JPH0457798B2 - - Google Patents
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- JPH0457798B2 JPH0457798B2 JP63235735A JP23573588A JPH0457798B2 JP H0457798 B2 JPH0457798 B2 JP H0457798B2 JP 63235735 A JP63235735 A JP 63235735A JP 23573588 A JP23573588 A JP 23573588A JP H0457798 B2 JPH0457798 B2 JP H0457798B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- pulp
- pulp fibers
- base paper
- starch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Paper (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、シリコーン樹脂塗工液等の液体の浸
透性(液浸透性)を著しく低下させた剥離紙用原
紙、その製造方法及び該剥離紙用原紙を用いて製
造した剥離紙に関する。 (従来の技術及びその解決すべき課題) 従来から、グラシン紙などが剥離紙用原紙とし
て用いられてきた。このグラシン紙などは、パル
プ繊維による空〓が多い構造をしているため、塗
工液等の液浸透性が大きい。一方、剥離紙を製造
する場合には、剥離性を向上させるために紙にシ
リコーン塗工液を塗布するが、空〓が多いグラシ
ン紙ではシリコーン塗工液が浸透してしまい、剥
離性が不十分となり、その塗工量を多くすれば、
価格面で不利となり、また、液浸透性を低下させ
るため、グラシン紙表面にポリエチレン等をラミ
ネートすれば、製造工程が増える等の問題があつ
た。 そのため、従来から空〓が少なく、製造の簡単
な紙が強く要望されていた。 ところで、パルプ繊維間の空〓率を低下させる
方法として、従来より以下のような各種方法が採
られている。 (1) パルプの選択: 原料パルプとして薄膜で柔軟な繊維を選択す
ることにより、空〓を減少させるもの。この場
合、広葉樹パルプよりも針葉樹パルプが使用さ
れ、クラフトパルプ(KP)よりも亜硫酸パル
プ(SP)が使用される。更に、麻パルプが使
用されることもある。しかしながら、このパル
プの選択によつても、液浸透性を著しく低下さ
せることは困難である。さらに、特殊で高価な
パルプは大幅なコストアツプを招き、SPの使
用は強度の低下を招く。また、機械パルプのよ
うな微細繊維を使用して空〓を減少させること
も行われていたが、光や熱などで褪色しやす
く、使用できるパルプの種類が限られるなど不
利な点が多い。 (2) パルプ叩解の強化: 紙を緻密にするために、強い叩解を行うも
の。これにより、パルプの柔軟化、微細繊維の
生成が促進され、結合力が高まる。しかしなが
ら、この方法によつても紙の液浸透性を低下さ
せることは困難である。また、叩解を強化すれ
ばするほど、叩解に要する動力が増大し、さら
に、叩解によるパルプの脱水性の低下で、抄造
効率が低下したり、紙の乾燥に要するエネルギ
ーが増大する等コストの上昇や生産性の低下を
伴う。 (3) カレンダリングの強化:紙の密度を高くし、
空〓を潰すために高水分、高温、高線圧、硬い
ロール材質等の条件によるカレンダリングを行
うもの。しかしながら、この方法による場合も
紙の液浸透性を低下させることは難しい。ま
た、カレンダリングは主に紙の厚み方向にのみ
作用するので、紙の水平方向の不均一性を改善
することができず、紙の地合い、厚薄むらが紙
の液浸透性のバラツキとして現れてしまうとい
う不利な点がある。 上記の方法の他に、(4)油脂類、水性エマルジヨ
ン透明化剤の塗工、及び(5)熱可塑性樹脂の使用な
どの方法があるが、これらの材料は極めて高価で
あり、用途に制限がある。更に、カレンダリング
条件の設定が困難であつたり、ロール付着等のカ
レンダリングトラブルが生ずる等不利な点があ
る。 紙の空〓率を少なくするために、前述の各方法
が採用されるが、いずれの方法も紙の空〓率を格
段に減少させるまでには到らず、コストやエネル
ギー消費の増大、生産性の低下が生じていた。 本発明者は、安価な未糊化澱粉を顆粒状で、パ
ルプ繊維に結合させることにより、空〓率を著し
く減少させることができ、そのため紙のシリコー
ン塗工液などに対する浸透性が著しく減少するこ
とを見出した。しかも、澱粉を使用することで、
コストの上昇、生産効率の低下を伴わずに空〓の
少ない紙を製造することができる。本発明は、こ
の澱粉を充填した紙に、水溶性高分子物質を塗工
すれば、極めて安価に、かつ簡単な工程で、液浸
透性が著しく低い剥離紙用原紙が得られるという
知見に基づいてなされたものである。紙に澱粉を
充填し、かつ水溶性高分子物質を塗工した場合、
特に、シリコーン樹脂塗液の浸透を防止するのに
有効である。 ところで、従来より紙の抄造に際し、パルプ繊
維スラリーに蒸煮した糊化澱粉水溶液あるいは水
溶性化工澱粉を添加することは広く一般的に行わ
れている。しかしながら、この目的はパルプ繊維
間の結合強化−紙力増強剤として、又は微細繊維
や填料の歩留まり向上剤として用いることにあ
り、紙の空〓部分を充填するものではない。これ
らの物質を使用しても、空〓の充填にはならず、
液浸透性の低下には到らない。また、繊維間の結
合補強を目的に、未糊化澱粉を使用する場合もあ
るが、いずれも抄造中での糊化を前提にして使用
するものであり、顆粒状未糊化澱粉をパルプ繊維
間に充填するものではない。 (本発明の目的) 本発明は、液浸透性が著しく低い剥離紙用原
紙、その製造方法及び該原紙を用いた剥離紙を提
供することを目的とする。 (課題を解決するための手段) 本発明は、前記課題を解決するためにパルプ繊
維間の空〓部分を充填しているとともに前記パル
プ繊維の表面に結合している未糊化顆粒澱粉を有
し、表面の少なくとも一方に、水溶性高分子物質
の塗膜を形成したことを特徴とする剥離紙用原紙
を提供する。 また、本発明は、剥離紙用原紙の製造方法であ
つて、パルプ繊維スラリーに未糊化顆粒澱粉を配
合し、この未糊化顆粒澱粉をパルプ繊維の表面に
結合させつつ、該パルプ繊維間の空〓部分に充填
されるよう抄紙し、得られた紙の表面の少なくと
も一方に、水溶性高分子物質を塗工することを特
徴とする製造方法を提供する。 さらに本発明は、前記原紙を用いて製造した剥
離紙を提供するものである。 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明で使用する未糊化顆粒澱粉は、未糊化澱
粉が顆粒状、即ち、殻を保持したままの未糊化澱
粉をいう。この殻は実質的に未糊化澱粉を顆粒状
に存在させることができるように存在していれば
よく、部分的に殻が切断したり、欠失していても
よい。 澱粉としては、抄紙工程において顆粒で存在し
かつ繊維表面に結合するものであればどんな澱粉
でも使用することができる。コストの面から、例
えば、コーン、小麦、米、タピオカ、ジヤガイモ
ならびにこれらの加工澱粉及び澱粉誘導体を使用
することができる。 未糊化顆粒澱粉の大きさは特に重要ではない。
抄造条件に合せて、糊化温度等を考慮して種々選
択することができる。 パルプ繊維スラリー中への未糊化顆粒澱粉の配
合は、叩解前、叩解後、又はパルプ繊維の脱水の
際に行うことができる。 未糊化顆粒澱粉の配合量は1〜20重量%が好ま
しい。1重量%よりも少ない配合量の場合には、
紙の液浸透性を実際上向上させることが困難とな
り、一方、20重量%より多い場合には紙がロール
に巻きついたりして紙の製造が困難になる。 パルプ繊維スラリーに配合された未糊化澱粉は
その後乾燥、カレンダリング等の工程において顆
粒状で存在していることが重要である。もし、乾
燥工程などで澱粉が糊化した場合には液状となる
ため、パルプ繊維上に付着したりして、パルプ繊
維間の空〓部分を充填できないからである。カレ
ンダリングで糊化した場合は、カレンダに付着
し、操業が不可能になる。従つて、澱粉の選択に
当たつては、乾燥、カレンダリング等の条件で糊
化しないような澱粉を選択することにより、従来
の抄造条件を変更することなく本発明を実施する
ことができる。 以下に、いくつかの顆粒状澱粉の性質を挙げ
る。
透性(液浸透性)を著しく低下させた剥離紙用原
紙、その製造方法及び該剥離紙用原紙を用いて製
造した剥離紙に関する。 (従来の技術及びその解決すべき課題) 従来から、グラシン紙などが剥離紙用原紙とし
て用いられてきた。このグラシン紙などは、パル
プ繊維による空〓が多い構造をしているため、塗
工液等の液浸透性が大きい。一方、剥離紙を製造
する場合には、剥離性を向上させるために紙にシ
リコーン塗工液を塗布するが、空〓が多いグラシ
ン紙ではシリコーン塗工液が浸透してしまい、剥
離性が不十分となり、その塗工量を多くすれば、
価格面で不利となり、また、液浸透性を低下させ
るため、グラシン紙表面にポリエチレン等をラミ
ネートすれば、製造工程が増える等の問題があつ
た。 そのため、従来から空〓が少なく、製造の簡単
な紙が強く要望されていた。 ところで、パルプ繊維間の空〓率を低下させる
方法として、従来より以下のような各種方法が採
られている。 (1) パルプの選択: 原料パルプとして薄膜で柔軟な繊維を選択す
ることにより、空〓を減少させるもの。この場
合、広葉樹パルプよりも針葉樹パルプが使用さ
れ、クラフトパルプ(KP)よりも亜硫酸パル
プ(SP)が使用される。更に、麻パルプが使
用されることもある。しかしながら、このパル
プの選択によつても、液浸透性を著しく低下さ
せることは困難である。さらに、特殊で高価な
パルプは大幅なコストアツプを招き、SPの使
用は強度の低下を招く。また、機械パルプのよ
うな微細繊維を使用して空〓を減少させること
も行われていたが、光や熱などで褪色しやす
く、使用できるパルプの種類が限られるなど不
利な点が多い。 (2) パルプ叩解の強化: 紙を緻密にするために、強い叩解を行うも
の。これにより、パルプの柔軟化、微細繊維の
生成が促進され、結合力が高まる。しかしなが
ら、この方法によつても紙の液浸透性を低下さ
せることは困難である。また、叩解を強化すれ
ばするほど、叩解に要する動力が増大し、さら
に、叩解によるパルプの脱水性の低下で、抄造
効率が低下したり、紙の乾燥に要するエネルギ
ーが増大する等コストの上昇や生産性の低下を
伴う。 (3) カレンダリングの強化:紙の密度を高くし、
空〓を潰すために高水分、高温、高線圧、硬い
ロール材質等の条件によるカレンダリングを行
うもの。しかしながら、この方法による場合も
紙の液浸透性を低下させることは難しい。ま
た、カレンダリングは主に紙の厚み方向にのみ
作用するので、紙の水平方向の不均一性を改善
することができず、紙の地合い、厚薄むらが紙
の液浸透性のバラツキとして現れてしまうとい
う不利な点がある。 上記の方法の他に、(4)油脂類、水性エマルジヨ
ン透明化剤の塗工、及び(5)熱可塑性樹脂の使用な
どの方法があるが、これらの材料は極めて高価で
あり、用途に制限がある。更に、カレンダリング
条件の設定が困難であつたり、ロール付着等のカ
レンダリングトラブルが生ずる等不利な点があ
る。 紙の空〓率を少なくするために、前述の各方法
が採用されるが、いずれの方法も紙の空〓率を格
段に減少させるまでには到らず、コストやエネル
ギー消費の増大、生産性の低下が生じていた。 本発明者は、安価な未糊化澱粉を顆粒状で、パ
ルプ繊維に結合させることにより、空〓率を著し
く減少させることができ、そのため紙のシリコー
ン塗工液などに対する浸透性が著しく減少するこ
とを見出した。しかも、澱粉を使用することで、
コストの上昇、生産効率の低下を伴わずに空〓の
少ない紙を製造することができる。本発明は、こ
の澱粉を充填した紙に、水溶性高分子物質を塗工
すれば、極めて安価に、かつ簡単な工程で、液浸
透性が著しく低い剥離紙用原紙が得られるという
知見に基づいてなされたものである。紙に澱粉を
充填し、かつ水溶性高分子物質を塗工した場合、
特に、シリコーン樹脂塗液の浸透を防止するのに
有効である。 ところで、従来より紙の抄造に際し、パルプ繊
維スラリーに蒸煮した糊化澱粉水溶液あるいは水
溶性化工澱粉を添加することは広く一般的に行わ
れている。しかしながら、この目的はパルプ繊維
間の結合強化−紙力増強剤として、又は微細繊維
や填料の歩留まり向上剤として用いることにあ
り、紙の空〓部分を充填するものではない。これ
らの物質を使用しても、空〓の充填にはならず、
液浸透性の低下には到らない。また、繊維間の結
合補強を目的に、未糊化澱粉を使用する場合もあ
るが、いずれも抄造中での糊化を前提にして使用
するものであり、顆粒状未糊化澱粉をパルプ繊維
間に充填するものではない。 (本発明の目的) 本発明は、液浸透性が著しく低い剥離紙用原
紙、その製造方法及び該原紙を用いた剥離紙を提
供することを目的とする。 (課題を解決するための手段) 本発明は、前記課題を解決するためにパルプ繊
維間の空〓部分を充填しているとともに前記パル
プ繊維の表面に結合している未糊化顆粒澱粉を有
し、表面の少なくとも一方に、水溶性高分子物質
の塗膜を形成したことを特徴とする剥離紙用原紙
を提供する。 また、本発明は、剥離紙用原紙の製造方法であ
つて、パルプ繊維スラリーに未糊化顆粒澱粉を配
合し、この未糊化顆粒澱粉をパルプ繊維の表面に
結合させつつ、該パルプ繊維間の空〓部分に充填
されるよう抄紙し、得られた紙の表面の少なくと
も一方に、水溶性高分子物質を塗工することを特
徴とする製造方法を提供する。 さらに本発明は、前記原紙を用いて製造した剥
離紙を提供するものである。 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明で使用する未糊化顆粒澱粉は、未糊化澱
粉が顆粒状、即ち、殻を保持したままの未糊化澱
粉をいう。この殻は実質的に未糊化澱粉を顆粒状
に存在させることができるように存在していれば
よく、部分的に殻が切断したり、欠失していても
よい。 澱粉としては、抄紙工程において顆粒で存在し
かつ繊維表面に結合するものであればどんな澱粉
でも使用することができる。コストの面から、例
えば、コーン、小麦、米、タピオカ、ジヤガイモ
ならびにこれらの加工澱粉及び澱粉誘導体を使用
することができる。 未糊化顆粒澱粉の大きさは特に重要ではない。
抄造条件に合せて、糊化温度等を考慮して種々選
択することができる。 パルプ繊維スラリー中への未糊化顆粒澱粉の配
合は、叩解前、叩解後、又はパルプ繊維の脱水の
際に行うことができる。 未糊化顆粒澱粉の配合量は1〜20重量%が好ま
しい。1重量%よりも少ない配合量の場合には、
紙の液浸透性を実際上向上させることが困難とな
り、一方、20重量%より多い場合には紙がロール
に巻きついたりして紙の製造が困難になる。 パルプ繊維スラリーに配合された未糊化澱粉は
その後乾燥、カレンダリング等の工程において顆
粒状で存在していることが重要である。もし、乾
燥工程などで澱粉が糊化した場合には液状となる
ため、パルプ繊維上に付着したりして、パルプ繊
維間の空〓部分を充填できないからである。カレ
ンダリングで糊化した場合は、カレンダに付着
し、操業が不可能になる。従つて、澱粉の選択に
当たつては、乾燥、カレンダリング等の条件で糊
化しないような澱粉を選択することにより、従来
の抄造条件を変更することなく本発明を実施する
ことができる。 以下に、いくつかの顆粒状澱粉の性質を挙げ
る。
【表】
このようにしてパルプ繊維スラリーに配合され
た未糊化顆粒澱粉は、脱水工程においてパルプ繊
維の交差空〓に保持される。乾燥工程の初期段階
においては、顆粒澱粉は充分な水の存在と乾燥の
ための加熱とにより膨潤顆粒となる。この膨潤顆
粒は、カレンダリング工程において加熱によるガ
ラス転移点への移行と加圧により柔軟に顆粒状態
を維持したまま変形し、その表面積を増加してパ
ルプ繊維間の空〓構造に対応した形でその空〓部
分を充填する。この際、未糊化顆粒澱粉はパルプ
繊維の表面に接着して、パルプ繊維と空〓の空気
との界面を大いに減少させる。この結果、紙に対
する液体の浸透性が大きく減少する。また、澱粉
顆粒が全体にわたつて均一に充填されるので、紙
の地合も向上し、地合むらに起因する液浸透性の
むらが減少する。 さらに、紙の液浸透性を十分に低下させるため
に、このようにして製造された紙に膜形成性物質
として水溶性高分子物質を塗工する。この水溶性
高分子物質として、例えば、PVAや糊化澱粉、
CMCを挙げることができる。これら水溶性高分
子物質の水溶液を用いて、固形分で換算して、
0.2g/m2〜1.0g/m2となるように塗布する。な
お、この塗布はオンマシン工程で行うのが好まし
い。 得られた剥離紙用原紙の部分拡大略図を第1図
に示す。本発明の原紙においては、図示されるよ
うにパルプ繊維間の空〓に未糊化顆粒澱粉が充填
され、しかもこの未糊化顆粒澱粉はパルプ繊維の
表面にその空〓空間に対応して結合している。 (実施例) 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。なお、これらの実施例における不透明度及び
浸透性は以下のようにして測定した。 不透明度:フオトボルト社 リフレクシヨンメー
ターにより JIS T−8138A法に準じ測定し
た。 浸透性:Japan Tappi No.5−Bにより王研式
透気度試験機で測定し、透気度として評価し
た。 実施例 1 NBKP対LBKPを3対7の割合で配合したパ
ルプを、濾水度200mlになるように叩解し、該パ
ルプスラリー中に以下の表−1に示す各種未糊化
顆粒澱粉を配合し、抄紙及び乾燥を、長網式抄紙
機により通常の工業的規模を行い、米坪60g/m2
の紙を抄紙した。また抄紙乾燥工程の中間でサイ
ズプレスによりPVAを片面0.5g/m2で塗工し、
その乾燥した後に、カレンダリングを行つた。カ
レンダリング条件は、チルド/コツトンロール、
線圧300Kg/cm、ロール温度65℃及び120℃であつ
た。紙中の澱粉の量はTappi 419−OM−85に準
じて測定した。結果を表−1に示す。
た未糊化顆粒澱粉は、脱水工程においてパルプ繊
維の交差空〓に保持される。乾燥工程の初期段階
においては、顆粒澱粉は充分な水の存在と乾燥の
ための加熱とにより膨潤顆粒となる。この膨潤顆
粒は、カレンダリング工程において加熱によるガ
ラス転移点への移行と加圧により柔軟に顆粒状態
を維持したまま変形し、その表面積を増加してパ
ルプ繊維間の空〓構造に対応した形でその空〓部
分を充填する。この際、未糊化顆粒澱粉はパルプ
繊維の表面に接着して、パルプ繊維と空〓の空気
との界面を大いに減少させる。この結果、紙に対
する液体の浸透性が大きく減少する。また、澱粉
顆粒が全体にわたつて均一に充填されるので、紙
の地合も向上し、地合むらに起因する液浸透性の
むらが減少する。 さらに、紙の液浸透性を十分に低下させるため
に、このようにして製造された紙に膜形成性物質
として水溶性高分子物質を塗工する。この水溶性
高分子物質として、例えば、PVAや糊化澱粉、
CMCを挙げることができる。これら水溶性高分
子物質の水溶液を用いて、固形分で換算して、
0.2g/m2〜1.0g/m2となるように塗布する。な
お、この塗布はオンマシン工程で行うのが好まし
い。 得られた剥離紙用原紙の部分拡大略図を第1図
に示す。本発明の原紙においては、図示されるよ
うにパルプ繊維間の空〓に未糊化顆粒澱粉が充填
され、しかもこの未糊化顆粒澱粉はパルプ繊維の
表面にその空〓空間に対応して結合している。 (実施例) 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。なお、これらの実施例における不透明度及び
浸透性は以下のようにして測定した。 不透明度:フオトボルト社 リフレクシヨンメー
ターにより JIS T−8138A法に準じ測定し
た。 浸透性:Japan Tappi No.5−Bにより王研式
透気度試験機で測定し、透気度として評価し
た。 実施例 1 NBKP対LBKPを3対7の割合で配合したパ
ルプを、濾水度200mlになるように叩解し、該パ
ルプスラリー中に以下の表−1に示す各種未糊化
顆粒澱粉を配合し、抄紙及び乾燥を、長網式抄紙
機により通常の工業的規模を行い、米坪60g/m2
の紙を抄紙した。また抄紙乾燥工程の中間でサイ
ズプレスによりPVAを片面0.5g/m2で塗工し、
その乾燥した後に、カレンダリングを行つた。カ
レンダリング条件は、チルド/コツトンロール、
線圧300Kg/cm、ロール温度65℃及び120℃であつ
た。紙中の澱粉の量はTappi 419−OM−85に準
じて測定した。結果を表−1に示す。
【表】
実施例 2
NBKP対LBKPを7対3の割合で配合したパ
ルプを使用したことを除いて、実施例1を繰り返
した。得られた改良紙の浸透性及び透明度のデー
タを以下の表−2に示す。
ルプを使用したことを除いて、実施例1を繰り返
した。得られた改良紙の浸透性及び透明度のデー
タを以下の表−2に示す。
【表】
実施例 3
実施例1で得られた改良紙に、塗工量が0.60〜
0.75g/m2となるようにグラビアロールで下記配
合のシリコーン樹脂溶液を塗工した。 シリコーン樹脂溶液 重量部 シリコーンKS−778(シリコーン濃度30%、信越
シリコーン(株)製) 100 硬化剤PL−7(信越シリコーン(株)製) 1 塗工後、紙を直ちに乾燥帯域に通して溶剤を蒸
発させるとともに、シリコーンを硬化させ、剥離
紙を製造した。 続いて、剥離性評価のために、シリコーン面に
粘結剤(東洋インキ製、BPS−8170)を溶剤込
みで70μの厚さに塗布し、100℃で2分間乾燥し
た後、粘結剤塗工面に50g/m2の上質紙(小林記
録紙製)を貼合せ、20℃、65%RHにて1日放置
した。その後、剥離抵抗を引張り強さ試験機を用
いて30cm/分の剥離速度で測定し、剥離強度とし
た(単位:g/50mm)。その結果を以下の表−3
に示す。
0.75g/m2となるようにグラビアロールで下記配
合のシリコーン樹脂溶液を塗工した。 シリコーン樹脂溶液 重量部 シリコーンKS−778(シリコーン濃度30%、信越
シリコーン(株)製) 100 硬化剤PL−7(信越シリコーン(株)製) 1 塗工後、紙を直ちに乾燥帯域に通して溶剤を蒸
発させるとともに、シリコーンを硬化させ、剥離
紙を製造した。 続いて、剥離性評価のために、シリコーン面に
粘結剤(東洋インキ製、BPS−8170)を溶剤込
みで70μの厚さに塗布し、100℃で2分間乾燥し
た後、粘結剤塗工面に50g/m2の上質紙(小林記
録紙製)を貼合せ、20℃、65%RHにて1日放置
した。その後、剥離抵抗を引張り強さ試験機を用
いて30cm/分の剥離速度で測定し、剥離強度とし
た(単位:g/50mm)。その結果を以下の表−3
に示す。
【表】
(発明の効果)
前記の表から明らかなように、従来と全く同一
抄造条件の下で、本発明による未糊化顆粒澱粉と
水溶性高分子物質とを使用して製造した紙は、従
来の紙に比べて液浸透性を大幅に低下している。 また、同一の液透過性が低い紙を製造する場合
においても、本発明では、従来の紙に比べ、安価
な澱粉を使用し、しかも低品質のパルプを使用し
たり、叩解度を低くしたり、カレンダリングを弱
めたりすることができるので、原料コスト、抄造
エネルギーの節約を図ることができる。
抄造条件の下で、本発明による未糊化顆粒澱粉と
水溶性高分子物質とを使用して製造した紙は、従
来の紙に比べて液浸透性を大幅に低下している。 また、同一の液透過性が低い紙を製造する場合
においても、本発明では、従来の紙に比べ、安価
な澱粉を使用し、しかも低品質のパルプを使用し
たり、叩解度を低くしたり、カレンダリングを弱
めたりすることができるので、原料コスト、抄造
エネルギーの節約を図ることができる。
第1図は未糊化顆粒澱粉がパルプ繊維間に充填
されている本発明の改良紙の部分拡大略図であ
る。 1……未糊化顆粒澱粉、2……パルプ繊維。
されている本発明の改良紙の部分拡大略図であ
る。 1……未糊化顆粒澱粉、2……パルプ繊維。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 パルプ繊維間の空〓部分を充填しているとと
もに前記パルプ繊維の表面に結合している未糊化
顆粒澱粉を有する剥離紙用原紙であつて、該原紙
の表面の少なくとも一方に、水溶性高分子物質の
塗膜を形成したことを特徴とする剥離紙用原紙。 2 剥離紙用原紙の製造方法であつて、パルプ繊
維スラリーに未糊化顆粒澱粉を配合し、この未糊
化顆粒澱粉をパルプ繊維の表面に結合させつつ、
該パルプ繊維間の空〓部分に充填されるよう抄紙
し、得られた紙の表面の少なくとも一方に、水溶
性高分子物質を塗工することを特徴とする製造方
法。 3 パルプ繊維間の空〓部分を充填しているとと
もに前記パルプ繊維の表面に結合している未糊化
顆粒澱粉を有する剥離紙用原紙であつて、該原紙
の表面の少なくとも一方に、水溶性高分子物質の
塗膜を形成した剥離紙用原紙のその表面の少なく
とも一方にシリコーン樹脂の塗膜を形成したこと
を特徴とする剥離紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23573588A JPH026682A (ja) | 1987-12-01 | 1988-09-20 | 剥離紙用原紙 |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30412287 | 1987-12-01 | ||
| JP23573588A JPH026682A (ja) | 1987-12-01 | 1988-09-20 | 剥離紙用原紙 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH026682A JPH026682A (ja) | 1990-01-10 |
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Family
ID=26532298
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JPH026682A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009122982A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 日本製紙株式会社 | 製紙用添加剤及びそれを含有する紙 |
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|---|---|---|---|---|
| JPH0757848B2 (ja) * | 1992-04-02 | 1995-06-21 | マールブルガー、タペーテンファブリク、ヨット、ベー、シェーファー、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング、ウント、コンパニー、コマンディット、ゲゼルシャフト | 壁表面および床表面用の立体表面構造化した被覆材の製造方法およびそのための構造ペースト |
| US5653055A (en) * | 1995-01-31 | 1997-08-05 | Nihon Tensaiseito Kabushiki Kaisha | Continuously assembled pots for raising and transplanting seedlings |
| FR2833022B1 (fr) * | 2001-12-04 | 2004-07-02 | Arjo Wiggins Dessin Et Papiers | Feuille ayant un toucher rugueux |
| EP4563744A1 (en) * | 2022-07-29 | 2025-06-04 | Oji Holdings Corporation | Base paper for translucent paper, translucent paper, and method for manufacturing translucent paper |
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-
1988
- 1988-09-20 JP JP23573588A patent/JPH026682A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009122982A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 日本製紙株式会社 | 製紙用添加剤及びそれを含有する紙 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH026682A (ja) | 1990-01-10 |
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