JPH04357025A - 熱線遮断膜 - Google Patents
熱線遮断膜Info
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- JPH04357025A JPH04357025A JP3191063A JP19106391A JPH04357025A JP H04357025 A JPH04357025 A JP H04357025A JP 3191063 A JP3191063 A JP 3191063A JP 19106391 A JP19106391 A JP 19106391A JP H04357025 A JPH04357025 A JP H04357025A
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Abstract
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Description
酸性の優れた熱線遮断膜に関する。
を順に積層した3層からなる膜、または酸化物膜,Ag
膜,酸化物膜,Ag膜,酸化物膜を順次積層した5層か
らなる膜等の(2n+1)層(n≧1)からなる膜は、
Low−E(Low−Emissivity)膜と呼ば
れる熱線遮断膜であり、かかるLow−E膜を形成した
ガラスは、Low−Eガラスと呼ばれている。
より室内の温度低下を防止できる機能ガラスであり、暖
房負荷を軽減する目的でおもに寒冷地で用いられている
。また、太陽熱の熱線遮断効果も有するため、自動車の
窓ガラスにも採用されている。透明でありかつ導電性を
示すため、電磁遮蔽ガラスとしての用途もある。導電性
プリント等からなるバスバー等の通電加熱手段を設けれ
ば、通電加熱ガラスとして用いることができる。
/Ag/ZnO/ガラスという膜構成を有するものがあ
げられる。しかし、このような膜では、耐擦傷性、化学
的安定性などの耐久性に欠けるため、単板で使うことが
できず、合わせガラスまたは複層ガラスにする必要があ
った。特に耐湿性にも問題があり、空気中の湿度や合わ
せガラスとする場合の中間膜に含まれる水分により、白
色斑点や白濁を生じる。また、ZnOは耐酸性も不十分
であるため、空気中の酸性物質によって劣化する不安が
あった。このようなことから、単板での保管やハンドリ
ングに注意を要していた。
技術が有していた上記の欠点を解決し、耐久性、特に耐
湿性や耐酸性の優れた熱線遮断膜を提供しようとするも
のである。
の課題を解決すべくなされたものであり、基体上に酸化
物膜、金属膜、酸化物膜、と交互に積層された(2n+
1)層(n≧1)からなる熱線遮断膜において、基体か
ら見て、基体から最も離れた金属膜(A)の反対側に形
成された酸化物膜(B)は 1.1×1010dyn/
cm2 以下の内部応力を有することを特徴とする熱線
遮断膜を提供するものである。
くなされたものであり、基体上に酸化物膜、金属膜、酸
化物膜、と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)
からなる熱線遮断膜において、基体から見て、基体から
最も離れた金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜
(B)は、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層
有する1層又は多層からなる膜であり、酸化亜鉛の結晶
系が六方晶であり、該熱線遮断膜のCuKα線を用いた
X線回折法による六方晶酸化亜鉛の(002)回折線の
回折角2θ( 重心位置) の値が33.88 ゜以上
35.00 ゜以下であることを特徴とする熱線遮断膜
を提供するものである。
くなされたものであり、基体上に酸化物膜、金属膜、酸
化物膜、と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)
からなる熱線遮断膜において、基体から見て、基体から
最も離れた金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜
(B)は、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層
と、酸化錫を主成分とする膜を少なくとも1層有する多
層膜であることを特徴とする熱線遮断膜を提供するもの
である。
化物膜(B)について説明する。
膜構成:ZnO/Ag/ZnO/ガラス)の場合、単板
で室内放置すると、空気中の湿気により白色斑点や白濁
を生じる。白色斑点や白濁の存在する膜を走査型電子顕
微鏡(SEM)で観察することにより、膜の表面にひび
われやしわの存在、及び膜の剥離の存在が確認された。
の各元素について元素分析を行なったところ、Agは剥
離の有無にかかわらずほぼ一定量存在するのに対して、
Znは剥離部で検出量がほぼ半分になっていた。つまり
、剥離は最上層のZnO層とAg層の界面でおこってい
ることがわかった。
雰囲気中、6日間放置)前後の試料をCuKα線を用い
たX線回折法で調べた。六方晶酸化亜鉛の(002)回
折線、立方晶Agの(111)回折線について、回折角
2θ(ピークの重心位置)、結晶面間隔d、積分幅I.
W.をそれぞれ表1に示す。
より内部応力による格子歪の程度を検出することができ
る。ZnO(b)/Ag/ZnO(a)/ガラスという
試料の場合、最上層のZnO(b)によるピークが、Z
nO(a)によるピークの5〜15倍の強さで検出され
るため、試料全体におけるX線回折法のZnOのピーク
は、若干ZnO(a)による影響があるかもしれないが
、ほとんど最上層の六方晶ZnO(b)によるピークと
考えて良い。
nOの(002)回折線は、ZnO粉末の2θ=34.
44 °と比較するとかなり位置がずれている。これは
、結晶歪の存在を示唆している。この結晶歪は、膜の内
部応力によるものと考えられる。耐湿試験前サンプルで
は、結晶面間隔d002 =2.650 Åとなってお
り、ZnO粉末のd002 =2.602 Åと比較す
ると1.8 %大きい。このことから、結晶がかなり大
きな圧縮応力を受けていることがわかる。耐湿試験後の
サンプルでは、d002 =2.641 Åとなってお
り、やや結晶歪が小さくなっている。これは、最上層の
六方晶ZnOの内部応力が、ひび、しわ、剥離により一
部緩和されたことと対応している。
試験後の積分幅が小さくなっていることから、耐湿試験
を施すことにより、Agが粒成長すると考えられる。
のZnO膜が内部応力に耐えきれず、Ag膜との界面か
ら剥離、破損し、次に銀の劣化、即ち粒径が増大し、か
かる破損した表面および大きな銀粒子により光が散乱さ
れて白濁して見えるものと考えられる。表1の例では、
内部応力は圧縮応力であるが、内部応力には圧縮応力と
引張応力の2種類があり、いずれも膜破損の原因となる
と考えられる。以上のことから、本発明は、湿気による
白濁を抑える為には、最上層ZnO膜の内部応力低減が
有効であることを見出した。
図を示す。図1(a)は、3層からなる熱線遮断膜の断
面図、図1(b)は、(2n+1)層からなる熱線遮断
膜の断面図である。1は基体、2は酸化物膜、3は金属
膜、4は内部応力の低い酸化物膜(B)である。本発明
における基体1としては、ガラス板の他、プラスチック
等のフィルムや板も使用できる。
1010dyn/cm2 以下の膜であれば良く、特に
限定されない。膜の内部応力は、膜の成膜条件により大
きく異なり、低内部応力の膜を成膜するときは、成膜条
件を精密に制御する必要がある。膜の内部応力を低減化
できる傾向を示す方法としては、成膜時(特にスパッタ
リング法による場合)の成膜雰囲気の圧力(スパッタ圧
力)を高くする、成膜中に基板加熱を施す等、成膜条件
を変える方法や、成膜後に加熱処理を施す方法等が挙げ
られる。それぞれの具体的な条件は、成膜装置に応じて
選べばよく特に限定されない。
定されない。1層でもよいし、多層でもよい。例えば、
本発明の熱線遮断膜を内側にしてプラスチック中間膜を
介してもう1枚の基体と積層して合わせガラスとする場
合に、かかるプラスチック中間膜との接着力の調整、も
しくは、耐久性向上の目的で中間膜と接する層として、
100Å以下の酸化物膜(例えば、酸化クロム膜)を形
成する場合があるが、このような膜を含めて2層以上の
構成とすることもできる。
ては、特に限定されない。例えば、ZnOを主成分とす
る膜、SnO2 を主成分とする膜、TiO2 を主成
分とする膜、これらの2種以上を含む積層膜などが挙げ
られる。これらの膜に、酸化状態でZn2+よりイオン
半径の小さい他の元素を添加すると、成膜条件によりか
なりのバラツキがあるが、その膜の内部応力を低減でき
る傾向がある。
に関しては、上述のように、六方晶酸化亜鉛の内部応力
と、CuKα線を用いたX線回折による回折角2θ(重
心位置)とがほぼ対応している。酸化亜鉛を主成分とす
る膜の結晶系は六方晶である。本発明の熱線遮断膜の耐
久性向上のためには、熱線遮断膜のCuKα線を用いた
X線回折において、六方晶酸化亜鉛の(002)回折線
の回折角2θ(重心位置)が33.88 ゜から35.
00 ゜の間の値、特に、34.00 ゜から34.8
8 ゜の値であることが好ましい。回折角2θが34.
44 ゜以下の値は、圧縮応力、34.44 ゜以上の
値は、引張応力を示す。
ン半径の小さい他の元素を添加(ドープ)する場合にも
、成膜条件により異なるが、内部応力を低減できる傾向
があり、かかる元素としては、Al、Si、B、Ti、
Sn、Mg、Cr等が挙げられる。従ってこれらのうち
から少なくとも1種をドープしたZnOを主成分とする
膜も、ZnO膜と同様に使用できる。ドープ量は、Al
、Si、B、Ti、Sn、Mg、Crのうち少なくとも
1種を、Znとの合計量に対して、原子比で10%以上
としても、内部応力低減効果は変わらないことが多いの
で、10%以下程度で十分である。このような、他の元
素をドープしたZnO膜についても、六方晶酸化亜鉛の
(002)回折線の回折角2θ(重心位置)に関して、
ZnO膜と同様のことがいえる。
いが、熱線遮断膜全体の色調、可視光透過率を考慮する
と、200〜700Åが望ましい。
性スパッタリングにより成膜する場合は、金属膜(A)
の酸化を防ぐために、まず金属膜(A)上に酸素の少な
い雰囲気中で薄い金属膜もしくは酸化不充分な金属酸化
物膜を形成するのが望ましい。この薄い金属膜は、酸化
物膜(B)の成膜中に酸化されて酸化物膜となる。従っ
て上述の酸化物膜(B)の好ましい膜厚は、かかる薄い
金属膜が酸化されてできた酸化物膜の膜厚も含んだ膜厚
である。本明細書において、金属膜3上に形成する酸化
物膜に関しても、同様である。
と低内部応力の膜を組み合わせて2層以上の構成とした
多層膜を用いることもできる。低内部応力の膜としては
、成膜条件によるが、比較的、7.0 ×109dyn
/cm2以下の内部応力の低い膜が形成しやすい、Sn
O2 膜が挙げられる。具体的な例としては、ZnO/
SnO2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO2 の
ような3層系や、 ZnO/SnO2/ZnO/SnO
2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
SnO2のような5層系、あるいは同様に交互に積層し
た7層系、9層系など、ZnO膜と、SnO2 膜を交
互に積層したものが挙げられる。
膜(B)全体の内部応力が、1.1 ×1010dyn
/cm2 以下であればよく、必ずしも酸化亜鉛のX線
回折の回折角が上述の値でなくともよい。もちろんZn
O膜も内部応力が低く、酸化亜鉛のX線回折の回折角が
上述の範囲内であれば、なお好ましい。
応力の膜と低内部応力の膜を組み合わせて2層以上の構
成とした多層膜を用いる場合、合計200〜700Åで
あれば積層数及び1層の膜厚は、装置に応じて選べば良
く特に限定されない。また、各層の膜厚がそれぞれ異な
っても良い。
力、および、ガラス/ZnO(450Å)/Ag(10
0Å)の上に同様の酸化物膜(B)(450Å)をスパ
ッタリング法により形成した熱線遮断膜の六方晶酸化亜
鉛の(002)回折線の回折角2θ(重心位置)と、か
かる熱線遮断膜の耐湿性の関係を表2に示す。
気中に6日間放置するという試験を行い、評価した。評
価基準は、膜の端部付近に白濁がなく、直径1mm以上
の白色斑点が現れなければ○、膜の端部付近に白濁がな
く、直径1〜2mmの白色斑点が現れたものを△、膜の
端部付近に白濁が現れたもの、又は直径2mm以上の白
色斑点が現れたものを×とした。Al、Si、B、Ti
、Sn、Mg、Crのドープ量は、すべて、Znとの総
量に対して原子比で4%である。
雰囲気の圧力を高くしたもの、サンプル3は、サンプル
1より、成膜時の基板温度を高くしたもの、サンプル4
は、成膜した後に加熱したものである。表2より、熱線
遮断膜の耐湿性は、膜材料や、単層、多層によらず、内
部応力や、ZnOの(002)回折線の回折角2θ(重
心位置)によることがわかる。
B)について説明する。酸化物膜(B)として、酸化亜
鉛を主成分とする膜を少なくとも1層と、酸化錫を主成
分とする膜を少なくとも1層有する多層膜を用いると、
耐酸性に優れた熱線遮断膜を実現できる。酸化錫は、耐
酸性に優れ、屈折率等の光学的性質は酸化亜鉛とほぼ等
しいので、このように従来の酸化亜鉛膜の一部を酸化錫
で置換することにより、光学性能は維持したまま、従来
より耐酸性に優れた酸化物膜(B)を構成できる。一方
、スパッタリング法、特に直流スパッタリング法により
成膜する際、酸化亜鉛膜は、酸化錫より高速で成膜でき
る為、上記耐酸性と成膜速度とを考慮しながら、酸化物
膜(B)の膜構成および膜厚を決めれば良い。
いが、熱線遮断膜全体の色調、可視光透過率を考慮する
と、200〜700Åが望ましい。積層数及び1層の膜
厚は、装置に応じて選べば良く特に限定されない。また
、各層の膜厚がそれぞれ異なっても良い。
層の膜厚を薄くしたほうが、膜の周辺からの酸の影響に
耐えやすい。したがって、具体的な膜構成としては、Z
nO/SnO2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO
2 のような3層系や、 ZnO/SnO2/ZnO/
SnO2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO2/Z
nO/SnO2のような5層系、あるいは同様に交互に
積層した7層系、9層系などのように構成して、酸化亜
鉛1層の膜厚を200Å以下、好ましくは180Å以下
とするのが良い。特に好ましくは100Å以下として上
記5層系で構成するのが望ましい。成膜時の生産性を考
慮すると、各層の成膜速度に比例した膜厚に調整して全
体で450Å程度の上記5層系の積層膜が好ましい。
が1.1 ×1010dyn/cm2 以下であればよ
り好ましい。酸化亜鉛の内部応力が低ければ、膜の周辺
からの酸の影響によっても膜が剥れにくくなるので、耐
酸性および上述の耐湿性の点からも、酸化亜鉛の内部応
力が低いことが好ましく、X線回折法による酸化亜鉛の
(002)回折線の回折角2θ(重心位置)が33.8
8 ゜から35.00 ゜の間の値、特に、34.00
゜から34.88 ゜の値であれば、なお好ましい。
、特に限定されない。ZnO、SnO2 、TiO2
、これらの2種以上を含む積層膜、これらに他の元素を
添加した膜等が使用できるが、さらに、生産性を考慮す
ると、ZnO、SnO2 、ZnO−SnO2 を交互
に2層以上積層させた膜、Al、Si、B、Ti、Sn
、Mg、Crのうち少なくとも一つをZnとの総量に対
し合計10原子%以下添加したZnO膜が好ましい。
膜2は200Å〜700Åであることが望ましい。積層
膜の場合、合計200Å〜700Åであればよく、それ
ぞれの層の膜厚は限定されない。特に、酸化物膜、金属
膜、酸化物膜、金属膜、酸化物膜、という5層構成、あ
るいは5層以上の膜構成の熱線遮断膜の場合、最外層の
酸化物膜(B)以外の酸化物膜2も内部応力が 1.1
×1010dyn/cm2 以下の膜を用いることが望
ましい。
またはAu、Cu、Pdのうちの少なくとも一つを含む
Agを主成分とする膜などの、熱線遮断性能を有する膜
が使用できる。金属膜3は、かかる熱線遮断性能を有す
る金属膜の他に、各種の機能を有する金属層を有してい
てもよい。例えば、熱線遮断性能を有する金属膜と酸化
物膜(B)や酸化物膜2との間の接着力を調整する金属
層や、熱線遮断性能を有する金属膜からの金属の拡散防
止機能を有する金属層等が挙げられる。これらの機能を
有する金属層を構成する金属の例としては、Zn,Al
,Cr,W,Ni,Tiや、これらのうち2種以上の金
属の合金等が挙げられる。
としては、熱線遮断性能及び可視光透過率等とのかねあ
いを考慮して、50Å〜150Å、特に100Å程度が
適当である。
n/cm2 以下の低内部応力の膜を用いることにより
従来の熱線遮断膜に比べて耐湿性が著しく改善される。 これは、酸化物膜の低内部応力化により、酸化物膜が破
損しにくくなり、湿気による劣化が抑えられるためと考
えられる。また、酸化物膜(B)に、酸化錫を主成分と
する膜を導入することにより、耐酸性が向上する。
上に、Ar:O2=2:8の 6.5×10−3Tor
rの雰囲気中で、AlをZnとの総量に対してAlを3
.0原子%含む金属をターゲットとして、AlドープZ
nO膜を450 Å形成し、次いで、Arのみの 6.
5×10−3Torrの雰囲気中で、Agをターゲット
として、Ag膜を100 Å形成し、次いで雰囲気を変
えずに、AlをZnとの総量に対して3.0原子%添加
した金属をターゲットとして、20Å程度のごく薄いA
lドープZn膜を形成し、最後に、Ar:O2 =2:
8の 6.5×10−3Torrの雰囲気中で、Alを
Znとの総量に対して3.0原子%添加した金属をター
ゲットとして、上記Ag膜上にAlドープZnO膜を形
成した。
プZn膜が酸化雰囲気中で酸化されてAlドープZnO
膜となったので、Ag膜上に形成されたAlドープZn
O膜の総膜厚は、450 Åであった。成膜中の基板温
度は室温、スパッタ電力密度は、AlドープZnO膜の
成膜時には2.7W/cm2、Ag膜の成膜時には、0
.7W/cm2 であった。
ところ、ZnOの(002)回折線の回折角2θ(重心
位置)は 34.12°であった。同様の条件で作製し
たAlドープZnO膜1層(450 Å) の内部応力
は6.2×109dyn/cm2であった。
度95%の雰囲気中に6日間放置するという耐湿試験を
行なった。耐湿試験後の外観は、ごく微小の斑点は見ら
れたものの、目立った白色斑点及び白濁は観察されず良
好であった。耐湿試験後の膜表面のSEM写真において
、膜表面に、ひびわれ、しわ、剥離はほとんど観察され
なかった。
内側にして、プラスチック中間膜を介してもう1枚のガ
ラス板と積層して合わせガラスとした。かかる合わせガ
ラスについても同様の耐湿試験を行った。耐湿試験14
日目でも白濁や斑点は全く生じていなかった。
、ガラス基板上にZnO膜、Ag膜、AlドープZnO
膜をそれぞれ450Å、100Å、450Åの膜厚で、
順次積層させて、熱線遮断膜を作成した。ターゲットは
、それぞれ、ZnO、Ag、Al2 O3 を含むZn
O(ZnO 98重量%、Al2 O3 2重量%)
を用い、Arガスによりスパッタリングをおこなった。 スパッタ圧力は 1.8×10−3Torr、基板温度
は室温、RFスパッタ電力密度は3W/cm2 であっ
た。
ところ、ZnOの(002)回折線の回折角2θ(重心
位置)は 34.00°であった。上記と同様の条件で
作製したAlドープZnO膜の内部応力は 6.2×1
09dyn/cm2であった。以上の膜について、上記
(実施例1)と同様の耐湿試験を行なった。試験後の膜
は、ごく微小の班点は存在するが、目立った白色斑点及
び白濁は見られず、耐湿性は良好であった。
より、ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
Ag/ZnO/ ガラスという膜構成のLow−E膜を
作製した。Agは100Å、Agとガラスの間のZnO
は450Å、Agの上のZnOおよびSnO2 膜はい
ずれも90Åであった。ZnO及びAgはZnO及びA
gターゲットをArガスでスパッタリングし、SnO2
はSnO2 ターゲットをAr,O2 混合ガスでス
パッタリングして得た。スパッタ圧力、基板温度、Zn
O及びAg成膜の際のスパッタ電力は上記実施例と同様
である。SnO2 成膜の際はスパッタ電力密度は1W
/cm2 、Ar:O2ガス流量比は8:2であった。
nO2/ZnO/SnO2/ZnO 膜の内部応力は
9.2×109dyn/cm2であった。ここで得た熱
線遮断膜の耐湿性は、上記実施例と同様良好であった。
より、ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
Ag/ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
ガラスという膜構成の熱線遮断膜を作製した。Agは
100Å、ZnOおよびSnO2 膜はいずれも1層9
0Åであった。ターゲット及びスパッタリングガス、ス
パッタ圧力、基板温度、パワー密度は実施例3と同様で
あった。
ZnO/SnO2/ZnO 膜の内部応力は 9.2×
109dyn/cm2であった。得られた熱線遮断膜の
耐湿性は、上記実施例と同様良好であった。
より、ガラス基板上にZnO膜、Ag膜、ZnO膜をそ
れぞれ、450Å、100Å、450Åの膜厚で、順次
積層させた。ターゲットは、ZnO、Agを用い、Ar
ガスによりスパッタリングをおこなった。スパッタ圧力
、基板温度、スパッタ電力密度は実施例2と同様である
。成膜後の膜をN2 雰囲気中400℃で1時間加熱処
理をおこなった。
べたところ、ZnO(002)回折線の回折角2θ(重
心位置)は 34.42°であった。この熱線遮断膜の
耐湿性は、上記実施例と同様良好であった。
り、ガラス基板上にZnO膜、Ag膜、ZnO膜のそれ
ぞれ450Å、100Å、450Åの膜厚で、順次積層
させた。ターゲットは、ZnO、Agを用い、Arガス
によりスパッタリングをおこなった。スパッタ圧力、基
板温度、スパッタ電力密度は実施例2と同様である。
ところ、ZnO(002)回折線の回折角2θ(重心位
置)は 33.78°であった。この条件で作製したZ
nO膜の内部応力は 1.5×1010dyn/cm2
であった。
白濁しており、直径1mm以上のはっきりした白色斑点
もかなり見られた。耐湿試験後のSEM写真によれば、
膜表面全体にわたって、ひびわれがひろがっており、膜
の破損が著しいことがわかった。
内側にして、プラスチック中間膜を介してもう1枚のガ
ラス板と積層して合わせガラスとした。かかる合わせガ
ラスについても同様の耐湿試験を行った。耐湿試験14
日目には白濁や斑点がはっきり認められた。
ゲットをそれぞれ用いて、Ag膜はアルゴン雰囲気中で
直流スパッタリング法により、SnO2 膜、ZnO膜
は酸素含有雰囲気中で反応性直流スパッタリング法によ
り、ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/A
g/ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
ガラスという膜構成の熱線遮断膜を作製した。Agは1
00Å、ZnO、SnO2 はいずれも1層90Åであ
った。かかる熱線遮断膜付きガラスの可視光線透過率は
86%、エミッシビティは0.06であった。
に浸漬するという耐酸性試験を行った。浸漬後2分まで
は変化がなかったが、3分後には、膜の端から一部茶色
っぽく変色しはじめ、5分後には、膜の一部に剥離して
いる部分が見られた。
をそれぞれ用いて、Ag膜はアルゴン雰囲気中で直流ス
パッタリング法により、ZnO膜は酸素含有雰囲気中で
反応性直流スパッタリング法により、ZnO/Ag/Z
nO/ ガラスという膜構成の熱線遮断膜を作製した。 Agは100Å、ZnOは450Åであった。かかる熱
線遮断膜付きガラスの可視光線透過率は86%、エミッ
シビティは0.06であった。
に浸漬するという耐酸性試験を行った。浸漬直後から膜
が剥離し始め、5分後には、熱線遮断膜が全部ガラスか
ら剥離し、消失した。
び耐酸性が著しく改善されている。このため、単板での
取扱が容易になると考えられる。また単板での室内長期
保存の可能性も実現する。さらに、自動車用、建築用熱
線遮断ガラスの信頼性向上につながる。又、合わせガラ
スとした際にも中間膜が含有している水分によって劣化
することがないので、自動車用、建築用等の合わせガラ
スの耐久性が向上する。
るため、熱線遮断性能とともに導電性もある。従って、
本発明の熱線遮断膜は、この導電性を利用して、種々の
技術分野に使用できる。例えば、エレクトロニクス分野
においては、電極として(太陽電池の電極などにも使用
できる)、また、通電加熱窓においては、発熱体として
、あるいは、窓や電子部品においては、電磁波遮蔽膜と
して、使用できる。場合によっては、本発明の熱線遮断
膜は、基体の上に、各種の機能を有する膜を介して形成
することもできる。このような場合には、本発明の熱線
遮断膜の各膜の最適膜厚を選択するなどにより、その用
途に応じて、光学性能を調節することができる。
熱線遮断ガラスの一例の断面図
Claims (22)
- 【請求項1】基体上に酸化物膜、金属膜、酸化物膜、と
交互に積層された(2n+1)層(n≧1)からなる熱
線遮断膜において、基体から見て、基体から最も離れた
金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜(B)は、
1.1 ×1010dyn/cm2 以下の内部応力を
有することを特徴とする熱線遮断膜。 - 【請求項2】前記金属膜(A)はAgを主成分とする金
属膜であることを特徴とする請求項1記載の熱線遮断膜
。 - 【請求項3】前記酸化物膜(B)は酸化亜鉛を主成分と
する膜を少なくとも1層有する、単層膜又は多層膜であ
ることを特徴とする請求項1記載の熱線遮断膜。 - 【請求項4】酸化亜鉛の結晶系が六方晶であり、CuK
α線を用いたX線回折法による六方晶酸化亜鉛の(00
2)回折線の回折角2θ( 重心位置) の値が33.
88 ゜以上35.00 ゜以下の膜であることを特徴
とする請求項3記載の熱線遮断膜。 - 【請求項5】CuKα線を用いたX線回折法による六方
晶酸化亜鉛の(002)回折線の回折角2θ( 重心位
置) の値が34.00 ゜以上34.88 ゜以下の
膜であることを特徴とする請求項4記載の熱線遮断膜。 - 【請求項6】前記酸化物膜(B)は、7.0 ×109
dyn/cm2以下の内部応力を有する膜を含む少なく
とも2層からなる多層膜であることを特徴とする請求項
1記載の熱線遮断膜。 - 【請求項7】前記7.0 ×109dyn/cm2以下
の内部応力を有する膜は、酸化錫を主成分とする膜であ
ることを特徴とする請求項6記載の熱線遮断膜。 - 【請求項8】前記酸化物膜(B)は、7.0 ×109
dyn/cm2以下の内部応力を有する酸化錫を主成分
とする膜を少なくとも1層と、酸化亜鉛を主成分とする
膜を少なくとも1層有する多層膜であることを特徴とす
る請求項7記載の熱線遮断膜。 - 【請求項9】前記酸化物膜(B)以外の酸化物膜のうち
少なくとも1層も1.1 ×1010dyn/cm2
以下の内部応力を有することを特徴とする請求項1記載
の熱線遮断膜。 - 【請求項10】前記酸化物膜(B)を構成する複数の層
のうち、基体から最も離れた層は、他の基体と積層する
ために介在させるプラスチック中間膜との接着力調整層
であることを特徴とする請求項3記載の熱線遮断膜。 - 【請求項11】基体上に酸化物膜、金属膜、酸化物膜、
と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)からなる
熱線遮断膜において、基体から見て、基体から最も離れ
た金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜(B)は
、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層有する1
層又は多層からなる膜であり、酸化亜鉛の結晶系が六方
晶であり、該熱線遮断膜のCuKα線を用いたX線回折
法による六方晶酸化亜鉛の(002)回折線の回折角2
θ( 重心位置) の値が33.88 ゜以上35.0
0 ゜以下であることを特徴とする熱線遮断膜。 - 【請求項12】CuKα線を用いたX線回折法による六
方晶酸化亜鉛の(002)回折線の回折角2θ( 重心
位置) の値が34.00 ゜以上34.88 ゜以下
であることを特徴とする請求項11記載の熱線遮断膜。 - 【請求項13】前記金属膜(A)はAgを主成分とする
金属膜であることを特徴とする請求項11記載の熱線遮
断膜。 - 【請求項14】前記酸化物膜(B)を構成する複数の層
のうち、基体から最も離れた層は、他の基体と積層する
ために介在させるプラスチック中間膜との接着力調整層
であることを特徴とする請求項11記載の熱線遮断膜。 - 【請求項15】基体上に酸化物膜、金属膜、酸化物膜、
と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)からなる
熱線遮断膜において、基体から見て、基体から最も離れ
た金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜(B)は
、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層と、酸化
錫を主成分とする膜を少なくとも1層有する多層膜であ
ることを特徴とする熱線遮断膜。 - 【請求項16】前記酸化物膜(B)は、酸化亜鉛を主成
分とする膜と、酸化錫を主成分とする膜とが交互に積層
された3層以上からなる多層膜を有することを特徴とす
る請求項15記載の熱線遮断膜。 - 【請求項17】前記酸化物膜(B)は、酸化亜鉛を主成
分とする膜、酸化錫を主成分とする膜、酸化亜鉛を主成
分とする膜、と交互に積層された3層、5層、7層、あ
るいは9層からなる多層膜を有することを特徴とする請
求項16記載の熱線遮断膜。 - 【請求項18】前記酸化物膜(B)は、酸化錫を主成分
とする膜、酸化亜鉛を主成分とする膜、酸化錫を主成分
とする膜、と交互に積層された3層、5層、7層、ある
いは9層からなる多層膜を有することを特徴とする請求
項16記載の熱線遮断膜。 - 【請求項19】酸化亜鉛の結晶系が六方晶であり、Cu
Kα線を用いたX線回折法による六方晶酸化亜鉛の(0
02)回折線の回折角2θ( 重心位置)の値が33.
88 ゜以上35.00 ゜以下の膜であることを特徴
とする請求項15記載の熱線遮断膜。 - 【請求項20】前記金属膜(A)はAgを主成分とする
金属膜であることを特徴とする請求項15記載の熱線遮
断膜。 - 【請求項21】前記酸化物膜(B)以外の酸化物膜のう
ち少なくとも1層も、酸化亜鉛を主成分とする膜を少な
くとも1層と、酸化錫を主成分とする膜を少なくとも1
層有する多層膜であることを特徴とする請求項15記載
の熱線遮断膜。 - 【請求項22】前記酸化物膜(B)を構成する複数の層
のうち、基体から最も離れた層は、他の基体と積層する
ために介在させるプラスチック中間膜との接着力調整層
であることを特徴とする請求項15記載の熱線遮断膜。
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