JPH0452097B2 - - Google Patents
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- JPH0452097B2 JPH0452097B2 JP58217870A JP21787083A JPH0452097B2 JP H0452097 B2 JPH0452097 B2 JP H0452097B2 JP 58217870 A JP58217870 A JP 58217870A JP 21787083 A JP21787083 A JP 21787083A JP H0452097 B2 JPH0452097 B2 JP H0452097B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sphagnum moss
- fibers
- water
- denier
- short fibers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Cultivation Of Plants (AREA)
Description
A 本発明の技術分野
本発明は人工水苔に関するものであり、さらに
詳しくは繊維により構成された人工水苔に関する
ものである。 B 従来技術とその問題点 園芸用として蘭や、観葉植物などの栽培に使用
される天然水苔の需要は最近とみに高まり、国内
生産だけでは需要に追いつかず、価格の高騰に伴
ない供給量の増大を各方面から強く要望されてい
るのが現状である。しかし何分天然に産するもの
であり、今後の供給量の増大は殆ど期待できな
い。 このような状況から最近各種の人工水苔が発
表、市販されるようになつたが、天然水苔が本来
有する優れたカサ高性、吸水性能、保水性能、通
気性などの諸特性をバランスよく具備した天然水
苔に匹敵するものが、まだ得られていないのが現
状である。 園芸用水苔として要求される基本的性能は優れ
た吸水・保水性能やカサ高性、通気性はもとより
植物の正常な成育と発根を阻害しない構造を有す
ることも極めて重要である。 しかるに従来の人工水苔はこれらの要求性能を
すべてバランスよく満足しているとはいえず、た
とえば吸水性ポリマーによつて成形されたフイル
ムを単に細くスリツト細断したものとか、あるい
は吸水性能を有する単繊維を相互に熱融着により
形成したシート状不織布をスリツト細断したもの
(特開昭56−131318号)、さらには吸水性ポリマー
を発泡せしめ、微細な気泡を無数に内蔵した多孔
材を細断したもの、あるいは表層に微細な気孔を
有する比較的太デニールの短繊維集合体を人工水
苔としたもの(特公昭57−40243号)などが一般
に知られているが、フイルムのスリツト状物は単
純な構造であるため、カサ高性、通気性が過大で
あり、水苔として不可欠の吸水性能、保水性能は
天然水苔に到底及ばないものである。また融着不
織布のスリツト状物についてもフイルムのスリツ
ト状物と同様、カサ高性、通気性が高過ぎ、吸水
性能、保水性能の面で著しく劣つているととも
に、構成繊維が相互に融着固定されているため、
繊維間に入り込んだ植物の細根が構成繊維によつ
て締めつけられ、根の正常な成育を阻害するとと
もに、植物の植え替えに際しては根が容易に水苔
から離れず根の切断損傷を来たすという致命的欠
点を有している。また発泡多孔材よりなる人工水
苔の場合は、カサ高性、吸水性、保水性などは比
較的備えているが、部分的に存在する独立気泡に
遭遇した植物の細根は成長できず枯死するという
欠点を有するとともに、水苔として必要な相互の
絡合性がないため、取扱い上不便である。微細空
隙をその表面に有する短繊維を人工水苔としたも
のについての問題は吸水性能にあり、単に繊維表
面に存在する微細空間の全容積だけでは水苔とし
て必要な水分量を十分確保、吸収することはでき
ない。 本発明者らは、天然水苔の構造を詳細に調べた
結果、その葉に相当する部分に袋状の巨大な貯水
細胞が無数に存在しており、その細胞中に多量の
水分を吸収、長期にわたり保有する特殊な構造を
有しており、さらに葉を支える幹や枝は比較的太
く、かつ剛性を有し、水苔の葉だけでは得られな
い優れたカサ高性、通気性を付与する役目を担つ
ている。このような2成分構造の形成によつて、
はじめて水苔として要求される相反する諸性能を
すべて満足していることがわかつた。 現在一般公知の人工水苔は、いずれも単一成分
構造であり、このような構造では水苔としての要
求性能をすべて、バランスよく満足せしめること
はできないのである。 C 本発明の目的 以上の観点より、われわれは天然水苔の貯水細
胞に相当する吸水・保水成分と幹・枝に相当する
カサ高・通気性付与成分を有する2成分構造とす
ることによつて、水苔としての諸性能をバランス
よく具備した人工水苔の得られることがわかり、
これを実験により確認することによつて本発明に
到達したものである。 すなわち、本発明の目的は水苔として要求され
る特性をバランスよく満足し、かつ植物の成長を
阻害せず、また取扱い容易な人工水苔を提供する
ことにある。 D 本発明の構成 かかる本発明の目的は次の構成により達成され
る。 (1) 短繊維からなり繊維相互が比較的自由に移動
可能に連係されてなる繊維集合体に、粒径15mm
以下の短繊維相互の絡合により形成せしめられ
た短繊維製粒状絡合体が混合され、絡合されて
なる人工水苔。 (2) 繊維集合体が、単繊維デニールが5デニール
以上80デニール以下の短繊維からなる特許請求
の範囲第1項記載の人工水苔。 (3) 短繊維製粒状絡合体が、単繊維デニールが5
デニール以下の短繊維からなる特許請求の範囲
第1項記載の人工水苔。 以下、添付図面を参照して本発明を詳述する。 第1図は本発明に係る人工水苔を説明するモデ
ル図、第2図は短繊維製粒状絡合体の拡大図であ
る。図において、1は吸・保水性成分を構成する
粒状絡合体で、これは比較的細デニールの短繊維
3により構成され、これら各短繊維を絡合せしめ
ることによつて形成された小粒塊状の繊維集合体
であり、その内部には多数の交絡繊維により形成
された無数の微細空間を有している。このような
構造のため、水分は微細空間内に毛細管現象によ
り吸入され、繊維集合体中の水分はさながら1個
の水滴のような状態となる。したがつて、吸入さ
れた水分も比較的長期にわたり保有するという、
水苔として好適の性質を有している。 粒状絡合体を構成する短繊維3は天然繊維、人
造繊維、合成繊維、吸水性繊維、さらに熱による
高収縮性繊維やケン縮発現性繊維のいずれも使用
可能であるが、耐腐蝕性からは合成繊維が好まし
い。勿論これらの繊維は単独でもよく、また混合
して使用することも可能である。さらに短繊維3
として親水性、あるいは吸水性を有する短繊維を
使用した場合、より一層の吸水・保水効果が期待
できる。 ここに使用される短繊維の太さは、細い方が微
細空間が微小、かつ多数形成されることとなり好
ましく、あまり太いと形成された空間は粗大とな
り、毛細管現象の効果が満足に発揮されず、吸
水・保水性能が低下する。したがつて短繊維の太
さとしては5デニール以下、好ましくは3デニー
ル以下が適当である。ここに使用される短繊維の
太さと、これによつて形成される粒状絡合体の平
均粒径との間には、ほぼ一定の関係があり、短繊
維の太さをdデニールとすれば、これで形成され
る粒状絡合体の平均粒径Dmmは、D=3×dの関
係にあり、したがつて、dが5デニール以下の場
合、平均粒径は15mm以下となる。 短繊維は付与されるべきケン縮は多数、かつ微
細空間を形成せしめるためには、細かい方が好ま
しく、ケン縮度15%以上、ケン縮数15山/25mm以
上が適当である。 かくの如き短繊維を小粒塊状に形成する場合、
植物の根の正常な成育を阻害しないためには繊維
間の熱融着、あるいは接着剤による接着など強固
な接着手段は避けるべきであり、繊維相互の絡合
により形成せしめることによつて、構成単繊維が
比較的自由に動き得る構造にする必要がある。 本発明による人工水苔は上記のごとき、小粒塊
状の絡合体からなる吸水・保水性成分1を、比較
的太く、かつ剛性を有する短繊維からなる繊維集
合体4に混合して、両者を絡合連係せしめること
によつて水苔として一体構造化するとともに所要
のカサ高性、通気性を付与せしめたものである。 ここに繊維集合体4を構成する短繊維として
は、各種の天然繊維、人造繊維、合成繊維や、吸
水性繊維あるいは加熱により発現する高収縮性ま
たはケン縮発現性繊維を短繊維の状態で単独、あ
るいは混合して使用することが可能であり、これ
に使用される単繊維の太さは5デニール以上、80
デニール以下が適当である。80デニールを越す場
合は、絡合連係が難しく、連係用繊維としての意
味がない。また、5デニール未満ではカサ高性が
低下する。かつの如く粒状絡合体1と矩繊維4と
からなる、またはこれらを主体とする一体構造物
を形成するに際し、その連係手段としては、粒状
絡合体1と有限長繊維4との絡合による必要があ
り、接着剤または熱融着による接着は繊維を固定
し、単繊維の自由な移動が阻害されるため、植物
成育上好ましくない。 連係繊維相互の絡合によつて、一体構造は形成
されるが、さらにカサ高性を向上するため、湿熱
または乾熱による熱処理も可能であり、より強固
な形態保持が必要な場合は別の編糸、あるいは縫
糸によつて、連係繊維相互を結束するとか、ある
いは刺針により、連係繊維相互の絡合をより強固
にするとか、あるいは、この一体構造物を篠状に
形成し、30T/M以下の撚を加えることも可能で
ある。 本発明による人工水苔において、小粒塊状繊維
集合体の全重量に対して占める割合は、水苔とし
て望ましいカサ高性、吸水、保水性、通気性をバ
ランスよく付与するためには5%以上、90%以下
好ましくは10%以上、80%以下が適当な範囲であ
り、5%を下廻る場合はカサ高ではあるが、通気
性が過大となり、かつ吸水・保水性能が満足され
ず頻繁な潅水を必要とする。90%を越える場合は
吸水・保水性が過大となり、カサ高性,通気性が
不足し、根腐れが発生するので好ましくない。 E 本発明の効果 以上のごとく、本発明による人工水苔組成物は
小粒塊状繊維集合体を吸水・保水成分とし、これ
らを連絡する繊維をカサ高性保持成分とした2成
分を一体構造とした人工水苔であり、かくの如き
構造によつて、水苔として必要な吸水・保水性能
は小粒塊状繊維集合体によつて、カサ高性、通気
性は連係繊維によつて達成される。 さらに各構成単繊維間の結合は絡合によつてな
されているため、単繊維の移動は比較的自由であ
り、根の成長を阻害することもなく、理想的人工
水苔となる。さらに水苔としての付加価値を一層
高めるため、適当な抗菌剤、防虫剤、吸水剤など
を付加することによつて、害虫やバクテリヤの繁
殖を防止し、あるいは吸水性能のより一層の向上
をはかることも可能である。 本発明による2成分系一体構造物は水苔として
使い易い形態、例えばマツト状、棒状、あるいは
スリツトしてリボン状、あるいは細断して小塊状
などいかなる形態にすることも可能であり、蘭な
どの花弁類、あるいは観葉植物類などの栽培用と
して最適である。 以下実施例に基き本発明を具体的に説明する。
ここで述べるカサ高性とは11g/cm2の荷重下にお
ける水苔1g当りの体積をcm2で表示したものであ
り、吸水倍率とは水苔の絶乾重量に対する吸水量
を倍率で表したものである。また放水率は吸水後
5日間放置した後の減少水量を初期水分量に対す
る%で表示したものである。さらに固相率、液相
率、気相率とは水苔が吸水した後の全体積に対す
る水苔、水分、空気のそれぞれが占める体積比率
を%で表示したものであり、液相率としては55〜
65%、気相率としては35〜45%が適正範囲であ
る。 実施例 1 太さ0.8デニール、長さ30mmのポリエステル短
繊維を絡合し、平均直径2.4mmの粒状絡合体を作
り、これを吸水・保水成分Aとし、一方、太さ15
デニール、繊維長70mmのポリエステル短繊維をカ
サ高成分Bとし、両成分を重量比50%で混合し、
カード機にかけて目付量100g/m2のウエブを作
成、これを巾20mm、長さ100mmのリボン状に細断
して本発明による人工水苔とした。 一方、A成分100%のもの、B成分100%のもの
をそれぞれ作成し、これら3種類の人工水苔に天
然水苔を加えて水苔性能を比較評価した結果を表
1に示す。
詳しくは繊維により構成された人工水苔に関する
ものである。 B 従来技術とその問題点 園芸用として蘭や、観葉植物などの栽培に使用
される天然水苔の需要は最近とみに高まり、国内
生産だけでは需要に追いつかず、価格の高騰に伴
ない供給量の増大を各方面から強く要望されてい
るのが現状である。しかし何分天然に産するもの
であり、今後の供給量の増大は殆ど期待できな
い。 このような状況から最近各種の人工水苔が発
表、市販されるようになつたが、天然水苔が本来
有する優れたカサ高性、吸水性能、保水性能、通
気性などの諸特性をバランスよく具備した天然水
苔に匹敵するものが、まだ得られていないのが現
状である。 園芸用水苔として要求される基本的性能は優れ
た吸水・保水性能やカサ高性、通気性はもとより
植物の正常な成育と発根を阻害しない構造を有す
ることも極めて重要である。 しかるに従来の人工水苔はこれらの要求性能を
すべてバランスよく満足しているとはいえず、た
とえば吸水性ポリマーによつて成形されたフイル
ムを単に細くスリツト細断したものとか、あるい
は吸水性能を有する単繊維を相互に熱融着により
形成したシート状不織布をスリツト細断したもの
(特開昭56−131318号)、さらには吸水性ポリマー
を発泡せしめ、微細な気泡を無数に内蔵した多孔
材を細断したもの、あるいは表層に微細な気孔を
有する比較的太デニールの短繊維集合体を人工水
苔としたもの(特公昭57−40243号)などが一般
に知られているが、フイルムのスリツト状物は単
純な構造であるため、カサ高性、通気性が過大で
あり、水苔として不可欠の吸水性能、保水性能は
天然水苔に到底及ばないものである。また融着不
織布のスリツト状物についてもフイルムのスリツ
ト状物と同様、カサ高性、通気性が高過ぎ、吸水
性能、保水性能の面で著しく劣つているととも
に、構成繊維が相互に融着固定されているため、
繊維間に入り込んだ植物の細根が構成繊維によつ
て締めつけられ、根の正常な成育を阻害するとと
もに、植物の植え替えに際しては根が容易に水苔
から離れず根の切断損傷を来たすという致命的欠
点を有している。また発泡多孔材よりなる人工水
苔の場合は、カサ高性、吸水性、保水性などは比
較的備えているが、部分的に存在する独立気泡に
遭遇した植物の細根は成長できず枯死するという
欠点を有するとともに、水苔として必要な相互の
絡合性がないため、取扱い上不便である。微細空
隙をその表面に有する短繊維を人工水苔としたも
のについての問題は吸水性能にあり、単に繊維表
面に存在する微細空間の全容積だけでは水苔とし
て必要な水分量を十分確保、吸収することはでき
ない。 本発明者らは、天然水苔の構造を詳細に調べた
結果、その葉に相当する部分に袋状の巨大な貯水
細胞が無数に存在しており、その細胞中に多量の
水分を吸収、長期にわたり保有する特殊な構造を
有しており、さらに葉を支える幹や枝は比較的太
く、かつ剛性を有し、水苔の葉だけでは得られな
い優れたカサ高性、通気性を付与する役目を担つ
ている。このような2成分構造の形成によつて、
はじめて水苔として要求される相反する諸性能を
すべて満足していることがわかつた。 現在一般公知の人工水苔は、いずれも単一成分
構造であり、このような構造では水苔としての要
求性能をすべて、バランスよく満足せしめること
はできないのである。 C 本発明の目的 以上の観点より、われわれは天然水苔の貯水細
胞に相当する吸水・保水成分と幹・枝に相当する
カサ高・通気性付与成分を有する2成分構造とす
ることによつて、水苔としての諸性能をバランス
よく具備した人工水苔の得られることがわかり、
これを実験により確認することによつて本発明に
到達したものである。 すなわち、本発明の目的は水苔として要求され
る特性をバランスよく満足し、かつ植物の成長を
阻害せず、また取扱い容易な人工水苔を提供する
ことにある。 D 本発明の構成 かかる本発明の目的は次の構成により達成され
る。 (1) 短繊維からなり繊維相互が比較的自由に移動
可能に連係されてなる繊維集合体に、粒径15mm
以下の短繊維相互の絡合により形成せしめられ
た短繊維製粒状絡合体が混合され、絡合されて
なる人工水苔。 (2) 繊維集合体が、単繊維デニールが5デニール
以上80デニール以下の短繊維からなる特許請求
の範囲第1項記載の人工水苔。 (3) 短繊維製粒状絡合体が、単繊維デニールが5
デニール以下の短繊維からなる特許請求の範囲
第1項記載の人工水苔。 以下、添付図面を参照して本発明を詳述する。 第1図は本発明に係る人工水苔を説明するモデ
ル図、第2図は短繊維製粒状絡合体の拡大図であ
る。図において、1は吸・保水性成分を構成する
粒状絡合体で、これは比較的細デニールの短繊維
3により構成され、これら各短繊維を絡合せしめ
ることによつて形成された小粒塊状の繊維集合体
であり、その内部には多数の交絡繊維により形成
された無数の微細空間を有している。このような
構造のため、水分は微細空間内に毛細管現象によ
り吸入され、繊維集合体中の水分はさながら1個
の水滴のような状態となる。したがつて、吸入さ
れた水分も比較的長期にわたり保有するという、
水苔として好適の性質を有している。 粒状絡合体を構成する短繊維3は天然繊維、人
造繊維、合成繊維、吸水性繊維、さらに熱による
高収縮性繊維やケン縮発現性繊維のいずれも使用
可能であるが、耐腐蝕性からは合成繊維が好まし
い。勿論これらの繊維は単独でもよく、また混合
して使用することも可能である。さらに短繊維3
として親水性、あるいは吸水性を有する短繊維を
使用した場合、より一層の吸水・保水効果が期待
できる。 ここに使用される短繊維の太さは、細い方が微
細空間が微小、かつ多数形成されることとなり好
ましく、あまり太いと形成された空間は粗大とな
り、毛細管現象の効果が満足に発揮されず、吸
水・保水性能が低下する。したがつて短繊維の太
さとしては5デニール以下、好ましくは3デニー
ル以下が適当である。ここに使用される短繊維の
太さと、これによつて形成される粒状絡合体の平
均粒径との間には、ほぼ一定の関係があり、短繊
維の太さをdデニールとすれば、これで形成され
る粒状絡合体の平均粒径Dmmは、D=3×dの関
係にあり、したがつて、dが5デニール以下の場
合、平均粒径は15mm以下となる。 短繊維は付与されるべきケン縮は多数、かつ微
細空間を形成せしめるためには、細かい方が好ま
しく、ケン縮度15%以上、ケン縮数15山/25mm以
上が適当である。 かくの如き短繊維を小粒塊状に形成する場合、
植物の根の正常な成育を阻害しないためには繊維
間の熱融着、あるいは接着剤による接着など強固
な接着手段は避けるべきであり、繊維相互の絡合
により形成せしめることによつて、構成単繊維が
比較的自由に動き得る構造にする必要がある。 本発明による人工水苔は上記のごとき、小粒塊
状の絡合体からなる吸水・保水性成分1を、比較
的太く、かつ剛性を有する短繊維からなる繊維集
合体4に混合して、両者を絡合連係せしめること
によつて水苔として一体構造化するとともに所要
のカサ高性、通気性を付与せしめたものである。 ここに繊維集合体4を構成する短繊維として
は、各種の天然繊維、人造繊維、合成繊維や、吸
水性繊維あるいは加熱により発現する高収縮性ま
たはケン縮発現性繊維を短繊維の状態で単独、あ
るいは混合して使用することが可能であり、これ
に使用される単繊維の太さは5デニール以上、80
デニール以下が適当である。80デニールを越す場
合は、絡合連係が難しく、連係用繊維としての意
味がない。また、5デニール未満ではカサ高性が
低下する。かつの如く粒状絡合体1と矩繊維4と
からなる、またはこれらを主体とする一体構造物
を形成するに際し、その連係手段としては、粒状
絡合体1と有限長繊維4との絡合による必要があ
り、接着剤または熱融着による接着は繊維を固定
し、単繊維の自由な移動が阻害されるため、植物
成育上好ましくない。 連係繊維相互の絡合によつて、一体構造は形成
されるが、さらにカサ高性を向上するため、湿熱
または乾熱による熱処理も可能であり、より強固
な形態保持が必要な場合は別の編糸、あるいは縫
糸によつて、連係繊維相互を結束するとか、ある
いは刺針により、連係繊維相互の絡合をより強固
にするとか、あるいは、この一体構造物を篠状に
形成し、30T/M以下の撚を加えることも可能で
ある。 本発明による人工水苔において、小粒塊状繊維
集合体の全重量に対して占める割合は、水苔とし
て望ましいカサ高性、吸水、保水性、通気性をバ
ランスよく付与するためには5%以上、90%以下
好ましくは10%以上、80%以下が適当な範囲であ
り、5%を下廻る場合はカサ高ではあるが、通気
性が過大となり、かつ吸水・保水性能が満足され
ず頻繁な潅水を必要とする。90%を越える場合は
吸水・保水性が過大となり、カサ高性,通気性が
不足し、根腐れが発生するので好ましくない。 E 本発明の効果 以上のごとく、本発明による人工水苔組成物は
小粒塊状繊維集合体を吸水・保水成分とし、これ
らを連絡する繊維をカサ高性保持成分とした2成
分を一体構造とした人工水苔であり、かくの如き
構造によつて、水苔として必要な吸水・保水性能
は小粒塊状繊維集合体によつて、カサ高性、通気
性は連係繊維によつて達成される。 さらに各構成単繊維間の結合は絡合によつてな
されているため、単繊維の移動は比較的自由であ
り、根の成長を阻害することもなく、理想的人工
水苔となる。さらに水苔としての付加価値を一層
高めるため、適当な抗菌剤、防虫剤、吸水剤など
を付加することによつて、害虫やバクテリヤの繁
殖を防止し、あるいは吸水性能のより一層の向上
をはかることも可能である。 本発明による2成分系一体構造物は水苔として
使い易い形態、例えばマツト状、棒状、あるいは
スリツトしてリボン状、あるいは細断して小塊状
などいかなる形態にすることも可能であり、蘭な
どの花弁類、あるいは観葉植物類などの栽培用と
して最適である。 以下実施例に基き本発明を具体的に説明する。
ここで述べるカサ高性とは11g/cm2の荷重下にお
ける水苔1g当りの体積をcm2で表示したものであ
り、吸水倍率とは水苔の絶乾重量に対する吸水量
を倍率で表したものである。また放水率は吸水後
5日間放置した後の減少水量を初期水分量に対す
る%で表示したものである。さらに固相率、液相
率、気相率とは水苔が吸水した後の全体積に対す
る水苔、水分、空気のそれぞれが占める体積比率
を%で表示したものであり、液相率としては55〜
65%、気相率としては35〜45%が適正範囲であ
る。 実施例 1 太さ0.8デニール、長さ30mmのポリエステル短
繊維を絡合し、平均直径2.4mmの粒状絡合体を作
り、これを吸水・保水成分Aとし、一方、太さ15
デニール、繊維長70mmのポリエステル短繊維をカ
サ高成分Bとし、両成分を重量比50%で混合し、
カード機にかけて目付量100g/m2のウエブを作
成、これを巾20mm、長さ100mmのリボン状に細断
して本発明による人工水苔とした。 一方、A成分100%のもの、B成分100%のもの
をそれぞれ作成し、これら3種類の人工水苔に天
然水苔を加えて水苔性能を比較評価した結果を表
1に示す。
【表】
A成分100%の場合、吸水性・保水性は過大、
気相率は極めて低く、A成分だけでは根腐れが発
生する。B成分100%のものは気相率は高く、液
相率、吸水倍率が低く、頻繁な潅水が必要であ
り、水苔としては不適である。これに対し本発明
品は吸水倍率、液相率、気相率とも良好であつ
た。 実施例 2 木綿繊維を絡合し、平均直径4mmの粒状絡合体
を作成し、これをA成分とし、一方太さ6デニー
ル、繊維長70mmのポリエステル短繊維30%と太さ
12デニール、繊維長76mmのポリエステル短繊維70
%とを混綿してB成分とし、A成分とB成分を
30:70の割合で混合した上、カード機により、
40g/m2のスライバーを紡出した。本スライバー
から、目付2g/m2、ヨリ数10回/mの粗糸を作
成、これを約7cmの長さに細断して本発明による
人工水苔とした。 一方、B成分100%で同一条件により粗糸を作
成、約7cmにカツトしたものを作り、天然水苔と
合せ3種類について比較評価した結果を表2に示
す。
気相率は極めて低く、A成分だけでは根腐れが発
生する。B成分100%のものは気相率は高く、液
相率、吸水倍率が低く、頻繁な潅水が必要であ
り、水苔としては不適である。これに対し本発明
品は吸水倍率、液相率、気相率とも良好であつ
た。 実施例 2 木綿繊維を絡合し、平均直径4mmの粒状絡合体
を作成し、これをA成分とし、一方太さ6デニー
ル、繊維長70mmのポリエステル短繊維30%と太さ
12デニール、繊維長76mmのポリエステル短繊維70
%とを混綿してB成分とし、A成分とB成分を
30:70の割合で混合した上、カード機により、
40g/m2のスライバーを紡出した。本スライバー
から、目付2g/m2、ヨリ数10回/mの粗糸を作
成、これを約7cmの長さに細断して本発明による
人工水苔とした。 一方、B成分100%で同一条件により粗糸を作
成、約7cmにカツトしたものを作り、天然水苔と
合せ3種類について比較評価した結果を表2に示
す。
【表】
B成分100%品は液相率、吸水倍率が低く、水
苔として不適であり、本発明品は天然水苔と同
様、適当な気相率、液相率を示し、かつ吸水倍率
も優れていた。
苔として不適であり、本発明品は天然水苔と同
様、適当な気相率、液相率を示し、かつ吸水倍率
も優れていた。
第1図は本発明に係る人工水苔を説明するモデ
ル図であり、第2図は短繊維製粒状絡合体の拡大
図である。
ル図であり、第2図は短繊維製粒状絡合体の拡大
図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 短繊維からなり繊維相互が比較的自由に移動
可能に連係されてなる繊維集合体に、粒径15mm以
下の短繊維相互の絡合により形成せしめられた短
繊維製粒状絡合体が混合され、絡合されてなる人
工水苔。 2 繊維集合体が、単繊維デニールが5デニール
以上80デニール以下の短繊維からなる特許請求の
範囲第1項記載の人工水苔。 3 短繊維製粒状絡合体が、単繊維デニールが5
デニール以下の短繊維からなる特許請求の範囲第
1項記載の人工水苔。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58217870A JPS60110214A (ja) | 1983-11-21 | 1983-11-21 | 人工水苔 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58217870A JPS60110214A (ja) | 1983-11-21 | 1983-11-21 | 人工水苔 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60110214A JPS60110214A (ja) | 1985-06-15 |
| JPH0452097B2 true JPH0452097B2 (ja) | 1992-08-20 |
Family
ID=16711056
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58217870A Granted JPS60110214A (ja) | 1983-11-21 | 1983-11-21 | 人工水苔 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60110214A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6379529A (ja) * | 1986-09-22 | 1988-04-09 | 東レ株式会社 | 人工水苔 |
| JPS63263018A (ja) * | 1987-04-21 | 1988-10-31 | 東レ株式会社 | 人工水苔 |
| JP2663507B2 (ja) * | 1988-05-11 | 1997-10-15 | 東洋紡績株式会社 | 植物裁培用有機繊維粒状塊 |
| JP2015097485A (ja) * | 2013-11-18 | 2015-05-28 | 東洋ゴム工業株式会社 | 人工土壌培地 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58105857U (ja) * | 1981-09-09 | 1983-07-19 | 東レ株式会社 | 人工水苔 |
-
1983
- 1983-11-21 JP JP58217870A patent/JPS60110214A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60110214A (ja) | 1985-06-15 |
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