JPH04328599A - ピアノ音の制御装置及び制御方法 - Google Patents

ピアノ音の制御装置及び制御方法

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JPH04328599A
JPH04328599A JP3122835A JP12283591A JPH04328599A JP H04328599 A JPH04328599 A JP H04328599A JP 3122835 A JP3122835 A JP 3122835A JP 12283591 A JP12283591 A JP 12283591A JP H04328599 A JPH04328599 A JP H04328599A
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sound
piano
soundboard
soundproofing
player
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Application number
JP3122835A
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English (en)
Inventor
Toru Sano
徹 佐野
Yoji Hayashi
林 洋二
Katsumi Mayuzumi
黛 克己
Toru Hayakawa
徹 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAN GAKKI KK
Eneos Corp
Original Assignee
SAN GAKKI KK
Nikko Kyodo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピアノから発生する騒
音及び振動を防止しながら、演奏者は通常通り音を聞く
ことができるようにしたピアノ音の制御装置及び制御方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ピアノの騒音問題が特に集合住宅
において顕在化している。ピアノの騒音を防止するため
には、ピアノを設置する部屋自体を防音構造とするほか
、より廉価な手段として防音パネルの利用が提案されて
いる。この防音パネルは遮音材からなるパネル状の部材
であり、ピアノの響板の全面に対向するように設置して
ピアノからでる音そのものを少なくする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の防音パ
ネルによれば、遮音材による吸音・遮音効果を高めるほ
どにピアノ音を小さくすることができる。ところが、そ
れに比例して演奏者自身に聞こえる音も小さくなってし
まうという問題点があった。また、従来の防音パネルを
用いた場合のピアノ音は、演奏者にとって音がこもると
いう音質上の問題点もあった。
【0004】本発明は、ピアノから発生する騒音・振動
を防止しながら、演奏者は通常通りの音を聞くことがで
きるようにしたピアノ音の制御装置及び制御方法を提供
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のピアノ音の制御
装置は、ピアノの響板に近接して設けられ、該響板から
放射される音のエネルギの一部を受けて減音する防音部
と、前記響板に近接した入口と前記ピアノの演奏者に向
けられる出口とを有し、前記響板から放射される音のエ
ネルギの一部を前記入口で受けて前記出口から解放する
送音部とを具備している。
【0006】本発明のピアノ音の制御方法は、ピアノの
響板から放射される音のエネルギの一部を受けて減音す
るとともに、前記音のエネルギの一部を前記ピアノの演
奏者に向けて解放するようにしている。
【0007】
【作用】ピアノの響板から出た音は、一部が防音部にお
いて減音され、他の一部は送音部の入口から入って出口
から演奏者に向けて放出される。
【0008】
【実施例】まず、始めに、ピアノからの音の発生と騒音
について説明する。ピアノの鍵盤をたたくと、その力が
弦(ピアノ線)をたたき、弦が振動する。弦の振動は響
板に伝わり、ここで振動が増幅され音となってでてくる
。響板は、アップライトピアノにあっては背面側に床に
対して垂直となるように露出して設けられ、グランドピ
アノにあっては本体の底面側に床に対して水平方向とな
るように露出して設けられる。
【0009】音は響板から垂直方向に放射され、離れる
に従い発散、屈折、回折、反射により拡散していく。音
が壁等に達すると一部が反射又は吸収され、残部が透過
する。この透過音が大きいとき、騒音の原因となる。一
方、音により壁等が振動し、この振動が伝播して他の場
所から個体伝播音としてでることもあり、これが第二の
原因となる。
【0010】響板からは外部と同様にピアノの内部に向
けても音が放射されているが、ピアノの天蓋を閉じた状
態では、響板は面密度の大きい殻で覆われているため、
響板以外の部位からでる音は小さい。天蓋を開いたとき
は、響板からピアノの内部に向かって放射された音が集
中してでてくるため、響板の外側露出面と同様に大きな
音がでる。
【0011】従って、天蓋を閉じたとき、アップライト
ピアノでは、響板からでる音の向きと演奏者は180°
、グランドピアノでは90°異なるので、演奏者は壁、
床等の反射音を主に聞くことになる。また、天蓋を開い
たときは、両ピアノとも主に天蓋からでてくる音(即ち
響板からピアノの内部に向かって放射された音)を直接
聞く事になる。
【0012】さて、従来のピアノ音の防音技術によれば
、ピアノの響板側を防音パネルで覆ってしまうので、前
述したように防音効果は得られるが演奏者にとって音が
小さくなりすぎるという問題があった。この場合、天蓋
を少し開くという方法も考えられるが、響板からピアノ
内に出た音のエネルギの大部分が天蓋の開口部から出て
きてしまうため、このような方法では騒音防止の効果が
得られない。
【0013】本発明者は、このような従来技術の分析に
立脚し、騒音防止と演奏者の要求を同時に満たすための
手段を、次のような思考過程をたどって案出するに到っ
た。
【0014】まず、ピアノ音を一定と考え、天蓋が閉じ
られた状態を想定すると、響板から垂直方向に出る音の
全エネルギは、響板にごく近い場所では単位面積あたり
の音の強さと響板の面積とを乗じたものに等しい。響板
から離れるに従い、このエネルギは拡散すると考えられ
る。自由空間あるいは平面上に点音源がある場合には、
エネルギが距離の自乗に比例して拡散するので、単位面
積当たりの音の強さは逆に距離の自乗に反比例して小さ
くなる。響板と人の距離は離れているので、ほぼ同様の
事がいえる。
【0015】次に、ピアノのまわりにいる人は、拡散さ
れた前記エネルギの一部を聞く事になり、その時には単
位面積当たり音の強さの大小によって音の大小を感じて
いる。従ってピアノ音を騒音と感じる人にとっては、拡
散前のエネルギ(響板から出る音の全エネルギ)を少な
くすれば、拡散後の単位面積当たりの音の強さがそれに
比例して小さくなるので、騒音は小さくなる。一方演奏
者にとっては、拡散前のエネルギが小さくても、これを
拡散させないようにすればより強い単位面積当たりの音
の強さが得られるので、演奏に十分な大きさの音が得ら
れることになると考えられる。
【0016】上述したようなピアノ音の制御方法の基本
的な考え方を実現するために、本発明者は、ピアノ音の
エネルギの大部分を減音する防音部と、前記エネルギの
残部を導いて演奏者の位置に送る管状の送音部とを備え
たピアノ音の制御装置を案出した。
【0017】(1)第1実施例 図1及び図2は、ピアノ音の制御装置としての制御パネ
ル1であり、アップライト型のピアノ2に適用される。 この制御パネル1は、図2に示すようにアップライト型
のピアノ2の背面側に隙間が生じないように密着して設
けられ、ピアノ2の背面側に露出している響板3に所定
間隔をおいて対面するようになっている。図示しないが
、制御パネル1の前面側の周囲には、ピアノ2との密着
面から音が漏れないように発泡樹脂系の防音シーリング
テープが張り付けてある。
【0018】本制御パネル1は、全横寸法がピアノ2の
外形と同一で、全縦寸法はピアノ2よりも高くなってい
る。この制御パネル1は、木くずを接着材で固めた素材
からなる木枠4を有している。この木枠4の背面側は、
全面を遮音材5で覆われている。また、ピアノ2の背面
側と対面する前面側は、音の入口6となる横に長い開口
部をはさんで上方が遮音材5で覆われ、下方が化粧材7
で覆われている。
【0019】この制御パネル1のうち、ピアノ2の響板
3と直接対面するのは、前記入口6と化粧材7であり、
この入口6よりも上方がピアノ音の一部を制御する送音
部8となり、前記化粧材7よりも下方がピアノ音の大部
分を減音させる防音部9となる。
【0020】まず、防音部9について説明すると、前記
化粧材7は、例えば不織布等のような音を通す素材であ
り、図2に示すように前記一対の木枠4,4の間に設け
られ、ピアノ2の響板3の面積の約7/8に対面するよ
うになっている。この化粧材7と背面側の前記遮音材5
との間の空間には吸音材10が充填されている。従って
、ピアノ2の響板3から出た音の大部分は、化粧材7か
ら吸音材10を通過して遮音板5で反射され、一部が透
過して外に出る。
【0021】ここで、遮音材5は、12mm厚の合板に
面密度4kg/m2 の遮音シートを複合したものを用
いているが、面密度が十分に大きければ他の遮音素材を
利用してもよい。また、吸音材10は、厚さ25mm,
32kg/m2 のグラスウールボードを3枚重ねて使
用している。この他、吸音材としては、ロックウール・
繊維系素材・樹脂発泡系素材・多孔質金属等を用いるこ
とができ、吸音率・厚み・残響時間等を考慮して種類を
決めればよい。
【0022】送音部8は、ピアノ音の一部を制御して演
奏者に送る機能を有しており、遮音材5,5によって形
成された音の通路11と、該通路11の下方に設けられ
た入口6と上方に設けられた出口12とを有している。
【0023】入口6は、水平横長のスリット状で、前記
響板3の面積の約1/8に対面している。この入口6の
下縁にはダンパ軸13が水平に設けられており、該ダン
パ13にはステンレス製のダンパ板14の下縁が取り付
けられている。ダンパ軸13は制御パネル1の外方に突
出しており、該突出部分には、ダンパ板14を揺動して
入口6の開度を調整する開閉レバ15と、ダンパ板14
を任意の位置で固定するストッパ16とが設けられてい
る。
【0024】出口12は、制御パネル1の上端面の開口
部であり、前記通路11を介して前記入口6と連通して
いる。出口12の後端縁には蓋17がちょう番18で取
り付けられている。この蓋17は、合板を2枚の遮音シ
ートで挟んだ積層構造になっている。この蓋17は、通
路11内に設けられた図示しない棒によって開いた状態
で固定できる。図示はしないが、蓋17の下面と出口1
2の端面の間には閉じたとき音が漏れないようにシール
材が設けられている。
【0025】送音部8の要部である通路11の断面は本
実施例のように一定にすることが望ましい。中細り、あ
るいは中膨らみとすると、共鳴して音色が変わってしま
う。また、本実施例の通路11は遮音材5によって構成
されているが、これと同様に面密度の大きい他の素材を
用いることができる。
【0026】次に、以上の構成における作用を説明する
。響板3から出た音は制御パネル1に垂直に進み、この
うち防音部9の化粧材7に向かった音は吸音材10を通
り、ここで音のエネルギの一部が熱エネルギに変わり、
残りが背面側の遮音板5に向かう。この遮音板5で音の
エネルギの一部が反射し、残りが透過していく。
【0027】一方、送音部8の入口6に向かった音は、
ダンバ板14が開いているとき、通路11内部に入り、
90°向きを変えて蓋17に達する。蓋17が開いてい
るとき、音は蓋17で反射し、あるいはそのまま出口1
2から演奏者に向かって出ていく。
【0028】ここで、ダンパ板14と蓋17の開度を調
節すれば、演奏者はピアノ音の大きさと音色を調節する
ことができる。
【0029】ここで響板から出た音の全エネルギの収支
と単位面積当たりの音の強さ(音の大きさ)についてま
とめる。送音部8の入口6の面積は響板3の面積(図中
二点鎖線で囲まれた面積)の約1/8なので、全エネル
ギの約1/8が入口6から取り込まれる。通路11を構
成する部材の面密度は充分大きいので、取り込まれたエ
ネルギは大部分が出口12から出て、拡散後に演奏者の
耳に達する。耳の位置によっても異なるが、蓋17の開
度が水平面に対して30°のとき、演奏者には通常時(
本制御パネル1を設置せず、天蓋を閉じた状態)よりも
大きい音が聞こえる。従って演奏者は開度0〜30°の
範囲で調整する事により音の大きさ及び音色を制御する
事ができる。送音部8の受けるエネルギが全エネルギの
1/8にもかかわらず大きく聞こえる理由は、響板3と
演奏者との距離が短くなった事と、音の方向が180°
かわり演奏者に向いたためであり、即ち通常時に比べ単
位面積当たりの音の強さが大きくなったためである。
【0030】一方防音部9に取り込まれた7/8のエネ
ルギは、大部分が吸収され、残りが遮音材5を透過する
。遮音材5の面密度をピアノ2の殻と同一にしたとき、
最大の遮音効果が得られる。さらに面密度を大としても
殻から音が出るのでこれ以上の効果は期待できない。以
上のように、響板3から外側に出た音の全エネルギの大
部分は消失し、残りが拡散後人の耳にはいるので、単位
面積当たりの音の強さは小さくなり、騒音の問題は解決
される。なお吸音材10は残響時間を短くするのに有効
であり、蓋17から出る音が響きにくくなる(音が尾を
引きにくくなる)ので演奏者にとっては好都合である。
【0031】(2)第2実施例 図3に示す制御パネル20は、第1実施例の制御パネル
1において吸音材10の量を半分にし、その背後に空気
層21を設け、さらにダンパ板14を省略したものであ
る。その他の構成は第1実施例と同一であり、送音部2
2と防音部23を有している。
【0032】(3)第3実施例 図4及び図5に示す制御パネル30は、スライド式のダ
ンパ板31を備えている。送音部32の入口33は、お
さえ板34に形成した複数の正方形の孔から成り、その
面積は響板3の面積の約1/20となっている。本実施
例のダンパ板31は矩形で、前記入口33に対応した複
数の正方形の孔が列設されている。そして、このダンパ
板31は、おさえ板34の入口33に沿ってスライド自
在になっており、取手35によって入口33の開度を調
整できる。その他の構成は第1実施例と同一である。
【0033】(4)第4実施例 図6及び図7に示す制御パネル40は、送音部を硬質塩
化ビニールのパイプ41で構成してあり、その入口42
の面積は響板3の面積の約1/100になっている。図
示はしないが、パイプ41の外側には遮音シートが張り
付けてあり、さらにこのパイプ41は制御パネル40内
で吸音材10に囲まれている。また、パイプ41の出口
43には着脱自在のキャップ44が設けられている。
【0034】本実施例では、送音部のパイプ41に取り
込む音のエネルギが全エネルギの1/100となるので
、演奏者に伝わる音の強さを大きくするためにパイプ4
1を延長し、その出口43を演奏者の耳元まで持ってき
てもよい。
【0035】なお、本実施例において制御パネル40全
体の大きさや重量が問題となる場合は、図6中央にあら
われている中央の木枠4の部分で本パネルを左右に2分
割できるようにし、ピアノに装着した時にボルト等で組
み立てるようにしてもよい。このようにすれば、運搬・
据え付けに便利である。
【0036】(5)第5実施例 図8は、第5実施例の制御装置50のピアノ2を含めた
全体図である。図9は防音部の一部を構成する防音パネ
ル51を示し、図10は送音部を構成する送音管52を
示している。
【0037】本制御装置50は、アップライト型のピア
ノ2の後面に図9に示す吸音パネル51を2枚立てかけ
、その間に角形の送音管52を挟んで立てかけ、上から
防音部となる可撓性の防音シート53をピアノ2ごとか
ぶせると出来上がる。
【0038】まず、前記防音パネル51は、ピアノ2側
から、遮音シート54(面密度4.0kg/m2 )、
グラスウール吸音板55(32kg/m3 ,厚さ50
mm)及びガラスクロス56を積層した構成になってい
る。本実施例の防音パネル51は、遮音シート54を用
いることにより、さらに防音効果が高くなっている。
【0039】次に、前記送音管52は厚さ2mmの角形
のアルミパイプを切断し、別のアルミ板を入口57と出
口58に接着して作ったものである。材質はアルミニウ
ムにかかわらず、遮音シートを用いた複合板を使用して
も良い。図の送音管52の入口57の面積は響板3の約
1/100としている。必要であれば、入口57をより
大きくし、あるいはこの送音管52を複数個設けてもよ
い。なお送音管52の断面積を小さくすると音が高音に
偏るので、入口57の面積は響板面積の1/100程度
が限度と思われる。
【0040】次に、本実施例の防音シート53は、例え
ば面密度3.0kg/m2 の軟質遮音シートに100
g/m2 の不織布を内張り、表面化粧をほどこした厚
み0.3mmの布を外張りしたものを用いることができ
る。この防音シート53は一般のピアノカバーと同様の
表面意匠を持っている。また、送音管52の入る部分に
は長い袖59が設けられ、その先端には紐60があって
縛っておくことができる。図8では袖59をむいて出口
58を露出させている。一方裾の部分にも固定紐61が
あり、ピアノ2の足等に固定することができる。
【0041】本実施例の制御装置50によれば、各部品
が扱いやすく運搬に便利で、組立てやすい。また、防音
パネル51及び送音管52を防音シート53で覆う構造
なので、第1〜第4実施例の制御パネル1,20,30
,40と異なり、パネルとピアノの隙間から音漏れする
恐れはない。
【0042】(6)第6実施例 図11に示す制御装置70は、第1実施例と同じ構造の
制御パネル71と、ピアノ2の下に設けられた制振・遮
音台72を有している。この制振・遮音台72としては
、例えば厚さ12mmの合板2枚の間に振動損失係数0
.05〜0.1の制振シートを挟んで一体化したパネル
状の基台を用いることができる。
【0043】なお、前記制御パネル71の前記制振・遮
音台72は、制振・遮音台72に設けたボス73を制御
パネル71のボス孔74に挿入することで固定される。 また、ピアノ2の上部にフックを取付け、制御パネル7
1に開けた孔に紐を通し、制御パネル71とピアノ2の
上部を紐で結んで固定するとよい。
【0044】(7)第7実施例 以上説明した各実施例は、いずれもアップライト型のピ
アノを対象としたものであった。本発明はグランドピア
ノにも適用でき、その一例を第7実施例として図12〜
図14によって説明する。この制御パネル80は、グラ
ンドピアノ2a(以下、ピアノ2aと呼ぶ。)の底面側
に隙間が生じないように密着して設けられ、ピアノ2a
の底面に水平な姿勢で露出している響板に所定間隔をお
いて対面するようになっている。
【0045】図12に示すように、制御パネル80の平
面寸法は、ピアノ2aの図示しない響板の周囲にある殻
に合わせてある。この制御パネル80は、上面が開放さ
れた略箱形の防音部81と、防音部81内に設けられて
外部に突出した送音部としての送音管82を有している
【0046】防音部81は、箱形に組み立てられた遮音
板83から成り、内部には吸音材84が設けられている
。防音部81内において、吸音材84の上方には、送音
部としての送音管82が水平に設けられている。この送
音管82は全体として略コ字形であり、その中央に設け
られた入口85が前記防音部81内で響板に臨むように
なっている。また、その両端は防音部81から外方に突
出して上方に屈曲しており、その各出口86,86はほ
ぼ演奏者の方に向けられている。なお、図中87は出口
86を覆う着脱自在の蓋である。
【0047】本実施例では、前記遮音板83として、ラ
ワン合板に厚さ0.3mmの鉛シートを内張りしたもの
を用いた。また前記送音管82としては、内径約40m
mの硬質塩化ビニールパイプに軟質遮音シートを外張り
したものを用いた。
【0048】前記制御パネル80は3本のスタンド89
で支持され、ピアノ2aの底面に密着させられている。 このスタンド89の下端にはボルト90が固定されてお
り、制振ゴム91が取り付けられたナット部材92がこ
のボルト90にかみ合っている。即ち、このナット部材
92を回すことにより、制御パネル80全体の位置を上
下動させることができ、ピアノ2aの本体の下面に密着
させることができる。また、制御パネル80とピアノ2
aの殻との密着面には図示しないクッション材が設けら
れて音漏れを防いでいる。
【0049】なお、図12〜図14ではピアノの脚を図
示していないが、脚の形状が特殊であったり、腹に放射
状に設置されている木骨が突出している構造のピアノも
あるので、制御パネルの外形・寸法は適用するピアノの
構造に合わせて定める必要がある。
【0050】以上の構成によれば、ピアノ2aの響板か
ら出た音の一部は、防音部81の遮音板83で囲まれた
空間内に入り、吸音材84と遮音板83で吸音・遮音処
理される。そして残りの音が送音管82の入口85から
管内部に入り、2つの出口86から演奏者に向けて放射
される。本実施例によれば、第1実施例と同様に、十分
な防音効果が得られると同時に、演奏者にとっては十分
な音量・音質が確保される。
【0051】次に、前述した実施例の効果を調べるため
に実験を行なった。この実験では、第1実施例及び第5
実施例の制御パネル1及び制御装置50を、従来の防音
体を用いた場合(比較例1)及び防音体を用いない場合
(比較例2)と比較した。なお、比較例1の従来の防音
体は、「従来の技術」で説明したようなピアノの響板の
全面を覆うタイプのものであり、ダンボールと樹脂発泡
体と遮音シートを積層した構造である。
【0052】音の出る条件を同一にするため、自動ピア
ノ装置を用いることとし、これをピアノ用制振・遮音台
の上にセットした。演奏プログラム曲目として、ショパ
ンアルバムの中のエチュード「木枯し」を選択した。ピ
アノの背後1m、床から1mの位置にマイクをピアノに
向けて固定し、マイクと騒音計2台を結線した。ピアノ
の天蓋は閉じた状態とし、ピアノ調律師1名は演奏時と
同じ姿勢で待機した。テストは各3回づつ行い、調律師
は1回毎に交代した。効果の判定は、騒音については騒
音計(測定用)の数値、演奏者の聞く音の大きさと音質
に付いては調律師の感覚により行なう事とした。
【0053】上記実験は、第1実施例については、蓋を
全閉した時と水平に対して20°開いた時の2通りの状
態でそれぞれ実施した。また第5実施例については、出
口を袖で全閉した時と開放した時の2通りの状態でそれ
ぞれ実施した。
【0054】演奏を始めてから30秒経過したときの結
果を図15の表に示す。騒音計(測定用)は前もって校
正用騒音計で校正しておき、上記30秒間の最大騒音レ
ベル(単位;dB(A))を記録紙に打ち出した。この
結果からわかるように、第1,第5実施例とも、比較例
1,2に比して騒音を減ずることができた。これと同時
に、演奏席においては演奏に適した音量及び音質等を確
保できることも確認できた。
【0055】
【発明の効果】本発明に係るピアノ音の制御装置又は方
法によれば、ピアノ音の大部分を減音するとともに、ピ
アノ音の一部を演奏者の位置に直接導いている。従って
、騒音を防止しながら演奏者は通常通りの演奏音を聞く
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の正面図である。
【図2】第1実施例の断面図である。
【図3】第2実施例の断面図である。
【図4】第3実施例の正面図である。
【図5】第3実施例の断面図である。
【図6】第4実施例の正面図である。
【図7】第4実施例の断面図である。
【図8】第5実施例の斜視図である。
【図9】(a)は第5実施例の防音パネルの断面図、(
b)は同正面図である。
【図10】(a)は第5実施例の送音管の側面図、(b
)は同正面図である。
【図11】第6実施例の側面図である。
【図12】第7実施例の平面図である。
【図13】図12のA−A切断線における断面図である
【図14】図12のB−B切断線における断面図である
【図15】実施例と比較例の性能を比較する実験結果の
一覧表である。
【符号の説明】
1,20,30,40,80  ピアノ音の制御装置と
しての制御パネル 50,70  ピアノ音の制御装置 2,2a  ピアノ 3  響板 8,22,32  送音部 9,23,81  防音部 6,33,42,57,85  入口 12,43,58,86  出口 41  送音部としてのパイプ 51  防音部としての防音パネル 52,82  送音部としての送音管 53  防音部としての防音シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ピアノの響板に近接して設けられ、該
    響板から放射される音のエネルギの一部を受けて減音す
    る防音部と、前記響板に近接した入口と前記ピアノの演
    奏者に向けられる出口とを有し、前記響板から放射され
    る音のエネルギの一部を前記入口で受けて前記出口から
    解放する送音部とを具備するピアノ音の制御装置。
  2. 【請求項2】  前記防音部が、アップライト型ピアノ
    の背面を含む外面の一部を覆う可撓性の防音シートであ
    る請求項1記載のピアノ音の制御装置。
  3. 【請求項3】  ピアノの響板から放射される音のエネ
    ルギの一部を減音する防音部と前記音のエネルギの一部
    を演奏者に向けて解放する送音部とが一体に構成された
    防音パネルと、前記ピアノの下に敷く制振遮音台とを具
    備するピアノ音の制御装置。
  4. 【請求項4】  ピアノの響板から放射される音のエネ
    ルギの一部を受けて減音するとともに、前記音のエネル
    ギの一部を前記ピアノの演奏者に向けて解放するように
    したピアノ音の制御方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5335051A (en) * 1976-09-07 1978-04-01 Murata Machinery Ltd Conjugate coating thread and apparatus for producing same
JPS62109092A (ja) * 1985-11-07 1987-05-20 旭硝子株式会社 ピアノの吸音方法並びにピアノ用吸音板

Patent Citations (2)

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