JPH04367537A - ガラス組成物および回路用基板 - Google Patents

ガラス組成物および回路用基板

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JPH04367537A
JPH04367537A JP14346591A JP14346591A JPH04367537A JP H04367537 A JPH04367537 A JP H04367537A JP 14346591 A JP14346591 A JP 14346591A JP 14346591 A JP14346591 A JP 14346591A JP H04367537 A JPH04367537 A JP H04367537A
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glass
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清孝 古森
Seishiro Yamakawa
山河 清志郎
Atsushi Naka
淳 中
Shigeru Yamamoto
茂 山本
Tadashi Kokubo
正 小久保
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガラス組成物および
回路用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】高度情報化時代を迎え、情報伝送はより
高速化・高周波化の傾向にある。自動車電話やパーソナ
ル無線等の移動無線、衛星放送、衛星通信やCATV等
のニューメディアでは、機器のコンパクト化が推し進め
られており、これに伴い誘電体共振器等のマイクロ波用
回路素子に対しても小型化が強く望まれている。
【0003】マイクロ波用回路素子の大きさは、使用電
磁波の波長が基準となる。比誘電率εr の誘電体中を
伝播する電磁波の波長λは、真空中の伝播波長をλ0 
とするとλ=λ0 /(εr )0.5 となる。した
がって、素子は、使用されるプリント回路用基板の誘電
率が大きい程、小型になる。また、基板の誘電率が大き
いと、電磁エネルギーが基板内に集中するため、電磁波
の漏れが少なく好都合でもある。
【0004】上記のプリント回路用基板として、樹脂を
ガラス組成物の繊維からなる補強材(以下、適宜「ガラ
ス製補強材」と言う)で補強してなる基板がある。この
プリント回路用基板は、アルミナ等のセラミック系基板
に比べ、価格や後加工(切断、孔開等)の点で優れる。 このプリント回路用基板の誘電率を高める方法として、
ポリフッ化ビニリデン(εr =13)やシアノ樹脂(
εr =16〜20)など比誘電率の高い樹脂を用いる
方法があるが、この場合、誘電損失が大きく、高周波域
では誘電特性の安定性にも問題があり、特に高周波(特
に100MHz以上)用としての適性に欠けるため、余
り適切な対策とは言えない。
【0005】また、高比誘電率無機粒子(例えば、Ti
O2 粒子、BaTiO3 粒子)を分散させた樹脂を
用いるという誘電率向上策もあるが、高比誘電率無機粒
子の不均一分散により基板面に比誘電率の不均一が生じ
るという問題があったり、粒子・樹脂界面の現出は長期
信頼性の面で好ましくないため、やはり適切な対策とは
いえない。
【0006】上記以外に、ガラス製補強材(例えば、ガ
ラスクロス)に高比誘電率のものを用いる誘電率向上策
がある。通常の補強材用のガラスクロスは、Eガラスと
呼ばれるSiO2 −Al2 O3 −CaO系ガラス
組成物の繊維からなる。このEガラスは、より具体的に
は、SiO2 :50〜60重量%、Al2 O3 :
13〜16重量%、B2 O3 :5〜9重量%、Mg
O:0〜6重量%、CaO:15〜25重量%、Na2
 O+K2 O:0〜1重量%、F:0〜1重量%とい
う組成を有しており、比誘電率は6〜7程度であって、
比誘電率はそれほど高くない。
【0007】高比誘電率のガラス組成物としては、Pb
Oを多量に含有する鉛系ガラス組成物がある。例えば、
PbO:72重量%、SiO2 :26重量%、B2 
O3 :1.5重量%、K2 O:0.5重量%の組成
の鉛系ガラス組成物は、12.2の比誘電率を有する。 しかし、鉛系ガラス組成物の場合、繊維化(直径7〜9
μm)が難しいという問題がある。ガラス溶融時にPb
Oの蒸発が激しくて不均質になって紡糸工程で糸切れが
多発するのである。また、鉛系ガラス組成物の場合、補
強材として非常に適切なガラスクロス化が困難であると
いう問題がある。ガラスクロスの製造の場合には、一次
バインダーを除去するための熱処理工程があるが、鉛系
ガラス組成物は歪み点が低く劣化し易いため十分な処理
を施すことが難しい。一次バインダーの除去処理が十分
でないガラスクロスは基板の長期信頼性低下の原因とな
る。それに、鉛系ガラス組成物の場合、鉛が有毒である
ため取扱が容易でないという問題もあるし、100MH
z以上の高周波域での誘電損失(tanδ)が大きいと
いう問題もある。
【0008】また、プリント回路用基板の補強材として
用いるガラスは、化学的耐久性も必要である。というの
は、プリント回路用基板に回路を形成する際に様々な化
学処理を経るが、この処理で補強材が損傷を受けないこ
とが必要だからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、良好な繊維化適性があって高周波域にも優れた
誘電特性を有し、化学的耐久性に富むガラス組成物を提
供することを第1の課題とし、高周波域でも優れた誘電
特性を有し長期信頼性の高い回路用基板を提供すること
を第2の課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
、発明者らは、SiO2 −BaO−TiO2 −Zr
O2 系ガラス組成物に着目した。このガラス組成物は
非鉛系であって誘電特性が良好であるし、化学的耐久性
(耐酸性、耐アルカリ性、耐水性)に富むからである。 しかしながら、失透温度が高くて繊維化が難しいという
問題がある。ガラス繊維を得る場合、200〜800個
の小穴を底にあけたブッシングと呼ばれる白金製ポット
の前記小穴から融液を引き出し繊維を得るのであるが、
失透温度が高いとブッシングの底に失透による結晶が生
じて融液流出が妨げられ糸切れが起こる。普通、ブッシ
ング底部の温度と繊維の巻き取り速度の制御により、失
透を抑えながらガラス繊維を得るのであるが、失透温度
が融液粘度が102.5 ポアズ(316ポアズ)とな
る温度を越えると制御し切れないのである。
【0011】そこで、発明者らは、必要な誘電特性や化
学的耐久性を確保しつつ繊維化適性をもたせる方途を求
めて鋭意検討を続け、前記のSiO2 −BaO−Ti
O2 −ZrO2 系ガラス組成物に適当量のNbO5
/2 を添加することが、失透温度が融液粘度が102
.5 ポアズ(316ポアズ)となる温度を越えないよ
うにすることに有効であるという知見を得ることができ
た。
【0012】しかしながら、NbO5/2 の添加だけ
で十分な繊維化適性をもたせることは困難であった。失
透温度と融液粘度が102.5 ポアズとなる温度との
差がなかなか十分に大きくならないからである。失透温
度と融液粘度が102.5 ポアズ温度との差が小さい
と、ブッシング内の温度変化により部分的なガラス融液
温度の低下が生じ、失透に伴う結晶化が起こり糸切れし
易くなるため、繊維化のためのコントロールが非常に難
しく、繊維化適性が十分とは言えないのである。
【0013】そのため、発明者らは、さらに検討を続け
、NbO5/2 の添加に加え適当量のAlO3/2 
を添加することが非常に有効であるという知見を得るこ
とができたのである。すなわち、SiO2 −BaO−
TiO2 −ZrO2 系ガラス組成物は、必要な誘電
特性を確保できる組成範囲においては失透によって主に
SiO2 系のクリストバライト結晶とBaO−TiO
2 −ZrO2 系の結晶が析出するのであるが、適当
量のNbO5/2 の添加は、後者のBaO−TiO2
 −ZrO2 系結晶の析出を抑制するために失透温度
の低下が起こるけれども、前者のSiO2 系クリスト
バライト結晶の析出は抑制し切れず、失透温度の低下の
程度に限度があったのである。 そこで、同時に適当量のAlO3/2 を添加すること
で、SiO2 系クリストバライト結晶の析出も十分に
抑制し、更に失透温度を低下させられ、また、融液粘度
が上昇するため、失透温度と102.5 ポアズ温度と
の差がより大きくさせられるということを見いだせたの
である。 NbO5/2 抜きでAlO3/2 の添加だけでは失
透温度を102.5 ポアズ温度以下にするには至らな
い。
【0014】したがって、第1の課題を解決するため、
請求項1記載の発明のガラス組成物は、SiO2 を4
0〜65モル%、CaO,SrOおよびBaOの少なく
ともひとつを20〜45モル%、TiO2 およびZr
O2 の少なくともひとつを5〜25モル%、NbO5
/2 を0.5〜15モル%、AlO3/2 を0.5
〜15モル%それぞれ含み、これらの酸化物の合計量が
85モル%以上であり、比誘電率(1MHz,25℃)
9以上の繊維化適性を有する構成をとり、請求項2記載
の発明のガラス組成物は、加えて、SiO2 の含有量
が46〜60モル%、CaO,SrOおよびBaOの少
なくともひとつの含有量が25〜40モル%、TiO2
 およびZrO2 の少なくともひとつの含有量が7〜
24モル%、NbO5/2 の含有量が1〜10モル%
、AlO3/2 の含有量が1〜10モル%とする構成
をとっている。
【0015】そして、前記第2の課題を解決するため、
請求項3記載の発明にかかる回路用基板は、請求項1ま
たは2記載のガラス組成物の繊維からなる補強材で樹脂
を強化してなる構成をとっている。以下、この発明を詳
しく説明する。この発明のガラス組成物は、上記の組成
構成をとるため、以下のように、9以上の比誘電率(1
MHz,25℃)や良好な繊維化適性を始めとして優れ
た特性が確保できるようになる。
【0016】■  比誘電率(1MHz、25℃)9以
上の高誘電率である。■  誘電損失(1MHz、25
℃)即ちtanδ0.6%以下の低損失である。■  
100MHzの高周波域でも、上記比誘電率および誘電
損失の変化が僅かで、優れた高周波誘電特性である。■
  化学的耐久性(耐酸性、耐アルカリ性、耐水性)に
富む。
【0017】■  失透温度が融液粘度が102.5 
ポアズとなる温度より遙に低く、極めて良好な繊維化適
性を有する。失透温度と102.5 ポアズ温度の間の
温度差は85℃以上にもなるのである。■  歪み点が
約600℃と高い。この発明のガラス組成物の組成範囲
を上記のように限定した理由は、以下の通りである。
【0018】SiO2 :40〜65モル%(より好ま
しくは46〜60モル%) SiO2 は、ガラスの骨格を形成する成分であり、4
0モル%未満だと失透温度の上昇と融液粘度の低下を招
来し必要な繊維化適性の確保が難しくなるとともに、化
学的耐久性も十分でなくなる。65モル%を上回ると9
以上の比誘電率の確保が難しいとともに、ガラス粘度が
高く融液化困難で繊維化し難くなる。
【0019】CaO,SrOおよびBaOの少なくとも
ひとつ:20〜45モル%(より好ましくは25〜40
モル%) CaO,SrOおよびBaOは、ガラス構造の修飾イオ
ンとして作用し、融液化を容易とする。また、併用使用
は失透温度の低下をもたらす。CaO,SrOおよびB
aOは比誘電率を上昇させる働きをする。20モル%未
満だと、融液が得にくく繊維化適性が低下するとともに
9以上の比誘電率の確保が難しい。45モル%を越える
と失透温度の上昇と融液粘度の低下を招来し必要な繊維
化適性の確保が難しくなる。
【0020】TiO2 およびZrO2 の少なくとも
ひとつ:5〜25モル%(より好ましくは7〜24モル
%)TiO2 、ZrO2 は比誘電率を上昇させる働
きと化学的耐久性を高める働きがある。TiO2 とZ
rO2 の併用が望ましく、TiO2 をZrO2 よ
りも多くすることが多い。5モル%未満だと9以上の比
誘電率や必要な化学的耐久性の確保が難しい。25モル
%を越えると失透温度が上昇し繊維化適性が失われる。
【0021】NbO5/2 :0.5〜15モル%(よ
り好ましくは1〜10モル%) NbO5/2 は比誘電率の低下を伴わずに失透温度を
大きく低下させる働きがある。0.5モル%未満では必
要な添加効果があらわれず、15モル%を越えると逆に
失透温度の上昇をもたらす。 AlO3/2 :0.5〜15モル%(より好ましくは
1〜10モル%) AlO3/2 はガラスの骨格を形成する成分であり、
失透温度の低下と、融液粘度の上昇をもたらす。0.5
モル%未満では必要な添加効果があらわれず、15モル
%を越えると比誘電率が低下するとともに、過度のガラ
ス粘度上昇を招来し融液化が困難で繊維化し難くなる。
【0022】また、上記酸化物の合計量が85モル%未
満だと、9以上の比誘電率の確保が難しかったり、必要
な繊維化適性の確保が難しくなる。なお、この発明のガ
ラス組成物は、15モル%以下の範囲で、Li2 O,
Na2 O,K2 O,ZnO,MnO2 ,TaO5
/2 , BO3/2 , LaO3/2 ,CeO2
 等の酸化物を少なくともひとつ含んでいてもよい。
【0023】上記ガラス組成物を作るための原料として
は、酸化物(複合酸化物を含む)、炭酸塩、硫酸塩、塩
化物、フッ化物など様々な化合物が使用でき、要は上記
組成が得られさえすればよい。この発明の回路用基板の
場合、上記のガラス組成物の繊維からなる補強材で樹脂
が補強されており、プリント回路が作り込まれるもので
ある。ガラス繊維製補強材はプリント回路用基板の機械
的強度や寸法安定性を向上させる。
【0024】ガラス繊維製補強材の形態としては、クロ
ス状の他に、マット状や単なるフィラメント状のものも
挙げられる。クロスやマットの場合、通常、繊維径0.
5〜20μm、厚み15μm〜1.5mm程度のものが
用いられる。フィラメントの場合、通常、繊維径2〜5
0μm、長さ20〜300μm程度のものが用いられる
【0025】補強材と複合化される樹脂は、特に限定さ
れないが、高周波域の用途では、高周波損失の少ない(
低tanδ)樹脂が好ましく、例えば、PPO(ポリフ
ェニレンオキサイド)樹脂、フッ素樹脂(例えば、テフ
ロン:デュポン社の商品名のようなポリフッ化エチレン
系樹脂)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン等
が挙げられる。これらの樹脂の比誘電率εr は、普通
、2.0〜3.2程度である。より比誘電率の大きな樹
脂(例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフ
ッ化ビニリデン、フェノール樹脂等)の場合、比誘電率
の点では好ましいが、誘電損失が大きく、特に高周波用
には適さない。
【0026】プリント回路用基板は、通常、厚みが0.
1〜2mm程度であり、樹脂と補強材の割合(体積割合
)は、通常、樹脂:30〜95体積%、補強材:5〜7
0体積%である。プリント回路用基板を製造する場合、
例えば、予め作製しておいた樹脂ワニスをガラスクロス
に含浸させて乾燥し、ついで、得られた樹脂含浸クロス
複数枚を積層して(必要に応じて)金属箔を表面に配し
ておいて、金型で加熱加圧成形するようにする。そうす
ると、図1にみるように、ガラスクロス1に樹脂2が複
合化され表面に金属箔3を有するプリント回路用基板4
が完成する。
【0027】
【作用】この発明のガラス組成物は、SiO2 を40
〜65モル%、CaO,SrOおよびBaOの少なくと
もひとつを20〜45モル%、TiO2 およびZrO
2 の少なくともひとつを5〜25モル%、NbO5/
2 を0.5〜15モル%、AlO3/2 を0.5〜
15モル%それぞれ含み、これらの酸化物の合計量を8
5モル%以上とする組成である。
【0028】そのため、このガラス組成物、および、ガ
ラス組成物の繊維からなる補強材を用いた回路用基板は
、以下のような特徴を有する。まず、ガラス組成物と補
強材は、比誘電率(1MHz、25℃)9以上と高比誘
電率であり、誘電損失(1MHz、25℃)即ちtan
δ0.6%以下の低損失であって、しかも、100MH
zの高周波域でも、上記比誘電率および誘電損失の変化
が僅かで、優れた高周波誘電特性を有する。さらに、化
学的耐久性(耐酸性、耐アルカリ性、耐水性)に富む(
Eガラスより遙に優れる)ため、加工時の化学処理での
損傷の問題がない。また、PbOを多量に含む鉛系ガラ
スの場合の毒性等の問題もない。
【0029】ガラス組成物については、失透温度が融液
粘度が102.5ポアズとなる温度よりも遙に低いため
、繊維化適性に優れ、容易に補強材用ガラス繊維とする
ことができるし、また、歪み点が約600℃と高く、ク
ロス化の際の一次バインダー除去処理も適切に行えるた
め、補強材として有用な適切なガラスクロスとすること
ができる。
【0030】この発明にかかる回路用基板については、
補強材で誘電特性を高める構成であって、高比誘電率無
機粒子で誘電特性を高める構成でないため長期信頼性も
よい。
【0031】
【実施例】以下、実施例および比較例の説明を行う。 「ガラス組成物の実施例および比較例」−実施例1〜2
5および比較例1〜4−表1〜3に示す組成となるよう
に、ガラス組成物原料を調合し、白金ルツボに入れて加
熱(4時間、1500℃)し溶融した。なお、原料とし
ては、SiO2 にはSiO2 を、CaO,SrOお
よびBaOには炭酸塩を、TiO2 にはアナターゼ型
TiO2 を、ZrO2 にはZrO2 を、NbO5
/2 にはNbO5/2の1級試薬を、AlO3/2 
にはAlO3/2 の1級試薬をそれぞれ用いた。
【0032】ついで、融液をカーボン板上に流し出し板
状に成形しアニール処理し板状ガラスを得た。各実施例
および比較例の板状ガラスについて下記のデータを得た
。 −比誘電率および誘電損失− まず、得られた板状ガラスを一部切断し研磨して誘電特
性評価用試料を作製した。ついで、この試料の両面に金
電極を蒸着形成し、インピーダンスアナライザーで比誘
電率および誘電損失(誘電正接)を測定した。測定周波
数は1MHz、1GHz、温度は25℃である。
【0033】−102.5 ポアズ温度−板状ガラスの
一部を溶かし融液の粘度を白金球引き上げ法により測定
し102.5 ポアズ温度を測定した。 −失透温度− 板状ガラスの一部を297〜500μmの粉末としてか
ら白金ボートに入れ温度勾配を有する電気炉に16時間
保持したのち空気中で放冷し顕微鏡下で失透出現位置を
求めることで測定した。
【0034】−繊維化適性− 板状ガラスの残部を粉砕し白金ブッシングに入れ、白金
ブッシングに直接通電してガラスを溶かし、ブッシング
温度を102.5 ポアズ温度に設定しておいて、ブッ
シング底部の小穴(ノズル)から引き出し巻き取ってガ
ラス繊維を得るようにした。
【0035】上記データを表1〜3に記す。なお、上記
実施例では、板状ガラスにしてから再溶融してガラス繊
維を得たが、最初の融液から直接ガラス繊維を得るよう
にしてもよい。同様にガラス繊維を得ることができる。 大量生産の場合は、最初の融液から直接ガラス繊維を得
るようにするのが適当である。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】実施例の場合は、比較例1、2に比べて失
透温度と102.5 ポアズ温度の間の差が大きく、十
分な繊維化適性を有するため、容易に繊維化できた。比
較例1、2の場合も、なんとか繊維化することは出来る
が、失透温度と102.5 ポアズ温度の間の差が小さ
く、作業時に失透が発生しないように厳密な温度管理が
必要であり作業は容易でなかった。比較例3、4は、N
bO5/2 を含んでおらず、失透温度が102.5ポ
アズ温度よりも高いため繊維化できなかった。
【0040】なお、実施例の誘電特性は高周波域も含め
て良好である。 「プリント回路用基板の実施例および比較例」−実施例
A〜Eおよび、比較例A、B−実施例2のガラス組成物
から得た繊維を用いてガラスクロスを常法により得た。 このガラスクロスは、平織ガラスクロスであって、厚み
:100μm、繊維径:7μm、織密度:25mm当た
り、縦60本,横58本である。
【0041】比較のため、下記組成の鉛系ガラス、およ
び、Eガラスを用いたガラスクロスも作製した。 「鉛ガラス」 組成  PbO:41.2モル%、SiO2 :55.
3モル%、B2 O3 :2.8モル%、K2 O:0
.7モル%比誘電率  1MHz:13.0、1GHz
:12.9誘電損失  1MHz:0.09%、1GH
z:0.54%「Eガラス」 組成  SiO2 :57.9モル%、Al2 O3 
:8.7モル%、B2 O3 :7.3モル%、CaO
:24.2モル%、MgO:1.6モル%、K2 O:
0.3モル%比誘電率  1MHz:6.5、1GHz
:6.5誘電損失  1MHz:0.15%、1GHz
:0.28%一方、PPO樹脂100容量部に150容
量部のトリクレンを添加して攪拌しPPO樹脂を完全に
溶解させた樹脂ワニスを作製した。
【0042】ついで、樹脂ワニスをガラスクロス含浸さ
せたあと乾燥した。含浸量はPPO樹脂とガラスクロス
の体積割合が表4、5に示すようになるように調整した
。このようにして得られたワニス含浸ガラスクロスを5
枚重ね上下に銅箔(厚み17μm)を配して、温度25
0℃、圧力33kg/cm2 、10分間の条件で成形
し、両面銅箔張りプリント回路用基板を得た。
【0043】実施例および比較例の基板の比誘電率およ
び誘電損失を測定した。測定結果を表4、5に示す。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】表4、5にみるように、実施例Aのプリン
ト回路用基板は、鉛ガラスを用いた比較例Aのものに比
べて1GHzでの誘電損失が少なく、Eガラスを用いた
比較例Bの基板に比べて比誘電率が高く、高周波域用の
回路基板として適性を有することがよく分かる。
【0047】
【発明の効果】以上に述べたように、この発明のガラス
組成物は、SiO2を40〜65モル%、CaO,Sr
OおよびBaOの少なくともひとつを20〜45モル%
、TiO2 およびZrO2 の少なくともひとつを5
〜25モル%、NbO5/2 を0.5〜15モル%、
AlO3/2 を0.5〜15モル%それぞれ含み、こ
れらの酸化物の合計量が85モル%以上の組成であり、
高い比誘電率(9以上)で良好な繊維化適性が確保され
、さらには、優れた高周波誘電特性を有し、化学的耐久
性にも富み、回路用基板の補強材に適したものとなって
いる。
【0048】この発明の回路用基板は、上記組成のガラ
ス組成物の繊維からなる補強材で誘電特性を高めている
ため、優れた高周波誘電特性を有し長期信頼性の高い有
用な基板となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】  請求項3記載の発明にかかるプリント回路
用基板の構成例をあらわす概略断面図である。
【符号の説明】
1  ガラスクロス(補強材) 2  樹脂 3  金属箔 4  プリント回路用基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  SiO2 を40〜65モル%、Ca
    O,SrOおよびBaOの少なくともひとつを20〜4
    5モル%、TiO2 およびZrO2 の少なくともひ
    とつを5〜25モル%、NbO5/2 を0.5〜15
    モル%、AlO3/2 を0.5〜15モル%それぞれ
    含み、これらの酸化物の合計量が85モル%以上であり
    、比誘電率(1MHz,25℃)9以上の繊維化適性を
    有するガラス組成物。
  2. 【請求項2】  SiO2 の含有量が46〜60モル
    %、CaO,SrOおよびBaOの少なくともひとつの
    含有量が25〜40モル%、TiO2およびZrO2 
    の少なくともひとつの含有量が7〜24モル%、NbO
    5/2 の含有量が1〜10モル%、AlO3/2 の
    含有量が1〜10モル%である請求項1記載のガラス組
    成物。
  3. 【請求項3】  請求項1または2記載のガラス組成物
    の繊維からなる補強材で樹脂を強化してなる回路用基板
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