JPH04352103A - 反射防止膜を有する物品 - Google Patents

反射防止膜を有する物品

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JPH04352103A
JPH04352103A JP3127637A JP12763791A JPH04352103A JP H04352103 A JPH04352103 A JP H04352103A JP 3127637 A JP3127637 A JP 3127637A JP 12763791 A JP12763791 A JP 12763791A JP H04352103 A JPH04352103 A JP H04352103A
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JP
Japan
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layer
refractive index
antireflection
humidity
substrate
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Application number
JP3127637A
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English (en)
Inventor
Yasuko Hayashi
泰子 林
Takeomi Miyako
強臣 宮古
Shoji Hayashi
林 省治
Osamu Yamamoto
修 山本
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に反射防止層を
形成してなる物品に関する。この物品は、ディスプレイ
の前面板、光学レンズ、自動車窓ガラス、計器類の前面
板等に用いられる。
【0002】
【従来の技術】基板上に反射防止膜を形成するためには
、所定の膜厚、屈折率を有する薄膜を1層または複数層
積層することが必要である。このような薄膜形成方法の
1つとして、金属アルコキシドの薄膜を形成させた後、
これを加熱硬化して金属酸化物に転換させる方法がある
。この方法で充分な反射防止性能を得るためには、反射
防止層を少なくとも3層以上とし、うち少なくとも1層
の屈折率を高いものとする必要がある。さらに、形成さ
れた反射防止膜は、長時間使用しても、反射防止性能が
変化しないものでなければならない。
【0003】しかし、基板として有機材料を用いる場合
には、高温で加熱することが困難である。このような限
定された条件下では、薄膜形成時の条件によっては、薄
膜の細孔径が大きくなりすぎ、充分高い屈折率が得られ
ないことがある。また、条件によっては、薄膜中にアル
コキシ基が多く残存し、経時変化が起こりやすいものと
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな従来技術の状況に鑑み、鋭意検討した結果、有機高
分子基板上に多層の反射防止膜を形成することにより、
充分な反射防止性能と安定性を具備した反射防止膜を有
する物品が得られることを見出し、本発明に到達した。 従って、本発明は、充分な反射防止性能と安定性を具備
した反射防止膜を有する物品を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、上
記課題を解決するため、有機高分子基板上に多層の反射
防止膜を形成してなり、原子間力顕微鏡で観察した高屈
折率層の細孔径が 300Å以下であることを特徴とす
る物品を提供する。
【0006】本発明においては、反射防止層中の残存有
機物量が、炭素原子の金属原子に対するモル比で0.0
2以下であるのが好ましい。
【0007】本発明において用いられる有機高分子基板
は、特に限定されるものではないけれども、光学用途に
用いる場合は透明性、分散性、屈折率等の光学特性の適
切なものであることが好ましく、ポリメチルメタクリレ
ートあるいはその共重合体、ポリカーボネート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート、ポリスチレン
、AS樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート等のポリエステル樹脂等が好ましい基板の材料とし
て例示される。なお、基板としては、平板に限定される
ものではなく、レンズ等の成形品もその概念に含まれる
ものである。
【0008】本発明において、反射防止層はその機能を
果たすために、膜厚および屈折率が一定の条件の範囲内
にあることが好ましい。即ち、反射防止層を3層以上か
らなる多層のものとし、反射防止層を形成する各層の屈
折率を基板側(アンダーコート層側)から最外層の隣の
層(反射防止層の層の数をnとし、基板側から1層、2
層とした時、第n−1層)まで順に屈折率が高くなるよ
うにし、最も外の層(第n層)はその隣の層(第n−1
層)より低い屈折率のものとし、少なくとも最も屈折率
の高い層の屈折率が1.78以上であるようにすること
が好ましい。また、反射防止層を形成する各層の厚みは
、可視周辺領域で選ばれる任意の基板波長(単位nm)
 をλとした時、その層の屈折率と厚みの積が最も屈折
率の高い層ではλ/4の整数倍に近く、それ以外の層で
はλ/4の奇数倍に近い値となるように選ばれたもので
あることが好ましい。
【0009】なお、反射防止層の層の数は多ければ多い
ほど幅広い波長範囲で反射率を下げることができるが、
層の数が多くなるとそれだけ製造に手間とコストがかか
るようになるので、反射防止層の層の数としては3〜8
であることが好ましく、3〜4であることがより好まし
い。
【0010】3層および4層の場合、基板側から第n層
の屈折率をnn とした時、 3層では、1.55≦n1 ≦1.851.78≦n2
 ≦2.25 1.38≦n3 ≦1.50 4層では、1.38≦n1 ≦1.651.55≦n2
 ≦1.85 1.78≦n3 ≦2.40 1.38≦n4 ≦1.50 とし、膜厚は上記の条件を満足するものであるものを設
計例として例示することができる。
【0011】反射防止層の各層は、金属アルコキシドあ
るいはその部分加水分解物の溶液を塗布し、溶媒を蒸発
させ、次いで焼成して金属酸化物とすることにより得る
ことができる。ここで用いられる金属アルコキシドの種
類については、特に限定されるものではなく、目的とす
る屈折率とするために金属アルコキシドを適宜組み合わ
せて用いることができる。例えば、周期律表におけるラ
ンタナイド元素を除くIIB 〜VIB 族の元素、窒
素を除く IIIA 〜VA 族の元素、マンガン、鉄
、コバルト、ニッケル、および銅のいずれのアルコキシ
ドをも用いることができ、これらを適宜組み合わせて用
いることができる。
【0012】また、上記の元素のアルコキシドと組み合
わせて用いる限りは、水素、フランシウム、ラジウムを
除くIA およびIIA 族の元素、ランタナイド族元
素、硫黄、セレン、テルル、トリウム、プロトアクチニ
ウム、ウラン、プルトニウム等のアルコキシドも用いる
ことができる。
【0013】上記のうち、好ましい金属アルコキシドの
金属成分としてチタン、ジルコニウム、インジウム、ハ
フニウム、イットリウム、タンタル、アンチモン、錫、
亜鉛、アルミニウム、ビスマス、モリブテン、スカンジ
ウム、タングステン、珪素あるいはこれらの2種以上の
組合せ等を挙げることができ、これらと組み合わせて用
いる好ましい金属アルコキシドの金属成分としてセリウ
ム、プラセオジム、ネオジム、ユーロピウム、ランタン
あるいはこれらの2種以上の組合せを挙げることができ
る。
【0014】金属アルコキシドのアルコキシド成分の炭
素数は、1〜5であることが好ましい。これが6以上で
あると、後述する焼成後の湿熱処理によっても、残存有
機物が除去しにくくなる。金属アルコキシドとしては、
1種の金属アルコキシド中で全てのアルコキシドが同じ
炭素数のものであってもよく、互いに異なるものであっ
てもよい。また、金属アルコキシドとして異なる炭素数
の金属アルコキシドの混合物であってもよい。
【0015】金属アルコキシドあるいはその部分加水分
解物の溶液に用いられる溶媒としては、アルコール、脂
肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、
ケトン系溶媒、エステル系溶媒、セロソルブ類等を用い
ることができ、メタノール、エタノール、プロパノール
、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、トルエン、キシレン、酢酸エチル、
酢酸ブチル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等を好まし
いものとして例示でき、これらの2種以上を混合して用
いてもよい。
【0016】すなわち、反射防止層形成用液としては、
上述の金属アルコキシドの溶液に少量の酸と水を添加し
たものを用いてもよく、この溶液をしばらく放置してあ
る程度加水分解と部分縮合したもの(部分加水分解物と
いう)を用いてもよい。
【0017】屈折率が1.85以上の反射防止層を形成
するためには、チタン、ジルコニウム、インジウム、ハ
フニウム、イットリウム、タンタル、アンチモン、錫、
亜鉛の1種以上、あるいはこれにセリウム、プラセオジ
ム、ネオジウムを組み合わせたものを金属アルコキシド
の金属成分として選び、アルコキシドとして炭素数1〜
5のものを用い、溶剤としてメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、トルエン等を選ぶのが好ましい。
【0018】上述の金属の中では、チタンが安定な反射
防止層形成用液を形成できるので好ましい。チタン以外
の金属を用いる場合は、液の調製をごく乾燥した条件下
で行うか、液に少量のキレート剤を添加するのが好まし
い。
【0019】反射防止層形成用液の粘度は、塗布のし易
さ、塗布された塗膜の均一性等の観点から20センチポ
アズ以下であることが好ましく、10センチポアズ以下
であることがより好ましい。
【0020】反射防止層の形成は、各層毎に、所定の屈
折率になるように調製した上記反射防止層形成用液を塗
布し、溶媒の蒸発および焼成を行って所定の膜厚の金属
酸化薄膜を形成させるという一連の操作を、層の数だけ
繰り返すことにより行われる。
【0021】焼成は、60℃以上でかつ基板の熱変形温
度以下の温度で行うことが好ましい。残存有機物の少な
い薄膜を得るためには、必要に応じて、焼成後さらに高
温高湿下で処理する必要がある。高温高湿下での処理は
、温度40〜80℃、湿度50〜 100%で行うこと
が好ましい。 これ以上温度が低い場合や湿度が低い場合は、残存有機
物を低減するのに時間がかかるか、あるいは有機物を低
減する効果がない。一方、これ以上温度が高いと、有機
高分子基板が変形するおそれがある。
【0022】屈折率1.78以上の反射防止層を得るた
めには、反射防止膜の焼成時の湿度が30%以下である
ことが好ましい。湿度がこれより高いと、原子間力顕微
鏡で測定した細孔径が 300Åより大きくなる。この
ような薄膜は、屈折率が1.78より低くなる。
【0023】また、本発明では、基板と反射防止層の間
に、応力を緩和する目的でアンダーコート層を塗布する
。本発明でいうアンダーコート層とは、基板と金属酸化
物薄膜の間に設けられ、基板と金属酸化物薄膜の熱膨張
係数の差によって生じる応力を緩和する役割を担ってい
る。そこで、アンダーコート層の熱膨張係数は、基板の
熱膨張係数と金属酸化物薄膜の熱膨張係数の中間となる
ようにするのが好ましい。このアンダーコート層の熱膨
張係数のコントロールは、コロイダルシリカを低熱膨張
係数成分として用い、二官能および三官能シランの1種
以上の加水分解、縮合・硬化物を高熱膨張係数成分とし
て用い、これらの混合比によって該層の熱膨張係数を調
整するのが、両成分の相溶性が良いこと、反射防止層に
悪影響を与えることが少ないこと等から好ましい。
【0024】従って、本発明においては、平均粒径10
00Å以下のコロイダルシリカを分散状態で含有する前
記シラン化合物の部分加水分解物の溶液をアンダーコー
ト層形成用溶液として用いる。コロイダルシリカの平均
粒径が1000Åを超えると、アンダーコート層におけ
る全光線透過率が低下するので好ましくない。
【0025】有用なシラン化合物の具体例としては、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルジメトキシエトキシシラン、メチルトリブトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルト
リエトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリエトキシシラン、β−シアノエチ
ルトリエトキシシラン、グリシジルメチルトリメトキシ
シラン、グリシジルメチルトリエトキシシラン、β−グ
リシジルエチルトリメトキシシラン、β−グリシジルエ
チルトリエトキシシラン、γ−グリシジルプロピルトリ
メトキシシラン、γ−グリシジルプロピルトリエトキシ
シラン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルトリメ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル
) エチルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル) プロピルトリメトキシシラン、δ
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメト
キシシラン、グリシジルオキシメチルトリメトキシシラ
ン、グリシジルオキシメチルトリエトキシシラン、β−
グリシジルオキシエチルトリメトキシシラン、β−グリ
シジルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−グリシジ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジル
オキシプロピルトリエトキシシラン、δ−グリシジルオ
キシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシジルオキシ
ブチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシ
シラン、クロロメチルトリエトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタク
リロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン
、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシ
シラン、メチルビニルジエトキシシラン、グリシジルオ
キシメチル(メチル)ジメトキシシラン、グリシジルオ
キシメチル(エチル)ジメトキシシラン、グリシジルオ
キシメチル(フェニル)ジメトキシシラン、グリシジル
オキシメチル(ビニル)ジメトキシシラン、β−グリシ
ジルオキシエチル(メチル)ジメトキシシラン、β−グ
リシジルオキシエチル(エチル)ジメトキシシラン、γ
−グリシジルオキシプロピル(メチル)ジメトキシシラ
ン、γ−グリシジルオキシプロピル(エチル)ジメトキ
シシラン、δ−グリシジルオキシブチル(メチル)ジメ
トキシシラン、δ−グリシジルオキシブチル(エチル)
ジメトキシシラン、ビス(グリシジルオキシメチル)ジ
メトキシシラン、ビス(グリシジルオキシメチル)ジエ
トキシシラン、ビス(β−グリシジルオキシエチル)ジ
メトキシシラン、ビス(γ−グリシジルオキシプロピル
)ジエトキシシラン等を示すことができ、これらの2種
以上を混合して用いることもできる。
【0026】これらのシラン化合物は、部分加水分解物
の溶液として用いられるが、溶剤としてはシラン化合物
に対して不活性な溶剤であればいかなるものであっても
よい。メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール等の低級アルコール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のカルボン酸エステル類を好ましいものとして
例示でき、これらは混合溶媒として用いることもできる
【0027】また、上記シラン化合物の部分加水分解物
を得るためには、上記のシラン化合物に塩酸、酢酸、硫
酸等の酸性化合物の水溶液を添加すればよい。加水分解
に用いる酸性化合物の量は、シラン化合物の 1.5〜
10倍モルであることが好ましい。酸性化合物の量が上
記下限未満であると反射防止層を形成した時にクラック
が発生し易くなり、上記上限を超えると得られる反射防
止層の外観が不良となる。
【0028】本発明において用いられるアンダーコート
層形成用溶液におけるシラン化合物部分加水分解物とコ
ロイダルシリカとの比は、シラン化合物部分加水分解物
 100重量部に対し、コロイダルシリカが10〜 7
00重量部であることが好ましい。
【0029】本発明において、アンダーコート層形成用
溶液として用いられるコロイダルシリカを含有するシラ
ン化合物の部分加水分解物の溶液の粘度は、塗布のし易
さ、塗布された塗膜の均一性の観点から20センチポア
ズ以下であることが好ましく、10ンチポアズ以下であ
ることがより好ましい。
【0030】本発明においては、上記のアンダーコート
層形成用溶液を基板上に塗布し、溶媒が含まれている場
合は溶媒を蒸発させ、さらに焼成してアンダーコート層
を形成させる。この塗布乾燥は必要に応じて複数回繰り
返してもよく、繰り返す場合は同じ組成の溶液を繰り返
し塗布してもよく、塗布の都度、組成の異なる溶液を用
いてもよい。塗布の都度、溶液中のシラン化合物とコロ
イダルシリカの混合比率を変えることによって、熱膨張
係数が厚み方向で勾配を持つようにすることもでき、こ
うすることにより耐熱性を向上させることができる。ア
ンダーコート層形成のための焼成条件は基板の耐熱性に
よっても左右されるが、60℃以上であって基板の熱変
形温度以下であることが好ましい。60℃以上で焼成す
ると、アンダーコート層の耐摩耗性が向上する。また、
活性エネルギー線による加熱硬化も可能である。
【0031】アンダーコート層の厚みは 0.2〜3μ
mであることが好ましく、 0.2μm未満であると基
板と反射防止層の熱膨張係数の違いによる応力をアンダ
ーコート層で緩和する役割を充分果たせないようになる
。厚みが3μmを超えても何のメリットもなく、むしろ
加熱硬化に時間がかかるという欠点を生ずる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。なお、物性評価は下記の方法で行った。
【0033】(1) 密着性:反射防止層を形成させた
基板の反射防止層をカミソリで1mm×1mmの枡目を
 100個形成するようにクロスカットし、クロスカッ
ト面にセロハン粘着テープ (ニチバン (株) 製、
品番 405) を充分に密着させた後、該粘着テープ
を剥離することを3度繰り返した後、剥離しないで残っ
た反射防止層の枡目の数を密着性の尺度とした。
【0034】(2) 膜厚:エリプソメーター(溝尻光
学工業所製)で測定した。 (3) 粘度:回転式粘度計(東京計器製)で測定した
。 (4) クラック発生の有無:倍率 400倍の光学顕
微鏡を用いて目視観察した。 (5) 耐熱衝撃製:反射防止層を有する基板を80℃
で5分間加熱した後、氷水中に投入して急冷した後のク
ラックの発生の有無、全光線透過率を上記方法で観察し
た。
【0035】(6) 耐温水性:反射防止層を有する基
板を60℃の温水中に24時間浸漬後のクラックの発生
の有無、全光線透過率を上記方法で観察した。 (7) 全光線透過率: JIS K 7105 に従
って測定した。 (8) 細孔径:原子間力顕微鏡(Nano Scop
e AFM、東洋テクニカ製) を用いて、測定した。 (9) 残存有機物量:元素分析装置(240C EL
EMENTAL ANARIZER) を用いて測定し
た。
【0036】参考例1 10℃でγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
 8.5gに0.05規定の塩酸水溶液 1.3gを滴
下混合し、滴下終了後、室温でさらに1時間攪拌を行っ
て、シラン部分加水分解物を得た。
【0037】このシラン部分加水分解物にイソプロピル
アルコールに分散した平均粒径 100〜 200Åの
コロイダルシリカ (触媒化成製、オスカル1432、
固形分32%)とイソプロピルアルコール40gを添加
し、1時間攪拌混合してアンダーコート層用コーティン
グ溶液を得た。 溶液の粘度は 4.7センチポアズであった。
【0038】参考例2 テトラエチルオルソシリケート20.8g、テトライソ
プロピルオルソチタネート18.0gとエチルアルコー
ル 150mlの混合溶液に水 4.8g、塩酸1gお
よびエチルアルコール 125mlを添加し、室温で1
時間攪拌混合してSiO2/TiO2 層用コーティン
グ溶液を得た。この溶液の粘度は 1.9センチポアズ
であった。
【0039】参考例3 テトライソプロピルオルソチタネート14.2g、イソ
プロピルアルコール25mlおよびn−ブチルアルコー
ル25mlの混合溶液に2規定の塩酸水溶液1.35g
、イソプロピルアルコール25mlおよびn−ブチルア
ルコール25mlの混合物を添加し、室温で1時間攪拌
混合してTiO2層用コーティング溶液を得た。この溶
液の粘度は 3.5センチポアズであった。
【0040】参考例4 また、テトライソプロピルオルソチタネート28.4g
をエタノール 100mlに溶解した溶液に2N塩酸 
2.7mlとエタノール 100mlを添加して攪拌し
、テトライソプロピルオルソチタネートの部分加水分解
物からなるTiO2層形成用溶液 (粘度 1.8セン
チポアズ) を得た。
【0041】参考例5 また、テトラエチルオルソシリケート20.8gをイソ
プロパノール65mlに溶解した溶液に水 9.0gと
2N塩酸1gとイソプロパノール100mlを添加して
攪拌し、テトラエチルオルソシリケートの部分加水分解
物からなるSiO2層形成用溶液 (粘度 2.8セン
チポアズ) を得た。
【0042】実施例1 ポリメチルメタクリレートAR板(三菱レイヨン(株)
製)に参考例1で合成したアンダーコート層用液を、浸
漬法にり、引き上げ速度30cm/minで塗布した後
、室温で5分間、さらに80℃、湿度5%で1時間加熱
して硬化させた。その後、60℃、湿度 100%で3
時間処理した。
【0043】この上に、参考例2で合成したSiO2/
TiO2 層用コーティング溶液を、浸漬法により、引
き上げ速度13.1cm/minで塗布した後、室温で
5分間、さらに80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化
させた。その後、60℃、湿度 100%で3時間処理
した。
【0044】この上に、参考例3で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度1
6.0cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その
後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0045】この上に、参考例5で合成したSiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
6.6cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その
後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0046】得られた板のアンダーコート層の屈折率は
、1.49、膜厚は1μm、SiO2/TiO2 層の
屈折率は1.57、膜厚は 875Å、TiO2層の屈
折率は1.78、膜厚は1545Å、SiO2層の屈折
率は1.43、膜厚は 960Åであった。
【0047】得られた膜の残存有機物量を炭素原子と金
属原子のモル比 (〔C〕/〔M〕)で表すと、SiO
2/TiO2 層は0.02、TiO2層は0.02、
SiO2層は0.02であった。また、TiO2層の細
孔径は 200Åであった。
【0048】こうして得られた板の全光線透過率は98
.6%であり、反射防止層にクラックは認められなかっ
た。 また、反射防止層の密着性は 100%であった。また
、熱衝撃性試験を行っても、温水試験を行っても、クラ
ック発生や、全光線透過率の変化は起こらなかった。
【0049】実施例2 ポリメチルメタクリレートAR板(三菱レイヨン(株)
製)に参考例1で合成たアンダーコート層用液を、浸漬
法にり、引き上げ速度30cm/minで塗布した後、
室温で5分間、さらに80℃、湿度5%で1時間加熱し
て硬化させた。その後、60℃、湿度 100%で3時
間処理した。
【0050】この上に、参考例3で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
5.6cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その
後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0051】この上に、参考例4で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法にり、引き上げ速度14
.6cm/minで塗布した後、室温で5分間、さらに
80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その後
、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0052】この上に、参考例5で合成したSiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
6.6cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その
後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0053】得られた板の、アンダーコート層の屈折率
は1.49、膜厚は1μm、TiO2層(第1層)の屈
折率は1.78、膜厚は 770Å、TiO2層(第2
層)の屈折率は1.95、膜厚は 700Å、SiO2
層の屈折率は1.43、膜厚さは 960Åであった。
【0054】得られた膜の残存有機物量を炭素原子と金
属原子のモル比 (〔C〕/〔M〕)で表すと、TiO
2層(第1層)は0.02、TiO2層 (第2層)は
0.02、SiO2層は0.02であった。また、Ti
O2層 (第2層)の細孔径は 170Åであった。
【0055】こうして得られた板の全光線透過率は98
.8%であり、反射防止層にクラックは認められなかっ
た。 また、反射防止層の密着性は 100%であった。また
、熱衝撃性試験を行っても、温水試験を行っても、クラ
ック発生や全光線透過率の変化は起こらなかった。
【0056】比較例1 ポリメチルメタクリレートAR板(三菱レイヨン(株)
製)に参考例1で合成したアンダーコート層用液を、浸
漬法により、引き上げ速度30cm/minで塗布した
後、室温で5分間、さらに80℃、湿度80%で1時間
加熱して硬化させた。
【0057】この上に、参考例2で合成したSiO2/
TiO2 層用コーティング溶液を、浸漬法により、引
き上げ速度13.3cm/minで塗布した後、室温で
5分間、さらに80℃、湿度80%で1時間加熱して硬
化させた。その後、60℃、湿度 100%で3時間処
理した後、室温で5分間、さらに80℃、湿度80%で
1時間加熱して硬化させた。その後、60℃、湿度 1
00%で3時間処理した。
【0058】この上に、参考例3で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度1
8.1cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度80%で1時間加熱して硬化させた。そ
の後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0059】この上に、参考例5で合成したSiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
6.7cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度80%で1時間加熱して硬化させた。そ
の後、60℃、湿度 100%で3時間処理した後、室
温で5分間、さらに80℃、湿度80%で1時間加熱し
て硬化させた。その後、60℃、湿度 100%で3時
間処理した。
【0060】得られた板のアンダーコート層の屈折率は
1.48、膜厚は1μm、SiO2/TiO2 層の屈
折率は1.55、膜厚は 890Å、TiO2層の屈折
率は1.68、膜厚は1640Å、SiO2層の屈折率
は1.42、膜厚は 970Åであった。
【0061】得られた膜の残存有機物量を炭素原子と金
属原子のモル比 (〔C〕/〔M〕)で表すと、SiO
2/TiO2 層は0.01、TiO2層は0.01、
SiO2層は0.01であった。また、TiO2層の細
孔径は 550Åであった。
【0062】こうして得られた板の全光線透過率は95
.8%であり、反射防止層にクラックは認められなかっ
た。 また、反射防止層の密着性は 100%であった。また
、熱衝撃性試験を行っても、温水試験を行っても、クラ
ック発生や、全光線透過率の変化は起こらなかった。
【0063】比較例2 ポリメチルメタクリレートAR板(三菱レイヨン(株)
製)に参考例1で合成したアンダーコート層用液を、浸
漬法により、引き上げ速度30cm/minで塗布した
後、室温で5分間、さらに80℃、湿度80%で1時間
加熱して硬化させた。その後、60℃、湿度 100%
で3時間処理した。
【0064】この上に、参考例3で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
6.6cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度80%で1時間加熱して硬化させた。そ
の後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0065】この上に、参考例4で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度1
7.7cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度80%で1時間加熱して硬化させた。そ
の後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0066】この上に、参考5で合成したSiO2層用
コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 6
.7cm/minで塗布した後、室温で5分間、さらに
80℃、湿度80%で1時間加熱して硬化させた。その
後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0067】得られた板のアンダーコート層の屈折率は
1.48、膜厚は1μm、TiO2層(第1層)の屈折
率は1.64、膜厚は 840Å、TiO2層(第2層
)の屈折率は1.73、膜厚は795Å、SiO2層の
屈折率は1.42、膜厚は 970Åであった。
【0068】得られた膜の残存有機物量を炭素原子と金
属原子のモル比(〔C〕/〔M〕)で表すと、TiO2
層(第1層)は0.01、TiO2層 (第2層)は0
.01、SiO2層は0.01であった。また、TiO
2層(第2層)の細孔径は、 460Åであった。
【0069】こうして得られた板の全光線透過率は96
.3%であり、反射防止層にクラックは認められなかっ
た。 また、反射防止層の密着性は 100%であった。また
、熱衝撃性試験を行っても、温水試験を行っても、クラ
ック発生や、全光線透過率の変化は起こらなかった。
【0070】比較例3 ポリメチルメタクリレートAR板(三菱レイヨン(株)
製)に参考例1で合成したアンダーコート層用液を、浸
漬法により、引き上げ速度30cm/minで塗布した
後、室温で5分間、さらに80℃、湿度5%で1時間加
熱して硬化させた。その後、60℃、湿度 100%で
3時間処理した。
【0071】この上に、参考例2で合成したSiO2/
TiO2 層用コーティング溶液を、浸漬法により、引
き上げ速度13.0cm/minで塗布した後、室温で
5分間、さらに80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化
させた。
【0072】この上に、参考例3で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度1
5.6cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。
【0073】この上に、参考例5で合成したSiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
6.5cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。
【0074】得られた板の、アンダーコート層の屈折率
は1.49、膜厚は1μm、SiO2/TiO2 層の
屈折率は1.58、膜厚は 870Å、TiO2層の屈
折率は1.81、膜厚は1520Å、SiO2層の屈折
率は1.44、膜厚は 955Åであった。
【0075】得られた膜の残存有機物量を炭素原子と金
属原子のモル比 (〔C〕/〔M〕)で表すと、SiO
2/TiO2 層は0.05、TiO2層は0.08、
SiO2層は0.04であった。また、TiO2層の細
孔径は 200Åであった。
【0076】こうして得られた板の全光線透過率は98
.0%であり、反射防止層にクラックは認められなかっ
た。 また、反射防止層の密着性は 100%であった。熱衝
撃性試験を行っても、温水試験を行っても、クラック発
生は見られなかったが、温水試験の結果、全光線透過率
が、98.5%となり、緑色に着色した。
【0077】比較例4 ポリメチルメタクリレートAR板(三菱レイヨン(株)
製)に参考例1で合成したアンダーコート層用液を、浸
漬法により、引き上げ速度30cm/minで塗布した
後、室温で5分間、さらに80℃、湿度5%で1時間加
熱して硬化させた。その後、60℃、湿度 100%で
3時間処理した。
【0078】この上に、参考例3で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
4.1cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その
後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0079】この上に、参考例4で合成したTiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度1
4.2cm/minで塗布した後、室温で5分間、さら
に80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その
後、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0080】この上に、参考例5で合成したSiO2層
用コーティング溶液を、浸漬法により、引き上げ速度 
6.5cm/minで塗布した後、室温で5分間、更に
80℃、湿度5%で1時間加熱して硬化させた。その後
、60℃、湿度 100%で3時間処理した。
【0081】得られた板の、アンダーコート層の屈折率
は1.49、膜厚は1μm、TiO2層(第1層)の屈
折率は1.83、膜厚は 750Å、TiO2層(第2
層)の屈折率は1.99、膜厚は 690Å、SiO2
層の屈折率は1.44、膜厚は 955Åであった。
【0082】得られた膜の残存有機物量を炭素原子と金
属原子のモル比 (〔C〕/〔M〕)で表すと、TiO
2層(第1層)は0.05、TiO2層(第2層)は0
.05、SiO2層は0.04であった。また、TiO
2層(第2層)の細孔径は 170Åであった。
【0083】こうして得られた板の全光線透過率は99
.3%であり、反射防止層にクラックは認められなかっ
た。 また、反射防止層の密着性は 100%であった。熱衝
撃性試験を行っても、温水試験を行っても、クラック発
生は見られなかったが、温水試験の結果、全光線透過率
が98.8%となり、緑色に着色した。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、充分な反射防止性能と
安定性を具備した反射防止膜を有する物品を提供するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  有機高分子基板上に多層の反射防止膜
    を形成してなり、原子間力顕微鏡で観察した高屈折率層
    の細孔径が 300Å以下であることを特徴とする物品
JP3127637A 1991-05-30 1991-05-30 反射防止膜を有する物品 Pending JPH04352103A (ja)

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ID=14965025

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