JPH0450057B2 - - Google Patents
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- JPH0450057B2 JPH0450057B2 JP5824188A JP5824188A JPH0450057B2 JP H0450057 B2 JPH0450057 B2 JP H0450057B2 JP 5824188 A JP5824188 A JP 5824188A JP 5824188 A JP5824188 A JP 5824188A JP H0450057 B2 JPH0450057 B2 JP H0450057B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hollow fiber
- polyamide
- separation membrane
- membrane
- fiber separation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D71/00—Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
- B01D71/06—Organic material
- B01D71/56—Polyamides, e.g. polyester-amides
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は液状食品の濃縮、医薬品製造プロセス
における濃縮、分離、精製に用いられる精密濾過
用および限外濾過用中空糸分離膜およびその製造
方法に関するものであり、とくに耐熱性に優れた
ポリアミドを膜素材とし、高圧水蒸気減菌操作に
よつても分離性能が劣化することのない中空糸分
離膜およびその製造方法に関するものである。 [従来の技術] 逆浸透膜、限外濾過膜、および精密濾過膜等の
分離膜は海水淡水化、純水製造、排水処理と中水
回収、液状食品の濃縮、医薬品製造プロセスにお
ける分離、精製等広範な産業分野で利用され、ま
たその用途範囲も拡大している。これらの分離膜
は、その形状により、平膜、管状膜、および中空
糸膜に大別され、いずれにおいてもケース内に組
み込んだモジユールの形で利用される。かかる分
離膜モジユールの内、中空糸膜モジユールは膜強
度向上のための補助多孔質担体を必要としないた
め、モジユール単位体積当りの膜面積を大きくす
ることができ、工業的規膜の膜分離プロセスでは
中空糸膜モジユールが利用されることが多い。 分離膜の上述の利用分野のうち、液状食品の濃
縮、医薬品製造分野における分離・精製プロセス
で利用する場合、分離膜モジユールは減菌操作に
より清浄状態に保持することが必要である。一般
に装置の減菌方法としては、次亜塩素酸塩水溶液
等の液状薬剤、エチレンオキシド等気体状薬剤処
理が挙げられるが、液状薬剤処理後には残留薬剤
を除去するために充分な洗浄を行わなければなら
ず、また、気体状薬剤処理後にはその排ガス対策
をこうじることが必要となる。最も迅速、簡便か
つ人体に安全な減菌方法は高圧水蒸気処理であ
り、123〜127℃に加熱した高圧水蒸気で処理する
ことにより、細菌、ウイルスはもとより、最も熱
に耐性のある胞子をも短時間内に死滅させうる。
しかし、既に実用化されている分離膜ではかかる
高温環境では膜素材が軟化し、分離性能を決定し
ている細孔構造が消失し、分離膜として所定の機
能を示さなくなる。例えば、セルロース系あるい
はポリオレフイン系分離膜は40℃でその機能が消
失し、比較的耐熱性に優れているポリスルホン系
分離膜でさえ100℃以上の高温水処理により分離
性能が低下する。 耐熱性に優れた重合体として芳香族系ポリアミ
ドおよびポリイミドが知られており、300℃以上
の高いガラス転移温度あるいは分解温度を有する
重合体が多数報告されている。しかしながら、芳
香族系ポリアミドおよびポリイミドは耐熱性が高
いがゆえに加熱溶融して中空糸を製造する溶融製
造法は実質的に困難であり、また、有機溶剤に溶
解し難いために湿式製造法が可能な重合体の種類
も限定されている。かかる素材と製造方法の制限
により、溶媒可溶性かつ耐熱性に優れたポリアミ
ドあるいはポリイミドを膜素材とし、膜表面の細
孔径が0.01〜1μmの範囲である孔径が大きい限外
濾過膜および精密濾過膜用中空糸分離膜およびそ
の製造方法は未だ提唱されていない。 中空糸膜の湿式製造法の一般的な製造工程は、
膜素材の重合体を溶媒中に溶解させる製膜原液製
造工程、凝固芯液製造工程、二重管状構造を有す
る紡糸ノズルの環状口と円状口からそれぞれ製膜
原液と凝固芯液を押し出す工程、製膜原液と凝固
芯液が紡糸ノズルから凝固浴へ到達するまでの空
中走行工程、および凝固浴中で脱溶媒と凝固が終
了する凝固工程からなる。かかる製造工程により
得られる分離膜の断面構造は、多くのばあい分離
の分画分子量を決定する表面緻密層と呼ばれる微
細孔層とそれを支持する多孔質層からなる。この
製造工程を適切に選定することにより、微細孔の
孔径が0.01μm以上の限外濾過膜および精密濾過
用中空糸分離膜を製造することが試みられている
が、表面細孔径の制御と得られた中空糸の機械的
強度に改善の余地が残されている。例えば特開昭
55−106243号公報にあるようにポリエチレンオキ
シドを製膜原液に添加し製膜後に溶出除去する方
法があるが、均一な0.01μm以上の孔径を有する
中空糸分離膜を得ることは難しい。また、特開昭
60−222112公報においては、ポリスルホンを素材
とする孔径0.01μmの中空糸膜を、製膜原液の相
分離作用を用いて製造している。しかしながら、
その製膜原液の粘度が低く、十分な膜圧の中空糸
分離膜を得ることが難しい。しかも、かかる中空
糸分離膜は、高圧水蒸気減菌条件に耐える耐熱性
はない。本発明者らは、特願昭62−18237におい
て、フルオレン骨格を有する縮合環系ポリアミド
は耐熱性に優れるとともに有機溶剤に可溶なため
中空糸の湿式紡糸が可能であり、デキシトラン分
画分子量が数万、推定細孔径1〜2nmであつて高
圧水蒸気減菌によつても分離性能が低下しない限
外濾過膜を提供できる旨を提唱した。 本発明者等は、上記耐熱性ポリアミドを用いて
細孔径が0.01μmより大きい限外濾過膜および精
密濾過用中空糸分離膜を製造するための方法を検
討し、中空糸の内面から外面まで厚さ全体にわた
つて網状の組織からなり、その内表面と外表面に
は網状組織に連続してできた最大孔径0.01〜1μm
の孔を有する中空糸分離膜を、製膜原液が均一相
状態から相分離状態へ相転移する作用を利用して
製造する本発明に至つた。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は高圧水蒸気減菌条件に耐える耐
熱性を有し、外表面および内表面に最大孔径0.01
〜1μmの孔を有する中空糸状分離膜およびその
製造方法を提供するものである。 [課題を解決するための手段] 中空糸の内面から外面まで全厚みにわたつて網
状の組織からなり、その内表面と外表面には網状
組織に連続してできた最大孔径0.05〜1μmの孔を
有する一般式(a)であらわされるポリアミドからな
ることを特徴とする中空糸分離膜である。 但し、lは繰り返し単位数を示し、RはH,
CH3,C2H5のうちいずれかを示す。 また、中空糸の内面から外面まで厚さ全体にわ
たつて網状の組織からなり、その内表面と外表面
には網状組織に連続してできた0.01〜0.05μmの
孔を有する上記一般式(a)であらわされるポリアミ
ドと下記一般式(b)であらわされるポリアミイドの
混合体からなることを特徴とする中空糸分離膜。 但し、m,nは繰り返し単位を示し、RはH,
CH3,C2H5のうちいずれかを示す。 上記一般式(a)および(b)であらわされるポリアミ
ド混合体からなる中空糸分離膜における一般式(b)
であらわされるポリアミドの占める重量%が50%
以下であること、および一般式(b)であらわされる
ポリアミド繰り返し単位のモル比n/mが0.05〜
1であることを特徴とする。 上述の中空糸分離膜は湿式製造法によつて製造
される。すなわち、該ポリアミドとその良溶媒、
1価および2価の陽イオンからなる電解質群から
選ばれる少なくとも1種、および、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、などの1価アルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、などの多価アルコールの内から
選ばれる少なくとも1種のアルコールを含有する
製膜原液の組成が均一相状態から相分離状態へ転
移する相転移温度を有する組成であり、相転移温
度以上に加温した製膜原液を2重管状の中空糸紡
糸ノズルの環状口から押し出し、同時に円状口か
ら押し出された凝固芯液の温度、ノズルから外部
凝固液までの空中走行時の雰囲気温度、および外
部凝固液温度のうち少なくとも一つ、好ましくは
二つ以上の温度を相転移温度以下とすることによ
り、製膜原液を均一相状態から相分離状態へ相転
移させながら凝固と脱溶媒を行うことを特徴とす
る中空分離膜の製造方法である。また、用いられ
る製膜原液の相転移温度が10〜80℃の範囲である
ことを特徴とする。 本発明の中空糸分離膜の素材に用いられるポリ
アミドのうち、一般式(a)であらわされるポリアミ
ドは、 (但し、RはH,CH3,C2H5のうちいずれか
を示す。) であらわされる9,9′−ビス(4アミノフエニ
ル)フルオレン類と式 であらわされるイソフタル酸クロリドあるいはテ
レフタル酸クロリドとをN,N′−ジメチルアセ
トアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンなど
の溶媒中で冷却下数時間反応させて得ることがで
きる。 また、一般式(b)であらわされるポリアミドは、
上述の9,9′−ビス(4アミノフエニル)フルオ
レン類にアジピン酸クロリドとイソフタル酸クロ
リドあるいはテレフタル酸クロリドがn:mのモ
ル比率である酸クロリド混合物を混合して、一般
式(a)であらわされるポリアミドと同様の方法で反
応させて得ることができる。 本発明の中空糸分離膜に素材となる一般式(a)お
よび(b)であらわされるポリアミドはいずれも優れ
た耐熱性を有する。たとえば、一般式(a)でRがH
であるポリアミドのガラス転移温度は380℃、分
解温度は455℃である。また、一般式(b)でRがH
であり、繰り返し単位のモル比率n/mが0.05で
あるポリアミドのガラス転移温度は265℃、分解
温度は440℃、モル比率n/mが0.11であるポリ
アミドのガラス転移温度は230℃、分解温度は415
℃である。本発明の中空糸分離膜のうち、一般式
(a)と(b)の混合体からなる場合において、一般式(b)
であらわされるポリアミドが占める重量%が50%
以下、好ましくは5〜35%とし、かつ繰り返し単
位のモル比率n/mが0.05から1、好ましくは
0.05〜0.3とすることにより、得られる中空糸分
離膜の高い耐熱性が保持される。 本発明の中空糸分離膜は、中空糸の内面から外
面まで厚さ全体にわたつて網状の組織からなり、
その外表面と内表面には網状組織に連続してでき
た最大孔径0.01〜1μmの孔を有するものであり、
このうち、最大孔径0.05〜1μmの孔を有する中空
糸分離膜は一般式(a)であらわされるポリアミドの
みをその素材とし、最大孔径0.01〜0.05μmの孔
を有する中空糸分離膜は一般式(a)と(b)であらわさ
れるポリアミド混合体からなることを特徴として
いる。ここで、一般式(b)であらわされるポリアミ
ドは、得られる中空糸分離膜の表面細孔の径を小
さくする効果をもつものである。 第1図は一般式(a)でRがHであるポリアミドか
らなる中空糸分離膜の断面顕微鏡写真の一例であ
り、内面から外面まで全厚みにわたつて網状の組
織からなることが確認でき、一方、第2図はその
外表面の顕微鏡写真であり、最大孔径が約0.2μm
であることが確認できる。この最大孔径の範囲は
該ポリアミドを素材とする中空糸膜の製造工程で
調節される。 本発明の中空糸分離膜は湿式製造法で得ること
ができるが、以下にその詳細を述べる。本発明の
製膜原液は、一般式(a)であらわされるポリアミ
ド、あるいは一般式(a)と(b)であらわされるポリア
ミドの混合体、該ポリアミドの良溶媒、無機電解
質、および1価あるいは多価アルコールの混合溶
液である。ここで、ポリアミドの良溶媒として
は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルスルフオキシド等極性溶媒が挙げら
れる。これら極性溶媒単独あるいはそれらの混合
溶媒に無機電解質としてLiCl,LiNO3,CaCl2を
溶解せしめて該ポリアミドの溶媒中への溶解度を
増大させる。1価あるいは多価アルコールは、均
一相状態の製膜原液を冷却により相分離状態への
転移を誘起させる目的で添加するものであり、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、シクロヘ
キサノール等の1価アルコール、あるいはエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリ
ン等の多価アルコールのうちの少なくとも1種で
ある。かかる製膜原液の組成は、目的とする中空
糸分離膜の外表面および内表面の最大孔径によつ
て異なるが、概ね、溶媒100重量部に対して、ポ
リアミド10〜50重量部、無機電解質0.5〜10重量
部、1価あるいは多価アルコール20〜200重量部
である。 上記の製膜原液を凝固、脱溶媒する紡糸芯液と
外部凝固液には水単独、あるいは水とメチルアル
コールなどの1価アルコール、エチレングリコー
ル等の多価アルコール、およびN,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の
良溶媒の混合溶液が用いられる。 製膜原液と紡糸芯液はそれぞれ2重管状紡糸ノ
ズルの環状口と円状口から押し出され、空中走行
工程を経て外部凝固液中へ導入して中空糸を製造
する湿式製造法において、本発明では、紡糸芯液
温度、空中走行時の雰囲気温度および外部凝固液
温度のうち少なくとも一つ、好ましくは二つ以上
の温度が製膜原液を均一相状態から相分離状態へ
相転移させるに充分低温に設定される。とくに、
紡糸芯液と外部凝固液の温度を相転移温度以下と
することは、得られる中空糸分離膜の表面の孔径
を大きくするのに有効である。この相転移温度は
製膜原液の粘度の温度変化を別個に測定すること
により決定することができる。たとえば、N−メ
チル−2−ピロリドン100重量部に対して、一般
式(a)でRがHであるポリアミド(以下繰り返し単
位(a−1)を有するポリアミド)を20重量部、
LiCl5重量部、エチレングリコール58重量部を含
む製膜原液の粘度をE型粘度計で測定した結果を
第3図に示す。 第3図において、製膜原液の粘度が32℃におい
て大きく異なり、この温度の高温側で高粘度の均
一相状態、低温側で低粘度の相分離状態であるこ
とを示している。しかしながら、相分離状態にお
いても中空糸の紡糸には十分高い粘度があり、こ
の状態ではさらに粘度の低いポリスルホン系樹脂
に比較して強度に優れた中空糸を得ることができ
る。 本発明の中空糸分離膜は、紡糸ノズルから押し
出された製膜原液は相転移温度以下で凝固、脱溶
媒されるが、相転移温度以下の低温を実用的に得
るためには相転移温度が10℃以上であることが好
ましい。一方、紡糸ノズルに導入される製膜原液
は加温により、均一相状態に維持されており、加
温による蒸気発生を抑制するためには製膜原液の
相転移温度は80℃以下が好ましい。製膜原液の相
転移温度の好ましい相転移温度の範囲は10〜80℃
である。かかる相転移温度の最適化は、良溶媒の
種類、添加する1価および多価アルコールの種類
と量とにより最適化されるが、本発明の中空糸分
離膜の製造法においては、良溶媒としてはN−メ
チル−2−ピロリドン、添加アルコールとしては
エチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセリン等の多価アルコールのうちの少なくとも
一つを用いることにより、相転移温度を好適に10
〜80℃に調整できる。 [作用] 本発明により得られた中空糸分離膜は、膜素材
としてガラス転移温度および分解温度の高いポリ
アミドからなつているため、耐熱性に優れ、しか
も製膜原液の相分離現象を利用した製膜方法であ
るため細孔径が大きく、透水性に優れているた
め、液状食品の濃縮、医薬品製造プロセスにおけ
る精製、分離等減菌操作を必要とする膜利用分野
において、高圧水蒸気減菌が可能な限外濾過膜お
よび精密濾過膜として用いることができる。 [実施例] 以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。以下の実施例に
おいて、製膜原液の相転移温度の測定には降温速
度0.5℃/分のE型粘度計を用いた。中空糸分離
膜の内表面と外表面の孔の大きさは走査電子顕微
鏡写真から判定した。また、中空糸分離膜の純水
透過速度は、操作圧力1.0Kg/cm2、流速1.5cm/
秒、温度25℃の条件で測定した。 実施例 1 N−メチル−2−ピロリドン(以下NMP)
100重量部に塩化リチウム5重量部と式 であらわされる繰り返し単位(a−1)を有する
ポリアミド20重量部、エチレングリコール(以下
EG)58重量部とを溶解して製膜原液を調整し、
その粘度の温度変化から(第3図)、相転移温度
32℃を得た。この製膜原液を40℃に加温して、紡
糸ノズルの環状口(外径1.0mm、内径0.8mm)から
押し出し、同時に水100重量部にNMP185重量部
を溶かした5℃の紡糸芯液を押し出し、空中走行
時の温度を25℃、外部凝固液を水単独としてその
温度5℃である条件で凝固と脱溶媒をし、外径
1.0mm、内径0.7mmの中空糸分離膜を得た。得られ
た中空糸分離膜は内面から外面の全体にわたつて
網状の組織からなり(第1図)、その内表面と外
表面には網状組織に連続した細孔が開いており、
その最大孔径は内表面にて0.1μm、外表面にて
0.2μm(第2図)であつた。また、透水速度は
1050/m2・時・気圧であつた。これらの製膜条
件と中空糸の性能を第1表にまとめた。 実施例 2〜6 NMP100重量部に塩化リチウム5重量部を溶
解し、実施例1に同じ繰り返し単位(a−1)を
有するポリアミド15〜20重量部、多価アルコール
としてEG、プロピレングリコール(以下PG)あ
るいはグリセリン(以下Gly)とを溶解して製膜
原液とし、実施例1と同様の方法で外径1.0mm、
内径0.7mmの中空糸分離膜を第1表に示した製膜
条件で得た。第1表には中空糸分離膜の特性も併
せて示してある。製膜原液に添加する多価アルコ
ールの種類と濃度で中空糸分離膜の内表面と外表
面の孔径を0.05〜1μmに制御できる。 実施例 7,8 NMP100重量部に塩化リチウム5重量部を溶
解し、膜素材ポリアミド20重量部を実施例1に同
じ繰り返し単位(a−1)と式 であらわされ、n/mが0.11である繰り返し単位
(b−1)を有するポリアミドとの混合体とし、
EGを添加多価アルコールとする製膜原液から実
施例1と同様の方法で外径1.0mm、内径0.7mmの中
空糸分離膜を得た。第1表にその製膜条件と中空
糸分離膜の特性をまとめた。繰り返し単位(a−
1)と(b−1)のポリアミド混合体を用いるこ
とにより、中空糸分離膜の内表面と外表面の細孔
の大きさを0.01〜0.05μmに制御できる。 実施例 9 実施例1と8に示した中空糸分離膜を123℃に
て30分間加圧水蒸気処理した後、中空糸分離膜の
特性をしらべた。その結果、実施例1の中空糸の
内、外表面の最大孔径は0.1および0.2μmで不変
であり、透水速度は1020/m2・時・気圧であつ
た。また、実施例8の中空糸分離膜の内、外表面
最大孔径も不変であり、透水速度は300/m2・
時・気圧であつた。すなわち、本発明の中空糸分
離膜の特性は加圧水蒸気減菌操作によつてもその
特性は劣化しない。
における濃縮、分離、精製に用いられる精密濾過
用および限外濾過用中空糸分離膜およびその製造
方法に関するものであり、とくに耐熱性に優れた
ポリアミドを膜素材とし、高圧水蒸気減菌操作に
よつても分離性能が劣化することのない中空糸分
離膜およびその製造方法に関するものである。 [従来の技術] 逆浸透膜、限外濾過膜、および精密濾過膜等の
分離膜は海水淡水化、純水製造、排水処理と中水
回収、液状食品の濃縮、医薬品製造プロセスにお
ける分離、精製等広範な産業分野で利用され、ま
たその用途範囲も拡大している。これらの分離膜
は、その形状により、平膜、管状膜、および中空
糸膜に大別され、いずれにおいてもケース内に組
み込んだモジユールの形で利用される。かかる分
離膜モジユールの内、中空糸膜モジユールは膜強
度向上のための補助多孔質担体を必要としないた
め、モジユール単位体積当りの膜面積を大きくす
ることができ、工業的規膜の膜分離プロセスでは
中空糸膜モジユールが利用されることが多い。 分離膜の上述の利用分野のうち、液状食品の濃
縮、医薬品製造分野における分離・精製プロセス
で利用する場合、分離膜モジユールは減菌操作に
より清浄状態に保持することが必要である。一般
に装置の減菌方法としては、次亜塩素酸塩水溶液
等の液状薬剤、エチレンオキシド等気体状薬剤処
理が挙げられるが、液状薬剤処理後には残留薬剤
を除去するために充分な洗浄を行わなければなら
ず、また、気体状薬剤処理後にはその排ガス対策
をこうじることが必要となる。最も迅速、簡便か
つ人体に安全な減菌方法は高圧水蒸気処理であ
り、123〜127℃に加熱した高圧水蒸気で処理する
ことにより、細菌、ウイルスはもとより、最も熱
に耐性のある胞子をも短時間内に死滅させうる。
しかし、既に実用化されている分離膜ではかかる
高温環境では膜素材が軟化し、分離性能を決定し
ている細孔構造が消失し、分離膜として所定の機
能を示さなくなる。例えば、セルロース系あるい
はポリオレフイン系分離膜は40℃でその機能が消
失し、比較的耐熱性に優れているポリスルホン系
分離膜でさえ100℃以上の高温水処理により分離
性能が低下する。 耐熱性に優れた重合体として芳香族系ポリアミ
ドおよびポリイミドが知られており、300℃以上
の高いガラス転移温度あるいは分解温度を有する
重合体が多数報告されている。しかしながら、芳
香族系ポリアミドおよびポリイミドは耐熱性が高
いがゆえに加熱溶融して中空糸を製造する溶融製
造法は実質的に困難であり、また、有機溶剤に溶
解し難いために湿式製造法が可能な重合体の種類
も限定されている。かかる素材と製造方法の制限
により、溶媒可溶性かつ耐熱性に優れたポリアミ
ドあるいはポリイミドを膜素材とし、膜表面の細
孔径が0.01〜1μmの範囲である孔径が大きい限外
濾過膜および精密濾過膜用中空糸分離膜およびそ
の製造方法は未だ提唱されていない。 中空糸膜の湿式製造法の一般的な製造工程は、
膜素材の重合体を溶媒中に溶解させる製膜原液製
造工程、凝固芯液製造工程、二重管状構造を有す
る紡糸ノズルの環状口と円状口からそれぞれ製膜
原液と凝固芯液を押し出す工程、製膜原液と凝固
芯液が紡糸ノズルから凝固浴へ到達するまでの空
中走行工程、および凝固浴中で脱溶媒と凝固が終
了する凝固工程からなる。かかる製造工程により
得られる分離膜の断面構造は、多くのばあい分離
の分画分子量を決定する表面緻密層と呼ばれる微
細孔層とそれを支持する多孔質層からなる。この
製造工程を適切に選定することにより、微細孔の
孔径が0.01μm以上の限外濾過膜および精密濾過
用中空糸分離膜を製造することが試みられている
が、表面細孔径の制御と得られた中空糸の機械的
強度に改善の余地が残されている。例えば特開昭
55−106243号公報にあるようにポリエチレンオキ
シドを製膜原液に添加し製膜後に溶出除去する方
法があるが、均一な0.01μm以上の孔径を有する
中空糸分離膜を得ることは難しい。また、特開昭
60−222112公報においては、ポリスルホンを素材
とする孔径0.01μmの中空糸膜を、製膜原液の相
分離作用を用いて製造している。しかしながら、
その製膜原液の粘度が低く、十分な膜圧の中空糸
分離膜を得ることが難しい。しかも、かかる中空
糸分離膜は、高圧水蒸気減菌条件に耐える耐熱性
はない。本発明者らは、特願昭62−18237におい
て、フルオレン骨格を有する縮合環系ポリアミド
は耐熱性に優れるとともに有機溶剤に可溶なため
中空糸の湿式紡糸が可能であり、デキシトラン分
画分子量が数万、推定細孔径1〜2nmであつて高
圧水蒸気減菌によつても分離性能が低下しない限
外濾過膜を提供できる旨を提唱した。 本発明者等は、上記耐熱性ポリアミドを用いて
細孔径が0.01μmより大きい限外濾過膜および精
密濾過用中空糸分離膜を製造するための方法を検
討し、中空糸の内面から外面まで厚さ全体にわた
つて網状の組織からなり、その内表面と外表面に
は網状組織に連続してできた最大孔径0.01〜1μm
の孔を有する中空糸分離膜を、製膜原液が均一相
状態から相分離状態へ相転移する作用を利用して
製造する本発明に至つた。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は高圧水蒸気減菌条件に耐える耐
熱性を有し、外表面および内表面に最大孔径0.01
〜1μmの孔を有する中空糸状分離膜およびその
製造方法を提供するものである。 [課題を解決するための手段] 中空糸の内面から外面まで全厚みにわたつて網
状の組織からなり、その内表面と外表面には網状
組織に連続してできた最大孔径0.05〜1μmの孔を
有する一般式(a)であらわされるポリアミドからな
ることを特徴とする中空糸分離膜である。 但し、lは繰り返し単位数を示し、RはH,
CH3,C2H5のうちいずれかを示す。 また、中空糸の内面から外面まで厚さ全体にわ
たつて網状の組織からなり、その内表面と外表面
には網状組織に連続してできた0.01〜0.05μmの
孔を有する上記一般式(a)であらわされるポリアミ
ドと下記一般式(b)であらわされるポリアミイドの
混合体からなることを特徴とする中空糸分離膜。 但し、m,nは繰り返し単位を示し、RはH,
CH3,C2H5のうちいずれかを示す。 上記一般式(a)および(b)であらわされるポリアミ
ド混合体からなる中空糸分離膜における一般式(b)
であらわされるポリアミドの占める重量%が50%
以下であること、および一般式(b)であらわされる
ポリアミド繰り返し単位のモル比n/mが0.05〜
1であることを特徴とする。 上述の中空糸分離膜は湿式製造法によつて製造
される。すなわち、該ポリアミドとその良溶媒、
1価および2価の陽イオンからなる電解質群から
選ばれる少なくとも1種、および、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、などの1価アルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、などの多価アルコールの内から
選ばれる少なくとも1種のアルコールを含有する
製膜原液の組成が均一相状態から相分離状態へ転
移する相転移温度を有する組成であり、相転移温
度以上に加温した製膜原液を2重管状の中空糸紡
糸ノズルの環状口から押し出し、同時に円状口か
ら押し出された凝固芯液の温度、ノズルから外部
凝固液までの空中走行時の雰囲気温度、および外
部凝固液温度のうち少なくとも一つ、好ましくは
二つ以上の温度を相転移温度以下とすることによ
り、製膜原液を均一相状態から相分離状態へ相転
移させながら凝固と脱溶媒を行うことを特徴とす
る中空分離膜の製造方法である。また、用いられ
る製膜原液の相転移温度が10〜80℃の範囲である
ことを特徴とする。 本発明の中空糸分離膜の素材に用いられるポリ
アミドのうち、一般式(a)であらわされるポリアミ
ドは、 (但し、RはH,CH3,C2H5のうちいずれか
を示す。) であらわされる9,9′−ビス(4アミノフエニ
ル)フルオレン類と式 であらわされるイソフタル酸クロリドあるいはテ
レフタル酸クロリドとをN,N′−ジメチルアセ
トアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンなど
の溶媒中で冷却下数時間反応させて得ることがで
きる。 また、一般式(b)であらわされるポリアミドは、
上述の9,9′−ビス(4アミノフエニル)フルオ
レン類にアジピン酸クロリドとイソフタル酸クロ
リドあるいはテレフタル酸クロリドがn:mのモ
ル比率である酸クロリド混合物を混合して、一般
式(a)であらわされるポリアミドと同様の方法で反
応させて得ることができる。 本発明の中空糸分離膜に素材となる一般式(a)お
よび(b)であらわされるポリアミドはいずれも優れ
た耐熱性を有する。たとえば、一般式(a)でRがH
であるポリアミドのガラス転移温度は380℃、分
解温度は455℃である。また、一般式(b)でRがH
であり、繰り返し単位のモル比率n/mが0.05で
あるポリアミドのガラス転移温度は265℃、分解
温度は440℃、モル比率n/mが0.11であるポリ
アミドのガラス転移温度は230℃、分解温度は415
℃である。本発明の中空糸分離膜のうち、一般式
(a)と(b)の混合体からなる場合において、一般式(b)
であらわされるポリアミドが占める重量%が50%
以下、好ましくは5〜35%とし、かつ繰り返し単
位のモル比率n/mが0.05から1、好ましくは
0.05〜0.3とすることにより、得られる中空糸分
離膜の高い耐熱性が保持される。 本発明の中空糸分離膜は、中空糸の内面から外
面まで厚さ全体にわたつて網状の組織からなり、
その外表面と内表面には網状組織に連続してでき
た最大孔径0.01〜1μmの孔を有するものであり、
このうち、最大孔径0.05〜1μmの孔を有する中空
糸分離膜は一般式(a)であらわされるポリアミドの
みをその素材とし、最大孔径0.01〜0.05μmの孔
を有する中空糸分離膜は一般式(a)と(b)であらわさ
れるポリアミド混合体からなることを特徴として
いる。ここで、一般式(b)であらわされるポリアミ
ドは、得られる中空糸分離膜の表面細孔の径を小
さくする効果をもつものである。 第1図は一般式(a)でRがHであるポリアミドか
らなる中空糸分離膜の断面顕微鏡写真の一例であ
り、内面から外面まで全厚みにわたつて網状の組
織からなることが確認でき、一方、第2図はその
外表面の顕微鏡写真であり、最大孔径が約0.2μm
であることが確認できる。この最大孔径の範囲は
該ポリアミドを素材とする中空糸膜の製造工程で
調節される。 本発明の中空糸分離膜は湿式製造法で得ること
ができるが、以下にその詳細を述べる。本発明の
製膜原液は、一般式(a)であらわされるポリアミ
ド、あるいは一般式(a)と(b)であらわされるポリア
ミドの混合体、該ポリアミドの良溶媒、無機電解
質、および1価あるいは多価アルコールの混合溶
液である。ここで、ポリアミドの良溶媒として
は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルスルフオキシド等極性溶媒が挙げら
れる。これら極性溶媒単独あるいはそれらの混合
溶媒に無機電解質としてLiCl,LiNO3,CaCl2を
溶解せしめて該ポリアミドの溶媒中への溶解度を
増大させる。1価あるいは多価アルコールは、均
一相状態の製膜原液を冷却により相分離状態への
転移を誘起させる目的で添加するものであり、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、シクロヘ
キサノール等の1価アルコール、あるいはエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリ
ン等の多価アルコールのうちの少なくとも1種で
ある。かかる製膜原液の組成は、目的とする中空
糸分離膜の外表面および内表面の最大孔径によつ
て異なるが、概ね、溶媒100重量部に対して、ポ
リアミド10〜50重量部、無機電解質0.5〜10重量
部、1価あるいは多価アルコール20〜200重量部
である。 上記の製膜原液を凝固、脱溶媒する紡糸芯液と
外部凝固液には水単独、あるいは水とメチルアル
コールなどの1価アルコール、エチレングリコー
ル等の多価アルコール、およびN,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の
良溶媒の混合溶液が用いられる。 製膜原液と紡糸芯液はそれぞれ2重管状紡糸ノ
ズルの環状口と円状口から押し出され、空中走行
工程を経て外部凝固液中へ導入して中空糸を製造
する湿式製造法において、本発明では、紡糸芯液
温度、空中走行時の雰囲気温度および外部凝固液
温度のうち少なくとも一つ、好ましくは二つ以上
の温度が製膜原液を均一相状態から相分離状態へ
相転移させるに充分低温に設定される。とくに、
紡糸芯液と外部凝固液の温度を相転移温度以下と
することは、得られる中空糸分離膜の表面の孔径
を大きくするのに有効である。この相転移温度は
製膜原液の粘度の温度変化を別個に測定すること
により決定することができる。たとえば、N−メ
チル−2−ピロリドン100重量部に対して、一般
式(a)でRがHであるポリアミド(以下繰り返し単
位(a−1)を有するポリアミド)を20重量部、
LiCl5重量部、エチレングリコール58重量部を含
む製膜原液の粘度をE型粘度計で測定した結果を
第3図に示す。 第3図において、製膜原液の粘度が32℃におい
て大きく異なり、この温度の高温側で高粘度の均
一相状態、低温側で低粘度の相分離状態であるこ
とを示している。しかしながら、相分離状態にお
いても中空糸の紡糸には十分高い粘度があり、こ
の状態ではさらに粘度の低いポリスルホン系樹脂
に比較して強度に優れた中空糸を得ることができ
る。 本発明の中空糸分離膜は、紡糸ノズルから押し
出された製膜原液は相転移温度以下で凝固、脱溶
媒されるが、相転移温度以下の低温を実用的に得
るためには相転移温度が10℃以上であることが好
ましい。一方、紡糸ノズルに導入される製膜原液
は加温により、均一相状態に維持されており、加
温による蒸気発生を抑制するためには製膜原液の
相転移温度は80℃以下が好ましい。製膜原液の相
転移温度の好ましい相転移温度の範囲は10〜80℃
である。かかる相転移温度の最適化は、良溶媒の
種類、添加する1価および多価アルコールの種類
と量とにより最適化されるが、本発明の中空糸分
離膜の製造法においては、良溶媒としてはN−メ
チル−2−ピロリドン、添加アルコールとしては
エチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセリン等の多価アルコールのうちの少なくとも
一つを用いることにより、相転移温度を好適に10
〜80℃に調整できる。 [作用] 本発明により得られた中空糸分離膜は、膜素材
としてガラス転移温度および分解温度の高いポリ
アミドからなつているため、耐熱性に優れ、しか
も製膜原液の相分離現象を利用した製膜方法であ
るため細孔径が大きく、透水性に優れているた
め、液状食品の濃縮、医薬品製造プロセスにおけ
る精製、分離等減菌操作を必要とする膜利用分野
において、高圧水蒸気減菌が可能な限外濾過膜お
よび精密濾過膜として用いることができる。 [実施例] 以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。以下の実施例に
おいて、製膜原液の相転移温度の測定には降温速
度0.5℃/分のE型粘度計を用いた。中空糸分離
膜の内表面と外表面の孔の大きさは走査電子顕微
鏡写真から判定した。また、中空糸分離膜の純水
透過速度は、操作圧力1.0Kg/cm2、流速1.5cm/
秒、温度25℃の条件で測定した。 実施例 1 N−メチル−2−ピロリドン(以下NMP)
100重量部に塩化リチウム5重量部と式 であらわされる繰り返し単位(a−1)を有する
ポリアミド20重量部、エチレングリコール(以下
EG)58重量部とを溶解して製膜原液を調整し、
その粘度の温度変化から(第3図)、相転移温度
32℃を得た。この製膜原液を40℃に加温して、紡
糸ノズルの環状口(外径1.0mm、内径0.8mm)から
押し出し、同時に水100重量部にNMP185重量部
を溶かした5℃の紡糸芯液を押し出し、空中走行
時の温度を25℃、外部凝固液を水単独としてその
温度5℃である条件で凝固と脱溶媒をし、外径
1.0mm、内径0.7mmの中空糸分離膜を得た。得られ
た中空糸分離膜は内面から外面の全体にわたつて
網状の組織からなり(第1図)、その内表面と外
表面には網状組織に連続した細孔が開いており、
その最大孔径は内表面にて0.1μm、外表面にて
0.2μm(第2図)であつた。また、透水速度は
1050/m2・時・気圧であつた。これらの製膜条
件と中空糸の性能を第1表にまとめた。 実施例 2〜6 NMP100重量部に塩化リチウム5重量部を溶
解し、実施例1に同じ繰り返し単位(a−1)を
有するポリアミド15〜20重量部、多価アルコール
としてEG、プロピレングリコール(以下PG)あ
るいはグリセリン(以下Gly)とを溶解して製膜
原液とし、実施例1と同様の方法で外径1.0mm、
内径0.7mmの中空糸分離膜を第1表に示した製膜
条件で得た。第1表には中空糸分離膜の特性も併
せて示してある。製膜原液に添加する多価アルコ
ールの種類と濃度で中空糸分離膜の内表面と外表
面の孔径を0.05〜1μmに制御できる。 実施例 7,8 NMP100重量部に塩化リチウム5重量部を溶
解し、膜素材ポリアミド20重量部を実施例1に同
じ繰り返し単位(a−1)と式 であらわされ、n/mが0.11である繰り返し単位
(b−1)を有するポリアミドとの混合体とし、
EGを添加多価アルコールとする製膜原液から実
施例1と同様の方法で外径1.0mm、内径0.7mmの中
空糸分離膜を得た。第1表にその製膜条件と中空
糸分離膜の特性をまとめた。繰り返し単位(a−
1)と(b−1)のポリアミド混合体を用いるこ
とにより、中空糸分離膜の内表面と外表面の細孔
の大きさを0.01〜0.05μmに制御できる。 実施例 9 実施例1と8に示した中空糸分離膜を123℃に
て30分間加圧水蒸気処理した後、中空糸分離膜の
特性をしらべた。その結果、実施例1の中空糸の
内、外表面の最大孔径は0.1および0.2μmで不変
であり、透水速度は1020/m2・時・気圧であつ
た。また、実施例8の中空糸分離膜の内、外表面
最大孔径も不変であり、透水速度は300/m2・
時・気圧であつた。すなわち、本発明の中空糸分
離膜の特性は加圧水蒸気減菌操作によつてもその
特性は劣化しない。
【表】
【表】
[発明の効果]
本発明により得られた中空糸分離膜は、膜素材
としてガラス転移温度および分解温度の高いポリ
アミドからなつているため、耐熱性に優れ、しか
も製膜原液の相分離現象を利用した製膜方法であ
るため細孔径が大きく透水性に優れており、液状
食品の濃縮、医薬品製造プロセスにおける精製、
分離等減菌操作を必要とする膜利用分野におい
て、高圧水蒸気減菌が可能な限外濾過膜および精
密濾過膜を提供することができる。
としてガラス転移温度および分解温度の高いポリ
アミドからなつているため、耐熱性に優れ、しか
も製膜原液の相分離現象を利用した製膜方法であ
るため細孔径が大きく透水性に優れており、液状
食品の濃縮、医薬品製造プロセスにおける精製、
分離等減菌操作を必要とする膜利用分野におい
て、高圧水蒸気減菌が可能な限外濾過膜および精
密濾過膜を提供することができる。
第1図は本発明の中空糸分離膜の断面走査電子
顕微鏡写真であり、第2図はその外表面の走査電
子顕微鏡写真である。第3図は製膜原液の粘度
(η)の温度変化の例であり、相転移温度が32℃
であることを示している。
顕微鏡写真であり、第2図はその外表面の走査電
子顕微鏡写真である。第3図は製膜原液の粘度
(η)の温度変化の例であり、相転移温度が32℃
であることを示している。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 中空糸の内面から外面まで全厚みにわたつて
網状の組織からなり、その内表面と外表面には網
状組織に連続してできた最大孔径0.05〜1μmの孔
を有する一般式(a)で表わされるポリアミドからな
ることを特徴とする中空糸分離膜。 但し、lは繰り返し単位数を示し、RはH,
CH3,C2H5のうちいずれかを示す。 2 中空糸の内面から外面まで全厚みにわたつて
網状の組織からなり、その内表面と外表面には網
状組織に連続してできた最大孔径0.01〜0.05μm
の孔を有する一般式(a)または(b)の少なくとも一種
であらわされるポリアミド混合体からなることを
特徴とする中空糸分離膜。 但し、l,m,nは繰り返し単位を示し、Rは
H,CH3,C2H5のうちいずれかを示す。 3 ポリアミド混合体が一般式(b)であらわされる
ポリアミドの重量%が50%以下である請求項2記
載の中空糸分離膜。 4 一般式(b)であらわされるポリアミドの繰り返
し単位のモル比率n/mが0.05から1である請求
項2または3記載の中空糸分離膜。 5 ポリアミド、該ポリアミドにたいする良溶
媒、1価および2価の陽イオンからなる電解質群
から選ばれる少なくとも1種、およびエチルアル
コール、プロピルアルコール、シクロヘキサノー
ルなどの1価アルコール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリンなどの多価ア
ルコールのうちから選ばれる少なくとも1種を含
有する製膜原液の組成が均一相状態から相分離状
態へ転移する相転移温度を有する組成であり、相
転移温度以上に加温した均一相状態の製膜原液を
2重管状の中空糸紡糸ノズルの環状口から押しだ
し、同時に円状口から押し出される凝固芯液の温
度、ノズルから外部凝固液までの空中走行時の雰
囲気温度、および外部凝固液温度のうち少なくと
も一つ、好ましくは二つ以上の温度を相転移温度
以下とすることにより、製膜原液を均一相状態か
ら相分離状態に相転移させながら凝固と脱溶媒を
行うことによつて請求項1から4のいずれかに記
載の中空糸分離膜を得るすることを特徴とする中
空糸分離膜の製造方法。 6 中空糸の製膜原液の相転移温度が10℃〜80℃
であることの請求項5記載の中空糸分離膜製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5824188A JPH01231903A (ja) | 1988-03-14 | 1988-03-14 | 中空糸分離膜およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5824188A JPH01231903A (ja) | 1988-03-14 | 1988-03-14 | 中空糸分離膜およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01231903A JPH01231903A (ja) | 1989-09-18 |
| JPH0450057B2 true JPH0450057B2 (ja) | 1992-08-13 |
Family
ID=13078612
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5824188A Granted JPH01231903A (ja) | 1988-03-14 | 1988-03-14 | 中空糸分離膜およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01231903A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE59208013D1 (de) * | 1991-10-26 | 1997-03-20 | Hoechst Ag | Semipermeable, poröse, asymmetrische Polyetheramidmembranen |
-
1988
- 1988-03-14 JP JP5824188A patent/JPH01231903A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01231903A (ja) | 1989-09-18 |
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