JPH0430429B2 - - Google Patents
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- JPH0430429B2 JPH0430429B2 JP58212531A JP21253183A JPH0430429B2 JP H0430429 B2 JPH0430429 B2 JP H0430429B2 JP 58212531 A JP58212531 A JP 58212531A JP 21253183 A JP21253183 A JP 21253183A JP H0430429 B2 JPH0430429 B2 JP H0430429B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- polyvinyl acetate
- adhesive
- saponified polyvinyl
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- Prior art date
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- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
(イ) 技術分野
本発明は、合成樹脂表面保護シート用糊剤及び
それを用いた表面保護合成樹脂成形品に関する。 (ロ) 従来技術 合成樹脂は軽くて、加工しやすい等の性質を有
しているために、その特性を生かして種々の用途
に広く使用されている。しかし、合成樹脂は表面
が軟いために、その成形品を輸送、保管または成
形加工する等の各段階で無用の傷がつき易く、商
品価値を低減せしめる欠点を有している。 この表面保護のために、通常クラフト紙の如き
紙状シートを水溶性糊剤、例えばポリビニルアセ
テート部分ケン化物水溶液、でんぷん糊などで樹
脂板に貼り付けるか、天然ゴム等の粘着剤を塗布
した感圧性保護紙を圧着するか、あるいは感圧接
着性若しくは感熱接着性合成高分子保護フイルム
を貼り付けているのが現状である。 しかし、高分子フイルムや天然ゴム等を用いた
感圧性保護シートは接着力が強いためサイズの大
きい物を取り扱う場合剥離作業性が悪く、剥離時
に合成樹脂板が帯電し、表面にごみ等を吸着しや
すくなり、またこのため成形加工時に表面が傷つ
く等のトラブルを生じ易く、また価格も高い。 一方、水溶性糊剤を用いたクラフト紙の如き紙
状シートで被覆する場合は前述の高分子フイルム
や天然ゴムを用いた場合のようなトラブルは避け
られ価格も安いという利点がある。 その反面、糊剤の接着力が弱すぎたり、保護シ
ートを合成樹脂板より剥離した際に合成樹脂板表
面に保護シートの断片や糊剤の皮膜が付着残留
(以下、「糊残り」と称する。)したりすることが
ある。糊残りのある場合は、これを水或いはアル
コール類で十分に洗い落とすことが必要になり、
洗い落としが不完全の状態で樹脂板を加熱成形す
ると、その汚染部分が樹脂板の平滑性、透明性を
損ない、加熱成形後に水或いはアルコール類で洗
浄してももはや汚染は消えなくなり樹脂板の表面
を研摩する必要ができくる。また接着剤などによ
り汚染されている樹脂板をそのままスクリーン印
刷又は写真印刷等の印刷を施すと汚染部は印刷イ
ンキと樹脂板との接着性が不良となりその部分は
容易に脱落する事がある。 また、加工段階での合成樹脂板の損傷を防ぐた
め保護シートを合成樹脂板に貼りつけたままで加
熱折り曲げ加工等を行なうことがあるが、この際
使用する糊剤の種類、及び樹脂の種類によつては
棒ヒーターを直接接触する折り曲げ部分に肌荒れ
又は/及びクラツキングが生じることがあり、こ
の場合外観を著しく損ない加工部の商品価値を大
きく低下させてしまう。 水溶性糊剤としてポリビニルアセテート部分ケ
ン化物を用いた糊剤は糊残りがほとんどない優れ
た糊剤であるが、前述の棒ヒーターによる加熱折
り曲げ成形を行なうとその折り曲げ部分に肌荒れ
及びクラツキングが発生するのでこの改善が強く
要望されていた。 従来、このポリビニルアセテート部分ケン化物
を用いた糊剤に起因する肌荒れ及びクラツキング
を防止するためこの水溶性糊剤にホウ酸を添加し
ていた。ホウ酸の添加により肌荒れ及びクラツキ
ングは防止することができるが、ホウ酸を添加し
た糊剤水溶液は経時的にゲル化が進行するため系
の粘度が増加して取扱い上困難をきたすことがよ
くあり、その改善が強く要望されていた。 (ハ) 発明の目的 本発明の目的は、上述のような従来技術に鑑
み、棒ヒーター接触部の折り曲げ部分の肌荒れ及
びクラツキングの発生を防止でき、しかも経時的
粘度増加が抑制された、ポリビニルアセテート部
分ケン化物水溶液を主剤とする合成樹脂保護シー
ト用糊剤を提供するにある。 (ニ) 発明の構成 本発明はポリビニルアセテート部分ケン化物を
3〜15重量%含む水溶液と該水溶液中のポリビニ
ルアセテート部分ケン化物固形分に対する割合が
0.1〜20重量%の下記の構造式を有する有機ホウ
素化合物からなる粘度が20℃において200〜10000
センチポアズの合成樹脂表面保護シート用糊剤及
びそれを用いた表面保護合成樹脂成形品である。 (ホ) 実施態様 本発明において使用するポリビニルアセテート
部分ケン化物としては、ケン化度が71.0%以上の
ものが望ましく、この中にはケン化度100%の完
全にケン化されたポリビニルアルコールも含む。 また、本発明で用いる有機ホウ素化合物は次式
で示される分子内に半極性結合を有する有機ホウ
素化合物である。 この化合物の代表的商品は東邦化学工業株式会
社よりエマルボンGBという名称で市販されてい
る。 本発明においては、上記有機ホウ素化合物をポ
リビニルアセテート部分ケン化物の水溶液に特定
量添加することにより、無添加の場合に糊剤に起
因して加熱成形時に合成樹脂板に発生する肌荒れ
又は/及びクラツキングを防止することができる
のみでなく、有機ホウ素化合物の添加による糊剤
水溶液の粘度の上昇も少なくまた粘度の経時変化
もほとんどないすぐれた効果を有する。 上記の有機ホウ素化合物の添加による肌荒れ又
は/及びクラツキング防止の詳細な機構は明らか
であるが、肌荒れ又は/及びクラツキングの発生
は加熱時において水溶性糊剤が溶融して保護シー
トの繊維又は糊剤そのものが合成樹脂板に融着す
ることにより生ずるものと考えられ、上記の有機
ホウ素化合物の添加によりこれとポリビニルアセ
テート部分ケン化物との間に架橋反応が進行しこ
れにより肌荒れ又は/及びクラツキングが防止で
きるものと思われる。 上記有機ホウ素化合物の添加量は、使用される
ポリビニルアセテート部分ケン化物の種類に応じ
変えることができるが一般に、ポリビニルアセテ
ート部分ケン化物水溶液中の該ケン化物固形分重
量に対し0.1〜20重量%の範囲とする。0.1重量%
未満ではその添加による肌荒れ又は/及びクラツ
キング防止効果が乏しく、また20重量%を超える
と、増量効果がほとんど認められないので経済的
にメリツトがない上、加えた事による糊剤の粘度
の増加が大きくなるので取り扱い上も好ましくな
い。 上記の如く、ポリビニルアセテート部分ケン化
物水溶液に特定の有機ホウ素化合物を添加するこ
とにより、保護シートを貼りつけたままで局部的
に加熱し、折り曲げ成形を行つても折り曲げ部の
外観を損なうことがない。 本発明で使用される接着媒介物である上記の糊
剤組成物には可塑剤、吸湿剤、防腐剤、増粘剤、
消泡剤等を添加することができる。この糊剤の粘
度は20℃において塗布作業上200〜10000センチポ
アズ(cp)、好ましくは300〜5000センチポアズ
の範囲に調節する。粘度が200cpよりも低いと保
護シートを剥がす場合にメタクリル樹脂板に接着
媒介物の残渣や紙の繊維片からなる汚れが発生し
易い。粘度が10000cpよりも大きい場合には均一
に塗布しにくくなるなど作業性上好ましくない。 本発明において用いられる糊剤の塗布量は、
0.4〜10g/m2、好ましくは0.6〜2g/m2の範囲
である。0.4g/m2より少ないと保護シートをメ
タクリル樹脂板その他の合成樹脂板から剥がした
とき合成樹脂板に糊残りが発生する。逆に、10
g/m2をこえると合成樹脂板表面に肌荒れの欠陥
を生じたり、接着力の再現性が乏しくなつたりす
る場合がある。 糊剤の付与方法は合成樹脂板に糊剤を均一に塗
布した後保護シートを貼りつけるか、保護シート
に糊剤を塗布してからこれを合成樹脂板に貼りつ
けるか、又は両者を共に実施するなどの例があげ
られる。 本発明の糊剤を利用した保護シートで保護でき
る合成樹脂としては、保護シートを貼付できるも
のであれば特に限定されず、例えば板状物、円筒
状物、半円筒状物、矩形等種々の成形品があげら
れる。 これらの合成樹脂成形品を形成する合成樹脂材
料としては、例えば、ポリメチルメタクリレー
ト、およびその他のメタクリル系樹脂、ゴム変性
アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン
樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ア
セテート樹脂、ポリエステル樹脂等があげられ
る。本発明の保護シート用糊剤は、上記の中でも
光学的性質にすぐれたポリメタクリレート、その
他のメタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂に
対し特に有効である。 本発明においてメタクリル樹脂板とは、粘度平
均重合度が800〜8000のポリメチルメタクリレー
トまたはメチルメタクリレートを主成分とする共
重合体樹脂を指す。 保護シートとしては、紙、フイルム等が用いら
れるが、特に坪量20〜80g/m2の表面が平滑処理
されたクラフト紙及びこれに類するものが好まし
い。JIS P 8122に記載のステキヒトサイズ度が
10秒以上、JIS P 8129に記載の紙の表面強さが
10以上のものがよいが、これに限定されるもので
はない。またメタクリル樹脂板と接しない面に熱
可塑性樹脂を塗布したコート紙又は熱可塑性フイ
ルムをラミネートした紙などを用いてもよい。 (ヘ) 実施例 次に実施例及び比較例により本発明を説明す
る。 実施例は本発明を例示したにすぎず本発明は何
らこれにより限定されるものではない。 実施例 1 重合率19%のメチルメタクリレートシロツプ
(粘度約10ポイズ、20℃)に、重合開始剤アゾビ
スジメチルバレロニトリル600ppm及び剥離剤ソ
ジウムジオクチルスルホサクシネート20ppmを混
合したものを出発原料として、厚さ3mmのステン
レス板製注型成型用セルに注入して、80℃の温度
に30分、その後120℃の空気浴に1時間滞留させ
厚さ3mmのメタクリル樹脂板を製造した。 次いで、ポリビニルアセテート部分ケン化物
(日本合成化学工業株式会社から商標名ゴーセノ
ールKH−17として入手できるもので、重合度
1700、ケン化度78.5〜81.5モル%である)の10重
量%水溶液に、該水溶液中のポリビニルアセテー
ト部分ケン化物固形分に対する割合が5重量%に
なるように有機ホウ素化合物であるエマルボン
GB−90(東邦化学工業株式会社製、ホウ素化合
物エマルボンGBに水を10%添加したもの。)を
添加して本発明の糊剤を調製した。これを#8の
バーコーターを用いて前記のメタクリル樹脂板に
2.0g/m2の割合で均一に塗布した。直ちに大王
製紙カタツヤクラフト紙(坪量40g/m2、ステキ
ヒトサイズ度12秒、表面強度12A)を貼り付け、
表面を保護されたメタクリル樹脂板を得た。 この保護紙付きのメタクリル樹脂板を23℃の恒
温室で1夜放置したのち次のようにして保護紙の
接着力を測定した。 保護紙付きのメタクリル樹脂板を巾10cm、長さ
30cmの試片に切断した後、この試片の一端から保
護シートをメタクリル樹脂板と平行且つ180゜の定
角で30cm/分の速度で引き剥がすに要する力
(g/10cm)を接着力として測定し試片5個の平
均値でその値を示した。 この方法で測定した接着力は20g/10cmであ
り、糊残りはなく良好であつた。 次いで保護紙付きのメタクリル樹脂板から縦・
横の長さが30×15cmの試片を切断し、これを加熱
した棒状ヒーターに一定時間接触させ加熱面を外
側にし、直ちに90゜の角度に折り曲げ、折り曲げ
部に生ずる肌荒れ又はクラツキングを肉眼で判定
し、次のランクに分類した。 ランク 状 態 ○保護紙、糊剤の融着がなく樹脂板の肌荒れ・
クラツキングは認められず、外観が良好であ
る。 △保護紙の融着はないが肌荒れが若干生じてい
る。 ×樹脂板の肌荒れが生じクラツキングが一部発
生している。 加熱温度を180℃及び200℃にし、ヒーター接触
時間を60秒、90秒、120秒にしたときの折り曲げ
部の外観を上記の規準に従つて観察した結果、第
1表に示す如くいずれの場合も肌荒れ・クラツキ
ングの発生は認められなかつた。 比較例 1 実施例1において糊剤水溶液にエマルボンGB
−90を添加しない他は全く実施例1と同様にして
保護紙付きのメタクリル樹脂板を製造し実施例1
と同様に接着力測定及び加熱折り曲げテストを行
なつた。接着力は20g/10cmであつたが、加熱折
り曲げテストの結果は第1表に示す如く180℃及
び200℃のいずれにおいても折り曲げ部にクラツ
キング及び肌荒れが発生した。
それを用いた表面保護合成樹脂成形品に関する。 (ロ) 従来技術 合成樹脂は軽くて、加工しやすい等の性質を有
しているために、その特性を生かして種々の用途
に広く使用されている。しかし、合成樹脂は表面
が軟いために、その成形品を輸送、保管または成
形加工する等の各段階で無用の傷がつき易く、商
品価値を低減せしめる欠点を有している。 この表面保護のために、通常クラフト紙の如き
紙状シートを水溶性糊剤、例えばポリビニルアセ
テート部分ケン化物水溶液、でんぷん糊などで樹
脂板に貼り付けるか、天然ゴム等の粘着剤を塗布
した感圧性保護紙を圧着するか、あるいは感圧接
着性若しくは感熱接着性合成高分子保護フイルム
を貼り付けているのが現状である。 しかし、高分子フイルムや天然ゴム等を用いた
感圧性保護シートは接着力が強いためサイズの大
きい物を取り扱う場合剥離作業性が悪く、剥離時
に合成樹脂板が帯電し、表面にごみ等を吸着しや
すくなり、またこのため成形加工時に表面が傷つ
く等のトラブルを生じ易く、また価格も高い。 一方、水溶性糊剤を用いたクラフト紙の如き紙
状シートで被覆する場合は前述の高分子フイルム
や天然ゴムを用いた場合のようなトラブルは避け
られ価格も安いという利点がある。 その反面、糊剤の接着力が弱すぎたり、保護シ
ートを合成樹脂板より剥離した際に合成樹脂板表
面に保護シートの断片や糊剤の皮膜が付着残留
(以下、「糊残り」と称する。)したりすることが
ある。糊残りのある場合は、これを水或いはアル
コール類で十分に洗い落とすことが必要になり、
洗い落としが不完全の状態で樹脂板を加熱成形す
ると、その汚染部分が樹脂板の平滑性、透明性を
損ない、加熱成形後に水或いはアルコール類で洗
浄してももはや汚染は消えなくなり樹脂板の表面
を研摩する必要ができくる。また接着剤などによ
り汚染されている樹脂板をそのままスクリーン印
刷又は写真印刷等の印刷を施すと汚染部は印刷イ
ンキと樹脂板との接着性が不良となりその部分は
容易に脱落する事がある。 また、加工段階での合成樹脂板の損傷を防ぐた
め保護シートを合成樹脂板に貼りつけたままで加
熱折り曲げ加工等を行なうことがあるが、この際
使用する糊剤の種類、及び樹脂の種類によつては
棒ヒーターを直接接触する折り曲げ部分に肌荒れ
又は/及びクラツキングが生じることがあり、こ
の場合外観を著しく損ない加工部の商品価値を大
きく低下させてしまう。 水溶性糊剤としてポリビニルアセテート部分ケ
ン化物を用いた糊剤は糊残りがほとんどない優れ
た糊剤であるが、前述の棒ヒーターによる加熱折
り曲げ成形を行なうとその折り曲げ部分に肌荒れ
及びクラツキングが発生するのでこの改善が強く
要望されていた。 従来、このポリビニルアセテート部分ケン化物
を用いた糊剤に起因する肌荒れ及びクラツキング
を防止するためこの水溶性糊剤にホウ酸を添加し
ていた。ホウ酸の添加により肌荒れ及びクラツキ
ングは防止することができるが、ホウ酸を添加し
た糊剤水溶液は経時的にゲル化が進行するため系
の粘度が増加して取扱い上困難をきたすことがよ
くあり、その改善が強く要望されていた。 (ハ) 発明の目的 本発明の目的は、上述のような従来技術に鑑
み、棒ヒーター接触部の折り曲げ部分の肌荒れ及
びクラツキングの発生を防止でき、しかも経時的
粘度増加が抑制された、ポリビニルアセテート部
分ケン化物水溶液を主剤とする合成樹脂保護シー
ト用糊剤を提供するにある。 (ニ) 発明の構成 本発明はポリビニルアセテート部分ケン化物を
3〜15重量%含む水溶液と該水溶液中のポリビニ
ルアセテート部分ケン化物固形分に対する割合が
0.1〜20重量%の下記の構造式を有する有機ホウ
素化合物からなる粘度が20℃において200〜10000
センチポアズの合成樹脂表面保護シート用糊剤及
びそれを用いた表面保護合成樹脂成形品である。 (ホ) 実施態様 本発明において使用するポリビニルアセテート
部分ケン化物としては、ケン化度が71.0%以上の
ものが望ましく、この中にはケン化度100%の完
全にケン化されたポリビニルアルコールも含む。 また、本発明で用いる有機ホウ素化合物は次式
で示される分子内に半極性結合を有する有機ホウ
素化合物である。 この化合物の代表的商品は東邦化学工業株式会
社よりエマルボンGBという名称で市販されてい
る。 本発明においては、上記有機ホウ素化合物をポ
リビニルアセテート部分ケン化物の水溶液に特定
量添加することにより、無添加の場合に糊剤に起
因して加熱成形時に合成樹脂板に発生する肌荒れ
又は/及びクラツキングを防止することができる
のみでなく、有機ホウ素化合物の添加による糊剤
水溶液の粘度の上昇も少なくまた粘度の経時変化
もほとんどないすぐれた効果を有する。 上記の有機ホウ素化合物の添加による肌荒れ又
は/及びクラツキング防止の詳細な機構は明らか
であるが、肌荒れ又は/及びクラツキングの発生
は加熱時において水溶性糊剤が溶融して保護シー
トの繊維又は糊剤そのものが合成樹脂板に融着す
ることにより生ずるものと考えられ、上記の有機
ホウ素化合物の添加によりこれとポリビニルアセ
テート部分ケン化物との間に架橋反応が進行しこ
れにより肌荒れ又は/及びクラツキングが防止で
きるものと思われる。 上記有機ホウ素化合物の添加量は、使用される
ポリビニルアセテート部分ケン化物の種類に応じ
変えることができるが一般に、ポリビニルアセテ
ート部分ケン化物水溶液中の該ケン化物固形分重
量に対し0.1〜20重量%の範囲とする。0.1重量%
未満ではその添加による肌荒れ又は/及びクラツ
キング防止効果が乏しく、また20重量%を超える
と、増量効果がほとんど認められないので経済的
にメリツトがない上、加えた事による糊剤の粘度
の増加が大きくなるので取り扱い上も好ましくな
い。 上記の如く、ポリビニルアセテート部分ケン化
物水溶液に特定の有機ホウ素化合物を添加するこ
とにより、保護シートを貼りつけたままで局部的
に加熱し、折り曲げ成形を行つても折り曲げ部の
外観を損なうことがない。 本発明で使用される接着媒介物である上記の糊
剤組成物には可塑剤、吸湿剤、防腐剤、増粘剤、
消泡剤等を添加することができる。この糊剤の粘
度は20℃において塗布作業上200〜10000センチポ
アズ(cp)、好ましくは300〜5000センチポアズ
の範囲に調節する。粘度が200cpよりも低いと保
護シートを剥がす場合にメタクリル樹脂板に接着
媒介物の残渣や紙の繊維片からなる汚れが発生し
易い。粘度が10000cpよりも大きい場合には均一
に塗布しにくくなるなど作業性上好ましくない。 本発明において用いられる糊剤の塗布量は、
0.4〜10g/m2、好ましくは0.6〜2g/m2の範囲
である。0.4g/m2より少ないと保護シートをメ
タクリル樹脂板その他の合成樹脂板から剥がした
とき合成樹脂板に糊残りが発生する。逆に、10
g/m2をこえると合成樹脂板表面に肌荒れの欠陥
を生じたり、接着力の再現性が乏しくなつたりす
る場合がある。 糊剤の付与方法は合成樹脂板に糊剤を均一に塗
布した後保護シートを貼りつけるか、保護シート
に糊剤を塗布してからこれを合成樹脂板に貼りつ
けるか、又は両者を共に実施するなどの例があげ
られる。 本発明の糊剤を利用した保護シートで保護でき
る合成樹脂としては、保護シートを貼付できるも
のであれば特に限定されず、例えば板状物、円筒
状物、半円筒状物、矩形等種々の成形品があげら
れる。 これらの合成樹脂成形品を形成する合成樹脂材
料としては、例えば、ポリメチルメタクリレー
ト、およびその他のメタクリル系樹脂、ゴム変性
アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン
樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ア
セテート樹脂、ポリエステル樹脂等があげられ
る。本発明の保護シート用糊剤は、上記の中でも
光学的性質にすぐれたポリメタクリレート、その
他のメタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂に
対し特に有効である。 本発明においてメタクリル樹脂板とは、粘度平
均重合度が800〜8000のポリメチルメタクリレー
トまたはメチルメタクリレートを主成分とする共
重合体樹脂を指す。 保護シートとしては、紙、フイルム等が用いら
れるが、特に坪量20〜80g/m2の表面が平滑処理
されたクラフト紙及びこれに類するものが好まし
い。JIS P 8122に記載のステキヒトサイズ度が
10秒以上、JIS P 8129に記載の紙の表面強さが
10以上のものがよいが、これに限定されるもので
はない。またメタクリル樹脂板と接しない面に熱
可塑性樹脂を塗布したコート紙又は熱可塑性フイ
ルムをラミネートした紙などを用いてもよい。 (ヘ) 実施例 次に実施例及び比較例により本発明を説明す
る。 実施例は本発明を例示したにすぎず本発明は何
らこれにより限定されるものではない。 実施例 1 重合率19%のメチルメタクリレートシロツプ
(粘度約10ポイズ、20℃)に、重合開始剤アゾビ
スジメチルバレロニトリル600ppm及び剥離剤ソ
ジウムジオクチルスルホサクシネート20ppmを混
合したものを出発原料として、厚さ3mmのステン
レス板製注型成型用セルに注入して、80℃の温度
に30分、その後120℃の空気浴に1時間滞留させ
厚さ3mmのメタクリル樹脂板を製造した。 次いで、ポリビニルアセテート部分ケン化物
(日本合成化学工業株式会社から商標名ゴーセノ
ールKH−17として入手できるもので、重合度
1700、ケン化度78.5〜81.5モル%である)の10重
量%水溶液に、該水溶液中のポリビニルアセテー
ト部分ケン化物固形分に対する割合が5重量%に
なるように有機ホウ素化合物であるエマルボン
GB−90(東邦化学工業株式会社製、ホウ素化合
物エマルボンGBに水を10%添加したもの。)を
添加して本発明の糊剤を調製した。これを#8の
バーコーターを用いて前記のメタクリル樹脂板に
2.0g/m2の割合で均一に塗布した。直ちに大王
製紙カタツヤクラフト紙(坪量40g/m2、ステキ
ヒトサイズ度12秒、表面強度12A)を貼り付け、
表面を保護されたメタクリル樹脂板を得た。 この保護紙付きのメタクリル樹脂板を23℃の恒
温室で1夜放置したのち次のようにして保護紙の
接着力を測定した。 保護紙付きのメタクリル樹脂板を巾10cm、長さ
30cmの試片に切断した後、この試片の一端から保
護シートをメタクリル樹脂板と平行且つ180゜の定
角で30cm/分の速度で引き剥がすに要する力
(g/10cm)を接着力として測定し試片5個の平
均値でその値を示した。 この方法で測定した接着力は20g/10cmであ
り、糊残りはなく良好であつた。 次いで保護紙付きのメタクリル樹脂板から縦・
横の長さが30×15cmの試片を切断し、これを加熱
した棒状ヒーターに一定時間接触させ加熱面を外
側にし、直ちに90゜の角度に折り曲げ、折り曲げ
部に生ずる肌荒れ又はクラツキングを肉眼で判定
し、次のランクに分類した。 ランク 状 態 ○保護紙、糊剤の融着がなく樹脂板の肌荒れ・
クラツキングは認められず、外観が良好であ
る。 △保護紙の融着はないが肌荒れが若干生じてい
る。 ×樹脂板の肌荒れが生じクラツキングが一部発
生している。 加熱温度を180℃及び200℃にし、ヒーター接触
時間を60秒、90秒、120秒にしたときの折り曲げ
部の外観を上記の規準に従つて観察した結果、第
1表に示す如くいずれの場合も肌荒れ・クラツキ
ングの発生は認められなかつた。 比較例 1 実施例1において糊剤水溶液にエマルボンGB
−90を添加しない他は全く実施例1と同様にして
保護紙付きのメタクリル樹脂板を製造し実施例1
と同様に接着力測定及び加熱折り曲げテストを行
なつた。接着力は20g/10cmであつたが、加熱折
り曲げテストの結果は第1表に示す如く180℃及
び200℃のいずれにおいても折り曲げ部にクラツ
キング及び肌荒れが発生した。
【表】
実施例 2
実施例1において糊剤水溶液に添加するエマル
ボンGB−90の量を該糊剤水溶液中のポリビニル
アセテート部分ケン化物固形分に対する割合が
0.25重量%になるようにしたほかは全く同様に糊
剤水溶液を調製し、それをメタクリル樹脂板に塗
布し糊剤物性を評価した。 その結果を第2表に示したが、いずれの場合も
肌荒れ・クラツキングは全く認められなかつた。 実施例 3 実施例1において糊剤水溶液に添加するエマル
ボンGB−90の量を該糊剤水溶液中のポリビニル
アセテート部分ケン化物固形分に対する割合が1
重量%になるようにした他は全く同様にして糊剤
水溶液を調製し、メタクリル樹脂板に糊剤を塗布
し糊剤物性を評価した。 その結果を第2表に示したが、いずれの場合も
肌荒れ・クラツキングは全く認められなかつた。
ボンGB−90の量を該糊剤水溶液中のポリビニル
アセテート部分ケン化物固形分に対する割合が
0.25重量%になるようにしたほかは全く同様に糊
剤水溶液を調製し、それをメタクリル樹脂板に塗
布し糊剤物性を評価した。 その結果を第2表に示したが、いずれの場合も
肌荒れ・クラツキングは全く認められなかつた。 実施例 3 実施例1において糊剤水溶液に添加するエマル
ボンGB−90の量を該糊剤水溶液中のポリビニル
アセテート部分ケン化物固形分に対する割合が1
重量%になるようにした他は全く同様にして糊剤
水溶液を調製し、メタクリル樹脂板に糊剤を塗布
し糊剤物性を評価した。 その結果を第2表に示したが、いずれの場合も
肌荒れ・クラツキングは全く認められなかつた。
【表】
実施例 4
実施例1においてポリビニルアセテート部分ケ
ン化物の濃度を8重量%にした他は全く同様にし
て保護紙付きメタクリル樹脂板を製造し同様に保
護紙の評価を行なつた。その結果を第3表に示し
たが、いずれの場合も肌荒れ・クラツキングの発
生は全く認められなかつた。 実施例 5 実施例4においてエマルボンGB−90の量を該
糊剤水溶液中のポリビニルアセテート部分ケン化
物固形分に対する割合が3重量%になるようにし
たほかは全く同様に糊剤水溶液を調製しメタクリ
ル樹脂板に糊剤を塗布し糊剤物性を評価した。そ
の結果を第3表に示したがいずれの場合も肌荒
れ・クラツキングの発生は認められなかつた。 比較例 2 実施例4において糊剤水溶液にエマルボンGB
−90を添加しない他は全く同様にして保護紙つき
のメタクリル樹脂板を製造し、その糊剤の評価を
行なつた。その結果を第3表に示したが、いずれ
の場合も肌荒れ及びクラツキングが発生した。
ン化物の濃度を8重量%にした他は全く同様にし
て保護紙付きメタクリル樹脂板を製造し同様に保
護紙の評価を行なつた。その結果を第3表に示し
たが、いずれの場合も肌荒れ・クラツキングの発
生は全く認められなかつた。 実施例 5 実施例4においてエマルボンGB−90の量を該
糊剤水溶液中のポリビニルアセテート部分ケン化
物固形分に対する割合が3重量%になるようにし
たほかは全く同様に糊剤水溶液を調製しメタクリ
ル樹脂板に糊剤を塗布し糊剤物性を評価した。そ
の結果を第3表に示したがいずれの場合も肌荒
れ・クラツキングの発生は認められなかつた。 比較例 2 実施例4において糊剤水溶液にエマルボンGB
−90を添加しない他は全く同様にして保護紙つき
のメタクリル樹脂板を製造し、その糊剤の評価を
行なつた。その結果を第3表に示したが、いずれ
の場合も肌荒れ及びクラツキングが発生した。
【表】
以上の実施例と比較例を比較することにより本
発明の効果は明らかである。 実施例 6 押出または射出成形して得た厚さ3mmのポリカ
ーボネート、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、アセテート樹脂およびポリスチレン樹脂
の板について実施例1で使用した保護紙及び糊剤
を用いて装着したところ、いずれも接着強度は十
分であり、また剥離した際も板表面に糊残りもな
かつた。 実施例 7 実施例1において、ポリビニルアセテートケン
化物(重合度800、ケン化度71.5〜75.0モル%)
に変え、その濃度を14重量%にして、該水溶液中
のポリビニルアセテートケン化物固形分に対する
割合が、3重量%になるようにエマルボンGB−
90(有機ホウ素化合物)を添加して糊剤を調製し
た。これを#40のバーコーターを用いて前記のメ
タクリル樹脂板に1.6g/m2の割合で均一に塗布
した他は全く同様にして保護紙つきのメタクリル
樹脂板を製造し、同様に保護紙の評価を行つた。
結果を第4表に示す。 比較例 3 実施例7において糊剤水溶液にエマルボンGB
−90を添加しない他は全く同様にして保護紙つき
のメタクリル樹脂板を製造し、その糊剤の評価を
行つた。但し、樹脂板への糊剤の塗布量は1.5
g/m2である。その結果を第4表に示す。
発明の効果は明らかである。 実施例 6 押出または射出成形して得た厚さ3mmのポリカ
ーボネート、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、アセテート樹脂およびポリスチレン樹脂
の板について実施例1で使用した保護紙及び糊剤
を用いて装着したところ、いずれも接着強度は十
分であり、また剥離した際も板表面に糊残りもな
かつた。 実施例 7 実施例1において、ポリビニルアセテートケン
化物(重合度800、ケン化度71.5〜75.0モル%)
に変え、その濃度を14重量%にして、該水溶液中
のポリビニルアセテートケン化物固形分に対する
割合が、3重量%になるようにエマルボンGB−
90(有機ホウ素化合物)を添加して糊剤を調製し
た。これを#40のバーコーターを用いて前記のメ
タクリル樹脂板に1.6g/m2の割合で均一に塗布
した他は全く同様にして保護紙つきのメタクリル
樹脂板を製造し、同様に保護紙の評価を行つた。
結果を第4表に示す。 比較例 3 実施例7において糊剤水溶液にエマルボンGB
−90を添加しない他は全く同様にして保護紙つき
のメタクリル樹脂板を製造し、その糊剤の評価を
行つた。但し、樹脂板への糊剤の塗布量は1.5
g/m2である。その結果を第4表に示す。
【表】
比較例 4
実施例7において、ポリビニルアセテート部分
ケン化物(重合度500、ケン化度、86.5〜89.0モ
ル%)に変え、その濃度を10重量%にした他は、
全く同様にして保護紙つきメタクリル樹脂板を製
造し、同様に保護紙の評価を行つた。結果を第5
表に示す。
ケン化物(重合度500、ケン化度、86.5〜89.0モ
ル%)に変え、その濃度を10重量%にした他は、
全く同様にして保護紙つきメタクリル樹脂板を製
造し、同様に保護紙の評価を行つた。結果を第5
表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリビニルアセテート部分ケン化物を3〜15
重量%含む水溶液と該水溶液中のポリビニルアセ
テートケン化物の固形分に対する割合が0.1〜20
重量%の下記の構造式 で示される有機ホウ素化合物からなる粘度が20℃
において200〜10000センチポアズの合成樹脂表面
保護シート用糊剤。 2 ポリビニルアセテート部分ケン化物を3〜15
重量%含む水溶液と該水溶液中のポリビニルアセ
テートケン化物の固形分に対する割合が0.1〜20
重量%の下記の構造式 で示される有機ホウ素化合物からなる粘度が20℃
において200〜10000センチポアズの合成樹脂糊剤
を、糊剤の量が0.4〜10g/m2となる範囲で合成
樹脂板と保護シートとの間に介在せしめた表面保
護合成樹脂成形品。 3 保護シートが、少なくとも合成樹脂板に接す
る面を平滑処理したクラフトパルプを主原料とし
たクラフト紙である特許請求の範囲第2項記載の
合成樹脂成形品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21253183A JPS60106869A (ja) | 1983-11-14 | 1983-11-14 | 合成樹脂表面保護シート用糊剤及びそれを用いた表面保護合成樹脂成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21253183A JPS60106869A (ja) | 1983-11-14 | 1983-11-14 | 合成樹脂表面保護シート用糊剤及びそれを用いた表面保護合成樹脂成形品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60106869A JPS60106869A (ja) | 1985-06-12 |
| JPH0430429B2 true JPH0430429B2 (ja) | 1992-05-21 |
Family
ID=16624213
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21253183A Granted JPS60106869A (ja) | 1983-11-14 | 1983-11-14 | 合成樹脂表面保護シート用糊剤及びそれを用いた表面保護合成樹脂成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60106869A (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5670074A (en) * | 1979-11-13 | 1981-06-11 | Unitika Ltd | Cold-curing adhesive for polyvinyl alcohol parer |
| JPS5823867A (ja) * | 1981-08-04 | 1983-02-12 | Unitika Chem Kk | 再湿ホツトメルト接着剤組成物 |
-
1983
- 1983-11-14 JP JP21253183A patent/JPS60106869A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60106869A (ja) | 1985-06-12 |
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