JPH04313463A - 2重壁管の製造方法 - Google Patents
2重壁管の製造方法Info
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- JPH04313463A JPH04313463A JP3269583A JP26958391A JPH04313463A JP H04313463 A JPH04313463 A JP H04313463A JP 3269583 A JP3269583 A JP 3269583A JP 26958391 A JP26958391 A JP 26958391A JP H04313463 A JPH04313463 A JP H04313463A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐腐食性の2重壁管、
及びその製造工程に関し、該製造工程によれば、該2重
壁管の外周面に付着したろう付け材料の凝集、粘着を除
去し、従って該管の外周面にろう付けするため、または
次の融合工程のための炭素塗料による被覆をする必要が
なくなる。本発明の製造工程により製造された2重壁管
は、自動車のブレーキライン等の使用に適している。 【0002】 【従来の技術】自動車工業における安全基準によれば、
ブレーキライン等の重大な要素は漏洩やパンク、に対し
て耐性を有していなければならない。これらの要求を達
成するために、ブレーキラインの2重壁管が前記工業基
準に採用されてきた。こうした2重壁管は、長期間の振
動による疲労に耐える充分な性質を有した耐破壊性の材
料による、少なくとも2つの厚みから成る。自動車に使
用される2重壁管は、継ぎ目から漏洩しないような方法
により接合されなければならない。この点上述の材料と
して、その固有の柔軟性、強度、機械的耐久性の観点か
ら炭素鋼のみが選択されてきた。漏れの無い接合を可能
とする最終的な製造工程に先立って、銅或いは様々な銅
合金等、ろう付けに適した材料が、前記炭素鋼の表面全
体に渡ってメッキされる。 【0003】従来の手法において、前記メッキされたろ
う付け材料は、該管がろう付け、または融合に必要な高
温に曝される際、2重壁管の外表面に凝集、粘着する。 この凝集、粘着現象は、完成品に要求される許容範囲に
合致することを阻害する。この凝集、粘着を防止するた
めに、成形された管全体に渡り、ろう付け作業の前に黒
炭塗料を塗布しなければならない。該炭素塗料を使用す
ることは、費用がかかり、危険でもある。前記炭素塗料
に含有される溶剤や揮発成分は、マッフル炉の熱により
、塗料の炭素成分の一部を伴って瞬間的に蒸発する。 こうした様々な蒸発成分は、マッフル炉内の管に付着、
堆積し、そのためマッフル炉は一周間毎に清掃しなけれ
ばならない。厳格に清掃するとマッフル炉の管の寿命が
短くなり、その結果マッフル炉を取り替えなければなら
なくなる。従来の手法では、多量の塗料とシンナーを使
用しなければならず、シンナーの使用は、取り扱い性を
損ない、その処分、作業員がシンナーに曝されることや
安全性が損なわれるといった様々な危険性による困難が
伴う。更に、ろう付け工程で管に付着する残余の炭素は
、適当な装置により安全に除去、収集しなければならな
い。 【0004】2重壁管の製造に炭素鋼を使用することは
、腐食に対する感受性といった欠点がある。こうした問
題点を解決するために、炭素鋼によるブレーキラインは
、様々な耐腐食性材料、最も一般的には亜鉛のメッキが
施されてきた。ブレーキラインの炭素鋼の表面に亜鉛が
メッキされるのは、後処理工程においてである。充分な
耐腐食性を達成するために、25ミクロン程度の厚みの
メッキがなされる。残念ながら亜鉛メッキされた表面は
、偶然の危険や長期間の振動によって亀裂や欠けを生じ
易い。このことは、腐食や、最終的にはブレーキライン
の配管の漏れを引き起こす。この問題を緩和するために
、亜鉛メッキされた炭素鋼は、更にフッ化ビニル樹脂等
の強度の高い樹脂により被覆される。然しながらフッ化
ビニル樹脂による被覆は、やはり亀裂や欠けを生じ、最
終的には腐食問題を生じる。更に、フッ化ビニル樹脂を
被覆したブレーキラインは、ブレーキラインまたは自動
車の寿命が尽きた場合に、その廃棄またはリサイクルが
困難である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】理想的にはブレーキラ
インは、適当な費用の掛からない非腐食性材料より製造
されるべきである。然しながら、ニッケル・クローム・
ステンレス鋼等の耐腐食性材料は、2重壁管の製造工程
には馴染み難い。ステンレス鋼の表面に銅をメッキする
ことは非常に困難であり、そして一般的に銅メッキされ
たステンレス鋼は、冶金学的にろう付け不可能であると
されてきた。更に、連続的な密封された2重壁管を製造
するための成形工程は、圧延のためのオイル(ミリング
オイル)等の潤滑化合物、或いは潤滑剤を必要とし、こ
うした潤滑剤は、金属の表面に付着し、一様な温度19
6度C(385度F)の冶金学的ろう付けを達成するの
を妨げる。ろう付け前にこれら汚染物質を除去すること
は、必要不可欠ではあるが、困難なことである。 【0006】従って、汚染物質たる潤滑剤を、ろう付け
前に除去或いは無害にすることの可能な、2壁管を製造
する方法を提供することが望まれる。また、黒炭塗料を
使用しない製造方法もまた望まれる。非フェライト鋼、
またはステンレス鋼等の耐腐食性金属を、首尾良く、経
済的に使用する製造方法を提供することが望まれる。非
フェライト鋼の表面に、選択された金属合金を首尾良く
冶金学的に結合させる方法が望まれる。更に、自動車の
ブレーキラインに使用するための、漏れの無い耐腐食性
の2重壁管を提供することが望まれる。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、2重壁管の製
造方法であって、該方法によれば2重壁管は、非フェラ
イト鋼の表面に選択された金属の合金をろう付けして作
られ、前記選択された金属の合金は、非フェライト鋼の
表面にメッキ可能な材料であって該非フェライト鋼の表
面の画定的な、他からはっきりと区別される領域にメッ
キされる。本方法において非フェライト鋼管の温度は、
第1温度から、第2高温まで昇温され、前記選択された
金属の合金と、非フェライト鋼の表面との間に融合が達
成されるのに充分な時間、該第2高温に保持される。前
記第1温度は、鋼の表面に付着する潤滑剤の蒸発温度よ
りも低いか、または必要がある場合には、実質的にそれ
と同じ温度である。前記第2高温は、前記選択された金
属合金と非フェライト鋼の表面の間において融合を引き
起こすのに充分な温度となっている。前記第2高温への
昇温は、湿った雰囲気気体中においてなされ、該雰囲気
気体は、必要不可欠の成分として、非反応性の担体気体
(キャリヤガス)と、フラクシングを達成するのに適切
な、そして充分な濃度の反応性気体より成る。前記非フ
ェライト鋼は、前記選択された金属合金と該非フェライ
ト鋼の表面との間に融合を引き起こすのに充分な時間、
前記第2温度で、或いはそれ以上の温度で、前記加湿さ
れた雰囲気気体中に保持される。金属融合が達成された
後、その融合金属材料は、制御された非酸化性の雰囲気
中にて、非フェライト鋼のオーステナイト相から、パー
ライト相への冶金学的な変態が生じる温度を最高にする
ような速度で前記第1温度まで冷却される。冶金学的変
態温度に達した後、得られた材料は、制御された雰囲気
中において、前記選択された金属合金が酸素と反応しな
い温度よりも低い温度まで急速に冷却される。もし必要
が有る場合には、適当な水性媒体中にて更に急冷するこ
とも可能である。 【0008】ろう付け処理を行う前に、本発明よる製造
方法は、金属材料を変形する際に表面に付着した揮発性
の汚染物質を除去する処理工程を、任意的に加えること
ができる。本発明による製造方法において、前記任意的
処理工程は、好ましくは非フェライト鋼の表面温度を、
初期温度から蒸発温度まで上昇させる工程より成る。こ
こで初期温度は、周囲温度または蒸発温度よりも低い中
間の温度である。前記昇温工程は、非酸化性雰囲気中に
て、潤滑剤に含有される揮発性の溶剤或いは担体物質の
、実質的に瞬間な蒸発が生起するような昇温である。 本発明による製造工程は、非腐食性の気密2重壁管を首
尾良く製造する工程に利用することが可能である。自動
車のブレーキラインに使用される耐腐食性気密2重壁管
もまた本発明に包含される。 【0009】 【実施例】本発明は、予め非フェライト鋼表面上にメッ
キされた銅や銀等の選択された金属の合金を、ろう付け
工程中に首尾良く前記表面に融合させることが可能であ
るという予期しない発見に基づく。該ろう付け工程は、
2重の壁面が相互に溶け合って融合し、それによって連
続的な密封された非腐食性の管を処理することを可能と
する。更に本発明は、非フェライト材の薄板が、2重壁
管の製造に利用可能であるという発見に基づき、そして
前記非フェライト材の薄板は、同薄板上に選択された金
属の合金をメッキした画定領域と、非フェライト材の露
出する領域を有し、その露出する領域を2重壁管の外周
に適合させるというものである。 【0010】本発明は、選択された金属の合金を非フェ
ライト鋼の表面の画定位置にろう付けし、それによって
二重壁管とすることを可能とする工程を含む。本発明に
よるろう付け工程は、以下の段階を経てなされる。すな
わち、まず、非フェライト鋼の温度を、初期の第1温度
から前記選択された金属の合金と、非フェライト鋼の表
面との間で融合を引き起こすのに充分な第2高温まで急
激に昇温する。そして該昇温工程は、不活性な担体ガス
(キャリヤガス)と、フラクシングを得るために適当な
、そして充分な濃度の気体を含んでいる加湿された雰囲
気気体中において行われる。次に、前記非フェライト鋼
を前記湿った媒体ガス中において、前記第2高温のまま
、前記選択された金属の合金と前記非フェライト鋼の表
面との間で融合を生じるのに充分な時間保持する。金属
融合が達成された後、融合した金属を前記非フェライト
鋼が、オーステナイト相からパーライト相への冶金学的
に変態するような冷却速度で、管理された非酸化雰囲気
中において前記第1温度まで冷却する。そして冶金学的
変態点に達した後も、前記融合した金属材料を、管理さ
れた雰囲気中において、前記選択された金属の合金が、
酸素と反応しない温度よりも低くなるまで冷却し続ける
。というものである。 【0011】上述の第1の段階において利用した前記加
湿された雰囲気気体は、窒素ガス及び水素ガスの混合ガ
スであり、そして水素ガスはフラクシングを達成し、維
持するに充分な量含まれている。水素の適切な体積濃度
は、この技術分野において通常の知識を有する者には理
解可能である。好ましい実施例において、該水素濃度は
、体積濃度でおよそ50%から75%程度において利用
される。本発明の工程は、上述の気体の機能的等量を包
含して説明されなければならない。 【0012】”非フェライト鋼”の用語は、本明細書の
記載において一般的に非磁性のニッケル・クローム・ス
テンレス鋼を意味する。好ましい実施例において非フェ
ライト鋼は、不可欠の要素として、鉄、クローム、ニッ
ケル、マンガン、シリコン、炭素より成る。炭素の含有
量は、好ましくは重量比で0.03%に制限されている
。この種の非フェライト鋼の1例を表1に記載する。
表1
要素
%
炭素
0.03
マンガン
7.00
シリコン 0.50
ク
ローム 16.75
ニッケル
5.00
窒素
0.07 【0013】選択さ
れた金属の合金は、前記非フェライト鋼の表面の画定さ
れた領域に一様にメッキ可能な合金である。該メッキ処
理は、機械的、かつまたは、化学的、電気機械的な処理
であって、前記選択された金属の合金の前記非フェライ
ト鋼に対する、永久的または少なくとも半永久的な機械
的付着力を可能とする。好ましい選択された金属の合金
は、銅、銀その他適合する全ての金属の合金である。更
に、銅、銀その他適合する全ての金属は、本発明の処理
に首尾良く使用される。前記メッキ処理は、好ましくは
電気メッキ処理であって、非フェライト鋼またはステン
レス鋼にウッズニッケルストライクにより準備される。 該ウッズニッケルストライクは、前記ステンレス鋼の表
面にウッズニッケルの組成物を与える。該ウッズニッケ
ルの組成物は、存在するニッケル・クロームの酸化物を
被覆して、銅メッキを可能とする。メッキされた表面は
、こうして次のろう付け工程に適するようになる。 【0014】ここで目的は、二重壁管を製作することに
あることは言うまでもないが、電気メッキ可能なろう付
け合金は、該二重壁管を形成する前に非フェライト鋼の
表面にメッキされる。こうして処理された前記二重壁管
は、全ての従来方法によって円筒状に巻かれ成形される
。成形された管は、次いで196度C(385度F)に
達する全ての方法による熱処理が可能となり、該熱処理
は、該管本体全体に渡ってろう付けする熱処理である。 好ましい実施例においては、次に記述するろう付け工程
が採用される。好ましい実施例において前記選択された
ろう付け合金は、前記非フェライト鋼が露出した表面と
共に該金属の薄板が最終的に降伏するように、選択的に
該非フェライト鋼の表面に配置、メッキされる。前記露
出表面は、実質的に完成した管の円周表面に一致してい
る。このために好ましくは、前記ろう付け合金は、成形
される非フェライト鋼の帯材の両面に、上述した様に適
当な全ての化学的、機械的、または電気機械的方法によ
り一様にメッキされる。 【0015】適当な露出領域を備えるために、好ましく
は、ろう付け工程に先立って、メッキされた素材の適当
な部分が、適当な全ての手段によって除去される。除去
する領域の寸法は、露出される全領域の幅が完成した二
重壁管の円周に実質的に一致するような寸法である。そ
して前記除去される領域は、前記金属の薄板の全長に渡
る。ろう付け金属を必要としない領域の前記除去は、適
宜に、経済的にろう付け処理の前になされるが、好まし
い実施例において前記メッキした金属の一部は、管を成
形する前に物理的に除去される。好ましい実施例におい
て鋼の帯材の選択された表面部分は、研摩装置(アブレ
ーションデバイス)に長手方向に送給され、該装置は、
露出された素材の必要な量を除去可能となっている。好
ましい実施例において、前記研摩装置は、帯研摩機(ス
トリップポリッシャ)であって、該帯研摩機は、少なく
とも1つの予め決められた直径の研摩ブラシ手段を有し
ており、該研摩ブラシ手段は、メッキされた金属素材を
除去するのに充分な速度で、しかもその下層の前記非フ
ェライト金属の表面に何ら悪影響を与えることなく回転
可能である。前記帯研摩機は、前記金属帯材と前記円形
の研摩ブラシ手段との間の接触を制御する手段のみなら
ず、適当な帯材送給手段をも含み備える。好ましい実施
例において、如何なる速度、精度が要求される処理工程
が必要なあらゆる部分において、前記研摩機は、一連の
複数のオフセット回転ブラシ手段を含み、この各回転ブ
ラシ手段は、達成すべき最終的な露出幅よりも狭い、予
め決められた幅を重ねて除去するように配置される。各
一連のブラシ手段は、同一平面上の回転軸と共に水平方
向にオフセットされ、そして一連の各除去された領域が
、先に除去された領域と接して切れ目のないように配置
される。こうしてメッキされた素材の要求される領域は
、迅速かつ効果的に除去される。 【0016】金属の帯財が準備されると、該金属材は、
保管されるか、または直ちに管成形工程に移送される。 前記研磨装置が、圧延工程の上流に配置される場合には
、前記金属帯材は、該研磨装置に次ぐ圧延機に送給され
る速度と同じ速度で、該研磨装置に送給されることが理
解される。剥離工程(ストリッピングプロセス)が、メ
ッキ工程に隣接してなされる等、独自のラインでなされ
る場合には、処理速度は、適宜に調節される。前記剥離
工程の配置に関わらず、除去されたろう付け合金は、必
要かつ可能な限り放置せず回収されることが好ましい。 前記2重壁管の外周と実質的に同一の幅を有した、前記
選択された金属の合金部分を除去することは、従来の方
法によって発生する2重壁管の外周の前記選択された金
属の合金の好ましくない塊を除去することになるので、
黒炭塗料を適用する必要性を解消することとなる。 このことは、管成形工程を簡素化し、管組み立て工程に
おける密封欠陥の個数を減らすこととなる。 【0017】好ましい実施例において、最適なろう付け
を可能とするために、連続的な管を成形する際、前記メ
ッキされた非フェライト鋼に塗布された潤滑材は除去さ
れなければならない。該潤滑材は、金属管を連続的に成
形する等の金属材成形工程に一般的に使用される潤滑材
であって、通常種々の揮発性溶剤や担体物質(キャリア
マテリアル)に浮遊する、追加的量の炭素または黒炭物
質を含んでいる。従来のろう付け工程が実施される間、
種々の炭素含有物質が、ろう付けを阻害する炭化物質に
焼結されてきた。理論的な根拠には何ら基づかないが、
ろう付け欠陥は、ろう付けされる非フェライト鋼の各層
間に存在する炭素含有物質が、適切な伝熱を阻害するこ
とにより、ろう付けが阻害されるために生じると考えら
れる。 【0018】本発明による方法におよれば、前記成形さ
れた金属材料は、該金属材料に付着する潤滑材と共に、
周囲の基準温度下で、成形機械内に存在する。前記非フ
ェライト鋼の表面温度を、前記潤滑材に含有される揮発
性溶剤や担体物質の蒸発する温度よりも充分に低い前記
基準温度から、同潤滑材に含有される揮発性溶剤や担体
物質が、実質的に瞬間的に蒸発する温度まで急激に昇温
する。該昇温は、実質的に瞬間と評価されよう。この独
特の、実質的に瞬間的な昇温を、本明細書中において金
属表面の”衝撃加熱(ショックヒーティング)”と以下
記述する。482度C(900度F)以上への該衝撃加
熱は、望ましい実質的に瞬間的な蒸発を達成する。前記
選択された金属の合金の望ましくない酸化を防止するた
めに、該衝撃加熱は、非酸化性の気体雰囲気中にてなさ
れる。該気体物質は、好ましくは窒素、水素、二酸化炭
素、若しくはその混合気体等より選択される無水不活性
ガスである。非酸化性気体による雰囲気は、前記潤滑材
中の揮発性溶剤や担体物質の蒸発を促進する。好ましい
実施例において前記非酸化性気体は、窒素となっている
。然しながら、窒素と機能的に同等の物質は、本発明の
範囲に包含される。 【0019】前記蒸発は、実質的に瞬間的であるために
、前記溶剤や担体物質は、前記処理された金属の表面か
ら前記溶剤や担体物質を、物理的に払拭するような態様
で蒸発することとなる。二重壁管のように、2つの金属
の薄板が相互に重なり合う所において、急激な衝撃加熱
による前記処理は、2つの非フェライト鋼の各層の間の
前記揮発性溶剤や担体物質を除去する。従来こうした汚
染物質を、複雑な機械的洗浄または除去処理をすること
なく、完全に取り除くことは殆ど不可能であった。二重
壁管を成形するような状況においては、こうした機械的
な洗浄ですら不可能であると理解すべきである。然しな
がら、本発明による前記衝撃加熱処理によれば、前記揮
発性溶剤や担体物質の除去が可能となり、それにより均
一な196度C(385度F)のろう付け工程を確実な
ものとなる。理論的な根拠には何ら基づいてはいないが
、該衝撃加熱処理は、前記潤滑材中の溶剤や担体の爆発
的蒸発を引き起こすと考えられる。こうした衝撃加熱が
、前記二重壁管の成形に採用されるときには、蒸発によ
る爆発力が、2つの重なり合う各壁間に微小膨張(マイ
クロエキスパンジョン)を引き起こす。該微小膨張によ
る壁間の間隙は、前記揮発性溶剤や担体物質を排出する
ことを可能とする。好ましい実施例において前記蒸発温
度は、前記溶剤や担体物質の蒸発点よりも高く、非フェ
ライト鋼の冶金学的相変態点よりも低くなっている。 こうした温度範囲は、427度C(800度F)から4
82度C(900度F)である。 【0020】金属表面から前記揮発性溶剤や担体物質が
除去されると、次いでろう付け工程を続けることが可能
となる。ろう付けを促進するために、温度を上昇させる
段階で使用された非酸化性気体は、フラクシングを維持
させる雰囲気に替えられる。好ましい実施例において、
フラクシングを維持する前記雰囲気は、窒素と水素の混
合気体であって、該混合気体は加湿されており、−5.
6度C(−42度F)より高い露点を有している。好ま
しい実施例において前記雰囲気気体の交替は、前記溶剤
や担体物質が蒸発した後に適宜な手段によりなされる。 もし必要な場合には、前記非フェライト鋼を雰囲気気体
を交換する間の短い時間、周囲温度に曝すことも出来よ
う。雰囲気気体の交換が完了するや否や、該非フェライ
ト鋼を前記蒸発温度から、前記選択された金属または金
属合金と、該非フェライト鋼との間の融合を引き起こす
第2高温に昇温する。本明細書中において”融合”を、
異なる金属の間に、冶金学的なボンドが存在すること、
またはボンドが生成されることと定義する。前記昇温速
度は、実質的に瞬間の昇温を達成するか、または、ほぼ
達成するように、可能な限り高くする。この現象を本明
細書中において、金属材料の第2衝撃加熱と定義する。 【0021】前記非フェライト鋼の表面温度が昇温され
る第2高温は、該非フェライト鋼上にメッキされた前記
選択された金属の融合が引き起こされ、かつそれが維持
される液化温度よりも充分に高く設定される。本明細書
中において前記液化温度は金属または金属合金が溶融状
態に入る温度と定義する。銅が使用される好ましい実施
例において、銅の前記液化温度は、1083度C(19
81度F)である。第2高温は、好ましくは1093度
C(200度F)から1121度C(2050度F)と
する。第2高温の上限は、前記非フェライト鋼及び使用
される選択された金属、双方の物性により決定される。 理想的には該上限温度は、基盤となる鋼が熱劣化する温
度またはその融点よりも低く、かつまたは、選択された
金属材料が熱劣化する温度よりも低く設定する。本発明
による方法において引き起こされる融合は、好ましくは
、ろう付けである。好ましい実施例において前記金属材
料は、可能な限り急激にろう付け温度に加熱される。 前記溶剤の蒸発段階に関して上述したように、前記金属
は再び衝撃加熱を受け、482度C(900度F)の前
記蒸発温度、またはそれより低い温度から、1093度
C(2000度F)から1121度C(2050度F)
のろう付け温度、またはそれよりも高い温度に昇温され
る。この昇温速度は、ろう付けを開始するのに充分急激
な昇温速度となっている。該昇温は実質的に”瞬間”で
ある。本明細書中において定義される”瞬間昇温”は、
222度C(400度F)毎秒よりも大きな昇温幅で生
じる。この点、一定に制御された方法により、ろう付け
温度に加熱していた従来のろう付け技術とは際立って対
照的である。何ら理論的根拠に基づくものではないが、
前記衝撃加熱は、非フェライト鋼の表面に存在する結晶
粒構造の隙間の発生を促進し、該結晶粒構造の隙間によ
り銅などのろう付け金属が、該非フェライト鋼の表面に
浸透することを可能としていると考えられる。 【0022】前記非フェライト鋼の温度が前記融合温度
となるや否や、前記選択された金属と非フェライト鋼の
表面の間に冶金学的なボンドが、形成されるのに充分な
時間その温度に保持される。この”熱吸収”段階は、材
料を、前記選択された金属素材と鋼表面の間にボンドを
形成可能な融合温度に保持する時間として定義される。 理論的な根拠には何ら基づかないが、該熱吸収時間に、
ボンドを形成する前記第2衝撃加熱により開始される、
ステンレス鋼の表面の細粒構造の隙間が形成され続ける
と考えられる。該熱吸収段階における1093度C(2
000度F)以上の温度において、著しい炭素の析出が
見られる。すなわちマルテンサイトからオーステナイト
への変態が引き起こされ、そしてそれが示される。理論
的な根拠には何ら基づかないが、この現象は、銅等の前
記選択された金属素材と、ニッケル・クローム鋼等の非
フェライト鋼との間のボンドの形成と達成するためには
、必要なものであると考えられる。前記熱吸収段階にお
いて、金属は、前記衝撃加熱段階と同じまたはそれと近
似される加湿された気体雰囲気に保持される。従って該
加湿された気体雰囲気は、実質的に不活性の搬送ガスと
、フラクシングを達成するのに適した反応性のガスより
構成される。好ましい実施例において、前記加湿された
は、微量の水蒸気を含んだ窒素ガス中に、体積比で50
%から75%の水素ガスを含んでいる。 【0023】金属融合が達成せれた後、融合の結果得ら
れた素材は、続いて、非フェライト鋼のオーステナイト
相からパーライト相への冶金学的変態の生じる温度を最
大にするのに充分な時間、加湿された気体雰囲気に保持
され、非フェライト鋼のオーステナイト相の変態温度よ
りも高い、第1低温まで冷却される。好ましい実施例に
おいて、前記融合した金属は、前記第1低温で約8秒間
保持される。該温度は、好ましくは677度C(125
0度F)である。該温度677度C(1250度F)、
保持時間4秒から8秒における第1の冶金学的変態が達
成された後、前記融合した金属素材は、制御された雰囲
気中において第2低温、すなわち非フェライト鋼がパー
ライト相に入る温度よりも低い温度まで急速冷却される
。好ましい実施例において該第2低温は、約510度C
(950度F)である。理論的な根拠には何ら基づかな
いが、第2低温に急速冷却することは冶金学的な凍結に
類似する。この”凍結”という術語は、本明細書中にお
いて、非フェライト鋼中に粗い結晶格子構造の生成の促
進を図る処理と定義される。該粗い結晶構造は、得られ
る素材の展性を改善すると考えられる。 【0024】上述の第2低温が達成された後、融合した
金属は、制御された冷却速度で、非酸化性雰囲気中にて
、第3低温、すなわち前記選択された金属の表面が酸素
と反応しない温度以下に冷却される。前記選択された金
属として銅を使用する場合、この第3低温は、約260
度C(500度F)以下であり、更に好ましくは、17
7度C(350度F)から260度C(500度F)で
ある。この温度以下では、銅等の前記選択されたろう付
け材料は酸素と反応することはない。このことは、銅表
面の好ましくない変色を防止する。ここに到って前記素
材は、酸化または変色の危険が殆ど無いか、またはその
危険無の無い状態で、制御された環境から解除される。 連続的な2重壁管の成形または他の金属素材の取扱を容
易にするため、該素材は適切な水性媒体中で急冷される
。 【0025】非腐食性、密封された2重壁管の製造に関
する工程を、管成形工程及び、本発明を組み込んだライ
ンを略示する図1を参照して更に説明する。図1は、生
産ライン10を略示し、該ライン10は、供給リール1
2を有し、該供給リール12は、非フェライト鋼、及び
選択された金属を保持し、該選択された金属は、非フェ
ライト鋼に積層され、そして機械的に、科学的にまたは
電気化学的に前記非フェライト鋼の表面に接触する。非
フェライト鋼の帯材は、0.25mmから0.35mm
の板厚と、適切な直径の2重壁管を生産するのに適当な
幅を有している。該帯材の長さは、取り扱いや要求され
る長さによって決定される。帯材(図示せず)は、適当
な圧延機械に送給され、該圧延機械は、引き続いてろう
付け、密封されていない2重壁管を製造する。該管材は
、直ちに蒸発装置16に送給され、該蒸発装置16は、
圧延工程において使用された潤滑材の揮発成分を、蒸発
させる手段(図示せず)を備えている。 【0026】前記非フェライト鋼の帯材は、前記選択さ
れた金属層及び露出した金属領域と共に前処理され、該
露出した金属領域は、前記供給リール12上に据えつけ
られる前に配置される。然しながら、図1に図示する好
ましい実施例において、銅除去装置12Aが、前記供給
リール12の下流、しかも前記圧延機械の上流に配置さ
れる。該銅除去装置12Aは、適当な銅除去手段、及び
銅収集手段を備えている。該銅除去装置を含めた実施に
おいては、前記供給リール12に保持される前記非フェ
ライト鋼の帯材は、表面全体に渡って前記選択された金
属によりメッキされており、該金属メッキは、銅除去工
程で除去されることが理解されよう。 【0027】好ましい実施例において、前記蒸発装置に
使用される除去手段は、無水窒素ガス源18と加熱器(
図示せず)を具備した加熱手段より成る。該加熱器は、
抵抗加熱器、誘導加熱器、またはマッフル炉等である。 好ましい実施例において前記加熱器は、誘導加熱器であ
る。該誘導加熱器は、圧延(ミリング)工程で使用され
た潤滑材に含有されていた溶剤または担体物質を、蒸発
させるのに充分な速度、時間で、482度C(900度
F)に、或いは、それ以上の温度に昇温可能に構成され
ている。図1に図示するように好ましい実施例において
、連続する該2重壁管の全ての部分は、5秒から5分間
、好ましくは、5秒から10秒間前記蒸発装置16に曝
される。次いで該管は、前記蒸発装置16に備えられ、
ろう付け装置20に接続する導管(図示せず)に送られ
る。該導管と前記蒸発装置16は、前記蒸発した溶剤ま
たは担体物質を排気する適当な手段(図示せず)を、適
当な方法にて備えている。 【0028】前記ろう付け装置20は、加熱手段を有し
、該加熱手段は、前記連続する管の表面を、非フェライ
ト鋼と選択された金属層との間に融合を引き起こすのに
充分な温度に急速加熱する。また該ろう付け装置は加湿
した雰囲気気体を供給する手段も備えている。前記加熱
手段は、非フェライト鋼の表面温度を、その表面上の前
記選択された金属層のろう付け温度以上に実質的に瞬間
的に加熱可能な、抵抗加熱器或いは誘導加熱器、または
その他の加熱器とすることが可能である。好ましくは使
用される気体は、フラクシングを達成し、維持するのに
充分な水素ガスを含有した窒素ガス雰囲気から成る。 好ましい実施例において、前記雰囲気気体は、水素ガス
を適当な気泡タンク(バブリングタンク)(図示せず)
に通気して加湿される。該雰囲気気体は、図1に示すガ
スバンク22等の通常の方法により供給される。 【0029】素材が、前記ろう付け装置において衝撃加
熱されるや否や、該素材は、適当な熱吸収装置24に送
られる。該熱吸収装置24は、該2重壁管をろう付け温
度、つまり1121度C(2050度F)またはそれ以
上の温度に保持可能な、全ての型の加熱器とすることが
可能である。好ましい実施例において、該熱吸収装置2
4は、細長いマッファ炉である。該熱吸収装置24には
、前記ガスバンク22より、水素ガスと窒素ガスの加湿
された混合ガスが供給される。該熱吸収装置24におい
て、連続的な金属管は、融合して漏れの無い2重壁状態
となる。次いで前記管は、水冷ジャッケト26に送られ
、制御された冷却を受け、前記高温は、結晶粒度、結晶
構造を制御して、仕上がった管の可撓性を高くする大き
な結晶粒度を具備するのに充分な時間、677度C(1
250度F)またはそれ以上の温度に保持される。 一般的に連続管の各特定部分は、非フェライト金属のオ
ーステナイト相からパーライト相への変態温度を最大に
するのに充分な時間、制御された冷却を受ける。初期の
制御された冷却は、連続的な2重壁金属管の熱吸収装置
24内にある部分に次いで直ちに起きる。この冷却工程
は、3秒から6秒間なされる。前記連続的な金属管は、
制御された雰囲気中に保持され、次いで水冷ジャッケト
26において急冷され、オーステナイト相からパーライ
ト相への恒温変態する。このことが変態段階の時間を最
小にし、素材が変態段階にあり、そしてパーライト相へ
移る温度を最大にする。好ましい実施例において、これ
は510度C(950度F)において生じる。 【0030】この工程を完了すると、前記管素材は、空
冷装置28を通過する。該空冷装置は、多フィンチュー
ブ熱交換器を備えることが可能である。前記管素材は、
空冷を受ける間制御された雰囲気中に保持され、酸素に
曝された場合に融合した銅素材に生じる酸化や変色を防
止する。該管素材が260度C(500度F)またはそ
れ以下の温度に達した後、該管素材は、急冷相槽30に
おいて液体急冷を受け、潜熱を減少して連続的な金属管
の取り扱いを容易にする。次いで該管素材は空気中に放
置することが可能となり、後処理工程、すなわち試験工
程32、矯正工程34、そして最後に巻付け工程36を
受ける。 【0031】 【発明の効果】本発明による処理により、銅メッキされ
た金属帯材から独特のろう付け2重壁管を製造すること
が可能となった。成形された管は、連続的な金属製の横
方向のスパイラルを含んで成り、該金属は、管の周囲に
渡って非フェライト鋼の2つの厚みを備えている。結果
的に得られた帯材の端部は、組み合わされた管の外面ま
たは内面の輪郭、及び該2重壁管の周囲に実質的に等し
い幅を有する露出した非フェライト金属の画定された領
域に密封して適合するように成形さる。この方法では、
2重壁金属管の約196度C(385度F)の連続的ろ
う付けは勿論、ろう付けして密封された表面を備えるこ
とが可能である。この管は特にニッケル・クローム鋼と
いった非フェライト鋼により構成され、該非フェライト
鋼は、その表面にメッキされた銅素材を加熱することに
よりろう付けされる。得られた管は高い耐腐食性を有し
ている。
及びその製造工程に関し、該製造工程によれば、該2重
壁管の外周面に付着したろう付け材料の凝集、粘着を除
去し、従って該管の外周面にろう付けするため、または
次の融合工程のための炭素塗料による被覆をする必要が
なくなる。本発明の製造工程により製造された2重壁管
は、自動車のブレーキライン等の使用に適している。 【0002】 【従来の技術】自動車工業における安全基準によれば、
ブレーキライン等の重大な要素は漏洩やパンク、に対し
て耐性を有していなければならない。これらの要求を達
成するために、ブレーキラインの2重壁管が前記工業基
準に採用されてきた。こうした2重壁管は、長期間の振
動による疲労に耐える充分な性質を有した耐破壊性の材
料による、少なくとも2つの厚みから成る。自動車に使
用される2重壁管は、継ぎ目から漏洩しないような方法
により接合されなければならない。この点上述の材料と
して、その固有の柔軟性、強度、機械的耐久性の観点か
ら炭素鋼のみが選択されてきた。漏れの無い接合を可能
とする最終的な製造工程に先立って、銅或いは様々な銅
合金等、ろう付けに適した材料が、前記炭素鋼の表面全
体に渡ってメッキされる。 【0003】従来の手法において、前記メッキされたろ
う付け材料は、該管がろう付け、または融合に必要な高
温に曝される際、2重壁管の外表面に凝集、粘着する。 この凝集、粘着現象は、完成品に要求される許容範囲に
合致することを阻害する。この凝集、粘着を防止するた
めに、成形された管全体に渡り、ろう付け作業の前に黒
炭塗料を塗布しなければならない。該炭素塗料を使用す
ることは、費用がかかり、危険でもある。前記炭素塗料
に含有される溶剤や揮発成分は、マッフル炉の熱により
、塗料の炭素成分の一部を伴って瞬間的に蒸発する。 こうした様々な蒸発成分は、マッフル炉内の管に付着、
堆積し、そのためマッフル炉は一周間毎に清掃しなけれ
ばならない。厳格に清掃するとマッフル炉の管の寿命が
短くなり、その結果マッフル炉を取り替えなければなら
なくなる。従来の手法では、多量の塗料とシンナーを使
用しなければならず、シンナーの使用は、取り扱い性を
損ない、その処分、作業員がシンナーに曝されることや
安全性が損なわれるといった様々な危険性による困難が
伴う。更に、ろう付け工程で管に付着する残余の炭素は
、適当な装置により安全に除去、収集しなければならな
い。 【0004】2重壁管の製造に炭素鋼を使用することは
、腐食に対する感受性といった欠点がある。こうした問
題点を解決するために、炭素鋼によるブレーキラインは
、様々な耐腐食性材料、最も一般的には亜鉛のメッキが
施されてきた。ブレーキラインの炭素鋼の表面に亜鉛が
メッキされるのは、後処理工程においてである。充分な
耐腐食性を達成するために、25ミクロン程度の厚みの
メッキがなされる。残念ながら亜鉛メッキされた表面は
、偶然の危険や長期間の振動によって亀裂や欠けを生じ
易い。このことは、腐食や、最終的にはブレーキライン
の配管の漏れを引き起こす。この問題を緩和するために
、亜鉛メッキされた炭素鋼は、更にフッ化ビニル樹脂等
の強度の高い樹脂により被覆される。然しながらフッ化
ビニル樹脂による被覆は、やはり亀裂や欠けを生じ、最
終的には腐食問題を生じる。更に、フッ化ビニル樹脂を
被覆したブレーキラインは、ブレーキラインまたは自動
車の寿命が尽きた場合に、その廃棄またはリサイクルが
困難である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】理想的にはブレーキラ
インは、適当な費用の掛からない非腐食性材料より製造
されるべきである。然しながら、ニッケル・クローム・
ステンレス鋼等の耐腐食性材料は、2重壁管の製造工程
には馴染み難い。ステンレス鋼の表面に銅をメッキする
ことは非常に困難であり、そして一般的に銅メッキされ
たステンレス鋼は、冶金学的にろう付け不可能であると
されてきた。更に、連続的な密封された2重壁管を製造
するための成形工程は、圧延のためのオイル(ミリング
オイル)等の潤滑化合物、或いは潤滑剤を必要とし、こ
うした潤滑剤は、金属の表面に付着し、一様な温度19
6度C(385度F)の冶金学的ろう付けを達成するの
を妨げる。ろう付け前にこれら汚染物質を除去すること
は、必要不可欠ではあるが、困難なことである。 【0006】従って、汚染物質たる潤滑剤を、ろう付け
前に除去或いは無害にすることの可能な、2壁管を製造
する方法を提供することが望まれる。また、黒炭塗料を
使用しない製造方法もまた望まれる。非フェライト鋼、
またはステンレス鋼等の耐腐食性金属を、首尾良く、経
済的に使用する製造方法を提供することが望まれる。非
フェライト鋼の表面に、選択された金属合金を首尾良く
冶金学的に結合させる方法が望まれる。更に、自動車の
ブレーキラインに使用するための、漏れの無い耐腐食性
の2重壁管を提供することが望まれる。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、2重壁管の製
造方法であって、該方法によれば2重壁管は、非フェラ
イト鋼の表面に選択された金属の合金をろう付けして作
られ、前記選択された金属の合金は、非フェライト鋼の
表面にメッキ可能な材料であって該非フェライト鋼の表
面の画定的な、他からはっきりと区別される領域にメッ
キされる。本方法において非フェライト鋼管の温度は、
第1温度から、第2高温まで昇温され、前記選択された
金属の合金と、非フェライト鋼の表面との間に融合が達
成されるのに充分な時間、該第2高温に保持される。前
記第1温度は、鋼の表面に付着する潤滑剤の蒸発温度よ
りも低いか、または必要がある場合には、実質的にそれ
と同じ温度である。前記第2高温は、前記選択された金
属合金と非フェライト鋼の表面の間において融合を引き
起こすのに充分な温度となっている。前記第2高温への
昇温は、湿った雰囲気気体中においてなされ、該雰囲気
気体は、必要不可欠の成分として、非反応性の担体気体
(キャリヤガス)と、フラクシングを達成するのに適切
な、そして充分な濃度の反応性気体より成る。前記非フ
ェライト鋼は、前記選択された金属合金と該非フェライ
ト鋼の表面との間に融合を引き起こすのに充分な時間、
前記第2温度で、或いはそれ以上の温度で、前記加湿さ
れた雰囲気気体中に保持される。金属融合が達成された
後、その融合金属材料は、制御された非酸化性の雰囲気
中にて、非フェライト鋼のオーステナイト相から、パー
ライト相への冶金学的な変態が生じる温度を最高にする
ような速度で前記第1温度まで冷却される。冶金学的変
態温度に達した後、得られた材料は、制御された雰囲気
中において、前記選択された金属合金が酸素と反応しな
い温度よりも低い温度まで急速に冷却される。もし必要
が有る場合には、適当な水性媒体中にて更に急冷するこ
とも可能である。 【0008】ろう付け処理を行う前に、本発明よる製造
方法は、金属材料を変形する際に表面に付着した揮発性
の汚染物質を除去する処理工程を、任意的に加えること
ができる。本発明による製造方法において、前記任意的
処理工程は、好ましくは非フェライト鋼の表面温度を、
初期温度から蒸発温度まで上昇させる工程より成る。こ
こで初期温度は、周囲温度または蒸発温度よりも低い中
間の温度である。前記昇温工程は、非酸化性雰囲気中に
て、潤滑剤に含有される揮発性の溶剤或いは担体物質の
、実質的に瞬間な蒸発が生起するような昇温である。 本発明による製造工程は、非腐食性の気密2重壁管を首
尾良く製造する工程に利用することが可能である。自動
車のブレーキラインに使用される耐腐食性気密2重壁管
もまた本発明に包含される。 【0009】 【実施例】本発明は、予め非フェライト鋼表面上にメッ
キされた銅や銀等の選択された金属の合金を、ろう付け
工程中に首尾良く前記表面に融合させることが可能であ
るという予期しない発見に基づく。該ろう付け工程は、
2重の壁面が相互に溶け合って融合し、それによって連
続的な密封された非腐食性の管を処理することを可能と
する。更に本発明は、非フェライト材の薄板が、2重壁
管の製造に利用可能であるという発見に基づき、そして
前記非フェライト材の薄板は、同薄板上に選択された金
属の合金をメッキした画定領域と、非フェライト材の露
出する領域を有し、その露出する領域を2重壁管の外周
に適合させるというものである。 【0010】本発明は、選択された金属の合金を非フェ
ライト鋼の表面の画定位置にろう付けし、それによって
二重壁管とすることを可能とする工程を含む。本発明に
よるろう付け工程は、以下の段階を経てなされる。すな
わち、まず、非フェライト鋼の温度を、初期の第1温度
から前記選択された金属の合金と、非フェライト鋼の表
面との間で融合を引き起こすのに充分な第2高温まで急
激に昇温する。そして該昇温工程は、不活性な担体ガス
(キャリヤガス)と、フラクシングを得るために適当な
、そして充分な濃度の気体を含んでいる加湿された雰囲
気気体中において行われる。次に、前記非フェライト鋼
を前記湿った媒体ガス中において、前記第2高温のまま
、前記選択された金属の合金と前記非フェライト鋼の表
面との間で融合を生じるのに充分な時間保持する。金属
融合が達成された後、融合した金属を前記非フェライト
鋼が、オーステナイト相からパーライト相への冶金学的
に変態するような冷却速度で、管理された非酸化雰囲気
中において前記第1温度まで冷却する。そして冶金学的
変態点に達した後も、前記融合した金属材料を、管理さ
れた雰囲気中において、前記選択された金属の合金が、
酸素と反応しない温度よりも低くなるまで冷却し続ける
。というものである。 【0011】上述の第1の段階において利用した前記加
湿された雰囲気気体は、窒素ガス及び水素ガスの混合ガ
スであり、そして水素ガスはフラクシングを達成し、維
持するに充分な量含まれている。水素の適切な体積濃度
は、この技術分野において通常の知識を有する者には理
解可能である。好ましい実施例において、該水素濃度は
、体積濃度でおよそ50%から75%程度において利用
される。本発明の工程は、上述の気体の機能的等量を包
含して説明されなければならない。 【0012】”非フェライト鋼”の用語は、本明細書の
記載において一般的に非磁性のニッケル・クローム・ス
テンレス鋼を意味する。好ましい実施例において非フェ
ライト鋼は、不可欠の要素として、鉄、クローム、ニッ
ケル、マンガン、シリコン、炭素より成る。炭素の含有
量は、好ましくは重量比で0.03%に制限されている
。この種の非フェライト鋼の1例を表1に記載する。
表1
要素
%
炭素
0.03
マンガン
7.00
シリコン 0.50
ク
ローム 16.75
ニッケル
5.00
窒素
0.07 【0013】選択さ
れた金属の合金は、前記非フェライト鋼の表面の画定さ
れた領域に一様にメッキ可能な合金である。該メッキ処
理は、機械的、かつまたは、化学的、電気機械的な処理
であって、前記選択された金属の合金の前記非フェライ
ト鋼に対する、永久的または少なくとも半永久的な機械
的付着力を可能とする。好ましい選択された金属の合金
は、銅、銀その他適合する全ての金属の合金である。更
に、銅、銀その他適合する全ての金属は、本発明の処理
に首尾良く使用される。前記メッキ処理は、好ましくは
電気メッキ処理であって、非フェライト鋼またはステン
レス鋼にウッズニッケルストライクにより準備される。 該ウッズニッケルストライクは、前記ステンレス鋼の表
面にウッズニッケルの組成物を与える。該ウッズニッケ
ルの組成物は、存在するニッケル・クロームの酸化物を
被覆して、銅メッキを可能とする。メッキされた表面は
、こうして次のろう付け工程に適するようになる。 【0014】ここで目的は、二重壁管を製作することに
あることは言うまでもないが、電気メッキ可能なろう付
け合金は、該二重壁管を形成する前に非フェライト鋼の
表面にメッキされる。こうして処理された前記二重壁管
は、全ての従来方法によって円筒状に巻かれ成形される
。成形された管は、次いで196度C(385度F)に
達する全ての方法による熱処理が可能となり、該熱処理
は、該管本体全体に渡ってろう付けする熱処理である。 好ましい実施例においては、次に記述するろう付け工程
が採用される。好ましい実施例において前記選択された
ろう付け合金は、前記非フェライト鋼が露出した表面と
共に該金属の薄板が最終的に降伏するように、選択的に
該非フェライト鋼の表面に配置、メッキされる。前記露
出表面は、実質的に完成した管の円周表面に一致してい
る。このために好ましくは、前記ろう付け合金は、成形
される非フェライト鋼の帯材の両面に、上述した様に適
当な全ての化学的、機械的、または電気機械的方法によ
り一様にメッキされる。 【0015】適当な露出領域を備えるために、好ましく
は、ろう付け工程に先立って、メッキされた素材の適当
な部分が、適当な全ての手段によって除去される。除去
する領域の寸法は、露出される全領域の幅が完成した二
重壁管の円周に実質的に一致するような寸法である。そ
して前記除去される領域は、前記金属の薄板の全長に渡
る。ろう付け金属を必要としない領域の前記除去は、適
宜に、経済的にろう付け処理の前になされるが、好まし
い実施例において前記メッキした金属の一部は、管を成
形する前に物理的に除去される。好ましい実施例におい
て鋼の帯材の選択された表面部分は、研摩装置(アブレ
ーションデバイス)に長手方向に送給され、該装置は、
露出された素材の必要な量を除去可能となっている。好
ましい実施例において、前記研摩装置は、帯研摩機(ス
トリップポリッシャ)であって、該帯研摩機は、少なく
とも1つの予め決められた直径の研摩ブラシ手段を有し
ており、該研摩ブラシ手段は、メッキされた金属素材を
除去するのに充分な速度で、しかもその下層の前記非フ
ェライト金属の表面に何ら悪影響を与えることなく回転
可能である。前記帯研摩機は、前記金属帯材と前記円形
の研摩ブラシ手段との間の接触を制御する手段のみなら
ず、適当な帯材送給手段をも含み備える。好ましい実施
例において、如何なる速度、精度が要求される処理工程
が必要なあらゆる部分において、前記研摩機は、一連の
複数のオフセット回転ブラシ手段を含み、この各回転ブ
ラシ手段は、達成すべき最終的な露出幅よりも狭い、予
め決められた幅を重ねて除去するように配置される。各
一連のブラシ手段は、同一平面上の回転軸と共に水平方
向にオフセットされ、そして一連の各除去された領域が
、先に除去された領域と接して切れ目のないように配置
される。こうしてメッキされた素材の要求される領域は
、迅速かつ効果的に除去される。 【0016】金属の帯財が準備されると、該金属材は、
保管されるか、または直ちに管成形工程に移送される。 前記研磨装置が、圧延工程の上流に配置される場合には
、前記金属帯材は、該研磨装置に次ぐ圧延機に送給され
る速度と同じ速度で、該研磨装置に送給されることが理
解される。剥離工程(ストリッピングプロセス)が、メ
ッキ工程に隣接してなされる等、独自のラインでなされ
る場合には、処理速度は、適宜に調節される。前記剥離
工程の配置に関わらず、除去されたろう付け合金は、必
要かつ可能な限り放置せず回収されることが好ましい。 前記2重壁管の外周と実質的に同一の幅を有した、前記
選択された金属の合金部分を除去することは、従来の方
法によって発生する2重壁管の外周の前記選択された金
属の合金の好ましくない塊を除去することになるので、
黒炭塗料を適用する必要性を解消することとなる。 このことは、管成形工程を簡素化し、管組み立て工程に
おける密封欠陥の個数を減らすこととなる。 【0017】好ましい実施例において、最適なろう付け
を可能とするために、連続的な管を成形する際、前記メ
ッキされた非フェライト鋼に塗布された潤滑材は除去さ
れなければならない。該潤滑材は、金属管を連続的に成
形する等の金属材成形工程に一般的に使用される潤滑材
であって、通常種々の揮発性溶剤や担体物質(キャリア
マテリアル)に浮遊する、追加的量の炭素または黒炭物
質を含んでいる。従来のろう付け工程が実施される間、
種々の炭素含有物質が、ろう付けを阻害する炭化物質に
焼結されてきた。理論的な根拠には何ら基づかないが、
ろう付け欠陥は、ろう付けされる非フェライト鋼の各層
間に存在する炭素含有物質が、適切な伝熱を阻害するこ
とにより、ろう付けが阻害されるために生じると考えら
れる。 【0018】本発明による方法におよれば、前記成形さ
れた金属材料は、該金属材料に付着する潤滑材と共に、
周囲の基準温度下で、成形機械内に存在する。前記非フ
ェライト鋼の表面温度を、前記潤滑材に含有される揮発
性溶剤や担体物質の蒸発する温度よりも充分に低い前記
基準温度から、同潤滑材に含有される揮発性溶剤や担体
物質が、実質的に瞬間的に蒸発する温度まで急激に昇温
する。該昇温は、実質的に瞬間と評価されよう。この独
特の、実質的に瞬間的な昇温を、本明細書中において金
属表面の”衝撃加熱(ショックヒーティング)”と以下
記述する。482度C(900度F)以上への該衝撃加
熱は、望ましい実質的に瞬間的な蒸発を達成する。前記
選択された金属の合金の望ましくない酸化を防止するた
めに、該衝撃加熱は、非酸化性の気体雰囲気中にてなさ
れる。該気体物質は、好ましくは窒素、水素、二酸化炭
素、若しくはその混合気体等より選択される無水不活性
ガスである。非酸化性気体による雰囲気は、前記潤滑材
中の揮発性溶剤や担体物質の蒸発を促進する。好ましい
実施例において前記非酸化性気体は、窒素となっている
。然しながら、窒素と機能的に同等の物質は、本発明の
範囲に包含される。 【0019】前記蒸発は、実質的に瞬間的であるために
、前記溶剤や担体物質は、前記処理された金属の表面か
ら前記溶剤や担体物質を、物理的に払拭するような態様
で蒸発することとなる。二重壁管のように、2つの金属
の薄板が相互に重なり合う所において、急激な衝撃加熱
による前記処理は、2つの非フェライト鋼の各層の間の
前記揮発性溶剤や担体物質を除去する。従来こうした汚
染物質を、複雑な機械的洗浄または除去処理をすること
なく、完全に取り除くことは殆ど不可能であった。二重
壁管を成形するような状況においては、こうした機械的
な洗浄ですら不可能であると理解すべきである。然しな
がら、本発明による前記衝撃加熱処理によれば、前記揮
発性溶剤や担体物質の除去が可能となり、それにより均
一な196度C(385度F)のろう付け工程を確実な
ものとなる。理論的な根拠には何ら基づいてはいないが
、該衝撃加熱処理は、前記潤滑材中の溶剤や担体の爆発
的蒸発を引き起こすと考えられる。こうした衝撃加熱が
、前記二重壁管の成形に採用されるときには、蒸発によ
る爆発力が、2つの重なり合う各壁間に微小膨張(マイ
クロエキスパンジョン)を引き起こす。該微小膨張によ
る壁間の間隙は、前記揮発性溶剤や担体物質を排出する
ことを可能とする。好ましい実施例において前記蒸発温
度は、前記溶剤や担体物質の蒸発点よりも高く、非フェ
ライト鋼の冶金学的相変態点よりも低くなっている。 こうした温度範囲は、427度C(800度F)から4
82度C(900度F)である。 【0020】金属表面から前記揮発性溶剤や担体物質が
除去されると、次いでろう付け工程を続けることが可能
となる。ろう付けを促進するために、温度を上昇させる
段階で使用された非酸化性気体は、フラクシングを維持
させる雰囲気に替えられる。好ましい実施例において、
フラクシングを維持する前記雰囲気は、窒素と水素の混
合気体であって、該混合気体は加湿されており、−5.
6度C(−42度F)より高い露点を有している。好ま
しい実施例において前記雰囲気気体の交替は、前記溶剤
や担体物質が蒸発した後に適宜な手段によりなされる。 もし必要な場合には、前記非フェライト鋼を雰囲気気体
を交換する間の短い時間、周囲温度に曝すことも出来よ
う。雰囲気気体の交換が完了するや否や、該非フェライ
ト鋼を前記蒸発温度から、前記選択された金属または金
属合金と、該非フェライト鋼との間の融合を引き起こす
第2高温に昇温する。本明細書中において”融合”を、
異なる金属の間に、冶金学的なボンドが存在すること、
またはボンドが生成されることと定義する。前記昇温速
度は、実質的に瞬間の昇温を達成するか、または、ほぼ
達成するように、可能な限り高くする。この現象を本明
細書中において、金属材料の第2衝撃加熱と定義する。 【0021】前記非フェライト鋼の表面温度が昇温され
る第2高温は、該非フェライト鋼上にメッキされた前記
選択された金属の融合が引き起こされ、かつそれが維持
される液化温度よりも充分に高く設定される。本明細書
中において前記液化温度は金属または金属合金が溶融状
態に入る温度と定義する。銅が使用される好ましい実施
例において、銅の前記液化温度は、1083度C(19
81度F)である。第2高温は、好ましくは1093度
C(200度F)から1121度C(2050度F)と
する。第2高温の上限は、前記非フェライト鋼及び使用
される選択された金属、双方の物性により決定される。 理想的には該上限温度は、基盤となる鋼が熱劣化する温
度またはその融点よりも低く、かつまたは、選択された
金属材料が熱劣化する温度よりも低く設定する。本発明
による方法において引き起こされる融合は、好ましくは
、ろう付けである。好ましい実施例において前記金属材
料は、可能な限り急激にろう付け温度に加熱される。 前記溶剤の蒸発段階に関して上述したように、前記金属
は再び衝撃加熱を受け、482度C(900度F)の前
記蒸発温度、またはそれより低い温度から、1093度
C(2000度F)から1121度C(2050度F)
のろう付け温度、またはそれよりも高い温度に昇温され
る。この昇温速度は、ろう付けを開始するのに充分急激
な昇温速度となっている。該昇温は実質的に”瞬間”で
ある。本明細書中において定義される”瞬間昇温”は、
222度C(400度F)毎秒よりも大きな昇温幅で生
じる。この点、一定に制御された方法により、ろう付け
温度に加熱していた従来のろう付け技術とは際立って対
照的である。何ら理論的根拠に基づくものではないが、
前記衝撃加熱は、非フェライト鋼の表面に存在する結晶
粒構造の隙間の発生を促進し、該結晶粒構造の隙間によ
り銅などのろう付け金属が、該非フェライト鋼の表面に
浸透することを可能としていると考えられる。 【0022】前記非フェライト鋼の温度が前記融合温度
となるや否や、前記選択された金属と非フェライト鋼の
表面の間に冶金学的なボンドが、形成されるのに充分な
時間その温度に保持される。この”熱吸収”段階は、材
料を、前記選択された金属素材と鋼表面の間にボンドを
形成可能な融合温度に保持する時間として定義される。 理論的な根拠には何ら基づかないが、該熱吸収時間に、
ボンドを形成する前記第2衝撃加熱により開始される、
ステンレス鋼の表面の細粒構造の隙間が形成され続ける
と考えられる。該熱吸収段階における1093度C(2
000度F)以上の温度において、著しい炭素の析出が
見られる。すなわちマルテンサイトからオーステナイト
への変態が引き起こされ、そしてそれが示される。理論
的な根拠には何ら基づかないが、この現象は、銅等の前
記選択された金属素材と、ニッケル・クローム鋼等の非
フェライト鋼との間のボンドの形成と達成するためには
、必要なものであると考えられる。前記熱吸収段階にお
いて、金属は、前記衝撃加熱段階と同じまたはそれと近
似される加湿された気体雰囲気に保持される。従って該
加湿された気体雰囲気は、実質的に不活性の搬送ガスと
、フラクシングを達成するのに適した反応性のガスより
構成される。好ましい実施例において、前記加湿された
は、微量の水蒸気を含んだ窒素ガス中に、体積比で50
%から75%の水素ガスを含んでいる。 【0023】金属融合が達成せれた後、融合の結果得ら
れた素材は、続いて、非フェライト鋼のオーステナイト
相からパーライト相への冶金学的変態の生じる温度を最
大にするのに充分な時間、加湿された気体雰囲気に保持
され、非フェライト鋼のオーステナイト相の変態温度よ
りも高い、第1低温まで冷却される。好ましい実施例に
おいて、前記融合した金属は、前記第1低温で約8秒間
保持される。該温度は、好ましくは677度C(125
0度F)である。該温度677度C(1250度F)、
保持時間4秒から8秒における第1の冶金学的変態が達
成された後、前記融合した金属素材は、制御された雰囲
気中において第2低温、すなわち非フェライト鋼がパー
ライト相に入る温度よりも低い温度まで急速冷却される
。好ましい実施例において該第2低温は、約510度C
(950度F)である。理論的な根拠には何ら基づかな
いが、第2低温に急速冷却することは冶金学的な凍結に
類似する。この”凍結”という術語は、本明細書中にお
いて、非フェライト鋼中に粗い結晶格子構造の生成の促
進を図る処理と定義される。該粗い結晶構造は、得られ
る素材の展性を改善すると考えられる。 【0024】上述の第2低温が達成された後、融合した
金属は、制御された冷却速度で、非酸化性雰囲気中にて
、第3低温、すなわち前記選択された金属の表面が酸素
と反応しない温度以下に冷却される。前記選択された金
属として銅を使用する場合、この第3低温は、約260
度C(500度F)以下であり、更に好ましくは、17
7度C(350度F)から260度C(500度F)で
ある。この温度以下では、銅等の前記選択されたろう付
け材料は酸素と反応することはない。このことは、銅表
面の好ましくない変色を防止する。ここに到って前記素
材は、酸化または変色の危険が殆ど無いか、またはその
危険無の無い状態で、制御された環境から解除される。 連続的な2重壁管の成形または他の金属素材の取扱を容
易にするため、該素材は適切な水性媒体中で急冷される
。 【0025】非腐食性、密封された2重壁管の製造に関
する工程を、管成形工程及び、本発明を組み込んだライ
ンを略示する図1を参照して更に説明する。図1は、生
産ライン10を略示し、該ライン10は、供給リール1
2を有し、該供給リール12は、非フェライト鋼、及び
選択された金属を保持し、該選択された金属は、非フェ
ライト鋼に積層され、そして機械的に、科学的にまたは
電気化学的に前記非フェライト鋼の表面に接触する。非
フェライト鋼の帯材は、0.25mmから0.35mm
の板厚と、適切な直径の2重壁管を生産するのに適当な
幅を有している。該帯材の長さは、取り扱いや要求され
る長さによって決定される。帯材(図示せず)は、適当
な圧延機械に送給され、該圧延機械は、引き続いてろう
付け、密封されていない2重壁管を製造する。該管材は
、直ちに蒸発装置16に送給され、該蒸発装置16は、
圧延工程において使用された潤滑材の揮発成分を、蒸発
させる手段(図示せず)を備えている。 【0026】前記非フェライト鋼の帯材は、前記選択さ
れた金属層及び露出した金属領域と共に前処理され、該
露出した金属領域は、前記供給リール12上に据えつけ
られる前に配置される。然しながら、図1に図示する好
ましい実施例において、銅除去装置12Aが、前記供給
リール12の下流、しかも前記圧延機械の上流に配置さ
れる。該銅除去装置12Aは、適当な銅除去手段、及び
銅収集手段を備えている。該銅除去装置を含めた実施に
おいては、前記供給リール12に保持される前記非フェ
ライト鋼の帯材は、表面全体に渡って前記選択された金
属によりメッキされており、該金属メッキは、銅除去工
程で除去されることが理解されよう。 【0027】好ましい実施例において、前記蒸発装置に
使用される除去手段は、無水窒素ガス源18と加熱器(
図示せず)を具備した加熱手段より成る。該加熱器は、
抵抗加熱器、誘導加熱器、またはマッフル炉等である。 好ましい実施例において前記加熱器は、誘導加熱器であ
る。該誘導加熱器は、圧延(ミリング)工程で使用され
た潤滑材に含有されていた溶剤または担体物質を、蒸発
させるのに充分な速度、時間で、482度C(900度
F)に、或いは、それ以上の温度に昇温可能に構成され
ている。図1に図示するように好ましい実施例において
、連続する該2重壁管の全ての部分は、5秒から5分間
、好ましくは、5秒から10秒間前記蒸発装置16に曝
される。次いで該管は、前記蒸発装置16に備えられ、
ろう付け装置20に接続する導管(図示せず)に送られ
る。該導管と前記蒸発装置16は、前記蒸発した溶剤ま
たは担体物質を排気する適当な手段(図示せず)を、適
当な方法にて備えている。 【0028】前記ろう付け装置20は、加熱手段を有し
、該加熱手段は、前記連続する管の表面を、非フェライ
ト鋼と選択された金属層との間に融合を引き起こすのに
充分な温度に急速加熱する。また該ろう付け装置は加湿
した雰囲気気体を供給する手段も備えている。前記加熱
手段は、非フェライト鋼の表面温度を、その表面上の前
記選択された金属層のろう付け温度以上に実質的に瞬間
的に加熱可能な、抵抗加熱器或いは誘導加熱器、または
その他の加熱器とすることが可能である。好ましくは使
用される気体は、フラクシングを達成し、維持するのに
充分な水素ガスを含有した窒素ガス雰囲気から成る。 好ましい実施例において、前記雰囲気気体は、水素ガス
を適当な気泡タンク(バブリングタンク)(図示せず)
に通気して加湿される。該雰囲気気体は、図1に示すガ
スバンク22等の通常の方法により供給される。 【0029】素材が、前記ろう付け装置において衝撃加
熱されるや否や、該素材は、適当な熱吸収装置24に送
られる。該熱吸収装置24は、該2重壁管をろう付け温
度、つまり1121度C(2050度F)またはそれ以
上の温度に保持可能な、全ての型の加熱器とすることが
可能である。好ましい実施例において、該熱吸収装置2
4は、細長いマッファ炉である。該熱吸収装置24には
、前記ガスバンク22より、水素ガスと窒素ガスの加湿
された混合ガスが供給される。該熱吸収装置24におい
て、連続的な金属管は、融合して漏れの無い2重壁状態
となる。次いで前記管は、水冷ジャッケト26に送られ
、制御された冷却を受け、前記高温は、結晶粒度、結晶
構造を制御して、仕上がった管の可撓性を高くする大き
な結晶粒度を具備するのに充分な時間、677度C(1
250度F)またはそれ以上の温度に保持される。 一般的に連続管の各特定部分は、非フェライト金属のオ
ーステナイト相からパーライト相への変態温度を最大に
するのに充分な時間、制御された冷却を受ける。初期の
制御された冷却は、連続的な2重壁金属管の熱吸収装置
24内にある部分に次いで直ちに起きる。この冷却工程
は、3秒から6秒間なされる。前記連続的な金属管は、
制御された雰囲気中に保持され、次いで水冷ジャッケト
26において急冷され、オーステナイト相からパーライ
ト相への恒温変態する。このことが変態段階の時間を最
小にし、素材が変態段階にあり、そしてパーライト相へ
移る温度を最大にする。好ましい実施例において、これ
は510度C(950度F)において生じる。 【0030】この工程を完了すると、前記管素材は、空
冷装置28を通過する。該空冷装置は、多フィンチュー
ブ熱交換器を備えることが可能である。前記管素材は、
空冷を受ける間制御された雰囲気中に保持され、酸素に
曝された場合に融合した銅素材に生じる酸化や変色を防
止する。該管素材が260度C(500度F)またはそ
れ以下の温度に達した後、該管素材は、急冷相槽30に
おいて液体急冷を受け、潜熱を減少して連続的な金属管
の取り扱いを容易にする。次いで該管素材は空気中に放
置することが可能となり、後処理工程、すなわち試験工
程32、矯正工程34、そして最後に巻付け工程36を
受ける。 【0031】 【発明の効果】本発明による処理により、銅メッキされ
た金属帯材から独特のろう付け2重壁管を製造すること
が可能となった。成形された管は、連続的な金属製の横
方向のスパイラルを含んで成り、該金属は、管の周囲に
渡って非フェライト鋼の2つの厚みを備えている。結果
的に得られた帯材の端部は、組み合わされた管の外面ま
たは内面の輪郭、及び該2重壁管の周囲に実質的に等し
い幅を有する露出した非フェライト金属の画定された領
域に密封して適合するように成形さる。この方法では、
2重壁金属管の約196度C(385度F)の連続的ろ
う付けは勿論、ろう付けして密封された表面を備えるこ
とが可能である。この管は特にニッケル・クローム鋼と
いった非フェライト鋼により構成され、該非フェライト
鋼は、その表面にメッキされた銅素材を加熱することに
よりろう付けされる。得られた管は高い耐腐食性を有し
ている。
【図1】本発明による2重壁管の製造ラインの略示図で
ある。
ある。
10…製造ライン
12…供給リール
12A…銅除去装置
14…圧延機械
16…蒸発装置
20…ろう付け装置
24…熱吸収装置
26…水冷ジャッケト
28…空冷装置
30…急冷槽
Claims (18)
- 【請求項1】 ろう付け、密封されていない連続的な
2重壁管の周壁を、金属の帯材より順次成形する工程で
あって、前記金属の帯材は、非フェライト製の第1金属
から成り、該非フェライト製第1金属は、非フェライト
金属の露出した第1画定領域と、該金属帯材に第2金属
をメッキした第2画定領域とを有し、該第2金属は、前
記第1金属と融合したボンドを形成可能であり、前記露
出した非フェライト金属領域は、得られた2重壁管の周
囲と実質的に同じ長さの幅を有し、そして該成形工程は
、前記非フェライト金属と前記メッキした金属が、適当
な冶金学的方法により互いに融合する前になされる工程
を含んで成る2重壁管製造方法。 - 【請求項2】 前記第2金属は、前記非フェライト金
属の表面に電気メッキ可能な金属であり、そして銅、銀
、銅合金、銀合金、或いはこれら金属の混合物よりなる
群から選択される請求項1に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項3】 前記適当な冶金学的方法は、前記ろう
付け、密封されていない連続的な管の表面温度を、前記
非フェライト金属と前記メッキした第2金属との間に融
合を引き起こすのに充分な温度まで、実質的に少なくと
も1つの不活性担体ガスと、フラクシングを達成し、維
持するのに充分な水素ガスより成る加湿された雰囲気気
体中において急速に昇温する工程とさらに該冶金学的方
法は、前記ろう付け密封されていない連続的な管を前記
加湿された雰囲気気体中に、前記積層した金属と前記非
フェライト金属との間で融合するのに充分な時間、上述
の高温状態で保持し、融合した漏れの無い、連続的な2
重壁構造の金属管とする工程と、前記金属と非フェライ
ト金属との間で融合が生じた後、得られた融合した2壁
金属管を、前記加湿された雰囲気気体中に保持し、そし
て前記融合温度よりも低く、かつ非フェライト金属がオ
ーステナイト相から中間相への初期冶金学的変態の生じ
る温度よりも高い、第1低温領域まで冷却する工程と、
次いで、前記融合した連続的な金属管を、前記融合した
金属が前記中間相から冶金学的変態を生じる温度よりも
低い第2低温領域まで急送に冷却する工程と、そして、
前記第2低温領域に達した後、前記融合した連続的な金
属管を、非酸化性の雰囲気気体中にて、該連続的な金属
管に融合した前記選択された金属が、酸素と反応しない
温度よりも低い第3低温まで緩慢に冷却する工程を含ん
で成る請求項1に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項4】 前記成形工程中にて使用した潤滑材の
蒸発成分を、前記連続的な管の表面から除去する工程を
含んで成り、前記蒸発成分は、実質的に溶剤と担体物質
から組成され、そして、該除去工程は、前記金属の融合
前に行われる請求項3に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項5】 前記潤滑材の蒸発成分除去工程は、前
記ろう付け、密封されていない管の温度を、実質的に周
囲温度から蒸発温度まで昇温する工程を含んで成り、前
記蒸発温度は、前記潤滑材に含有される溶剤や担体物質
のかなりの部分を蒸発させるのに充分な温度であって、
該昇温工程は、非酸化性雰囲気気体中において、前記潤
滑材に含有される溶剤や担体物質を、実質的に瞬間的に
蒸発させるのに充分な昇温速度にて行われる請求項4に
記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項6】 前記連続的な管の、前記蒸発温度への
昇温は、実質的に瞬間的になされる請求項5に記載の2
重壁管製造方法。 - 【請求項7】 前記蒸発温度は、371度C(700
度F)から482度C(900度F)の間とする請求項
5に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項8】 前記高温は、前記選択された金属の融
点よりも高くし、前記非フェライト金属と、その上にメ
ッキした前記選択された金属との間に融合を引き起こす
のに充分な温度とした請求項3に記載の2重壁管製造方
法。 - 【請求項9】 前記非フェライト鋼と、その上にメッ
キした前記選択された金属との間に融合を引き起こすの
に充分な前記高温を、1121度C(2050度F)よ
りも高くする請求項3に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項10】 前記第2低温を、510度C(95
0度F)より低くした請求項3に記載の2重壁管製造方
法。 - 【請求項11】 前記水素ガスは、前記混合気体中に
体積比において50%から75%含有されており、そし
てフラクシングを維持する該混合雰囲気気体は、−5.
5度C(−42度F)以上の露点を有している請求項1
0に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項12】 前記非フェライト金属は、不可欠の
要素として、鉄、クローム、マグネシウム、シリコン、
窒素、炭素からなる請求項11に記載の2重壁管製造方
法。 - 【請求項13】 前記非フェライト鋼は、重量比で0
.03%より多い炭素を含有していない請求項12に記
載の2重壁管製造方法。 - 【請求項14】 前記第3低温を、約260度C(5
00度F)より低くする請求項13に記載の2重壁管製
造方法。 - 【請求項15】 前記密封されていない連続的な管を
、その表面温度を前記高温まで昇温させる前に、前記非
酸化性ガスを除去するのに充分な時間、周囲温度に曝す
工程を含んで成る請求項14に記載の2重壁管製造方法
。 - 【請求項16】 前記金属帯材は、前記第1非フェラ
イト金属の第1及び第2面全体に渡ってメッキされた前
記第2金属の一部を物理的に除去して、前記非フェライ
ト金属の前記第1画定面を露出させる工程により作られ
る請求項2に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項17】 前記物理的除去工程は、前記メッキ
した第2金属を、機械的に研摩する工程を含んで成る請
求項16に記載の2重壁管製造方法。 - 【請求項18】 請求項3に記載の製造方法により製
造された、ろう付けされた非フェライト鋼2重壁管。
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