JPH0441600B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0441600B2 JPH0441600B2 JP31394388A JP31394388A JPH0441600B2 JP H0441600 B2 JPH0441600 B2 JP H0441600B2 JP 31394388 A JP31394388 A JP 31394388A JP 31394388 A JP31394388 A JP 31394388A JP H0441600 B2 JPH0441600 B2 JP H0441600B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- kestose
- sucrose
- culture
- producing
- bacterium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明スコプラリオプシス属微生物およびそれ
を用いるケストースの製造法に関し、詳しくはシ
ユークロースの存在下でケストースを生産し、か
つグルコースを資化する微生物および当該微生物
をシユークロースを含む培地に培養してケストー
スを生産せしめ、培養物からケストースを採取す
ることを特徴とするケストースの製造法に関す
る。ケストースは人間が摂取したとき、胃で消化
されることなく腸に達し、ビフイズス菌の生育促
進効果を示す食品素材などとして有用である。 なお、ケストースとはシユークロースのフラク
トシル基の1位の炭素原子にフラクトースが1個
転位した分子構造を有する3糖類、いわゆる1−
ケストースを意味する。このものはフラクトース
が2個転位したニストース、3個転位したフラク
トシルニストースと共に低う蝕性、難消化性、ビ
フイズス菌生育促進効果などの特性を有している
ことが知られている。 [従来の技術、発明が解決しようとする課題] ケストース生産菌としては、従来よりアスペル
ギルス・ニガー(FERM P−5886)、オウレオ
バシジユウム・プルランス(AHU 9549)など
やフザリウム属、ペニシリウム属などに属する微
生物が知られている。 しかし、これら既知の糸状菌はケストース(以
下、GF2と略記することがある。)の他にニスト
ース(以下、GF3と略記することがある。)、フラ
クトシルニストース(以下、GF4と略記すること
がある。)なども同程度に生産し、いわゆるフラ
クトオリゴ糖生産菌と称されるものであり、厳密
にはケストース生産菌とは云い難く、かつ現状で
のGF2はフラクトオリゴ糖の1成分として製造さ
れているにすぎない。 さらに、これら微生物を酵素(フラクトース転
位酵素)としてシユークロースを含む反応系に加
えると、多量のグルコースと少量のフラクトース
が生じると共に、酵素の性質上未反応のシユーク
ロースが残存し、フラクトオリゴ糖のみを効率よ
く生産することが困難であつた。純粋品を得たい
場合には、カーボンカラムにフラクトオリゴ糖を
吸着させてアルコールと水の混合溶媒で溶出する
方法を適用できるが、この方法は多量の溶媒を必
要とする上に収率が低い等の問題があり、工業的
方法としては不利な点が多い。 そこで、この問題を改善する方法として、転位
反応後の駅を陽イオン交換カラムクロマトグラフ
法で単糖とシユークロースを除去する方法(特開
昭61−9266号)、転位反応と同時あるいは後に単
糖およびシユークロースを資化する微生物あるい
は分解する酵素を添加する方法=(特開昭62−
14792号)などが提案されている。 しかしながら、これらの方法によつてもGF2の
含有率は固形分あたり50%以下で、GF3、GF4を
含んだフラクトオリゴ糖混合物として90%以上の
含有率を示すにすぎない。GF2を高率で得るため
には、さらに煩雑な操作を必要とする。しかも、
前者の方法によりオリゴ糖の純度を上げようとす
れば、収率が極端に悪くなり、かつカラム通液中
に液が希釈されるという欠点が生じる。また、後
者の方法は、微生物の環境上、反応温度を40℃以
下としなければならず、閉鎖系の反応器を用いな
い限り雑菌汚染の問題があり、微生物管理が困難
である。 そこで、本発明者らは前記方法と発想を異に
し、これらフラクトオリゴ糖の中でも最も基本的
なものであるケストースを特異的に生産する微生
物を自然界より探索し、ケストースの効率的な製
造法の確立を試みた。 [課題を解決するための手段] 本発明は、スコプラリオプシス属に属し、シユ
ークロースの存在下でケストースを生産し、かつ
グルコースを資化する微生物および当該微生物を
シユークロースを含む培地に培養してケストース
を生成せしめ、培養物からケストースを採取する
ことを特徴とするケストースの製造法を提供する
ものである。 本発明の特色は、フラクトオリゴ糖の中でも
GF2のみを高率に生産し、かつ副生するグルコー
スを資化して目的とするGF2の生産を1段の発酵
で完結せしめる糸状菌を検索したことにある。 本発明のスコプラリオプシス属に属する微生物
は本発明者らによつて北海道斜里郡斜里町の土壌
より単離されたもので、本菌の菌学的性質を以下
に示す。 (1) ツアペツク寒天培地で20℃、14日間培養した
コロニーは大きく広がり直径4−5cmに達す
る。菌叢は比較的薄く、はじめは白色で膜状、
次第にビロード状となる。コロニーの中心部は
分生胞子の形成に伴い淡黄色からうすい茶色あ
るいは黄褐色になる裏面は明るい黄褐色であ
る。麦芽エキス寒天培地上のコロニーは通常薄
く、大きく拡がり、直径が4−5cmに達する。
最初、灰白色であるが、その後黄褐色になる。
また、裏面は黄褐色である。 (2) 上記2種類の培地上における菌体の検鏡下の
特徴は同一であり、分生胞子柄は短く、通常長
さ10〜30μm、巾2.5〜3.0μmであり、基底菌糸
から直接生じ1段または2段に輪生状に分岐し
ている。 (3) 梗子はしばしば分生胞子柄と連続しており、
長さ20μmまで、巾3〜5μmである。ときどき
分生胞子の着生する先端部までの間が細い管状
になつている。 (4) 分生胞子はアレウロ型で、基端は明らかに切
り株のように平たくなつており、時に頂端はと
がりぎみ。表面はいぼ状である。長さ5〜9μ
m、巾5〜7.5μm。 (5) 試験したいずれの培地でも子嚢殻や菌核は形
成されなかつた。 (6) 最適生育温度条件として20〜30℃であり、5
℃以下、40℃以上では生育しない。また、最適
PHは6.5〜7.5であり、比較的高PHでも生育でき
る。 上記した菌学的性質を、菌類図鑑(下)[宇田
川俊一他著、(株)講談社発行、第5版、(1986)966
〜967頁]並びにCompendium of soil Fungi、
Vol.1[K.H.Domsch他著、Academic press
(1980)、726〜728頁]の記載と比較した結果、本
菌はスコプラリオプシス・ブレビカウリス
(Scopulariopsis brevicaulis)と同定された。し
かしながら、既知の菌株にはシユークロース存在
下でケストースを生産し、かつグルコースを資化
するものは知られていない。そこで、本菌はスコ
プラリオプシス・エスピーHS−0002と命名され、
工業技術院微生物工業技術研究所にFERM P−
10438として寄託されている。本発明においては、
本菌を自然にもしくは人工的手段によつて変異さ
せて得られるものであつても、上記能力を有する
菌株はすべて包含される。 次に、本菌を用いてGF2を高率で製造するため
の培養方法について説明する。培地としては炭素
源、窒素源、無機塩類などを含むものが用いられ
る。炭素源としてシユークロースが用いられ、培
地中の濃度は5〜50%、好ましくは10〜20%が適
当である。シユークロースとしては、製糖工程中
のジユース、たとえば粗糖汁の脱タンパク後のジ
ユースまたはシヨ糖の結晶化工程で生じる糖密な
どを用いることもできる。窒素源としては酵母エ
キス、肉エキス、コーンスチープリカー、ペプト
ンなどの有機または無機の窒素化合物が用いら
れ、その濃度は1〜4%、好ましくは1.5〜2.5%
が適当である。さらに、リン酸塩類、マグネシウ
ム塩、鉄塩など、たとえばリン酸カリウム、硫酸
マグネシウムなどの無機塩類を0.1〜1.0%、好ま
しくは0.2〜0.5%加える。培地のPHは5.0〜8.0、
好ましくは6.5〜7.0に調節する。 本菌の培養は、あらかじめ24〜48時間振とう培
養した本菌を上記培地に接種し、24〜40℃、好ま
しくは28〜30℃で24〜120時間、好ましくは72〜
90時間通気撹拌培養することにより行う。なお、
炭素源のシユークロースは培養開始時にすべてを
添加するほか、培養開始時の添加量を抑え培養中
に1乃至数回に分割して加えてもよい。 本発明の方法により得られる培養液中の糖組成
の1例を示すと、初発シユークロース濃度15%の
とき、全糖質量は11.5%であり、全糖質あたり
GF2は78.0%、GF3は3.0%、フラクトースは12.3
%、マンニトールは3.0%、シユークロースは3.7
%であり、グルコースは認められなかつた。 15%のシユークロース溶液から生成するGF2は
理論上11%であるから、上記の場合のGF2収率は
約80%となり、極めて高率でGF2が得られている
ことが判る。なお、本件の主成分である1−ケス
トースを単離精製し、諸性質を調べたところ、下
表の様になり1−ケストースの理論値および文献
値の性質に一致することが確められた。
を用いるケストースの製造法に関し、詳しくはシ
ユークロースの存在下でケストースを生産し、か
つグルコースを資化する微生物および当該微生物
をシユークロースを含む培地に培養してケストー
スを生産せしめ、培養物からケストースを採取す
ることを特徴とするケストースの製造法に関す
る。ケストースは人間が摂取したとき、胃で消化
されることなく腸に達し、ビフイズス菌の生育促
進効果を示す食品素材などとして有用である。 なお、ケストースとはシユークロースのフラク
トシル基の1位の炭素原子にフラクトースが1個
転位した分子構造を有する3糖類、いわゆる1−
ケストースを意味する。このものはフラクトース
が2個転位したニストース、3個転位したフラク
トシルニストースと共に低う蝕性、難消化性、ビ
フイズス菌生育促進効果などの特性を有している
ことが知られている。 [従来の技術、発明が解決しようとする課題] ケストース生産菌としては、従来よりアスペル
ギルス・ニガー(FERM P−5886)、オウレオ
バシジユウム・プルランス(AHU 9549)など
やフザリウム属、ペニシリウム属などに属する微
生物が知られている。 しかし、これら既知の糸状菌はケストース(以
下、GF2と略記することがある。)の他にニスト
ース(以下、GF3と略記することがある。)、フラ
クトシルニストース(以下、GF4と略記すること
がある。)なども同程度に生産し、いわゆるフラ
クトオリゴ糖生産菌と称されるものであり、厳密
にはケストース生産菌とは云い難く、かつ現状で
のGF2はフラクトオリゴ糖の1成分として製造さ
れているにすぎない。 さらに、これら微生物を酵素(フラクトース転
位酵素)としてシユークロースを含む反応系に加
えると、多量のグルコースと少量のフラクトース
が生じると共に、酵素の性質上未反応のシユーク
ロースが残存し、フラクトオリゴ糖のみを効率よ
く生産することが困難であつた。純粋品を得たい
場合には、カーボンカラムにフラクトオリゴ糖を
吸着させてアルコールと水の混合溶媒で溶出する
方法を適用できるが、この方法は多量の溶媒を必
要とする上に収率が低い等の問題があり、工業的
方法としては不利な点が多い。 そこで、この問題を改善する方法として、転位
反応後の駅を陽イオン交換カラムクロマトグラフ
法で単糖とシユークロースを除去する方法(特開
昭61−9266号)、転位反応と同時あるいは後に単
糖およびシユークロースを資化する微生物あるい
は分解する酵素を添加する方法=(特開昭62−
14792号)などが提案されている。 しかしながら、これらの方法によつてもGF2の
含有率は固形分あたり50%以下で、GF3、GF4を
含んだフラクトオリゴ糖混合物として90%以上の
含有率を示すにすぎない。GF2を高率で得るため
には、さらに煩雑な操作を必要とする。しかも、
前者の方法によりオリゴ糖の純度を上げようとす
れば、収率が極端に悪くなり、かつカラム通液中
に液が希釈されるという欠点が生じる。また、後
者の方法は、微生物の環境上、反応温度を40℃以
下としなければならず、閉鎖系の反応器を用いな
い限り雑菌汚染の問題があり、微生物管理が困難
である。 そこで、本発明者らは前記方法と発想を異に
し、これらフラクトオリゴ糖の中でも最も基本的
なものであるケストースを特異的に生産する微生
物を自然界より探索し、ケストースの効率的な製
造法の確立を試みた。 [課題を解決するための手段] 本発明は、スコプラリオプシス属に属し、シユ
ークロースの存在下でケストースを生産し、かつ
グルコースを資化する微生物および当該微生物を
シユークロースを含む培地に培養してケストース
を生成せしめ、培養物からケストースを採取する
ことを特徴とするケストースの製造法を提供する
ものである。 本発明の特色は、フラクトオリゴ糖の中でも
GF2のみを高率に生産し、かつ副生するグルコー
スを資化して目的とするGF2の生産を1段の発酵
で完結せしめる糸状菌を検索したことにある。 本発明のスコプラリオプシス属に属する微生物
は本発明者らによつて北海道斜里郡斜里町の土壌
より単離されたもので、本菌の菌学的性質を以下
に示す。 (1) ツアペツク寒天培地で20℃、14日間培養した
コロニーは大きく広がり直径4−5cmに達す
る。菌叢は比較的薄く、はじめは白色で膜状、
次第にビロード状となる。コロニーの中心部は
分生胞子の形成に伴い淡黄色からうすい茶色あ
るいは黄褐色になる裏面は明るい黄褐色であ
る。麦芽エキス寒天培地上のコロニーは通常薄
く、大きく拡がり、直径が4−5cmに達する。
最初、灰白色であるが、その後黄褐色になる。
また、裏面は黄褐色である。 (2) 上記2種類の培地上における菌体の検鏡下の
特徴は同一であり、分生胞子柄は短く、通常長
さ10〜30μm、巾2.5〜3.0μmであり、基底菌糸
から直接生じ1段または2段に輪生状に分岐し
ている。 (3) 梗子はしばしば分生胞子柄と連続しており、
長さ20μmまで、巾3〜5μmである。ときどき
分生胞子の着生する先端部までの間が細い管状
になつている。 (4) 分生胞子はアレウロ型で、基端は明らかに切
り株のように平たくなつており、時に頂端はと
がりぎみ。表面はいぼ状である。長さ5〜9μ
m、巾5〜7.5μm。 (5) 試験したいずれの培地でも子嚢殻や菌核は形
成されなかつた。 (6) 最適生育温度条件として20〜30℃であり、5
℃以下、40℃以上では生育しない。また、最適
PHは6.5〜7.5であり、比較的高PHでも生育でき
る。 上記した菌学的性質を、菌類図鑑(下)[宇田
川俊一他著、(株)講談社発行、第5版、(1986)966
〜967頁]並びにCompendium of soil Fungi、
Vol.1[K.H.Domsch他著、Academic press
(1980)、726〜728頁]の記載と比較した結果、本
菌はスコプラリオプシス・ブレビカウリス
(Scopulariopsis brevicaulis)と同定された。し
かしながら、既知の菌株にはシユークロース存在
下でケストースを生産し、かつグルコースを資化
するものは知られていない。そこで、本菌はスコ
プラリオプシス・エスピーHS−0002と命名され、
工業技術院微生物工業技術研究所にFERM P−
10438として寄託されている。本発明においては、
本菌を自然にもしくは人工的手段によつて変異さ
せて得られるものであつても、上記能力を有する
菌株はすべて包含される。 次に、本菌を用いてGF2を高率で製造するため
の培養方法について説明する。培地としては炭素
源、窒素源、無機塩類などを含むものが用いられ
る。炭素源としてシユークロースが用いられ、培
地中の濃度は5〜50%、好ましくは10〜20%が適
当である。シユークロースとしては、製糖工程中
のジユース、たとえば粗糖汁の脱タンパク後のジ
ユースまたはシヨ糖の結晶化工程で生じる糖密な
どを用いることもできる。窒素源としては酵母エ
キス、肉エキス、コーンスチープリカー、ペプト
ンなどの有機または無機の窒素化合物が用いら
れ、その濃度は1〜4%、好ましくは1.5〜2.5%
が適当である。さらに、リン酸塩類、マグネシウ
ム塩、鉄塩など、たとえばリン酸カリウム、硫酸
マグネシウムなどの無機塩類を0.1〜1.0%、好ま
しくは0.2〜0.5%加える。培地のPHは5.0〜8.0、
好ましくは6.5〜7.0に調節する。 本菌の培養は、あらかじめ24〜48時間振とう培
養した本菌を上記培地に接種し、24〜40℃、好ま
しくは28〜30℃で24〜120時間、好ましくは72〜
90時間通気撹拌培養することにより行う。なお、
炭素源のシユークロースは培養開始時にすべてを
添加するほか、培養開始時の添加量を抑え培養中
に1乃至数回に分割して加えてもよい。 本発明の方法により得られる培養液中の糖組成
の1例を示すと、初発シユークロース濃度15%の
とき、全糖質量は11.5%であり、全糖質あたり
GF2は78.0%、GF3は3.0%、フラクトースは12.3
%、マンニトールは3.0%、シユークロースは3.7
%であり、グルコースは認められなかつた。 15%のシユークロース溶液から生成するGF2は
理論上11%であるから、上記の場合のGF2収率は
約80%となり、極めて高率でGF2が得られている
ことが判る。なお、本件の主成分である1−ケス
トースを単離精製し、諸性質を調べたところ、下
表の様になり1−ケストースの理論値および文献
値の性質に一致することが確められた。
【表】
なお、薄層クロマトグラフイーによる相対移動
率、ガスクロマトグラフイー、液体クロマトグラ
フイーによる保持時間も1−ケストースに一致す
ることを確めた。 したがつて、本菌によるGF2含有物質の製造法
としては、上記の培養液から当該物質を採取し、
必要に応じて適宜を精製すればよい。以下に、そ
の方法の1例を示す。 培養液からの通常のろ過により菌体を分離し、
培養液を60〜80℃に加温した後、0.1〜0.3%の酸
化カルシウムを加え5〜10分間静かに撹拌する。
これにより本培養液中のコロイド物質はほとんど
沈殿する。 その後、液温を75〜90℃に上げ酸化カルシウム
をさらに0.5〜2.0%添加する。3〜8分間静かに
撹拌し、この条件下で還元糖類を分類する。この
条件下ではPH12.0〜12.5となり、多量のカルシウ
ムイオンが溶けた状況であるので、炭酸ガスを導
入することによりPHを下げると共に過剰のカルシ
ウムイオンを炭酸カルシウムとして沈殿させる。 PHが8.0〜9.0になつたところで炭酸ガスの導入
をやめ沈殿を成長させる。通常のろ過の後に、カ
チオンおよびアニオンイオン交換樹脂を用いる冷
脱塩法により脱塩を行い、その後活性炭処理を行
う。これにより無色透明かつ無臭のBx10.5の液
体を得ることが出来る。これを濃縮することによ
つてBx70で糖組成がGF2:80〜90%、GF3:2
〜5%、マンニトール:3〜8%、シユークロー
ス:2〜12%の高GF2含有シラツプを得ることが
できる。このシラツプ中のいわゆるフラクトオリ
ゴ糖含量は81〜95%であり、難消化性糖質として
はマンニトールを加えて88〜98%の組成を有す
る。 [実施例] 次に、本発明を実施例により詳しく説明する。 実施例 1 10ジヤーフアーメンターにシユークロース15
%、コーンスチープリカー2%、リン酸カリウム
0.5%、尿素0.02%、硫酸マグネシウム0.03%を含
む培地5を入れPH7に調整後、炭酸カルシウム
15gを入れ、120℃で60分間殺菌したものに、ス
コプラリオプシス・エスピーHS−0002、FERM
P−10438を坂口フラスコ中でシユークロース15
%、コーンスチープリカー2%、リン酸カリウム
0.2%を含む培地に接種し24時間培養したものを
種菌として無菌的に接種し、30℃で90時間培養し
た。その後、菌体をろ過により分離した。 得られた培養液中の糖組成は以下の通りであつ
た。 GF2 78% GF3 3% フラクトース 12% マンニトール 3% シユークロース 4% 実施例 2 実施例1で用いたシユークロース溶液の代わり
に製糖工程中の脱タンパク工程後のジユースであ
るシンジユース(シユークロース濃度16%)を用
いて実施した。 シンジユースをBx15に調整し、コーンスチー
プリカー2.0%、リン酸カリウム0.2%、尿素0.02
%硫酸マグネシウム0.03%を加えたものを培地と
し、実施例1で用いたものと同じ種菌を同量用い
本培養を30℃で90時間行つた。得られた培養液の
糖組成は以下のとおりであつた。 GF2 78% GF3 5% フラクトース 9% マンニトール 5% シユークロース 2% ラフイノース 1% ラフイノースはビートを原料とする製糖工場に
おいて、ビートに由来する三糖類であり、フラク
トオリゴ糖同様ビフイズス菌生育促進効果を示す
ことが知られている。 [発明の効果] 本発明によつて、シユークロースの存在下ケス
トースを高率で生産し、かつ副生するグルコース
を資化する糸状菌が見出され、本菌を用いて培養
することにより、他の微生物や酵素を用いること
なくケストース含量の極めて高い糖液を得ること
ができる。このものはビフイズス菌の生育促進効
果を有し、かつ低う蝕性、難消化性という特色を
有しており、食品素材としての利用が期待され
る。
率、ガスクロマトグラフイー、液体クロマトグラ
フイーによる保持時間も1−ケストースに一致す
ることを確めた。 したがつて、本菌によるGF2含有物質の製造法
としては、上記の培養液から当該物質を採取し、
必要に応じて適宜を精製すればよい。以下に、そ
の方法の1例を示す。 培養液からの通常のろ過により菌体を分離し、
培養液を60〜80℃に加温した後、0.1〜0.3%の酸
化カルシウムを加え5〜10分間静かに撹拌する。
これにより本培養液中のコロイド物質はほとんど
沈殿する。 その後、液温を75〜90℃に上げ酸化カルシウム
をさらに0.5〜2.0%添加する。3〜8分間静かに
撹拌し、この条件下で還元糖類を分類する。この
条件下ではPH12.0〜12.5となり、多量のカルシウ
ムイオンが溶けた状況であるので、炭酸ガスを導
入することによりPHを下げると共に過剰のカルシ
ウムイオンを炭酸カルシウムとして沈殿させる。 PHが8.0〜9.0になつたところで炭酸ガスの導入
をやめ沈殿を成長させる。通常のろ過の後に、カ
チオンおよびアニオンイオン交換樹脂を用いる冷
脱塩法により脱塩を行い、その後活性炭処理を行
う。これにより無色透明かつ無臭のBx10.5の液
体を得ることが出来る。これを濃縮することによ
つてBx70で糖組成がGF2:80〜90%、GF3:2
〜5%、マンニトール:3〜8%、シユークロー
ス:2〜12%の高GF2含有シラツプを得ることが
できる。このシラツプ中のいわゆるフラクトオリ
ゴ糖含量は81〜95%であり、難消化性糖質として
はマンニトールを加えて88〜98%の組成を有す
る。 [実施例] 次に、本発明を実施例により詳しく説明する。 実施例 1 10ジヤーフアーメンターにシユークロース15
%、コーンスチープリカー2%、リン酸カリウム
0.5%、尿素0.02%、硫酸マグネシウム0.03%を含
む培地5を入れPH7に調整後、炭酸カルシウム
15gを入れ、120℃で60分間殺菌したものに、ス
コプラリオプシス・エスピーHS−0002、FERM
P−10438を坂口フラスコ中でシユークロース15
%、コーンスチープリカー2%、リン酸カリウム
0.2%を含む培地に接種し24時間培養したものを
種菌として無菌的に接種し、30℃で90時間培養し
た。その後、菌体をろ過により分離した。 得られた培養液中の糖組成は以下の通りであつ
た。 GF2 78% GF3 3% フラクトース 12% マンニトール 3% シユークロース 4% 実施例 2 実施例1で用いたシユークロース溶液の代わり
に製糖工程中の脱タンパク工程後のジユースであ
るシンジユース(シユークロース濃度16%)を用
いて実施した。 シンジユースをBx15に調整し、コーンスチー
プリカー2.0%、リン酸カリウム0.2%、尿素0.02
%硫酸マグネシウム0.03%を加えたものを培地と
し、実施例1で用いたものと同じ種菌を同量用い
本培養を30℃で90時間行つた。得られた培養液の
糖組成は以下のとおりであつた。 GF2 78% GF3 5% フラクトース 9% マンニトール 5% シユークロース 2% ラフイノース 1% ラフイノースはビートを原料とする製糖工場に
おいて、ビートに由来する三糖類であり、フラク
トオリゴ糖同様ビフイズス菌生育促進効果を示す
ことが知られている。 [発明の効果] 本発明によつて、シユークロースの存在下ケス
トースを高率で生産し、かつ副生するグルコース
を資化する糸状菌が見出され、本菌を用いて培養
することにより、他の微生物や酵素を用いること
なくケストース含量の極めて高い糖液を得ること
ができる。このものはビフイズス菌の生育促進効
果を有し、かつ低う蝕性、難消化性という特色を
有しており、食品素材としての利用が期待され
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 スコプラリオプシス属に属し、シユークロー
スの存在下でケストースを生産し、かつグルコー
スを資化する微生物をシユークロースを含む培地
に培養してケストースを生成せしめ、培養物から
ケストースを採取することを特徴とするケストー
スの製造法。 2 スコプラリオプシス・ブレビカウリスに属
し、シユークロースの存在下でケストースを生産
し、かつグルコースを資化する微生物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31394388A JPH02163093A (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | スコプラリオプシス属微生物およびそれを用いるケストースの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31394388A JPH02163093A (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | スコプラリオプシス属微生物およびそれを用いるケストースの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02163093A JPH02163093A (ja) | 1990-06-22 |
| JPH0441600B2 true JPH0441600B2 (ja) | 1992-07-08 |
Family
ID=18047371
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31394388A Granted JPH02163093A (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | スコプラリオプシス属微生物およびそれを用いるケストースの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02163093A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0670075B2 (ja) * | 1990-08-28 | 1994-09-07 | ホクレン農業協同組合連合会 | 1―ケストース結晶およびその製造方法 |
| NL9401140A (nl) * | 1994-07-08 | 1996-02-01 | Stichting Scheikundig Onderzoe | Produktie van oligosacchariden in transgene planten. |
| NL1000064C1 (nl) | 1994-07-08 | 1996-01-08 | Stichting Scheikundig Onderzoe | Produktie van oligosacchariden in transgene planten. |
| JP3459264B2 (ja) * | 1995-12-11 | 2003-10-20 | 明治製菓株式会社 | 結晶1−ケストースおよびその製造法 |
-
1988
- 1988-12-14 JP JP31394388A patent/JPH02163093A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02163093A (ja) | 1990-06-22 |
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