ザイモモナス・モビリス(Zymomonas
mobilis 、ATCC10988)が最も類似
していると思われた(この菌種の菌学的性質は第2表に
示される通りである)。しかしながら、T109株とこ
のザイモモナス・モビリスを比較すると、鞭毛、GC含
量、キノン系、資化性糖の種類に違いが見られた。 【0014】また、最近報告されたサッカロバクター・
ファーメンテイタス(Saccharobacter
fermentatus gen.nov., sp
. nov. : InternationalJou
rnal of Systematic Ba
cteriology, 40, 412−414
(1990) 、この菌株の菌学的性質は第2表に示さ
れる通りである)とT109株とを比較すると、GC含
量、β−ガラクトシダーゼ、アルギニンジヒドラーゼ産
性能について違いが認められた。 【0015】以上の通り、T109株は、ザイモモナス
・モビリスおよびサッカロバクター・ファーメンテイタ
スとは異なった性質を有していることから、新属新種の
細菌であると判断される。 【0016】培養 本発明による新規グラム陰性細菌の培養は、培地の種類
および培養条件を含めて合目的的な任意のものでありう
る(培地および培養条件の好ましい具体例については後
記実験例参照)。また、その培養によって増殖させて、
所望の菌体量を得ることができる。 【0017】培地の炭素源としては、本発明による細菌
が同化しうるあらゆるものが利用可能である。具体的に
はグルコース、フルクトース、マルトース、ソルビトー
ル、マンノース、澱粉加水分解物などの糖の外に、該細
菌が利用し得る各種の合成または天然炭素源がある。窒
素源としても同様に、麦芽エキス、ペプトン、大豆抽出
液、肉エキス、酵母エキスなどの有機窒素含有物をはじ
め、該細菌が利用し得る各種の合成又は天然物が利用可
能である。微生物培養の常法に従って、食塩、リン酸塩
などの無機塩類、カルシウム、マグネシウム、鉄などの
金属の塩類、ビタミン、アミノ酸などの微量栄養源も必
要に応じて添加することができる。 【0018】培養温度は21〜39℃、好ましくは25
〜37℃である。培養pHは5.0〜8.5、好ましく
は5.5〜6.5であり、1日〜7日間嫌気的に攪拌又
は振とうしながら培養を行う。 【0019】エタノールの製造 本発明による新規グラム陰性細菌を用いたエタノールの
製造法は、本発明による新規グラム陰性細菌をマルトー
スおよび/または澱粉加水分解物を含有した培地で培養
することからなるものである。さらに、本発明によるエ
タノールの製造法にあっては、本発明による新規細菌が
分類学上属することとなる属と同一の属に属する細菌で
あってエタノール産性能を有するものを用いることもそ
の一態様として本発明に包含される。 【0020】本発明による新規グラム陰性細菌は主にグ
ルコースを資化してエタノールを産生する能力を有する
とともに、α−グルコシダーゼを産生する能力を有する
。培地中に産生されたこのα−グルコシダーゼは、マル
トースさらには澱粉加水分解物を分解してグルコースと
する。こうして分解されたグルコースもまた本発明によ
る新規グラム陰性細菌に資化されてエタノールとするこ
とが可能であることから、本発明によるエタノールの製
造法は資化性糖の範囲が広く有利である。 【0021】エタノールの産生に好ましい培養条件とし
ては、温度が21〜39℃、好ましくは25〜37℃で
、pHが5.0〜8.5、好ましくは5.5〜6.5の
範囲にあるのがよい。また、原料たるマルトースおよび
/または澱粉加水分解物の濃度は、1.0〜30(V/
V) %好ましくは、10〜15(V/V) %の範囲
にあるのがよい。 【0022】以上のような条件下で、本発明による新規
グラム陰性細菌は、公知のザイモモナス属に属する細菌
のそれとほぼ同等かもしくはそれ以上のエタノール産性
能を示す。例えば、本発明の具体例のひとつである前記
T109株は、マルトース15.0(W/v) %、リ
ン酸一カリウム0.2(W/v) %、酵母エキス1.
0(W/v)%を含んでなる液体培地中において、初菌
数105cells/mlレベルで、pH6.0、30
℃で静置培養したとき、少なくとも7.0(W/v培養
液) %のエタノールを生産することができる。培養液
からのエタノールの回収は、蒸留、抽出、膜分離などの
公知の手段を用いて行えばよい。 【0023】また、本発明による新規グラム陰性細菌は
α−グルコシダーゼを産生することか、培地中でマルト
ース、澱粉加水分解物を分解してグルコースを生成する
。ここで、マルトースを資化しないがグルコースを資化
してエタノールを産生する細菌を更に培地中に存在させ
て混合培養することにより、効率のよいエタノールの製
造を行うことができる。マルトースを資化しないがグル
コースを資化してエタノールを産生する細菌の具体例と
しては、ザイモモナス属に属する細菌、例えばZymo
monas mobilis ATCC10988
などが挙げられる。 【0024】 【実施例】[実験例]実験例1 菌株の取得植物の樹
液を下記の組成の集積培地に接種した。 集積用培地組成:pH6.5 酵母エキス 1.0(
W/V) %(オキソイド社製) KH2PO4 0.2(W
/V) %マルトース
2.0(W/V) %エタノール
5.0(V/V) %カビシジン(Ka
bisidin) 100ppm(W/V)エリ
スロマイシン 1ppm(W/V)
【0025】次いで、これを30℃で2〜3日間培養し
、生育および著量のガス産生が認められた培養液を、下
記組成の分離用寒天平板培地に塗布した。 分離用寒天平板培地:pH6.5 酵母エキス 1.0(
W/V) %(オキソイド社製) (NH4)2・7H2O 0.2(W/V) %
KH2PO4 0.2(W
/V) %マルトース
2.0(W/V) %カビシジン(Kabisidi
n) 100ppm(W/V)寒天
1.5(W/V)
%【0026】嫌気条件下に30℃で2〜3日間培養し
、出現したコロニーを上記寒天平板培地に画線培養し、
純粋分離を行った。純粋分離後、再度、寒天平板培地に
塗布すると共に、顕微鏡観察を行って、純化を確認した
。 上記菌株の形態的性質、各種培地上での性状および生理
学的性質は、前記の通りであった。これを新規グラム陰
性細菌T109株とした。 【0027】実験例2 エタノールの製造前記実験例
1で得たT109株を利用して、マルトースからエタノ
ールを製造した。まず、前記集積用培地に示す組成の培
地に前記菌株を接種し、30℃で24時間静置培養した
。この培養液を前記分離用寒天平板培地に示す組成の培
地に10(W/V) %量接種して、30℃で24時間
静置培養し、この培養液を前培養液とした。 【0028】この前培養液を、糖濃度150g/リット
ルのマルトース培地に10(W/V) %量接種し、3
0℃あるいは37℃で静置培養した。以上のようにして
培養した培養液を前記マルトース培地のマルトース濃度
を4、8、12、15および19%とした培地に1.0
(W/V) %量接種して、初菌数が105 cell
s/ml程度となるようにして30℃で培養し醗酵特性
を調べた。その結果は図1に示される通りである。 【0029】また、T109株に換えてザイモモナス属
細菌として(Zymomonas mobilis
)(B69)を用いて前記マルトース培地のマルトース
濃度を15(W/V) %とした培地で培養を行う実験
と、T109株にさらに前記ザイモモナス属細菌B69
を加えて培養を行う実験を行った。その結果は図2に示
される通りである。図2から、ザイモモナス属細菌B6
9との混合培養によって更にエタノール生産性が向上す
ることが分かる。
【図1】本発明による新規グラム陰性細菌のマルトース
濃度に対するマルトース醗酵特性を示す図。
濃度に対するマルトース醗酵特性を示す図。
【図2】本発明による新規グラム陰性細菌とザイモモナ
ス属細菌B69との混合培養によるエタノール生産の結
果を示す図。
ス属細菌B69との混合培養によるエタノール生産の結
果を示す図。
Claims (8)
- 【請求項1】細胞形態が桿菌、周毛を有し、芽胞不形成
であり、キノン系がQ−9、マルトース、ソルビトール
およびマンノース資化性を有し、α−グルコシダーゼを
産生するがβーガラクトシダーゼ、アルギニンジヒドラ
ーゼを産生しない、通性嫌気性グラム陰性細菌。 - 【請求項2】グルコースを資化してエタノールを産生す
る、請求項1記載の通性嫌気性グラム陰性細菌。 - 【請求項3】培地中にα−グルコシダーゼを分泌し、マ
ルトースをグルコースに分解し、これを菌体内に取り込
みエタノールを産生する、請求項1記載の通性嫌気性グ
ラム陰性細菌。 - 【請求項4】澱粉加水分解物からエタノールを産生する
、請求項1記載の通性嫌気性グラム陰性細菌。 - 【請求項5】マルトース15.0(W/v) %、リン
酸一カリウム0.2(W/v) %、酵母エキス1.0
(W/v) %を含んでなる液体培地中において、初菌
数105cells/mlレベルで、pH6.0、30
℃で静置培養したとき、少なくとも7.0(W/v培養
液) %のエタノールを生産する、請求項1記載の通性
嫌気性グラム陰性細菌。 - 【請求項6】T109株(微工研条寄第3292号)で
ある、請求項1記載の通性嫌気性グラム陰性細菌。 - 【請求項7】請求項1〜6いずれか一項記載細菌と同一
の属に属する細菌を、マルトースおよび/または澱粉加
水分解物を含有する培地で培養することを含んでなる、
エタノールの製造法。 - 【請求項8】ザイモモナス属に属する細菌を更に存在さ
せてなる、請求項7記載のエタノールの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3042054A JPH04281783A (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | マルトースからのエタノール製造に適した新規細菌 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3042054A JPH04281783A (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | マルトースからのエタノール製造に適した新規細菌 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04281783A true JPH04281783A (ja) | 1992-10-07 |
Family
ID=12625400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3042054A Pending JPH04281783A (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | マルトースからのエタノール製造に適した新規細菌 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04281783A (ja) |
-
1991
- 1991-03-07 JP JP3042054A patent/JPH04281783A/ja active Pending
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