JPH0440883Y2 - - Google Patents

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JPH0440883Y2
JPH0440883Y2 JP1984089310U JP8931084U JPH0440883Y2 JP H0440883 Y2 JPH0440883 Y2 JP H0440883Y2 JP 1984089310 U JP1984089310 U JP 1984089310U JP 8931084 U JP8931084 U JP 8931084U JP H0440883 Y2 JPH0440883 Y2 JP H0440883Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複合板に係り、より詳しくは、木材の
木口面の輪切り板を積層してなる複合板に関す
る。
最近、木材の木口面を3ないし10cm程度の厚さ
の輪切り板となし、これに艶出し等の処理を行な
い、例えば食卓、テーブル板、花台などに使用し
ている例がみられる。
一般に、かかる輪切り板を製品材料として用い
る場合、その後の過程における寸法変化をなるべ
く抑えるべく、樹木からの切り出し後に乾燥処理
(通常高められた温度下に置く。)を行なうのが通
例である。
しかし、上記の輪切り板は、厚さが3ないし10
cm程度と大変厚いため、中心部の乾燥が周辺部や
表面部の乾燥に比して著しく遅くなるので、一般
的な乾燥処理を行なづただけでは、その後の製作
過程及び製品化後の段階において乾燥するに従つ
て輪切り板自体にひび割れを生じ、商品化できな
い外観となることが多い。
この場合のひび割れは、輪切り板の外周よりそ
の中心に向けて割け進むくさび状の割れであり、
とくに輪切り板の径が大きくなる程、中心部の乾
燥の進行がより遅くなるため、ひび割れの発生が
ますます頻繁となる。
これに対し、自然乾燥により輪切り板の中心部
まで十分に乾燥させることにより、ひび割れの発
生を防ぐ方法が考えられる。しかし、輪切り板の
中心部まで十分な乾燥を行なうには例えば100日
ないし400日の極めて長い期間を必要とし、人工
乾燥の場合と比較して数倍ないしそれ以上の時間
(普通十倍近い。)がかかるので、上記の方法は実
際の量産プロセスには適さない。
また、輪切り板は、たとえ十分と思われる乾燥
を行なつたとしても、表面部は外気の湿度変化に
応じて膨脹・収縮せんとする反面、中心部は外気
湿度の影響をあまり受けないため、組織全体とし
て均衡がとれず、従つて製品化後の段階におい
て、通常、上記のひび割れがやがて発生しそして
さらに進行していくという問題があつた。ひび割
れの発生に加えて、それの発生はみられなくと
も、内部応力の不均衡等により輪切り板の反りや
曲り等の変形が目立つてくる場合もあつた。ひび
割れや反り等が経時的に発生することは、輪切り
板が持ついわば宿命的な欠陥であつた。
そこで、従来は、ある程度の乾燥処理の後、輪
切り板の表面を塗料等でコーテイングし(場合に
より艶出しをも行ない)、この表面被覆により輪
切り板内部を外気と非接触とする方法がよく採ら
れていた。
しかし、かかる従来製品は、表面上の塗料等の
存在により輪切り板本来の外観が得られず、意匠
的価値即ち商品価値の低いものであつた。また、
上記のような表面コーテイングによつて満足な寸
法安定性を確保できるわけではないため、経時的
に反り等の変形の発生がみられるという問題があ
つた。特に使用の段階で、最近の冷暖房等の普及
により、乾燥するうちに、割れが発生し、表面が
収縮し、あるいは表面にへこみ(そり)が生じて
くるという傾向があつた。
本考案者は、かかる事情に鑑み、上記の諸欠点
が解消された輪切り板製品の開発を企画し、ま
ず、輪切り板として厚さ5、6mmの薄板を用い、
これを何らかの基材の表面に接着剤で貼着して、
木口面の複合製品に仕上げることを試みた。
しかし、輪切り板は木口面を上下面とし、外気
の湿度変化に対する寸法の変化度合(特に接線方
向の寸法変化度)が大きいため、上記の複合製品
においても、寸法安定性が悪く、反りやその他の
変形がある程度みられた。
木材加工の技術において、木板を平衡含水率
(日本の気候では、含水率10〜12%)まで乾燥さ
せてから目的の加工に適用するとき、その加工製
品は良好な寸法安定性が得られるという事実が、
これまでに経験的に導かれており、これは当該分
野の専門家間で常識的事項となつていた。
そこで、本考案者も、かかる常識に従い、上記
の薄い輪切り板を含水率10〜12%の範囲にまで乾
燥させてから、基材上に貼着する方法を採用して
みた。
しかし、かような方法により作られた複合製品
においても、経時的な湿度変化に対する寸法の変
動が依然として相当に有り、寸法安定性に関しな
お一層改良の必要があつた。
本考案者は、さらに鋭意研究を重ねた結果、厚
さ3.0〜10.0mmの比較的薄い輪切り板を用い、か
つこれを使用前に平衡含水率より低い含水率8〜
10%の範囲にまでやや過乾燥させ、その後この輪
切り板2枚を基材の両面に常温硬化型接着剤で貼
合わせると、輪切り板にひび割れや反り等の不具
合が経時的にも発生せず、しかも輪切り板の木口
面が持つ天然の美しさを十分に生かすことができ
る複合板が得られることを見出し、本考案を完成
した。
すなわち、本考案は、木材の木口面の上下面と
しかつ3.0ないし10.0mmの厚さを有する輪切り板
であつて貼着前に含水率8〜10%までに乾燥した
二枚の輪切り板を、基材の表裏両面上に常温硬化
型接着剤を介して貼合わせてなめ複合板に関す
る。
木材の木口面を表面とする板は、板目または柾
目の板と比較して、本来、通気性が良く、乾燥し
易い。とはいつても、10.0mmを越える板になる
と、特に大直径の輪切り板においては、内部の乾
燥が通常の方法では不十分となるので、複合板に
おいて使用のうちに表面割れが起きてくる。従つ
て、経時的な割れの防止の観点からすれば、木口
面の板としてより薄いものを用いる方がより好ま
しい。しかしながら、厚さが3.0mm未満である木
口面の板は、特に大直径の輪切り板にあつては、
切り出し時大変割れ易く、製作の歩留まりが極め
て悪いので、技術面から実用に適さない。
以上のことより、本考案は、木材の木口面を表
面とする3.0ないし10.0mm厚の輪切り板を採用し
たのである。
その上、本考案は、かかる輪切り板を貼着前に
含水率8〜10%の範囲にまで、即ち平衡含水率よ
りも2〜4%低い範囲にまで乾燥させたものを、
複合板の表面材料としたことを特徴とする。やや
過剰ぎみの乾燥処理を行なうことにより、輪切り
板のみならず複合板の組織全体が平準化され、従
つて下記の試験例に示すように複合板の寸法安定
性がさらに改良され、かつ、ひび割れ等の発生の
虞れも無くなる。
なお、かかる乾燥処理に際しては、輪切り板
の辺材部と心材部は含水率が異なり、膨張収縮の
量が両部分間で大変相違すること、また外側の
心材部と内側の心材部の間においても膨張収縮率
がかなり異なること等に留意する必要がある。例
えば、予め辺材部をテープ等で表面被覆して、心
材部の乾燥を先行させ、その後全部分を乾燥させ
るという手段を採るのが好ましい。
しかも、本考案は、かような乾燥を経た二枚の
輪切り板を基材の表裏両面に貼合わせてなるの
で、表面と裏面の輪切り板が互いに乾燥および吸
湿に基づく収縮、膨張を打ち消し合つて、複合板
自体にそりの発生が一層抑えられる。
また、本考案は、輪切り板と基材の接着のため
に、常温硬化型接着剤を使用する。接着剤中の水
分による膨張・収縮を極力抑制するためにも、非
水溶性の接着剤であることが求められ、また熱に
よる寸法変化をも抑えるために、硬化のために熱
を必要としない接着剤であることが求められる。
かかる観点から、常温硬化型接着剤、とりわけ二
液型エポキシ系接着剤を採用したのである。かか
る接着剤の実例は、アラルダイトR AW106及び
ハードナーHV953U(ともに、CIBA−GEIGY
AG製)の配合物[通常1:1(容量比)配合]
である。また、木口面は道管の横断面が露出し大
変粗い表面であるので、この種の接着剤の適用に
より十分な投錨効果を期待することができる。従
つて、本考案によれば、輪切り板と基材の間にお
いて大変高い接着強度が得られる。なお、輪切り
板の基材への貼着は、熱の影響を受けない冷圧締
により行なうのが好ましい。
上述のように、本考案の複合板は、強く乾燥し
た薄肉の木口輪切り板を常温硬化型接着剤で基材
両面に強固に一体的に貼合わせて構成されてい
る。したがつて、本複合板では、乾燥段階で割れ
の発生しなかつた木口面がそのまま使用されたと
しても、経時的使用で複合板自体に何等割れが生
じず、また表面のへこみ等も発生せず、そしてそ
りの発生を完全に防止できる。
また、本考案に用いる基材としては、合板、ラ
ンバーコア合板、繊維板、パーテイクルボード、
合成樹脂板、合成樹脂発泡体、ハニカムコアボー
ド、無機質板などが挙げられるが、これらの中か
ら一種のものを選択して使用される。また、基材
は、上記の群から二種の材料を選択し、それらよ
りなる2層基材としてもよい。
合板、繊維板、パーテイクルボード、ハニカム
コアボードがより好ましい。
以下、本考案を図面に基いて説明する。
第1図は本考案の複合板1の一実施例の斜視図
である。すなわち、本考案の複合板1は、同図及
び第3図に示すように、木口輪切り板2、,2′、
および基材3の積層物であり、木口輪切り板2,
2′は基材の表裏両面に接着剤[アラルダイトR
AW106及びハードナーHV953Uの1:1(容量
比)配合物]を介して、強固に貼合わされてい
る。
この複合板1は、例えば第2図に示すような木
口輪切り板2,2′を、例えば木材木口をバイド
ソーあるいはスライサー等で厚さ3.0ないし10.0
mmに輪切りにし、次いで含水率8〜10%の範囲に
まで乾燥したものを基材3と積層することにより
製造される。輪切り板の樹種としては、例えば
欅、ブビンガー、マホガニー等が挙げられる。な
お、上記の乾燥状態においても、上述の部分被覆
等によつて、木口輪切り板2,2′にひび割れが
生じないように工夫する必要がある。
また、輪切り板2,2′と基材3の貼合わせは、
熱の影響を避けるべく、圧力7〜8Kg/cm2の冷圧
締により行なつた。
実施例の複合板1は、乾燥不良による表面のひ
び割れの発生やへこみの発生等が、長期間の使用
の後においても、起きないだけでなく、表面と裏
面の輪切り板が互いに乾燥・吸湿に基づく収縮・
膨張を打ち消し合つて、複合板自体にそりの発生
がなくなるという利点を有するものであつた。
また、貼合わせる基材を二層構造とすることも
望ましい。すなわち、第4図に示すように、基材
3を例えば合板、ランバーコア合板、繊維板、パ
ーテイクルボード、合成樹脂板、合成樹脂発泡
体、ハニカムコアボード、無機質板から選択され
る2種の基材4および基材5を接着させた2層構
造とし、この基材3に輪切り板2,2′を積層貼
合わせることもできる。この第4図に示す積層構
造にあつても、二層の合板等の基材4,5が互い
に収縮・膨張を打ち消し合つて、そりの発生を防
止し得るものである。
試験例 −供試材料 輪切り板(木口面を上下面とする。) 樹種:ブビンガー 厚さ:8.2mm 直径:平均300mm 以上いずれの試験例も同じ。
乾燥条件:試験例1ないし3はいずれも含水率
8.2%にまで乾燥させ、また試験例4、5は共
に含水率11.3%にまで乾燥させたものを使用し
た。
基材と接着剤 いずれの試験例も、厚さ5cmの繊維板と上記エ
ポキシ系接着剤を使用した。
−試験方法 所定の含水率にまで乾燥された二枚の供試輪
切り板を、供試基材の上下両面に供試接着剤を
介して貼合わせ、これをコールドプレスの中に
入れて圧力7Kg/cm2の条件で冷圧締することに
より、一体化した複合板に仕上げた。
製作した複合板を調温調湿室の中に置き、温
湿条件を以下の通り変化させながら、複合板の
接線方向の寸法、そりの大きさ及び含水率に関
して、その過程における変化量を測定し、並び
にその変化率を算出した。
−試験例1 (通常の湿度変化)− 初日から28日まで 65%、20℃ 29日以降 45%、20℃ 測定の結果は第5図に示す。
−試験例2 (極端な加湿過程)− 初日から28日まで 45%、20℃ 29日以降 90%、20℃ 測定の結果は第6図に示す。
−試験例3 (極端な除湿過程)− 初日から28日まで 90%、20℃ 29日以降 45%、20℃ 測定の結果は第7図に示す。
−試験例4 (極端な加湿過程)− 初日から28日まで 45%、20℃ 29日以降 90%、20℃ 測定の結果は第8図に示す。
−試験例5 (極端な除湿過程)− 初日から28日まで 90%、20℃ 29日以降 45%、20℃ 測定の結果は第9図に示す。
第5図ないし第9図より、供試輪切り板を平衡
含水率より低い程度にまで乾燥させると、複合板
は寸法変化やそりがいたつて小さくなり、寸法安
定性がさらに一層改良されることがわかる。
以上説明したように、本考案によれば、従来の
輪切り板と比較して大変軽量であつて、運搬・取
扱い等において便宜である複合板が得られるだけ
でなく、その複合板製品の経時的使用において、
外周部から内側に向けて進むひび割れの発生の防
止、表面のへこみやそり等の発生の防止などを確
実に達成することができる。
したがつて、寸法安定性に大変優れ品質の良い
製品を市場に提供することができ、また薄肉の輪
切り板と安価な基材との併用により、一本の原木
(普通、資源量の乏しい銘木)から従来よりより
多くの数の輪切り板が取れるため、上下両側が木
口面の複合板を大変安価に市場に提供することが
できる。
さらに、基材の種類をいろいろ変えることによ
り、それぞれの用途・目的に適合した複合板を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の複合板の一実施例の斜視図、
第2図は輪切り板の斜視図、第3図は第1図中の
−線における断面図、第4図は本考案に用い
る基材の別例を示す断面図、第5図ないし第9図
は湿潤又は乾燥過程における複合板の反り量、径
寸法変化率及び含水率を示すグラフである。 図中、1……複合板、2,2′……輪切り板、
3……基材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 木材の木口面を上下面としかつ3.0ないし
    10.0mmの厚さを有する輪切り板であつて貼着前
    に含水率8〜10%までに乾燥した二枚の輪切り
    板を、基材の表裏両面上に常温硬化型接着剤を
    介して貼合わせてなる複合板。 (2) 基材が、合板、ランバーコア合板、繊維板パ
    ーテイクルボード、合成樹脂板、合成樹脂発泡
    体、ハニカムコアボード、無機質板から選択さ
    れるものである実用新案登録請求の範囲第1項
    記載の複合板。 (3) 基材が、合板、ランバーコア合板、繊維板パ
    ーテイクルボード、合成樹脂板、合成樹脂発泡
    体、ハニカムコアボード、無機質板から選択さ
    れる2種の材料からなる2層基材である実用新
    案登録請求の範囲第1項記載の複合板。
JP8931084U 1984-06-15 1984-06-15 複合板 Granted JPS615611U (ja)

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JP8931084U JPS615611U (ja) 1984-06-15 1984-06-15 複合板

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JP8931084U JPS615611U (ja) 1984-06-15 1984-06-15 複合板

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JPS615611U JPS615611U (ja) 1986-01-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5179584U (ja) * 1974-12-18 1976-06-23
JPS51128410A (en) * 1975-04-30 1976-11-09 Tonan Sangyo Kk Method of producing special patterned decorated board

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JPS615611U (ja) 1986-01-14

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