JPH0441190B2 - - Google Patents
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- JPH0441190B2 JPH0441190B2 JP58148848A JP14884883A JPH0441190B2 JP H0441190 B2 JPH0441190 B2 JP H0441190B2 JP 58148848 A JP58148848 A JP 58148848A JP 14884883 A JP14884883 A JP 14884883A JP H0441190 B2 JPH0441190 B2 JP H0441190B2
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- parts
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Description
[発明の技術分野]
本発明は光硬化型防錆用被覆組成物に関し、更
に詳しくは、鋼材の一時的防錆処理に有用でアル
カリによる脱膜が容易な光硬化型防錆用被覆組成
物に関する。 [発明の技術的背景とその問題点] 現在、圧延鋼板、鋼管、線材及び棒鋼等のいわ
ゆる鋼材は、製造メーカーからユーザーに至るま
での期間における防錆を目的として鉱油型、乾性
型の防錆剤又は水溶性樹脂の防錆剤等で被覆処理
され、形成された塗膜はユーザーにおける塗装の
前処理工程でケイ酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム等のアルカリ水溶液にて脱膜される。 しかしながら、現在使用されている鉱油型、乾
性型及び水溶性樹脂の防錆剤は、硬化後の塗面が
乾燥せずにべたついたり、乾燥時間に長時間を要
したり、更には防食性、防湿性等の塗膜性能が不
十分である等の問題点があつた。このため、短時
間で硬化し、塗面がべとつかず、溶剤揮散の心配
のない一時保護被覆材が強く要望されていた。 そこで、紫外線等のいわゆる活性エルネギー線
の照射により反応を起こす重合性不飽和基を有す
るモノマー又はオリゴマーを一種又は二種以上適
宜に組合わせた一時保護被覆材の開発が進められ
ているが、一般に、従来の一時保護被覆材は、常
温で短時間のうちに硬化するため残留応力や体積
収縮の影響を受け、金属等の基材に対する密着性
が不良となる欠点があり、このため、種々の添加
剤を併用して使用されているのが現状である。し
かし、鋼材に防錆剤を適用する際に密着促進剤等
の添加剤を併用した場合は、塗膜の耐湿性や塗料
の安定性が不良となるため、これらの添加剤の併
用は大きな制限を受けることになる。 また、防錆剤の脱膜工程においては、水酸化ナ
トリウム又はオルトケイ酸ナトリウムの1〜10重
量%水溶液により容易に塗膜が脱膜されることが
必要であるが、従来の紫外線硬化型被覆材ではこ
の脱膜性と耐食性、耐湿性等の塗膜性能のバラン
スをとることが困難であつた。すなわち、耐食
性、耐湿性等の塗膜性能が良好なものは脱膜性が
不良であり、一方、脱膜性が良好なものは耐食
性、耐湿性等の塗膜性能が不良であるという欠点
があつた。 したがつて、以上の欠点のない光硬化型防錆被
覆材用の組成物(以下、これを光硬化型防錆用被
覆組成物という)の開発が望まれていた。 [発明の目的] 本発明は、密着促進剤を併用することなく、脱
膜性と耐食性、耐湿性等の塗膜性能のバランスが
とれた光硬化型防錆用被覆組成物を提供すること
を目的とする。 [発明の概要] 本発明者らは、紫外線硬化型一時防錆被覆材用
の組成物の開発に鋭意検討した結果、紫外線硬化
型被覆材に使用する重合体として、特定の範囲の
酸価を有するアクリル酸又はメタクリル酸及びそ
のエステル化合物の共重合体を特定量配合すれば
よいことを見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の光硬化型防錆用被覆組成物
は、 (A) (a) アクリル酸又はメタクリル酸と (b) アクリル酸エステル又はメタクリル酸エス
テルの共重合体であつて、重量平均分子量が
5000〜100000であり、しかも30〜
300KOHmg/gの範囲の酸価を有するアク
リル系共重合体5〜50重量部 (B) 重合可能な二重結合を1個以上有する不飽和
化合物95〜50重量部 (C) 光重合開始剤1〜10重量部 からなることを特徴とする。 以下、本発明を更に詳細に説明する。 本発明におけるアクリル系共重合体(A)は、脱膜
性と塗膜性能とのバランスを保つ上で、30〜300
KOHmg/gの範囲の酸価を有していることが必
要である。共重合体の酸価が30KOHmg/g未満
の場合は硬化後の塗膜をアルカリで容易に脱膜し
にくくなり、300 KOHmg/gを超えると、塗膜
の防錆性、すなわち耐食性、耐湿性等の性能が低
下する。かかる範囲の酸価を有する共重合体とし
ては、アクリル酸又はメタクリル酸及びこれらに
共重合可能な単量体を主成分としたアクリル系共
重合体が使用される。 アクリル酸又はメタクリル酸に共重合可能な単
量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル
酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル
酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステ
アリル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル
酸1−ヒドロキシブチル、メタクリル酸1−ヒド
ロキシブチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル
酸ベンジル等のアクリル酸エステル又はメタクリ
ル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリルアミドメタクリルアミド等の単
量体が挙げられ、これらから選ばれる一種又は二
種以上の単量体を任意に配合することにより種々
の塗膜性能が発揮される。 上記共重合体の重量平均分子量は5000〜100000
であり、5000未満の場合は耐食性、耐湿性等の性
能が低下し易く、100000を超えると組成物の粘度
が高くなりすぎて実用性に乏しくなる。なお、こ
れらの共重合体は、一般に知られている重合法に
より得られるが、酸単量体の配合比率が高いた
め、懸濁重合法及び乳化重合法によつてこれらの
共重合体を製造することは困難である。このた
め、溶液重合法又は塊状重合法によつて製造する
ことが好ましい。 かかるアクリル系共重合体は、被覆用組成物中
に5〜50重量部配合され、5重量部未満の場合は
塗膜がアルカリによつて容易に脱膜されにくくな
り、50重量部を超えると得られる塗膜の耐食性、
耐湿性等の性能が低下し、防錆の目的が果せなく
なる。 本発明における重合可能な二重結合を1個以上
有する不飽和化合物(B)としては、例えば、 () アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メ
タクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸イソデシル、メタクリ
ル酸イソデシル、フエニルグリシジルエーテル
のアクリル酸又はメタクリル酸付加物等の単官
能性不飽和化合物; () エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート等の多官能性不飽
和化合物; () ポリエステル形成性成分又はポリエステ
ルと、アクリロイルオキシ基形成性成分又はア
クリロイルオキシ基を含有する化合物との反応
生成物であつて、一分子当りアクリロイルオキ
シ基を平均一個以上有するポリエステルポリア
クリレート、 エポキシ樹脂とアクリル酸との反応生成物で
あつて、一分子当りアクリロイルオキシ基を平
均一個以上有するエポキシポリアクリレート、 主鎖にウレタン結合を有し、一分子当りアク
リロイルオキシ基を平均一個以上有するウレタ
ンポリアクリレート等のオリゴマー; 等が挙げられる。 かかる不飽和化合物としては、脱膜性と塗膜性
能とのバランスを保つ上で種々の組合わせが考え
られるが、このバランスが良好な糸としてフエニ
ルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物が好ま
しい。これらの不飽和化合物は、被覆用組成物中
に95〜50重量部配合され、95重量部を超えると塗
膜がアルカリによつて容易に脱膜されにくくな
り、50重量部未満の場合は得られる塗膜の耐食
性、耐湿性等の性能が低下する。 本発明における光重合開始剤(C)としては、例え
ば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル、ベンジル(ジフエニルジケト
ン)、ベンゾフエノン、2−メチルアントラキノ
ン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
これらは、一種又は二種以上が混合して用いら
れ、アクリル系共重合体と不飽和化合物との合計
量100重量部に対し1〜10重量部配合される。 本発明の被覆用組成物には、通常配合し得るそ
の他の樹脂、例えば、エポキシ樹脂、ブチラール
樹脂等を任意に配合して諸性能に応じた被覆用組
成物に変性することも可能である。更に必要であ
れば常用されるリン酸系やアミン系の防錆剤を併
用して一層防錆性を向上させることも可能であ
る。 本発明の被覆用組成物は、鋼材の表面に塗布さ
れ、紫外線等のいわゆる活性エネルギー線の照射
により硬化せしめられた後、ユーザーに提供さ
れ、ユーザーにおける塗装の前処理工程でアルカ
リ処理により脱膜される。 [発明の効果] 本発明の被覆用組成物は、密着促進剤が配合さ
れていないにもかかわらず、鋼材に対し優れた密
着性を有し、しかも耐食性、耐湿性等の塗膜性能
及びアルカリ処理による脱膜性が優れている。し
たがつて、該被覆用組成物は、鋼材の一時的な防
錆用保護被覆材として有用であり、その工業的価
値は極めて大である。 [発明の実施例] 以下の実施例中、部及び%とあるのは、それぞ
れ、重量部及び重量%を表す。 実施例 1 メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸ブチル
50部及びアクリル酸20部からなる混合溶液に重合
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.4部、
連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン0.3
部を溶解し、これをセルキヤスト中に仕込み、80
℃の恒温水槽で3時間重合せしめ、三成分からな
る酸価156KOHmg/g、重量平均分子量20000の
共重合体[]を得た。この共重合体[]20部
をアクリル酸テトラヒドロフルフリル70部に溶解
し、この溶液にダイヤビームUK−6123(エポキ
シポリアクリレート、三菱レイヨン株式会社製)
10部及びベンゾインブチルエーテル4部を混合し
て被覆用組成物を得た。 この被覆用組成物を脱脂した軟鋼板上にバーコ
ータにて膜厚15〜20μmに塗装し、高圧水銀灯
(三菱レイヨンエンジニアリング株式会社製、
UK−2501)80w/cmランプ1本で約2秒間照射
した。 得られた被覆鋼板について、密着性、鉛筆硬
度、衝撃性、耐食性、耐湿性、脱膜性に関する試
験を行つた。その結果を表に示した。 実施例 2 実施例1で得られた共重合体[]20部をフエ
ニルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物70部
に溶解したこと以外は、実施例1と同様にして被
覆鋼板を得た。この被覆鋼板について実施例1と
同様の試験に供し、その結果を表に合わせて記載
した。 実施例 3 実施例2で得られた共重合体[]のフエニル
グリシジルエーテルのアクリル酸付加物溶液90部
に、ダイヤビームUK−6123(エポキシポリアク
リレート、三菱レイヨン株式会社製)5部、エポ
キシ樹脂(油化シエル化学社製、エピコート
#828)5部及びベンゾインブチルエーテル4部
を混合して被覆用組成物を得た。この被覆用組成
物を用い実施例1と同様にして被覆鋼板を得、該
鋼板について実施例1と同様の試験を行い、その
結果を表に合わせて記載した。 実施例 4 実施例1で得られた共重合体[]50部を、フ
エニルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物30
部及び無水フタル酸とアクリル酸ヒドロキシエチ
ルとの付加物10部に溶解し、この溶液に1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート5部及びベンゾ
インブチルエーテル5部を溶解混合し、被覆用組
成物を得た。この被覆用組成物を用いて実施例1
と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板について実施
例1と同様の試験を行い、その結果を表に合わせ
て記載した。 実施例 5 実施例1で得られた共重合体[]5部を、ア
クリル酸テトラヒドロフルフリル部45部及びフエ
ニルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物30部
に溶解し、この溶液にトリメチロールプロパント
リアクリレート5部、ダイヤビームUK−6105
(エポキシポリアクリレート、三菱レイヨン株式
会社製)5部、無水フタル酸とアクリル酸ヒドロ
キシエチルとの付加物10部及びベンゾインイソブ
チルエーテル5部を混合し、被覆用組成物を得
た。この被覆用組成物を用いて実施例1と同様に
して被覆鋼板を得、該鋼板について実施例1と同
様の試験を行い、その結果を表に合わせて記載し
た。 実施例 6 メタクリル酸ブチル75部、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル5部及びメタクリル酸20部からな
る混合溶液に、重合開始剤としてベンゾイルペル
オキシド0.3部を溶解し、実施例1と同様にして
重合せしめ、酸価130KOHmg/g、重量平均分
子量50000の共重合体[]を得た。この共重合
体[]20部をフエニルグリシジルエーテルのア
クリル酸付加物60部に溶解した。この溶液にエポ
キシ樹脂(油化シエル化学社製、エピコート
#828)5部、ダイヤビームUK−6123(エポキシ
ポリアクリレート、三菱レイヨン株式会社製)5
部、無水フタル酸とアクリル酸ヒドロキシエチル
との付加物10部及びベンゾインイソブチルエーテ
ル5部を混合し、被覆用組成物を得た。 この被覆用組成物を用いて実施例1と同様にし
て被覆鋼板を得、該鋼板について実施例1と同様
の試験を行い、その結果を表に合わせて記載し
た。 実施例 7 実施例6中の共重合体[]の代わりに、メタ
クリル酸メチル50部、メタクリル酸ブチル43部、
アクリル酸2−ヒドロキシエチル2部及びメタク
リル酸5部を用いて塊状重合法で共重合せしめた
酸価33KOHmg/g、重量平均分子量20000の共
重合体[]を使用した。この共重合体[]を
用いたこと以外は、実施例6と同様にして被覆用
組成物を得た。この被覆用組成物を用い実施例1
と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板について実施
例1と同様の試験を行い、その結果を表に合わせ
て記載した。 実施例 8 実施例6中の共重合体[]の代わりに、メタ
クリル酸メチル40部、メタクリル酸エチル20部及
びアクリル酸35部を用いて塊状重合法で共重合せ
しめた酸価273KOHmg/g、重量平均分子量
10000の共重合体[]を使用した。この共重合
体[]を用いたこと以外は、実施例6と同様に
して被覆用組成物を得た。この被覆用組成物を用
い実施例1と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板に
ついて実施例1と同様の試験を行い、その結果を
表に合わせて記載した。 比較例 1 メタクリル酸メチル80部及びメタクリル酸ブチ
ル20部からなる重量平均分子量4000の共重合体を
懸濁重合法により製造した。この共重合体を用い
実施例6と同様にして被覆用組成物を得た。この
被覆用組成物を用い実施例1と同様にして被覆鋼
板を得、該鋼板について実施例1と同様の試験を
行い、その結果を表に合わせて記載した。 比較例 2 メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸ブチル
20部及びメタクリル酸50部からなる共重合体を塊
状重合法により製造し、酸価326KOHmg/g、
重量平均分子量150000の共重合体を得た。この共
重合体を用い実施例6と同様にして被覆用組成物
を得た。この被覆用組成物を用い実施例1と同様
にして被覆鋼板を得、該鋼板について実施例1と
同様の試験を行い、その結果を表に合わせて記載
した。 比較例 3 実施例6中の共重合体[]の代わりに、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体(ARCO社製
SMA1000)を用い、実施例6と同様にして被覆
用組成物を得た。この被覆用組成物を用い実施例
1と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板について実
施例1と同様の試験を行い、その結果を表に合わ
せて記載した。
に詳しくは、鋼材の一時的防錆処理に有用でアル
カリによる脱膜が容易な光硬化型防錆用被覆組成
物に関する。 [発明の技術的背景とその問題点] 現在、圧延鋼板、鋼管、線材及び棒鋼等のいわ
ゆる鋼材は、製造メーカーからユーザーに至るま
での期間における防錆を目的として鉱油型、乾性
型の防錆剤又は水溶性樹脂の防錆剤等で被覆処理
され、形成された塗膜はユーザーにおける塗装の
前処理工程でケイ酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム等のアルカリ水溶液にて脱膜される。 しかしながら、現在使用されている鉱油型、乾
性型及び水溶性樹脂の防錆剤は、硬化後の塗面が
乾燥せずにべたついたり、乾燥時間に長時間を要
したり、更には防食性、防湿性等の塗膜性能が不
十分である等の問題点があつた。このため、短時
間で硬化し、塗面がべとつかず、溶剤揮散の心配
のない一時保護被覆材が強く要望されていた。 そこで、紫外線等のいわゆる活性エルネギー線
の照射により反応を起こす重合性不飽和基を有す
るモノマー又はオリゴマーを一種又は二種以上適
宜に組合わせた一時保護被覆材の開発が進められ
ているが、一般に、従来の一時保護被覆材は、常
温で短時間のうちに硬化するため残留応力や体積
収縮の影響を受け、金属等の基材に対する密着性
が不良となる欠点があり、このため、種々の添加
剤を併用して使用されているのが現状である。し
かし、鋼材に防錆剤を適用する際に密着促進剤等
の添加剤を併用した場合は、塗膜の耐湿性や塗料
の安定性が不良となるため、これらの添加剤の併
用は大きな制限を受けることになる。 また、防錆剤の脱膜工程においては、水酸化ナ
トリウム又はオルトケイ酸ナトリウムの1〜10重
量%水溶液により容易に塗膜が脱膜されることが
必要であるが、従来の紫外線硬化型被覆材ではこ
の脱膜性と耐食性、耐湿性等の塗膜性能のバラン
スをとることが困難であつた。すなわち、耐食
性、耐湿性等の塗膜性能が良好なものは脱膜性が
不良であり、一方、脱膜性が良好なものは耐食
性、耐湿性等の塗膜性能が不良であるという欠点
があつた。 したがつて、以上の欠点のない光硬化型防錆被
覆材用の組成物(以下、これを光硬化型防錆用被
覆組成物という)の開発が望まれていた。 [発明の目的] 本発明は、密着促進剤を併用することなく、脱
膜性と耐食性、耐湿性等の塗膜性能のバランスが
とれた光硬化型防錆用被覆組成物を提供すること
を目的とする。 [発明の概要] 本発明者らは、紫外線硬化型一時防錆被覆材用
の組成物の開発に鋭意検討した結果、紫外線硬化
型被覆材に使用する重合体として、特定の範囲の
酸価を有するアクリル酸又はメタクリル酸及びそ
のエステル化合物の共重合体を特定量配合すれば
よいことを見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の光硬化型防錆用被覆組成物
は、 (A) (a) アクリル酸又はメタクリル酸と (b) アクリル酸エステル又はメタクリル酸エス
テルの共重合体であつて、重量平均分子量が
5000〜100000であり、しかも30〜
300KOHmg/gの範囲の酸価を有するアク
リル系共重合体5〜50重量部 (B) 重合可能な二重結合を1個以上有する不飽和
化合物95〜50重量部 (C) 光重合開始剤1〜10重量部 からなることを特徴とする。 以下、本発明を更に詳細に説明する。 本発明におけるアクリル系共重合体(A)は、脱膜
性と塗膜性能とのバランスを保つ上で、30〜300
KOHmg/gの範囲の酸価を有していることが必
要である。共重合体の酸価が30KOHmg/g未満
の場合は硬化後の塗膜をアルカリで容易に脱膜し
にくくなり、300 KOHmg/gを超えると、塗膜
の防錆性、すなわち耐食性、耐湿性等の性能が低
下する。かかる範囲の酸価を有する共重合体とし
ては、アクリル酸又はメタクリル酸及びこれらに
共重合可能な単量体を主成分としたアクリル系共
重合体が使用される。 アクリル酸又はメタクリル酸に共重合可能な単
量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル
酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル
酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステ
アリル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル
酸1−ヒドロキシブチル、メタクリル酸1−ヒド
ロキシブチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル
酸ベンジル等のアクリル酸エステル又はメタクリ
ル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリルアミドメタクリルアミド等の単
量体が挙げられ、これらから選ばれる一種又は二
種以上の単量体を任意に配合することにより種々
の塗膜性能が発揮される。 上記共重合体の重量平均分子量は5000〜100000
であり、5000未満の場合は耐食性、耐湿性等の性
能が低下し易く、100000を超えると組成物の粘度
が高くなりすぎて実用性に乏しくなる。なお、こ
れらの共重合体は、一般に知られている重合法に
より得られるが、酸単量体の配合比率が高いた
め、懸濁重合法及び乳化重合法によつてこれらの
共重合体を製造することは困難である。このた
め、溶液重合法又は塊状重合法によつて製造する
ことが好ましい。 かかるアクリル系共重合体は、被覆用組成物中
に5〜50重量部配合され、5重量部未満の場合は
塗膜がアルカリによつて容易に脱膜されにくくな
り、50重量部を超えると得られる塗膜の耐食性、
耐湿性等の性能が低下し、防錆の目的が果せなく
なる。 本発明における重合可能な二重結合を1個以上
有する不飽和化合物(B)としては、例えば、 () アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メ
タクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸イソデシル、メタクリ
ル酸イソデシル、フエニルグリシジルエーテル
のアクリル酸又はメタクリル酸付加物等の単官
能性不飽和化合物; () エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート等の多官能性不飽
和化合物; () ポリエステル形成性成分又はポリエステ
ルと、アクリロイルオキシ基形成性成分又はア
クリロイルオキシ基を含有する化合物との反応
生成物であつて、一分子当りアクリロイルオキ
シ基を平均一個以上有するポリエステルポリア
クリレート、 エポキシ樹脂とアクリル酸との反応生成物で
あつて、一分子当りアクリロイルオキシ基を平
均一個以上有するエポキシポリアクリレート、 主鎖にウレタン結合を有し、一分子当りアク
リロイルオキシ基を平均一個以上有するウレタ
ンポリアクリレート等のオリゴマー; 等が挙げられる。 かかる不飽和化合物としては、脱膜性と塗膜性
能とのバランスを保つ上で種々の組合わせが考え
られるが、このバランスが良好な糸としてフエニ
ルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物が好ま
しい。これらの不飽和化合物は、被覆用組成物中
に95〜50重量部配合され、95重量部を超えると塗
膜がアルカリによつて容易に脱膜されにくくな
り、50重量部未満の場合は得られる塗膜の耐食
性、耐湿性等の性能が低下する。 本発明における光重合開始剤(C)としては、例え
ば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル、ベンジル(ジフエニルジケト
ン)、ベンゾフエノン、2−メチルアントラキノ
ン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
これらは、一種又は二種以上が混合して用いら
れ、アクリル系共重合体と不飽和化合物との合計
量100重量部に対し1〜10重量部配合される。 本発明の被覆用組成物には、通常配合し得るそ
の他の樹脂、例えば、エポキシ樹脂、ブチラール
樹脂等を任意に配合して諸性能に応じた被覆用組
成物に変性することも可能である。更に必要であ
れば常用されるリン酸系やアミン系の防錆剤を併
用して一層防錆性を向上させることも可能であ
る。 本発明の被覆用組成物は、鋼材の表面に塗布さ
れ、紫外線等のいわゆる活性エネルギー線の照射
により硬化せしめられた後、ユーザーに提供さ
れ、ユーザーにおける塗装の前処理工程でアルカ
リ処理により脱膜される。 [発明の効果] 本発明の被覆用組成物は、密着促進剤が配合さ
れていないにもかかわらず、鋼材に対し優れた密
着性を有し、しかも耐食性、耐湿性等の塗膜性能
及びアルカリ処理による脱膜性が優れている。し
たがつて、該被覆用組成物は、鋼材の一時的な防
錆用保護被覆材として有用であり、その工業的価
値は極めて大である。 [発明の実施例] 以下の実施例中、部及び%とあるのは、それぞ
れ、重量部及び重量%を表す。 実施例 1 メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸ブチル
50部及びアクリル酸20部からなる混合溶液に重合
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.4部、
連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン0.3
部を溶解し、これをセルキヤスト中に仕込み、80
℃の恒温水槽で3時間重合せしめ、三成分からな
る酸価156KOHmg/g、重量平均分子量20000の
共重合体[]を得た。この共重合体[]20部
をアクリル酸テトラヒドロフルフリル70部に溶解
し、この溶液にダイヤビームUK−6123(エポキ
シポリアクリレート、三菱レイヨン株式会社製)
10部及びベンゾインブチルエーテル4部を混合し
て被覆用組成物を得た。 この被覆用組成物を脱脂した軟鋼板上にバーコ
ータにて膜厚15〜20μmに塗装し、高圧水銀灯
(三菱レイヨンエンジニアリング株式会社製、
UK−2501)80w/cmランプ1本で約2秒間照射
した。 得られた被覆鋼板について、密着性、鉛筆硬
度、衝撃性、耐食性、耐湿性、脱膜性に関する試
験を行つた。その結果を表に示した。 実施例 2 実施例1で得られた共重合体[]20部をフエ
ニルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物70部
に溶解したこと以外は、実施例1と同様にして被
覆鋼板を得た。この被覆鋼板について実施例1と
同様の試験に供し、その結果を表に合わせて記載
した。 実施例 3 実施例2で得られた共重合体[]のフエニル
グリシジルエーテルのアクリル酸付加物溶液90部
に、ダイヤビームUK−6123(エポキシポリアク
リレート、三菱レイヨン株式会社製)5部、エポ
キシ樹脂(油化シエル化学社製、エピコート
#828)5部及びベンゾインブチルエーテル4部
を混合して被覆用組成物を得た。この被覆用組成
物を用い実施例1と同様にして被覆鋼板を得、該
鋼板について実施例1と同様の試験を行い、その
結果を表に合わせて記載した。 実施例 4 実施例1で得られた共重合体[]50部を、フ
エニルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物30
部及び無水フタル酸とアクリル酸ヒドロキシエチ
ルとの付加物10部に溶解し、この溶液に1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート5部及びベンゾ
インブチルエーテル5部を溶解混合し、被覆用組
成物を得た。この被覆用組成物を用いて実施例1
と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板について実施
例1と同様の試験を行い、その結果を表に合わせ
て記載した。 実施例 5 実施例1で得られた共重合体[]5部を、ア
クリル酸テトラヒドロフルフリル部45部及びフエ
ニルグリシジルエーテルのアクリル酸付加物30部
に溶解し、この溶液にトリメチロールプロパント
リアクリレート5部、ダイヤビームUK−6105
(エポキシポリアクリレート、三菱レイヨン株式
会社製)5部、無水フタル酸とアクリル酸ヒドロ
キシエチルとの付加物10部及びベンゾインイソブ
チルエーテル5部を混合し、被覆用組成物を得
た。この被覆用組成物を用いて実施例1と同様に
して被覆鋼板を得、該鋼板について実施例1と同
様の試験を行い、その結果を表に合わせて記載し
た。 実施例 6 メタクリル酸ブチル75部、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル5部及びメタクリル酸20部からな
る混合溶液に、重合開始剤としてベンゾイルペル
オキシド0.3部を溶解し、実施例1と同様にして
重合せしめ、酸価130KOHmg/g、重量平均分
子量50000の共重合体[]を得た。この共重合
体[]20部をフエニルグリシジルエーテルのア
クリル酸付加物60部に溶解した。この溶液にエポ
キシ樹脂(油化シエル化学社製、エピコート
#828)5部、ダイヤビームUK−6123(エポキシ
ポリアクリレート、三菱レイヨン株式会社製)5
部、無水フタル酸とアクリル酸ヒドロキシエチル
との付加物10部及びベンゾインイソブチルエーテ
ル5部を混合し、被覆用組成物を得た。 この被覆用組成物を用いて実施例1と同様にし
て被覆鋼板を得、該鋼板について実施例1と同様
の試験を行い、その結果を表に合わせて記載し
た。 実施例 7 実施例6中の共重合体[]の代わりに、メタ
クリル酸メチル50部、メタクリル酸ブチル43部、
アクリル酸2−ヒドロキシエチル2部及びメタク
リル酸5部を用いて塊状重合法で共重合せしめた
酸価33KOHmg/g、重量平均分子量20000の共
重合体[]を使用した。この共重合体[]を
用いたこと以外は、実施例6と同様にして被覆用
組成物を得た。この被覆用組成物を用い実施例1
と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板について実施
例1と同様の試験を行い、その結果を表に合わせ
て記載した。 実施例 8 実施例6中の共重合体[]の代わりに、メタ
クリル酸メチル40部、メタクリル酸エチル20部及
びアクリル酸35部を用いて塊状重合法で共重合せ
しめた酸価273KOHmg/g、重量平均分子量
10000の共重合体[]を使用した。この共重合
体[]を用いたこと以外は、実施例6と同様に
して被覆用組成物を得た。この被覆用組成物を用
い実施例1と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板に
ついて実施例1と同様の試験を行い、その結果を
表に合わせて記載した。 比較例 1 メタクリル酸メチル80部及びメタクリル酸ブチ
ル20部からなる重量平均分子量4000の共重合体を
懸濁重合法により製造した。この共重合体を用い
実施例6と同様にして被覆用組成物を得た。この
被覆用組成物を用い実施例1と同様にして被覆鋼
板を得、該鋼板について実施例1と同様の試験を
行い、その結果を表に合わせて記載した。 比較例 2 メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸ブチル
20部及びメタクリル酸50部からなる共重合体を塊
状重合法により製造し、酸価326KOHmg/g、
重量平均分子量150000の共重合体を得た。この共
重合体を用い実施例6と同様にして被覆用組成物
を得た。この被覆用組成物を用い実施例1と同様
にして被覆鋼板を得、該鋼板について実施例1と
同様の試験を行い、その結果を表に合わせて記載
した。 比較例 3 実施例6中の共重合体[]の代わりに、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体(ARCO社製
SMA1000)を用い、実施例6と同様にして被覆
用組成物を得た。この被覆用組成物を用い実施例
1と同様にして被覆鋼板を得、該鋼板について実
施例1と同様の試験を行い、その結果を表に合わ
せて記載した。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (A) (a) アクリル酸又はメタクリル酸と (b) アクリル酸エステル又はメタクリル酸エス
テルの共重合体であつて、重量平均分子量が
5000〜100000であり、しかも30〜300KOH
mg/gの範囲の酸価を有するアクリル系共
重合体5〜50重量部 (B) 重合可能な二重結合を1個以上有する不飽和
化合物95〜50重量部 (C) 光重合開始剤1〜10重量部 からなることを特徴とする光硬化型防錆用被覆組
成物。 2 不飽和化合物(B)がフエニルグリシジルエーテ
ルのアクリル酸付加物である特許請求の範囲第1
項記載の光硬化型防錆用被覆組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14884883A JPS6042469A (ja) | 1983-08-16 | 1983-08-16 | 光硬化型防錆用被覆組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14884883A JPS6042469A (ja) | 1983-08-16 | 1983-08-16 | 光硬化型防錆用被覆組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6042469A JPS6042469A (ja) | 1985-03-06 |
| JPH0441190B2 true JPH0441190B2 (ja) | 1992-07-07 |
Family
ID=15462087
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14884883A Granted JPS6042469A (ja) | 1983-08-16 | 1983-08-16 | 光硬化型防錆用被覆組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6042469A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102015101527A1 (de) * | 2015-02-03 | 2016-08-04 | Doduco Gmbh | Aluminium-Kupferverbundhalbzeug für die Elektrotechnik und Verfahren zu seiner Herstellung |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5911096B2 (ja) * | 1974-03-06 | 1984-03-13 | 富士写真フイルム株式会社 | 樹脂凸版用感光性組成物 |
| US3953214A (en) * | 1974-05-24 | 1976-04-27 | Dynachem Corporation | Photopolymerizable screen printing inks and use thereof |
| JPS5238433A (en) * | 1975-09-18 | 1977-03-25 | Nippon Paint Co Ltd | Anticorrosive steel |
| JPS5476637A (en) * | 1977-12-01 | 1979-06-19 | Teijin Ltd | Photo-setting adhesive |
| JPS59171646A (ja) * | 1983-03-19 | 1984-09-28 | 住友金属工業株式会社 | 一時防錆処理鋼管 |
-
1983
- 1983-08-16 JP JP14884883A patent/JPS6042469A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6042469A (ja) | 1985-03-06 |
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