JPH04372328A - 工作機械の温度制御方法 - Google Patents

工作機械の温度制御方法

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JPH04372328A
JPH04372328A JP17195491A JP17195491A JPH04372328A JP H04372328 A JPH04372328 A JP H04372328A JP 17195491 A JP17195491 A JP 17195491A JP 17195491 A JP17195491 A JP 17195491A JP H04372328 A JPH04372328 A JP H04372328A
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Koichi Urano
好市 浦野
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械の温度制御
方法及びその装置に関する。更に詳しくは、工作機械の
機体の温度制御において、工作機械の熱変形を抑制し、
精度を維持するために過渡偏差および定常偏差の大きさ
を小さくした工作機械の温度制御方法とその装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】工作機械の機体は、環境温度、発熱部から
の熱などにより変形する。機体の変形は、加工精度に影
響を及ぼすので、従来から機体各部の温度を一定温度に
コントロールすることが行われている。この温度制御の
方法は、種々提案されているが通常温度制御された一定
流量の冷却油を工作機械の発熱部に常時流して、発熱部
を冷却している。この冷却油は、熱交換器を介して冷媒
ガスにより冷却されるものであり、いわゆる間接温度制
御方法である。この冷却油の設定温度は、室温または工
作機械の構成要素中の時定数が最大のものの温度であり
、冷却油の工作機械発熱部の出口油温をこの温度に追従
させて制御する。この方法は、工作機械の熱変形を最小
にし、加工誤差を小さくするものである。この方法は公
知の技術であり、これらの方式は室温追従制御または機
体温度追従制御と呼ばれている。
【0003】従来は、この間接温度制御を室温追従制御
又は機体温度追従制御で行う場合の制御動作として、2
位置制御が用いられてきた。2位置制御の場合、制御さ
れる冷却温度に温度変動幅がある。また、2位置制御で
は制御される油温に定常偏差を生じる。ところが、最近
の発熱量が大きい工作機械では、温度変動幅と定常偏差
が許容値を越えてしまうことがある。このため、積分動
作を含むPID制御を行い定常偏差をなくする制御など
も行われている。
【0004】更に、冷凍機、すなわち圧縮機の回転数を
インバータで周波数可変に調節することにより、冷却液
温度の変化を平滑にするものも提案されている(例えば
、特開平2−104994号公報)。しかし、工作機械
の主軸は、停止状態から毎分数千回転以上変動するので
、従来のインバータ周波数制御だけでは、冷却能力の可
変範囲に限界がある。この可変範囲は、最低周波数から
最高周波数の比でいうと、冷凍機の性能上の制約もあっ
て1:4位であった。取り分け、低負荷領域(無負荷も
含む)での冷却能力の可変範囲に限界がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、以上のよ
うな技術的背景で発明されたものであり、次の目的を達
成するものである。
【0006】この発明の目的は、工作機械側の発熱が無
負荷から最大負荷まで変化してもインバータ周波数制御
でリニアーに冷却能力を可変に調整することができる工
作機械の温度制御方法及びその装置を提供することにあ
る。
【0007】この発明の他の目的は、精密な温度コント
ロールができる工作機械の温度制御方法及びその装置を
提供することにある。
【0008】
【発明課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ために次のような主に手段を採る。
【0009】温度制御装置は、工作機械を構成し、かつ
熱発生源を有する構成要素と、前記構成要素に接触させ
て前記構成要素を冷却するための冷却油と、冷媒ガスを
圧縮するための冷凍機と、前記冷凍機で圧縮された前記
冷媒ガスの熱を放熱して液化するための凝縮器と、液化
された前記冷媒ガスを絞り膨脹させるための膨脹弁と、
絞り膨脹された低圧低温の気液混合状態の前記冷媒ガス
により前記冷却油より熱を奪って気化させるための熱交
換器と、前記冷凍機を出た直後の前記冷媒ガスをバイパ
スして前記冷凍機の前記冷媒ガスの供給管に戻すための
バイパスと、前記バイパスの途中に設けた電磁弁と、基
準温度を設定するための基準温度設定手段と、前記熱交
換器の出口の前記冷却油の送油温度を検知するための送
油温度センサと、前記構成要素の出口から出た前記冷却
油の戻り油温を検知するための戻り油温度センサと、前
記戻り油温度センサが検出した戻り油温度と、前記基準
温度との温度差が一定になるように前記冷凍機の回転速
度をインバータ制御するためのインバータ制御手段であ
る。
【0010】この第1の温度制御方法は、前記構成要素
が工具又は工作物を取り付けて回転させるための主軸を
備えている主軸頭であり、前記主軸への回転速度の指令
信号を前記工作機械を制御する数値制御装置から受取り
、前記回転速度の指令信号に基づいて前記主軸の回転に
よる前記主軸頭の温度上昇を見越した温度の訂正動作を
前記冷却油に対して行い前記戻り油温が目標温度に近づ
くように行うためのフィードフォワード制御と、前記フ
ィードフォワード制御の後、前記予め設定された前記冷
凍機の回転速度と前記冷却油の目標温度との関係式にし
たがって前記冷凍機の回転速度又は前記インバータ周波
数を決定するフィードバック制御とからなる。
【0011】更に、第2の温度制御方法は、前記主軸へ
の回転速度の指令信号を前記工作機械を制御する数値制
御装置から受取り、前記回転速度の指令信号に基づいて
前記主軸の回転による前記主軸頭の温度上昇を見越した
温度の訂正動作を前記冷却油に対して行い前記負荷出口
油温が目標温度に近づくように行うためのフィードフォ
ワード制御と、前記フィードフォワード制御の後、前記
予め設定された前記冷凍機の回転速度と前記熱媒体液の
目標温度との関係式にしたがって前記膨脹弁の開度を決
定するフィードバック制御とからなる。
【0012】
【作  用】主軸への回転速度の指令信号を工作機械を
制御する数値制御装置から受取り、回転速度の指令信号
に基づいて主軸の回転による主軸頭の温度上昇を見越し
た温度の訂正動作を冷却油に対して行い戻り油温が目標
温度に近づくように行うためのフィードフォワード制御
をまず行う。
【0013】このフィードフォワード制御の後、予め設
定された冷凍機の回転速度と冷却油の目標温度との関係
式にしたがって冷凍機の回転速度又はインバータ周波数
を決定するフィードバック制御とからなる。
【0014】
【実施例】以下、この発明に係る好適な実施例を図面に
基づいて説明する。図1は、この発明の温度制御方法を
実施した工作機械の温度制御装置の一例を示す機能ブロ
ック図である。この実施例は工作機械の主軸頭を制御対
象とし、冷却油を用いて一定温度に冷却するものである
。図1を参照して温度制御装置の概略構成について説明
する。同図は、マシニングセンタ30の主軸頭31の温
度制御装置を示すものである。NC装置34は、プログ
ラマブルコントローラ35を介して主軸頭31及びテー
ブル32の移動を制御する周知のものである。温度制御
装置全体は、おおよそ冷媒流路部1、冷却油流路部2お
よび温度コントローラ部3から構成されている。冷却油
流路部2の液体は、油(冷却油)を用い、冷媒流路部1
の冷却媒体は、フロンを用いる。
【0015】プログラマブルコントローラ35は、Sコ
ード指令、すなわち主軸36の回転速度を指定するコー
ドであるが、加工プログラム上にこの主軸回転指令がな
されていると温度コントローラ3に割込み命令で出力す
る。主軸頭31の発熱量は、主に主軸36の回転速度の
約1.5乗に比例することが知られているので、この回
転速度の変動に応じて発熱を以下に示す方法、装置で最
適に冷却する。温度コントローラ部3は、インバータ出
力操作部11に指令して冷凍機12の回転速度を制御し
て冷却油の温度を間接的にコントロールする。次に、各
構成部について詳述する。冷却油流路部2は、主軸頭3
1内にジャケット23を設けて、そこに熱媒体液である
冷却油を流し、熱交換を行わせることで発生した熱量を
奪い冷却するものである。
【0016】熱交換器(蒸発器)10は、主軸頭31で
発生した熱を奪って昇温した冷却油を冷却するためのも
のである。この冷却は、配管13を流れる冷媒との間で
熱交換させて、設定した温度に冷却して行うものである
。また、冷却油流路部2は、冷却油を循環させる冷却油
ポンプ20、熱交換器10、これらを結ぶ配管22,2
4などにより構成されている。本例では、冷却油の流量
は一定である。マシニングセンタ30の主軸頭31と冷
却油との間の熱交換を行うには、図1の実施例のように
空間であるジャケット23を設ける。しかし、冷却の方
法は、主軸頭31に内壁面のシャワーのように冷却油を
そそぎかけ、これを回収して主軸頭31外に排出する方
法でも良い。熱交換器10の出口には、温度センサTO
 が配置されており、熱交換器10の出口の冷却油の温
度、すなわち工作機械に送る送油温度を計測する。ポン
プ20の冷却油の入口、言い換えるとジャケット23か
らの戻り油温を計測するのに、温度センサTI が配置
されている。
【0017】マシニングセンタ30の近傍には、室温を
計測するための室温センサTR が配置されている。室
温センサTR の計測温度は、膨脹弁17の開度の調節
に利用される。これは、室温すなわちマシニングセンタ
30の周囲の環境温度により、冷媒の流量を調節して、
冷凍の能力を調節する必要があるからである。更に、マ
シニングセンタ30の機体の温度を計測するための基準
温度センサTM が、温度を計測している。例えば、工
作機械の構成要素の内、時定数の大きいベッドやコラム
等の機体温度または室温を基準温度とし、その基準温度
を検知するための基準温度センサTM である。
【0018】冷媒流路部1は、基本的な回路構成に関し
ては、一般の冷凍回路と同じ回路である。インバータ出
力操作部11は、商用の交流電源を可変電圧・可変周波
数に変換して、インバータ冷凍機12内のモータを負荷
に応じて回転数を変えて駆動するものである。
【0019】インバータ出力操作部11への指令は、温
度コントローラ3の出力操作部6から出力される。イン
バータ冷凍機12により圧縮され吐出された冷媒ガスは
、配管13を通り凝縮器14内に入り、放熱され液化さ
れる。配管13の途中から配管15がバイパスされ、電
磁弁16を介してインバータ冷凍機12の冷媒の入力用
の配管18に接続されている。配管15は、液化してい
ない高温のガス状の冷媒をバイパスさせてインバータ冷
凍機12にフィードバックするためのものである。この
配管15中に電磁弁16を設けることで、圧縮された冷
媒の流量を制御し無負荷を含む低負荷領域での冷却能力
の可変範囲を拡げることができるものである。
【0020】凝縮器14を出た冷媒ガスは、配管16か
ら膨脹弁17を通り蒸発器(冷却器とも言える)、すな
わち熱交換器10に入る。膨脹弁17は、液化された冷
媒を断熱膨脹させ、圧力と温度を下げるための弁である
。熱交換器10に供給された冷媒ガスは、熱交換器10
内の冷却油を冷却した後、配管18を通りインバータ冷
凍機12に戻される。なお、図示していないが凝縮器1
4を出た液化冷媒は、気ほう状の冷媒ガスと液化された
冷媒ガスが混合されているので、受液器を設け分離する
と冷凍サイサイクル効率が良い。
【0021】温度コントローラ3   次に、温度コントローラ3の概要を説明する。プロ
グラマブルコントローラ35からのS指令信号、主軸回
転指令は、フォト・カプラ41を介してCPU(中央処
理装置)42に入力される。S指令が変えられると、言
い換えるとマシニングセンタ30の主軸36の回転速度
が変えられると、割込み処理によりCPU42に主軸3
6の回転速度変更が入力される。フォト・カプラ41は
、発光素子と受光素子を組み合わせて一つの素子を構成
した公知のものであり、入出力信号は電気的に絶縁され
ていて、光により信号を伝えることができる素子である
。 入出力間が電気的に完全に絶縁されているので、ノイズ
を排除できる。CPU42は、直流電源43、クロック
44などで駆動される周知のワンチップタイプのマイク
ロコンピュータである。
【0022】設定用スイッチ45は、制御モードの選択
、目標温度の設定、制御用パラメータの設定等をインタ
ーフェイス46を介して行うものである。リニアライズ
回路44は、各温度センサTO ,TI ,TR ,T
M によって検出された温度を電圧として取り出すもの
である。しかし、この電圧は、その各温度センサTO 
,TI ,TR ,TM の特性から検出される温度と
必ずしも比例関係にはない。そこで、リニアライズ回路
47は、各温度センサTO ,TI ,TR ,TM 
の計測信号を補正して直線関係になるように出力するた
めの回路である。 リニアライズ回路47からの出力信号は、A/Dコンバ
ータ48によりデジタル信号に変換されて、CPU42
に取り込み可能な信号になる。
【0023】ROM49は、CPU42を動作させるた
めの後述するプログラムを書き込み記憶しておくための
ものである。このプログラムにより、CPU42の基本
的な動作が決定され、すなわち温度コントローラ3全体
が統括制御される。RAM50は、CPU42の演算途
中のデータなどを一時的に記憶保持しておくための書き
込み、読み出し可能なメモリ用素子である。
【0024】CPU42の出力信号は、フォトカプラー
51を介して電磁弁16を駆動する。更に、CPU42
の出力信号は、フォトカプラ52を介してパルスモータ
駆動回路53に入力される。パルスモータ駆動回路53
は、パルスモータ膨脹弁17に組み込まれたパルスモー
タを駆動するために電力を発生させるためのアンプであ
る。パルスモータ膨脹弁17に使用されるパルスモータ
は、パルス信号を与えて回転子をステップ状に回転させ
るモータであり、ステッピングモータとも呼ばれている
ものである。このパルスモータ膨脹弁17は、フィード
バックなしの開ループ制御で使用できる利点がある。こ
の実施例では、パルスモータ膨脹弁17の弁の開度をパ
ルスモータで駆動し制御する。
【0025】表示回路54は、温度コントローラ3に必
要な設定用データや各部温度情報等をLED、CRTな
どに表示させるための回路である。D/Aコンバータ5
5は、CPU42からの指令、すなわちインバータ冷凍
機12のインバータモータへの回転速度等のディジタル
指令を受け、この指令をアナログ信号に変換してインバ
ータ出力操作部11に出力するものである。
【0026】図2は、温度制御装置の制御にたずさわる
制御信号の流れを示すブロック線図である。最初にSコ
ード指令で指示された主軸回転数相当の発熱量に見合っ
た冷却能力を有する一定のインバータ周波数で冷凍機を
ある時間フィードフォワード制御により運転する。それ
と並列して基準温度センサTM およびQ/Wで最初の
送油温度の目標値TO,INI を決める。
【0027】
【数1】 ただし、Q:発熱量、W:水当量[流量×比重×比熱]
この値は流量が一定の場合は一義的に決まる値である。
【0028】次に、フィードフォワード制御しているあ
る時間が経過すると、短周期のフィードバック制御に移
行するわけであるが、その場合、まず最初の送油温度目
標値TO,NEW をTO,INI とおき、次に示す
(2)式の関係式に従って、インバータ周波数を変更し
、送油温度TO が目標温度TO,NEW に等しくな
るように制御する。
【0029】
【数2】 ただし、FNEW :更新後の周波数、FOLD :更
新前の周波数、a:比例ゲイン、k:パラメータこのk
は、例えば図3に示す表を用いて行う。この表はあらか
じめ制御装置のメモリに記憶されている。この表から理
解されるように、温度差が大きく、かつその変化率が大
きい場合はkを大きく、温度差が小さく変化率も小さい
場合は、kの値は小さくするようにして演算を行う。
【0030】そして、この短周期のフィードバックグル
ープを何回か繰り返すことで、TO TO,NEW と
なり、かつ、もう一つの長周期のフィードバックグルー
プのサンプリング周期と重なった時点で次の(3)式に
示すように、送油温度の目標値が更新される。
【0031】
【数3】 この長周期のフィードバックループは、目的とする工作
機械からの戻り油温TI が基準温度TM に等しくな
るように、送油温度の目標値TO,NEW に修正をか
けるためのものである。
【0032】以上概略説明したこの制御系は、冷却油の
送油温度TO,NEW を設定値に保つためにフィード
バックループ(短周期)と、基準温度を戻り油温度との
温度偏差を送油温度設定値にフィードバックして更新す
るためフィードバックループ(長周期)の2重のフィー
ドバックループを有しているので精密な制御が可能にな
った。
【0033】フィードフォワード及びフィードバック制
御   図4及び図6は、工作機械の温度制御装置の動作順
序の概要を示すフローチャートである。制御装置がスタ
ートされ、異常チェック、ポンプ、パルス膨脹弁などを
初期位置にセットする。Sコードモード制御、すなわち
主軸の回転速度により制御を行うモードを選択すると、
CPU42はプログラマブルコントローラ35からSコ
ード信号を受信する。Sコード信号が低負荷領域、すな
わち主軸36の回転速度があらかじめの設定された回転
速度以下のとき、電磁弁16を開く。この電磁弁16を
開くと、冷凍機12で圧縮された冷媒ガスの一部は、凝
縮器14に送られることなく冷凍機12に戻される。こ
の電磁弁16の開の状態が設定時間以上連続すると、言
い換えると無負荷又は低負荷の状態が続くと冷凍機12
の運転を一時的に停止させる。
【0034】Sコードが最大負荷領域、すなわちあらか
じめ設定された回転速度の領域であればインバータ出力
操作部11に指令して、最大周波数の出力を行う。冷凍
機12はその能力の最大の回転速度で回転を開始する。 最大と最小周波数の中間では、そのまま運転継続中の周
波数により運転を行う。ただし、最初のときは主軸の回
転速度に応じてあらかじめ設定された周波数で冷凍機1
2の運転を行う。
【0035】パルスモータ膨脹弁17の開度を周波数に
応じて設定する。このとき、室温TM の温度により弁
の開度を補正する。周波数に応じて、パルスモータ膨脹
弁17の開度を変える理由は、蒸発温度をほぼ一定にし
、温度制御領域を広くするためである。すなわち周波数
は冷凍機12の冷媒ガス排出体積流量が変わるため、パ
ルス膨脹弁17を流れる冷媒量も変化させて、その体積
流量とつりあう冷却能力とする必要があるからである。
【0036】次に、送油温度の目標温度TO,INI 
を前記(1)式で算出する。ただし、運転開始時には、
工作機械の発熱量Qは既知であるが、油に対する熱負荷
は、機械全体の温度分布に支配されるので、正確なこと
は不明である。したがって、これらの値は、あらかじめ
予測した近似的な数値で運転を開始する。このフィード
フォワード制御を開始するにあたりタイマーt1 をス
タートさせる。タイマーt1 は、主軸36の回転速度
により規定される発熱量をフィードフォワード制御によ
り制御する時間である。この時間t1 がタイムアップ
するか、又はTO とTO ,NEWがほぼ等しくなる
と次のフィードバック制御に移る。
【0037】フィードバック制御に移ると、制御装置内
のサンプリング制御周期タイマーt2 をスタートさせ
る(図5参照)。このサンプリング周期用タイマーt2
 は、負荷の大きさにより工作機械からの戻り油温TI
 を基準温度TM に追従制御するための送油温度の目
標温度TO,OLD をTO,NEW に更新するをた
めの長周期フィードバック用タイマーである(図2参照
)。タイマーt2 と同時にフィードバック制御周期用
タイマーt3 もスタートする。次に、送油温度T0 
がTO =TO,NEW か否かを判断する。
【0038】目標温度TO,NEW に送油温度TO 
が一致していなければ、前記した計算式(2)によりイ
ンバータ周波数を更新する。この更新したインバータ周
波数が設定されたレベル以下の低負荷領域であれば、電
磁弁16を開にする。この低負荷運転が設定時間以上連
続すれば、冷凍機12の運転を一旦停止する。
【0039】一方、近似的にTO =TO,NEW で
あれば、インバータ周波数及びパルスモータ膨脹弁17
の開度は変更せず、そのままタイマーt3 がタイムア
ップするまで運転を続ける。タイマーt3がタイムアッ
プすると、タイマーt2 がタイムアップしているか否
かを判断する。タイマーt2 、すなわちサンプリング
周期時間(長周期のフィードバック)に達していなけれ
ば前記同様のフィードバックループ(短周期のフィード
バック)を繰り返す。サンプリングタイマーt2 がタ
イムアップしていれば、前記した計算式(3)のような
補正を行う。
【0040】すなわち、工作機械からの戻り油温TI 
と、基準温度TM との温度偏差を演算し、送油温度T
0 の設定値に、その偏差分(TM −TI )を加え
て更新する。この補正は、工作機械へ流せる冷却油の流
量が変化した場合でも発熱量Qと顕熱温度上昇値から水
当量Wを逆算することで、送油温度の設定値に補正をか
けるものである。前記したように、最初のWは予想値で
あり、実際に測定した値ではない。したがって、このス
テップでの補正は、水当量Wを実際に近いものに補正す
るものである。この補正が終了すると、サンプリング制
御周期用タイマーt2 を再びスタートさせ前記したフ
ィードバック制御を繰り返す。
【0041】フィードバック制御   前記した制御は、フィードフォワード制御の後、フ
ィードバック制御に切り換えていた。図6に示す制御は
、フィードフォワード制御がなくフィードバック制御の
みを行う場合の制御動作である。制御装置の設定用スイ
ッチ45を操作し、戻り油温度制御を選択し、スタート
させるとサンプリング制御周期用タイマーt2 をスタ
ートさせる。更に、フィードバック制御周期用タイマー
t3 をスタートさせる。次に、各温度センサーTI 
,TO ,TM ,TR の温度を読み込む。送油油温
T0 の目標値を次式により算出する。
【0042】
【数4】 次に、TO =TO ,NEWか否か判断し、目標温度
TO,NEW にTO が達していなければ、前記した
計算式(2)でインバータ周波数を計算し、更新する。 次に、主軸36の回転数があらかじめ設定された低負荷
領域であると電磁弁16を開く。一定時間以上低負荷運
転が続くと冷凍機12を停止させる。タイマーt3 が
タイムアップすると、前記した計算式(2)により補正
を行った後、前記制御を繰り返す。送油油温制御モード
を選択した場合、フィードバック制御周期用タイマーt
3 をスタートさせる。温度センサーTI ,TO ,
TM ,TR の各温度を読み込む。工作機械への送油
油温TO が基準温度TM と同一であるか否かを判断
する。送油油温が目標値に達していないようであるなら
ば、次の演算式で変更する。
【0043】
【数5】 次に、主軸36の回転数があらかじめ設定された低負荷
領域であると電磁弁16を開く。一定時間以上低負荷運
転が続くと冷凍機12を停止させる。タイマーt3 が
タイムアップすると、前記した計算式(5)により補正
を行った後、前記制御を繰り返す。
【0044】
【第2実施例】前記した第1実施例は、冷凍機12の周
波数を制御して冷却油の温度を制御している。しかし、
温度コントローラ部3は、冷媒流路13のバイパス15
に設けたパルスモータによって駆動される膨脹弁17の
弁開度を主軸頭31での発熱量(熱負荷)の大きさに応
じて制御し、冷却油の温度を間接的に制御し、これによ
って主軸頭31の温度を制御しても良い。図7は、この
第2実施例の温度制御装置の制御に携わる制御信号の流
れを示すブロック線図である。図2に示す第1実施例の
ブロック線図と基本的には同一であるが、前記実施例で
は、冷凍機20の回転速度を制御するものであったが、
この第2実施例ではパルスモータ膨脹弁17の弁開度を
変更する点で第1実施例と異なる。
【0045】図8に示すフロー図は、第2実施例の制御
装置の動作の概要を示すフロー図である。第1実施例と
異なる点は、パルスモータ膨脹弁17の開度である。こ
の開度の計算は次式により行う。
【0046】
【数6】 ただし、c:定数、fF :フィードフォワード制御時
の周波数、k:温度偏差と変化率によって変わるパラメ
ータ(図3参照)第2実施例の他の動作については、同
一である。
【0047】
【発明の効果】以上詳記したように、この発明は、フィ
ードフォワード制御とフィードバック制御を組み合わせ
て制御するので制御遅れをなくし、応答性を非常に高め
ることができるようになった。また、送油温度を設定値
に保つための短周期のフィードバックループと、基準温
度と戻り油温との温度偏差を送油温度設定値にフィード
バックし変更するための長周期のフィードバックループ
との二重のフィードバックループを有するので、より精
度が高く応答性の良い制御が可能になった。
【0048】また、冷凍機の出口の冷媒ガスを戻り側に
接続したバイパスを設け、そこに電磁弁を配置したので
、低負荷領域の制御が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、工作機械の温度制御装置の第1実施例
を示す機能ブロック線図である。
【図2】図2は、第1実施例の温度制御装置の制御信号
の流れを示すブロック線図である。
【図3】図3は、インバータ周波数の演算式に使用する
パラメータkのテーブルである。
【図4】図4は、第1実施例の温度制御装置の制御動作
を示すフローチャートである。
【図5】図5は、図4の制御動作の続きを示すフローチ
ャートである。
【図6】図6は、第1実施例の温度制御装置の他の制御
動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、第2実施例の温度制御装置の制御信号
の流れを示すブロック線図である。
【図8】図8は、第2実施例の制御装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作機械を構成し、かつ熱発生源を有する
    構成要素と、前記構成要素に接触させて前記構成要素を
    冷却するための冷却油と、冷媒ガスを圧縮するための冷
    凍機と、前記冷凍機で圧縮された前記冷媒ガスの熱を放
    熱して液化するための凝縮器と、液化された前記冷媒ガ
    スを絞り膨脹させるための膨脹弁と、絞り膨脹された低
    圧低温の気液混合状態の前記冷媒ガスにより前記冷却油
    より熱を奪って気化させるための熱交換器と、前記冷凍
    機を出た直後の前記冷媒ガスをバイパスして前記冷凍機
    の前記冷媒ガスの供給管に戻すためのバイパスと、前記
    バイパスの途中に設けた電磁弁と、基準温度を設定する
    ための基準温度設定手段と、前記熱交換器の出口の前記
    冷却油の送油温度を検知するための送油温度センサと、
    前記構成要素の出口から出た前記冷却油の戻り油温を検
    知するための戻り油温度センサと、前記戻り油温度セン
    サが検出した戻り油温と、前記基準温度との温度差が一
    定になるように前記冷凍機の回転速度をインバータ制御
    するためのインバータ制御手段とからなる工作機械の温
    度制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記構成要素から発せ
    られる熱量があらかじめ決められた設定値以下の場合、
    前記電磁弁を開いた状態で前記冷凍機をインバータ制御
    して運転することを特徴とする工作機械の温度制御方法
  3. 【請求項3】請求項1において、前記構成要素が工具又
    は工作物を取り付けて回転させるための主軸を備えてい
    る主軸頭であることを特徴とする工作機械の温度制御装
    置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記主軸への回転速度
    の指令信号を前記工作機械を制御する数値制御装置から
    受取り、前記回転速度の指令信号に基づいて前記主軸の
    回転による前記主軸頭の温度上昇を見越した温度の訂正
    動作を前記冷却油に対して行い前記戻り油温が目標温度
    に近づくように行うためのフィードフォワード制御と、
    前記フィードフォワード制御の後、前記予め設定された
    前記冷凍機の回転速度と前記冷却油の目標温度との関係
    式にしたがって前記冷凍機の回転速度又は前記インバー
    タ周波数を決定するフィードバック制御とからなること
    を特徴とする工作機械の温度制御方法。
  5. 【請求項5】請求項4おいて、前記フィードフォワード
    制御から前記フィードバック制御への移行は、前記主軸
    頭へ供給される前記冷却油の温度が目標値の予め決めら
    れた誤差内か又は予め設定された時間を越したか否かで
    決定することを特徴とする工作機械の温度制御方法。
  6. 【請求項6】請求項4又は5において、前記関係式によ
    るフィードバック制御動作の後、前記戻り油温と前記基
    準温度との温度偏差を演算し、前記送り油温の設定値に
    前記温度偏差分を加えて前記送り油温の前記目標温度を
    更新するサンプリング周期が長い二重のフィードバック
    ループを有し、その結果、前記戻り油温が前記基準温度
    に追従するように制御することを特徴とする工作機械の
    温度制御方法。
  7. 【請求項7】請求項3において、前記主軸への回転速度
    の指令信号を前記工作機械を制御する数値制御装置から
    受取り、前記回転速度の指令信号に基づいて前記主軸の
    回転による前記主軸頭の温度上昇を見越した温度の訂正
    動作を前記冷却油に対して行い前記負荷出口油温が目標
    温度に近づくように行うためのフィードフォワード制御
    と、前記フィードフォワード制御の後、前記予め設定さ
    れた前記冷凍機の回転速度と前記熱媒体液の目標温度と
    の関係式にしたがって前記膨脹弁の開度を決定するフィ
    ードバック制御とからなることを特徴とする工作機械の
    温度制御方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記フィードフォワー
    ド制御から前記フィードバック制御への移行は、前記主
    軸頭へ供給される冷却油が目標値の予め決められた誤差
    内か又は予め設定された時間を越したか否かで決定する
    ことを特徴とする工作機械の温度制御方法。
  9. 【請求項9】請求項7又は8において、前記関係式によ
    るフィードバック制御動作の後、前記戻り油温と前記基
    準温度との温度偏差を演算し、前記送り油温の設定値に
    前記偏差分を加えて前記送り油温の目標の油温を更新す
    るサンプリング周期が長い二重のフィードバックループ
    を有し、その結果、前記戻り油温が前記基準温度に追従
    するように制御することを特徴とする工作機械の温度制
    御方法。
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