JPH04314826A - 低温靭性の優れたクラッド鋼管の製造方法 - Google Patents
低温靭性の優れたクラッド鋼管の製造方法Info
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- JPH04314826A JPH04314826A JP8247391A JP8247391A JPH04314826A JP H04314826 A JPH04314826 A JP H04314826A JP 8247391 A JP8247391 A JP 8247391A JP 8247391 A JP8247391 A JP 8247391A JP H04314826 A JPH04314826 A JP H04314826A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステンレス鋼あるいはニ
ッケル合金などの耐食性の優れた高合金の合わせ材と低
合金鋼の母材からなる大径クラッド鋼管(UOE鋼管、
ベンヂングロール鋼管など)の高品質・高能率な製造方
法に関するものである。
ッケル合金などの耐食性の優れた高合金の合わせ材と低
合金鋼の母材からなる大径クラッド鋼管(UOE鋼管、
ベンヂングロール鋼管など)の高品質・高能率な製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】安全性、経済性の観点から腐食性物質(
H2 S,CO2 ,Cl− )を多く含有する原油・
天然ガス輸送用大径ラインパイプに、ステンレス鋼、ニ
ッケル合金を合わせ材とする高合金クラッド鋼管の採用
が増加しつつある。従来、このような鋼管は圧延クラッ
ド鋼板を成形(UOE成形)、シーム溶接後、鋼管全体
を再加熱・冷却(溶体化処理)することにより製造され
ていたが、この方法は極めて生産性が悪い。そこで最近
、溶体化処理を省略し圧延ままで目標とする特性を達成
できる技術(たとえば特開昭60−216984、62
−16892、63−130283)が開発され、クラ
ッド鋼板の製造技術は大きく進歩した。しかし、これら
の技術で達成できる合わせ材の耐食性、母材の低温靭性
は必ずしも満足できるものではない。
H2 S,CO2 ,Cl− )を多く含有する原油・
天然ガス輸送用大径ラインパイプに、ステンレス鋼、ニ
ッケル合金を合わせ材とする高合金クラッド鋼管の採用
が増加しつつある。従来、このような鋼管は圧延クラッ
ド鋼板を成形(UOE成形)、シーム溶接後、鋼管全体
を再加熱・冷却(溶体化処理)することにより製造され
ていたが、この方法は極めて生産性が悪い。そこで最近
、溶体化処理を省略し圧延ままで目標とする特性を達成
できる技術(たとえば特開昭60−216984、62
−16892、63−130283)が開発され、クラ
ッド鋼板の製造技術は大きく進歩した。しかし、これら
の技術で達成できる合わせ材の耐食性、母材の低温靭性
は必ずしも満足できるものではない。
【0003】一方、そのシーム溶接においては、鋼管内
側の合わせ材の溶接法としてTIG溶接法(特開昭60
−154875)が多く適用されている。しかしTIG
溶接法は溶接速度が極めて遅く、クラッド鋼管の大量生
産上には大きな障害となっていた。これに対して高速の
溶接(たとえばMIG溶接)では、溶接エネルギーが大
きくなり、溶接終了後も溶接金属は長時間、高温にさら
され、ビード表面にCr,Tiなどの強固な酸化物皮膜
が生成する。その結果、ビード表面の手入れに多大の労
力を要し、高速化が困難であった。
側の合わせ材の溶接法としてTIG溶接法(特開昭60
−154875)が多く適用されている。しかしTIG
溶接法は溶接速度が極めて遅く、クラッド鋼管の大量生
産上には大きな障害となっていた。これに対して高速の
溶接(たとえばMIG溶接)では、溶接エネルギーが大
きくなり、溶接終了後も溶接金属は長時間、高温にさら
され、ビード表面にCr,Tiなどの強固な酸化物皮膜
が生成する。その結果、ビード表面の手入れに多大の労
力を要し、高速化が困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は鋼管の溶体化
処理なしで優れた合わせ材の耐食性と母材の強度・低温
靭性を同時に達成できる高合金クラッド鋼管の製造技術
を提供するものである。さらに本発明は高速のMIG溶
接によるシーム溶接が適用され、高品質に加えて高生産
性であるという特徴を有する。
処理なしで優れた合わせ材の耐食性と母材の強度・低温
靭性を同時に達成できる高合金クラッド鋼管の製造技術
を提供するものである。さらに本発明は高速のMIG溶
接によるシーム溶接が適用され、高品質に加えて高生産
性であるという特徴を有する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ステン
レス鋼またはニッケル合金の合わせ材と重量%でC
:0.02〜0.07、 Si:0.5以下
、Mn:1.0〜1.8、 P
:0.03以下、 S :0.005以下、 Nb:
0.02〜0.15、 Ti:0.005〜0.03、 Al:0.05
以下、 N :0.002〜0.006、 に必要に応じて、さらに V :0.01〜0.1、 Ni:0
.05〜1.0、 Cu:0.05〜1.0、 Cr:0.
05〜0.5、 Mo:0.05〜0.3、 Ca:0.
001〜0.005、 の1種または2種を含有し、残部が鉄および不可避的不
純物からなる鋼母材とを重ね合わせて四周を溶接してス
ラブを組立て、これを1100℃〜1250℃の温度範
囲に加熱後、圧下比5以上、圧延終了温度850〜10
00℃で圧延し、60〜200秒間空冷した後、750
℃以上の温度から5〜40℃/秒の冷却速度で550℃
以下の任意の温度まで冷却、その後空冷してクラッド鋼
板を製造、ついで合わせ材を内側にして鋼管に成形し、
そのシーム溶接において、内側から先行電極に低合金ワ
イヤ、中間電極にフラックス入り高合金ワイヤ、後行電
極に高合金ソリッドワイヤを配した3電極MIG溶接を
行なった後、外側から低合金成分ワイヤを使用して多電
極潜弧溶接することである。
レス鋼またはニッケル合金の合わせ材と重量%でC
:0.02〜0.07、 Si:0.5以下
、Mn:1.0〜1.8、 P
:0.03以下、 S :0.005以下、 Nb:
0.02〜0.15、 Ti:0.005〜0.03、 Al:0.05
以下、 N :0.002〜0.006、 に必要に応じて、さらに V :0.01〜0.1、 Ni:0
.05〜1.0、 Cu:0.05〜1.0、 Cr:0.
05〜0.5、 Mo:0.05〜0.3、 Ca:0.
001〜0.005、 の1種または2種を含有し、残部が鉄および不可避的不
純物からなる鋼母材とを重ね合わせて四周を溶接してス
ラブを組立て、これを1100℃〜1250℃の温度範
囲に加熱後、圧下比5以上、圧延終了温度850〜10
00℃で圧延し、60〜200秒間空冷した後、750
℃以上の温度から5〜40℃/秒の冷却速度で550℃
以下の任意の温度まで冷却、その後空冷してクラッド鋼
板を製造、ついで合わせ材を内側にして鋼管に成形し、
そのシーム溶接において、内側から先行電極に低合金ワ
イヤ、中間電極にフラックス入り高合金ワイヤ、後行電
極に高合金ソリッドワイヤを配した3電極MIG溶接を
行なった後、外側から低合金成分ワイヤを使用して多電
極潜弧溶接することである。
【0006】本発明のステンレス鋼とは、オーステナイ
ト系、フェライト系、マルテンサイト系および2相系を
指し、ニッケル合金とはインコロイ825、インコネル
625などのニッケル合金であり、耐食性の優れた材料
である。また母材は、その特性(圧延方向と直角方向で
の値)が強度X52以上(API規格)、低温靭性2v
E−30 ≧10kgf−m ,vTrs≦−40℃と
なるような高強度、高靭性の低合金鋼である。
ト系、フェライト系、マルテンサイト系および2相系を
指し、ニッケル合金とはインコロイ825、インコネル
625などのニッケル合金であり、耐食性の優れた材料
である。また母材は、その特性(圧延方向と直角方向で
の値)が強度X52以上(API規格)、低温靭性2v
E−30 ≧10kgf−m ,vTrs≦−40℃と
なるような高強度、高靭性の低合金鋼である。
【0007】本発明では、二つの方法でスラブを組立て
る。第1の方法は母材1の表面に合わせ材2を重ね合わ
せ四周を溶接してスラブを組立てる。この際、母材およ
び合わせ材の接着面はあらかじめ平削、研磨などによっ
て平滑にし、脱脂などによる清浄化や真空ポンプによる
脱気を行なうことが好ましい。第2の方法は第1の方法
で組立てた2つのスラブの合わせ材を分離材を介して密
着させ、四周を溶接してスラブ(サンドイッチスラブ)
を組立てる方法である。
る。第1の方法は母材1の表面に合わせ材2を重ね合わ
せ四周を溶接してスラブを組立てる。この際、母材およ
び合わせ材の接着面はあらかじめ平削、研磨などによっ
て平滑にし、脱脂などによる清浄化や真空ポンプによる
脱気を行なうことが好ましい。第2の方法は第1の方法
で組立てた2つのスラブの合わせ材を分離材を介して密
着させ、四周を溶接してスラブ(サンドイッチスラブ)
を組立てる方法である。
【0008】以下、本発明のクラッド鋼板製造方法につ
いて説明する。本発明鋼の特徴は母材成分を低C−Nb
−微量Ti系とし、高温で圧延を終了しても、合わせ材
の優れた耐食性と母材の優れた強度・靭性を同時に達成
できるところにある。合わせ材において優れた耐食性を
得るには、再加熱時に合金元素を溶体化し、これを高温
で圧延、適当な時間冷却してγ組織を再結晶させ、かつ
圧延後、急冷してσ,α′相(Cr炭化物)などの析出
を抑制しなければならない。しかしながら合わせ材のγ
組織が再結晶するような高温で圧延を行なうと、母材の
結晶粒の微細化が不十分となりラインパイプとして十分
な低温靭性を得ることができない。このため高温で圧延
を終了しても強度・靭性バランスの良好な成分系につい
て検討した。その結果、母材成分として低C−Nb−微
量Ti系(Ni,Cu,Mo添加が望ましい)が有効で
あることを見出し、これを圧延クラッド鋼へ適用するこ
とにより、まったく新しいクラッド鋼板の製造方法を発
明した。
いて説明する。本発明鋼の特徴は母材成分を低C−Nb
−微量Ti系とし、高温で圧延を終了しても、合わせ材
の優れた耐食性と母材の優れた強度・靭性を同時に達成
できるところにある。合わせ材において優れた耐食性を
得るには、再加熱時に合金元素を溶体化し、これを高温
で圧延、適当な時間冷却してγ組織を再結晶させ、かつ
圧延後、急冷してσ,α′相(Cr炭化物)などの析出
を抑制しなければならない。しかしながら合わせ材のγ
組織が再結晶するような高温で圧延を行なうと、母材の
結晶粒の微細化が不十分となりラインパイプとして十分
な低温靭性を得ることができない。このため高温で圧延
を終了しても強度・靭性バランスの良好な成分系につい
て検討した。その結果、母材成分として低C−Nb−微
量Ti系(Ni,Cu,Mo添加が望ましい)が有効で
あることを見出し、これを圧延クラッド鋼へ適用するこ
とにより、まったく新しいクラッド鋼板の製造方法を発
明した。
【0009】本発明の再加熱・圧延冷却条件について説
明する。本発明では、上記の組立スラブを1100〜1
250℃の範囲に再加熱する。これは合わせ材の耐食性
と母材の強度・靭性を同時に確保するため必要である。 下限温度1100℃は、合わせ材の優れた耐食性を得る
ために十分に溶体化し、圧延終了温度を850℃以上と
して圧延後、γ組織を再結晶させるのに必要な最低加熱
温度である。しかし再加熱温度が1250℃以上になる
と、オーステナイト(γ)粒が粗大化、圧延後の結晶粒
も大きくなって低温靭性が劣化する。したがって適切な
再加熱温度は1100〜1250℃である。
明する。本発明では、上記の組立スラブを1100〜1
250℃の範囲に再加熱する。これは合わせ材の耐食性
と母材の強度・靭性を同時に確保するため必要である。 下限温度1100℃は、合わせ材の優れた耐食性を得る
ために十分に溶体化し、圧延終了温度を850℃以上と
して圧延後、γ組織を再結晶させるのに必要な最低加熱
温度である。しかし再加熱温度が1250℃以上になる
と、オーステナイト(γ)粒が粗大化、圧延後の結晶粒
も大きくなって低温靭性が劣化する。したがって適切な
再加熱温度は1100〜1250℃である。
【0010】再加熱したスラブは圧下比5以上で圧延し
、圧延終了温度を850〜1000℃としなければなら
ない。圧下比を5以上とした理由は、■合わせ材と母材
を冶金学的に完全に密着させると同時に、■母材の結晶
粒を微細化するためである。ラインパイプの使用性能と
して、合わせ材と母材が冶金学的に完全に密着している
ことが必要であり、このためには、圧下比は大きいほど
好ましい。最低圧下比は再加熱温度や圧延温度にも依存
するが、本発明のように圧延温度が高い場合、5以上で
ある。本発明では、圧延を850〜1000℃の範囲で
終了させる。圧延終了温度が850℃以下であると、合
わせ材のγ組織が再結晶せずに耐食性(たとえば耐孔食
性、試験条件:10%FeCl3 ・6H2 O溶液で
48hrs 浸漬)が著しく劣化する。合わせ材の耐食
性の観点からは圧延終了温度は高いほど好ましい。しか
し圧延終了温度が高過ぎると母材の結晶粒が微細化せず
、低温靭性の劣化を招く。このため圧延終了温度を10
00℃以下に限定した。
、圧延終了温度を850〜1000℃としなければなら
ない。圧下比を5以上とした理由は、■合わせ材と母材
を冶金学的に完全に密着させると同時に、■母材の結晶
粒を微細化するためである。ラインパイプの使用性能と
して、合わせ材と母材が冶金学的に完全に密着している
ことが必要であり、このためには、圧下比は大きいほど
好ましい。最低圧下比は再加熱温度や圧延温度にも依存
するが、本発明のように圧延温度が高い場合、5以上で
ある。本発明では、圧延を850〜1000℃の範囲で
終了させる。圧延終了温度が850℃以下であると、合
わせ材のγ組織が再結晶せずに耐食性(たとえば耐孔食
性、試験条件:10%FeCl3 ・6H2 O溶液で
48hrs 浸漬)が著しく劣化する。合わせ材の耐食
性の観点からは圧延終了温度は高いほど好ましい。しか
し圧延終了温度が高過ぎると母材の結晶粒が微細化せず
、低温靭性の劣化を招く。このため圧延終了温度を10
00℃以下に限定した。
【0011】さらに本発明では、圧延終了後60〜20
0秒間空冷し、750℃以上の温度から5〜40℃/秒
の冷却速度で550℃以下の任意の温度まで冷却、その
後空冷する。圧延後に空冷時間をもうける理由は、合わ
せ材のγ組織の再結晶を促進させ、耐食性を改善するた
めである。圧延直後に急冷すると良好な耐食性は得られ
ない。圧延終了温度が850℃以上の場合、最低60秒
の空冷時間が必要である(望ましくは100秒以上)。 しかし空冷時間の延長はクラッド鋼板の温度低下を招き
、σ,α′相(Cr炭化物)の析出を生じさせる。また
加速冷却による母材の強靭化にも支障をきたす。このた
め鋼板の厚みにも依存するが、空冷時間は200秒以下
とし、かつ750℃以上の温度から水冷しなければなら
ない。このとき、■σ,α′相(Cr炭化物)の析出を
抑制し、■加速冷却による母材の強靭化をはかるために
は、冷却条件として冷却速度5〜40℃/秒で550℃
以下まで冷却する必要がある。なお圧延後のクラッド鋼
板を低温靭性改善、脱水素などの目的で、Ac1 以下
の温度に再加熱(焼戻処理)することは、何ら本発明の
特徴を損なうものではない。
0秒間空冷し、750℃以上の温度から5〜40℃/秒
の冷却速度で550℃以下の任意の温度まで冷却、その
後空冷する。圧延後に空冷時間をもうける理由は、合わ
せ材のγ組織の再結晶を促進させ、耐食性を改善するた
めである。圧延直後に急冷すると良好な耐食性は得られ
ない。圧延終了温度が850℃以上の場合、最低60秒
の空冷時間が必要である(望ましくは100秒以上)。 しかし空冷時間の延長はクラッド鋼板の温度低下を招き
、σ,α′相(Cr炭化物)の析出を生じさせる。また
加速冷却による母材の強靭化にも支障をきたす。このた
め鋼板の厚みにも依存するが、空冷時間は200秒以下
とし、かつ750℃以上の温度から水冷しなければなら
ない。このとき、■σ,α′相(Cr炭化物)の析出を
抑制し、■加速冷却による母材の強靭化をはかるために
は、冷却条件として冷却速度5〜40℃/秒で550℃
以下まで冷却する必要がある。なお圧延後のクラッド鋼
板を低温靭性改善、脱水素などの目的で、Ac1 以下
の温度に再加熱(焼戻処理)することは、何ら本発明の
特徴を損なうものではない。
【0012】以下、本発明の母材成分の限定理由につい
て説明する。母材の強度・低温靭性の確保および合わせ
材の耐食性確保のため、C,Mn,Nb,Ti量をそれ
ぞれ、0.02〜0.07%、1.0〜1.8%、0.
02〜0.15%、0.005〜0.03%に限定する
。C,Mn量の下限は目的とする母材、溶接部強度・靭
性やNb添加による析出硬化、結晶粒微細化効果を発揮
するための最小量である。また上限は母材の優れた低温
靭性・現地溶接性を得るための限界値である。母材のC
量が高過ぎると組立スラブの再加熱時に、母材のCが合
わせ材へ拡散し、耐食性が劣化する。したがって合わせ
材の耐食性の観点からも母材のC量を0.07%以下に
制限する必要がある。本発明鋼では、必須の元素として
Nb:0.02〜0.15%、Ti:0.005〜0.
03%を含有させる。Nbは制御圧延において結晶粒の
微細化や析出硬化に寄与し、鋼を強靭化する効果を有す
る。合わせ材の耐食性改善のため、850℃以上の高温
で圧延を終了しなければならない本発明鋼においては、
Nbは最低0.02%以上添加する必要がある。これに
よって本発明のように高温圧延を基本とする特殊な製造
条件においても結晶粒の微細化や析出硬化が進行し、従
来のクラッド鋼板に比較して優れた強度・靭性が得られ
る。しかしNbを0.15%以上添加すると、現地溶接
性や溶接部の靭性が劣化するので、その上限を0.15
%とした。またTi添加は微細なTiNを形成し、スラ
ブ再加熱時、溶接時のγ粒の粗大化を抑制して母材靭性
、溶接熱影響部(HAZ)靭性の改善に効果がある。こ
の効果は高温で圧延を終了する本発明鋼においてはとく
に重要である。TiNの効果を十分に発揮させるには、
最低0.005%のTi添加が必要である。しかしTi
量が多過ぎると、TiNの粗大化やTiCによる析出硬
化が起こり、低温靭性が劣化するので、その上限は0.
03%に制限する必要がある。
て説明する。母材の強度・低温靭性の確保および合わせ
材の耐食性確保のため、C,Mn,Nb,Ti量をそれ
ぞれ、0.02〜0.07%、1.0〜1.8%、0.
02〜0.15%、0.005〜0.03%に限定する
。C,Mn量の下限は目的とする母材、溶接部強度・靭
性やNb添加による析出硬化、結晶粒微細化効果を発揮
するための最小量である。また上限は母材の優れた低温
靭性・現地溶接性を得るための限界値である。母材のC
量が高過ぎると組立スラブの再加熱時に、母材のCが合
わせ材へ拡散し、耐食性が劣化する。したがって合わせ
材の耐食性の観点からも母材のC量を0.07%以下に
制限する必要がある。本発明鋼では、必須の元素として
Nb:0.02〜0.15%、Ti:0.005〜0.
03%を含有させる。Nbは制御圧延において結晶粒の
微細化や析出硬化に寄与し、鋼を強靭化する効果を有す
る。合わせ材の耐食性改善のため、850℃以上の高温
で圧延を終了しなければならない本発明鋼においては、
Nbは最低0.02%以上添加する必要がある。これに
よって本発明のように高温圧延を基本とする特殊な製造
条件においても結晶粒の微細化や析出硬化が進行し、従
来のクラッド鋼板に比較して優れた強度・靭性が得られ
る。しかしNbを0.15%以上添加すると、現地溶接
性や溶接部の靭性が劣化するので、その上限を0.15
%とした。またTi添加は微細なTiNを形成し、スラ
ブ再加熱時、溶接時のγ粒の粗大化を抑制して母材靭性
、溶接熱影響部(HAZ)靭性の改善に効果がある。こ
の効果は高温で圧延を終了する本発明鋼においてはとく
に重要である。TiNの効果を十分に発揮させるには、
最低0.005%のTi添加が必要である。しかしTi
量が多過ぎると、TiNの粗大化やTiCによる析出硬
化が起こり、低温靭性が劣化するので、その上限は0.
03%に制限する必要がある。
【0013】その他元素の限定理由について説明する。
Siは鋼を強靭化させる元素であるが、多く添加すると
溶接性、HAZ靭性を劣化させるため、上限を0.5%
とした。鋼の脱酸はTiのみでも十分であり、Siは必
ずしも添加する必要はない。
溶接性、HAZ靭性を劣化させるため、上限を0.5%
とした。鋼の脱酸はTiのみでも十分であり、Siは必
ずしも添加する必要はない。
【0014】本発明鋼において不純物であるP,Sをそ
れぞれ0.03%,0.005%以下とした理由は、母
材、溶接部の低温靭性をより一層向上させるためである
。Pの低減は粒界破壊を防止し、S量の低減はMnSに
よる靭性の劣化を防止する。好ましいP,S量はそれぞ
れ0.01,0.003%以下である。
れぞれ0.03%,0.005%以下とした理由は、母
材、溶接部の低温靭性をより一層向上させるためである
。Pの低減は粒界破壊を防止し、S量の低減はMnSに
よる靭性の劣化を防止する。好ましいP,S量はそれぞ
れ0.01,0.003%以下である。
【0015】Alは通常脱酸剤として鋼に含まれる元素
であるが、脱酸はTiあるいはSiでも可能であり、必
ずしも添加する必要はない。Al量が0.05%以上に
なるとAl系非金属介在物が増加して鋼の清浄度を害す
るので、上限を0.05%とした。
であるが、脱酸はTiあるいはSiでも可能であり、必
ずしも添加する必要はない。Al量が0.05%以上に
なるとAl系非金属介在物が増加して鋼の清浄度を害す
るので、上限を0.05%とした。
【0016】NはTiNを形成しγ粒の粗大化抑制効果
を通じて母材靭性、HAZ靭性を向上させる。このため
の最小量は0.002%である。しかし多過ぎるとスラ
ブ表面疵や固溶NによるHAZ靭性の劣化原因となるの
で、その上限は0.006%以下に抑える必要がある。
を通じて母材靭性、HAZ靭性を向上させる。このため
の最小量は0.002%である。しかし多過ぎるとスラ
ブ表面疵や固溶NによるHAZ靭性の劣化原因となるの
で、その上限は0.006%以下に抑える必要がある。
【0017】V,Ni,Cu,Cr,Mo,Caを添加
する理由について説明する。基本となる成分にさらにこ
れらの元素を添加する主たる目的は本発明鋼の優れた特
徴を損なうことなく、母材の強度・靭性などの特性向上
をはかるためである。したがって、その添加量は自ら制
限される性質のものである。
する理由について説明する。基本となる成分にさらにこ
れらの元素を添加する主たる目的は本発明鋼の優れた特
徴を損なうことなく、母材の強度・靭性などの特性向上
をはかるためである。したがって、その添加量は自ら制
限される性質のものである。
【0018】VはほぼNbと同様の効果を有するが、そ
の効果はNbに比較して弱い。その上限は溶接性、HA
Z靭性の点から0.1%である。
の効果はNbに比較して弱い。その上限は溶接性、HA
Z靭性の点から0.1%である。
【0019】Niは溶接性、HAZ靭性に悪影響をおよ
ぼすことなく、強度・靭性をともに向上させるほか、C
u添加時の熱間割れ防止にも効果がある。しかし1.0
%を超えると経済性の点で好ましくないため、その上限
を1.0%とした。
ぼすことなく、強度・靭性をともに向上させるほか、C
u添加時の熱間割れ防止にも効果がある。しかし1.0
%を超えると経済性の点で好ましくないため、その上限
を1.0%とした。
【0020】Cuは耐食性、耐水素誘起割れ性にも効果
があるが、1.0%を超えると熱間圧延時にCu−クラ
ックが生じ、製造が困難になる。このため上限を1.0
%とした。Cr,Moはともに強度の向上に効果を有す
る。しかし多く添加すると溶接性やHAZ靭性を害する
ので、その上限をそれぞれ、0.5,0.3%とした。 なおV量の下限0.01%およびNi,Cu,Cr,M
o量の下限0.05%は、元素の添加による材質上の効
果を得るための最小量である。
があるが、1.0%を超えると熱間圧延時にCu−クラ
ックが生じ、製造が困難になる。このため上限を1.0
%とした。Cr,Moはともに強度の向上に効果を有す
る。しかし多く添加すると溶接性やHAZ靭性を害する
ので、その上限をそれぞれ、0.5,0.3%とした。 なおV量の下限0.01%およびNi,Cu,Cr,M
o量の下限0.05%は、元素の添加による材質上の効
果を得るための最小量である。
【0021】Caは硫化物(MnS)の形態を制御し、
低温靭性を向上(シャルピー吸収エネルギーの増加など
)させるほか耐水素誘起割れ性の改善にも著しい効果を
発揮する。しかしCa量が0.001%以下では実用上
効果がなく、また0.005%を超えて添加するとCa
O,CaSが大量に生成して大型介在物となり、鋼の清
浄度を害するだけでなく靭性・現地溶接性に悪影響をお
よぼす。このためCa添加量を0.001〜0.005
%に制限した。なお耐水素誘起割れ性を改善するにはS
,O量をそれぞれ0.001,0.002%以下に低減
し、ESSP≧(Ca)〔1−124(O)〕/1.2
5(S)とすることが特に有効である。本発明では、上
記のようにして製造したクラッド鋼板を用いて鋼管を製
造する。
低温靭性を向上(シャルピー吸収エネルギーの増加など
)させるほか耐水素誘起割れ性の改善にも著しい効果を
発揮する。しかしCa量が0.001%以下では実用上
効果がなく、また0.005%を超えて添加するとCa
O,CaSが大量に生成して大型介在物となり、鋼の清
浄度を害するだけでなく靭性・現地溶接性に悪影響をお
よぼす。このためCa添加量を0.001〜0.005
%に制限した。なお耐水素誘起割れ性を改善するにはS
,O量をそれぞれ0.001,0.002%以下に低減
し、ESSP≧(Ca)〔1−124(O)〕/1.2
5(S)とすることが特に有効である。本発明では、上
記のようにして製造したクラッド鋼板を用いて鋼管を製
造する。
【0022】図1は本発明にかかわる高合金クラッド鋼
管の内面シーム溶接を3パス、1ランで行なったときの
溶接部側面の模式図である。また図2は図1のA,A′
部分の横断面図である。ここで1,3,5はそれぞれ第
1,2,3電極、2,4,6はそれぞれ第1,2,3電
極ワイヤ、7は高合金層、8は低合金鋼母材、9,10
,11はそれぞれ第1,2,3電極アーク、12,13
,14はそれぞれ低合金第1パス(以下、初層という)
、高合金第2パス(以下、バッファー層という)、高合
金第3パス(以下、最終層という)、15はバッファー
層スラグ、16は最終スラグ、17は外面の仮付ビード
である。
管の内面シーム溶接を3パス、1ランで行なったときの
溶接部側面の模式図である。また図2は図1のA,A′
部分の横断面図である。ここで1,3,5はそれぞれ第
1,2,3電極、2,4,6はそれぞれ第1,2,3電
極ワイヤ、7は高合金層、8は低合金鋼母材、9,10
,11はそれぞれ第1,2,3電極アーク、12,13
,14はそれぞれ低合金第1パス(以下、初層という)
、高合金第2パス(以下、バッファー層という)、高合
金第3パス(以下、最終層という)、15はバッファー
層スラグ、16は最終スラグ、17は外面の仮付ビード
である。
【0023】図1において、まず第1電極に低合金ソリ
ッドワイヤ2を用いて、低合金鋼母材8の開先をMIG
溶接で初層ビードを形成した後、第2電極に高合金フラ
ックス入りワイヤ4を用いてMIG溶接し、バッファー
層13およびスラグ層15を形成する。そして最終層の
第3電極では、高合金ソリッドワイヤ6を用い、MIG
溶接を行なって最終層ビードを形成する。このときバッ
ファー層溶接でできたスラグ15は第3電極アーク11
で再溶融され、最終層スラグ16となってビード表面を
覆うので、表面酸化皮膜のない、耐食性の優れた高合金
溶接ビードが得られる。
ッドワイヤ2を用いて、低合金鋼母材8の開先をMIG
溶接で初層ビードを形成した後、第2電極に高合金フラ
ックス入りワイヤ4を用いてMIG溶接し、バッファー
層13およびスラグ層15を形成する。そして最終層の
第3電極では、高合金ソリッドワイヤ6を用い、MIG
溶接を行なって最終層ビードを形成する。このときバッ
ファー層溶接でできたスラグ15は第3電極アーク11
で再溶融され、最終層スラグ16となってビード表面を
覆うので、表面酸化皮膜のない、耐食性の優れた高合金
溶接ビードが得られる。
【0024】ここで第1電極ワイヤ(初層)は低合金ワ
イヤでなければなららない。高合金ワイヤを使用すると
、最後に外面から潜弧溶接したとき、初層溶接の高合金
成分が希釈され、溶接金属に割れを生じる。第2電極ワ
イヤ(バッファー層)は高合金のフラックス入りワイヤ
を使用する。低合金ワイヤでは最終層溶接時の希釈が大
きくなって、優れた耐食性が得られない。このとき高合
金ソリットワイヤを使用するとビード表面の酸化皮膜を
防止できない。最終層では、当然ながら耐食性の観点か
ら高合金ワイヤを用いなければならないが、フラックス
入りワイヤを使用するとアークが不安定になって、スパ
ッターが発生、良好なビードが得られないため、高合金
のソリッドワイヤを使用する。
イヤでなければなららない。高合金ワイヤを使用すると
、最後に外面から潜弧溶接したとき、初層溶接の高合金
成分が希釈され、溶接金属に割れを生じる。第2電極ワ
イヤ(バッファー層)は高合金のフラックス入りワイヤ
を使用する。低合金ワイヤでは最終層溶接時の希釈が大
きくなって、優れた耐食性が得られない。このとき高合
金ソリットワイヤを使用するとビード表面の酸化皮膜を
防止できない。最終層では、当然ながら耐食性の観点か
ら高合金ワイヤを用いなければならないが、フラックス
入りワイヤを使用するとアークが不安定になって、スパ
ッターが発生、良好なビードが得られないため、高合金
のソリッドワイヤを使用する。
【0025】内面溶接を行なった後、最後に外面から低
合金ワイヤを用いて、高能率の多電極潜弧溶接を行なう
。内面初層は低合金成分のため、希釈されても溶接割れ
はまったく生じない。この際、低合金ワイヤはソリッド
ワイヤ、フラックス入りワイヤいずれでも可能で限定し
ない。
合金ワイヤを用いて、高能率の多電極潜弧溶接を行なう
。内面初層は低合金成分のため、希釈されても溶接割れ
はまったく生じない。この際、低合金ワイヤはソリッド
ワイヤ、フラックス入りワイヤいずれでも可能で限定し
ない。
【0026】
【実施例】つぎに本発明の実施例について述べる。転炉
−連続鋳造で種々の鋼成分の母材スラブ(厚み240m
m)を製造した。このスラブを所定の厚みに圧延した後
、片表面を機械的に平削し、所定の厚みのSUS316
Lまたはインコロイ825合わせ材(圧延後の鋼板の合
わせ材厚みが3mmになるように調整)と重ねて四周を
溶接した。さらに、このようにして製造したスラブ2枚
の合わせ材を分離材を介して重ね合わせ、四周を溶接し
てサンドイッチスラブを組立てた。なお接着面はすべて
平滑にするとともに汚れを除去、脱脂し、空気を真空ポ
ンプで除去した。種々の条件でサンドイッチスラブを再
加熱・圧延・冷却してクラッド鋼板を製造し、これより
外径762mmのUOE鋼管を製造して母材の強度、低
温靭性(シャルピー衝撃試験)、合わせ材の耐食性(孔
食の有無で評価、試験条件:10%FeCl3 ・6H
2 O溶液にSUS316Lは15℃で48時間、イン
コロイ825は30℃で48時間浸漬)、母材と合わせ
材の密着性(超音波による探傷)を調査した。
−連続鋳造で種々の鋼成分の母材スラブ(厚み240m
m)を製造した。このスラブを所定の厚みに圧延した後
、片表面を機械的に平削し、所定の厚みのSUS316
Lまたはインコロイ825合わせ材(圧延後の鋼板の合
わせ材厚みが3mmになるように調整)と重ねて四周を
溶接した。さらに、このようにして製造したスラブ2枚
の合わせ材を分離材を介して重ね合わせ、四周を溶接し
てサンドイッチスラブを組立てた。なお接着面はすべて
平滑にするとともに汚れを除去、脱脂し、空気を真空ポ
ンプで除去した。種々の条件でサンドイッチスラブを再
加熱・圧延・冷却してクラッド鋼板を製造し、これより
外径762mmのUOE鋼管を製造して母材の強度、低
温靭性(シャルピー衝撃試験)、合わせ材の耐食性(孔
食の有無で評価、試験条件:10%FeCl3 ・6H
2 O溶液にSUS316Lは15℃で48時間、イン
コロイ825は30℃で48時間浸漬)、母材と合わせ
材の密着性(超音波による探傷)を調査した。
【0027】表1に実施例を示す。本発明法にしたがっ
て製造したクラッド鋼板(鋼1〜10)は、母材、合わ
せ材ともにすべて良好な特性を有する。これに対して本
発明によらない比較鋼(鋼11〜26)は、母材あるい
は合わせ材の特性が劣る。
て製造したクラッド鋼板(鋼1〜10)は、母材、合わ
せ材ともにすべて良好な特性を有する。これに対して本
発明によらない比較鋼(鋼11〜26)は、母材あるい
は合わせ材の特性が劣る。
【0028】鋼11,12はC量が高くMn量が低いた
め、鋼12はNb量が少ないため、低温靭性が劣る。ま
た鋼13はTiが添加されていないため、鋼14はN量
が低いため、低温靭性が劣る。鋼15はN量が多すぎる
ため、やはり低温靭性が劣る。鋼16はSi,Mn量が
高いため、強度は良好であるが、低温靭性が劣る。鋼1
7は再加熱温度が低過ぎるため、強度、耐食性および合
わせ材と母材の密着性が劣る。鋼18は再加熱温度が高
過ぎるため、低温靭性が劣る。鋼19は圧延終了温度が
低過ぎるため、耐食性が劣る。鋼20は圧延終了温度が
高過ぎるため、低温靭性が悪い。鋼21は空冷時間が短
かく、耐食性が劣る。鋼22は空冷時間が長く、水冷開
始温度が低いため、強度、耐食性が劣る。鋼23は冷却
速度が小さ過ぎるため、強度、耐食性が劣る。鋼24は
冷却速度が大き過ぎるため、低温靭性が劣る。鋼25は
圧下比が小さいため、合わせ材と母材が十分に密着しな
い。鋼26は水冷停止温度が高いため、強度、耐食性が
劣る。
め、鋼12はNb量が少ないため、低温靭性が劣る。ま
た鋼13はTiが添加されていないため、鋼14はN量
が低いため、低温靭性が劣る。鋼15はN量が多すぎる
ため、やはり低温靭性が劣る。鋼16はSi,Mn量が
高いため、強度は良好であるが、低温靭性が劣る。鋼1
7は再加熱温度が低過ぎるため、強度、耐食性および合
わせ材と母材の密着性が劣る。鋼18は再加熱温度が高
過ぎるため、低温靭性が劣る。鋼19は圧延終了温度が
低過ぎるため、耐食性が劣る。鋼20は圧延終了温度が
高過ぎるため、低温靭性が悪い。鋼21は空冷時間が短
かく、耐食性が劣る。鋼22は空冷時間が長く、水冷開
始温度が低いため、強度、耐食性が劣る。鋼23は冷却
速度が小さ過ぎるため、強度、耐食性が劣る。鋼24は
冷却速度が大き過ぎるため、低温靭性が劣る。鋼25は
圧下比が小さいため、合わせ材と母材が十分に密着しな
い。鋼26は水冷停止温度が高いため、強度、耐食性が
劣る。
【0029】表2にMIG溶接の実施例を示す。外径7
62mm、厚み20mm(合わせ材厚さ3mm)のUO
E鋼管(表1の本発明鋼5,6、5はSUS316Lク
ラッド鋼管、6はインコロイ825クラッド鋼管)を用
い、図3に示す開先形状で溶接を行なった。高合金ワイ
ヤとしてはインコネル625系のものを使用した。
62mm、厚み20mm(合わせ材厚さ3mm)のUO
E鋼管(表1の本発明鋼5,6、5はSUS316Lク
ラッド鋼管、6はインコロイ825クラッド鋼管)を用
い、図3に示す開先形状で溶接を行なった。高合金ワイ
ヤとしてはインコネル625系のものを使用した。
【0030】本発明にしたがって溶接した鋼1,2の溶
接金属は耐食性にすぐれ、ビード外観も良好で溶接割れ
も発生しない。これに対して比較鋼3,4では内面溶接
バッファー層、最終層の高合金ワイヤの組合わせが不適
なため、良好なビードが形成できない。また鋼5では、
内面溶接バッファー層に低合金ワイヤが使用され、耐食
性が悪く、最終層に溶接金属割れが発生している。鋼6
では、内面溶接がすべて高合金ワイヤで行なわれている
ために、内面ビード外観が悪いだけでなく、外面溶接金
属に割れが発生している。
接金属は耐食性にすぐれ、ビード外観も良好で溶接割れ
も発生しない。これに対して比較鋼3,4では内面溶接
バッファー層、最終層の高合金ワイヤの組合わせが不適
なため、良好なビードが形成できない。また鋼5では、
内面溶接バッファー層に低合金ワイヤが使用され、耐食
性が悪く、最終層に溶接金属割れが発生している。鋼6
では、内面溶接がすべて高合金ワイヤで行なわれている
ために、内面ビード外観が悪いだけでなく、外面溶接金
属に割れが発生している。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【発明の効果】本発明により鋼管全体の溶体化処理する
ことなく、また高能率で母材の強度・低温靭性、合わせ
材の耐食性がともに優れた高品質のクラッド鋼板の製造
が可能になった。その結果、省エネルギー、省工程が可
能となった。また諸特性の向上により、パイプラインの
安全性が著しく向上した。
ことなく、また高能率で母材の強度・低温靭性、合わせ
材の耐食性がともに優れた高品質のクラッド鋼板の製造
が可能になった。その結果、省エネルギー、省工程が可
能となった。また諸特性の向上により、パイプラインの
安全性が著しく向上した。
【図1】本発明にかかわる高合金クラッド鋼管の内面シ
ーム溶接を3パス、1ランで行なったときの溶接部側面
の模式図である。
ーム溶接を3パス、1ランで行なったときの溶接部側面
の模式図である。
【図2】図1A,A′部分の横断面図である。
【図3】外径762mm、厚み20mm(合わせ材厚み
3mm)のUOEクラッド鋼管の開先形状を示す。
3mm)のUOEクラッド鋼管の開先形状を示す。
【符号の説明】
1 第1電極
2 第1電極ワイヤ
3 第2電極
4 第2電極ワイヤ
5 第3電極
6 第3電極ワイヤ
7 高合金層
8 低合金鋼母材
9 第1電極アーク
10 第2電極アーク
11 第3電極アーク
12 低合金初層
13 高合金バッファー層
14 高合金最終層
15 バッファー層スラグ
16 最終層スラグ
17 外面の仮付ビード
Claims (1)
- 【請求項1】 ステンレス鋼またはニッケル合金の合
せ材と重量%で C :0.02〜0.07、 Si:0.
5以下、Mn:1.0〜1.8、
P :0.03以下、 S :0.005以下、 Nb:
0.02〜0.15、 Ti:0.005〜0.03、 Al:0.05
以下、 N :0.002〜0.006、 に必要に応じて、さらに V :0.01〜0.1、 Ni:0
.05〜1.0、 Cu:0.05〜1.0、 Cr:0.
05〜0.5、 Mo:0.05〜0.3、 Ca:0.
001〜0.005、 の1種または2種を含有し、残部が鉄および不可避的不
純物からなる鋼母材とを重ね合わせて四周を溶接してス
ラブを組立て、これを1100℃〜1250℃の温度範
囲に加熱後、圧下比5以上、圧延終了温度850〜10
00℃で圧延し、60〜200秒間空冷した後、750
℃以上の温度から5〜40℃/秒の冷却速度で550℃
以下の任意の温度まで冷却、その後空冷してクラッド鋼
板を製造、ついで合わせ材を内側にして鋼管に成形し、
そのシーム溶接において、内側から先行電極に低合金ワ
イヤ、中間電極にフラックス入り高合金ワイヤ、後行電
極に高合金ソリッドワイヤを配した3電極MIG溶接を
行なった後、外側から低合金成分ワイヤを使用して多電
極潜弧溶接することを特徴とする低温靭性の優れたクラ
ッド鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8247391A JPH04314826A (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 低温靭性の優れたクラッド鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8247391A JPH04314826A (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 低温靭性の優れたクラッド鋼管の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04314826A true JPH04314826A (ja) | 1992-11-06 |
Family
ID=13775483
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8247391A Withdrawn JPH04314826A (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 低温靭性の優れたクラッド鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04314826A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5482090A (en) * | 1991-12-02 | 1996-01-09 | Usui Kokusai Sangyo Kaisha Limited | Welded tube with excellent corrosion-resistant inner surface |
| JP2014101568A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-05 | Jfe Steel Corp | 溶接部靭性に優れた高靭性高耐食性Ni合金クラッド鋼板及びその製造方法 |
| EP3037567A4 (en) * | 2013-10-21 | 2016-11-16 | Jfe Steel Corp | STEEL PLATE STAINLESS STEEL BOARD AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF WITH AUSTENITIC STAINLESS STEEL |
-
1991
- 1991-04-15 JP JP8247391A patent/JPH04314826A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5482090A (en) * | 1991-12-02 | 1996-01-09 | Usui Kokusai Sangyo Kaisha Limited | Welded tube with excellent corrosion-resistant inner surface |
| JP2014101568A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-05 | Jfe Steel Corp | 溶接部靭性に優れた高靭性高耐食性Ni合金クラッド鋼板及びその製造方法 |
| EP3037567A4 (en) * | 2013-10-21 | 2016-11-16 | Jfe Steel Corp | STEEL PLATE STAINLESS STEEL BOARD AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF WITH AUSTENITIC STAINLESS STEEL |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980711 |