JPH04292249A - 制動力制御装置 - Google Patents

制動力制御装置

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Publication number
JPH04292249A
JPH04292249A JP7838691A JP7838691A JPH04292249A JP H04292249 A JPH04292249 A JP H04292249A JP 7838691 A JP7838691 A JP 7838691A JP 7838691 A JP7838691 A JP 7838691A JP H04292249 A JPH04292249 A JP H04292249A
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JP
Japan
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valve
control
cylinder
pressure
piston
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Application number
JP7838691A
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English (en)
Inventor
Masahiro Tsukamoto
雅裕 塚本
Akira Higashimata
章 東又
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制動力制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車両の制動力制御システムにおけるブレ
ーキ液圧系に挿入して用いられるブレーキアクチュエー
タに適用して好適な作動圧制御アクチュエータが本出願
人によって提案されている(特願平2−13672号)
【0003】このものによれば、アクチュエータの大型
化を回避し得、特にモータ等のピストン駆動手段の小型
化、省力化等に寄与できる。また、アンチスキッド制御
、トラクション制御も達成できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】より詳しくいえば、次
のようにして実現できる。アンチスキッド制御について
は、制動力が高すぎて車輪がスリップ状態となった場合
に行うが、この場合には、スリップ情報に基づき、弁手
段として具備せしめられている第1のバルブをまず閉じ
(これにより、マスターシリンダと圧力制御用シリンダ
に画成の両室との間の遮断が可能である)、次に第2の
バルブを閉じる(これにより、該両室相互間の遮断が可
能である)ことで、制御用シリンダのピストン両側の両
室にスリップを始めたときのホイールシリンダ圧力を保
持せしめる。しかして、かかる状態でピストンに推力を
与えて、制御用シリンダの一方の室であるホイールシリ
ンダ接続側室の容積を拡張し、ホイールシリンダの圧力
を減圧して、スリップを止めるように制御を行う。
【0005】この際に必要なピストンの駆動力は、制御
用シリンダの上記ホイールシリンダ接続側室の圧力を、
スリップを開始した圧力からスリップを止める圧力まで
減圧する分のみの力で済み、駆動手段の容量は小さなも
ので充分となる。
【0006】また、トラクション制御については、車輪
の駆動力が強すぎて車輪が空転状態になった場合に行う
が、この場合にも、本アクチュエータを使用することが
できる。即ち、この場合は、上記の第2のバルブの方の
みを閉じ、制御用シリンダの上記ホイールシリンダ接続
側室の容積を縮小するように(圧力を高めるように)ピ
ストンに推力を与えるようにし、このようにすることで
該当車輪を制動し空転を抑えることができる。
【0007】上述のようなアクチュエータ、及びその制
御によって、アンチスキッド制御とトラクション制御と
を1個のアクチュエータで実現でき、かつピストンの駆
動手段はコンパクトにできる利点がある。
【0008】しかして、上記では、アクチュエータの構
造として、弁手段は閉成時には、その閉弁状態がソレノ
イドの励磁などの操作のみに依存して維持される構成と
したものであったことから、次のような点では、なお改
良を加える余地がある。即ち、アンチスキッド制御を行
う際に弁手段を完全に閉じてしまうため、例えば、フル
ブレーキでアンチスキッド制御開始後に運転者がブレー
キを緩めても、その圧力がホイールシリンダには直接的
には伝わらない。従って、たとえ運転者が制動力低下、
制動中止の意志をもってブレーキペダルを戻したとして
も、それだけでは、こうした運転者の制動中止等に係る
意志は車両には伝わらない。
【0009】もっとも、マスターシリンダの圧力、また
はブレーキペダル踏力などの検出で意志を制御に反映さ
せることは可能なのである。従って、上記提案に係るも
のをブレーキアクチュエータとしシステムに組み込むと
き、そうすることはできるのであるけれども、上記のそ
れだけではという意味は、かかる検出機能を別途使用し
ないで、運転者の意志(制動中止等)伝えようとする、
あるいは制御の終了判断を行う場合には、必要な情報と
して制御開始判断に用いるスリップ状態などの情報では
不十分であるということである。
【0010】本発明の目的は、上述のような点に着目し
、先の提案に係るアクチュエータを利用しつつ、制御中
であっても運転者の意志をホイールリンダに適切に伝え
ることが可能で、しかもこれをブレーキペダルの踏力検
出などの処理をしないでも行なえるようにすることので
きる制動力制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記の
制動力制御装置が提供される。即ち、車両の走行状態を
検出する状態検出手段と、マスターシリンダとホイール
シリンダ間のブレーキ圧系に挿入するブレーキアクチュ
エータとして、圧力制御用シリンダを有し、該制御用シ
リンダは内部が摺動可能なピストンにより第1及び第2
の2室に分割される共に、該ピストンに対しピストンを
駆動するピストン駆動手段が設けられており、また、第
1及び第2の2つの開閉用のバルブを備える弁手段を有
し、前記制御用シリンダの第1室は該第1バルブを介す
る通路によりマスターシリンダと接続され、制御用シリ
ンダの第2室がホイールシリンダに接続される共に、第
2バルブ及び第1バルブを介する通路によりマスターシ
リンダと接続されるように構成されており、かつ、第1
バルブは駆動操作で開閉できるオペレートチェック弁と
して、そのチェック弁の向きを前記制御用シリンダから
マスターシリンダへの作動液の流通は許し、逆方向への
流通は許さない方向とするよう構成してあるアクチュエ
ータと、前記状態検出手段の検出状態に応じて前記アク
チュエータの弁手段の開閉制御を行うと共に、ピストン
駆動手段に与える駆動命令を制御する制御手段であって
、前記第1バルブを、状態検出手段によって検出される
車輪のスリップ状態が所定状態以上のときには閉じるよ
うに、かつピストン駆動手段への駆動指令値が0または
前記制御用シリンダの第2室を収縮させる指令のときに
は開くように制御する制御手段とを具備して制動力制御
装置、上記において、第1バルブをオペレートチェック
弁とすることに代えて、第1バルブと並列に逆止弁を設
ける構成とすると共に、その逆止弁の向きを制御用シリ
ンダからマスターシリンダへの作動液の流通は許し、逆
方向への流通は許さない方向とするように構成してなる
制動力制御装置である。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明では、そのブレーキアクチ
ュエータにおける弁手段の第1バルブは、駆動操作で開
閉できるオペレートチェック弁となされて、そのチェッ
ク弁の向きを制御用シリンダからマスターシリンダへの
作動液の流通は許し、逆への流通は許さない方向とした
ものであり、制御手段は、かかる第1バルブに対し、状
態検出手段によって検出される車輪のスリップ状態が予
め定めた或る状態以上となったときに第1バルブを閉じ
、ピストンへの駆動指令値が0または制御用シリンダの
ホイールシリンダ側第2室を収縮させる指令となった時
点で第1バルブを開くように制御する。これにより、第
1バルブを制御指令で閉じている制御中でも、もし所要
のブレーキペダル踏力の減少があれば、これが速やかに
ホイールシリンダに伝わり、かつまた、スリップ状態で
もって制御の開始、終了判断も可能ならしめる。
【0013】請求項2記載の発明は、第1バルブと並列
に逆止弁を設け、その逆止弁の向きを制御用シリンダか
らマスターシリンダへの作動液の流通は許し逆への流通
は許さない方向とし、その制御手段で請求項1と同様の
第1バルブの開閉制御を行うものであり、これによって
も、前記と同じ作用が実現される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明制動力制御装置の一実施例を示
す。図中、FL, FRは左右前輪、RL, RRは左
右後輪、1はブレーキペダル、2はブレーキペダル踏力
に応じた液圧PM を管路3に出力する圧力源としての
マスターシリンダ、4はブレーキアクチュエータユニッ
トを夫々示す。 各車輪は夫々各輪毎に制動力を与えるホイールシリンダ
51〜54を備え、これらホイールシリンダは、マスタ
ーシリンダ液圧PM をアクチュエータユニットにより
制御して得られる管路61〜64へのブレーキ液圧に応
動し、車輪と共に回転する各輪のブレーキディスク71
〜74を制動する。
【0015】ブレーキアクチュエータユニット4は、後
述のコントローラ(コントロールユニット)と共に制動
力制御システムを構成するもので、マスターシリンダと
ホイールシリンダ間の液圧回路の途中に配される第1、
第2バルブを有する弁手段と、制御用シリンダを含むア
クチュエータ本体とを備えるブレーキアクチュエータを
1以上含んで構成される。本実施例では、制動力制御シ
ステムは、アンチスキッド制御に関し、4チャンネル(
4CH) 、4センサ方式によるものとし、それ故、上
記のブレーキアクチュエータは、前後左右の各輪毎のブ
レーキ液圧供給系毎に設けるものとする。
【0016】本制動力制御システムでは、図1にみられ
るように、マスターシリンダ液圧を検出する液圧センサ
や、ブレーキペダルの踏込力を検出する踏力センサは、
これらを有していなくてもよい。
【0017】図2は、上記システムで用いることのでき
る液圧制御用のブレーキアクチュエータユニットにおけ
る一のチャンネル(CH)のブレーキアクチュエータの
構成の一例を示す。一のチャンネルのブレーキアクチュ
エータは、アクチュエータ本体4Aと、第1バルブ及び
第2バルブを有する弁手段としてのバルブ部4Bと、ア
クチュエータ本体の制御用シリンダの後述の第1室に接
続されるアキュムレータ4Cとを有する。また、アクチ
ュエータ本体4Aのピストンを駆動するピストン駆動部
P/D を備える。アクチュエータ本体4Aは、バルブ
部4Bとは管路28, 29を介して接続され、また、
その制御用シリンダの後述の第2室が、対応車輪のホイ
ールシリンダ及びブレーキディスクから成るブレーキユ
ニットと接続される。
【0018】バルブ部4Bの第1、第2の各バルブ、及
びピストン駆動部P/D は、コントローラ34により
制御される。コントローラ34は、入力I/F34a 
 、CPU34b  、RAM 、ROM から成る記
憶回路34c 、出力I/F34d  等を有するマイ
クロコンピュータを用い、各チャンネル系の制御対象部
の制御を実行する。
【0019】図3は上記ブレーキアクチュエータの主と
してバルブ部4Bの構成例を示し、また図4は主として
アクチュエータ本体4A等の部分の構成例を示す。以下
、これらも参照して詳述する。
【0020】アクチュエータ本体4A(図4)は圧力制
御用のシリンダ8を具え、これに可動部材としての容積
変更ピストン9を摺動自在に嵌合すると共に、シリンダ
8の両端を夫々端蓋10, 11及び軸受シール12,
 13により塞いで、両側に第1室(液室)14、第2
室(液室)15を画成する。こうしてシリンダ内部はピ
ストン9によって2室に分割される。ピストン9の両端
には更にピストンロッド16, 17を植設し、これら
ピストンロッドを軸受シール12, 13に封止して摺
動自在に貫通する。そして、ピストンロッド16, 1
7には夫々反離方向にばね18, 19を作用させ、こ
れによりピストン9を図4の図示の中立位置に弾支する
。これらばねは、後述のピストン駆動手段への入力が0
の場合にピストンを該中立位置に復帰させるリターンス
プリングとして機能する。
【0021】シリンダの図中右側の第1室14はアキュ
ムレータ4Cと接続すると共に、バルブ部(弁手段)4
B(図3)の第1バルブ20を介してマスターシリンダ
圧管路3に接続し、左側の第2室15はホイールシリン
ダ5に至るブレーキ液圧管路6へ接続すると共に、バル
ブ部4Bの第1バルブ20、及び第2バルブ22を介し
てマスターシリンダ圧管路3に接続する。ここに、アキ
ュムレータ4Cについては、これは室23を有し、該室
23がアクチュエータ本体4Aの各入出力ポート 24
a〜24d のうちのポート24d に接続される。ア
キュムレータ4Cはまた、ピストン25、ばね26、ば
ねサポート27を具え、前記制御用シリンダ8の第1室
14から作動液(油)が流れ込むと、これによりばね2
6が押し縮められてピストン25が移動し、上記第1室
14の圧力変化をばね26の撓み分のみに抑える働きを
するものとなす。
【0022】図3において、上記バルブのうち、第2バ
ルブ22は、ボディ内に挿置したプランジャ22a が
ばね22b により図示の開弁位置に付勢されて開かれ
、後述のコントローラ34よりの指令電流が与えられる
とソレノイド22c の励磁(ON)により図3中左方
向に該プランジャが吸引され、これでプランジャ先端を
バルブシート22d に着座させて閉じられる常開電磁
弁とする。
【0023】一方、第1バルブ20は、例えばソレノイ
ドへの通電、及びその遮断で作動可能であってかかる操
作でも開閉することができるオペレートチェック弁とし
、そのチェック弁の向きは、制御用シリンダ8からマス
ターシリンダ2への作動液(油)の流通は許し、逆への
流通は許さない方向とする。このため、該バルブ20は
、ボディ内にプランジャ20a を摺動自在に挿置し、
これをばね20b により図3中左方向へ付勢すると共
に、図示の常態位置で該プランジャ20a の左端に圧
接するポペット弁体21a を配設し、該ポペット弁体
21a に対しばね21b により図中右方向へのばね
力を作用させる。これらばね20b, 21bは、ばね
21b のばね力がばね20bのそれに対し弱く設定し
、これにより、プランジャ20a がポペット弁体21
a をばね21b に抗して図中左方向へ押込むものと
する。従って、ポペット弁体21a のかかる位置でチ
ェック弁は開いたままの状態となり、マスターシリンダ
2と接続されるポート21c は、ポペット弁体21a
 及び該弁体に対する弁座21d 間に形成されるポー
ト21e を経て第2バルブ22に対するポート21f
 に通じ、これによりポート21c からポート21f
 に至る液圧通路を形成する。また、この場合の弁体2
1a と弁座21d の間隔L1は、図3図示位置から
のプランジャ20a の右行時の移動量L2に対し、L
1<L2 の関係に設定しておくものとする。
【0024】第1バルブ20は、こうしてソレノイド2
0c の非通電時(OFF時) には、即ちコントロー
ラからの指令電流が0の場合には開弁状態にあるが、コ
ントローラから電流が与えられソレノイド20c が励
磁(ON)されると、プランジャ20が移動量L2をも
ってボディ内端面20d によって規制される図5の右
限位置へと移動し、これに伴いポペット弁体21a も
ばね21b により右方向へ移動する。 ここで、前述の如く弁体21a と弁座21d の間隔
L1、プランジャ20a の移動量L2がL1<L2 
と設定されているため、図5に示すように、ポペット弁
体21a がポート21e を閉じ前述の液圧通路が遮
断されると共に、この時点で弁体21aはプランジャ2
0a から解放される。従って、この状態(図5の状態
)では、第1バルブはオペレート操作のないチェック弁
と同じ構成となる。
【0025】第1バルブ20は、上述のようにしてソレ
ノイド20c の通電時(ON 時) には閉じられ、
しかしてその状態では、マスターシリンダ側のポート2
1c の圧力が第2バルブ22側のポート21f の圧
力より高い場合にはその圧力差でポペット弁体21a 
が図5中右方向へ押えつけられ、これにより両ポート2
1c, 21f間を閉じ、その自閉位置を維持する一方
、第2バルブ側のポート21f の圧力が相対的に高い
場合には、図5に示す状態からポペット弁体21a が
図5中左方向へ押し退けられる結果、そのときはソレノ
イド20c が励磁されている状態でも両ポート21c
, 21f間は連通する。
【0026】第1バルブ20のポート21f は第2バ
ルブ22のポート22e に接続し、第2バルブ22内
の弁室22f 、及びポート22g を介し通路28、
ポート24a を経てシリンダの第2室15へ接続する
。該室15はポート24c を通しホイールシリンダと
接続される。また、上記ポート21f は、弁室22f
 内を直接通過し、及びポート22h を介し通路29
、ポート24b によりこれを直接シリンダの第1室1
4に接続する。該室14は、既述の如くアキュムレータ
4Cと接続される。なお、これらバルブは図示例ではア
クチュエータ本体と別体であるが、一体的に設けるよう
にしてもよい。
【0027】図4に示す如く、前記シリンダ8内を2分
するピストン9のロッド17の先端部にはボールねじ1
7a を形成し、これにボールナット30を螺合する。 このボールナット30は軸受 31a〜31c により
軸線方向へ動かないよう回転自在に支持し、ボールナッ
ト30は外周に外歯30a を形成する。この外歯30
a には、ピストン9を摺動させるためのピストン駆動
手段としての正逆回転可能なトルクモータ32で回転さ
れるピニオン33を噛合させる。上記ボールねじ、ボー
ルナット等によりトルクモータの出力を容積変更ピスト
ン9の推力に変換するトルク・推力変換機構を構成し、
モータ32のトルクがピストン9の推力として与えられ
る。また、かかる変換機構では力が双方向に伝達される
ため、制御時、モータからの力がシリンダ8の第1,第
2の両室に生じる差圧による力と釣合うように制御され
る。
【0028】なお、図4中36, 37はばね18, 
19のためのストッハー、38はピストン9に取付けた
シール材を示す。
【0029】上記のようなブレーキアクチュエータを制
御対象チャンネルのブレーキ液圧系に介挿し、第1バル
ブ20、第2バルブ22の開閉、及びトルクモータ32
に与える推力指令 (駆動指令) はコントローラ34
により制御し、このコントローラ34には車輪の回転周
速 Vw を検出する車輪速センサ35からの信号等を
入力する。図1に示した4チャンネル、4センサ方式の
場合には、各輪毎の車輪速センサ351〜354 から
の信号を入力する。
【0030】コントローラ34は、図2に示した如くの
、入力検出回路(入力I/F)と、演算処理回路(CP
U) と、該演算処理回路で実行される制動力制御用の
プログラム及び演算結果等を格納する記憶回路と、ブレ
ーキアクチュエータの第1、第2バルブ20, 22、
トルクモータ32に制御信号を供給する出力回路 (出
力I/F)等とで構成され、各バルブのソレノイドをオ
ン、オフする信号を出力すると共に、トルクモータの駆
動指令値に応じた電流を出力する。
【0031】コントローラ34は、該当車輪のスリップ
状態に応じて上記制御を行うが、前述のようにオペレー
トチェック弁とした第1バルブ20の制御に関しては、
車輪の検出スリップ状態が予め定めた或る状態以上とな
った時に閉じるように、かつモータ32への駆動指令値
が、0または制御用シリンダの第2室15を収縮させる
指令(増圧指令)となった時に開くように、該バルブに
対する制御を実行する。
【0032】望ましくは、第2バルブ22側については
、これをモータ32への駆動指令値が0、または0近傍
のときのみ開くようにし、それ以外のときは閉じている
ように制御する。コントローラ34は、望ましくはまた
、モータ32への駆動指令値は、車輪のスリップ状態を
或る最適なスリップ状態、または最適な空転状態に保つ
ような値として計算するようにし、かつ、スリップ状態
を最適にするために計算された駆動指令値が制御用シリ
ンダの第2室15を収縮させる指令となった場合、また
は空転状態を最適にするために計算された駆動指令値が
制御用シリンダの第2室15を拡大させる指令となった
場合には、各々指令値を0とするようになす。また、望
ましくは、第1バルブ20に対する制御では、車輪のス
リップ状態が予め定めれた或る状態を下回った時にも該
バルブを開くような制御を実行する。
【0033】図6,7は、コントローラ34で実行され
る制御プログラムの一例を示す。本プログラムは一定時
間毎に実行される。また、基本的に、制御は各輪毎に図
6,7に示される如き処理内容に従うものとして実行す
ることができるが、ここでは、図示例は、アンチスキッ
ド(ABS) 制御の他、トラクション(TRC) 制
御をも行う場合のものであるため、駆動輪 (例えば後
輪側) についてのプログラムフローチャートである。
【0034】図6において、ステップ110, 111
は、夫々アンチスキッド制御中か否か、トラクション制
御中か否かにつての判別ステップである。これらのチェ
ックは、後述のアンチスキッド制御に関するP(ABS
)値、及びトラクション制御に関するP(TRC)値に
つき、夫々値0でないかどうかを監視して行うことがで
きる。ステップ110 の答が Yesのときは後述の
ステップ120 へ、またステップ111 の答が Y
esのときは後述のステップ130 へ、夫々進む一方
、いずれの答もNoの場合には、前回ループはアンチス
キッド制御実行中でもなく、かつトラクション制御実行
中でもないとみて、ステップ112 以下へ進み、今回
ループがそれら制御の開始タイミングに該当するかどう
かについて、更に判断する。即ち、ステップ112では
、車輪のスリップ状態を検出してそれが予め定めた車輪
スリップ状態以上であるかどうかをチェックする。ここ
では、車輪スリップ率Sを演算すると共に、所定のしき
い値S1以上か否かを判別することにより、スリップ状
態の検出、判定を行うこととする。スリップ率Sの演算
にあたっては、車輪速 Vw 値と実車速値(例えば、
車輪速に基づき周知の方法で求めた車体速値)とを用い
、S=(実車速−車輪速)/実車速 により車輪スリップ率を演算する。
【0035】スリップ率Sがしきい値S1以上のときは
、制動力ロックに至るとみて、アンチスキッド制御ルー
チンへ制御を進めるべく、後述のステップ121 へ進
む一方、然らざれば、今回ループでもアンチスキッドは
不要と判断し、第1バルブ20の開状態を維持し(ステ
ップ113)、ステップ114 で、先に触れたP(A
BS)値を値0に設定し、ステップ115 以下へ進む
。ここに、該P(ABS)値は、後述のステップ123
 において、その値が、車輪のスリップ状態を最適なス
リップ状態に保つような値として算出されるアンチスキ
ッド制御のための制御圧力指令値である。
【0036】しかして、ステップ115 へ進むと、こ
こでは車輪の空転をチェックし、その答が Yesの場
合、即ち該当車輪の駆動力が強すぎて車輪が空転状態に
なって加速スリップ(ホイールスピン)を起こしている
と判断したら、車輪制動により空転、即ちホイールスピ
ンを抑制するトラクション制御を開始するべく、該ステ
ップ115 からステップ130 へ進む一方、答がN
oのときは、今回ループはトラクション制御開始時期に
も該当しないとみて、ステップ116 で先に触れたP
(TRC)値を値0に設定し、ステップ140 (図7
)以降へ処理を進める。上記P(TRC)値は、トラク
ション制御時、ステップ130 において、最適な空転
状態に保つような値として算出されるトラクション制御
指令値であり、より詳しくは、車輪制動によって、空転
を止め最適な駆動状態となるのに必要な制動圧力値であ
る。
【0037】ステップ140 では、本プログラム例で
は、F(0UT) = P(ABS) + P(TRC
)なる式により、P(ABS)値とP(TRC)値の和
としての値をF(OUT)値として設定する。かくして
モータ32によりピストン9に与える推力指令値を演算
する。該F(OUT)値は、該当車輪のホイールシリン
ダ液圧の圧力変化目標値で、圧力変化(減圧、増圧)に
応じ負、及び正の値をとるものとする(後述のように、
アンチスキッド制御での制御値P(ABS)は負の値と
して算出されたとき減圧指令で、トラクション制御時で
の制御値P(TRC)は正の値として算出されたとき増
圧指令である)。
【0038】続くステップ141 では、上記F(OU
T)値の絶対値を用いて、それが0又は0近傍の値であ
るか否かをチェックし、その結果でステップ142 ま
たは144 に進む。しかして、今は、P(ABS)及
びP(TRC)が夫々値0として設定(ステップ114
, 116) されてステップ140 以下へ進んでき
ていることから、上記F(OUT)値は値0であり、従
ってステップ141 の判別の結果、答はYes であ
る。この場合は、第2バルブ22の開状態を維持し(ス
テップ142 )、かつステップ143 で上記F(O
UT)値を値0に設定(今の場合は、値0への再設定)
し、ステップ145 において出力処理を実行して本プ
ログラムを終了する。
【0039】該出力処理での内容は、上記ステップ14
0 での算出推力指令値F(OUT)、またはステップ
143 での設定F(OUT)値(=0)に応じて、ト
ルクモータ32に制御電流を出力することから成り、今
の場合はF(OUT)=0によりモータ電流は0とされ
、モータOFF の状態を継続する。
【0040】通常の制動は、上述のループでの処理がな
されているとき行うことができる。即ち、直進からの緩
ブレーキの場合、アンチスキッド制御用の制御指令値P
(ABS)、トラクション制御用の制御指令値P(TR
C)のいずれも値0と設定され(ステップ114, 1
16)、スリップも空転もせず、第1バルブ20及び第
2バルブ22とも開いている(ステップ113, 14
2)。従って、ブレーキペダル1の踏込みにより発生し
たマスターシリンダ液圧 PM は、図3の開状態の第
1バルブ20のポート21e 、第2バルブ22の弁室
22f 及びポート22g 、制御シリンダの第2室1
5を経てそのままホイールシリンダ5にブレーキ液圧 
PW として達し、通常通りマスターシリンダ圧そのも
ので制動を行うことができる。一方、マスターシリンダ
液圧 PM は、第2バルブ22の弁室22f からポ
ート22hを経てシリンダの第1室14にも至り、更に
アキュムレータ4cへ達する。この状態では、第1室1
4と第2室15は等圧であり、更にモータ32がOFF
 でこれから与えられる推力Fは0である(ステップ1
43, 145)ため、ピストン9はばね18, 19
により図4図示の所定の中立位置に保たれている。
【0041】アンチスキッド制御は、上述のように制動
時、両室を互いに等しい圧力とした状態でこれら室内に
圧力を封じ込め、第2室液圧、従ってホイールシリンダ
液圧PW を変更することによって行う。即ち、前記ス
テップ112 では車輪スリップ率Sを監視しており、
その結果、Yes の答が得られたらアンチスキッド制
御を開始する。スリップ率Sは既述のように求められ、
従ってスリップ率Sが大きいほど激しくスリップしてい
ることになるので、先ず、スリップ率Sが前記しきい値
 S1 を越えたら、ホイールシリンダ圧はその時点で
の PW 値(= PM 値) 以上上昇させる必要が
ないため、第1バルブ20を閉じる(ステップ121)
。即ち、図5の状態とするのでり、ポペット弁体21a
 によりマスターシリンダ2から制御用シリンダへ向う
方向の流通は、これを阻止する。
【0042】次にステップ123 でアンチスキッド作
動のための制御指令圧力P(ABS)値を計算する。こ
こに、該P(ABS)値の算出については、該ステップ
123 実行時点での車輪スリップ状態から、どこまで
ホイールシリンダ圧を減らせばスリップ率Sをしきい値
S1と該S1値より小なる所定のしきい値S3の間にで
きるかという値を計算することによって行う。具体的に
は、その範囲を決める各しきい値S1,S3は、理想ス
リップ率近辺にスリップ率を保つようにするための設定
値で、車両の制動が最大になるようなスリップ率に或る
幅をつけ、その上限、下限などのように予め所定値に定
めておくものとする。例えば、しきい値S1= 0.3
 、しきい値S3= 0.1 等の如く、S1> S3
 の関係に設定する。更に、アンチスキッド制御開始後
のループにおいて後述のステップ120 で適用される
しきい値S2との関係でいえば、該しきい値S2は上記
S1, S3値よりも更に小さな値の判別値であって、
例えば上掲の設定例の場合は、S2= 0.01などの
ように定め、S1> S3 > S2 の大小関係とな
るように設定するものとする。続くステップ124 (
図7)では、ステップ123 で計算して得られるP(
ABS)値につき、P(ABS)<0が成立するか否か
、即ち減圧すべきかどうかを判断し、その答がNoのと
きには後述のステップ125, 126へ処理を進める
一方、Yes の場合にはこれらステップをスキップし
て直接前記ステップ140 へ進む。
【0043】この場合、ステップ140 では、圧力変
化目標値である推力指令値F(OUT)は上記P(AB
S)値に設定され(トラクション制御指令値P(TRC
)は、アンチスキッド制御時は値0)、ステップ141
 の判別結果はNoとなることから、第2バルブ22を
閉じ(ステップ144 )、前記ステップ145 を実
行して本プログラムを終了する。
【0044】こうして、アッチスキッド制御ルーチンに
入り、次回以降のループでは、ステップ110 からス
テップ120 へ進む。即ち、アンチスキッド制御開始
後は、ステップ120 実行毎、スリップ率Sが前記し
たしきい値S2を下回るか否かを監視する。その結果、
下回った場合には、制御用シリンダ8内の圧力保持の必
要なしと判断して第1バルブ20を開き(ステップ12
2 )、P(ABS)値が0になるまで制御するが、し
きい値S2を越えているときは前記ステップ121, 
123を実行し、以下上述したステップ124 →ステ
ップ140 →ステップ141 →ステップ144 →
ステップ145 でアンチスキッド制御を実行していく
【0045】ここで、トラクション制御について説明し
ておくと、この制御の場合は、車輪の空転を検出すると
ころから開始される。即ち、前記ステップ115 (図
6)で空転を検出したら、ステップ130 へ進んで、
空転を止め最適な駆動状態となるのに必要な制動圧力値
P(TRC)を計算する。次にステップ131 (図7
)において、P(TRC)値につき、P(TRC)>0
が成立するか否か、即ち増圧すべきかどうかを判断し、
その答がNoでP(TRC)値が0以下(減圧指令)の
ときは制御する必要なしと判断し、P(TRC)値を値
0に設定して(ステップ132 )、前記ステップ14
0 へ進む一方、Yes の場合には該ステップ131
 から直接ステップ140 へ進む。
【0046】このように、ステップ131 からステッ
プ140 へと処理が進められる場合は、推力指令値F
(OUT)は上記P(TRC)値に設定され、ステップ
141 からステップ144 へ進み、ここで第2バル
ブ22を閉じ、前記出力処理ステップ145 を実行し
て本プログラムを終了する。従って、上記ステップ11
5 からの制御開始判断を含む処理ループを一度実行後
の次回ループ以降は、即ち制御開始後は、前記ステップ
111 からステップ130 へ進み、以下、ステップ
131 →ステップ140 →ステップ144 →ステ
ップ145 でトラクション制御が実行されていくこと
になる。
【0047】トラクション制御は、こうして車輪の駆動
力が強すぎ車輪が空転状態になった場合に行われ、この
場合は、第2バルブ22のみが閉じられ(ステップ14
4 )、制御用シリンダ8の第2室15(この場合の室
15の封じ込め圧、即ち初期圧は非ブレーキ時故、値0
)の容積を縮小するようにトルクモータ32によってピ
ストン9に推力(増圧の場合は、ピストン9を図4中左
行させる方向)を与え、これにより車輪を制動し空転を
抑えるように制御を行う。また、かかるトラクション制
御が解除されるのは、P(TRC)=0(正で0近傍の
ときも含む)の場合である。上述のトラクション制御ル
ープの過程において、ステップ131 の判別の結果、
ステップ132 へ進んだときも、この場合はP(TR
C)値を値0とする結果、ステップ140 →ステップ
→141 →ステップ142 →ステップ143→ステ
ップ145 の処理により該制御ルーチンから脱するこ
とになる。
【0048】さて、アンチスキッド制御は、先にみた通
り、制動時、制動力が高すぎてスリップ状態となったと
きに開始されるのであり、前述の如く、先ず、第1バル
ブ20を閉じ(ステップ121 )、次に第2バルブ2
2を閉じる(ステップ144 )ことによって、制御用
シリンダの両室14,15にスリップを始めたときの液
圧(マスターシリンダ液圧=初期圧)を保持する。しか
して、かかる状態で、ピストン9にモータ32により推
力を与えてシリンダの第2室15の容積を拡張し、ホイ
ールシリンダ5の液圧を減圧して、スリップを止めるよ
うに制御を行う。即ち、制御指令圧力P(ABS)値を
計算し(ステップ123 )、ピストン9に与える推力
指令値F(OUT)を決めて(ステップ140 )、推
力(減圧の場合は、ピストン9を図4中右行させる方向
)を与える、これにより、ピストン9が図中右方向に移
動し、第2室15の容積が拡大する結果、その圧力、従
ってホイールシリンダ圧が減少し、グリップを回復させ
るように制御されることになる。
【0049】この際に必要なピストン9の駆動力は、制
御用シリンダ8のホイールシリンダ側に接続された第2
室15の圧力を、スリップを開始した圧力からスリップ
を止める圧力まで減圧する分のみの力であり、それ故、
駆動手段たるトルクモータ32は容量の小さなもので充
分となる。また、この場合、アキュムレータ4cは、制
御用シリンダ8の第1室14の圧力上昇を抑え、ピスト
ン9に与えられる推力を有効に第2室15の圧力に変換
する役目を果す。
【0050】ここで、上述のようなアンチスキッド制御
中に、即ち、例えば、低μ路でのブレーキングでスリッ
プして該制御が実行されているときにおいて運転者がブ
レーキを緩め、マスターシリンダ液圧 PM が徐々に
低下した場合について説明すると、この場合、かかる運
転者の意思を以下のようにして反映させることができる
【0051】即ち、第1バルブ20は、該制御中はその
ソレノイド20cへの通電によりプラッシャ20a が
図5の如く右限位置に吸着され、ポペット弁体21a 
をポート21e にシートさせている。従って、マスタ
ーシリンダ液圧の低下時、該液圧が、第1バルブ20を
閉じた時点での圧力より低下すると、即ちポート21f
 の圧力がポート21cの圧力より高くなると、既述し
た如く、ポペット弁体21a が図5図示位置から押し
避けられ、ポート21e を通して制御用シリンダ8の
第1室14の作動液が抜けることになる。このため、ピ
ストン9を室14内の液圧によって左向きに押す力は減
少し、故にピストン9は右方向(第2室側圧力に関し減
圧方向)に移動しようとする。ところが、アンチスキッ
ド制御ルーチンでの前記ステップ123 では、P(A
BS)値はスリップ率Sをしきい値S1としきい値S3
の間に収めるようその計算がなされるので、第1室14
側の上述のような圧力低下に伴って算出値P(ABS)
は徐々に増加し、ホイールシリンダ側の第2室15の圧
力、従ってホイールシリンダ圧は最初は変化しない。
【0052】かかる状態は、運転者のブレーキペダル踏
力の弱め方がまだ小さい状態であり、依然として最大の
制動力が必要と判断されるので、制御をそのまま続行す
ることとするのである(ステップ123 →124 →
140→141 →144 →145 )。しかして、
その後の踏力の減少につれてマスターシリンダ液圧 P
M が更に低下していくと、これに伴い、ステップ12
3 実行毎得られる算出P(ABS)値が徐々に増し、
結果、0に達しこれを越えるような状態にまで至る。即
ち、増圧指令に転ずるのである。
【0053】ステップ124 は、制御開始後はこのよ
うなチェックを行っている。しかして、上記状態に至れ
ば、その時点(即ち、ステップ124 でNoの判別結
果が得られた時点)でアンチスキッド制御は必要なしと
みて、ステップ125 で第1バルブ22を開き(即ち
、ソレノイド20c への通電を断ち、プランジャ20
a 、ポペット弁体21aを図3の位置へ復帰させる)
、また、ステップ126 でP(ABS)値を値0に設
定し、前記ステップ140 以下で第2バルブ21も開
放する(ステップ140 →141 →142 →14
3 →145 )。従って、第2室の容積が増加し、そ
の圧力、即ちホイールシリンダの圧力も減少し、ブレー
キを緩めた運転者の意思が忠実に制動力に反映されるよ
うになる。
【0054】かくして、ブレーキペダル踏力の減少はこ
れが即座にホイールシリンダに伝わるようにすることが
可能で、しかも、スリップ状態のみで制御の開始、終了
判断も適切にこれを行うことができる。
【0055】前掲の先の出願に係るものでは、上記第1
バルブ20に相当するバルブの閉成時はそれは完全に閉
じている(閉状態は電磁弁作動のみに依存して維持され
ており、車両が停止するまで該バルブを閉としてピスト
ンを駆動し続ける)ことから、そのままでは、マスター
シリンダの圧力低下が制御用シリンダ、ホイールシリン
ダには伝わらない。従って、マスターシリンダの圧力が
低下しても、それによっては車輪のスリップ状態に何ら
変化は現われず、そのため、マスターシリンダの圧力、
またはブレーキ踏力などを検出して(コストが高くなり
がちである)ピストン推力やバルブの開閉を制御する手
法を付加しないと、踏力を緩めてもブレーキが効き続け
るなどするのに対し、本制動力制御では、スリップ状態
とそこから計算されるピストン推力とからバルブ開閉の
制御ができ、新たな検出機能を必要とせずに運転者の意
思に忠実な制御を行うことができるのである。
【0056】また、上記は低μ路でのアンチスキッド制
御開始後に運転者の意思が途中で制動中止に変わったよ
うな場合のものであったが、低μ路でアンチスキッド制
御が開始され、その後車両が高μ路に入ったような場合
には、運転者のブレーキペダルの増し踏みに対応して、
それをホイールシリンダに伝え、即座に増圧を行えるよ
うにするのが望ましい。
【0057】このときは車輪のグリップが急激に回復し
、その後、P(ABS)値が0になるので、こうしてP
(ABS)が値0になった時点で第2バルブ22を開い
たのでは上述のような運転者の増し踏みの意思に即座に
は対応し切れない。そこで、本プログラム例では、この
ような場合の対策をも加味しており、アンチスキッド制
御開始後はスリップ率S をしきい値S2で監視するこ
ととし、これを下回ったら、すぐに第2バルブ22を開
とすることを可能として、運転者の増し踏みがすぐにホ
イールシリンダに伝わるようにしている。
【0058】更に、上述のような構成、制御によるもの
は、前記の制御中でも運転者の意思を反映させることが
可能なアンチスキッド制御と、トラクション制御とが1
個のブレーキアクチュエータで実現できるし、かつその
ピストン9の駆動手段はコンパクトにできるものであっ
て、ブレーキアクチュエータ自体としては、図2,3,
4図示の構成、構造のものを、駆動輪側、従動輪側の区
別なく適用でき、例えば後者の場合には、図6,7のプ
ログラム中のトラクション制御に関連した該当する部分
の変更、修正などで容易に対処できるものである。
【0059】のみならず、次のような点でも高い対応性
を示す。即ち、第2バルブ22が閉じている状態でのホ
イールシリンダ圧は、下記の(1),(2) の状態で
は、次のようなものといえる。 (1)第1バルブが開いている状態 (踏力による圧力)+(制御による増減圧)(2)第1
バルブが閉じている状態 (スリップ限界の圧力)+(制御による減圧)
【006
0】ここで、上記(2) の場合は、基本的には、前述
のアンチスキッド制御の場合であるが、上記(1) の
状態は、運転者が与える制動力に対して、制御による制
動力を任意に上乗せ、差引きすることができるというこ
とを意味するものである。このことは、例えば、旋回制
動時に旋回方向内外輪(前輪側左右輪FL, FR及び
/又は後輪側左右輪RL, RR)の制動力に差を与え
て、例えば安定性を改善したり、緩ブレーキ時に直進性
を高めたりするなどという、アンチスキッド、トラクシ
ョン制御以外の、他の新しい制動力制御にも容易に対応
できるということである。しかも、このような場合にも
、ピストン9に与える駆動力は、上述の制御分(即ち、
制動時の踏力による圧力(第2室15への封じ込め時の
初期圧) に対し増減圧される制御圧力分) を発生す
るための駆動力しか必要としないので、駆動手段たるモ
ータの容量増加を招くこともないし、また新たな検出機
能の追加などをすることもなく行なえるものであり、例
えば、前記のプログラムフローチャートのステップ14
0 部分(図7)に対し、図8に示すが如き変更(ステ
ップ140aの追加、ステップ140bの変更) を施
すだけでも容易に新しい制御を実現することができる。
【0061】図9は本発明の他の実施例に係るブレーキ
アクチュエータの構成を示す。本実施例は、第1バルブ
と並列に逆止弁を設け、該逆止弁の向きを制御用シリン
ダからマスターシリンダへの作動液(油)の流通は許し
、逆への流通は許さない方向として、踏力の減少が即座
にホイールシリンダに伝わるようにしたものである。 同図において、バルブ部(弁手段)4Bは、第1バルブ
40、第2バルブ22、逆止弁41から成る。第1バル
ブ40は、第2バルブ22と同様、プランジャ40a 
、ばね40b 、ソレノイド40c 、バルブシート4
0d 、弁室40f を有する常開電磁弁とする。かか
る第1バルブ40に対し、該バルブと並列に逆止弁41
が設けられる。
【0062】図示例では、逆止弁41は、スチールボー
ル41a をばね41b によって図中右方向に押えつ
ける構造のものとされ、該ボールが図のようにポート4
1c,  ポート41d間に介装される。制御用シリン
ダは前記図4と同じもので、そのの第1室(14)は、
第2バルブ22の中を通過し、そのポート22e を介
し第1バルブ40の弁室40f 、及び逆止弁41の上
記ポート41d に夫々接続される。マスターシリンダ
液圧管路3からポート41e 、弁室40f 、及び第
2バルブ22のポート22e へ至る系に対し、上述の
逆止弁のポート41c 、ボール41a 、及びポート
41d の系が並列に設けられ、かつその方向性が前記
の如くに設定されている。
【0063】従って、上記構成において、マスターシリ
ンダ側のポート41cの圧力が第2バルブ側のポート4
1d の圧力より高い場合はこの圧力差でボール41a
 が図示位置に押えつけられて、両ポート41c, 4
1d間が閉じられるが、ポート41d の圧力が高いと
きにはこの圧力でボール41a が図示位置から左方向
に押し避けられ、両者間は連通する。
【0064】他の構成、及び制御方法については、前記
実施例と同様である。従って、図9のバルブ部Bは、管
路28, 29を通じ、図4の本体側と接続してよい。
【0065】本実施例でも、該当車輪につき、制御は前
記図6,7のプログラムの下実行することとし、アンチ
スキッド制御中に運転者がブレーキを緩め、マスターシ
リンダ液圧 PM が徐々に低下するような場合には、
上記逆止弁41を通して制御用シリンダ8の第1室14
の作動液(油) が抜け、前記プログラムでの処理と同
様の制御が遂行される結果、そのブレーキを緩めた運転
者の意思を忠実に制動力に反映させられる。こうして、
本実施例の場合も、前記実施例と同様、アンチスキッド
制御中であっても、運転者の意思を適切にホイールシリ
ンダに伝えることができ、かつ制御終了判断のための新
たな検出機能などを必要としない簡単な制動力制御シス
テムを実現することができる。前記図8の変更等も勿論
可能である。
【0066】また、各実施例とも、制御終了判断は、制
御対象車輪毎にスリップ状態に基づいてなし得て、個別
的に最適なタイミングで行える。
【0067】なお、図9に示した第1バルブに対し並列
に設ける逆止弁としては、スチールボールで閉じるよう
な構成のものでなくてもよい。例えば、図10の(a)
 に示すようなポペットを用いたものや、同図(b) 
に示すような構造のものであっても使用することができ
る。
【0068】また、上記各実施例では、スリップ状態の
検出については、前述のようなスリップ率を用いること
としたが、これに代えもしくはこれと共に、スリップ率
の変化率や車輪速の変化率などを用いるようにしてもよ
く、その場合でも同様の制御が可能である。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、オペレートチェック機
能を付加した弁手段とこれに対する制御手段による開閉
の制御の組み合わせで適切に運転者の意思を反映させる
ことが可能で、ブレーキ中のマスターシリンダ圧の低下
、従って踏力の減少等があるときこれが速やかにホイー
ルシリンダに伝わり、また制御の開始、終了判断はこれ
を検出スリップ状態で適切に行うことができるものであ
るから、請求項1記載の構成のアクチュエータを用いて
小型化等を推進できる制動力制御システムを車両に搭載
できると共に、たとえアンチスキッド制御中であっても
運転者の意思を忠実にホイールシリンダに伝えることの
できる、しかも制御終了判断のため別途新たな検出機能
なども要求されない簡単なシステムを実現することがで
きる。
【0070】また、本発明は、請求項2記載のような逆
止弁を用いることによっても、同様の効果を奏するシス
テムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明制動力制御装置の一実施例を示すシステ
ム図である。
【図2】一チャンネル系のブレーキアクチュエータの構
成の一例を示す図である。
【図3】同例の主としてバルブ部の構造例を示す図であ
る。
【図4】同じく、主としてアクチュエータ本体等の部分
の構造例を示す図である。
【図5】図3のバルブ部の第1バルブに制御電流を印加
した状態を示す図である。
【図6】コントローラの制御プログラムのフローチャー
トの一例を分割して示すもので、その一部を示す図であ
る。
【図7】同じく、他の一部を示す図である。
【図8】制御プログラムの他の例における要部を示す図
である。
【図9】本発明の他の例に係る制動力制御装置における
バルブ部部分の構造例を示す図である。
【図10】逆止弁の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1   ブレーキペダル 2   マスターシリンダ 4   ブレーキアクチュエータユニット4A  アク
チュエータ本体 4B  バルブ部 4C  アキュムレータ 5, 51 〜54  ホイールシリンダ8   制御
用ピストン 14  第1室 15  第2室 20  第1バルブ 22  第2バルブ 32  トルクモータ 34  コントローラ 35, 351 〜354   車輪速センサ40  
第1バルブ 41  逆止弁 FL, FR  前輪 RL, RR  後輪 P/O   ピストン駆動部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  車両の走行状態を検出する状態検出手
    段と、マスターシリンダとホイールシリンダ間のブレー
    キ圧系に挿入するブレーキアクチュエータとして、圧力
    制御用シリンダを有し、該制御用シリンダは内部が摺動
    可能なピストンにより第1及び第2の2室に分割される
    共に、該ピストンに対しピストンを駆動するピストン駆
    動手段が設けられており、また、第1及び第2の2つの
    開閉用のバルブを備える弁手段を有し、前記制御用シリ
    ンダの第1室は該第1バルブを介する通路によりマスタ
    ーシリンダと接続され、制御用シリンダの第2室がホイ
    ールシリンダに接続される共に、第2バルブ及び第1バ
    ルブを介する通路によりマスターシリンダと接続される
    ように構成されており、かつ、第1バルブは駆動操作で
    開閉できるオペレートチェック弁として、そのチェック
    弁の向きを前記制御用シリンダからマスターシリンダへ
    の作動液の流通は許し、逆方向への流通は許さない方向
    とするよう構成してあるアクチュエータと、前記状態検
    出手段の検出状態に応じて前記アクチュエータの弁手段
    の開閉制御を行うと共に、ピストン駆動手段に与える駆
    動命令を制御する制御手段であって、前記第1バルブを
    、状態検出手段によって検出される車輪のスリップ状態
    が所定状態以上のときには閉じるように、かつピストン
    駆動手段への駆動指令値が0または前記制御用シリンダ
    の第2室を収縮させる指令のときには開くように制御す
    る制御手段とを具備してなることを特徴とする制動力制
    御装置。
  2. 【請求項2】  第1バルブをオペレートチェック弁と
    することに代えて、第1バルブと並列に逆止弁を設ける
    構成とすると共に、その逆止弁の向きを制御用シリンダ
    からマスターシリンダへの作動液の流通は許し、逆方向
    への流通は許さない方向とするように構成してなること
    を特徴とする請求項1記載の制動力制御装置。
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