JPH0464321B2 - - Google Patents
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- JPH0464321B2 JPH0464321B2 JP14812983A JP14812983A JPH0464321B2 JP H0464321 B2 JPH0464321 B2 JP H0464321B2 JP 14812983 A JP14812983 A JP 14812983A JP 14812983 A JP14812983 A JP 14812983A JP H0464321 B2 JPH0464321 B2 JP H0464321B2
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- Japan
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- cellulose
- viscose
- alkali
- weight
- alkali cellulose
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- Artificial Filaments (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
技術分野
本発明は、ビスコース、特にビスコースドープ
の製造法に関する。 従来技術 現在、工業的に再生セルロース系繊維を製造す
るに際し用いられているのは、その大部分がビス
コース(セルロースザンテートのアルカリ溶液)
である。しかし、CS2およびその副生物による作
業環境の悪化、公害等の大きな問題をかかえ、欧
米、日本等でのレーヨン製造企業のあいつぐ撤退
があつたのは記憶に新しい。現在でも特に米国で
はレーヨン工業の存続自体に対する危機感が大き
い。又、ソ連、東欧圏のレーヨン工業でも作業環
境の悪化、それに伴う人体への影響等の報告は枚
挙にいとまがない。この様なレーヨン工業の危機
に対して、セルロースを有機溶媒に溶解し、系を
クローズ化して再生セルロースを得る方法が1972
年以後模索されてきた。しかしながら、これらの
方法は溶媒自体の毒性、爆発性、コスト高に加
え、主溶媒の回収効率の低さのため、全く経済的
に採算のとれないものである事が次第に明らかに
されてきた。他方、従来のビスコース法を採用す
る企業群ではCS2およびその副生物の回収方法に
極力注意が注がれてきた。しかしながら、初めか
らCS2の使用量を低減しようという発想には到ら
なかつた。この理由は、レーヨン製造工程(アク
セル化、老成、硫化、溶解)における変化が多岐
に亘り、化学的、物理化学的に解明されるべき要
因が多過ぎて、いきおい経験的知見を重視してき
たためと思われる。この様な状況では一度工業的
に確立した技術の変更は多大のリスクとなる。 本発明者等はかかる状況を考慮し、CS2使用量
を極力押えて紡糸に適したビスコースドープの製
造方法を鋭意検討し、本発明に到つたのである。 発明の目的 本発明は二硫化炭素CS2の使用量を低減し、公
害の程度を極力小さくし、しかも再生セルロース
フイラメントの製造に適したビスコースドープの
製造方法を提供することを目的とする。 発明の構成 本発明によれば、アルカリセルロース結晶部の
アルカリセルロースI結晶型の結晶完全度{(d
(002)/d(202))−1により定義される。ここ
で、d(002)は(002)面の面間隔であり、d
(202)は(202)面の面間隔である}BがB≧
0.04を満たすアルカリセルロースに対し、該セル
ロース重量の5〜24%重量の二硫化炭素(CS2)
を反応せしめ、14℃以下で全アルカリ濃度が5〜
16重量%になる様にアルカリ水溶液に溶解するこ
とを特徴とするビスコースドープの製造法が提供
される。 発明の構成の具体的説明 従来、再生セルロースフイラメント製造用ビス
コースの製造に関しては、セルロース重量に対し
32〜40%程度のCS2を使用しないと物性的欠点の
少ない繊維は得られないと考えられている。スフ
製造の場合には余り物性的欠点が致命的とならな
いため、CS2の使用量はセルロース重量に対して
22〜25%程度でビスコースドープが製造されてい
る。得られる繊維の物性は一義的には使用するビ
スコースドープの良否で決定される。上記の経験
的知見は、レーヨン工業においてCS2をセルロー
ス重量に対し25%以下の使用でフイラメント製造
用ドープを製造することは不可能に近いという判
断を与え、事実、工業的に実施された例はない。
本発明者らはレーヨン製造各工程を詳細に解析
し、少ないCS2使用量でも良好なビスコースドー
プを得る方法を見出し、本発明に到つた。本発明
の骨子は、第1にアルカリセルロースの規定と第
2に低CS2量使用による低置換度ザンテートの溶
解方法の確立にある。第1の点は、未溶解セルロ
ース部分、微小ゲルの少ない良好なビスコースド
ープの製造は、アルカリセルロースの結晶性部分
をいかに効率的にCS2と反応せしめるかという考
えに基づき、又第2の点は、極めて低置換度のセ
ルロースザンテートをいかに効率的に溶解するか
という考えに基づくものである。 即ち、本発明に用いるアルカリセルロースは結
晶部がアルカリセルロースIでしかもその結晶の
完全度BがCS2と反応に際し0.04以上のものをい
う。ここでアルカリセルロースの結晶完全度と
は、セルロースを所定条件でアルカリセルロース
化したのち圧搾し、セルロース1重量部に対し、
1.5〜2重量部の所定濃度のアルカリ水溶液を含
むアルカリセルロースをX線回折により評価し、
その(002)面、(202)面の面間隔、それぞれd
(002)、d(202)を用い、B=d(002)/d(202)
−1と定義する。B値の理論値は0〜0.065であ
る。 アルカリセルロースは種々の結晶系を有する。
古くから、ビスコースを製造する場合、アルカリ
セルロース結晶型が最適であるといわれてい
る。しかし、ここでいうアルカリセルロースと
は、CS2と反応させる直前のものをさすわけでは
ない。特に通常のビスコース製造においては、ア
ルカリセルロースは長時間老成という工程を経
る。アルカリセルロースは時間の経過とともに
アルカリセルロースに転移する事は周知の事実
である。又、アルカリセルロース化(アルセル
化)に際する温度のわずかな変化でも、アルカリ
セルロースはとの混合系を示すことさえあ
る。通常この場合は後者の比率は極めて僅かと考
えられる。 従来、アルカリセルロースといわれていたも
のはアルカリセルロースも含んでいたと考えら
れる。これが余りビスコース製造に際し問題にな
らなかつたのは、二硫化炭素をかなり多く用いて
置換度で0.5以上のザンテートを溶解していたた
めである。しかし、反応剤CS2の量を少なくして
行くと、このアルカリセルロースの結晶部分の結
晶性が溶解後のビスコースドープの状態を大きく
左右する。アルカリセルロースは他のアルカリ
セルロースの結晶に比し単位結晶格子間隔が広
く、CS2との反応に際し有利になる。反応直前の
アルカリセルロース結晶型の完全度Bが0.04よ
り小さいとCS2が対セルロース重量あたり20%で
未溶解物が多い。硫化、溶解後のビスコースの溶
解性をλ=600nmでの吸光度A{(cm-1.g-1.dl):
但しセルロースザンテートの濃度はセルロース濃
度g/dlに換算)とすると、上記条件ではA≫
0.08となり余り良い溶解性を与えない。一般にA
は溶液の透明性の尺度となるが、経時安定性の目
安ともなる。Aは一般に0.08以下であると良好な
ビスコースである事を示す。CS2使用量が対セル
ロースあたり5%にまで低くなるに従つてBはよ
り高い値が要求され、例えばCS210%ではB≧
0.056が好ましい。B≧0.04を有するアルカリセ
ルロースは、例えば、重合度を酸加水分解法によ
つて調整したセルロースを60℃〜20℃で、17〜22
%のアルカリ水溶液に浸漬し、圧搾後、開放下に
2時間以上放置することなく硫化工程に供する
か、すでに老成したアルカリセルロースを水洗後
再び上記条件でアクセル化後4時間以内に硫化工
程に供すれば良い。又、上記アルカリセルロース
化条件で得た圧搾後のアルカリセルロースを水蒸
気雰囲気制御下で老成しても得られる。上記アル
カリセルロースの組成は、セルロース1重量部に
対し、浸漬アルカリ水溶液1.5〜2重量部を含む。
上部のアルカリセルロースはそのセルロース重量
に対し、5〜24重量%のCS2と反応せしめられる
が、反応条件は適宜選択できる。例えば、24mmH
gの減圧下、40℃で1.5時間、25℃では2.0時間反
応せしめれば良い。反応終了後のザンテートの置
換度(DS)は通常0.35以下となり、従来工業的
に用いられているザンテートのDS(≧0.56)より
はるかに少ない。この為本発明の第2の要点であ
る溶解方法に留意しなければならない。通常、経
済的見地からビスコースドープ中の原セルロース
換算濃度は8〜12重量%である事が望ましい。こ
の濃度範囲で先に定義したA値(具体的には、セ
ルロース濃度を上記範囲に調整した溶解後のビス
コース1重量部を9重量部の2%NaOH水溶液
で稀釈し、2%NaOH水溶液を対応としてλ=
660nmでの吸光度を求め、サンプルビスコース中
に含まれていたセルロースザンテートを酸加水分
解により再生し、そのセルロース重量の濃度g/
dlで表わし、先の吸光度をこの値及び光路0.5cm
で除した値)が、0.08以下になる様にする為に、
反応後あらかじめ14℃以下に調整したアルカリ水
溶液で同温度下で溶解する必要がある。このと
き、ビスコースドープに含まれる全アルカリ量
(NaOH換算)5〜16重量%が良好なドープを与
える。特に8〜10%の全アルカリ量の時、ドープ
は稀めて良好でAの値は0.03以下になる。本方法
で溶解する場合、CS2の使用量が減少すればする
程溶解温度を低下(0℃付近)し、又同時に全ア
ルカリ量も8〜10%にする事が望ましい。本方法
で溶解できる反応後のセルロースザンテートの最
少DSは0.05〜0.03である。 本発明で得られるビスコースドープは、従来の
ビスコースに対し、透明性も良好で、又置換度が
少なく、従来行なわれていたビスコースドープの
熟成を行う必要もなく、紡糸に供する事が出来る
等の利点を有す。勿論、最大の作用効果はガス性
副生物が半減するばかりか、ビスコース再生時の
副生物も半減する点であり、公害対策上計り知れ
ない効果がある。 実施例 以下、本発明を実施例にて詳述するが、本発明
はこれに限定されるものではない。 実施例 1 本実施例は、B値の異なるアルカリセルロース
をもとにビスコースを製造した場合の実験例を示
す。 原料セルロースには、アラスカパルプ(実験例
No.1)、アラスカパルプを60℃のSN−H2SO4に
2時間浸漬し水洗、風乾したもの(No.2、No.3)、
及び後に述べる方法で調整し、老成したアルカリ
セルロースを2%H2SO4で再生し、水洗、風乾
したもの(No.4)の3種を用いた。表−1に本実
験に用いた原料セルロースの種類、X線回折法に
よつて測定した結晶化度、結晶形態を示した。 原料セルロース10gを100gの18%NaOH水溶
液に25℃又は55℃で30分間浸漬し、28gになるま
で圧搾し、家庭用ミキサーで破砕する。No.1のみ
45℃の酸素雰囲気中に5時間放置する。この操作
を老成と呼ぶ。No.2、No.3、No.4は老成を行わ
ず、ただちに反応に共する。 反応直前における各アルカリセルロースの重合
度(DP;セルロースを再生してカドキセン中の
粘度によつて測定)を表−1に示した。 反応直前にアルカリセルロースを押し固め、反
射法によりX線回析パターンを測定し(λ=
0.154nm、42.5KV、120mA)、(002)、(202)面
のピーク位置からB値を決定し、その値を表−1
に示した。No.3、No.4は本発明に該当する。
の製造法に関する。 従来技術 現在、工業的に再生セルロース系繊維を製造す
るに際し用いられているのは、その大部分がビス
コース(セルロースザンテートのアルカリ溶液)
である。しかし、CS2およびその副生物による作
業環境の悪化、公害等の大きな問題をかかえ、欧
米、日本等でのレーヨン製造企業のあいつぐ撤退
があつたのは記憶に新しい。現在でも特に米国で
はレーヨン工業の存続自体に対する危機感が大き
い。又、ソ連、東欧圏のレーヨン工業でも作業環
境の悪化、それに伴う人体への影響等の報告は枚
挙にいとまがない。この様なレーヨン工業の危機
に対して、セルロースを有機溶媒に溶解し、系を
クローズ化して再生セルロースを得る方法が1972
年以後模索されてきた。しかしながら、これらの
方法は溶媒自体の毒性、爆発性、コスト高に加
え、主溶媒の回収効率の低さのため、全く経済的
に採算のとれないものである事が次第に明らかに
されてきた。他方、従来のビスコース法を採用す
る企業群ではCS2およびその副生物の回収方法に
極力注意が注がれてきた。しかしながら、初めか
らCS2の使用量を低減しようという発想には到ら
なかつた。この理由は、レーヨン製造工程(アク
セル化、老成、硫化、溶解)における変化が多岐
に亘り、化学的、物理化学的に解明されるべき要
因が多過ぎて、いきおい経験的知見を重視してき
たためと思われる。この様な状況では一度工業的
に確立した技術の変更は多大のリスクとなる。 本発明者等はかかる状況を考慮し、CS2使用量
を極力押えて紡糸に適したビスコースドープの製
造方法を鋭意検討し、本発明に到つたのである。 発明の目的 本発明は二硫化炭素CS2の使用量を低減し、公
害の程度を極力小さくし、しかも再生セルロース
フイラメントの製造に適したビスコースドープの
製造方法を提供することを目的とする。 発明の構成 本発明によれば、アルカリセルロース結晶部の
アルカリセルロースI結晶型の結晶完全度{(d
(002)/d(202))−1により定義される。ここ
で、d(002)は(002)面の面間隔であり、d
(202)は(202)面の面間隔である}BがB≧
0.04を満たすアルカリセルロースに対し、該セル
ロース重量の5〜24%重量の二硫化炭素(CS2)
を反応せしめ、14℃以下で全アルカリ濃度が5〜
16重量%になる様にアルカリ水溶液に溶解するこ
とを特徴とするビスコースドープの製造法が提供
される。 発明の構成の具体的説明 従来、再生セルロースフイラメント製造用ビス
コースの製造に関しては、セルロース重量に対し
32〜40%程度のCS2を使用しないと物性的欠点の
少ない繊維は得られないと考えられている。スフ
製造の場合には余り物性的欠点が致命的とならな
いため、CS2の使用量はセルロース重量に対して
22〜25%程度でビスコースドープが製造されてい
る。得られる繊維の物性は一義的には使用するビ
スコースドープの良否で決定される。上記の経験
的知見は、レーヨン工業においてCS2をセルロー
ス重量に対し25%以下の使用でフイラメント製造
用ドープを製造することは不可能に近いという判
断を与え、事実、工業的に実施された例はない。
本発明者らはレーヨン製造各工程を詳細に解析
し、少ないCS2使用量でも良好なビスコースドー
プを得る方法を見出し、本発明に到つた。本発明
の骨子は、第1にアルカリセルロースの規定と第
2に低CS2量使用による低置換度ザンテートの溶
解方法の確立にある。第1の点は、未溶解セルロ
ース部分、微小ゲルの少ない良好なビスコースド
ープの製造は、アルカリセルロースの結晶性部分
をいかに効率的にCS2と反応せしめるかという考
えに基づき、又第2の点は、極めて低置換度のセ
ルロースザンテートをいかに効率的に溶解するか
という考えに基づくものである。 即ち、本発明に用いるアルカリセルロースは結
晶部がアルカリセルロースIでしかもその結晶の
完全度BがCS2と反応に際し0.04以上のものをい
う。ここでアルカリセルロースの結晶完全度と
は、セルロースを所定条件でアルカリセルロース
化したのち圧搾し、セルロース1重量部に対し、
1.5〜2重量部の所定濃度のアルカリ水溶液を含
むアルカリセルロースをX線回折により評価し、
その(002)面、(202)面の面間隔、それぞれd
(002)、d(202)を用い、B=d(002)/d(202)
−1と定義する。B値の理論値は0〜0.065であ
る。 アルカリセルロースは種々の結晶系を有する。
古くから、ビスコースを製造する場合、アルカリ
セルロース結晶型が最適であるといわれてい
る。しかし、ここでいうアルカリセルロースと
は、CS2と反応させる直前のものをさすわけでは
ない。特に通常のビスコース製造においては、ア
ルカリセルロースは長時間老成という工程を経
る。アルカリセルロースは時間の経過とともに
アルカリセルロースに転移する事は周知の事実
である。又、アルカリセルロース化(アルセル
化)に際する温度のわずかな変化でも、アルカリ
セルロースはとの混合系を示すことさえあ
る。通常この場合は後者の比率は極めて僅かと考
えられる。 従来、アルカリセルロースといわれていたも
のはアルカリセルロースも含んでいたと考えら
れる。これが余りビスコース製造に際し問題にな
らなかつたのは、二硫化炭素をかなり多く用いて
置換度で0.5以上のザンテートを溶解していたた
めである。しかし、反応剤CS2の量を少なくして
行くと、このアルカリセルロースの結晶部分の結
晶性が溶解後のビスコースドープの状態を大きく
左右する。アルカリセルロースは他のアルカリ
セルロースの結晶に比し単位結晶格子間隔が広
く、CS2との反応に際し有利になる。反応直前の
アルカリセルロース結晶型の完全度Bが0.04よ
り小さいとCS2が対セルロース重量あたり20%で
未溶解物が多い。硫化、溶解後のビスコースの溶
解性をλ=600nmでの吸光度A{(cm-1.g-1.dl):
但しセルロースザンテートの濃度はセルロース濃
度g/dlに換算)とすると、上記条件ではA≫
0.08となり余り良い溶解性を与えない。一般にA
は溶液の透明性の尺度となるが、経時安定性の目
安ともなる。Aは一般に0.08以下であると良好な
ビスコースである事を示す。CS2使用量が対セル
ロースあたり5%にまで低くなるに従つてBはよ
り高い値が要求され、例えばCS210%ではB≧
0.056が好ましい。B≧0.04を有するアルカリセ
ルロースは、例えば、重合度を酸加水分解法によ
つて調整したセルロースを60℃〜20℃で、17〜22
%のアルカリ水溶液に浸漬し、圧搾後、開放下に
2時間以上放置することなく硫化工程に供する
か、すでに老成したアルカリセルロースを水洗後
再び上記条件でアクセル化後4時間以内に硫化工
程に供すれば良い。又、上記アルカリセルロース
化条件で得た圧搾後のアルカリセルロースを水蒸
気雰囲気制御下で老成しても得られる。上記アル
カリセルロースの組成は、セルロース1重量部に
対し、浸漬アルカリ水溶液1.5〜2重量部を含む。
上部のアルカリセルロースはそのセルロース重量
に対し、5〜24重量%のCS2と反応せしめられる
が、反応条件は適宜選択できる。例えば、24mmH
gの減圧下、40℃で1.5時間、25℃では2.0時間反
応せしめれば良い。反応終了後のザンテートの置
換度(DS)は通常0.35以下となり、従来工業的
に用いられているザンテートのDS(≧0.56)より
はるかに少ない。この為本発明の第2の要点であ
る溶解方法に留意しなければならない。通常、経
済的見地からビスコースドープ中の原セルロース
換算濃度は8〜12重量%である事が望ましい。こ
の濃度範囲で先に定義したA値(具体的には、セ
ルロース濃度を上記範囲に調整した溶解後のビス
コース1重量部を9重量部の2%NaOH水溶液
で稀釈し、2%NaOH水溶液を対応としてλ=
660nmでの吸光度を求め、サンプルビスコース中
に含まれていたセルロースザンテートを酸加水分
解により再生し、そのセルロース重量の濃度g/
dlで表わし、先の吸光度をこの値及び光路0.5cm
で除した値)が、0.08以下になる様にする為に、
反応後あらかじめ14℃以下に調整したアルカリ水
溶液で同温度下で溶解する必要がある。このと
き、ビスコースドープに含まれる全アルカリ量
(NaOH換算)5〜16重量%が良好なドープを与
える。特に8〜10%の全アルカリ量の時、ドープ
は稀めて良好でAの値は0.03以下になる。本方法
で溶解する場合、CS2の使用量が減少すればする
程溶解温度を低下(0℃付近)し、又同時に全ア
ルカリ量も8〜10%にする事が望ましい。本方法
で溶解できる反応後のセルロースザンテートの最
少DSは0.05〜0.03である。 本発明で得られるビスコースドープは、従来の
ビスコースに対し、透明性も良好で、又置換度が
少なく、従来行なわれていたビスコースドープの
熟成を行う必要もなく、紡糸に供する事が出来る
等の利点を有す。勿論、最大の作用効果はガス性
副生物が半減するばかりか、ビスコース再生時の
副生物も半減する点であり、公害対策上計り知れ
ない効果がある。 実施例 以下、本発明を実施例にて詳述するが、本発明
はこれに限定されるものではない。 実施例 1 本実施例は、B値の異なるアルカリセルロース
をもとにビスコースを製造した場合の実験例を示
す。 原料セルロースには、アラスカパルプ(実験例
No.1)、アラスカパルプを60℃のSN−H2SO4に
2時間浸漬し水洗、風乾したもの(No.2、No.3)、
及び後に述べる方法で調整し、老成したアルカリ
セルロースを2%H2SO4で再生し、水洗、風乾
したもの(No.4)の3種を用いた。表−1に本実
験に用いた原料セルロースの種類、X線回折法に
よつて測定した結晶化度、結晶形態を示した。 原料セルロース10gを100gの18%NaOH水溶
液に25℃又は55℃で30分間浸漬し、28gになるま
で圧搾し、家庭用ミキサーで破砕する。No.1のみ
45℃の酸素雰囲気中に5時間放置する。この操作
を老成と呼ぶ。No.2、No.3、No.4は老成を行わ
ず、ただちに反応に共する。 反応直前における各アルカリセルロースの重合
度(DP;セルロースを再生してカドキセン中の
粘度によつて測定)を表−1に示した。 反応直前にアルカリセルロースを押し固め、反
射法によりX線回析パターンを測定し(λ=
0.154nm、42.5KV、120mA)、(002)、(202)面
のピーク位置からB値を決定し、その値を表−1
に示した。No.3、No.4は本発明に該当する。
【表】
これらのアルカリセルロース28gを、それぞれ
150mlの減圧可能容器に封入し、50mmHgの減圧
状態で2g(セルロースに対し22重量%)の二硫
化炭素を添加して、40℃でときどき振り混ぜなが
ら2時間放置する。 この様にして得られた反応生成物を4℃で5.9
%NaOH水溶液72gに溶解すると、セルロース
に換算したポリマー濃度9.0重量%、全アルカリ
(NaOHとして)濃度8重量%のビスコースが得
られる。 表−1に各実験例のビスコースのA値及び50℃
で放置したときの自然凝固時間を示した。No.3、
No.4(本発明)はNo.1、No.2(比較例)に比して、
透明度、安定度の高い良好なビスコースが得られ
た。 実施例 2 本実施例は、アルカリセルロースと二硫化炭素
の反応生成物をアルカリ水溶液に溶解する温度が
異なる実験例を示す。 ビスコースの製造は実施例1No.4に準ずる方法
で行い、溶解温度のみ変更した。表−2に各実験
例の溶解温度、A値、50℃における自然凝固時間
を示した。溶解温度が14℃以下であるNo.4、No.5
(本発明)では、14℃以上であるNo.1、No.2、No.
3(比較例)に比して著しくドープの透明性と安
定性が向上した。
150mlの減圧可能容器に封入し、50mmHgの減圧
状態で2g(セルロースに対し22重量%)の二硫
化炭素を添加して、40℃でときどき振り混ぜなが
ら2時間放置する。 この様にして得られた反応生成物を4℃で5.9
%NaOH水溶液72gに溶解すると、セルロース
に換算したポリマー濃度9.0重量%、全アルカリ
(NaOHとして)濃度8重量%のビスコースが得
られる。 表−1に各実験例のビスコースのA値及び50℃
で放置したときの自然凝固時間を示した。No.3、
No.4(本発明)はNo.1、No.2(比較例)に比して、
透明度、安定度の高い良好なビスコースが得られ
た。 実施例 2 本実施例は、アルカリセルロースと二硫化炭素
の反応生成物をアルカリ水溶液に溶解する温度が
異なる実験例を示す。 ビスコースの製造は実施例1No.4に準ずる方法
で行い、溶解温度のみ変更した。表−2に各実験
例の溶解温度、A値、50℃における自然凝固時間
を示した。溶解温度が14℃以下であるNo.4、No.5
(本発明)では、14℃以上であるNo.1、No.2、No.
3(比較例)に比して著しくドープの透明性と安
定性が向上した。
【表】
実施例 3
本実施例は、本発明の方法で合成したビスコー
スから、湿式紡糸によつて望ましい物性を持つた
繊維が得られる事を示すものである。 ビスコースの製造方法は実施例1、No.4に準ず
る。ただし二硫化炭素は原料セルロース10gに対
して1g使用し、この場合のビスコース中のセル
ロースザンテートの全置換度(DS)は0.099であ
つた。 このドープをポリアミド不繊布を通して過
し、0.08mmφの穴を50個持つ紡口から、凝固浴中
に約1atmの圧力で叶出させ、9.7m/minの速度
で巻き取つて水洗、乾燥し、再生セルロース繊維
を得た。凝固浴の組成は、H2SO440g/、
Na2SO4260g/、ZnCl14g/であつた。 得られた繊維は引つ張り強度1.4〜1.6g/d、
伸度11〜15%、弾性率43g/dで衣料用繊維とし
て望ましい物性であつた。
スから、湿式紡糸によつて望ましい物性を持つた
繊維が得られる事を示すものである。 ビスコースの製造方法は実施例1、No.4に準ず
る。ただし二硫化炭素は原料セルロース10gに対
して1g使用し、この場合のビスコース中のセル
ロースザンテートの全置換度(DS)は0.099であ
つた。 このドープをポリアミド不繊布を通して過
し、0.08mmφの穴を50個持つ紡口から、凝固浴中
に約1atmの圧力で叶出させ、9.7m/minの速度
で巻き取つて水洗、乾燥し、再生セルロース繊維
を得た。凝固浴の組成は、H2SO440g/、
Na2SO4260g/、ZnCl14g/であつた。 得られた繊維は引つ張り強度1.4〜1.6g/d、
伸度11〜15%、弾性率43g/dで衣料用繊維とし
て望ましい物性であつた。
Claims (1)
- 1 アルカリセルロース結晶部のアルカリセルロ
ースI結晶型の結晶完全度{(d(002)/d
(202))−1により定義される。ここで、d(002)
は(002)面の面間隔であり、d(202)は(202)
面の面間隔である}BがB≧0.04を満たすアルカ
リセルロースに対し、該セルロース重量の5〜24
%重量の二硫化炭素(CS2)を反応せしめ、14℃
以下で全アルカリ濃度が5〜16重量%になる様に
アルカリ水溶液に溶解することを特徴とするビス
コースドープの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14812983A JPS6040102A (ja) | 1983-08-15 | 1983-08-15 | ビスコ−スの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14812983A JPS6040102A (ja) | 1983-08-15 | 1983-08-15 | ビスコ−スの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6040102A JPS6040102A (ja) | 1985-03-02 |
| JPH0464321B2 true JPH0464321B2 (ja) | 1992-10-14 |
Family
ID=15445903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14812983A Granted JPS6040102A (ja) | 1983-08-15 | 1983-08-15 | ビスコ−スの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6040102A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1046741B1 (en) | 1998-01-08 | 2005-06-29 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Process for the treatment of weft knitted fabrics |
| US9034092B2 (en) * | 2012-05-24 | 2015-05-19 | E I Du Pont De Nemours And Company | Composition for preparing polysaccharide fibers |
| AT514475B1 (de) * | 2013-06-17 | 2016-11-15 | Chemiefaser Lenzing Ag | Polysaccharidfaser und Verfahren zu ihrer Herstellung |
-
1983
- 1983-08-15 JP JP14812983A patent/JPS6040102A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6040102A (ja) | 1985-03-02 |
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