JPH043450B2 - - Google Patents

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JPH043450B2
JPH043450B2 JP62020860A JP2086087A JPH043450B2 JP H043450 B2 JPH043450 B2 JP H043450B2 JP 62020860 A JP62020860 A JP 62020860A JP 2086087 A JP2086087 A JP 2086087A JP H043450 B2 JPH043450 B2 JP H043450B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は新規な制電性複合繊維に関する。詳し
くは金属摩耗性がなく、工業的に製造容易な制電
性複合繊維に関する。 (従来の技術) 繊維、特にポリエステル、ポリアミド、ポリア
クリロニトリル、ポリオレフイン等の疎水性繊維
は摩擦等による静電気の発生が著しく、帯電圧が
しばしば10kvを超え、種々の障害を起こすこと
はよく知られている。このため帯電防止(制電性
付与)に関する多数の提案がなされている。 その1つは金属繊維を帯電性繊維に混用する方
法であるが、加工、使用時の屈曲による折損で制
電性が低下したり、他繊維との混合・交編・交織
が困難であること、特有の金属光沢が製品の品位
を下げてしまう等の欠点を有する。 また、金属をメツキした繊維や導電性物質をコ
ーテイングした繊維は、製造コストが極めて高い
こと、加工時や使用時の屈曲や摩擦で剥離するこ
とが多く、耐久性に乏しいことなど多くの欠点を
有する。 更に、カーボンブラツクや金属粉などの導電性
粒子を熱可塑性重合体全体に分散させた繊維は、
導電性を付与する程度まで導電性粒子を分散させ
た場合、紡糸性、強度伸度の低下は免れず実用に
供するものを得ることは極めて困難である。 かかる欠点を解消すべく、カーボンブラツクや
金属粉などの導電性粒子を分散させた熱可塑性重
合体と繊維形成性重合体をサイドバイサイド或い
は芯鞘に複合した繊維が特公昭52−31450号公報、
特公昭58−44579号公報、特公昭57−25647号公報
等で提案されている。 公知の制電性複合繊維の断面形状は、次のいず
れかに分類される。 即ち、 1 サイドバイサイド型 2 芯鞘型 3 薄皮芯鞘型 である。このうちサイドバイサイド形は、導電性
粒子を含有する導電性成分が繊維の表面に露出し
ているために繊維の金属摩耗性が大きく、繊維の
製造、加工工程に著るしい不都合があつた。また
導電性成分を芯とする芯鞘型の複合繊維に於て
は、導電性成分が非導電性成分に包みこまれてい
るため、コロナ放電を起し難く、制電性が劣ると
いう欠点がある。このため鞘部に金属粒子を混入
して放電性を増す方法(特開昭60−224813号公
報)、鞘成分を溶解除去する方法(特願昭59−
254849号)等が提案されているが、工業的実施は
極めて困難である。 薄皮芯鞘型複合繊維(特開昭60−110920号公
報)は、金属摩耗性をなくし、しかも制電性を得
るために極めてすぐれた方法であるが、充分な制
電性を得る程に非導電性成分の皮膜を薄くする
と、皮膜が破れやすく、金属摩耗を生じやすくな
り、安定に製造することが困難であるという問題
点があつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は摩耗性がなく、且つ優れた制電
性を有し、しかも工業的に容易に製造することの
できる新規な制電性複合繊維を提供することにあ
る。 (問題を解決するための手段) 本発明は、繊維形成性ポリマーからなる比抵抗
が107Ω・cm以上の非導電性成分と、熱可塑性ポ
リマーと無機導電性粒子からなる比抵抗が
107Ω・cm未満の導電性成分との複合繊維に於て、
導電性成分の断面形状が非導電性成分に包みこま
れた肉厚の部分と、該肉厚部に接続し少なくとも
その一部が繊維の周辺に達する屈曲した尾部とか
ら構成され、且つ導電性成分が繊維表面に1.5μm
以下の巾で断続的に露出していることを特徴とす
る制電性複合繊維にある。 本発明に用いられる無機導電性粒子は、粉末状
での比抵抗が104Ω・cm程度以下のものであれば
あらゆる種類の粒子が使用可能である。白度の高
い金属酸化物や金属酸化物被膜を有する粒子は勿
論、カーボンブラツクや金属粉(例えば銀、ニツ
ケル、銅、鉄或いはこれらの合金など)、硫化銅、
沃化銅、硫化亜鉛、硫化カドミウムなどの金属化
合物など着色の大きいものも使用し得る。 金属酸化物粒子としては、酸化錫、酸化亜鉛、
酸化銅、亜酸化銅、酸化インジウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化タングステンなどの粒子があげられ
る。金属酸化物の多くのものは絶縁体に近い半導
体であつて本発明の目的に充分な導電性を示さな
いことが多い。しかしながら、例えば、金属酸化
物に適当な第2成分(不純物)を少量(50%以
下、特に25%以下)添加するなどの方法により、
導電性を強化し、本発明の目的に充分な導電性を
有するものが得られる。このような導電性強化剤
としては、酸化錫に対して酸化アンチモンが、酸
化亜鉛に対してアルミニウム、カリウム、インジ
ウム、ゲルマニウム、錫などの金属酸化物が使え
る。 更に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、酸化錫、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウムなどの非導電性無機物粒子の表面に上記金属
酸化物又は金属化合物の導電性皮膜を形成した粒
子も用いられる。 導電性粒子の導電性は、粉末状での比抵抗が
104Ω・cm程度以下、特に102Ω・cm程度以下が好
ましく、101Ω・cm程度以下が最も好ましい。実
際に102Ω・cm〜10-2Ω・cm程度のものが得られ、
本発明の目的に好適に応用することができるが、
更に優れた導電性のものは一層好ましい。粉末の
比抵抗(体積抵抗率)は直径1cmの絶縁体の円筒
に試料を5g詰め、上部からピストンによつて
200Kgの圧力を加え、直流電圧(例えば0.001〜
1000V)を印加して(電流1mA以下で)測定す
る。 また、導電性粒子は充分に小さい粒径のもので
なくてはならない。平均粒径が1〜2μmのもの
も使用不可能ではないが、通常平均粒径が1μm
以下、特に0.5μm以下、最も好ましくは0.3μm以
下のものが用いられる。 導電性成分への導電性粒子の混合率は、粒子の
種類、導電性、粒子径、粒子の連鎖形成能及び混
合する結合材ポリマーの性質や結晶性などによつ
て変るが、通常10〜85%(重量)程度の範囲内で
あり、多くの場合20〜80%程度である。 無機導電性粒子と混合して導電性成分を形成す
る熱可塑性ポリマーは、特に限定されることはな
く任意に選ぶことが出来る。例えばポリアミド、
ポリエステル、ポリオエフイン、ポリビニル系、
ポリエーテルなど多数の熱可塑性ポリマーが挙げ
られる。このポリマーは繊維形成性のものが可紡
性の見地からは好ましいが可紡性の劣るもので
も、組合わせる非導電性成分に繊維形成性のポリ
マーを用いれば充分可紡性の良い複合繊維を得る
ことが出来る。このようなポリマーのうち、繊維
形成性の非導電性ポリマーとの親和性の乏しい結
晶化度60%以上のポリマーが好適で、このような
ポリマーとしてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリオキシメチレン、ポリエチレンオキシド
及びその誘導体(例えばポリエチレンオキシド/
PETのブロツクコポリマー)、ポリビニルアルコ
ール、ポリカプロラクトンなどがあげられる。こ
れらのポリマーのうちポリエチレンが特に好適で
ある。 導電性成分の比抵抗(体積抵抗率)は107Ω・
cm未満であることが必要であり、104Ω・cm以下
が好ましく、102Ω・cm以下が好ましい。 導電性成分には、更には分散性(例えばワツク
ス類、ポリアルキレンオキシド類、各種界面活性
剤、有機電解質など)、着色剤、顔料、安定剤
(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、流動性改善
剤、その他の添加剤を加えることが出来る。 複合繊維の繊維形成性ポリマーとしては、紡糸
可能なあらゆるものが用いられる。中でもナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン610な
どのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル、ポリアクリ
ロニトリル及びそれらのポリマーの共重合体や変
性体が特に好適である。繊維形成性ポリマーに
は、艶消剤、顔料、着色料安定剤、制電剤(ポリ
アルキレンオキシド類、各種界面活性剤など)な
どの添加剤を加えることが出来る。 本発明の複合繊維に於て導電性成分の複合比
(断面積占有率)は任意であるが、通常3〜40%、
特に4〜20%、最も多くの場合5〜15%が好適で
ある。複合比が小さいと制電性が不充分となり、
多いと糸質が劣化する。 本発明の複合繊維の断面(輪郭)は円形でもよ
く、非円形でもよく特に限定されないが、円形断
面域は一部に凹部を有する円形断面が好適であ
る。 本発明の複合銃繊維に於ては導電性成分の形状
が重要である。即ち本発明複合繊維の横断面形状
は、 1 導電性成分の断面が頭部と尾部から構成され
ている。 2 頭部は非導電性成分に包みこまれ、尾部の一
部が繊維周辺近傍に達している。 3 繊維表面に導電性成分が断続的に露出してい
る。 ものである。 導電性成分の形状は、第1図、第5図、第6
図、第7図に示されるように頭部に相当する太い
部分と尾部に相当する帯状の部分を有する、たと
えばおたまじやくしに似た形状が好適である。頭
部は円形、楕円形、三角形あるいは四角形など任
意の形状をとることが出来るが、導電性成分の大
部分たとえば60%以上が集合した部分である。尾
部は頭部と明確に区別できる場合(第5図)も、
区別できない場合(第7図)も好適である。尾部
は頭部につながつた、頭部より細い帯状の部分を
示すが、その巾は頭から先端近傍まで同じ巾のも
の、巾が徐々に細くなるもの、細くなつたり広く
なつたりしているもの、不連続になつたものなど
いずれも好適である。尾の形状は直線状も好適で
あるが、湾曲した形状がより好ましい。 繊維断面に於ける導電性成分の位置は、頭部が
非導電性成分に包みこまれ略繊維の中央に位置
し、尾部の先端のみが繊維表面近傍に達している
ことが好適である。 繊維断面に於いて、導電性成分の形状は繊維の
長さ方向に同じ形状であつてもよいが、形状が変
化してもよい。特に尾部の形状或いは巾は繊維長
さ方向に徐々に変化してもよい。このことは頭部
は繊維長さ方向に連続しているが、尾部は連続し
ている場合も不連続な場合もあることを示してい
る。 以上に説明した如く、本発明複合繊維の断面形
状は、公知の芯鞘型或はサイドバイサイド型の制
電性複合繊維に於て全く知られていない新規な形
状である。 本発明の複合繊維に於ては、導電性成分は繊維
表面に断続的に露出している。露出する部分は尾
部の先端或はその近傍の一部であり、露出部の巾
は1.5μm以下が好ましく、更に好適には1μm以下
である。露出部の長さは任意であるが、露出部の
割合は90%以下が好ましく、更に好適には70%以
下、最も好ましくは50%以下である。露出部の巾
が大きい場合、或は割合が大きい場合には金属摩
耗を生じやすくなる。 (作用) 導電性成分が頭部と尾部を有し、しかも尾部の
一部のみが繊維周辺の近傍に達している形状をし
ていることによつて、本発明の目的である優れた
制電性を有し、摩耗性のない繊維を達成出来る理
由は次のように考えられる。即ち頭部は比抵抗が
107Ω・cm未満の導電性成分が一定以上の厚さ
(たとえば5μm以上)に集合し、繊維の長さ方向
に連続しているため、繊維の長さ方向への電荷の
移動を容易にしているものと考えられる。この機
能は制電性複合繊維に必須な機能である。一方、
尾部は頭部に接続し、その一部が繊維表面近傍に
達し断続的に露出しているため、繊維が帯電した
際にコロナ放電による除電が低電位で生ずるもの
と考えられる。この機能も制電性複合繊維に必須
である。 更に尾部が帯状であり、繊維表面に断続的に露
出しているだけであるため繊維の製造、加工を通
じて摩耗による障害を生ずることがなく、製造容
易であると考えられる。 (実施例) 実施例 1 表面に酸化錫(SnO2)皮膜を有する酸化チタ
ン粒子に対して1.5%の酸化アンチモンを混合焼
成した導電性粒子(平均粒径:0.25μm、酸化錫
の含有率:15%、比抵抗:7Ω・cm、白度(光反
射率):8.3%)75部、分子量約50000、融点103℃
の低密度ポリエチレン25部及びステアリン酸マグ
ネシウム(流動性改善剤)0.5部を均一に分散混
練した導電性ポリマーをA1とする。分子量約
16000、融点215℃のナイロン6に酸化チタンを
0.8%添加したポリマーをB1とする。 導電性ポリマーA1とポリマーB1を(混合比10
%)第1表に示すような断面形状になるように紡
糸温度280℃で直径0.25mmのオリフイスから紡出
し、冷却、オリイングしながら800m/分の速度
で捲取つた。次いで80℃の熱ローラーを介し、延
伸倍率2.6倍で延伸し、更に170℃の熱プレートに
接触させたり後捲取り、18デニール/1フイラメ
ントの延伸糸Y1〜Y4を得た。 これらの延伸糸の導電性(比抵抗)、制電性、
金属摩耗性等の性能および走査型電子顕微鏡によ
つて観察した繊維側面の状態を第1表に示す。
【表】 制電性は以下の方法によつて評価した。通常の
6ナイロン延伸糸(210デニール/54フイラメン
ト)を丸編機を用いて編立て、その際10周に1周
の間隔で上記糸Y1〜Y4を夫々編み込み、混入率
0.85%の丸編物を作成する。精練によつて紡糸油
剤を除去したのち、充分に水洗して80℃で3時間
乾燥した後、更に25℃、30%RHの雰囲気中で6
時間調湿する。その後同じ温湿度中で綿布にて15
回摩擦し、10秒後の帯電圧を測定した。 金属摩耗性は、直径35μmのステンレス線上を
100m/分の速度で糸を走行させた時の(接触前
の糸張力4〜5g、接触角45°)ステレンス線の
切断時間で評価した。 導電性は、長さ10cmの単糸5本を束ねて両端を
金属端子と導電性接着剤(藤倉化成ドータイトD
−550)で接着し、10Vの直流電圧を印加して抵
抗値を測定し、それから算出した導電性成分の比
抵抗で評価した。 糸Y1〜Y4はいずれも比抵抗が103Ω・cmのオー
ダーであり良好な導電性を示した。制電性はY1
〜Y3が2.0KV以下で良好であつたが、導電性ポ
リマーが繊維表面に露出していないY4は制電性
が劣る。また金属摩耗性はY1とY4が小さいが、
Y2とY3は著るしい金属摩耗性を示した。Y2とY3
は、糸の延伸時のトラベラ摩耗も著るしく大きい
ため安定に製造することは出来なかつた。このよ
うに制電性が良好で且つ金属摩耗性の小さい糸
は、Y1のみであつた。 実施例 2 非導電性ポリマーとして分子量15000のポリエ
チレンテレフタレートに艶消剤として酸化チタン
を0.65%配合したポリマーを用い、導電性ポリマ
ーとして実施例1に用いたA1を用いて第2表に
示す断面形状になるように口金内でサイドバイサ
イド形に複合し、更に薄く非導電性ポリマーの鞘
で覆う方法で紡糸温度282℃で直径0.3mmのオリフ
イスから紡出し、冷却オイリングの後1000m/
minの速度で巻取り、次いで85℃の熱ロールを用
いて3.1倍に延伸、150℃のプレートヒーターで熱
固定しつつ巻取り、25デニール/6フイラメント
の糸を得た。 これらフイラメントの断面形状と性能は第2表
の如くであつた。尚、糸の導電性、制電性、金属
摩耗性等の性能は実施例1に示す方法で測定し
た。
【表】 糸Y5〜Y8は側面を走査型電子顕微鏡で観察す
ると導電性ポリマーに起因する表面の凹凸が断続
しているのが観察された。いずれも金属摩耗性は
少く紡糸、延伸および製編織の工程でのトラブル
は生じなかつた。Y5〜Y7は制電性が良好であつ
た。Y8は導電性ポリマーが肉厚の部分がない形
状であるが、比抵抗の値が高く、制電性も劣るも
のであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第5図〜第7図は、本発明複合繊
維の横断面の模式図である。第2図、第3図およ
び第8図はサイドバイサイド型、第4図は芯鞘型
複合繊維の横断面の模式図である。図中の1は非
導電性成分を、2は導電性成分の肉厚部を、3は
導電性成分の細い部分(帯状部)を表す。第9図
及び第10図は、本発明複合繊維(未延伸糸)の
横断面および側面を示す電子顕微鏡写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 繊維形成性ポリマーからなる比抵抗が
    107Ω・cm以上の非導電性成分と、熱可塑性ポリ
    マーと無機導電性粒子からなる比抵抗が107Ω・
    cm未満の導電性成分との複合繊維に於て、導電性
    成分の断面形状が非導電性成分に包みこまれた肉
    厚の部分と、該肉厚部に接続し少なくともその一
    部が繊維の周辺に達する屈曲した尾部とから構成
    され、且つ導電性成分が繊維表面に1.5μm以下の
    巾で断続的に露出していることを特徴とする制電
    性複合繊維。
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