JPH0444018B2 - - Google Patents
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- JPH0444018B2 JPH0444018B2 JP59168416A JP16841684A JPH0444018B2 JP H0444018 B2 JPH0444018 B2 JP H0444018B2 JP 59168416 A JP59168416 A JP 59168416A JP 16841684 A JP16841684 A JP 16841684A JP H0444018 B2 JPH0444018 B2 JP H0444018B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fibers
- dehydrating agent
- activated carbon
- hollow
- pva
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D71/00—Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
- B01D71/02—Inorganic material
- B01D71/021—Carbon
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はポリビニルアルコール系繊維(以下
PVA繊維という)を炭化した中空状活性炭繊維
の製法である。 活性炭繊維は既に数種のものがよく知られてい
る。例えば天然繊維、再生セルローズ繊維、フエ
ノール繊維及びPVA繊維等を原料とするもので
ある。活性炭を繊維状とした場合は、従来から広
く使用されている粒状或いは粉末状の吸着剤とく
らべてマクロ的な接触面積が著しく大きく吸着速
度が速い他粉塵の発生がなく、また圧損失が低い
等の形態上の利点が多い。 しかし、更に中空状とすることにより、マクロ
的接触面積が増大する他、活性炭特有の吸着性と
中空繊維壁の選択透過性を兼備えた特異な物性を
示す。ポリビニルアルコール系樹脂を原料とした
半透膜の性質を有するような薄い繊維壁を有する
中空状活性炭繊維は知られていない。本発明はか
かる特異な物性を有する新規な材質を提供しよう
とするものである。 〔従来の技術〕 PVA繊維を原料とした炭素繊維の製法は、特
開昭49−24897、同50−35431、同50−52320及び
同50−52321号公報に記載されており、その要旨
は脱水触媒を塗布或いは含浸せしめたPVA繊維
を酸化性雰囲気中で180°〜300°で熱処理して炭化
し、要すれば更に高温で処理してグラフアイト化
を促進し、力学的物性を向上せしめる方法であ
る。これらは何れも構造材料としての炭素繊維を
目的としたものでPVA繊維の炭化の面で共通な
要素を含んでいるが、形状的に中空でなく、また
活性炭でもない。また特公昭54−3973号公報は活
性繊維の製法に関するもので、紡糸原液に脱水触
媒3〜15%を加え、得られたPVA繊維を180°〜
340°で収率65〜85%になる迄熱処理して炭化した
後、水蒸気を含む不活性ガス中で600°〜1000℃
で、収率10〜35%迄賦活せしめる方法である。
(同公報第1頁、第1欄、第16〜28行、特許請求
の範囲)。更に脱水触媒の添加方法と得られた活
性炭の吸着性は密接な関係があり、あらかじめ紡
糸原液に加えておいた場合にのみ吸着性が高い活
性炭繊維(ヨード吸着量1600〜1700mg/g)が得
られる旨記載されている(同公報第3頁、第1表
及び同頁、第6欄、5〜8行)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記活性炭繊維は普通の繊維状で中空にはなつ
ていない。また活性炭粉末の押出成形技術では本
発明の目的とするような直径10数μ或いはそれ以
下の中空繊維は到底作ることができない。 本発明者等はPVA繊維を脱水剤水溶液に浸漬
した後熱処置して炭化する工程において、脱水剤
の浸透の度合及び熱処理条件と得られた炭化物の
形状について研究した。その結果両者の間には密
接な関係があり、特定の条件下において中空状の
炭化物が得られることを見出した。更に該炭化物
の賦活方法についても、原料として湿式紡糸また
は乾式紡糸したPVA繊維を使用すると共に、そ
の他の賦活性条件も工夫して吸着性を著しく高め
うる方法を見出して本発明を完成した。 〔問題点を解決するための手段〕 PVA繊維の表面層のみに脱水剤を付着せしめ
た後、繊維が溶融せぬよう黒褐色ないし黒色にな
る迄熱処理し、更に400°から1000℃迄5分以内に
昇温して乾留し、賦活することを特徴とする中空
状活性炭繊維の製法である。 以下本発明について詳しく説明する。 PVA繊維の製法には乾式紡糸と湿式紡糸があ
り、乾式紡糸はポリビニルアルコールを水溶液に
した紡糸原液を空気中に紡出し、乾燥、延伸して
糸とする方法であり、湿式紡糸は紡糸原液を
Na2SO4やNaOH等の濃厚電解質水溶液中に紡出
し、水洗・乾燥、延伸して糸とする方法である。 本発明は何れの方法で得られたPVA繊維にも
適用される。湿式紡糸法PVA繊維の場合には細
い繊度の糸が得られ、中空部分が作り易い。又乾
式紡糸法PVA繊維では湿式紡糸法に比して太い
糸が得られ中空部分の径を大きくすることができ
る。PVA繊維はその物理的性質を向上させる目
的で微量添加されるホウ酸やMgSO4の存在や耐
水性向上の目的にアルデヒド類等の架橋剤で架橋
反応を行なつたPVA繊維にも適用できる。また
ビニルアルコールを主成分とした、エチレン、塩
化ビニル等他のモノマーとの共重合物の繊維でも
よい。更に本発明では、ポリ塩化ビニル(PVC)
を主原料としたエマルジヨンにPVAの水溶液を
混合して芒硝浴中に紡糸し、通常のPVA繊維の
湿式紡糸の場合と同様にして製造したいわゆる
PVA−PVC繊維を原材料繊維として用いること
もできる。 本発明に使用される脱水剤は酸性が強い無機酸
例えば硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、メタリン酸等
が好適であり、更にルイス酸例えばZnCl2AlCl3
及びTiCl2も有効である。尚、酸性のため材質上
支障がある場合はアンモニウム塩を使用すること
ができる。これは次の熱処置工程で熱分解してア
ンモニアが飛散し、生成した無機酸が脱水剤とし
て作用するものと考えられる。アンモニウム塩と
しては硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝
酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸1
水素2アンモニウム、リン酸2水素1アンモニウ
ム、メタリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモ
ニウム等が効果的である。 脱水剤は水溶液としてマングロールによるデイ
ツプ方式或いはニツプ方式でPVA繊維の表面層
に均一に付着させることができる。ここで表面層
とは表面に近い部分で、スキン、コアーと分けた
場合略スキンに相当する領域をいう。 〔作用〕 本発明は脱水剤を繊維中心部迄均一に浸透させ
ることなしに表面層に近い部分のみに止めて急速
に乾燥せしめることにより後の乾留工程における
不融化と相まつて、脱水剤の浸透してないコアー
部分(以下中心層という)を溶融除去して中空状
を形成せしめることに要部がある。従つて、脱水
剤は表面層の一定の深さ迄のみ浸透し、中心部に
は浸透していないような不均一な浸透状態にする
必要がある。そのような付着方法であればどのよ
うな方法でもよいが、種々の浸漬条件と中空状形
成の関係をしらべた結果、脱水剤水溶液濃度2〜
40%、浸漬温度40°〜80℃、浸漬時間5秒〜2分、
脱水剤付着量5〜20重量%として、付着後速やか
に温風で急速乾燥する方法が好適であることを見
出した。すなわち、上記の方法により脱水剤は繊
維の表面層のみに5〜20重量%付着するが、この
際2%以下では熱処理工程における脱水反応が不
充分で、繊維が変形し易く良好な中空形状が得ら
れない場合があり、また20%以上付着させると、
脱水反応が進行し易く、中空部分の内径が小さく
なる傾向がある。 PVA繊維は脱水剤付着後速かに乾燥する必要
がある。乾燥方法は特に限定しないが、120℃の
温風で、3〜4分で急激に乾燥するような方法に
よれば好結果が得られる。乾燥後急速に加熱する
と溶融するおそれがあるので、180°から300℃迄
の間徐々に加熱して黒褐色または黒色になるよう
にする方法が好ましい。次に温度を上げ、400°か
ら1000℃迄5分以内に昇温して乾留を完結せしめ
る必要がある。その際PVA分子は脱水反応によ
りポリエン構造となり不融化される。熱処理によ
る脱水反応の速度は高温程大きいが、PVAの軟
化点は220°〜240℃であるため脱水反応不充分の
間にこの温度領域に達するとPVA繊維が溶融収
縮して変形が著しく、良好な中空形状が得られな
い。熱処理により、脱水反応が進行するとPVA
繊維は褐色から黒褐色または黒色となり、不融化
して軟化点が次第に上昇する。従つて、良好な表
層部の状態を形成せしめるためには、脱水反応の
進行状態に応じて熱処理温度は常にその軟化点以
下に保たねばならない。急速に加熱すると溶融し
て変形し、また中空部の閉塞されるおそれがある
ため、180°から300℃迄徐々に加熱する方法が好
ましい。一方中心層は脱水剤を含まぬため不融化
されず、220°〜240℃以上に達した場合、徐々に
溶融して中空部分が形成されると考えられる。し
かし、この段階で生成する中空部分は尚形状が不
完全であるが更に400°から1000℃に5分以内に昇
温して、短時間高温乾留することにより、表層部
の炭素質化が一層進行すると共に、中心層の溶融
も進行して中空部分の断面形状も整つた円形とな
り、また完全な黒色となる。尚昇温速度を低下せ
しめた場合は中心部の溶融不良で溶融して除去さ
れないうちに炭化された中空部が狭小化するもの
と考えられる。熱処理及び乾留は不活性ガス中で
行われ、処理時間は特に限定しないが、180°〜
300℃迄60分、220°〜300℃迄60分程度の場合良好
な結果が得られる。また乾留は一酸化炭素ガス、
水素ガスまたは窒素のいずれかにまたは混合ガス
中で行なうと整つた中空形状が得られ易い。尚中
空部分の形状は連続型とすることも独立型とする
ことも可能である。上記詳述した如く、熱処理及
び高温乾留工程は脱水剤付着工程の相まつて本発
明の要部である中空形状を形成せしめる上で重要
な意義を有する部分である。 乾留工程で得られた中空炭素繊維を賦活処理す
ることにより中空活性炭繊維が得られる。賦活方
法は特に限定しないが、一般に賦活を進めると吸
着特性は向上するが、強度的性質及び収率は低下
し、2律背反的質を示す。両者が比較的バランス
のとれは性質を賦与するためには、液化石油ガス
の燃焼ガスで炉内を800°〜1100℃の比較的高温に
維持し、乾留したPVA繊維を投入して20〜30分
保持する急速賦活法が好適で、その場合賦活収率
は40〜60%となる。 〔効果〕 本発明の中空状活性炭繊維は繊維壁が半透性を
示すものであれば、その太さは限定しないが、通
常外径5〜20数μで繊維壁の厚さは4〜10数μ、
中空部分の容積は10〜70%である。従つて、繊維
壁は活性炭特有の吸着性と半透膜の性質を併せた
特異な物性を示す。また中空部分は連続性とする
ことも独立性とすることも可能であるが、本発明
の活性炭繊維の特性を発揮せしめるには、連続孔
を有する活性炭繊維を集束として適当な長さに切
断し、ガラス管に封入し、両端の繊維壁の外側の
み熱硬化性樹脂でガラス管の内壁に固着し、中空
部分と繊維外部を繊維壁により完全に分離して使
用する方式が好ましい。 中空状活性炭繊維のベンゼン吸着量は120〜130
%、BET表面積1600〜2500m2/gに達している。
粒状活性炭は賦活を進めても表面積は1500〜1700
m2/gが限度であるから、本発明による中空活性
炭は極めて高性能であり、また平衡吸着量も高
い。更に表面積が大きいにも拘らず、強度的性質
もすぐれているが、これは高温乾留工程で賦与さ
れたものと考えられる。また活性炭特有の細孔の
孔径分布は20〜30Åを中心として比較的ブロード
な分布を示し、代表的な活性炭であるヤシ殻炭が
7〜10Åを中心として、比較的シヤープな分布を
示すのと相当な差違が認められ注目される。これ
はPVA繊維の物性に依存するものと考えられる。 本発明の中空状活性炭繊維の用途はオゾン分
解、糖液脱色精製、吸着用の地、半透膜としての
機能が併せて要求される分野として有機化合物の
精度が高い吸着分離、空気中の窒素及び酸素の分
離、エタノールと水の分離等に使用できる。尚気
体分離の場合は2本のカラムを交互に使用し、圧
力スイング法により連続的分離操作も可能のな
る。 〔実施例〕 以下具体的に本発明の態様を説明するが、本発
明はこれにより限定されるものではない。 実施例 1 工業材料用PVA繊維(1800d/1000f、強度
10.5g/d、伸度7%)に(NH4)2SO470gと
(NH4)2を各70gを1000gの水に溶解しこの水溶
液に上記PVA繊維を70℃で10秒間デイスプレマ
ングルで絞液し105℃で3分間乾燥させた。脱水
剤の付着率は7.3wt%であつた。この繊維を300℃
以下で黒褐色になるまで熱処理した後400℃から
900℃まで3分間でN2中で昇温し乾留した。その
後、スチーム中で1050℃で賦活収率50%になるま
で賦活した。 処理条件及び物性値を第1表に示す。尚表面積
はイタリーのCarlo Erba社製Sorptomatic1800
により、活性炭の常法であるB.E.T法
(Brunauer Emmett&Teller法)により測定した
ものである。中空部の形状は断面を光学顕微鏡及
び走査型電子顕微鏡により観察した。 尚上記実施例1において、300℃以下で黒褐色
になるまで熱処理した後高温乾留をせず、上記と
同一条件で賦活したところ中空部が狭少で連続型
とならず、また形状も著しく不規則となつた。 比較例 1 400°から900℃迄の昇温時間を10分間とした他、
実施例1と同一条件であるが、中空部内径0.6μ、
内部空間率0.2%で極めて狭小或は殆んど生成し
なかつた。徐々に温度を上げた場合は脱水剤が浸
透していない中心部の溶融状態が不良で、溶融し
て除去されないうちに炭化されたためと考えられ
る。尚昇温速度を更に低下し昇温時間を20分とし
た場合は中空部は全く認められなかつた。 比較例 2 脱水剤(NH4)2SO及び(NH4)2HPO4の付着
率をそれぞれ12%及び13%に増加した他実施例と
略同一条件で処理したものであるが、中空内径
2.1μ、内部空間率3.2%で、中空部は狭小で、独
立孔であつた。 実施例 2〜5 脱水剤として夫々硫酸、塩化亜鉛或いはリン酸
を使用し、また高温乾留条件も変化させたもので
処理条件及び物性値を第1表に示す。
PVA繊維という)を炭化した中空状活性炭繊維
の製法である。 活性炭繊維は既に数種のものがよく知られてい
る。例えば天然繊維、再生セルローズ繊維、フエ
ノール繊維及びPVA繊維等を原料とするもので
ある。活性炭を繊維状とした場合は、従来から広
く使用されている粒状或いは粉末状の吸着剤とく
らべてマクロ的な接触面積が著しく大きく吸着速
度が速い他粉塵の発生がなく、また圧損失が低い
等の形態上の利点が多い。 しかし、更に中空状とすることにより、マクロ
的接触面積が増大する他、活性炭特有の吸着性と
中空繊維壁の選択透過性を兼備えた特異な物性を
示す。ポリビニルアルコール系樹脂を原料とした
半透膜の性質を有するような薄い繊維壁を有する
中空状活性炭繊維は知られていない。本発明はか
かる特異な物性を有する新規な材質を提供しよう
とするものである。 〔従来の技術〕 PVA繊維を原料とした炭素繊維の製法は、特
開昭49−24897、同50−35431、同50−52320及び
同50−52321号公報に記載されており、その要旨
は脱水触媒を塗布或いは含浸せしめたPVA繊維
を酸化性雰囲気中で180°〜300°で熱処理して炭化
し、要すれば更に高温で処理してグラフアイト化
を促進し、力学的物性を向上せしめる方法であ
る。これらは何れも構造材料としての炭素繊維を
目的としたものでPVA繊維の炭化の面で共通な
要素を含んでいるが、形状的に中空でなく、また
活性炭でもない。また特公昭54−3973号公報は活
性繊維の製法に関するもので、紡糸原液に脱水触
媒3〜15%を加え、得られたPVA繊維を180°〜
340°で収率65〜85%になる迄熱処理して炭化した
後、水蒸気を含む不活性ガス中で600°〜1000℃
で、収率10〜35%迄賦活せしめる方法である。
(同公報第1頁、第1欄、第16〜28行、特許請求
の範囲)。更に脱水触媒の添加方法と得られた活
性炭の吸着性は密接な関係があり、あらかじめ紡
糸原液に加えておいた場合にのみ吸着性が高い活
性炭繊維(ヨード吸着量1600〜1700mg/g)が得
られる旨記載されている(同公報第3頁、第1表
及び同頁、第6欄、5〜8行)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記活性炭繊維は普通の繊維状で中空にはなつ
ていない。また活性炭粉末の押出成形技術では本
発明の目的とするような直径10数μ或いはそれ以
下の中空繊維は到底作ることができない。 本発明者等はPVA繊維を脱水剤水溶液に浸漬
した後熱処置して炭化する工程において、脱水剤
の浸透の度合及び熱処理条件と得られた炭化物の
形状について研究した。その結果両者の間には密
接な関係があり、特定の条件下において中空状の
炭化物が得られることを見出した。更に該炭化物
の賦活方法についても、原料として湿式紡糸また
は乾式紡糸したPVA繊維を使用すると共に、そ
の他の賦活性条件も工夫して吸着性を著しく高め
うる方法を見出して本発明を完成した。 〔問題点を解決するための手段〕 PVA繊維の表面層のみに脱水剤を付着せしめ
た後、繊維が溶融せぬよう黒褐色ないし黒色にな
る迄熱処理し、更に400°から1000℃迄5分以内に
昇温して乾留し、賦活することを特徴とする中空
状活性炭繊維の製法である。 以下本発明について詳しく説明する。 PVA繊維の製法には乾式紡糸と湿式紡糸があ
り、乾式紡糸はポリビニルアルコールを水溶液に
した紡糸原液を空気中に紡出し、乾燥、延伸して
糸とする方法であり、湿式紡糸は紡糸原液を
Na2SO4やNaOH等の濃厚電解質水溶液中に紡出
し、水洗・乾燥、延伸して糸とする方法である。 本発明は何れの方法で得られたPVA繊維にも
適用される。湿式紡糸法PVA繊維の場合には細
い繊度の糸が得られ、中空部分が作り易い。又乾
式紡糸法PVA繊維では湿式紡糸法に比して太い
糸が得られ中空部分の径を大きくすることができ
る。PVA繊維はその物理的性質を向上させる目
的で微量添加されるホウ酸やMgSO4の存在や耐
水性向上の目的にアルデヒド類等の架橋剤で架橋
反応を行なつたPVA繊維にも適用できる。また
ビニルアルコールを主成分とした、エチレン、塩
化ビニル等他のモノマーとの共重合物の繊維でも
よい。更に本発明では、ポリ塩化ビニル(PVC)
を主原料としたエマルジヨンにPVAの水溶液を
混合して芒硝浴中に紡糸し、通常のPVA繊維の
湿式紡糸の場合と同様にして製造したいわゆる
PVA−PVC繊維を原材料繊維として用いること
もできる。 本発明に使用される脱水剤は酸性が強い無機酸
例えば硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、メタリン酸等
が好適であり、更にルイス酸例えばZnCl2AlCl3
及びTiCl2も有効である。尚、酸性のため材質上
支障がある場合はアンモニウム塩を使用すること
ができる。これは次の熱処置工程で熱分解してア
ンモニアが飛散し、生成した無機酸が脱水剤とし
て作用するものと考えられる。アンモニウム塩と
しては硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝
酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸1
水素2アンモニウム、リン酸2水素1アンモニウ
ム、メタリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモ
ニウム等が効果的である。 脱水剤は水溶液としてマングロールによるデイ
ツプ方式或いはニツプ方式でPVA繊維の表面層
に均一に付着させることができる。ここで表面層
とは表面に近い部分で、スキン、コアーと分けた
場合略スキンに相当する領域をいう。 〔作用〕 本発明は脱水剤を繊維中心部迄均一に浸透させ
ることなしに表面層に近い部分のみに止めて急速
に乾燥せしめることにより後の乾留工程における
不融化と相まつて、脱水剤の浸透してないコアー
部分(以下中心層という)を溶融除去して中空状
を形成せしめることに要部がある。従つて、脱水
剤は表面層の一定の深さ迄のみ浸透し、中心部に
は浸透していないような不均一な浸透状態にする
必要がある。そのような付着方法であればどのよ
うな方法でもよいが、種々の浸漬条件と中空状形
成の関係をしらべた結果、脱水剤水溶液濃度2〜
40%、浸漬温度40°〜80℃、浸漬時間5秒〜2分、
脱水剤付着量5〜20重量%として、付着後速やか
に温風で急速乾燥する方法が好適であることを見
出した。すなわち、上記の方法により脱水剤は繊
維の表面層のみに5〜20重量%付着するが、この
際2%以下では熱処理工程における脱水反応が不
充分で、繊維が変形し易く良好な中空形状が得ら
れない場合があり、また20%以上付着させると、
脱水反応が進行し易く、中空部分の内径が小さく
なる傾向がある。 PVA繊維は脱水剤付着後速かに乾燥する必要
がある。乾燥方法は特に限定しないが、120℃の
温風で、3〜4分で急激に乾燥するような方法に
よれば好結果が得られる。乾燥後急速に加熱する
と溶融するおそれがあるので、180°から300℃迄
の間徐々に加熱して黒褐色または黒色になるよう
にする方法が好ましい。次に温度を上げ、400°か
ら1000℃迄5分以内に昇温して乾留を完結せしめ
る必要がある。その際PVA分子は脱水反応によ
りポリエン構造となり不融化される。熱処理によ
る脱水反応の速度は高温程大きいが、PVAの軟
化点は220°〜240℃であるため脱水反応不充分の
間にこの温度領域に達するとPVA繊維が溶融収
縮して変形が著しく、良好な中空形状が得られな
い。熱処理により、脱水反応が進行するとPVA
繊維は褐色から黒褐色または黒色となり、不融化
して軟化点が次第に上昇する。従つて、良好な表
層部の状態を形成せしめるためには、脱水反応の
進行状態に応じて熱処理温度は常にその軟化点以
下に保たねばならない。急速に加熱すると溶融し
て変形し、また中空部の閉塞されるおそれがある
ため、180°から300℃迄徐々に加熱する方法が好
ましい。一方中心層は脱水剤を含まぬため不融化
されず、220°〜240℃以上に達した場合、徐々に
溶融して中空部分が形成されると考えられる。し
かし、この段階で生成する中空部分は尚形状が不
完全であるが更に400°から1000℃に5分以内に昇
温して、短時間高温乾留することにより、表層部
の炭素質化が一層進行すると共に、中心層の溶融
も進行して中空部分の断面形状も整つた円形とな
り、また完全な黒色となる。尚昇温速度を低下せ
しめた場合は中心部の溶融不良で溶融して除去さ
れないうちに炭化された中空部が狭小化するもの
と考えられる。熱処理及び乾留は不活性ガス中で
行われ、処理時間は特に限定しないが、180°〜
300℃迄60分、220°〜300℃迄60分程度の場合良好
な結果が得られる。また乾留は一酸化炭素ガス、
水素ガスまたは窒素のいずれかにまたは混合ガス
中で行なうと整つた中空形状が得られ易い。尚中
空部分の形状は連続型とすることも独立型とする
ことも可能である。上記詳述した如く、熱処理及
び高温乾留工程は脱水剤付着工程の相まつて本発
明の要部である中空形状を形成せしめる上で重要
な意義を有する部分である。 乾留工程で得られた中空炭素繊維を賦活処理す
ることにより中空活性炭繊維が得られる。賦活方
法は特に限定しないが、一般に賦活を進めると吸
着特性は向上するが、強度的性質及び収率は低下
し、2律背反的質を示す。両者が比較的バランス
のとれは性質を賦与するためには、液化石油ガス
の燃焼ガスで炉内を800°〜1100℃の比較的高温に
維持し、乾留したPVA繊維を投入して20〜30分
保持する急速賦活法が好適で、その場合賦活収率
は40〜60%となる。 〔効果〕 本発明の中空状活性炭繊維は繊維壁が半透性を
示すものであれば、その太さは限定しないが、通
常外径5〜20数μで繊維壁の厚さは4〜10数μ、
中空部分の容積は10〜70%である。従つて、繊維
壁は活性炭特有の吸着性と半透膜の性質を併せた
特異な物性を示す。また中空部分は連続性とする
ことも独立性とすることも可能であるが、本発明
の活性炭繊維の特性を発揮せしめるには、連続孔
を有する活性炭繊維を集束として適当な長さに切
断し、ガラス管に封入し、両端の繊維壁の外側の
み熱硬化性樹脂でガラス管の内壁に固着し、中空
部分と繊維外部を繊維壁により完全に分離して使
用する方式が好ましい。 中空状活性炭繊維のベンゼン吸着量は120〜130
%、BET表面積1600〜2500m2/gに達している。
粒状活性炭は賦活を進めても表面積は1500〜1700
m2/gが限度であるから、本発明による中空活性
炭は極めて高性能であり、また平衡吸着量も高
い。更に表面積が大きいにも拘らず、強度的性質
もすぐれているが、これは高温乾留工程で賦与さ
れたものと考えられる。また活性炭特有の細孔の
孔径分布は20〜30Åを中心として比較的ブロード
な分布を示し、代表的な活性炭であるヤシ殻炭が
7〜10Åを中心として、比較的シヤープな分布を
示すのと相当な差違が認められ注目される。これ
はPVA繊維の物性に依存するものと考えられる。 本発明の中空状活性炭繊維の用途はオゾン分
解、糖液脱色精製、吸着用の地、半透膜としての
機能が併せて要求される分野として有機化合物の
精度が高い吸着分離、空気中の窒素及び酸素の分
離、エタノールと水の分離等に使用できる。尚気
体分離の場合は2本のカラムを交互に使用し、圧
力スイング法により連続的分離操作も可能のな
る。 〔実施例〕 以下具体的に本発明の態様を説明するが、本発
明はこれにより限定されるものではない。 実施例 1 工業材料用PVA繊維(1800d/1000f、強度
10.5g/d、伸度7%)に(NH4)2SO470gと
(NH4)2を各70gを1000gの水に溶解しこの水溶
液に上記PVA繊維を70℃で10秒間デイスプレマ
ングルで絞液し105℃で3分間乾燥させた。脱水
剤の付着率は7.3wt%であつた。この繊維を300℃
以下で黒褐色になるまで熱処理した後400℃から
900℃まで3分間でN2中で昇温し乾留した。その
後、スチーム中で1050℃で賦活収率50%になるま
で賦活した。 処理条件及び物性値を第1表に示す。尚表面積
はイタリーのCarlo Erba社製Sorptomatic1800
により、活性炭の常法であるB.E.T法
(Brunauer Emmett&Teller法)により測定した
ものである。中空部の形状は断面を光学顕微鏡及
び走査型電子顕微鏡により観察した。 尚上記実施例1において、300℃以下で黒褐色
になるまで熱処理した後高温乾留をせず、上記と
同一条件で賦活したところ中空部が狭少で連続型
とならず、また形状も著しく不規則となつた。 比較例 1 400°から900℃迄の昇温時間を10分間とした他、
実施例1と同一条件であるが、中空部内径0.6μ、
内部空間率0.2%で極めて狭小或は殆んど生成し
なかつた。徐々に温度を上げた場合は脱水剤が浸
透していない中心部の溶融状態が不良で、溶融し
て除去されないうちに炭化されたためと考えられ
る。尚昇温速度を更に低下し昇温時間を20分とし
た場合は中空部は全く認められなかつた。 比較例 2 脱水剤(NH4)2SO及び(NH4)2HPO4の付着
率をそれぞれ12%及び13%に増加した他実施例と
略同一条件で処理したものであるが、中空内径
2.1μ、内部空間率3.2%で、中空部は狭小で、独
立孔であつた。 実施例 2〜5 脱水剤として夫々硫酸、塩化亜鉛或いはリン酸
を使用し、また高温乾留条件も変化させたもので
処理条件及び物性値を第1表に示す。
【表】
第1図は実施例1で、第2図は実施例2で、第
3図は比較例1で得られた活性炭繊維の断面の走
査型電子顕微鏡写真を示す。(6000倍)
3図は比較例1で得られた活性炭繊維の断面の走
査型電子顕微鏡写真を示す。(6000倍)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリビニルアルコール系繊維の表面層に脱水
剤を付着せしめた後、繊維が溶融せぬよう黒褐色
ないし黒色になる迄熱処置し、更に400℃から
1000℃迄5分以内に昇温して乾留し、次いで賦活
することを特徴とする中空状活性繊維の製法。 2 ポリビニルアルコール系繊維が、湿式紡糸ま
たは乾式紡糸したポリビニルアルコール繊維であ
る、特許請求の範囲第1項記載の中空状活性炭繊
維の製法。 3 脱水剤を付着せしめる場合、脱水剤水溶液濃
度が2〜40重量%、浸漬温度が10℃〜80℃、浸漬
時間が5秒〜2分、脱水剤付着量が5〜20重量%
である、特許請求の範囲第1項及び第2項記載の
中空状活性炭繊維の製法。 4 乾留時の不活性ガスが一酸化炭素ガス、水素
ガス及び窒素ガスからなる成分の中、少なくとも
1つである特許請求の範囲第1項記載の中空状活
性炭繊維の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59168416A JPS6147827A (ja) | 1984-08-10 | 1984-08-10 | 中空状活性炭繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59168416A JPS6147827A (ja) | 1984-08-10 | 1984-08-10 | 中空状活性炭繊維 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3224633A Division JPH076093B2 (ja) | 1991-08-10 | 1991-08-10 | 気体または液体の分離方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6147827A JPS6147827A (ja) | 1986-03-08 |
| JPH0444018B2 true JPH0444018B2 (ja) | 1992-07-20 |
Family
ID=15867719
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59168416A Granted JPS6147827A (ja) | 1984-08-10 | 1984-08-10 | 中空状活性炭繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6147827A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPH0248024A (ja) * | 1988-08-10 | 1990-02-16 | Nok Corp | 吸着剤付中空糸およびその製造方法並びに浄水器 |
| JPH0724743B2 (ja) * | 1991-04-24 | 1995-03-22 | 工業技術院長 | 分子篩炭素膜の製造方法 |
| CN103274402B (zh) * | 2013-06-04 | 2016-01-20 | 成都银鑫新能源有限公司 | 利用聚乙烯醇制备活性炭的方法 |
| JP6992448B2 (ja) * | 2017-11-28 | 2022-01-13 | 株式会社豊田中央研究所 | 炭素材料前駆体組成物及びそれを用いた炭素材料の製造方法 |
| RU2722507C1 (ru) * | 2019-12-17 | 2020-06-01 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт синтетических полимерных материалов им. Н.С. Ениколопова Российской академии наук (ИСПМ РАН). | Способ модификации (варианты) ориентированных ПВС-волокон и способ получения карбонизованных волокон (варианты) с использованием модифицированных ПВС-волокон в качестве предшественника |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS515090A (ja) * | 1974-07-01 | 1976-01-16 | Yoshito Noda | Dakudosokuteihoho |
| JPS5224132A (en) * | 1975-08-05 | 1977-02-23 | Dowa Mining Co | Rigid alloy plating method |
| CA1099220A (en) * | 1977-06-06 | 1981-04-14 | Fram Corporation | Air cleaner with permanent cartridge seal |
-
1984
- 1984-08-10 JP JP59168416A patent/JPS6147827A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6147827A (ja) | 1986-03-08 |
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