JPH04309488A - ガスシールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤ - Google Patents
ガスシールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤInfo
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ガスメタルアーク溶接用のワイヤに関するものである。 詳しくは本発明はロボットなどを使用して行う自動アー
ク溶接用に主に使用されるペールパックに装填された銅
メッキ鋼ワイヤ(以下ワイヤという)であって、高溶接
能率を得るため、ワイヤが高速度で送給される高電流密
度条件で、長時間の溶接に使用されても中断などのトラ
ブルなく使用でき、かつビード蛇行などのない品質の良
好な溶接部が得られるガスシールドアーク溶接用ワイヤ
に関するものである。
、ガスシールドアーク溶接法は益々広く使用されつつあ
るが、さらに高能率化を目指す手段として、より高電流
密度の条件を採用して、ワイヤの溶融速度を増加するこ
とができる技術が開発されつつある。
O2 混合ガス法では、電流値が一定以上になると溶接
ビードの溶込み形状が中央部に幅の狭い過大な溶込みと
なる、いわゆる“フインガー状”を呈し、割れ、ブロー
ホールなどの欠陥が生じる問題があるが、シールドガス
をAr−He−CO2 −O2 4種混合ガスにして高
電流密度条件下で溶込形状問題を解決する特開昭59−
45084号公報にあるような方法が開発され、又特開
平1−35881号公報にあるようなAr−CO2 溶
接でワイヤを特別のものにした方法が開発され、さらに
はCO2 溶接では電流密度を高めるとスパッタが急増
する問題があるが、これを比較的細径(1.2〜1.4
mmφ)の金属粉系フラックス入りワイヤを使用して解
決するなど高電流密度溶接法が実用されてきている。な
お、これらはいずれも溶接機(電源及びワイヤ送給装置
)がワイヤを従来より高速で安定に送給できる(例えば
ワイヤ送給速度、従来20m/min max →40
m/min max )ものに改善されて使用されてい
る。
る場合に使用されるワイヤは必然的にロボットなどで使
用されることが多くなり、従来の20kg以下の重量の
スプール巻きワイヤに代わり200〜400kg収納で
きる、いわゆる円筒形状のペールパックに入れたワイヤ
が多用されることになる。このようなペールパックに装
填されたワイヤに要求される特性としては、(1)何時
間もの溶接がほぼ連続して行われるため、ワイヤの送給
性がチップ詰りなどによる中断などがなく、長時間安定
しており、(2)ワイヤの先端振れが小さく溶接ビード
が蛇行しない、ことがあげられる。
者らはすでに特願平1−258553号発明(以下先願
発明という)で解決している。しかしながら、前述のよ
うにワイヤが20m/min を超えるような送給速度
で送給される高電流密度条件で使用される場合には、先
願発明によるワイヤでは十分対応できず、やはり溶接時
にワイヤの送給上の問題が発生し易くなることがわかっ
てきた。即ち、従来ワイヤではチップ詰りにより溶接中
断が頻繁に生ずることがわかった。
般溶接機でのワイヤ送給速度上限の20m/min を
超えるような溶接電流条件を意味し、ほぼワイヤ単位断
面積当りの溶接電流値、即ち溶接電流密度340A/m
m2 以上の条件を示すものである。
たような高電流密度条件又は高速ワイヤ送給速度条件で
使用され、かつペールパックに装填されたワイヤの問題
点を解決しようとしたもので、先ず先願発明によるワイ
ヤで何が問題なのかを調査した。その結果、特開昭58
−35068号公報に述べられているように、ペールパ
ックに装填されたワイヤは直進性が良く、溶接時ワイヤ
がチップを通過する時、一方向にある曲率半径を持った
スプール巻きワイヤと違って、チップ内壁からワイヤへ
の通電点が一定箇所になりにくく、チップ内壁を広い範
囲に亙って移動することが分かった。このように通電点
が移動しようとする場合、銅チップ内壁面とワイヤ間で
スパークが生じるが、高電流密度になる程、より大きな
スパークが生じ易く、チップ内壁面の損傷を大きくする
こと、又高電流密度になる程、通電点の移動が困難にな
ることによると考えられる瞬間的な電流値の急激な変化
(低下)又はアークが一瞬切れる現象が顕著に生じ易く
なり、ひいては溶接中断が起り易くなることが明らかに
なった。
注目して、ペールパックに装填されたワイヤで高電流密
度条件(高速ワイヤ送給条件)でのワイヤ表面の性状、
付着物質及びワイヤ強度につき送給性との関連性を実験
的に調査した。その結果、銅メッキとメッキ下の鉄素地
との間に残留している潤滑剤のCa量を先願発明の場合
よりさらに厳しく制限する必要があること、又銅メッキ
量(厚さ)を高電流密度条件下(高速ワイヤ送給条件下
)では基本的にある一定値以上に保つ必要があること、
さらにワイヤ表面に付着させている油量さらにはワイヤ
の引張強さまたは引張破断強度が相互的にペールパック
に装填されたワイヤの送給性及びその他の特性に大きく
影響していることを見出した。
ルパックに装填される直径1.6mm以下の銅メッキ鋼
ワイヤにおいて、銅メッキ厚さが0.45〜1.40μ
m であり、ワイヤ素地とワイヤ表面メッキ層との間に
介在するCa量が、銅メッキ厚さを含む(1)式を満足
し、かつ油付着量が0.30〜1.20g/10kgで
あることを特徴とする高電流密度条件で使用されるガス
シールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤにある。
m )+10 …(1)式また、本発明において
は、ソリッドワイヤの場合は引張強さを、フラックス入
りワイヤの場合は引張破断荷重をある特定範囲に設定す
ることによりワイヤの先端振れが小さく溶接ビードが蛇
行しない品質の良好な溶接部が得られるように構成した
。
の間に介在するCa量の基本的な作用効果については本
発明者による前記先願発明の明細書で既に明らかにして
いるものである。
ワイヤ表面メッキ層との間に介在するCa量を銅メッキ
厚さとの関連で規制したのは次の理由による。即ち、ペ
ールパックワイヤにおいては直進性が良すぎてチップ内
壁とワイヤ間に通電点の移動が短いスパークを伴って頻
繁に起こるが、Ca量が多いとCaイオンの介在によっ
てスパークが継続し易く、短いスパークが長いスパーク
に変化し、チップを短時間に損傷させ、また長いスパー
クができることは新通電点に移動しようとすることを阻
害することを意味し、溶接アークが突然切れる等の現象
となる。
なると急増することを実験によって確認した。これらの
現象はワイヤがスムーズに送給されているにもかかわら
ず溶接電流値が間欠的に瞬間的に低下することで観察さ
れるが、この状態がひどくなるとアークが突然途切れて
溶接が中断されることになる。この場合銅メッキ厚さが
厚い場合、それらの現象の現れる程度が小さくなる。
象との関係を示す図であり、長時間溶接送給性試験の結
果は、Ca量が多い程短時間で送給性不良が生ずるが、
銅メッキ厚さが厚くなる程その時間が長くなることを示
している。なお、実験条件は、ワイヤとして、JIS
Z3312−YGW11該当品、径1.2mm、溶接
条件は、450A、40V、Ar+10%CO2 25
リットル/min でワイヤ送給速度は25m/min
、電流密度約400A/mm2 で、下向きビードオ
ンプレート溶接である。
50kg装填したペールパック(250kg用)より、
取り出し装置、通常の送給装置を経て6m長さのコンジ
ットケーブル及びピストル型トーチを使用して溶接した
。また、長時間送給性試験を行うため、トーチを固定し
溶接試験板を回転治具上に乗せて回転させ、溶接ビード
が連続して累層できるようにして行った。溶接は5分間
の連続溶接を1サイクルとして、最高20サイクルほぼ
連続して実施し、最後まで送給性に問題なく溶接できた
か、送給不良が途中で発生し溶接が中断したか、或いは
最後まで溶接は中断しなかったがアーク電流の瞬間的低
下現象が多数回発生したか、或いはアークが不安定にな
ったか等を確認して判定した。この場合のワイヤの油付
着量は0.5〜1.0g/10kgにして行った。
ての実験データであるが、他のワイヤ径1.4mm及び
1.6mm、さらにフラックス入りワイヤについてもほ
ぼ同様の傾向を示す結果が得られた。Caは伸線で使用
する潤滑剤であるCaを含有する金属石鹸の形で、或い
は焼鈍した場合は加熱分解してCaO又はCa(OH)
2 の形で残存する。ワイヤ中のCa量の定量方法は1
00gのワイヤをエチルアルコールで洗浄して5〜10
cmの長さに切断し、このワイヤを希塩酸(7%)中で
10分間沸騰させてCaを溶解濾過した後、原子吸光光
度計でCaを定量する。この場合鋼素地も多少溶解する
が、一般的な鋼に含有されるCa量は僅かであるので、
全ての検出されたCa量を鋼素地とワイヤ表面メッキ層
との間に介在するCa量とする。
するCa量を規制する方法としては種々考えられるが、
最も効果的と考えられるのはメッキ前の前処理方法であ
って、特にバイポーラ電解脱脂方法が効果がある。しか
し、この方法の他に、例えば陰極電解酸洗、通常の陽極
電解脱脂等の方法、さらに石灰石鹸を潤滑剤として使用
したあとの洗浄方法(圧力水による洗浄方法、ブラッシ
ングなど機械的方法、他)を前記メッキ前処理方法に加
えて行うのが有効である。なお、脱脂液及び酸洗液の濃
度管理を十分行うことにより、さらにCa量の低減をは
かることが可能である。ワイヤ表面の残留物としてはC
a分の他に、Na,Ba,K分なども有害であるが、こ
れらについてはいずれも30mg/m2以下にすること
が望ましい。銅メッキ厚さを0.45μm 以上に規制
したのは、高電流密度溶接条件では必然的にワイヤが2
0m/min 以上の高速送給されることになるが高速
送給で断続的に長時間溶接するとCa残留分とはあまり
関与しないと考えられるチップの加熱或いはチップ内面
損傷に基づくと考えられる送給不良現象が起るのがみら
れ、これは、銅メッキ厚さを0.45μm 以上に厚く
することにより、非常に少なくなることがわかった。一
方、銅メッキ厚さを1.40μm 以下にしたのは溶着
金属中の銅含有量が増加し、機械的性質(引張強さが増
加するなど)に悪影響がでてくるためである。
ッキを行うサイズ、メッキ電流、時間等を変えて達成さ
れる。油付着量を0.30g/10kg以上に規制する
のは、溶接時のコンジット及びチップでの摩擦抵抗を小
さくし送給性を良くするため必要であるが、ペールパッ
クワイヤの場合、特に1.20g/10kgを超えると
好ましくない。これはペールパックにワイヤを装填する
とき直進性を出すため矯正ローラーを通すが、1.20
g/10kgを超える油付着量になるとローラーでのス
リップ現象が生じ易くなるため、装填されたワイヤに小
さなうねりが生じ易くなる。このためペールパックワイ
ヤに必要な特性であるワイヤ先端の振れ及び長時間の良
好な送給性の2点を損なうことになる。
長時間の送給性及び溶接時ワイヤ振れの両面に油付着量
及びCa量とも関連して影響する。即ち、各ワイヤ径の
引張強さが下限値未満の場合、ワイヤの剛性が小さく、
送給時コンジットの屈曲部に追従し易く、ワイヤにくせ
がつき易く、ワイヤの先端振れの原因になる。一方上限
値を超えた場合送給時コンジットの屈曲部で送給抵抗を
増すことになり、送給性を悪くする。ワイヤの引張強さ
はペールパックにワイヤを装填する製造時にも油付着量
と共に影響し、低すぎるとうねりを生じ易く、高すぎる
と安定した装填ができなくなる。
内部にフラックスが充填されており、引張破断荷重を断
面積で割る引張強さではワイヤの剛性を示せないため、
各ワイヤ径の引張破断荷重(kgf)そのままを規定し
た。 尚、これらの引張強さ又は引張破断荷重はワイヤ原線又
は原パイプの寸法、成分及び製造工程における焼鈍の有
無、焼鈍径及び焼鈍条件を変えることにより設定できる
。
施例で詳しく説明する。先ず、ソリッドワイヤは原線径
5.5mm、化学成分C:0.06%、Si:0.72
%、Mn:1.68%の熱延鋼線材を原線とし、メカニ
カルデスケーリングでスケール除去後酸洗し、潤滑剤で
ある石灰石鹸の懸濁液中に浸漬して塗布乾燥し、伸線潤
滑剤としてNa系金属石鹸を使用して2.0〜2.4m
mまで伸線した後、表1に示す圧力水での洗浄の有無、
焼鈍の有無、メッキ前処理工程及びメッキ工程を経て製
品径1.2〜1.6mmの本発明ワイヤ及び比較ワイヤ
を製造し、前述の長時間の溶接送給性試験を行った。フ
ラックス入りワイヤの場合は化学成分C:0.06%、
Si:0.01%、Mn:0.32%の12mmの原パ
イプにフラックスを充填し、Ca系金属石鹸を使用して
2.4〜4mmまで伸線した後、表1、表2(表1のつ
づき)に示す圧力水での洗浄の有無、焼鈍の有無、メッ
キ前処理工程及びメッキ工程を経て製品径1.2〜1.
6mmの本発明ワイヤ及び比較ワイヤを製造し、前述の
長時間の溶接送給性試験(判定方法も同じ)を行った。 表1、表2にその結果を示した。
時間、雰囲気ガスは窒素を使用した。メッキ前処理及び
メッキの条件は次のとおりで行った。 1)バイポーラ電解脱脂 50A/本、7〜12V 溶液 NaOH 100g/リットル液温
80℃、 線速 50〜120m/分2)陰極電解
酸洗 110A/本、7〜12V 溶液 HCl 10〜20g/リットル液温
25℃、 線速 50〜80m/分3)メッキ 70〜130A/本、7〜12V 溶液 KCN 5〜20g/リットル液温
60℃、 線速 50〜80m/分なお、最終伸線
潤滑剤は植物性潤滑油を使用した。
件を種々変えて製造したワイヤで本発明要件をすべて満
足するワイヤ特性のものは長時間溶接送給性試験で最後
まで良好な結果が得られている(○印 テストNo.
1〜13)。しかし、比較ワイヤで示した如く、銅メッ
キ厚さが低いもの(No.14,15及びNo.21)
、Ca量−銅メッキ厚さが(1)式を満足しないもの(
No.16、17、20及び22)はワイヤ送給中断(
×印)があったか、或いは中断はしなかったが送給不安
定(△印)となったか、もしくはアーク電流の低下現象
が多数回生じた(▲印)。又、No.18は油量が不適
当で中断した。なお、No.19はワイヤ引張強さが低
すぎてペールパックに装填した時、ワイヤにうねりが大
きく、溶接時ビード蛇行を起こすため溶接は中止した。
ため開発され使用されつつある高電流密度溶接用ペール
パック入りワイヤによる溶接に際して、長時間の連続溶
接においても送給性のトラブルがなく、かつワイヤの先
端振れによるビード蛇行のない良好な溶接部が得られる
という効果が奏される。
に介在するCa量と銅メッキ厚さを変化させた場合の長
時間の溶接送給性試験の判定結果を示す図である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7126591A JP2847581B2 (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | ガスシールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7126591A JP2847581B2 (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | ガスシールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04309488A true JPH04309488A (ja) | 1992-11-02 |
| JP2847581B2 JP2847581B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=13455720
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7126591A Expired - Fee Related JP2847581B2 (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | ガスシールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2847581B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06170579A (ja) * | 1992-12-07 | 1994-06-21 | Kawasaki Steel Corp | ビード蛇行防止gmaw用ソリッドワイヤ |
| JP2003181683A (ja) * | 2001-12-19 | 2003-07-02 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ |
| JP2010264487A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Yaskawa Electric Corp | アーク溶接方法 |
| JP2013237890A (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-28 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | アーク溶接用鋼ワイヤのめっき前処理方法 |
-
1991
- 1991-04-03 JP JP7126591A patent/JP2847581B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06170579A (ja) * | 1992-12-07 | 1994-06-21 | Kawasaki Steel Corp | ビード蛇行防止gmaw用ソリッドワイヤ |
| JP2003181683A (ja) * | 2001-12-19 | 2003-07-02 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ |
| JP2010264487A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Yaskawa Electric Corp | アーク溶接方法 |
| US8536487B2 (en) | 2009-05-15 | 2013-09-17 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | Arc welding method |
| JP2013237890A (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-28 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | アーク溶接用鋼ワイヤのめっき前処理方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2847581B2 (ja) | 1999-01-20 |
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