JPH04309488A - ガスシールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤ - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤ

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JPH04309488A
JPH04309488A JP7126591A JP7126591A JPH04309488A JP H04309488 A JPH04309488 A JP H04309488A JP 7126591 A JP7126591 A JP 7126591A JP 7126591 A JP7126591 A JP 7126591A JP H04309488 A JPH04309488 A JP H04309488A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシールドガスを使用する
ガスメタルアーク溶接用のワイヤに関するものである。 詳しくは本発明はロボットなどを使用して行う自動アー
ク溶接用に主に使用されるペールパックに装填された銅
メッキ鋼ワイヤ(以下ワイヤという)であって、高溶接
能率を得るため、ワイヤが高速度で送給される高電流密
度条件で、長時間の溶接に使用されても中断などのトラ
ブルなく使用でき、かつビード蛇行などのない品質の良
好な溶接部が得られるガスシールドアーク溶接用ワイヤ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、溶接の自動化、高能率化に伴ない
、ガスシールドアーク溶接法は益々広く使用されつつあ
るが、さらに高能率化を目指す手段として、より高電流
密度の条件を採用して、ワイヤの溶融速度を増加するこ
とができる技術が開発されつつある。
【0003】例えば、スパッタ発生量の少ないAr−C
O2 混合ガス法では、電流値が一定以上になると溶接
ビードの溶込み形状が中央部に幅の狭い過大な溶込みと
なる、いわゆる“フインガー状”を呈し、割れ、ブロー
ホールなどの欠陥が生じる問題があるが、シールドガス
をAr−He−CO2 −O2 4種混合ガスにして高
電流密度条件下で溶込形状問題を解決する特開昭59−
45084号公報にあるような方法が開発され、又特開
平1−35881号公報にあるようなAr−CO2 溶
接でワイヤを特別のものにした方法が開発され、さらに
はCO2 溶接では電流密度を高めるとスパッタが急増
する問題があるが、これを比較的細径(1.2〜1.4
mmφ)の金属粉系フラックス入りワイヤを使用して解
決するなど高電流密度溶接法が実用されてきている。な
お、これらはいずれも溶接機(電源及びワイヤ送給装置
)がワイヤを従来より高速で安定に送給できる(例えば
ワイヤ送給速度、従来20m/min max →40
m/min max )ものに改善されて使用されてい
る。
【0004】一方、このような高電流密度条件を採用す
る場合に使用されるワイヤは必然的にロボットなどで使
用されることが多くなり、従来の20kg以下の重量の
スプール巻きワイヤに代わり200〜400kg収納で
きる、いわゆる円筒形状のペールパックに入れたワイヤ
が多用されることになる。このようなペールパックに装
填されたワイヤに要求される特性としては、(1)何時
間もの溶接がほぼ連続して行われるため、ワイヤの送給
性がチップ詰りなどによる中断などがなく、長時間安定
しており、(2)ワイヤの先端振れが小さく溶接ビード
が蛇行しない、ことがあげられる。
【0005】これらの要求される特性に対して、本発明
者らはすでに特願平1−258553号発明(以下先願
発明という)で解決している。しかしながら、前述のよ
うにワイヤが20m/min を超えるような送給速度
で送給される高電流密度条件で使用される場合には、先
願発明によるワイヤでは十分対応できず、やはり溶接時
にワイヤの送給上の問題が発生し易くなることがわかっ
てきた。即ち、従来ワイヤではチップ詰りにより溶接中
断が頻繁に生ずることがわかった。
【0006】なお、ここで高電流密度条件とは従来の一
般溶接機でのワイヤ送給速度上限の20m/min を
超えるような溶接電流条件を意味し、ほぼワイヤ単位断
面積当りの溶接電流値、即ち溶接電流密度340A/m
m2 以上の条件を示すものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは以上述べ
たような高電流密度条件又は高速ワイヤ送給速度条件で
使用され、かつペールパックに装填されたワイヤの問題
点を解決しようとしたもので、先ず先願発明によるワイ
ヤで何が問題なのかを調査した。その結果、特開昭58
−35068号公報に述べられているように、ペールパ
ックに装填されたワイヤは直進性が良く、溶接時ワイヤ
がチップを通過する時、一方向にある曲率半径を持った
スプール巻きワイヤと違って、チップ内壁からワイヤへ
の通電点が一定箇所になりにくく、チップ内壁を広い範
囲に亙って移動することが分かった。このように通電点
が移動しようとする場合、銅チップ内壁面とワイヤ間で
スパークが生じるが、高電流密度になる程、より大きな
スパークが生じ易く、チップ内壁面の損傷を大きくする
こと、又高電流密度になる程、通電点の移動が困難にな
ることによると考えられる瞬間的な電流値の急激な変化
(低下)又はアークが一瞬切れる現象が顕著に生じ易く
なり、ひいては溶接中断が起り易くなることが明らかに
なった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの現象に
注目して、ペールパックに装填されたワイヤで高電流密
度条件(高速ワイヤ送給条件)でのワイヤ表面の性状、
付着物質及びワイヤ強度につき送給性との関連性を実験
的に調査した。その結果、銅メッキとメッキ下の鉄素地
との間に残留している潤滑剤のCa量を先願発明の場合
よりさらに厳しく制限する必要があること、又銅メッキ
量(厚さ)を高電流密度条件下(高速ワイヤ送給条件下
)では基本的にある一定値以上に保つ必要があること、
さらにワイヤ表面に付着させている油量さらにはワイヤ
の引張強さまたは引張破断強度が相互的にペールパック
に装填されたワイヤの送給性及びその他の特性に大きく
影響していることを見出した。
【0009】即ち、本発明の要旨とするところは、ペー
ルパックに装填される直径1.6mm以下の銅メッキ鋼
ワイヤにおいて、銅メッキ厚さが0.45〜1.40μ
m であり、ワイヤ素地とワイヤ表面メッキ層との間に
介在するCa量が、銅メッキ厚さを含む(1)式を満足
し、かつ油付着量が0.30〜1.20g/10kgで
あることを特徴とする高電流密度条件で使用されるガス
シールドアーク溶接用銅メッキ鋼ワイヤにある。
【0010】   Ca量(mg/m2)≦28.1銅メッキ厚さ(μ
m )+10    …(1)式また、本発明において
は、ソリッドワイヤの場合は引張強さを、フラックス入
りワイヤの場合は引張破断荷重をある特定範囲に設定す
ることによりワイヤの先端振れが小さく溶接ビードが蛇
行しない品質の良好な溶接部が得られるように構成した
。
【0011】なお、ワイヤ素地とワイヤ表面メッキ層と
の間に介在するCa量の基本的な作用効果については本
発明者による前記先願発明の明細書で既に明らかにして
いるものである。
【0012】
【作用】先ず、銅メッキ鋼ワイヤにおいてワイヤ素地と
ワイヤ表面メッキ層との間に介在するCa量を銅メッキ
厚さとの関連で規制したのは次の理由による。即ち、ペ
ールパックワイヤにおいては直進性が良すぎてチップ内
壁とワイヤ間に通電点の移動が短いスパークを伴って頻
繁に起こるが、Ca量が多いとCaイオンの介在によっ
てスパークが継続し易く、短いスパークが長いスパーク
に変化し、チップを短時間に損傷させ、また長いスパー
クができることは新通電点に移動しようとすることを阻
害することを意味し、溶接アークが突然切れる等の現象
となる。
【0013】本発明者らはこの現象が高電流密度条件に
なると急増することを実験によって確認した。これらの
現象はワイヤがスムーズに送給されているにもかかわら
ず溶接電流値が間欠的に瞬間的に低下することで観察さ
れるが、この状態がひどくなるとアークが突然途切れて
溶接が中断されることになる。この場合銅メッキ厚さが
厚い場合、それらの現象の現れる程度が小さくなる。
【0014】図1はCa量、銅メッキ厚さとこれらの現
象との関係を示す図であり、長時間溶接送給性試験の結
果は、Ca量が多い程短時間で送給性不良が生ずるが、
銅メッキ厚さが厚くなる程その時間が長くなることを示
している。なお、実験条件は、ワイヤとして、JIS 
 Z3312−YGW11該当品、径1.2mm、溶接
条件は、450A、40V、Ar+10%CO2 25
リットル/min でワイヤ送給速度は25m/min
 、電流密度約400A/mm2 で、下向きビードオ
ンプレート溶接である。
【0015】供試ワイヤは、一般的な逆ひねりを加えて
50kg装填したペールパック(250kg用)より、
取り出し装置、通常の送給装置を経て6m長さのコンジ
ットケーブル及びピストル型トーチを使用して溶接した
。また、長時間送給性試験を行うため、トーチを固定し
溶接試験板を回転治具上に乗せて回転させ、溶接ビード
が連続して累層できるようにして行った。溶接は5分間
の連続溶接を1サイクルとして、最高20サイクルほぼ
連続して実施し、最後まで送給性に問題なく溶接できた
か、送給不良が途中で発生し溶接が中断したか、或いは
最後まで溶接は中断しなかったがアーク電流の瞬間的低
下現象が多数回発生したか、或いはアークが不安定にな
ったか等を確認して判定した。この場合のワイヤの油付
着量は0.5〜1.0g/10kgにして行った。
【0016】なお、図1はワイヤ径、1.2mmについ
ての実験データであるが、他のワイヤ径1.4mm及び
1.6mm、さらにフラックス入りワイヤについてもほ
ぼ同様の傾向を示す結果が得られた。Caは伸線で使用
する潤滑剤であるCaを含有する金属石鹸の形で、或い
は焼鈍した場合は加熱分解してCaO又はCa(OH)
2 の形で残存する。ワイヤ中のCa量の定量方法は1
00gのワイヤをエチルアルコールで洗浄して5〜10
cmの長さに切断し、このワイヤを希塩酸(7%)中で
10分間沸騰させてCaを溶解濾過した後、原子吸光光
度計でCaを定量する。この場合鋼素地も多少溶解する
が、一般的な鋼に含有されるCa量は僅かであるので、
全ての検出されたCa量を鋼素地とワイヤ表面メッキ層
との間に介在するCa量とする。
【0017】ワイヤ表面メッキ層と鋼素地との間に介在
するCa量を規制する方法としては種々考えられるが、
最も効果的と考えられるのはメッキ前の前処理方法であ
って、特にバイポーラ電解脱脂方法が効果がある。しか
し、この方法の他に、例えば陰極電解酸洗、通常の陽極
電解脱脂等の方法、さらに石灰石鹸を潤滑剤として使用
したあとの洗浄方法(圧力水による洗浄方法、ブラッシ
ングなど機械的方法、他)を前記メッキ前処理方法に加
えて行うのが有効である。なお、脱脂液及び酸洗液の濃
度管理を十分行うことにより、さらにCa量の低減をは
かることが可能である。ワイヤ表面の残留物としてはC
a分の他に、Na,Ba,K分なども有害であるが、こ
れらについてはいずれも30mg/m2以下にすること
が望ましい。銅メッキ厚さを0.45μm 以上に規制
したのは、高電流密度溶接条件では必然的にワイヤが2
0m/min 以上の高速送給されることになるが高速
送給で断続的に長時間溶接するとCa残留分とはあまり
関与しないと考えられるチップの加熱或いはチップ内面
損傷に基づくと考えられる送給不良現象が起るのがみら
れ、これは、銅メッキ厚さを0.45μm 以上に厚く
することにより、非常に少なくなることがわかった。一
方、銅メッキ厚さを1.40μm 以下にしたのは溶着
金属中の銅含有量が増加し、機械的性質(引張強さが増
加するなど)に悪影響がでてくるためである。
【0018】この銅メッキ厚さの制御は容易であり、メ
ッキを行うサイズ、メッキ電流、時間等を変えて達成さ
れる。油付着量を0.30g/10kg以上に規制する
のは、溶接時のコンジット及びチップでの摩擦抵抗を小
さくし送給性を良くするため必要であるが、ペールパッ
クワイヤの場合、特に1.20g/10kgを超えると
好ましくない。これはペールパックにワイヤを装填する
とき直進性を出すため矯正ローラーを通すが、1.20
g/10kgを超える油付着量になるとローラーでのス
リップ現象が生じ易くなるため、装填されたワイヤに小
さなうねりが生じ易くなる。このためペールパックワイ
ヤに必要な特性であるワイヤ先端の振れ及び長時間の良
好な送給性の2点を損なうことになる。
【0019】ワイヤの引張強さはペールパックワイヤの
長時間の送給性及び溶接時ワイヤ振れの両面に油付着量
及びCa量とも関連して影響する。即ち、各ワイヤ径の
引張強さが下限値未満の場合、ワイヤの剛性が小さく、
送給時コンジットの屈曲部に追従し易く、ワイヤにくせ
がつき易く、ワイヤの先端振れの原因になる。一方上限
値を超えた場合送給時コンジットの屈曲部で送給抵抗を
増すことになり、送給性を悪くする。ワイヤの引張強さ
はペールパックにワイヤを装填する製造時にも油付着量
と共に影響し、低すぎるとうねりを生じ易く、高すぎる
と安定した装填ができなくなる。
【0020】フラックス入りワイヤの場合は、ワイヤの
内部にフラックスが充填されており、引張破断荷重を断
面積で割る引張強さではワイヤの剛性を示せないため、
各ワイヤ径の引張破断荷重(kgf)そのままを規定し
た。 尚、これらの引張強さ又は引張破断荷重はワイヤ原線又
は原パイプの寸法、成分及び製造工程における焼鈍の有
無、焼鈍径及び焼鈍条件を変えることにより設定できる
。
【0021】
【実施例】以下に本発明ワイヤの製造方法を含めて、実
施例で詳しく説明する。先ず、ソリッドワイヤは原線径
5.5mm、化学成分C:0.06%、Si:0.72
%、Mn:1.68%の熱延鋼線材を原線とし、メカニ
カルデスケーリングでスケール除去後酸洗し、潤滑剤で
ある石灰石鹸の懸濁液中に浸漬して塗布乾燥し、伸線潤
滑剤としてNa系金属石鹸を使用して2.0〜2.4m
mまで伸線した後、表1に示す圧力水での洗浄の有無、
焼鈍の有無、メッキ前処理工程及びメッキ工程を経て製
品径1.2〜1.6mmの本発明ワイヤ及び比較ワイヤ
を製造し、前述の長時間の溶接送給性試験を行った。フ
ラックス入りワイヤの場合は化学成分C:0.06%、
Si:0.01%、Mn:0.32%の12mmの原パ
イプにフラックスを充填し、Ca系金属石鹸を使用して
2.4〜4mmまで伸線した後、表1、表2(表1のつ
づき)に示す圧力水での洗浄の有無、焼鈍の有無、メッ
キ前処理工程及びメッキ工程を経て製品径1.2〜1.
6mmの本発明ワイヤ及び比較ワイヤを製造し、前述の
長時間の溶接送給性試験(判定方法も同じ)を行った。 表1、表2にその結果を示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】ここで、焼鈍条件は550〜750℃×3
時間、雰囲気ガスは窒素を使用した。メッキ前処理及び
メッキの条件は次のとおりで行った。 1)バイポーラ電解脱脂 50A/本、7〜12V 溶液  NaOH    100g/リットル液温  
80℃、  線速  50〜120m/分2)陰極電解
酸洗 110A/本、7〜12V 溶液  HCl    10〜20g/リットル液温 
 25℃、  線速  50〜80m/分3)メッキ 70〜130A/本、7〜12V 溶液  KCN    5〜20g/リットル液温  
60℃、  線速  50〜80m/分なお、最終伸線
潤滑剤は植物性潤滑油を使用した。
【0025】表1、表2に示した如く、ワイヤの製造条
件を種々変えて製造したワイヤで本発明要件をすべて満
足するワイヤ特性のものは長時間溶接送給性試験で最後
まで良好な結果が得られている(○印  テストNo.
1〜13)。しかし、比較ワイヤで示した如く、銅メッ
キ厚さが低いもの(No.14,15及びNo.21)
、Ca量−銅メッキ厚さが(1)式を満足しないもの(
No.16、17、20及び22)はワイヤ送給中断(
×印)があったか、或いは中断はしなかったが送給不安
定(△印)となったか、もしくはアーク電流の低下現象
が多数回生じた(▲印)。又、No.18は油量が不適
当で中断した。なお、No.19はワイヤ引張強さが低
すぎてペールパックに装填した時、ワイヤにうねりが大
きく、溶接時ビード蛇行を起こすため溶接は中止した。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、最近溶接の高能率化の
ため開発され使用されつつある高電流密度溶接用ペール
パック入りワイヤによる溶接に際して、長時間の連続溶
接においても送給性のトラブルがなく、かつワイヤの先
端振れによるビード蛇行のない良好な溶接部が得られる
という効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はワイヤ素地とワイヤ表面メッキ層との間
に介在するCa量と銅メッキ厚さを変化させた場合の長
時間の溶接送給性試験の判定結果を示す図である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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