JPH04310567A - 低摩擦係数を持つ炭素繊維強化炭素複合材料 - Google Patents
低摩擦係数を持つ炭素繊維強化炭素複合材料Info
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- JPH04310567A JPH04310567A JP3073290A JP7329091A JPH04310567A JP H04310567 A JPH04310567 A JP H04310567A JP 3073290 A JP3073290 A JP 3073290A JP 7329091 A JP7329091 A JP 7329091A JP H04310567 A JPH04310567 A JP H04310567A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低摩擦係数をもち、耐
熱性および耐酸化性に優れ、ブッシユ、スラストワッシ
ヤ、ピストンリング、ポンプのベーン、ロ−タ、スリ−
ブ、高温用軸受けなどに利用して好適な炭素繊維強化炭
素複合材料に関する。本発明の炭素複合材料は、乾式摺
動下で摩擦係数が低く、耐焼付き性に優れる特性を有し
、機械構造体に利用してそのフリクションロス低減に寄
与する。このため、本発明の炭素複合材料は摺動部材、
特に高温下とか無潤滑状態で使用される摺動部材として
使用できる。
熱性および耐酸化性に優れ、ブッシユ、スラストワッシ
ヤ、ピストンリング、ポンプのベーン、ロ−タ、スリ−
ブ、高温用軸受けなどに利用して好適な炭素繊維強化炭
素複合材料に関する。本発明の炭素複合材料は、乾式摺
動下で摩擦係数が低く、耐焼付き性に優れる特性を有し
、機械構造体に利用してそのフリクションロス低減に寄
与する。このため、本発明の炭素複合材料は摺動部材、
特に高温下とか無潤滑状態で使用される摺動部材として
使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、機械構造体の摺動部分はその耐焼
付き性が低いので、通常はオイル潤滑下で使用される。 乾式下で使用する摺動部材としてはオイルを含浸した焼
結材、銅系の焼結合金が知られている。一方、高温下と
か無潤滑状態で使用される材料には、低摩擦特性と耐熱
性および耐摩耗性が要求される。かかる材料として炭素
材料が知られている。炭素材料は炭素粉末とピッチ粉末
とを焼き固めたもの、高温で焼結することにより黒鉛化
したものが使用されている。
付き性が低いので、通常はオイル潤滑下で使用される。 乾式下で使用する摺動部材としてはオイルを含浸した焼
結材、銅系の焼結合金が知られている。一方、高温下と
か無潤滑状態で使用される材料には、低摩擦特性と耐熱
性および耐摩耗性が要求される。かかる材料として炭素
材料が知られている。炭素材料は炭素粉末とピッチ粉末
とを焼き固めたもの、高温で焼結することにより黒鉛化
したものが使用されている。
【0003】近年、かかる目的で使用される炭素材料の
強度を向上させた材料として、炭素繊維強化炭素材料か
らなるものが提供されている。この炭素繊維強化炭素材
料は、例えば、炭化又は黒鉛化されかつ酸化処理などの
表面処理の施された強化材としての炭素繊維に、タ−ル
、ピッチまたは熱硬化性樹脂などの結合材としての液状
炭素材料を含浸し、不活性雰囲気下で焼成、必要に応じ
て黒鉛化することにより製造される(特開昭63−20
6351号公報)。
強度を向上させた材料として、炭素繊維強化炭素材料か
らなるものが提供されている。この炭素繊維強化炭素材
料は、例えば、炭化又は黒鉛化されかつ酸化処理などの
表面処理の施された強化材としての炭素繊維に、タ−ル
、ピッチまたは熱硬化性樹脂などの結合材としての液状
炭素材料を含浸し、不活性雰囲気下で焼成、必要に応じ
て黒鉛化することにより製造される(特開昭63−20
6351号公報)。
【0004】さらに、炭素繊維強化炭素材料の摩擦係数
を高めることを目的として、炭素繊維強化炭素材料に金
属とか炭化物セラミック粉を配合した炭素繊維強化炭素
複合材料が報告されている(特開昭63−13926号
公報、特開昭63−60173号公報)。
を高めることを目的として、炭素繊維強化炭素材料に金
属とか炭化物セラミック粉を配合した炭素繊維強化炭素
複合材料が報告されている(特開昭63−13926号
公報、特開昭63−60173号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の炭素繊維強化炭
素材料は室温等の比較的低い温度域とか低荷重時におい
て、摩擦係数μが低いという特色を持つ。しかし高温下
とか高荷重下では比較的摩擦係数が高い。本発明は、こ
の問題点に鑑みてなされたものであり、低い摩擦係数を
持つ炭素繊維強化炭素複合材料を提供することを目的と
する。さらに、本発明は、低い摩擦係数を持つとともに
高強度で耐摩耗性に優れた炭素繊維強化炭素複合材料を
提供することを目的とする。
素材料は室温等の比較的低い温度域とか低荷重時におい
て、摩擦係数μが低いという特色を持つ。しかし高温下
とか高荷重下では比較的摩擦係数が高い。本発明は、こ
の問題点に鑑みてなされたものであり、低い摩擦係数を
持つ炭素繊維強化炭素複合材料を提供することを目的と
する。さらに、本発明は、低い摩擦係数を持つとともに
高強度で耐摩耗性に優れた炭素繊維強化炭素複合材料を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の炭素繊維強化炭
素複合材料は、基材が炭素繊維強化炭素で構成され、該
基材中に1800℃以上の融点を有し該基材の炭素と反
応しにくい金属硼化物粉末および/または繊維が1〜2
0重量%埋設されていることを特徴とする。本発明者は
、炭素繊維強化炭素材料に各種のセラミックスを配合し
て各種の炭素繊維強化炭素複合材料を作り、得られた複
合材料の密度、強度、乾式下および湿式下の摩擦係数お
よび摩耗量を詳細に調べてきた。セラミックスとして金
属硼化物を使用した場合には、他のセラミックスを配合
した場合とは異なり、基材の炭素繊維強化炭素材料より
低い摩擦係数を持つことが判明した。
素複合材料は、基材が炭素繊維強化炭素で構成され、該
基材中に1800℃以上の融点を有し該基材の炭素と反
応しにくい金属硼化物粉末および/または繊維が1〜2
0重量%埋設されていることを特徴とする。本発明者は
、炭素繊維強化炭素材料に各種のセラミックスを配合し
て各種の炭素繊維強化炭素複合材料を作り、得られた複
合材料の密度、強度、乾式下および湿式下の摩擦係数お
よび摩耗量を詳細に調べてきた。セラミックスとして金
属硼化物を使用した場合には、他のセラミックスを配合
した場合とは異なり、基材の炭素繊維強化炭素材料より
低い摩擦係数を持つことが判明した。
【0007】そこで、本発明者等は、一部の知見を特願
平1−341883および特願平2−163388とし
て特許出願した。これら特許出願した発明は、主に炭素
繊維強化炭素材料からなる基材に特色を持つもので、自
己焼結性をもつ炭素粉末と完全炭化前の未炭化炭素繊維
とを一体的に焼結したつした焼結体であり、耐摩耗性が
特に優れている。そして、この焼結体を基材としてこれ
に各種セラミックスを配合した炭素繊維強化炭素複合材
料は、優れた耐摩耗性とともに、セラミックスを選択す
ることにより、所望の摩擦係数が得られる。
平1−341883および特願平2−163388とし
て特許出願した。これら特許出願した発明は、主に炭素
繊維強化炭素材料からなる基材に特色を持つもので、自
己焼結性をもつ炭素粉末と完全炭化前の未炭化炭素繊維
とを一体的に焼結したつした焼結体であり、耐摩耗性が
特に優れている。そして、この焼結体を基材としてこれ
に各種セラミックスを配合した炭素繊維強化炭素複合材
料は、優れた耐摩耗性とともに、セラミックスを選択す
ることにより、所望の摩擦係数が得られる。
【0008】本発明者は、さらに基材となる炭素繊維強
化炭素材料の範囲を広げ、かつ広い範囲のセラミックス
を組合わせて研究した結果、低い摩擦係数をもちかつ構
造材として使用できる機械的強度をもつ新たな炭素繊維
強化炭素複合材料を見出し、本発明を完成したものであ
る。本発明の炭素繊維強化炭素複合材料は、炭素繊維強
化炭素で構成された基材と1800℃以上の融点を有し
該基材の炭素と反応しにくい金属硼化物粉末および/ま
たは繊維1〜20重量%とからなる。
化炭素材料の範囲を広げ、かつ広い範囲のセラミックス
を組合わせて研究した結果、低い摩擦係数をもちかつ構
造材として使用できる機械的強度をもつ新たな炭素繊維
強化炭素複合材料を見出し、本発明を完成したものであ
る。本発明の炭素繊維強化炭素複合材料は、炭素繊維強
化炭素で構成された基材と1800℃以上の融点を有し
該基材の炭素と反応しにくい金属硼化物粉末および/ま
たは繊維1〜20重量%とからなる。
【0009】基材は炭素繊維とマトリツクス炭素とから
構成されている。炭素繊維としては、PAN(ポリアク
リロニトリル)、石炭または石油系ピッチを原料として
紡糸し、炭化した炭素繊維が使用できる。好ましい炭素
繊維として、ピッチ系の光学的等方性の炭素繊維がある
。この光学的等方性炭素繊維は繊維方向による熱膨張係
数の異方性がなく20〜1000℃の範囲の平均熱膨張
係数は2〜4×10−6/℃である。また、PAN系お
よびピッチ系で、高強度、高剛性の光学的異方性をもつ
炭素繊維が知られている。この炭素繊維は、繊維方向の
熱膨張係数が室温から400℃程度まで負の係数をもち
、400〜1000℃の熱膨張係数は0〜2×10−6
/℃であり、かつ繊維の長手方向とそれに直行する方向
の熱膨張係数が異なる。この繊維も用途によっては充分
に活用できる。
構成されている。炭素繊維としては、PAN(ポリアク
リロニトリル)、石炭または石油系ピッチを原料として
紡糸し、炭化した炭素繊維が使用できる。好ましい炭素
繊維として、ピッチ系の光学的等方性の炭素繊維がある
。この光学的等方性炭素繊維は繊維方向による熱膨張係
数の異方性がなく20〜1000℃の範囲の平均熱膨張
係数は2〜4×10−6/℃である。また、PAN系お
よびピッチ系で、高強度、高剛性の光学的異方性をもつ
炭素繊維が知られている。この炭素繊維は、繊維方向の
熱膨張係数が室温から400℃程度まで負の係数をもち
、400〜1000℃の熱膨張係数は0〜2×10−6
/℃であり、かつ繊維の長手方向とそれに直行する方向
の熱膨張係数が異なる。この繊維も用途によっては充分
に活用できる。
【0010】これら炭素繊維の繊維長さは、短繊維、長
繊維に限らない。しかし、短繊維の場合には0.01〜
50mmのものを使用することができる。特に、0.0
3〜10mmのものが混合のしやすさ、アスペクト比の
関係から好ましい。長すぎては繊維同士が絡みあい分散
性が低下し、ひいては製品特性の均一性に劣り、また0
.01mmより短くては製品の強度が急激に低下して好
ましくない。また、繊維径としては、5〜25μm程度
のものが好ましい。さらに、これらの繊維からなる不織
布またはコ−ティング布として使用することもできる。
繊維に限らない。しかし、短繊維の場合には0.01〜
50mmのものを使用することができる。特に、0.0
3〜10mmのものが混合のしやすさ、アスペクト比の
関係から好ましい。長すぎては繊維同士が絡みあい分散
性が低下し、ひいては製品特性の均一性に劣り、また0
.01mmより短くては製品の強度が急激に低下して好
ましくない。また、繊維径としては、5〜25μm程度
のものが好ましい。さらに、これらの繊維からなる不織
布またはコ−ティング布として使用することもできる。
【0011】炭素繊維は、さらにタ−ル、ピッチ、有機
高分子などの粘結成分を含有する材料で表面処理し、結
合材とのなじみ性を向上させることが好ましい。この表
面処理は、炭素繊維100重量部に100〜1000重
量部程度の粘結成分含有材料を加えて攪拌し、有機溶媒
により洗浄後、乾燥して行うことができる。炭素繊維は
、必要に応じて分散処理される。すなわち、乾燥させた
繊維が、塊状化または凝集していることがあるので、こ
のような場合には、通常の粉体ミル、アトマイザ−、パ
ルバライザ−などの任意の手段により分散を行う。
高分子などの粘結成分を含有する材料で表面処理し、結
合材とのなじみ性を向上させることが好ましい。この表
面処理は、炭素繊維100重量部に100〜1000重
量部程度の粘結成分含有材料を加えて攪拌し、有機溶媒
により洗浄後、乾燥して行うことができる。炭素繊維は
、必要に応じて分散処理される。すなわち、乾燥させた
繊維が、塊状化または凝集していることがあるので、こ
のような場合には、通常の粉体ミル、アトマイザ−、パ
ルバライザ−などの任意の手段により分散を行う。
【0012】マトリックス炭素としては、フェノール樹
脂等の樹脂を熱分解して炭化したもの、石炭または石油
ピッチを加熱してさらに炭化したもの、コークス粉砕品
、メソカーボンマイクロビーズのように自己焼結性をも
つ粉、CVDによる気相法で得られる炭素等が利用でき
る。金属硼化物としては、1800℃以上の高融点を有
し、複合材製造時に炭素と反応しにくいものであること
が必要である。かかる金属硼化物として、TiB2 、
ZrB2 、CrB、CrB2 等を挙げることができ
る。 なお、後で説明するが金属硼化物としては、前記高融点
、炭素と反応しにくいという条件以外に、低い熱膨張係
数(α2 )をもつことが好ましい。低熱膨張であると
いう観点から、TiB2 (α2 ;7.6〜8.3×
10−6/℃)、ZrB2 (α2 ;5.3〜6.2
×10−6/℃)が推奨される。
脂等の樹脂を熱分解して炭化したもの、石炭または石油
ピッチを加熱してさらに炭化したもの、コークス粉砕品
、メソカーボンマイクロビーズのように自己焼結性をも
つ粉、CVDによる気相法で得られる炭素等が利用でき
る。金属硼化物としては、1800℃以上の高融点を有
し、複合材製造時に炭素と反応しにくいものであること
が必要である。かかる金属硼化物として、TiB2 、
ZrB2 、CrB、CrB2 等を挙げることができ
る。 なお、後で説明するが金属硼化物としては、前記高融点
、炭素と反応しにくいという条件以外に、低い熱膨張係
数(α2 )をもつことが好ましい。低熱膨張であると
いう観点から、TiB2 (α2 ;7.6〜8.3×
10−6/℃)、ZrB2 (α2 ;5.3〜6.2
×10−6/℃)が推奨される。
【0013】金属硼化物の粉末を採用する場合は、基材
とのなじみ性、分散性および複合材としての強度および
耐摩耗性を考慮して、粒径0.1〜10μmのものが好
ましく、より好ましくは粒径0.3〜5μmのものがよ
い。粒径が0.1μmより小さいと均一混合が難しく、
粒径が10μmより大きいと異常摩耗を起こす可能性が
ある。金属硼化物の繊維を採用する場合は、基材とのな
じみ性、分散性および複合材としての強度および耐摩耗
性を考慮して、直径0.7〜40μm、長さ0.01〜
8mmのものが好ましく、より好ましくは直径1〜15
μm、長さ0.05〜3mmのものがよい。なお、繊維
には、ウイスカ、セラミックス繊維が含まれる。
とのなじみ性、分散性および複合材としての強度および
耐摩耗性を考慮して、粒径0.1〜10μmのものが好
ましく、より好ましくは粒径0.3〜5μmのものがよ
い。粒径が0.1μmより小さいと均一混合が難しく、
粒径が10μmより大きいと異常摩耗を起こす可能性が
ある。金属硼化物の繊維を採用する場合は、基材とのな
じみ性、分散性および複合材としての強度および耐摩耗
性を考慮して、直径0.7〜40μm、長さ0.01〜
8mmのものが好ましく、より好ましくは直径1〜15
μm、長さ0.05〜3mmのものがよい。なお、繊維
には、ウイスカ、セラミックス繊維が含まれる。
【0014】本発明の炭素繊維強化炭素複合材料には、
金属硼化物と共に他の硼化物、例えば炭化硼素、窒化硼
素を配合することができる。配合割合は金属硼化物を含
め全硼化物の割合が20%以内であるのが良い。多くの
試験結果から、本発明者は、炭素繊維強化炭素複合材料
を構成する基材の熱膨張係数と金属硼化物の熱膨張係数
が近い程、炭素繊維強化炭素複合材料の材料強度等の機
械的性質が向上することを知見している。本発明の炭素
繊維強化炭素複合材料の使用が期待される20〜100
0℃の温度範囲で、基材を構成する炭素繊維強化炭素材
料の平均熱膨張係数は比較的低く、逆に、金属硼化物の
平均熱膨張係数は高い。
金属硼化物と共に他の硼化物、例えば炭化硼素、窒化硼
素を配合することができる。配合割合は金属硼化物を含
め全硼化物の割合が20%以内であるのが良い。多くの
試験結果から、本発明者は、炭素繊維強化炭素複合材料
を構成する基材の熱膨張係数と金属硼化物の熱膨張係数
が近い程、炭素繊維強化炭素複合材料の材料強度等の機
械的性質が向上することを知見している。本発明の炭素
繊維強化炭素複合材料の使用が期待される20〜100
0℃の温度範囲で、基材を構成する炭素繊維強化炭素材
料の平均熱膨張係数は比較的低く、逆に、金属硼化物の
平均熱膨張係数は高い。
【0015】従って、基材は強度の低下が容認できる範
囲で、できるだけ熱膨張係数が高いものが好ましい。な
お、基材を構成する炭素繊維強化炭素材料の熱膨張係数
は、使用するマトリックス炭素原料、炭素繊維の種類を
選択したり、製造方法を変えることにより、ある程度任
意に調節できる。金属硼化物は、熱膨張係数の小さなも
のを選ぶのが好ましい。用途によって高い熱膨張係数を
もつセラミックスを選択しなければならない時は、その
配合量を少なくするとか、他の熱膨張係数の低い硼化物
と混合して使用する等の方法を採用できる。
囲で、できるだけ熱膨張係数が高いものが好ましい。な
お、基材を構成する炭素繊維強化炭素材料の熱膨張係数
は、使用するマトリックス炭素原料、炭素繊維の種類を
選択したり、製造方法を変えることにより、ある程度任
意に調節できる。金属硼化物は、熱膨張係数の小さなも
のを選ぶのが好ましい。用途によって高い熱膨張係数を
もつセラミックスを選択しなければならない時は、その
配合量を少なくするとか、他の熱膨張係数の低い硼化物
と混合して使用する等の方法を採用できる。
【0016】本発明の炭素繊維強化炭素複合材料の基材
の20〜1000℃の平均熱膨張係数α1 と金属硼化
物の20〜1000℃の平均熱膨張係数α2 とは次の
関係にあるのが好ましい。 −2×10−6/℃≦α1 −α2 ≦3.5×10−
6/℃(α1 −α2 )が−2より小さい、すなわち
基材の平均熱膨張係数α1 が、金属硼化物の平均熱膨
張係数α2 より2×10−6/℃小さいと、基材と金
属硼化物との境界部分に無視できない隙間が生じ、耐摩
耗性が低くなる。 また、同じことは、(α1 −α2 )が+3.5より
大きい、すなわち基材の平均熱膨張係数α1 が、金属
硼化物の平均熱膨張係数α2 より3.5×10−6/
℃大きいと、基材と金属硼化物との境界部分に無視でき
ない歪みが生じ、耐摩耗性が低くなる。なお、(α1
−α2 )がプラス側とマイナス側で異なるのは、炭素
繊維強化炭素複合材料の基材と金属硼化物の境界部分の
関係が焼成温度で定まり、焼成温度から室温まで温度が
低下すると、その温度変化による熱収縮で基材と金属硼
化物との境界部分の関係が変化することによると考えて
いる。(α1 −α2 )がマイナス、すなわち金属硼
化物の熱膨張係数が大きいと、室温まで温度が低下する
と金属硼化物が大きく収縮し、基材と金属硼化物との境
界部分に隙間が生じる。逆に、(α1 −α2 )がプ
ラス、すなわち金属硼化物の熱膨張係数が小さいと、室
温まで温度が低下すると基材が大きく収縮し、基材は焼
き嵌めと同じ原理で金属硼化物を強く閉じ込め隙間が発
生しない。なお、(α1 −α2 )があまりにも大き
いと、基材が熱膨張の差に基ずく歪みを吸収できず、基
材か破壊され、耐摩耗性が大きく低下する。
の20〜1000℃の平均熱膨張係数α1 と金属硼化
物の20〜1000℃の平均熱膨張係数α2 とは次の
関係にあるのが好ましい。 −2×10−6/℃≦α1 −α2 ≦3.5×10−
6/℃(α1 −α2 )が−2より小さい、すなわち
基材の平均熱膨張係数α1 が、金属硼化物の平均熱膨
張係数α2 より2×10−6/℃小さいと、基材と金
属硼化物との境界部分に無視できない隙間が生じ、耐摩
耗性が低くなる。 また、同じことは、(α1 −α2 )が+3.5より
大きい、すなわち基材の平均熱膨張係数α1 が、金属
硼化物の平均熱膨張係数α2 より3.5×10−6/
℃大きいと、基材と金属硼化物との境界部分に無視でき
ない歪みが生じ、耐摩耗性が低くなる。なお、(α1
−α2 )がプラス側とマイナス側で異なるのは、炭素
繊維強化炭素複合材料の基材と金属硼化物の境界部分の
関係が焼成温度で定まり、焼成温度から室温まで温度が
低下すると、その温度変化による熱収縮で基材と金属硼
化物との境界部分の関係が変化することによると考えて
いる。(α1 −α2 )がマイナス、すなわち金属硼
化物の熱膨張係数が大きいと、室温まで温度が低下する
と金属硼化物が大きく収縮し、基材と金属硼化物との境
界部分に隙間が生じる。逆に、(α1 −α2 )がプ
ラス、すなわち金属硼化物の熱膨張係数が小さいと、室
温まで温度が低下すると基材が大きく収縮し、基材は焼
き嵌めと同じ原理で金属硼化物を強く閉じ込め隙間が発
生しない。なお、(α1 −α2 )があまりにも大き
いと、基材が熱膨張の差に基ずく歪みを吸収できず、基
材か破壊され、耐摩耗性が大きく低下する。
【0017】参考までに、基材を一定にし、配合する金
属硼化物等のセラミックスの種類を変えて熱膨張係数の
差(α1 −α2 )を変えた数種類の炭素繊維強化炭
素複合材料を作り、熱膨張係数の差(α1 −α2 )
と比摩耗量との関係を示す線図を図1に示すなお、図1
では熱膨張係数の差(α1 −α2 )を絶対値で示し
た。図1より、(α1 −α2 )がゼロ(0)に近ず
く程比摩耗量が低下しているのが判る。
属硼化物等のセラミックスの種類を変えて熱膨張係数の
差(α1 −α2 )を変えた数種類の炭素繊維強化炭
素複合材料を作り、熱膨張係数の差(α1 −α2 )
と比摩耗量との関係を示す線図を図1に示すなお、図1
では熱膨張係数の差(α1 −α2 )を絶対値で示し
た。図1より、(α1 −α2 )がゼロ(0)に近ず
く程比摩耗量が低下しているのが判る。
【0018】本発明の炭素繊維強化炭素複合材料を10
0重量%(以下、%は特に明記しないかぎり重量%を示
す。)としたとき、金属硼化物粉末および/または繊維
の割合は、1〜20%であるのが好ましい。1%以下で
は摩擦係数の低下に充分ではなく、逆に20%を越える
と材料強度の低下が著しい。また、炭素繊維の含有量は
40%以下とするのが好ましい。40%を越えると材料
強度が著しく低下する。
0重量%(以下、%は特に明記しないかぎり重量%を示
す。)としたとき、金属硼化物粉末および/または繊維
の割合は、1〜20%であるのが好ましい。1%以下で
は摩擦係数の低下に充分ではなく、逆に20%を越える
と材料強度の低下が著しい。また、炭素繊維の含有量は
40%以下とするのが好ましい。40%を越えると材料
強度が著しく低下する。
【0019】本発明の炭素繊維強化炭素複合材料はその
見掛け密度が1.65g/cm3 以上であるのが好ま
しい。見掛け密度が高くなる程、材料強度、耐摩耗性等
の機械的特性が向上する。本発明の炭素繊維強化炭素複
合材料の形状は特に限定されずブッシユ、ワッシヤ、ロ
−タ、スリ−ブなどの所定の形状とすることができる。
見掛け密度が1.65g/cm3 以上であるのが好ま
しい。見掛け密度が高くなる程、材料強度、耐摩耗性等
の機械的特性が向上する。本発明の炭素繊維強化炭素複
合材料の形状は特に限定されずブッシユ、ワッシヤ、ロ
−タ、スリ−ブなどの所定の形状とすることができる。
【0020】本発明の炭素繊維強化炭素複合材料は公知
の方法によって製造できる。マトリックス炭素として自
己焼結性の炭素粉末を使用する場合は、例えば図2に示
すような乾式混合、乾式成形および焼成という簡単な工
程で製造できる。炭素粉末と金属硼化物粉末および繊維
は、強度および耐摩耗性を等方的にするために、前記し
た原料を均一に混合することが好ましい。
の方法によって製造できる。マトリックス炭素として自
己焼結性の炭素粉末を使用する場合は、例えば図2に示
すような乾式混合、乾式成形および焼成という簡単な工
程で製造できる。炭素粉末と金属硼化物粉末および繊維
は、強度および耐摩耗性を等方的にするために、前記し
た原料を均一に混合することが好ましい。
【0021】成形は、常法によって行うことができ、通
常1〜10ton/cm2 程度の加圧下に所定の形状
に成形すればよい。または、CIP法、HIP法、ホッ
トプレス法などによって成形を行ってもよい。成形は、
常温でまたは不活性雰囲気下500℃程度までの加熱下
に行うことができる。焼成は、700〜1500℃程度
に加熱して炭素繊維および自己焼結性炭素粉末を炭化固
結させる。なお、必要に応じてこの炭化された複合体を
黒鉛化炉で焼結温度以上に加熱して黒鉛化させてもよい
。
常1〜10ton/cm2 程度の加圧下に所定の形状
に成形すればよい。または、CIP法、HIP法、ホッ
トプレス法などによって成形を行ってもよい。成形は、
常温でまたは不活性雰囲気下500℃程度までの加熱下
に行うことができる。焼成は、700〜1500℃程度
に加熱して炭素繊維および自己焼結性炭素粉末を炭化固
結させる。なお、必要に応じてこの炭化された複合体を
黒鉛化炉で焼結温度以上に加熱して黒鉛化させてもよい
。
【0022】マトリックス炭素として液状あるいは加熱
により液化する原料を使用する場合は、金属硼化物はマ
トリックス炭素原料に混合する。炭素繊維は従来の方法
と同様にマトリックス炭素原料に混合しても、あるいは
炭素繊維でできた予備成形体にマトリックス炭素原料を
付着させる方法でも良い。複合体を得るには得られた成
形体を加熱しマトリックス炭素原料の炭化を進め、全体
を一体化する。炭化の条件は、特に限定されないが、通
常非酸化性雰囲気中0.1〜300℃/時間程度の速度
で常温から1500℃程度の温度まで昇温し、0.5〜
10時間程度保持して行えばよい。なお、焼結時におい
てもより高温で焼結すると複合体の一部は炭化の後、黒
鉛化する。
により液化する原料を使用する場合は、金属硼化物はマ
トリックス炭素原料に混合する。炭素繊維は従来の方法
と同様にマトリックス炭素原料に混合しても、あるいは
炭素繊維でできた予備成形体にマトリックス炭素原料を
付着させる方法でも良い。複合体を得るには得られた成
形体を加熱しマトリックス炭素原料の炭化を進め、全体
を一体化する。炭化の条件は、特に限定されないが、通
常非酸化性雰囲気中0.1〜300℃/時間程度の速度
で常温から1500℃程度の温度まで昇温し、0.5〜
10時間程度保持して行えばよい。なお、焼結時におい
てもより高温で焼結すると複合体の一部は炭化の後、黒
鉛化する。
【0023】また、黒鉛化の条件も、特に限定されず、
非酸化性雰囲気中で焼結時の温度から0.1〜500℃
/時間程度の速度で1500〜3000℃程度の温度ま
で昇温し、0.5〜10時間程度保持すればよい。黒鉛
化を行った場合には、黒鉛結晶が十分に成長するととも
に秩序正しく配向し、これにより製品の密度、強度およ
び耐摩耗性などがさらに向上する。
非酸化性雰囲気中で焼結時の温度から0.1〜500℃
/時間程度の速度で1500〜3000℃程度の温度ま
で昇温し、0.5〜10時間程度保持すればよい。黒鉛
化を行った場合には、黒鉛結晶が十分に成長するととも
に秩序正しく配向し、これにより製品の密度、強度およ
び耐摩耗性などがさらに向上する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)炭素繊維として、長さ20mmの石炭ピッ
チ系の不融化炭素繊維を用いた。マトリックス炭素原料
として平均粒径7μmのコールタール系メソカーボンマ
イクロビーズ(大阪ガス製)を使用した。さらに金属硼
化物として平均粒径1.4μmのTiB2 (α2 ;
8.1×10−6/℃)粉末を使用した。そして、炭素
繊維;メソカーボンマイクロビーズ;TiB2 粉を重
量割合で30;65;5として配合した。この配合物を
ライカイ機で混合し、さらに室温で万能プレスで1to
n/cm2の成形圧力で成形した。その後、成形体を常
圧で非酸化性雰囲気中、150℃/時間の加熱速度で1
000℃まで昇温し、同温度で1時間保持しさらに非酸
化性雰囲気中、500℃/時間の速度で2000℃まで
加熱して焼結した。これにより本発明の炭素繊維強化炭
素複合材料を得た。
チ系の不融化炭素繊維を用いた。マトリックス炭素原料
として平均粒径7μmのコールタール系メソカーボンマ
イクロビーズ(大阪ガス製)を使用した。さらに金属硼
化物として平均粒径1.4μmのTiB2 (α2 ;
8.1×10−6/℃)粉末を使用した。そして、炭素
繊維;メソカーボンマイクロビーズ;TiB2 粉を重
量割合で30;65;5として配合した。この配合物を
ライカイ機で混合し、さらに室温で万能プレスで1to
n/cm2の成形圧力で成形した。その後、成形体を常
圧で非酸化性雰囲気中、150℃/時間の加熱速度で1
000℃まで昇温し、同温度で1時間保持しさらに非酸
化性雰囲気中、500℃/時間の速度で2000℃まで
加熱して焼結した。これにより本発明の炭素繊維強化炭
素複合材料を得た。
【0025】得られた炭素繊維強化炭素複合材料のTi
B2 の割合および見掛け密度はそれぞれ5%と1.7
5g/cm3 であった。また、この炭素繊維強化炭素
複合材料の20〜1000℃の平均熱膨張係数αは7.
5×10−6/℃であった。なお、本実施例のTiB2
粉を全く含まないことだけ異なり、他は本実施例と全
く同じ方法で、TiB2 粉を全く含まない炭素繊維強
化炭素材料を作り、本実施例の炭素繊維強化炭素複合材
料を構成する基材とした。そしてこの基材の20〜10
00℃の平均熱膨張係数α1 を求めた。基材の20〜
1000℃の平均熱膨張係数α1 は7.3×10−6
/℃であった。この基材の平均熱膨張係数α1 とTi
B2 の平均熱膨張係数α2 から(α1 −α2 )
を求めると、TiB2 を含む本実施例の炭素繊維強化
炭素複合材料の(α1 −α2 )は、−0.8×10
−6/℃となる。 (実施例2)実施例1において使用した石炭ピッチ系の
不融化炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズおよびT
iB2 をそれぞれ25%、70%および5%の割合で
配合しライカイ機で混合し、得られた混合物を2000
kg/cm2 で冷間静水圧成形(CIP法)し、窒素
ガス雰囲気中で1000℃に加熱して焼結した。そして
さらに密度を高めるため、得られた焼結体をフェノール
樹脂液に漬けてフェノール樹脂を含浸させ、窒素ガス中
で1000℃に加熱して炭化、焼結させた。この操作を
10回繰り返した後、アルゴンガス中で2200℃に加
熱して黒鉛化させて、本発明の炭素繊維強化炭素複合材
料を得た。
B2 の割合および見掛け密度はそれぞれ5%と1.7
5g/cm3 であった。また、この炭素繊維強化炭素
複合材料の20〜1000℃の平均熱膨張係数αは7.
5×10−6/℃であった。なお、本実施例のTiB2
粉を全く含まないことだけ異なり、他は本実施例と全
く同じ方法で、TiB2 粉を全く含まない炭素繊維強
化炭素材料を作り、本実施例の炭素繊維強化炭素複合材
料を構成する基材とした。そしてこの基材の20〜10
00℃の平均熱膨張係数α1 を求めた。基材の20〜
1000℃の平均熱膨張係数α1 は7.3×10−6
/℃であった。この基材の平均熱膨張係数α1 とTi
B2 の平均熱膨張係数α2 から(α1 −α2 )
を求めると、TiB2 を含む本実施例の炭素繊維強化
炭素複合材料の(α1 −α2 )は、−0.8×10
−6/℃となる。 (実施例2)実施例1において使用した石炭ピッチ系の
不融化炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズおよびT
iB2 をそれぞれ25%、70%および5%の割合で
配合しライカイ機で混合し、得られた混合物を2000
kg/cm2 で冷間静水圧成形(CIP法)し、窒素
ガス雰囲気中で1000℃に加熱して焼結した。そして
さらに密度を高めるため、得られた焼結体をフェノール
樹脂液に漬けてフェノール樹脂を含浸させ、窒素ガス中
で1000℃に加熱して炭化、焼結させた。この操作を
10回繰り返した後、アルゴンガス中で2200℃に加
熱して黒鉛化させて、本発明の炭素繊維強化炭素複合材
料を得た。
【0026】この実施例2のTiB2 の割合および見
掛け密度はそれぞれ5%と1.85g/cm3 であっ
た。 また、20〜1000℃の平均熱膨張係数は7.7×1
0−6/℃であった。なお、本実施例のTiB2 粉を
全く含まないことだけ異なり、他は本実施例と全く同じ
方法で、TiB2 粉を全く含まない炭素繊維強化炭素
材料を作り、本実施例の炭素繊維強化炭素複合材料を構
成する基材とした。そしてこの基材の20〜1000℃
の平均熱膨張係数α1 を求めた。基材の20〜100
0℃の平均熱膨張係数α1 は7.5×10−6/℃で
あった。この基材の平均熱膨張係数α1 とTiB2
の平均熱膨張係数α2 から(α1 −α2 )を求め
ると、TiB2 を含む本実施例の炭素繊維強化炭素複
合材料の(α1 −α2 )は、−0.6×10−6/
℃となる。 (実施例3)実施例1において使用したTiB2 に代
えて平均粒径3.5μmのCrB2 (α2 ;10.
5×10−6/℃)粉末を使用し、その他はまったく実
施例1と同じ方法で炭素繊維強化炭素複合材料を作った
。この実施例3のCrB2 の割合および見掛け密度は
それぞれ5%と1.76g/cm3 であった。また、
20〜1000℃の平均熱膨張係数は8.3×10−6
/℃であった。
掛け密度はそれぞれ5%と1.85g/cm3 であっ
た。 また、20〜1000℃の平均熱膨張係数は7.7×1
0−6/℃であった。なお、本実施例のTiB2 粉を
全く含まないことだけ異なり、他は本実施例と全く同じ
方法で、TiB2 粉を全く含まない炭素繊維強化炭素
材料を作り、本実施例の炭素繊維強化炭素複合材料を構
成する基材とした。そしてこの基材の20〜1000℃
の平均熱膨張係数α1 を求めた。基材の20〜100
0℃の平均熱膨張係数α1 は7.5×10−6/℃で
あった。この基材の平均熱膨張係数α1 とTiB2
の平均熱膨張係数α2 から(α1 −α2 )を求め
ると、TiB2 を含む本実施例の炭素繊維強化炭素複
合材料の(α1 −α2 )は、−0.6×10−6/
℃となる。 (実施例3)実施例1において使用したTiB2 に代
えて平均粒径3.5μmのCrB2 (α2 ;10.
5×10−6/℃)粉末を使用し、その他はまったく実
施例1と同じ方法で炭素繊維強化炭素複合材料を作った
。この実施例3のCrB2 の割合および見掛け密度は
それぞれ5%と1.76g/cm3 であった。また、
20〜1000℃の平均熱膨張係数は8.3×10−6
/℃であった。
【0027】なお、本実施例のTiB2 粉を全く含ま
ないことだけ異なり、他は本実施例と全く同じ方法で、
CrB2 粉を全く含まない炭素繊維強化炭素材料を作
り、本実施例の炭素繊維強化炭素複合材料を構成する基
材とした。そしてこの基材の20〜1000℃の平均熱
膨張係数α1 を求めた。基材の20〜1000℃の平
均熱膨張係数α1 は7.3×10−6/℃であった。 この基材の平均熱膨張係数α1 とCrB2 の平均熱
膨張係数α2 から(α1 −α2 )を求めると、C
rB2 を含む本実施例の炭素繊維強化炭素複合材料の
(α1 −α2 )は、−3.2×10−6/℃となる
。 (比較例1)実施例1において使用した金属硼化物を使
用せず、実施例1で使用したのと同じ炭素繊維30%お
よび同じマトリックス炭素原料70%を使用し、その他
はまったく実施例1と同じ方法で金属硼化物を含まない
炭素繊維強化炭素材料を作った。この比較例1の見掛け
密度は1.74g/cm3 であった。また、20〜1
000℃の平均熱膨張係数は7.3×10−6/℃であ
った。なお、この比較例1で得られた炭素繊維強化炭素
材料は、実施例1および実施例3の基材に相当するもの
である。 (評価1)実施例1〜3および比較例1の炭素繊維強化
炭素複合材量および炭素繊維強化炭素材料につてい、無
潤滑下における摩擦係数を測定した。この測定は、機械
試験所式摩擦摩耗試験機により、回転数160rpm(
すべり速度;2cm/秒)で、荷重50kgfから荷重
を2分毎に10kgfずつ上昇させ、500kgfまで
の摩擦係数μを測定した。なお、相手材としては高炭素
クロム軸受鋼材(JIS SUJ2、以下、SUJ2
と称する。)を使用した。その結果を図3に示す。
ないことだけ異なり、他は本実施例と全く同じ方法で、
CrB2 粉を全く含まない炭素繊維強化炭素材料を作
り、本実施例の炭素繊維強化炭素複合材料を構成する基
材とした。そしてこの基材の20〜1000℃の平均熱
膨張係数α1 を求めた。基材の20〜1000℃の平
均熱膨張係数α1 は7.3×10−6/℃であった。 この基材の平均熱膨張係数α1 とCrB2 の平均熱
膨張係数α2 から(α1 −α2 )を求めると、C
rB2 を含む本実施例の炭素繊維強化炭素複合材料の
(α1 −α2 )は、−3.2×10−6/℃となる
。 (比較例1)実施例1において使用した金属硼化物を使
用せず、実施例1で使用したのと同じ炭素繊維30%お
よび同じマトリックス炭素原料70%を使用し、その他
はまったく実施例1と同じ方法で金属硼化物を含まない
炭素繊維強化炭素材料を作った。この比較例1の見掛け
密度は1.74g/cm3 であった。また、20〜1
000℃の平均熱膨張係数は7.3×10−6/℃であ
った。なお、この比較例1で得られた炭素繊維強化炭素
材料は、実施例1および実施例3の基材に相当するもの
である。 (評価1)実施例1〜3および比較例1の炭素繊維強化
炭素複合材量および炭素繊維強化炭素材料につてい、無
潤滑下における摩擦係数を測定した。この測定は、機械
試験所式摩擦摩耗試験機により、回転数160rpm(
すべり速度;2cm/秒)で、荷重50kgfから荷重
を2分毎に10kgfずつ上昇させ、500kgfまで
の摩擦係数μを測定した。なお、相手材としては高炭素
クロム軸受鋼材(JIS SUJ2、以下、SUJ2
と称する。)を使用した。その結果を図3に示す。
【0028】図3より明らかなように、本発明の実施例
1〜3の金属硼化物を配合した炭素繊維強化炭素複合材
量は、いずれも荷重が高くなるに連れ摩擦係数が0.1
あるいはそれ以下と急速に低下している。この傾向は、
比較例1の摩擦係数が荷重が高くなるにつれ大きくなっ
ているのと対照的である。実施例1〜3の炭素繊維強化
炭素複合材料の摩擦係数が荷重の増大とともに低下する
のは金属硼化物配合の作用と考えられる。なお、実施例
3の炭素繊維強化炭素複合材料の摩擦係数が比較的高い
のは、CrB2 と基材との平均熱膨張係数の差(α1
−α2 )が、−3.2×10−6/℃と大きく、C
rB2 粉末が基材より脱落するためと考えられる。
1〜3の金属硼化物を配合した炭素繊維強化炭素複合材
量は、いずれも荷重が高くなるに連れ摩擦係数が0.1
あるいはそれ以下と急速に低下している。この傾向は、
比較例1の摩擦係数が荷重が高くなるにつれ大きくなっ
ているのと対照的である。実施例1〜3の炭素繊維強化
炭素複合材料の摩擦係数が荷重の増大とともに低下する
のは金属硼化物配合の作用と考えられる。なお、実施例
3の炭素繊維強化炭素複合材料の摩擦係数が比較的高い
のは、CrB2 と基材との平均熱膨張係数の差(α1
−α2 )が、−3.2×10−6/℃と大きく、C
rB2 粉末が基材より脱落するためと考えられる。
【0029】金属硼化物が配合されていない比較例1は
、摩擦係数が0.15程度から荷重の増大とともに摩擦
係数が急激に高くなる傾向が見られた。 (評価2)実施例1〜3および比較例1の炭素繊維強化
炭素複合材および炭素繊維強化炭素材料につてい、湿式
下(油潤滑)に摩耗量を測定した。この測定は、LFW
摩擦摩耗試験機により、荷重15kgf、回転数160
rpmで15分間の試験を実施し、得られる摩耗痕の深
さを測定するものである。相手材としてはSUJ2製の
リングを使用し、テストピースとしては10.0mm×
15.7mmの平板を、潤滑油としては5W−30ベー
スオイルを使用した。その結果を表1に示す。なお、参
考までに各実施例の基材と金属硼化物との20〜100
0℃の平均熱膨張係数の差(α1 −α2 )を合わせ
て示す。
、摩擦係数が0.15程度から荷重の増大とともに摩擦
係数が急激に高くなる傾向が見られた。 (評価2)実施例1〜3および比較例1の炭素繊維強化
炭素複合材および炭素繊維強化炭素材料につてい、湿式
下(油潤滑)に摩耗量を測定した。この測定は、LFW
摩擦摩耗試験機により、荷重15kgf、回転数160
rpmで15分間の試験を実施し、得られる摩耗痕の深
さを測定するものである。相手材としてはSUJ2製の
リングを使用し、テストピースとしては10.0mm×
15.7mmの平板を、潤滑油としては5W−30ベー
スオイルを使用した。その結果を表1に示す。なお、参
考までに各実施例の基材と金属硼化物との20〜100
0℃の平均熱膨張係数の差(α1 −α2 )を合わせ
て示す。
【0030】
【表1】
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−− 試験材料 摩耗
痕の深さ 平均熱膨張係数の差(α1 −α
2 )−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−− 実施例1
25μm −0.8×10−6/
℃−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−− 実施例2 1
8μm −0.6×10−6/℃−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−− 実施例3 60μ
m −3.2×10−6/℃−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−− 比較例1 32μm
−−−−−
−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−実
施例1および2の本発明の炭素繊維強化炭素複合材料の
摩耗痕が浅いのは、配合した金属硼化物と基材との平均
熱膨張係数の差(α1 −α2 )が小さく、かつ、複
合材の見掛け密度が高く、真密度に近く、ためだと考え
られる。一方、実施例3の本発明の炭素繊維強化炭素複
合材料の摩耗痕が深いのは、配合した金属硼化物と基材
との熱膨張係数の差が−3.2×10−6/℃と大きい
ため、金属硼化物が基材より脱落するためだと思われる
。
−−−−−−−−− 試験材料 摩耗
痕の深さ 平均熱膨張係数の差(α1 −α
2 )−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−− 実施例1
25μm −0.8×10−6/
℃−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−− 実施例2 1
8μm −0.6×10−6/℃−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−− 実施例3 60μ
m −3.2×10−6/℃−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−− 比較例1 32μm
−−−−−
−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−実
施例1および2の本発明の炭素繊維強化炭素複合材料の
摩耗痕が浅いのは、配合した金属硼化物と基材との平均
熱膨張係数の差(α1 −α2 )が小さく、かつ、複
合材の見掛け密度が高く、真密度に近く、ためだと考え
られる。一方、実施例3の本発明の炭素繊維強化炭素複
合材料の摩耗痕が深いのは、配合した金属硼化物と基材
との熱膨張係数の差が−3.2×10−6/℃と大きい
ため、金属硼化物が基材より脱落するためだと思われる
。
【0031】
【効果】本発明の金属硼化物を配合した炭素繊維強化炭
素複合材料は、金属硼化物を配合しない炭素繊維強化炭
素材料より低い摩擦係数をもつ。また、マトリックスと
なる基材の熱膨張係数α1 と金属硼化物の熱膨張係数
α2の差(α1 −α2 )が−2×10−6/℃≦α
1 −α2 ≦3.5×10−6/℃の範囲にあるもの
は、摩耗量も少ない。このため本発明の炭素繊維強化炭
素複合材料は、潤滑油が使用できない部分、特に高温と
なるブッシュ、メカニカルシール材料として適している
。よって、本発明の炭素繊維強化炭素複合材料を航空機
や自動車のエンジンの摺動部分に使用することにより、
摺動抵抗の少ない、高い耐久性をもつ優れたエンジンと
なる。
素複合材料は、金属硼化物を配合しない炭素繊維強化炭
素材料より低い摩擦係数をもつ。また、マトリックスと
なる基材の熱膨張係数α1 と金属硼化物の熱膨張係数
α2の差(α1 −α2 )が−2×10−6/℃≦α
1 −α2 ≦3.5×10−6/℃の範囲にあるもの
は、摩耗量も少ない。このため本発明の炭素繊維強化炭
素複合材料は、潤滑油が使用できない部分、特に高温と
なるブッシュ、メカニカルシール材料として適している
。よって、本発明の炭素繊維強化炭素複合材料を航空機
や自動車のエンジンの摺動部分に使用することにより、
摺動抵抗の少ない、高い耐久性をもつ優れたエンジンと
なる。
【図1】炭素繊維強化炭素複合材料を構成する基材とセ
ラミックスとの平均熱膨張係数の差と比摩耗量との関係
を示す図である。
ラミックスとの平均熱膨張係数の差と比摩耗量との関係
を示す図である。
【図2】本発明の炭素繊維強化炭素複合材料の一製造方
法を示すブロック図である。
法を示すブロック図である。
【図3】実施例および比較例で得られた炭素繊維強化炭
素複合材料の乾式摩擦下の摩擦係数を示す図である。
素複合材料の乾式摩擦下の摩擦係数を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 基材が炭素繊維強化炭素で構成され、
該基材中に1800℃以上の融点を有し該基材の炭素と
反応しにくい金属硼化物粉末および/または繊維が1〜
20重量%埋設されていることを特徴とする低摩擦係数
を持つ炭素繊維強化炭素複合材料。 - 【請求項2】 炭素繊維の含有量が40重量%以下で
ある請求項1記載の炭素繊維強化炭素複合材料。 - 【請求項3】 見掛け密度が1.65g/cm3 以
上である請求項1記載の炭素繊維強化炭素複合材料。 - 【請求項4】 基材の20〜1000℃の平均熱膨張
係数α1 と金属硼化物の20〜1000℃の平均熱膨
張係数α2 との間に −2×10−6/℃≦α1 −α2 ≦3.5×10−
6/℃の関係がある請求項1記載の炭素繊維強化炭素複
合材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3073290A JPH04310567A (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 低摩擦係数を持つ炭素繊維強化炭素複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3073290A JPH04310567A (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 低摩擦係数を持つ炭素繊維強化炭素複合材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04310567A true JPH04310567A (ja) | 1992-11-02 |
Family
ID=13513874
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3073290A Pending JPH04310567A (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 低摩擦係数を持つ炭素繊維強化炭素複合材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04310567A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0752538A3 (de) * | 1995-07-05 | 1997-06-25 | Ksb Ag | Fluidgeschmiertes Gleitlager |
| JP2001104675A (ja) * | 1998-09-25 | 2001-04-17 | Juki Corp | 針棒およびミシン用摺動装置ならびにミシン |
-
1991
- 1991-04-05 JP JP3073290A patent/JPH04310567A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0752538A3 (de) * | 1995-07-05 | 1997-06-25 | Ksb Ag | Fluidgeschmiertes Gleitlager |
| JP2001104675A (ja) * | 1998-09-25 | 2001-04-17 | Juki Corp | 針棒およびミシン用摺動装置ならびにミシン |
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