JPH0433771B2 - - Google Patents
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- JPH0433771B2 JPH0433771B2 JP60267376A JP26737685A JPH0433771B2 JP H0433771 B2 JPH0433771 B2 JP H0433771B2 JP 60267376 A JP60267376 A JP 60267376A JP 26737685 A JP26737685 A JP 26737685A JP H0433771 B2 JPH0433771 B2 JP H0433771B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- ethylbiphenyl
- biphenyl
- inert gas
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- Prior art date
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、エチルビフエニル類の製造方法に係
り、更に詳しくはビフエニルとエチルベンゼン類
をトランスアルキル化反応させることによりエチ
ルビフエニル類を製造する方法に関する。 [従来の技術] エチルビフエニル類は、熱媒体、感圧複写紙用
溶剤、絶縁油、作動流体用潤滑油等として有用で
あるほか、これを脱水素して得られるビニルビフ
エニル類あるいはこれを水素添加して得られるエ
チルビシクロヘキシル類等の原料としても有用で
ある。そして、これらの用途には熱安定性に優
れ、臭気及び腐蝕が少ないことが要求される。 ビフエニルとエチルベンゼン類をトランスアル
キル化反応させてエチルビフエニル類を製造する
際には、モノエチルビフエニルのほかに、ジエチ
ルビフエニル、トリエチルビフエニル、9−メチ
ルフリオレン等の副生物が生ずることが知られて
いる。また、モノエチルビフエニルにはo−体、
m−体、p−体の3種の異性体が存在することも
知られている。 ところで、9−メチルフルオレンはモノエチル
ビフエニルと沸点の接近した不純物であるりばか
りでなく、熱安定性が不良であり、しかも容易に
ハイドロパーオキサイドを形成するため、その生
成をできるだけ抑制することが望ましい。また、
o−エチルビフエニルは熱安定性が不良であり、
これが多量に混入したものは熱媒体用としては満
足し得ない。p−エチルビフエニルは熱安定性は
良好であるが、凝固点が高く、これが著しく多量
に存在したものは熱媒体、絶縁体、溶剤あるいは
潤滑油として適さない。 アメリカ特許第3636179号は、o−エチルビフ
エニルの生成を約1重量%以下の少量とすると共
に、9−メチルフルオレンの生成を数%程度にと
どめるエチルビフエニル類の製造法を提案してい
る。この方法は、熱媒体その他の用途に好適なエ
チルビフエニル類を与えることのできる方法であ
るが、9−メチルフルオレンの生成量を満足し得
る程度に十分低くとどめようとれば、反応率を低
くせざるを得ないという問題がある。また、本発
明者らの研究によれば、公知の方法でビフエニル
とエチルベンゼン類とをフリーデルクラフツ触
媒、特に塩化アルミニウムや臭化アルミニウムを
含むフリーデルクラフツ触媒の存在下にトランス
アルキル化反応させて得られたエチルビフエニル
類を含む反応生成物中には、9−メチルフルオレ
ンのほか、製品の品質及び利用過程で好ましくな
い化合物、特に反応装置、配管等の腐蝕を促進す
る物質(以下腐蝕促進物質)が生成することが判
明し、これがエチルビフエニル類留分に混入する
ことがあることが認められた。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、熱安定性に優れ、腐蝕促進物
質の生成の少ないエチルビフエニル類の製造方法
を提供すること、熱媒体、溶剤、絶縁油、潤滑油
等の用途に適したエチルビフエニル類を製造する
こと、及び、エチルビフエニル類を収率よく製造
する方法を提供することにある。 [問題を解決するための手段] 本発明は、ビフエニルとエチルベンゼン類とを
塩化アルミニウム又は臭化アルミニウムを含むフ
リーデルクラフツ触媒の存在下でトランスアルキ
ル化反応させるに当たり、反応中反応器に不活性
ガスを連続的に流通させて酸素ガスを実質的に含
有しない不活性ガスの雰囲気とし、この雰囲気下
で反応させて得られた反応生成物を水洗後、蒸溜
分離するエチルビフエニル類の製造方法であり、
特に、ビフエニル1モルに対してエチルベンゼン
類をエチル基換算で1.3〜3.6モル存在させ、酸素
ガスを実質的に含有しない不活性ガスの雰囲気下
反応温度80〜150℃で、かつ、生成物中のm−エ
チルビフエニル/p−エチルビフエニル比が0.3
〜1.6の範囲となるように反応させて得られた反
応生成物を水洗後、蒸溜分解することにより達成
される。 本発明では、ビフエニルとエチルベンゼン類の
トランスアルキル化反応によりエチルビフエニル
類を製造する。ここで、使用するエチルベンゼン
類としては、エチルベンゼン、ジエチルベンゼ
ン、トリエチルベンゼン、エチルトルエンあるい
はジエチルトルエン等の1又は2以上のエチル置
換体が使用できる。工業的にはベンゼンとエチレ
ンとよりエチルベンゼンを製造する際に副生する
ポリエチルベンゼン類が望ましく、このポリエチ
ルベンゼンはジエチルベンゼンを主体とし少量の
エチルベンゼン、トリエチルベンゼン及びテトラ
エチルベンゼンを含有している。 ビフエニルに対するエチルベンゼン類の使用量
は、エチルベンゼン類をエチル基換算した場合、
すなわちジエチルベンゼン1モルを2モルとし
て、トリエチルベンゼン1モルを3モルとて計算
した場合、ビフエニル1モルに対してエチルベン
ゼン類を1.3〜4モル、好ましくは2〜3モル使
用する。エチルベンゼン類が1.3モルより少ない
とビフエニルの反応率を高めたとき、9−メチル
フルオレンの生成割合が比較的多くなり、かつ、
腐蝕促進物質も多くなる傾向がある。また、ビフ
エニル1モルに対してエチルベンゼンを4モルよ
り多く使用することは、未反応のエチルベンゼン
類が増大するだけでなく、p−エチルビフエニル
の生成割合も増大する。 トランスアルキル化反応はフリーデルクラフツ
触媒の存在下で実施される。フリーデルクラフツ
触媒としては、塩化アルミニウムや臭化アルミニ
ウムが使用される。フリーデルクラフツ触媒の使
用量は、ビフエニル1モルに対し0.005〜0.1モ
ル、好ましくは0.01〜0.05モルである。 また、トランスアルキル化反応は酸素ガスを実
質的に含有しない不活性ガスの雰囲気下で実施さ
れる。通常、トランスアルキル化反応はバツチ式
又は連続式で行なわれるが、いずれにしても触
媒、原料と反応生成物が液相中に存在し、原料又
は反応生成物の蒸気を主とする成分が気相中に存
在することが多い。しかしながら、発明者らの研
究によれば、気相中に空気に由来する酸素ガスが
1容量%程度の少量でも混入していると、9−メ
チルフルオレン等の熱安定性悪化物質や腐蝕促進
物質の生成も促進され、これに対して、酸素ガス
を実質的に含有しない不活性ガスの雰囲気下で行
うと、これらの生成が著しく減少することが見出
された。この腐蝕促進物質は、化学構造的には明
らかにされていないが、フリーデルクラフツ反応
の副反応生成物、特にハロゲン化物や使用環境で
の反応生成物、例えば酸化生成物が直接、間接に
関与していると考えられる。また、これらの腐蝕
促進物質の反応装置、配管及び槽類の腐蝕に対す
る作用機構も不明であるが、その腐蝕促進機能は
長期間に亘つて持続するようである。 従つて、本発明では酸素ガスを実質的に含有し
ない不活性ガスとして、例えば窒素ガス、アルゴ
ンガス、水素ガス、メタンガス等の雰囲気で実施
される。好ましい不活性ガスは窒素ガスである。
この不活性ガスは、反応中、連続的に反応器に流
通させることが好ましく、液相部分に吹き込むよ
うに流通させれば、反応系の攪拌も同時に行える
ほか、液相中に溶在している酸素ガスを追い出す
上でも有利である。この不活性ガスの流通量は、
反応器の形状、特にシール性によつても異なる
が、常に反応器気相部分の酸素ガス濃度を0.5容
量%以下に保つことが望ましい。 なお、このような酸素ガス濃度は反応系をリフ
ラツクスすることによつても得ることが可能な場
合もあるが、不活性ガス雰囲気下でリフラツクス
しない限り効果は生ぜず、不活性ガスの流通は不
可欠である。また、原料ビフエニル又はポリエチ
ルベンゼンについても、酸素ガスの溶存を防止す
る観点から、輸送中や貯蔵中、窒素等の不活性ガ
スでシールしておくことが好ましい。 トランスアルキル化反応は反応温度80〜150℃、
好ましくは100〜130℃で実施される。反応温度が
80℃より低いと反応速度が遅く、また、140℃よ
り高いとエチルベンゼン類の蒸気圧が高くなり、
反応系外への流出を防ぐため加圧することが必要
となる。 本発明においては、反応率はm−エチルビフエ
ニル/p−エチルビフエニル比(以下、m/p比
という)が0.3〜1.6の範囲となるように制御す
る。9−メチルフルオレンの生成割合は反応率を
高めることによつて一般に上昇するが、その割合
は他の反応条件によつて異なる。従つて、反応率
を制御することにより9−メチルフルオレンの生
成を制御することは、反応条件によつては不必要
に反応率を低く制限することになり明らかに不利
である。本発明者らは、上記のような反応条件の
下では、m/p比を制御すれば他の反応条件の如
何に係らず、9−メチルフルオレンの生成割合を
一定以下にすることができることを見い出した。
すなわち、m/p比を1.6以下にすれば9−メチ
ルフルオレンの生成割合を原料ビフエニルに対す
る選択率で表わして10%以下とすることができる
が、1.6以上にすると9−メチルフルオレンの生
成割合が急激に増大する。反対に、m/p比を
0.3より小さくすると、p−エチルビフエニル類
の割合が多くなり、凝固点が高くなるほか、エチ
ルビフエニル類の生成率が低くなる。従つて、
m/p比は、0.3〜1.6、好ましくは0.6〜1.2の範
囲になるように制御して反応させる。m/p比
は、同一条件であれば反応率を高めるに従つて高
くなる。ビフエニル1モルに対するエチルベンゼ
ン類がエチル基換算で1.5モルのとき、m/p比
0.3がビフエニル反応率50%前後に相当し、そし
て、m/p比0.6、1.2及び1.6がビフエニル反応率
60%前後、70%前後及び75%前後にそれぞれ相当
する。また、ビフエニル1モルにに対するエチル
ベンゼン類がエチル基換算で3モルのとき、m/
p比0.3及び0.6がそれぞれビフエニル反応率70%
前後及び80%前後に相当する。 本発明において、反応生成物の組成を変えるた
めに、予め反応系内にジエチルビフエニル等を含
む留分をビフエニル1モルに対し0.3モル以下の
割合でリサイクルすることもできる。 トランスアルキル化反応終了後、反応生成物は
フリーデルクラフツ触媒の水洗等により除去した
後、蒸溜して各留分に分離することが望ましい。 蒸溜では、反応条件によるが、ベンゼン留分、
エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリエチル
ベンゼン等からなるエチルベンゼン類留分、ビフ
エニル留分、m−エチルビフエニル及びp−エチ
ルビフエニルを主成分とするエチルビフエニル類
留分、ジエチルビフエニル留分及びトリエチルビ
フエニル留分等に分離することができる。ここ
で、エチルベンゼン類留分及ビフエニル留分は反
応系に循環させることが好ましく、ジエチルビフ
エニル留分の一部又は全部も反応系に循環させる
ことができる。 このようにして得られたエチルビフエニル類留
分は、9−メチルフルオレン等の副生物の含有量
が少なく、腐蝕促進物質も著しく少なく、また、
凝固点も高くないので、熱媒体、溶剤、絶縁油等
の用途に好適に使用することができる。また、副
生物が少ないため、水添加あるいは脱水素反応の
原料としても有利に使用することができる。 [実施例] 以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明方
法を説明する。 実施例 1〜6 ビフエニル、ベンゼンとエチレンからのエチル
ベンゼン製造工程で副生した平均エチル基数2.1
前後のポリエチルベンゼン及び塩化アルミニウム
を還流用コンデンサ−攪拌機及び不活性ガス吹き
込みノズルを備えた三ツ口フラスコに装入し、窒
素ガスを反応液中に吹き込みつつ攪拌しながら、
所定の温度に昇温させ、引き続いて窒素ガス雰囲
気下、第1表に示す条件でトランスアルキル化反
応を行つた。 所定時間毎及び反応終了後に反応液を採取し、
これを水洗いして塩化アンモニウムを除去した
後、ガスクロマトグラフイによる分析を行つた。
結果を第2表に示す。 また、反応終了後、反応生成物を冷却及び水洗
した後、これを蒸溜して280〜295℃のモノエチル
ビフエニル留分を採取すると共に、中心留分であ
る286〜290℃留分の分析を行つた。結果第3表に
示す。 さらに、テスト材質としてSUS304を使用し、
上記各実施例で得られた286〜290℃留分を用い、
温度範囲150〜200℃で平均温度180℃の条件で1
年間腐蝕テストを行つた。結果を第4表に示す。 なお、各比較例は、空気雰囲気下でトランスア
ルキル化を行つた以外は各実施例の場合と同様に
して行つた。トランスアルキル化反応の条件を第
1表に、反応液のガスクロマトグラフイの分析結
果を第2表に、286〜290℃の留分の分析結果を第
3表に、また、腐蝕テストの結果を第4表にそれ
ぞれ示す。
り、更に詳しくはビフエニルとエチルベンゼン類
をトランスアルキル化反応させることによりエチ
ルビフエニル類を製造する方法に関する。 [従来の技術] エチルビフエニル類は、熱媒体、感圧複写紙用
溶剤、絶縁油、作動流体用潤滑油等として有用で
あるほか、これを脱水素して得られるビニルビフ
エニル類あるいはこれを水素添加して得られるエ
チルビシクロヘキシル類等の原料としても有用で
ある。そして、これらの用途には熱安定性に優
れ、臭気及び腐蝕が少ないことが要求される。 ビフエニルとエチルベンゼン類をトランスアル
キル化反応させてエチルビフエニル類を製造する
際には、モノエチルビフエニルのほかに、ジエチ
ルビフエニル、トリエチルビフエニル、9−メチ
ルフリオレン等の副生物が生ずることが知られて
いる。また、モノエチルビフエニルにはo−体、
m−体、p−体の3種の異性体が存在することも
知られている。 ところで、9−メチルフルオレンはモノエチル
ビフエニルと沸点の接近した不純物であるりばか
りでなく、熱安定性が不良であり、しかも容易に
ハイドロパーオキサイドを形成するため、その生
成をできるだけ抑制することが望ましい。また、
o−エチルビフエニルは熱安定性が不良であり、
これが多量に混入したものは熱媒体用としては満
足し得ない。p−エチルビフエニルは熱安定性は
良好であるが、凝固点が高く、これが著しく多量
に存在したものは熱媒体、絶縁体、溶剤あるいは
潤滑油として適さない。 アメリカ特許第3636179号は、o−エチルビフ
エニルの生成を約1重量%以下の少量とすると共
に、9−メチルフルオレンの生成を数%程度にと
どめるエチルビフエニル類の製造法を提案してい
る。この方法は、熱媒体その他の用途に好適なエ
チルビフエニル類を与えることのできる方法であ
るが、9−メチルフルオレンの生成量を満足し得
る程度に十分低くとどめようとれば、反応率を低
くせざるを得ないという問題がある。また、本発
明者らの研究によれば、公知の方法でビフエニル
とエチルベンゼン類とをフリーデルクラフツ触
媒、特に塩化アルミニウムや臭化アルミニウムを
含むフリーデルクラフツ触媒の存在下にトランス
アルキル化反応させて得られたエチルビフエニル
類を含む反応生成物中には、9−メチルフルオレ
ンのほか、製品の品質及び利用過程で好ましくな
い化合物、特に反応装置、配管等の腐蝕を促進す
る物質(以下腐蝕促進物質)が生成することが判
明し、これがエチルビフエニル類留分に混入する
ことがあることが認められた。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、熱安定性に優れ、腐蝕促進物
質の生成の少ないエチルビフエニル類の製造方法
を提供すること、熱媒体、溶剤、絶縁油、潤滑油
等の用途に適したエチルビフエニル類を製造する
こと、及び、エチルビフエニル類を収率よく製造
する方法を提供することにある。 [問題を解決するための手段] 本発明は、ビフエニルとエチルベンゼン類とを
塩化アルミニウム又は臭化アルミニウムを含むフ
リーデルクラフツ触媒の存在下でトランスアルキ
ル化反応させるに当たり、反応中反応器に不活性
ガスを連続的に流通させて酸素ガスを実質的に含
有しない不活性ガスの雰囲気とし、この雰囲気下
で反応させて得られた反応生成物を水洗後、蒸溜
分離するエチルビフエニル類の製造方法であり、
特に、ビフエニル1モルに対してエチルベンゼン
類をエチル基換算で1.3〜3.6モル存在させ、酸素
ガスを実質的に含有しない不活性ガスの雰囲気下
反応温度80〜150℃で、かつ、生成物中のm−エ
チルビフエニル/p−エチルビフエニル比が0.3
〜1.6の範囲となるように反応させて得られた反
応生成物を水洗後、蒸溜分解することにより達成
される。 本発明では、ビフエニルとエチルベンゼン類の
トランスアルキル化反応によりエチルビフエニル
類を製造する。ここで、使用するエチルベンゼン
類としては、エチルベンゼン、ジエチルベンゼ
ン、トリエチルベンゼン、エチルトルエンあるい
はジエチルトルエン等の1又は2以上のエチル置
換体が使用できる。工業的にはベンゼンとエチレ
ンとよりエチルベンゼンを製造する際に副生する
ポリエチルベンゼン類が望ましく、このポリエチ
ルベンゼンはジエチルベンゼンを主体とし少量の
エチルベンゼン、トリエチルベンゼン及びテトラ
エチルベンゼンを含有している。 ビフエニルに対するエチルベンゼン類の使用量
は、エチルベンゼン類をエチル基換算した場合、
すなわちジエチルベンゼン1モルを2モルとし
て、トリエチルベンゼン1モルを3モルとて計算
した場合、ビフエニル1モルに対してエチルベン
ゼン類を1.3〜4モル、好ましくは2〜3モル使
用する。エチルベンゼン類が1.3モルより少ない
とビフエニルの反応率を高めたとき、9−メチル
フルオレンの生成割合が比較的多くなり、かつ、
腐蝕促進物質も多くなる傾向がある。また、ビフ
エニル1モルに対してエチルベンゼンを4モルよ
り多く使用することは、未反応のエチルベンゼン
類が増大するだけでなく、p−エチルビフエニル
の生成割合も増大する。 トランスアルキル化反応はフリーデルクラフツ
触媒の存在下で実施される。フリーデルクラフツ
触媒としては、塩化アルミニウムや臭化アルミニ
ウムが使用される。フリーデルクラフツ触媒の使
用量は、ビフエニル1モルに対し0.005〜0.1モ
ル、好ましくは0.01〜0.05モルである。 また、トランスアルキル化反応は酸素ガスを実
質的に含有しない不活性ガスの雰囲気下で実施さ
れる。通常、トランスアルキル化反応はバツチ式
又は連続式で行なわれるが、いずれにしても触
媒、原料と反応生成物が液相中に存在し、原料又
は反応生成物の蒸気を主とする成分が気相中に存
在することが多い。しかしながら、発明者らの研
究によれば、気相中に空気に由来する酸素ガスが
1容量%程度の少量でも混入していると、9−メ
チルフルオレン等の熱安定性悪化物質や腐蝕促進
物質の生成も促進され、これに対して、酸素ガス
を実質的に含有しない不活性ガスの雰囲気下で行
うと、これらの生成が著しく減少することが見出
された。この腐蝕促進物質は、化学構造的には明
らかにされていないが、フリーデルクラフツ反応
の副反応生成物、特にハロゲン化物や使用環境で
の反応生成物、例えば酸化生成物が直接、間接に
関与していると考えられる。また、これらの腐蝕
促進物質の反応装置、配管及び槽類の腐蝕に対す
る作用機構も不明であるが、その腐蝕促進機能は
長期間に亘つて持続するようである。 従つて、本発明では酸素ガスを実質的に含有し
ない不活性ガスとして、例えば窒素ガス、アルゴ
ンガス、水素ガス、メタンガス等の雰囲気で実施
される。好ましい不活性ガスは窒素ガスである。
この不活性ガスは、反応中、連続的に反応器に流
通させることが好ましく、液相部分に吹き込むよ
うに流通させれば、反応系の攪拌も同時に行える
ほか、液相中に溶在している酸素ガスを追い出す
上でも有利である。この不活性ガスの流通量は、
反応器の形状、特にシール性によつても異なる
が、常に反応器気相部分の酸素ガス濃度を0.5容
量%以下に保つことが望ましい。 なお、このような酸素ガス濃度は反応系をリフ
ラツクスすることによつても得ることが可能な場
合もあるが、不活性ガス雰囲気下でリフラツクス
しない限り効果は生ぜず、不活性ガスの流通は不
可欠である。また、原料ビフエニル又はポリエチ
ルベンゼンについても、酸素ガスの溶存を防止す
る観点から、輸送中や貯蔵中、窒素等の不活性ガ
スでシールしておくことが好ましい。 トランスアルキル化反応は反応温度80〜150℃、
好ましくは100〜130℃で実施される。反応温度が
80℃より低いと反応速度が遅く、また、140℃よ
り高いとエチルベンゼン類の蒸気圧が高くなり、
反応系外への流出を防ぐため加圧することが必要
となる。 本発明においては、反応率はm−エチルビフエ
ニル/p−エチルビフエニル比(以下、m/p比
という)が0.3〜1.6の範囲となるように制御す
る。9−メチルフルオレンの生成割合は反応率を
高めることによつて一般に上昇するが、その割合
は他の反応条件によつて異なる。従つて、反応率
を制御することにより9−メチルフルオレンの生
成を制御することは、反応条件によつては不必要
に反応率を低く制限することになり明らかに不利
である。本発明者らは、上記のような反応条件の
下では、m/p比を制御すれば他の反応条件の如
何に係らず、9−メチルフルオレンの生成割合を
一定以下にすることができることを見い出した。
すなわち、m/p比を1.6以下にすれば9−メチ
ルフルオレンの生成割合を原料ビフエニルに対す
る選択率で表わして10%以下とすることができる
が、1.6以上にすると9−メチルフルオレンの生
成割合が急激に増大する。反対に、m/p比を
0.3より小さくすると、p−エチルビフエニル類
の割合が多くなり、凝固点が高くなるほか、エチ
ルビフエニル類の生成率が低くなる。従つて、
m/p比は、0.3〜1.6、好ましくは0.6〜1.2の範
囲になるように制御して反応させる。m/p比
は、同一条件であれば反応率を高めるに従つて高
くなる。ビフエニル1モルに対するエチルベンゼ
ン類がエチル基換算で1.5モルのとき、m/p比
0.3がビフエニル反応率50%前後に相当し、そし
て、m/p比0.6、1.2及び1.6がビフエニル反応率
60%前後、70%前後及び75%前後にそれぞれ相当
する。また、ビフエニル1モルにに対するエチル
ベンゼン類がエチル基換算で3モルのとき、m/
p比0.3及び0.6がそれぞれビフエニル反応率70%
前後及び80%前後に相当する。 本発明において、反応生成物の組成を変えるた
めに、予め反応系内にジエチルビフエニル等を含
む留分をビフエニル1モルに対し0.3モル以下の
割合でリサイクルすることもできる。 トランスアルキル化反応終了後、反応生成物は
フリーデルクラフツ触媒の水洗等により除去した
後、蒸溜して各留分に分離することが望ましい。 蒸溜では、反応条件によるが、ベンゼン留分、
エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリエチル
ベンゼン等からなるエチルベンゼン類留分、ビフ
エニル留分、m−エチルビフエニル及びp−エチ
ルビフエニルを主成分とするエチルビフエニル類
留分、ジエチルビフエニル留分及びトリエチルビ
フエニル留分等に分離することができる。ここ
で、エチルベンゼン類留分及ビフエニル留分は反
応系に循環させることが好ましく、ジエチルビフ
エニル留分の一部又は全部も反応系に循環させる
ことができる。 このようにして得られたエチルビフエニル類留
分は、9−メチルフルオレン等の副生物の含有量
が少なく、腐蝕促進物質も著しく少なく、また、
凝固点も高くないので、熱媒体、溶剤、絶縁油等
の用途に好適に使用することができる。また、副
生物が少ないため、水添加あるいは脱水素反応の
原料としても有利に使用することができる。 [実施例] 以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明方
法を説明する。 実施例 1〜6 ビフエニル、ベンゼンとエチレンからのエチル
ベンゼン製造工程で副生した平均エチル基数2.1
前後のポリエチルベンゼン及び塩化アルミニウム
を還流用コンデンサ−攪拌機及び不活性ガス吹き
込みノズルを備えた三ツ口フラスコに装入し、窒
素ガスを反応液中に吹き込みつつ攪拌しながら、
所定の温度に昇温させ、引き続いて窒素ガス雰囲
気下、第1表に示す条件でトランスアルキル化反
応を行つた。 所定時間毎及び反応終了後に反応液を採取し、
これを水洗いして塩化アンモニウムを除去した
後、ガスクロマトグラフイによる分析を行つた。
結果を第2表に示す。 また、反応終了後、反応生成物を冷却及び水洗
した後、これを蒸溜して280〜295℃のモノエチル
ビフエニル留分を採取すると共に、中心留分であ
る286〜290℃留分の分析を行つた。結果第3表に
示す。 さらに、テスト材質としてSUS304を使用し、
上記各実施例で得られた286〜290℃留分を用い、
温度範囲150〜200℃で平均温度180℃の条件で1
年間腐蝕テストを行つた。結果を第4表に示す。 なお、各比較例は、空気雰囲気下でトランスア
ルキル化を行つた以外は各実施例の場合と同様に
して行つた。トランスアルキル化反応の条件を第
1表に、反応液のガスクロマトグラフイの分析結
果を第2表に、286〜290℃の留分の分析結果を第
3表に、また、腐蝕テストの結果を第4表にそれ
ぞれ示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
[発明の効果]
本発明の製造方法によれば、熱安定性に優れ、
高温での腐蝕作用が著しく低いエチルビフエニル
類を得ることができる。
高温での腐蝕作用が著しく低いエチルビフエニル
類を得ることができる。
Claims (1)
- 1 ビフエニルとエチルベンゼン類とを塩化アル
ミニウム又は臭化アルミニウムを含むフリーデル
クラフツ触媒の存在下でトランスアルキル化反応
させるに当たり、反応中反応器に不活性ガスを連
続的に流通させて酸素ガスを実質的に含有しない
不活性ガスの雰囲気とし、この雰囲気下で反応さ
せて得られた反応生成物を水洗後、蒸溜分離する
ことを特徴とするエチルビフエニル類の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60267376A JPS62129229A (ja) | 1985-11-29 | 1985-11-29 | エチルビフェニル類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60267376A JPS62129229A (ja) | 1985-11-29 | 1985-11-29 | エチルビフェニル類の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62129229A JPS62129229A (ja) | 1987-06-11 |
| JPH0433771B2 true JPH0433771B2 (ja) | 1992-06-04 |
Family
ID=17443978
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60267376A Granted JPS62129229A (ja) | 1985-11-29 | 1985-11-29 | エチルビフェニル類の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62129229A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4904047B2 (ja) * | 2005-11-22 | 2012-03-28 | 株式会社日本触媒 | ボラジン化合物の製造方法およびボラジン化合物合成用反応容器 |
| EP2003111B1 (en) * | 2006-04-04 | 2012-07-04 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for production of 5-phenylisophthalic acid |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57128640A (en) * | 1981-02-03 | 1982-08-10 | Nippon Steel Chem Co Ltd | Preparation of ethylbiphenyl compound |
-
1985
- 1985-11-29 JP JP60267376A patent/JPS62129229A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62129229A (ja) | 1987-06-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |