JPH04308290A - 脱墨剤及び脱墨方法 - Google Patents

脱墨剤及び脱墨方法

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JPH04308290A
JPH04308290A JP3073048A JP7304891A JPH04308290A JP H04308290 A JPH04308290 A JP H04308290A JP 3073048 A JP3073048 A JP 3073048A JP 7304891 A JP7304891 A JP 7304891A JP H04308290 A JPH04308290 A JP H04308290A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新聞、雑誌、OA古紙等
の古紙再生時に用いられる脱墨剤及び脱墨方法に関する
。更に詳しくは新聞、雑誌、OA古紙等をフロテーショ
ン法、洗浄法及びそれらの折衷法で脱墨処理を行うに際
し、高白色度で高b値のそして未剥離インキの少ない脱
墨パルプを得る事の出来る脱墨剤及び脱墨方法に関する
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】新聞、
雑誌、OA古紙等の再生利用は古くから行われているが
、特に最近は森林資源保護、ごみ処理等の地球環境問題
とも連動し、古紙の有効利用は重要性を増してきている
。更に脱墨パルプの用途も新聞古紙から中質紙用への例
にも見られるように、ワンランク上のパルプへの高度利
用がなされて来ている。一方、最近の古紙は印刷技術、
印刷方式、印刷インキ成分等の変化により、脱墨という
観点からは、一層険しい状況になりつつある。このため
、より以上に脱墨を促進するため、装置へも改良が加え
られて来ている。古紙からインキその他の不純物を分離
除去するため、従来から用いられてきた薬剤としては、
苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、リン酸ソーダ等
のアルカリ剤、過酸化水素、次亜硫酸塩、次亜塩素酸塩
等の漂白剤、EDTA、DTPA等の金属イオン封鎖剤
と共に、脱墨剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩
、高級アルコール硫酸エステル塩、α−オレフィンスル
ホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート等の陰イオン
活性剤、高級アルコール、アルキルフェノール及び脂肪
酸のエチレンオキサイド付加物、アルカノールアマイド
類等の非イオン活性剤が単独または2種以上配合されて
使用されて来た。しかし、これらの脱墨剤ではフロテー
ション処理における起泡性は大きいもののインキ捕集能
が小さく、また、洗浄法ではその洗浄力が弱いうえ、高
起泡性のため排水処理での泡トラブルを引き起こし、結
果として低グレードの脱墨パルプしか得られなかった。 特にPPC(プレーンペーパーコピー)、CPO(コン
ピュータープリントアウトプット)に代表されるOA古
紙は、その印刷インキ(トナー)が新聞用印刷インキバ
インダーとは異なるスチレン/アクリル系バインダーや
ポリエステル系バインダーが使用されているため、通常
の脱墨処理をした後、粒径30μm 以上の粗大インキ
が除去されず残存するため、剪断力エネルギーを多量に
かけたり、アルカリ類を多量に使用しなければならない
。ところが、この方法は、スティッキー(粘着物)の増
加、排水負荷の増大、パルプの脆化が生ずるという欠点
を有しており、OA古紙及びその配合品の脱墨には有効
な手段がなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等はフロテーシ
ョン法、洗浄法及びそれらの折衷法において、優れたイ
ンキ除去能を示し、発泡トラブルもなく、しかも各種古
紙を用いた場合、高白色度脱墨パルプを得る事ができ、
特にOA古紙及びその配合品を用いた場合には多量の剪
断エネルギーを要することなく、またアルカリ類を多量
に使用することなく粒径30μm 以上の粗大インキの
低減効果を有する脱墨剤及び脱墨方法を開発すべく鋭意
研究を行った結果、驚くべき事にある特定の非イオン活
性剤を必須成分として含有する脱墨剤、並びにこの脱墨
剤をパルピング工程とそれ以降の工程に分割添加する脱
墨方法が、上記欠点を克服できる事を見出し、本発明に
到達した。
【0004】すなわち本発明は、炭素数1〜10の多官
能アルコール又は多官能脂肪酸にアルキレンオキサイド
を1官能基あたり1〜4モル(ただしトータル付加モル
数は22以下)付加して得られ、且つ溶解度パラメータ
ー値が8.9〜10.2の範囲にある化合物を必須成分
として含有する脱墨剤、及びかかる化合物と炭素数2〜
8の脂肪酸との部分エステル化物で、溶解度パラメータ
ー値が 8.9〜9.8 の範囲にある化合物を必須成
分として含有する脱墨剤、並びに前記の脱墨剤をパルピ
ング工程(前工程)とパルピング工程以降の工程(後工
程)へ分割添加することを特徴とする脱墨方法を提供す
るものである。
【0005】本発明に係わる化合物は炭素数1〜10の
多官能アルコール又は多官能脂肪酸に公知の方法でアル
キレンオキサイドを付加することにより得ることができ
る。ここで言う多官能とは活性水素をもつ官能基の数が
2以上であることをいう。原料として用いられる炭素数
1〜10の多官能アルコールの具体例としては、エチレ
ングリコール、トリメチレングリコール、1,4 −ブ
タンジオール、1,5 −ペンタンジオール、1,6 
−ヘキサンジオール、1,7 −ヘプタンジオール、1
,8 −オクタンジオール、1,9 −ノナンジオール
、1,10−デカンジオール、1,2 −オクタンジオ
ール、1,2 −デカンジオール、ブタノイル−α−グ
リコール、1,3 −ブタンジオール、trans −
2−ブテン−1,4 −ジオール、2−ブチン−1,4
 −ジオール、2,4 −ペンタンジオール、2,5 
−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3 −ペンタン
ジオール、2−メチル−2,4 −ペンタンジオール、
2,3 −ジメチル−2,3−ブタンジオール、2,4
 −ヘプタンジオール、2,2 −ジエチル−1,3 
−プロパンジオール、2−エチル−1,3 −ヘキサン
ジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3 −プロパ
ンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,2 −シクロノナンジオール、1,2 −
シクロデカンジオール、グリセリン、エリトリット、ペ
ンタエリトリット、アラビット、ソルビット、ソルビタ
ン、マンニット、マンニタン、1,2,3 −ブタント
リオール、2−メチルプロパン−1,2,3 −ブタン
トリオール、2−メチルプロパン−1,2,3 −トリ
オール、2,3,4 −ペンタントリオール、2−メチ
ルブタン−1,2,3 −トリオール、2,3,4 −
ヘキサントリオール、2−エチルブタン−1,2,3 
−トリオール、2,3,4 −トリメチルペンタン−2
,3,4 −トリオール、D −グリセロ−D −ガラ
ヘプトース、D−グリセロ−D −グルコヘプトース、
D −グリセロ−D −マンノヘプトース、D −グリ
セロ−L −マンノヘプトース、D −グリセロ−D 
−ガラヘプチトール、D −アルトロヘプツロース、D
 −アルトロ−3−ヘプツロース、D −マンノヘプツ
ロース、D −エリスロ−D −ガラオクチトール、D
 −グリセロ−D −マンノオクツロース、D −エリ
スロ−L −グロノヌロース、セロビオース、マルトー
ス、ラクトース等を挙げることができる。
【0006】また、本発明に用いられる炭素数1〜10
の多官能脂肪酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸
、アゼライン酸、セバシン酸、エチルマロン酸、2−ヒ
ドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒド
ロキシカプリル酸、2−ヒドロキシペラルゴン酸、2−
ヒドロキシウンデカン酸、3−ヒドロキシカプリル酸、
3−ヒドロキシペラルゴン酸、3−ヒドロキシカプリン
酸、6−ヒドロキシカプロン酸、7−ヒドロキシエナン
ト酸、8−ヒドロキシカプリル酸、9−ヒドロキシペラ
ルゴン酸、10−ヒドロキシカプリン酸、2−メチル−
ヒドロキシエナント酸、2−ヒドロキシ−3−ペンテン
酸、5−ヒドロキシ−2,4 −ペンタジエン酸、2,
3 −ジヒドロキシカプロン酸、2,3 −ジヒドロキ
シエナント酸、2,3 −ジヒドロキシカプリル酸、2
,3 −ジヒドロキシペラルゴン酸、2,3 −ジヒド
ロキシカプリン酸、1−ノネン−1,9 −ジカルボン
酸、2−ノネン−1,9 −ジカルボン酸、1−デセン
−1,10−ジカルボン酸、2−デセン−1,10−ジ
カルボン酸等を挙げることができる。
【0007】これらの中でも特に好ましくは炭素数1〜
6の多官能アルコール及び多官能脂肪酸であるが、更に
好ましくは、飽和型で炭素数1〜3の多官能アルコール
及び多官能脂肪酸である。
【0008】多官能アルコール又は多官能脂肪酸に付加
するアルキレンオキサイドはエチレンオキサイド(以下
EOと略す)、プロピレンオキサイド(以下POと略す
)、ブチレンオキサイド(以下BOと略す)を単独或い
は混合して用いることができる。特に好ましくはEO、
PO及びこれらの混合物である。アルキレンオキサイド
の付加方法は、ランダム付加、ブロック付加のいずれの
付加方法でも構わないが、特に抄紙工程、排水処理工程
での発泡トラブルを考慮するとランダム付加が好ましい
【0009】本発明はまた、上記多官能アルコール又は
多官能脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物と炭素数2
〜8の脂肪酸との部分エステル化物を必須成分として含
有する脱墨剤を提供するものである。
【0010】かかる部分エステル化物を製造するために
用いられる炭素数2〜8の脂肪酸としては、酢酸、プロ
ピオン酸、プロピン酸、ブチル酸、イソ酪酸、テトロル
酸、バレリアン酸、α−メチル酪酸、イソ吉草酸、トリ
メチルプロパン酸、2−ペンチン酸、アリル酢酸、2,
4 −ペンタジエン酸、カプロン酸、2−メチルペンタ
ン酸、3−メチルペンタン酸、4−イソカプロン酸、2
−ヘキシン酸、ソルビン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキ
セン酸、4−ヘキシン酸、5−ヘキセン酸、ヘプタン酸
、2−ヘプテン酸、3−ヘプテン酸、5−ヘプテン酸、
6−ヘプテン酸、2−ヘプチン酸、6−ヘプチン酸、カ
プリル酸、2−エチルヘキサン酸、2−オクテン酸、3
−オクテン酸、2−オクチン酸、7−オクチン酸、2−
メチル−2−ヘプテン酸、安息香酸、メチル安息香酸、
シクロヘキシル酢酸、2−フルオロ吉草酸、2−フルオ
ロカプロン酸、2−フルオロエナント酸、2−クロロカ
プリル酸、2−ブロモ吉草酸、2−ブロモカプロン酸、
2−ブロモエナント酸、2−ブロモカプリル酸、5−ク
ロロ吉草酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、エチルマロ
ン酸、2−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン
酸、2−ヒドロキシカプリル酸、2−ヒドロキシペラル
ゴン酸、2−ヒドロキシウンデカン酸、3−ヒドロキシ
カプリル酸、6−ヒドロキシカプロン酸、7−ヒドロキ
シエナント酸、8−ヒドロキシカプリル酸、2−メチル
−ヒドロキシエナント酸、2−ヒドロキシ−3−ペンテ
ン酸、4−ヒドロキシ−3−ペンテン酸、4−ヒドロキ
シ−4−ペンテン酸、5−ヒドロキシ−2,4 −ペン
タジエン酸、2,3 −ジヒドロキシカプロン酸、2,
3 −ジヒドロキシエナント酸、2,3 −ジヒドロキ
シカプリル酸、及びこれらの酸無水物等を挙げることが
できる。特に好ましくは炭素数2〜4の脂肪酸であり、
更に好ましくは飽和型のものである。
【0011】本発明に係わる化合物の炭素数の限定、物
理化学定数の限定は極めて重要であり、これに類似する
化合物であっても、本発明の規定に該当しないものは本
発明の顕著な効果は得られない。後述の実施例より明ら
かにされるが、多官能アルコール又は多官能脂肪酸の炭
素数が10を越えると高起泡性のため排水処理工程で泡
トラブルを引き起こし、脱墨パルプの生産性が著しく低
下する。また、アルキレンオキサイドの付加モル数は1
官能基当り1〜4であることが重要である。アルキレン
オキサイドの付加モル数が1より小さいと粒径30μm
 以上の粗大インキの残存が著しく、また4を越えると
高起泡性のため排水処理工程での泡トラブルが多発する
【0012】また、多官能アルコール又は多官能脂肪酸
のアルキレンオキサイド付加物の部分エステル化物を構
成する脂肪酸の炭素数が2より小さいと粗大インキの残
存が多くなるまた、炭素数が8を越えると高起泡性のた
め排水処理工程での発泡トラブルといった問題を生ずる
。更に、部分エステル化物のエステル化率は15〜75
モル%の範囲にあることが重要である。エステル化率が
15モル%より小さいと粒径30μm 以上の粗大イン
キが多量に残存するため用途が制限される(炭素数、板
紙表下への配合量減少)傾向にある。また、エステル化
率が75モル%を越えるとインキが微細化しすぎ高い白
色度の脱墨パルプを得ることが難しくなる。
【0013】本発明で規定する数値範囲にある化合物を
用いることによって操業トラブルを誘発せず、高白色度
でなおかつ粒径30μm 以上の粗大インキの残存の少
ない良質な脱墨パルプを得ることができる。
【0014】本発明者らはまた、OA古紙及びその配合
品の印刷インキの脱墨性を更に向上させるために鋭意検
討したところ、驚くべきことに、ある特定範囲の溶解度
パラメーター値を有する化合物が粒径30μm 以上の
粗大インキの低減に優れていることを見出した。
【0015】本発明において、多官能アルコール又は多
官能脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物の溶解度パラ
メーター値は 8.9〜10.2、好ましくは 9.1
〜10.0、更に好ましくは 9.4〜9.8 の範囲
に、また、部分エステル化物の溶解度パラメーター値は
8.9〜9.8 、好ましくは 9.1〜9.7 、更
に好ましくは 9.2〜9.5 の範囲にあることが重
要である。溶解度パラメーター値が上記範囲の下限より
小さい場合、粗大インキが多い脱墨パルプしか得られな
い。また上記範囲の上限より大きい場合、インキが微細
化しすぎフロテーション工程で十分インキが除去できず
、その結果、低白色度の脱墨パルプしか得られず、なお
かつフロテーションリジェクトの泡切れ性不良や排水処
理工程での発泡トラブルといった問題も発生する。
【0016】ここでいう溶解度パラメーター値とはHi
ldebrandによって確立された正則溶液論から定
義される物理化学定数である。二つの物質が溶解しあう
か否かは次式で定義される混合自由エネルギーΔ Gに
よって決定される。 ΔG=ΔH−TΔS このΔ Gが負であれば溶解するということを示すが、
このΔ Gは溶解度パラメーター値の関数で表される。 正則溶液論からいえば、モル混合自由エネルギーΔG 
は、ΔG=RT(X1lnX1+X2lnX2)+V1
X1φ22(δ1−δ2)2+V2X2φ12(δ1−
δ2)2で与えられ、ここでX1, X2はそれぞれ成
分1,2のモル分率、 Vi はモル容積、φi は容
積分率、δi は溶解度パラメーター値を表す。
【0017】本発明において、アルキレンオキサイドの
付加反応方法は特に限定されるものではなく、一般に行
われている活性水素を有する化合物へのアルキレンオキ
サイド付加反応の条件で行うことができる。即ち、本発
明に係わる多官能アルコール又は多官能脂肪酸に触媒量
のアルカリ物質を加え、これに約100 〜200 ℃
、1〜3kg/cm2 (ゲージ)でアルキレンオキサ
イドを数時間反応させることによってなし得る。
【0018】従来技術として、特開昭52−81107
 号公報、特開昭55−51891 号公報、特開昭5
5−51892 号公報、特開昭56−79795 号
公報、特開昭58−109696号公報、特開平1−2
66292号公報に記載の化合物は本発明でいう多官能
化合物ではなく、単官能化合物(活性水素が1個)であ
り、本発明でうたう効果はない。また、特開昭59−1
37588号公報、特開昭64−40690 号公報に
は特殊な多官能アルコールのアルキレンオキサイド付加
物が例示されているが、化合物の化学構造が全てアリー
ル基もしくは芳香族化合物であり、明らかに本発明の化
合物とは異なる。更に特開平1−266292号公報で
は、エーテル型活性剤がOA古紙用脱墨剤として効果が
あるとうたっているが、本発明の化合物とは明らかにそ
の化学構造が異なる。
【0019】本発明の脱墨剤には公知の脱墨剤、例えば
高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩
、高級アルコール及びアルキルフェノールのエチレンオ
キサイド付加物、脂肪酸及びその塩、脂肪酸アルキレン
オキサイド付加物、油脂アルキレンオキサイド付加物等
と併用した場合も優れた脱墨性能を発現する。本発明の
脱墨剤と従来公知の脱墨剤との併用比率は、前者/後者
=90/10〜10/90(重量比)、特に好ましくは
20/80〜60/40である。
【0020】一般に、脱墨剤は、パルピング工程、ニー
ディング工程、ディスパージング工程、ケミカルミキシ
ング工程及びリファイニング工程からなるミキシング工
程、或いはフローテション工程の何れか、又は両方に添
加される。
【0021】これに対して本発明の脱墨方法は、本発明
に係わる前述の脱墨剤を、ミキシング工程の中のパルピ
ング工程(前工程)とパルピング工程以降の工程(後工
程)に分割添加することを特徴とする脱墨方法である。
【0022】脱墨剤を分割添加する時の比率は、パルピ
ング工程(前工程)とパルピング工程以降の工程(後工
程)で前工程/後工程=10/90〜90/10(重量
比)が好ましく、特に好ましくは40/60〜60/4
0である。尚、本発明の脱墨剤は一括添加したり、或い
は後工程内で分割して添加したりすることもできる。
【0023】本発明の脱墨剤の添加量は、操業性を損な
わず、かつ経済的な範囲が望ましいが、原料古紙に対し
0.03〜1.0 重量%が好ましい。
【0024】
【実施例】以下、製造例及び実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0025】製造例1 1.5 リットルのオートクレーブにエチレングリコー
ル 260.1gと 100% KOHを4.7g仕込
み、約600rpmの攪拌速度の条件下で 150℃に
なるまで昇温した。次いで、プロピレンオキサイド 7
30.2gを温度 120℃〜130 ℃、圧力1〜3
kg/cm2 (ゲージ)下で反応させた。付加反応終
了後、80℃に冷却し、酢酸にてpHを約6に調整した
。反応生成物(本発明品、表1中 No.1)の収率は
99%であった。
【0026】製造例2 1.5 リットルのオートクレーブにソルビット 29
2.7gと 100% KOHを 2.7g仕込み、約
600rpmの攪拌速度の条件下で 150℃になるま
で昇温した。次いで、エチレンオキサイド 424.7
gを温度 150℃〜160 ℃、圧力1〜3kg/c
m2 (ゲージ)下で反応させた後、温度を 120℃
〜130 ℃に下げて、圧力1〜3kg/cm2 (ゲ
ージ)下でプロピレンオキサイド 280.0gを反応
させた。その後、80℃に冷却し、酢酸にてpHを約6
に調整した。反応生成物(本発明品、表2中 No.2
3)の収率は99%であった。
【0027】比較製造例1 1.5 リットルのオートクレーブに2−ヒドロキシカ
プロン酸 286.3gと 100%KOHを 3.4
g仕込み、約600rpmの攪拌速度の条件下で 13
0℃になるまで昇温した。次いで、エチレンオキサイド
/プロピレンオキサイド/ブチレンオキサイド(20/
40/20モル比)491.0gを温度 130℃〜1
40 ℃、圧力1〜3kg/cm2 (ゲージ)下で反
応させた。付加反応終了後、80℃に冷却し、酢酸にて
pHを約6に調整した。反応生成物(本発明品、表2中
 No.30)の収率は99%であった。
【0028】製造例3 1.5 リットルのオートクレーブにグリセリン 22
9.1gと 100% KOHを 4.2g仕込み、約
600rpmの攪拌速度の条件下で 130℃になるま
で昇温した。次いで、エチレンオキサイド/プロピレン
オキサイド(50/50モル比) 762.2gを温度
 130℃〜140 ℃、圧力1〜3kg/cm2 (
ゲージ)下で反応させた。付加反応終了後、80℃に冷
却し、酢酸にてpHを約6に調整した。反応生成物(本
発明品、表4中 No.71)の収率は99%であった
【0029】製造例4 1.5 リットルのオートクレーブに製造例1で得られ
た化合物 804.2gと2−エチルヘキサン酸 19
4.5g及び触媒として 100%NaOHを 1.2
g仕込み、約500rpmの攪拌速度の条件下で 23
0℃で窒素雰囲気下で反応させた。反応生成物(本発明
品、表4中 No.73)の収率は99%であった。
【0030】実施例1 本実施例は脱墨剤のパルピング工程一括添加の例である
【0031】印刷インキのバインダーがスチレンアクリ
ル系であり、印刷インキ量が 2.4g/m2のPPC
古紙(100 %)を2×5cmに細断後、その一定量
を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソーダ(対原
料)0.5 %、珪酸ソーダ3号(対原料)1.0 %
、30%過酸化水素(対原料)1.0 %、表1に示す
脱墨剤(対原料)0.2 %を加え、パルプ濃度5%、
45℃で20分離解した後、45℃にて60分間熟成処
理を行った。その後、高速脱水機で22%まで脱水し、
回転速度200rpmの2軸型ラボニーダーでニーディ
ング処理を行った。その後、水を加えてパルプ濃度を4
%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。その
スラリーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで濃縮後
、水を加えて1%濃度に希釈し、タッピースタンダード
抄紙機にてパルプシートを作製した。得られたパルプシ
ートを測色色差計にて白色度を測定し、画像解析装置(
×100 倍)にて粒径30μm 以上のインキ個数を
測定した。また、フロテーションリジェクトの消泡性を
排水処理工程での泡トラブルの目安とした。この消泡性
の数値が大きければ排水処理工程で泡トラブルを発生さ
せる可能性が大きいことを示す。ここでいうフロテーシ
ョンリジェクトの消泡性は次式で表される。
【0032】
【数1】
【0033】各種脱墨剤の脱墨性能結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】実施例2 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とニーディング工程
分割添加の例である。印刷インキのバインダーがスチレ
ンアクリル系であり、印刷インキ量が 2.4g/m2
のPPC古紙(100 %)を2×5cmに細断後、そ
の一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソー
ダ(対原料)0.3 %、表2に示す脱墨剤(対原料)
0.1 %を加え、パルプ濃度5%、45℃で20分離
解した後、45℃にて60分間熟成処理を行った。その
後、高速脱水機で22%まで脱水し、苛性ソーダ(対原
料)0.2%、珪酸ソーダ3号(対原料)1.0 %、
30%過酸化水素(対原料)1.0 %、表2に示す脱
墨剤(対原料)0.1 %を添加し、回転速度200r
pmの2軸型ラボニーダーでニーディング処理を行った
。 その後、水を加えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度
30秒離解する。そのスラリーを水で1%に希釈した後
、30℃にて10分間フロテーション処理を施した。フ
ロテーション後のパルプスラリーを80メッシュワイヤ
ーで4%濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈し
、タッピースタンダード抄紙機にてパルプシートを作製
した。得られたパルプシートを測色色差計にて白色度を
測定し、画像解析装置(×100 倍)にて粒径30μ
m 以上のインキ個数を測定した。また、フロテーショ
ンリジェクトの消泡性を実施例1と同様に求め、排水処
理工程での泡トラブルの目安とした。各種脱墨剤の脱墨
性能を表2に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】実施例3 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とディスパージング
工程分割添加の例である。印刷インキのバインダーがポ
リエステル系であり、印刷インキ量が 3.0g/m2
のCPO古紙(100 %)を2×5cmに細断後、そ
の一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソー
ダ(対原料)0.3 %、表3に示す脱墨剤(対原料)
0.1%を加え、パルプ濃度15%、45℃で20分離
解した後、55℃にて 120分間熟成処理を行った。 その後、高速脱水機で22%まで脱水し、苛性ソーダ(
対原料)0.7 %、珪酸ソーダ3号(対原料)1.0
 %、30%過酸化水素(対原料)1.5 %、表3に
示す脱墨剤(対原料)0.1 %を添加した後、回転速
度300rpmのラボデスパーザーでデスパージング処
理を行った。その後、水を加えて4%まで希釈し、卓上
離解機で再度30秒離解する。そのスラリーを水で1%
に希釈した後、30℃にて10分間フロテーション処理
を施した。 フロテーション後のパルプスラリーを80メッシュワイ
ヤーで4%濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈
し、タッピースタンダード抄紙機にてパルプシートを作
製した。得られたパルプシートを測色色差計にて白色度
を測定し、画像解析装置(×100 倍)にて粒径30
μm 以上のインキ個数を測定した。また、フロテーシ
ョンリジェクトの消泡性を実施例1と同様に求め、排水
処理工程での泡トラブルの目安とした。各種脱墨剤の脱
墨性能を表4に示す。
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】実施例4 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とニーディング工程
分割添加の例である。印刷インキのバインダーがスチレ
ンアクリル系であり、印刷インキ量が 3.2g/m2
のPPC古紙(100 %)を2×5cmに細断後、そ
の一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソー
ダ(対原料)0.3 %、表5に示す脱墨剤を所定量加
え、パルプ濃度5%、45℃で20分離解した後、45
℃にて60分間熟成処理を行った。その後、高速脱水機
で22%まで脱水し、苛性ソーダ(対原料)0.2 %
、珪酸ソーダ3号(対原料)1.0 %、30%過酸化
水素(対原料)1.0 %、表5に示す脱墨剤を所定量
添加し、回転速度200rpmの2軸型ラボニーダーで
ニーディング処理を行った。その後、水を加えて4%ま
で希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。そのスラ
リーを水で1%に希釈した後、30℃にて10分間フロ
テーション処理を施した。フロテーション後のパルプス
ラリーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで濃縮後、
水を加えて1%濃度に希釈し、タッピースタンダード抄
紙機にてパルプシートを作製した。得られたパルプシー
トを測色色差計にて白色度を測定し、画像解析装置(×
100 倍)にて粒径30μm 以上のインキ個数を測
定した。また、フロテーションリジェクトの消泡性を実
施例1と同様に求め、排水処理工程での泡トラブルの目
安とした。 各種脱墨剤の脱墨性能を表6に示す。
【0045】
【表9】
【0046】
【表10】
【0047】上記に示した如く、本発明の炭素数1〜1
0の多官能アルコール又は多官能脂肪酸にアルキレンオ
キサイドを1官能基あたり1〜4モル(ただしトータル
付加モル数は22モル以下)付加して得られ、且つ溶解
度パラメーター値が 8.9〜10.2の範囲にある化
合物を必須成分として含有する脱墨剤を、OA古紙又は
その配合品を脱墨する際に使用することにより、白色度
向上、粗大インキ低減、フロテーションリジェクトの消
泡性において、優れた効果を発揮する。
【0048】また、上記化合物と炭素数2〜8の脂肪酸
との部分エステル化物で、溶解度パラメーター値が 8
.9〜9.8 の範囲にある化合物を必須成分として含
有する脱墨剤をOA古紙又はその配合品を脱墨するに際
して、使用することにより同様に優れた効果を発揮する
。。
【0049】更に、本発明の脱墨剤をパルピング工程と
それ以降の工程へ分割添加することにより、より高品質
の脱墨パルプを得ることが可能となった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数1〜10の多官能アルコール又は多
    官能脂肪酸にアルキレンオキサイドを1官能基あたり1
    〜4モル(ただしトータル付加モル数は22モル以下)
    付加して得られ、且つ溶解度パラメーター値が 8.9
    〜10.2の範囲にある化合物を必須成分として含有す
    る脱墨剤。
  2. 【請求項2】炭素数1〜10の多官能アルコール又は多
    官能脂肪酸にアルキレンオキサイドを1官能基あたり1
    〜4モル(ただしトータル付加モル数は22モル以下)
    付加して得られる化合物と炭素数2〜8の脂肪酸との部
    分エステル化物で、溶解度パラメーター値が 8.9〜
    9.8 の範囲にある化合物を必須成分として含有する
    脱墨剤。
  3. 【請求項3】部分エステル化物の部分エステル化率が1
    5〜75モル%である請求項2記載の脱墨剤。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の何れか1項記載の脱墨剤を
    パルピング工程(前工程)とパルピング工程以降の工程
    (後工程)へ分割添加することを特徴とする脱墨方法。
  5. 【請求項5】脱墨剤の添加比率が前工程/後工程=10
    /90〜90/10(重量比)である請求項4記載の脱
    墨方法。
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