JPH0433752B2 - - Google Patents
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- JPH0433752B2 JPH0433752B2 JP61173297A JP17329786A JPH0433752B2 JP H0433752 B2 JPH0433752 B2 JP H0433752B2 JP 61173297 A JP61173297 A JP 61173297A JP 17329786 A JP17329786 A JP 17329786A JP H0433752 B2 JPH0433752 B2 JP H0433752B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parts
- emulsion
- alcohol
- vinyl acetate
- ethylene
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
〈産業上の利用分野〉
本発明は改質されたセメント組成物に関するも
のである。さらに詳しくは、セメント組成物に特
定のアルコール、又はアルコール及びポリカルボ
ン酸塩を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体
エマルジヨンを混入することによりセメントとの
混和性が非常に優れ、陶磁器質タイルなどの接着
施工の接着剤性能、たとえば接着作業性、接着強
度、などを改良した改質されたセメント組成物に
関する。 〈従来の技術〉 陶磁器質タイル(以下「タイル」という。)は、
美観、耐久性の点で優れた仕上材として多用され
ているが、施工後の浮き、剥落などの事故に対す
る不安が常に問題視されている。タイルの接着施
工用接着剤としてはセメントモルタルもしくはセ
メントペーストが用いられるが、これらには下地
の吸水によるドライアウト防止と共にセメント混
合物に優れた保水性と可塑性および接着性増強を
付与する目的で水溶性のセルロース化合物、合成
樹脂エマルジヨン又はラテツクスなどの混入が広
く行われている。しかしながらこのような水溶性
のセルロース化合物、合成樹脂エマルジヨンを混
入してなるセメント組成物は接着剤として塗布し
た表面部から硬化し、表面部のみが皮膜によつて
形成されたような現象いわゆる皮張現象を呈しこ
の現象は低湿度で高温の状態ほど著しく、さらに
時間の経過とともに急速に進行する。一度皮張現
象を起こした接着層は可塑性を失い、張付けるタ
イルと接着剤のモルタルの密着が不十分となり硬
化後において弱い接着強度となり、施工タイルの
剥落事故の大きな原因の一つとなつていた。 施工タイルの剥落事故の防止については、施工
時一度に張付けるタイルの面積を出来るだけ小さ
くし、モルタルの皮張現象が発生する前に作業す
る必要がある。したがつて、それらの施工管理の
面倒なことおよび出来るだけ小さい面積での作業
という接着作業性の不良について改良がもとめら
れていた。このため出来るだけ長い間塗布した接
着剤のモルタルの皮張り現象を抑制する方法につ
いて種々検討され、たとえば特公昭58−52946号
公報では特定の水溶性セルロース化合物の組合せ
で特公昭59−2472号公報では特定の水溶性セルロ
ース化合物とグルコン酸カルシユウムの組合せで
改良する方法が提案されている。しかしながら、
これらの水溶性セルロース化合物においても十分
な皮張防止が出来ず、さらに長期の接着耐久性も
不十分である。 セメントモルタルもしくはセメントペーストに
混入される合成樹脂エマルジヨンはセメントとの
なじみやすさからポリビニルアルコールを分散系
に用いたエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンが好適であるがセメントの混和性において初
期は良いが比較的短期に流動性が低下する欠点が
あつた。 〈発明が解決しようとする問題点〉 上記の実情に鑑み、本発明が解決しようとする
問題点、即ち本発明の目的は、セメントとの混和
性向上と皮張防止による接着作業性の向上と、併
せて接着強度、接着耐久性を改質したセメント組
成物を提供することにある。 〈問題点を解決するための手段〉 本発明は、脂肪族アルコール、又は脂肪族アル
コール及びポリカルボン酸塩を含有するエチレン
−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンをセメント組
成物に混入してなる改質されたセメント組成物で
あつて、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンの樹脂固形分100重量部あたり脂肪族アルコ
ールを0.5〜7.0重量部含有し、脂肪族アルコール
の脂肪族基の炭素数が12〜20であり、ポリカルボ
ン酸塩がオレフインと不飽和ジカルボン酸無水物
の共重合体をアルカリ金属、アルカリ土類金属を
含有する化合物、アミン類、アンモニウム塩類又
はこれらの混合物で溶解してなるものである改質
されたセメント組成物に係るものである。 本発明において用いられるエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体エマルジヨンとは、ポリマーのガラス
転移温度Tgが−20〜+15℃の範囲のエチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジヨンである。Tgが
−20℃未満のものは接着力、特に耐熱接着力が劣
り、Tgが+15℃を超えるものはポリマーの耐水、
耐アルカリ性が劣ることから長期間の接着耐久性
が問題になる。 ここで共重合体としては通常、エチレン−酢酸
ビニル共重合体が使用されるが、Tgが上記範囲
内のものであれば、エチレン、酢酸ビニルの他に
共重合可能な酢酸ビニル以外のビニルエステル、
(メタ)アクリル酸エステル等を酢酸ビニル100部
(以下部はすべて重量部とする)に対し50部を越
えない範囲で使用した共重合体であつても良い
し、さらに(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタアクリ
レート、グリシジルメタアクリレート、スルフオ
ン酸アリル、スルフオン酸ビニルおよびこれらの
塩などの官能基を有するビニルモノマーを酢酸ビ
ニル100部に対し10部を越えない範囲で使用した
共重合体であつても良い。 かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンは、通常の乳化重合によつて得られるもので
あるがセメントへのなじみやすさから乳化分散剤
にポリビニルアルコールを使用したものが好まし
い。エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨン
に含有するポリカルボン酸塩はオレフインと不飽
和ジカルボン酸無水物の共重合体を、アルカリ金
属、アルカリ土類金属を含有する化合物、アミン
類、アンモニウム塩類又はこれらの混合物で溶解
してなるものである。たとえばイソブチレン−無
水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、イソアミレン−無水マレイン
酸共重合体で平均分子量が500〜20000のナトリウ
ム塩が好ましい。ポリカルボン酸塩の含有量はエ
チレン酢酸ビニル共重合体エマルジヨンの樹脂固
形物100部あたり0.5〜5.0部が必要で0.5部未満で
はセメントモルタルの混和性が不十分となり、
5.0部を越えると混和性は良好なものの連行空気
量が大きくなり接着力等が劣るようになる。又、
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンに含
有される脂肪族アルコールは脂肪族基の炭素数が
12〜20であることが必要であり、脂肪族基の炭素
数がこの範囲をはずれると目的とする効果が得ら
れない。炭素数12〜20の脂肪族基を有する脂肪族
アルコールとしては、動植物油脂やロウからつく
れる天然のアルコール、および石油化学によつて
つくられる合成アルコールがあり、例えばラウリ
ルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチル
アルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリ
ルアルコール、オレイルアルコール、ノナデシル
アルコール、エイコシルアルコール、などがあげ
られ、これらのアルコールはそれぞれ単独で用い
てもよいし、2種以上混合して用いてもよい。そ
して、これらのアルコールは通常の乳化剤で乳化
した状態で含有させることが好ましく、また含有
させる方法は単にエマルジヨンに添加、撹拌す
る、および乳化重合時に添加する等のいづれの方
法でも良い。 本発明においてエチレン−酢酸ビニル共重合体
エマルジヨンに対するアルコールの含有量はエチ
レン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンの樹脂固
形分100部あたり0.5〜7.0部が必要である。アル
コールの含有量が0.5部未満では皮張防止に効果
が小さく、7.0部を越えるとモルタルの下地およ
びタイルなどとの接着力が劣るようになる。アル
コール、又はアルコール及びポリカルボン酸塩を
含有したエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンとして、クレー、炭酸カルシウム、シリカ等
をアンチブロツキング剤としてスプレードライヤ
ーで粉末化したいわゆる再乳化性粉体も使用でき
る。これらのエマルジヨンをセメント組成物に混
入する量は特に制限はないが、一般的に用いられ
る量であれば十分である。 本発明の改良されたセメント組成物はセメント
とアルコールを含有するエチレン−酢酸ビニル共
重合体エマルジヨンの他にセメント組成物に通常
使用される各種骨材およびAE剤、防水剤、水溶
性高分子などの添加剤を含有することが出来る。
また本発明に使用されるセメントとは通常のポル
トランドセメント、白色セメント、アルミナセメ
ント、混合セメント、などの水硬性セメントの総
称であつてこれらのセメントが好適に使用され
る。 本発明の改質されたセメント組成物はタイル施
工用の接着剤のほか下地調製用セメントモルタ
ル、補修用セメントモルタルおよび一般セメント
モルタルさらにセメントモルタル塗継ぎ時のプラ
イマーなどにおいて十分な性能を発揮するもので
ある。 以下実施例によつてさらに本発明の改質された
セメント組成物に備わつている特性ないしは効果
を具体的に説明する。 〈実施例〉 実施例 1 ステアリルアルコール100部にエマルゲン 404
(花王(株)製、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル)10部、水330部を加え65℃に加温しホモジ
ナイザーにより乳化物を調製した。この乳化物を
保護コロイドに部分ケン化ポリビニルアルコール
を使用したポリマーのTgO℃、樹脂固形分55%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨン
100部に対し、6部添加し調製した。なお部およ
び%はそれぞれ重量部および重量%を表わす。 このエマルジヨンの樹脂固形分が粉体(ポルト
ランドセメント/5号硅砂/6号硅砂=100/
65/65)のセメントに対し5%になるように添加
混練したモルタルを、温度23℃、湿度65%の室内
にあらかじめ用意したコンクリート板に厚さ6mm
になるように塗りつけ、一定時間(オープンタイ
ム)ごとにタイル(小口平、外装用)を張り付け
て4週間後に付着力を測定した。またオープンタ
イを取らないでタイルを張り付けたものについて
4週間後の耐久性20サイクル(1サイクル:23
℃、水中18時間浸漬→−20℃、3時間→50℃、3
時間)の付着力を測定した。付着力はタイル表面
に鉄製アタツチメントをエポキシ接着剤で接着し
建研式引張試験機を用いて行つた。 実施例 2 ケン化度88モル%で重合度500および1700の部
分ケン化ポリビニルアルコールをそれぞれ酢酸ビ
ニルモノマー100部に対し2.5部および1.5部と実
施例1のステアリルアルコール乳化物を酢酸ビニ
ルモノマーに対し、12.8部を用いてエチレン加圧
下で乳化重合を行い、エチレン15%、酢酸ビニル
85%で樹脂固形分55.0%のエマルジヨンを得た。 このエマルジヨンを実施例−1と同様にタイル
接着を行つた。 比較例 1 実施例でステアリルアルコール乳化物を使用し
ないでほか全く同様に行つた。 比較例 2 市販のタイル張付モルタル用SBR(トマツクス
ーパー 固形分45.0%日本合成ゴム製)を用いて
実施例−1と同様にタイル接着を行つた。 比較例 3 比較例−2で用いたSRB100部に実施例−1で
用いたステアリルアルコールを4.9部添加し、実
施例−1と同様にタイル接着を行つた。 実施例 3 実施例−1に於いて、ステアリルアルコールの
代わりにセチルアルコールの乳化物を調製し、セ
チルアルコール乳化物の添加量を4.4部とした以
外は実施例−1と同様に行い、オープンタイムに
よる付着力を測定した。 比較例 4 実施例−3に於いて、セチルアルコール乳化物
添加量を0.9部とした以外は実施例−3と同様に
なつた。実施例−1〜3及び比較例−1〜4の結
果をまとめて第1表示す。
のである。さらに詳しくは、セメント組成物に特
定のアルコール、又はアルコール及びポリカルボ
ン酸塩を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体
エマルジヨンを混入することによりセメントとの
混和性が非常に優れ、陶磁器質タイルなどの接着
施工の接着剤性能、たとえば接着作業性、接着強
度、などを改良した改質されたセメント組成物に
関する。 〈従来の技術〉 陶磁器質タイル(以下「タイル」という。)は、
美観、耐久性の点で優れた仕上材として多用され
ているが、施工後の浮き、剥落などの事故に対す
る不安が常に問題視されている。タイルの接着施
工用接着剤としてはセメントモルタルもしくはセ
メントペーストが用いられるが、これらには下地
の吸水によるドライアウト防止と共にセメント混
合物に優れた保水性と可塑性および接着性増強を
付与する目的で水溶性のセルロース化合物、合成
樹脂エマルジヨン又はラテツクスなどの混入が広
く行われている。しかしながらこのような水溶性
のセルロース化合物、合成樹脂エマルジヨンを混
入してなるセメント組成物は接着剤として塗布し
た表面部から硬化し、表面部のみが皮膜によつて
形成されたような現象いわゆる皮張現象を呈しこ
の現象は低湿度で高温の状態ほど著しく、さらに
時間の経過とともに急速に進行する。一度皮張現
象を起こした接着層は可塑性を失い、張付けるタ
イルと接着剤のモルタルの密着が不十分となり硬
化後において弱い接着強度となり、施工タイルの
剥落事故の大きな原因の一つとなつていた。 施工タイルの剥落事故の防止については、施工
時一度に張付けるタイルの面積を出来るだけ小さ
くし、モルタルの皮張現象が発生する前に作業す
る必要がある。したがつて、それらの施工管理の
面倒なことおよび出来るだけ小さい面積での作業
という接着作業性の不良について改良がもとめら
れていた。このため出来るだけ長い間塗布した接
着剤のモルタルの皮張り現象を抑制する方法につ
いて種々検討され、たとえば特公昭58−52946号
公報では特定の水溶性セルロース化合物の組合せ
で特公昭59−2472号公報では特定の水溶性セルロ
ース化合物とグルコン酸カルシユウムの組合せで
改良する方法が提案されている。しかしながら、
これらの水溶性セルロース化合物においても十分
な皮張防止が出来ず、さらに長期の接着耐久性も
不十分である。 セメントモルタルもしくはセメントペーストに
混入される合成樹脂エマルジヨンはセメントとの
なじみやすさからポリビニルアルコールを分散系
に用いたエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンが好適であるがセメントの混和性において初
期は良いが比較的短期に流動性が低下する欠点が
あつた。 〈発明が解決しようとする問題点〉 上記の実情に鑑み、本発明が解決しようとする
問題点、即ち本発明の目的は、セメントとの混和
性向上と皮張防止による接着作業性の向上と、併
せて接着強度、接着耐久性を改質したセメント組
成物を提供することにある。 〈問題点を解決するための手段〉 本発明は、脂肪族アルコール、又は脂肪族アル
コール及びポリカルボン酸塩を含有するエチレン
−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンをセメント組
成物に混入してなる改質されたセメント組成物で
あつて、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンの樹脂固形分100重量部あたり脂肪族アルコ
ールを0.5〜7.0重量部含有し、脂肪族アルコール
の脂肪族基の炭素数が12〜20であり、ポリカルボ
ン酸塩がオレフインと不飽和ジカルボン酸無水物
の共重合体をアルカリ金属、アルカリ土類金属を
含有する化合物、アミン類、アンモニウム塩類又
はこれらの混合物で溶解してなるものである改質
されたセメント組成物に係るものである。 本発明において用いられるエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体エマルジヨンとは、ポリマーのガラス
転移温度Tgが−20〜+15℃の範囲のエチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジヨンである。Tgが
−20℃未満のものは接着力、特に耐熱接着力が劣
り、Tgが+15℃を超えるものはポリマーの耐水、
耐アルカリ性が劣ることから長期間の接着耐久性
が問題になる。 ここで共重合体としては通常、エチレン−酢酸
ビニル共重合体が使用されるが、Tgが上記範囲
内のものであれば、エチレン、酢酸ビニルの他に
共重合可能な酢酸ビニル以外のビニルエステル、
(メタ)アクリル酸エステル等を酢酸ビニル100部
(以下部はすべて重量部とする)に対し50部を越
えない範囲で使用した共重合体であつても良い
し、さらに(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタアクリ
レート、グリシジルメタアクリレート、スルフオ
ン酸アリル、スルフオン酸ビニルおよびこれらの
塩などの官能基を有するビニルモノマーを酢酸ビ
ニル100部に対し10部を越えない範囲で使用した
共重合体であつても良い。 かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンは、通常の乳化重合によつて得られるもので
あるがセメントへのなじみやすさから乳化分散剤
にポリビニルアルコールを使用したものが好まし
い。エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨン
に含有するポリカルボン酸塩はオレフインと不飽
和ジカルボン酸無水物の共重合体を、アルカリ金
属、アルカリ土類金属を含有する化合物、アミン
類、アンモニウム塩類又はこれらの混合物で溶解
してなるものである。たとえばイソブチレン−無
水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、イソアミレン−無水マレイン
酸共重合体で平均分子量が500〜20000のナトリウ
ム塩が好ましい。ポリカルボン酸塩の含有量はエ
チレン酢酸ビニル共重合体エマルジヨンの樹脂固
形物100部あたり0.5〜5.0部が必要で0.5部未満で
はセメントモルタルの混和性が不十分となり、
5.0部を越えると混和性は良好なものの連行空気
量が大きくなり接着力等が劣るようになる。又、
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンに含
有される脂肪族アルコールは脂肪族基の炭素数が
12〜20であることが必要であり、脂肪族基の炭素
数がこの範囲をはずれると目的とする効果が得ら
れない。炭素数12〜20の脂肪族基を有する脂肪族
アルコールとしては、動植物油脂やロウからつく
れる天然のアルコール、および石油化学によつて
つくられる合成アルコールがあり、例えばラウリ
ルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチル
アルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリ
ルアルコール、オレイルアルコール、ノナデシル
アルコール、エイコシルアルコール、などがあげ
られ、これらのアルコールはそれぞれ単独で用い
てもよいし、2種以上混合して用いてもよい。そ
して、これらのアルコールは通常の乳化剤で乳化
した状態で含有させることが好ましく、また含有
させる方法は単にエマルジヨンに添加、撹拌す
る、および乳化重合時に添加する等のいづれの方
法でも良い。 本発明においてエチレン−酢酸ビニル共重合体
エマルジヨンに対するアルコールの含有量はエチ
レン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンの樹脂固
形分100部あたり0.5〜7.0部が必要である。アル
コールの含有量が0.5部未満では皮張防止に効果
が小さく、7.0部を越えるとモルタルの下地およ
びタイルなどとの接着力が劣るようになる。アル
コール、又はアルコール及びポリカルボン酸塩を
含有したエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ヨンとして、クレー、炭酸カルシウム、シリカ等
をアンチブロツキング剤としてスプレードライヤ
ーで粉末化したいわゆる再乳化性粉体も使用でき
る。これらのエマルジヨンをセメント組成物に混
入する量は特に制限はないが、一般的に用いられ
る量であれば十分である。 本発明の改良されたセメント組成物はセメント
とアルコールを含有するエチレン−酢酸ビニル共
重合体エマルジヨンの他にセメント組成物に通常
使用される各種骨材およびAE剤、防水剤、水溶
性高分子などの添加剤を含有することが出来る。
また本発明に使用されるセメントとは通常のポル
トランドセメント、白色セメント、アルミナセメ
ント、混合セメント、などの水硬性セメントの総
称であつてこれらのセメントが好適に使用され
る。 本発明の改質されたセメント組成物はタイル施
工用の接着剤のほか下地調製用セメントモルタ
ル、補修用セメントモルタルおよび一般セメント
モルタルさらにセメントモルタル塗継ぎ時のプラ
イマーなどにおいて十分な性能を発揮するもので
ある。 以下実施例によつてさらに本発明の改質された
セメント組成物に備わつている特性ないしは効果
を具体的に説明する。 〈実施例〉 実施例 1 ステアリルアルコール100部にエマルゲン 404
(花王(株)製、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル)10部、水330部を加え65℃に加温しホモジ
ナイザーにより乳化物を調製した。この乳化物を
保護コロイドに部分ケン化ポリビニルアルコール
を使用したポリマーのTgO℃、樹脂固形分55%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨン
100部に対し、6部添加し調製した。なお部およ
び%はそれぞれ重量部および重量%を表わす。 このエマルジヨンの樹脂固形分が粉体(ポルト
ランドセメント/5号硅砂/6号硅砂=100/
65/65)のセメントに対し5%になるように添加
混練したモルタルを、温度23℃、湿度65%の室内
にあらかじめ用意したコンクリート板に厚さ6mm
になるように塗りつけ、一定時間(オープンタイ
ム)ごとにタイル(小口平、外装用)を張り付け
て4週間後に付着力を測定した。またオープンタ
イを取らないでタイルを張り付けたものについて
4週間後の耐久性20サイクル(1サイクル:23
℃、水中18時間浸漬→−20℃、3時間→50℃、3
時間)の付着力を測定した。付着力はタイル表面
に鉄製アタツチメントをエポキシ接着剤で接着し
建研式引張試験機を用いて行つた。 実施例 2 ケン化度88モル%で重合度500および1700の部
分ケン化ポリビニルアルコールをそれぞれ酢酸ビ
ニルモノマー100部に対し2.5部および1.5部と実
施例1のステアリルアルコール乳化物を酢酸ビニ
ルモノマーに対し、12.8部を用いてエチレン加圧
下で乳化重合を行い、エチレン15%、酢酸ビニル
85%で樹脂固形分55.0%のエマルジヨンを得た。 このエマルジヨンを実施例−1と同様にタイル
接着を行つた。 比較例 1 実施例でステアリルアルコール乳化物を使用し
ないでほか全く同様に行つた。 比較例 2 市販のタイル張付モルタル用SBR(トマツクス
ーパー 固形分45.0%日本合成ゴム製)を用いて
実施例−1と同様にタイル接着を行つた。 比較例 3 比較例−2で用いたSRB100部に実施例−1で
用いたステアリルアルコールを4.9部添加し、実
施例−1と同様にタイル接着を行つた。 実施例 3 実施例−1に於いて、ステアリルアルコールの
代わりにセチルアルコールの乳化物を調製し、セ
チルアルコール乳化物の添加量を4.4部とした以
外は実施例−1と同様に行い、オープンタイムに
よる付着力を測定した。 比較例 4 実施例−3に於いて、セチルアルコール乳化物
添加量を0.9部とした以外は実施例−3と同様に
なつた。実施例−1〜3及び比較例−1〜4の結
果をまとめて第1表示す。
【表】
実施例 4
実施例−1で用いたアルコールを含有のエマル
ジヨン100部さらにSNデイスパーザント 5045
(サンノプコ社、ジイソブチレン−無水マレイン
酸共重合体のナトリウム塩平均分子量1230、有効
成分25%)を2部添加してエマルジヨンを調製し
た。このエマルジヨンを実施例1と同様にオーブ
ンタイムによるタイルの付着力測定とセメント混
和安定性として混練のモルタル混練直後と60分間
経過後のフロー値(JIS R5021)を測定した。 実施例 5 実施例−2で用いたアルコールの含有エマルジ
ヨンで実施例−4と同様に行つた。 実施例 6 実施例3で用いたアルコール含有のエマルジヨ
ン100部さらにデモール EP(花王(株)製、ジイソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体のナトリウム
塩平均分子量10000、有効成分25%)を2部添加
してエマルジヨンを調製し実施例4と同様に行つ
た。 実施例−4〜6の結果を第2表にまとめて示
す。
ジヨン100部さらにSNデイスパーザント 5045
(サンノプコ社、ジイソブチレン−無水マレイン
酸共重合体のナトリウム塩平均分子量1230、有効
成分25%)を2部添加してエマルジヨンを調製し
た。このエマルジヨンを実施例1と同様にオーブ
ンタイムによるタイルの付着力測定とセメント混
和安定性として混練のモルタル混練直後と60分間
経過後のフロー値(JIS R5021)を測定した。 実施例 5 実施例−2で用いたアルコールの含有エマルジ
ヨンで実施例−4と同様に行つた。 実施例 6 実施例3で用いたアルコール含有のエマルジヨ
ン100部さらにデモール EP(花王(株)製、ジイソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体のナトリウム
塩平均分子量10000、有効成分25%)を2部添加
してエマルジヨンを調製し実施例4と同様に行つ
た。 実施例−4〜6の結果を第2表にまとめて示
す。
【表】
実施例 7
実施例−1のステアリルアルコールに替えてセ
チルアルコールの乳化物を調製し実施例−1と同
様に行いオープンタイムによる付着力を測定し
た。 比較例 5 実施例−3に於いてセチルアルコール乳化物の
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンの添
加量を22部としたほか同様に行つた。 比較例 6 実施例−1に於いてステアリルアルコールに替
えてデシルアルコールの乳化物を調整し、実施例
−1と同様に行いオープンタイムによる付着力を
測定した。 実施例 8 実施例−1のエマルジヨンに替えて保護コロイ
ドにポリビニルアールコールを用いた塩化ビニル
含有量15%でポリマーのTg5℃のエチレン−酢酸
ビニル塩化ビニル共重合体エマルジヨンを使用し
たほか実施例−1と同様にオープンタイムによる
付着力を測定した。 実施例 9 実施例−1の粉体配合をポルトランドセメント
100部、硅砂5号 20部、硅砂6号 60部、硅砂
7号 20部、左官用メチルセルロース0.2部とし
たほかは実施例−1と同様に行いオープンタイム
による付着力を測定した。 比較例 7 実施例−6に於いてステアリルアルコール乳化
物を使用しないほか同様に行つた。 実施例−7〜9、比較例−5〜7の結果を第3
表にまとめて示す。 実施例 10 実施例−8で用いたアルコール含有エマルジヨ
ン100部さらにSNデイスパーザント 5045を2部
添加したエマルジヨンで実施例−4と同様に行つ
た。 実施例 11 実施例−9で用いたアルコール含有エマルジヨ
ン100部さらにデモール EPを2部添加したエマ
ルジヨンで、実施例−9で用いた粉体で実施例−
4と同様に行つた。 比較例 8 比較例−6で用いたアルコール含有エマルジヨ
ン100部さらにSNデイスパーザント A5045を2
部添加したエマルジヨンで実施例−4と同様に行
つた。 比較例 9 実施例−1で用いたエマルジヨン100部さらに
SNデイスパーザント 5045を2部添加したエマ
ルジヨンで実施例−9で用いた粉体で実施例−4
と同様に行つた。実施例−10〜11、比較例−8〜
9の結果を第4表にまとめて示す。 実施例、比較例で明らかなごとく、エチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジヨンにステアリルア
ルコール、セチルアルコールなどの脂肪族アルコ
ールを添加することにより、オープンタイムを取
つても十分なタイル付着力が得られること、およ
び脂肪族アルコールとポリカルボン酸塩を添加す
ることにより、十分なセメント混和安定性とオー
プンタイムを取つても十分なタイル付着力が得ら
れることがわかる。 〈発明の効果〉 以上の如く、本発明により十分なセメント混和
安定性と十分な皮張防止、接着強度及び接着耐久
性を有する改質されたセメント組成物が提供され
る。
チルアルコールの乳化物を調製し実施例−1と同
様に行いオープンタイムによる付着力を測定し
た。 比較例 5 実施例−3に於いてセチルアルコール乳化物の
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンの添
加量を22部としたほか同様に行つた。 比較例 6 実施例−1に於いてステアリルアルコールに替
えてデシルアルコールの乳化物を調整し、実施例
−1と同様に行いオープンタイムによる付着力を
測定した。 実施例 8 実施例−1のエマルジヨンに替えて保護コロイ
ドにポリビニルアールコールを用いた塩化ビニル
含有量15%でポリマーのTg5℃のエチレン−酢酸
ビニル塩化ビニル共重合体エマルジヨンを使用し
たほか実施例−1と同様にオープンタイムによる
付着力を測定した。 実施例 9 実施例−1の粉体配合をポルトランドセメント
100部、硅砂5号 20部、硅砂6号 60部、硅砂
7号 20部、左官用メチルセルロース0.2部とし
たほかは実施例−1と同様に行いオープンタイム
による付着力を測定した。 比較例 7 実施例−6に於いてステアリルアルコール乳化
物を使用しないほか同様に行つた。 実施例−7〜9、比較例−5〜7の結果を第3
表にまとめて示す。 実施例 10 実施例−8で用いたアルコール含有エマルジヨ
ン100部さらにSNデイスパーザント 5045を2部
添加したエマルジヨンで実施例−4と同様に行つ
た。 実施例 11 実施例−9で用いたアルコール含有エマルジヨ
ン100部さらにデモール EPを2部添加したエマ
ルジヨンで、実施例−9で用いた粉体で実施例−
4と同様に行つた。 比較例 8 比較例−6で用いたアルコール含有エマルジヨ
ン100部さらにSNデイスパーザント A5045を2
部添加したエマルジヨンで実施例−4と同様に行
つた。 比較例 9 実施例−1で用いたエマルジヨン100部さらに
SNデイスパーザント 5045を2部添加したエマ
ルジヨンで実施例−9で用いた粉体で実施例−4
と同様に行つた。実施例−10〜11、比較例−8〜
9の結果を第4表にまとめて示す。 実施例、比較例で明らかなごとく、エチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジヨンにステアリルア
ルコール、セチルアルコールなどの脂肪族アルコ
ールを添加することにより、オープンタイムを取
つても十分なタイル付着力が得られること、およ
び脂肪族アルコールとポリカルボン酸塩を添加す
ることにより、十分なセメント混和安定性とオー
プンタイムを取つても十分なタイル付着力が得ら
れることがわかる。 〈発明の効果〉 以上の如く、本発明により十分なセメント混和
安定性と十分な皮張防止、接着強度及び接着耐久
性を有する改質されたセメント組成物が提供され
る。
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 脂肪族アルコール、又は脂肪族アルコール及
びポリカルボン酸塩を含有するエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体エマルジヨンをセメント組成物に混
入してなる改質されたセメント組成物であつて、
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨンの樹
脂固形分100重量部あたり脂肪族アルコールを0.5
〜0.7重量部含有し、脂肪族アルコールの脂肪族
基の炭素数が12〜20であり、ポリカルボン酸塩が
オレフインと不飽和ジカルボン酸無水物の共重合
体をアルカリ金属、アルカリ土類金属を含有する
化合物、アミン類、アンモニウム塩類又はこれら
の混合物で溶解してなるものである改質されたセ
メント組成物。 2 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨン
の樹脂固形分100重量部あたり、脂肪族アルコー
ルを0.5〜7.0重量部含有し、かつポリカルボン酸
塩を0.5〜5.0重量部含有することを特徴とする特
許請求の範囲第1項記載の改質されたセメント組
成物。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18453285 | 1985-08-22 | ||
| JP60-184532 | 1985-08-22 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62123050A JPS62123050A (ja) | 1987-06-04 |
| JPH0433752B2 true JPH0433752B2 (ja) | 1992-06-03 |
Family
ID=16154844
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17329786A Granted JPS62123050A (ja) | 1985-08-22 | 1986-07-23 | 改質されたセメント組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62123050A (ja) |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5556050A (en) * | 1978-10-19 | 1980-04-24 | Nippon Synthetic Chem Ind | Workability improved mortar composition |
| JPS5655441A (en) * | 1979-10-09 | 1981-05-16 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | Curable emulsion composition |
| JPS59102846A (ja) * | 1982-11-30 | 1984-06-14 | 松本 栄世 | 改質されたセメント組成物およびセメント製品 |
| JPS6071559A (ja) * | 1983-09-28 | 1985-04-23 | 日本ゼオン株式会社 | モルタル配合物の製造方法 |
-
1986
- 1986-07-23 JP JP17329786A patent/JPS62123050A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62123050A (ja) | 1987-06-04 |
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