JPH0464794B2 - - Google Patents
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- JPH0464794B2 JPH0464794B2 JP63038542A JP3854288A JPH0464794B2 JP H0464794 B2 JPH0464794 B2 JP H0464794B2 JP 63038542 A JP63038542 A JP 63038542A JP 3854288 A JP3854288 A JP 3854288A JP H0464794 B2 JPH0464794 B2 JP H0464794B2
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、消耗電極と母材との間に印加する直
流電圧の極性を切り替えて正極性と逆極性とを繰
り返す両極性アーク溶接の制御方法に関するもの
である。
流電圧の極性を切り替えて正極性と逆極性とを繰
り返す両極性アーク溶接の制御方法に関するもの
である。
[従来の技術]
溶接ワイヤ(消耗電極)を定速供給しつつ母材
との間にアークを発生させて溶接を行なう消耗電
極式のアーク溶接において、通常は、母材側がマ
イナス、溶接ワイヤ側がプラスになるように直流
電圧を印加する逆極性溶接が行なわれている。
との間にアークを発生させて溶接を行なう消耗電
極式のアーク溶接において、通常は、母材側がマ
イナス、溶接ワイヤ側がプラスになるように直流
電圧を印加する逆極性溶接が行なわれている。
この逆極性溶接では、母材への入熱が大きいた
めに溶込み量が大きく、フラツトなビードを得や
すいという利点があるが、母材が薄板で継手精度
が悪くギヤツプが大きくなる場合では、溶落ち現
象が発生し易いという欠点がある。
めに溶込み量が大きく、フラツトなビードを得や
すいという利点があるが、母材が薄板で継手精度
が悪くギヤツプが大きくなる場合では、溶落ち現
象が発生し易いという欠点がある。
一方、母材側がプラス、溶接ワイヤ側がマイナ
スになるように直流電圧を印加する正極性溶接で
は、母材への入熱量が少ないため、溶落ちには有
効であるが、溶込み不良が発生し易く、ビードが
凸形状になる傾向にある。従つて、正極性単独溶
接の適用範囲は狭い。
スになるように直流電圧を印加する正極性溶接で
は、母材への入熱量が少ないため、溶落ちには有
効であるが、溶込み不良が発生し易く、ビードが
凸形状になる傾向にある。従つて、正極性単独溶
接の適用範囲は狭い。
そこで、本発明者が出願した特願昭62−289445
号(特開平1−133678号公報)および特願昭62−
289446(特願平1−133679号公報)の発明におい
て、正極性と逆極性とを交互に繰り返し、且つそ
の極性比率を様々な継手形状に適合させるべく任
意に可変とし、両極性の特長を発揮されることの
できる交流溶接法の実用化が検討されている。
号(特開平1−133678号公報)および特願昭62−
289446(特願平1−133679号公報)の発明におい
て、正極性と逆極性とを交互に繰り返し、且つそ
の極性比率を様々な継手形状に適合させるべく任
意に可変とし、両極性の特長を発揮されることの
できる交流溶接法の実用化が検討されている。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、このような交流溶接法では、ア
ークが不安定となつたり、スパツタが増加するな
どの作業性不良が生じるほか、高速溶接では、大
粒のスパツタが増加したり、スタビング現象やビ
ートが細くくびれる箇所が発生したりするなどの
不具合が生じ、両極性溶接の特長を十分に発揮で
きないという問題点がある。
ークが不安定となつたり、スパツタが増加するな
どの作業性不良が生じるほか、高速溶接では、大
粒のスパツタが増加したり、スタビング現象やビ
ートが細くくびれる箇所が発生したりするなどの
不具合が生じ、両極性溶接の特長を十分に発揮で
きないという問題点がある。
ところで、両極性のうちの片方である正極性溶
接は、一般に逆極性溶接に比べてアークがワイヤ
先端の上方にはい上がりやすいので、適正溶接条
件範囲が狭く、ややもするとスパツタの大粒のも
のが発生しやすいという性質がある。この観点か
ら、特願昭56−109171号公報に示される正極性パ
ルスシヨートアーク法なるアーク安定化および特
開昭58−38666号公報に示される正極性アーク溶
接装置が提案されているものの、いずれも正極性
単独溶接のアーク安定化に効果があつても交流溶
接には効果がない。
接は、一般に逆極性溶接に比べてアークがワイヤ
先端の上方にはい上がりやすいので、適正溶接条
件範囲が狭く、ややもするとスパツタの大粒のも
のが発生しやすいという性質がある。この観点か
ら、特願昭56−109171号公報に示される正極性パ
ルスシヨートアーク法なるアーク安定化および特
開昭58−38666号公報に示される正極性アーク溶
接装置が提案されているものの、いずれも正極性
単独溶接のアーク安定化に効果があつても交流溶
接には効果がない。
本発明は、上述のような課題を解決すべく、極
性切替に起因する作業性不良を解消しようとする
もので、極性切替時の消耗電極(溶接ワイヤ)の
燃え上がりおよび溶滴の異常成長を抑制し、その
結果短絡回数の減少を防止することにより、交流
アークの安定化をはかるとともに高速溶接を可能
として、交流溶接のメリツトを最大限に発揮でき
るようにした両極性アーク溶接の制御方法を提供
することを目的とする。
性切替に起因する作業性不良を解消しようとする
もので、極性切替時の消耗電極(溶接ワイヤ)の
燃え上がりおよび溶滴の異常成長を抑制し、その
結果短絡回数の減少を防止することにより、交流
アークの安定化をはかるとともに高速溶接を可能
として、交流溶接のメリツトを最大限に発揮でき
るようにした両極性アーク溶接の制御方法を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するために、本発明の両極性ア
ーク溶接の制御方法は、消耗電極と母材との間に
印加する直流電圧の極性を逆極性から正極性に切
り替えるに際し、切替の直前と直後のうち少なく
とも一方にて溶接電流もしくは溶接電圧のうち少
なくとも一方の設定値を所定期間低下させること
を特徴としている。
ーク溶接の制御方法は、消耗電極と母材との間に
印加する直流電圧の極性を逆極性から正極性に切
り替えるに際し、切替の直前と直後のうち少なく
とも一方にて溶接電流もしくは溶接電圧のうち少
なくとも一方の設定値を所定期間低下させること
を特徴としている。
[作用]
上述した本発明の両極性アーク溶接の制御方法
では、消耗電極と母材との間に印加する直流電圧
の極性を逆極性から正極性に切り替える際に、切
替の直前と直後のうち少なくとも一方にて溶接電
流もしくは溶接電圧のうち少なくとも一方が、所
定期間低下されるので、極性反転後、正極性溶接
にとつて高い電流が急激に流れず、反転直後から
正極性溶接に適した電流値の溶接電流が流れるよ
うになる。従つて、消耗電極(溶接ワイヤ)の燃
え上がりや溶滴の異常成長が抑制されるととも
に、短絡回数の減少が防止され、極性切替に起因
する作業性不良が解消される。
では、消耗電極と母材との間に印加する直流電圧
の極性を逆極性から正極性に切り替える際に、切
替の直前と直後のうち少なくとも一方にて溶接電
流もしくは溶接電圧のうち少なくとも一方が、所
定期間低下されるので、極性反転後、正極性溶接
にとつて高い電流が急激に流れず、反転直後から
正極性溶接に適した電流値の溶接電流が流れるよ
うになる。従つて、消耗電極(溶接ワイヤ)の燃
え上がりや溶滴の異常成長が抑制されるととも
に、短絡回数の減少が防止され、極性切替に起因
する作業性不良が解消される。
[発明の実施例]
以下、図面により本発明の一実施例としての両
極性アーク溶接の制御方法について説明すると、
第1図は本方法を適用する両極性アーク溶接の制
御装置を示す全体構成図であり、この第1図にお
いて、1は直流電源、2はパワートランジスタ
Tr1〜Tr4から構成されるインバータ回路、3は
溶接ワイヤ(消耗電極)、4はアーク、5は母材、
6はワイヤリール7から溶接部へ溶接ワイヤ3を
定速供給するためのワイヤ送給モータ、8は溶接
電流供給経路中のリアクトル、9は溶接電流を検
出する電流検出器、10は溶接ワイヤ3と母材5
との間の溶接電圧を検出する電圧検出器である。
また、11はインバータ回路2におけるパワート
ランジスタTr1〜Tr4ヘオン/オフ信号を出力す
るトランジスタドライバ、12は極性切替制御回
路、13は正極性と逆極性との通電時間設定回
路、14は極性比率設定器、15は電圧低減制御
回路、16は電流低減制御回路、17はワイヤ送
給速度設定器、18は直流電源1の出力を制御す
る出力制御回路である。
極性アーク溶接の制御方法について説明すると、
第1図は本方法を適用する両極性アーク溶接の制
御装置を示す全体構成図であり、この第1図にお
いて、1は直流電源、2はパワートランジスタ
Tr1〜Tr4から構成されるインバータ回路、3は
溶接ワイヤ(消耗電極)、4はアーク、5は母材、
6はワイヤリール7から溶接部へ溶接ワイヤ3を
定速供給するためのワイヤ送給モータ、8は溶接
電流供給経路中のリアクトル、9は溶接電流を検
出する電流検出器、10は溶接ワイヤ3と母材5
との間の溶接電圧を検出する電圧検出器である。
また、11はインバータ回路2におけるパワート
ランジスタTr1〜Tr4ヘオン/オフ信号を出力す
るトランジスタドライバ、12は極性切替制御回
路、13は正極性と逆極性との通電時間設定回
路、14は極性比率設定器、15は電圧低減制御
回路、16は電流低減制御回路、17はワイヤ送
給速度設定器、18は直流電源1の出力を制御す
る出力制御回路である。
次に上述した制御装置の動作について説明す
る。
る。
通電時間設定回路13は、極性比率設定器14
にて説明された比率設定値を取り込んで正極性と
逆極性との通電時間TSP、TRPを設定する。そし
て、極性切替制御回路12は、通電時間設定回路
13により設定された通電時間TSP、TRPを受け
て時間積算を行ない、逆極性期間にはHighレベ
ル、正極性期間にはLowレベルの極性信号をト
ランジスタドライバ11へ出力する。トランジス
タドライバ11は、極性信号がHighレベルのと
きにはパワートランジスタTr1,Tr4をオンかつ
Tr2,Tr3をオフとする一方、極性信号がLowレ
ベルのときにはTr1,Tr4をオフかつTr2,Tr3を
オンとする。ここで、パワートランジスタTr1,
Tr4がオン、Tr2,Tr3がオフのときには、直流電
源1からの電流は溶接ワイヤ3から母材5側へ流
れ、逆極性溶接が行なわれる一方、パワートラン
ジスタTr1,Tr4がオフ、Tr2,Tr3がオンのとき
には、直流電源1からの電流は母材5から溶接ワ
イヤ3側へ流れ、正極性溶接が行なわれる。
にて説明された比率設定値を取り込んで正極性と
逆極性との通電時間TSP、TRPを設定する。そし
て、極性切替制御回路12は、通電時間設定回路
13により設定された通電時間TSP、TRPを受け
て時間積算を行ない、逆極性期間にはHighレベ
ル、正極性期間にはLowレベルの極性信号をト
ランジスタドライバ11へ出力する。トランジス
タドライバ11は、極性信号がHighレベルのと
きにはパワートランジスタTr1,Tr4をオンかつ
Tr2,Tr3をオフとする一方、極性信号がLowレ
ベルのときにはTr1,Tr4をオフかつTr2,Tr3を
オンとする。ここで、パワートランジスタTr1,
Tr4がオン、Tr2,Tr3がオフのときには、直流電
源1からの電流は溶接ワイヤ3から母材5側へ流
れ、逆極性溶接が行なわれる一方、パワートラン
ジスタTr1,Tr4がオフ、Tr2,Tr3がオンのとき
には、直流電源1からの電流は母材5から溶接ワ
イヤ3側へ流れ、正極性溶接が行なわれる。
ところで、アーク発生中に極性切替を行なう場
合に第5図a,bの溶接電圧および溶接電流の波
形の一例から逆極性でアーク発生中に正極性に極
性反転されると、それまで逆極性で流れていた電
流値とほぼ同じ電流が正極性アーク中に流れる
〔第5図bのA部参照〕。このため、正極性にとつ
ては高い電流が急激に流れるので、既に逆極性で
形成された溶滴が上方に押しやられ溶液がさらに
形成される。その後、数msec後には正規の電流
に復帰するものの必然的にアーク期間が伸び、溶
液が成長し続ける。
合に第5図a,bの溶接電圧および溶接電流の波
形の一例から逆極性でアーク発生中に正極性に極
性反転されると、それまで逆極性で流れていた電
流値とほぼ同じ電流が正極性アーク中に流れる
〔第5図bのA部参照〕。このため、正極性にとつ
ては高い電流が急激に流れるので、既に逆極性で
形成された溶滴が上方に押しやられ溶液がさらに
形成される。その後、数msec後には正規の電流
に復帰するものの必然的にアーク期間が伸び、溶
液が成長し続ける。
一方、溶液が大きく成長したまま短絡が起きる
と、短絡移行中の溶滴の温度が下がり、溶滴の粘
度が大きくなつて短絡移行が防げられ、溶滴をく
びれさせるための時間がかかり、場合によつては
未溶融の溶接ワイヤが溶融池に突つ込むいわゆる
スタビング現象やビードがその部分で細くなつた
り途切れたりするといつたことが発生する。
と、短絡移行中の溶滴の温度が下がり、溶滴の粘
度が大きくなつて短絡移行が防げられ、溶滴をく
びれさせるための時間がかかり、場合によつては
未溶融の溶接ワイヤが溶融池に突つ込むいわゆる
スタビング現象やビードがその部分で細くなつた
り途切れたりするといつたことが発生する。
このように、アーク発生期間と短絡期間とが伸
びるため、短絡回数が減少したり短絡回数の変動
が大きくなつたりして、作業性の劣化につなが
る。さらに、溶滴が大きく成長すると短絡直前の
スパツタが大粒化したり増加したりする。
びるため、短絡回数が減少したり短絡回数の変動
が大きくなつたりして、作業性の劣化につなが
る。さらに、溶滴が大きく成長すると短絡直前の
スパツタが大粒化したり増加したりする。
このため、本実施例において、電流低減制御回
路16は、極性切替制御回路12からの極性信号
を取り込んで逆極性溶接の時間積算を行ないつ
つ、予め設定された電流低下時間に基づき電流低
下タイミングを決定し、電流低下開始指令信号
と、予め設定された低減電流目標値(逆極性での
通常溶接電流値よりも低い値)および電流低減波
形とを出力制御回路18へ出力するとともに、逆
極性から正極性への極性切替時点で電流低下動作
を解除する信号を出力制御回路18へ出力する。
路16は、極性切替制御回路12からの極性信号
を取り込んで逆極性溶接の時間積算を行ないつ
つ、予め設定された電流低下時間に基づき電流低
下タイミングを決定し、電流低下開始指令信号
と、予め設定された低減電流目標値(逆極性での
通常溶接電流値よりも低い値)および電流低減波
形とを出力制御回路18へ出力するとともに、逆
極性から正極性への極性切替時点で電流低下動作
を解除する信号を出力制御回路18へ出力する。
さらに、電圧低減制御回路15は、逆極性から
正極性への極性切替時点に電圧低下開始信号と予
め設定された切替時初期電圧値とを出力制御回路
18へ出力するとともに、極性切替制御回路12
からの極性信号を取り込んで正極性溶接の時間積
算を行ないつつ、予め設定された電圧値の通常レ
ベル復帰時間(逆極性から正極性への切替時点よ
り設定時間)に達すると、通常の電圧値レベルに
復帰するように電圧上昇波形を出力制御回路18
へ出力する。
正極性への極性切替時点に電圧低下開始信号と予
め設定された切替時初期電圧値とを出力制御回路
18へ出力するとともに、極性切替制御回路12
からの極性信号を取り込んで正極性溶接の時間積
算を行ないつつ、予め設定された電圧値の通常レ
ベル復帰時間(逆極性から正極性への切替時点よ
り設定時間)に達すると、通常の電圧値レベルに
復帰するように電圧上昇波形を出力制御回路18
へ出力する。
そして、出力制御回路18は、電流検出器9、
電圧検出器10およびワイヤ送給速度設定器17
からの信号を受けながら、溶接電圧および溶接電
流が電圧低減制御回路15および電流低減制御回
路16からの出力に従うように直流電源1の出力
を制御する。
電圧検出器10およびワイヤ送給速度設定器17
からの信号を受けながら、溶接電圧および溶接電
流が電圧低減制御回路15および電流低減制御回
路16からの出力に従うように直流電源1の出力
を制御する。
なお、溶接電圧と溶接電流との低下時間や目標
値、波形は、実験結果に基づき予め固定してもよ
いし、例えば、ワイヤ送給速度や切替周波数の関
数あるいはアーク再発生後の時間の関数として電
圧低減制御回路15および電流低減制御回路16
に設定し、自動制御するようにしてもよい。
値、波形は、実験結果に基づき予め固定してもよ
いし、例えば、ワイヤ送給速度や切替周波数の関
数あるいはアーク再発生後の時間の関数として電
圧低減制御回路15および電流低減制御回路16
に設定し、自動制御するようにしてもよい。
上述のような構成・動作を有する装置を使用す
ることにより、溶接ワイヤ3と母材5との間に印
加する直流電圧の極性を逆極性から正極性に切り
替えるに際し、この切替に先行して、電流低減制
御回路16により、逆極性での溶接電流の設定値
I0が通常溶接電流値よりも低く設定され、これに
より、正極性に切り替えると、出力制御回路18
により直流電源1の出力が制御されて、正極性へ
の切替時での溶接電流が低くなる。
ることにより、溶接ワイヤ3と母材5との間に印
加する直流電圧の極性を逆極性から正極性に切り
替えるに際し、この切替に先行して、電流低減制
御回路16により、逆極性での溶接電流の設定値
I0が通常溶接電流値よりも低く設定され、これに
より、正極性に切り替えると、出力制御回路18
により直流電源1の出力が制御されて、正極性へ
の切替時での溶接電流が低くなる。
すなわち、第2図bに示すように、逆極性から
正極性への切替時点から所定時間前に、正極性溶
接の前準備としてそれまでの電流値よりも電流を
低下させ始め〔第2図bのB2部参照〕、極性反転
直後の溶接電流I1が溶滴の増大を促進させない電
流値、即ち本来の正極性溶接時に流れるべき電流
値とほぼ同程度がそれ以下となるように〔第2図
bのC部参照〕直流電源1が出力制御する。
正極性への切替時点から所定時間前に、正極性溶
接の前準備としてそれまでの電流値よりも電流を
低下させ始め〔第2図bのB2部参照〕、極性反転
直後の溶接電流I1が溶滴の増大を促進させない電
流値、即ち本来の正極性溶接時に流れるべき電流
値とほぼ同程度がそれ以下となるように〔第2図
bのC部参照〕直流電源1が出力制御する。
なお、極性反転直前の電流設定値を低下させる
代わりに、図示しない電圧低減制御回路により電
圧設定値を低下させる制御を行なつてもよいし、
電流設定値および電圧設定値を同時に低下させる
制御を行なつてもよい〔第2図a,bのB1,B2
参照〕。
代わりに、図示しない電圧低減制御回路により電
圧設定値を低下させる制御を行なつてもよいし、
電流設定値および電圧設定値を同時に低下させる
制御を行なつてもよい〔第2図a,bのB1,B2
参照〕。
一方、本実施例のように、逆極性から正極性に
切り替わつた時点から所定時間に亘つて、電圧低
減制御回路15により本来の設定値よりも溶接電
圧の設定値を低く設定することによつても同様の
効果があり、また、電圧の代わりに電流または両
方の設定値を低く設定してもよい〔第3図a,b
のC,D部参照〕。さらに好ましい制御方法は、
極性切替の直前および直後に上述のような出力低
下制御を行なうことである〔第4図a,b参照〕。
切り替わつた時点から所定時間に亘つて、電圧低
減制御回路15により本来の設定値よりも溶接電
圧の設定値を低く設定することによつても同様の
効果があり、また、電圧の代わりに電流または両
方の設定値を低く設定してもよい〔第3図a,b
のC,D部参照〕。さらに好ましい制御方法は、
極性切替の直前および直後に上述のような出力低
下制御を行なうことである〔第4図a,b参照〕。
さて、ここで、第1図に示した装置を実際に用
いて、各種の波形制御に基づき溶接を行なつて得
られた実験結果を以下に示す。
いて、各種の波形制御に基づき溶接を行なつて得
られた実験結果を以下に示す。
切替前に電流低下制御を行なつた場合
母材の板厚1.2mm、ギヤツプ0.4mmの横向重ね
継手において、溶接ワイヤ径1.2mm、シールド
ガスCO2、ワイヤ送給速度4m/分、溶接速度
0.8m/分、極性比率(正極性比率)60%、切
替周波数50Hzにて溶接を行なつたところ、波形
制御を行なわない場合には、溶滴が大きく成長
しアークが不安定となりスパツタが多発するな
ど作業性不良が生じた。このときの短絡回数15
〜25回/秒と少なかつた。ところが、切替前に
電流低下の波形制御を行なうと〔第2図bの
B2部参照〕、溶滴の成長が抑制され短絡回数も
60回/秒前後となり、アークが安定化した。
継手において、溶接ワイヤ径1.2mm、シールド
ガスCO2、ワイヤ送給速度4m/分、溶接速度
0.8m/分、極性比率(正極性比率)60%、切
替周波数50Hzにて溶接を行なつたところ、波形
制御を行なわない場合には、溶滴が大きく成長
しアークが不安定となりスパツタが多発するな
ど作業性不良が生じた。このときの短絡回数15
〜25回/秒と少なかつた。ところが、切替前に
電流低下の波形制御を行なうと〔第2図bの
B2部参照〕、溶滴の成長が抑制され短絡回数も
60回/秒前後となり、アークが安定化した。
切替後に電圧低下制御を行なつた場合
母材の板厚1.2mm、ギヤツプ0.4mmの横向重ね
継手において、溶接ワイヤ径1.2mm、シールド
ガスCO2、ワイヤ送給速度6m/分、溶接速度
1.2m/分、極性比率50%、切替周波数100Hzに
て溶接を行なつたところ、波形制御を行なわな
い場合には、溶滴が大きく成長しアークが不安
定となりスパツタが多発するなど作業性不良が
生じたほか、ビードに細くくびれが生じた。こ
のときの短絡回数は20回/秒程度であつた。と
ころが、切替後に電圧低下の波形制御を行なう
と〔第3図aのD部参照〕、溶滴の成長が抑制
され短絡回数も50回/秒となり、アームが安定
化した、また、ビードも連続して良好な外観の
ものが得られた。
継手において、溶接ワイヤ径1.2mm、シールド
ガスCO2、ワイヤ送給速度6m/分、溶接速度
1.2m/分、極性比率50%、切替周波数100Hzに
て溶接を行なつたところ、波形制御を行なわな
い場合には、溶滴が大きく成長しアークが不安
定となりスパツタが多発するなど作業性不良が
生じたほか、ビードに細くくびれが生じた。こ
のときの短絡回数は20回/秒程度であつた。と
ころが、切替後に電圧低下の波形制御を行なう
と〔第3図aのD部参照〕、溶滴の成長が抑制
され短絡回数も50回/秒となり、アームが安定
化した、また、ビードも連続して良好な外観の
ものが得られた。
切替前に電流低下制御および切替後に電圧低
下制御を行なつた場合 母材の板厚1.6mm、ギヤツプ0.5mmの横向重ね
継手において、溶接ワイヤ径1.2mm、シールド
ガスCO2、ワイヤ送給速度9.5m/分、溶接速
度1.5m/分、極成比率70%、切替周波数300Hz
にて溶接を行なつたところ、波形制御を行なわ
ない場合には、溶滴が異常に大きく成長しアー
クが不安定となつて大粒のスパツタが多発し溶
接ビードが途切れたりくびれたり、さらにはス
タビング現象が発生した。このときの短絡回数
は10回/秒程度であつた。ところが、切替前に
電流低下、切替後に電圧低下の波形制御を行な
うと〔第2図bのB2部および第3図aのD部
参照〕、溶滴の成長が抑制され短絡回数も40〜
45回/秒となり、アークが安定化し大粒のスパ
ツタも減少した。そして、連続して安定したビ
ードを得ることができた。
下制御を行なつた場合 母材の板厚1.6mm、ギヤツプ0.5mmの横向重ね
継手において、溶接ワイヤ径1.2mm、シールド
ガスCO2、ワイヤ送給速度9.5m/分、溶接速
度1.5m/分、極成比率70%、切替周波数300Hz
にて溶接を行なつたところ、波形制御を行なわ
ない場合には、溶滴が異常に大きく成長しアー
クが不安定となつて大粒のスパツタが多発し溶
接ビードが途切れたりくびれたり、さらにはス
タビング現象が発生した。このときの短絡回数
は10回/秒程度であつた。ところが、切替前に
電流低下、切替後に電圧低下の波形制御を行な
うと〔第2図bのB2部および第3図aのD部
参照〕、溶滴の成長が抑制され短絡回数も40〜
45回/秒となり、アークが安定化し大粒のスパ
ツタも減少した。そして、連続して安定したビ
ードを得ることができた。
なお、上述の溶接例は、ソリツドワイヤを用い
たCO2交流アーク溶接の場合について説明してい
るが、Ar−CO2混合ガスシールド交流溶接や複
合ワイヤを用いたノンガスシールド交流溶接など
にも適用できる。
たCO2交流アーク溶接の場合について説明してい
るが、Ar−CO2混合ガスシールド交流溶接や複
合ワイヤを用いたノンガスシールド交流溶接など
にも適用できる。
[発明の効果]
以上詳述したように、本発明の両極性アーク溶
接の制御方法によれば、消耗電極と母材との間に
印加する直流電圧の極性を逆極性から正極性に切
り替えるに際し、切替の直前と直後のうち少なく
とも一方にて溶接電流もしくは溶接電圧のうち少
なくとも一方の設定値を所定期間低下させるよう
にしたので、極性切替時に消耗電極を燃え上がり
や溶滴の異常成長が抑制され、その結果、短絡回
数の減少および不規則化が防止され、交流アーク
の安定化および高速溶接が実現される。これによ
り、極性切替に起因する作業性不良が解消され、
交流溶接のメリツトを最大限に発揮できる効果が
得られる。
接の制御方法によれば、消耗電極と母材との間に
印加する直流電圧の極性を逆極性から正極性に切
り替えるに際し、切替の直前と直後のうち少なく
とも一方にて溶接電流もしくは溶接電圧のうち少
なくとも一方の設定値を所定期間低下させるよう
にしたので、極性切替時に消耗電極を燃え上がり
や溶滴の異常成長が抑制され、その結果、短絡回
数の減少および不規則化が防止され、交流アーク
の安定化および高速溶接が実現される。これによ
り、極性切替に起因する作業性不良が解消され、
交流溶接のメリツトを最大限に発揮できる効果が
得られる。
第1,2図は本発明の一実施例としての両極性
アーク溶接の制御方法を示すもので、第1図は本
方法の適用を受けた両極性アーク溶接の制御装置
を示す全体構成図、第2図a,b、第3図a,b
および第4図a,bはいずれも上記実施例の装置
による波形制御を行なつた際の電圧波形および電
流波形を示すグラフであり、第5図a,bはそれ
ぞれ従来の波形制御を行なつた際の電圧波形およ
び電流波形を示すグラフである。 1……直流電源、2……インバータ回路、3…
…溶接ワイヤ(消耗電極)、4……アーク、5…
…母材、6……ワイヤ送給モータ、7……ワイヤ
リール、8……リアクトル、9……電流検出器、
10……電圧検出器、11……トランジスタドラ
イバ、12……極性切替制御回路、13……通電
時間設定回路、14……極性比率設定器、15…
…電圧低減制御回路、16……電流低減制御回
路、17……ワイヤ送給速度設定器、18……出
力制御回路、Tr1〜Tr4……パワートランジスタ。
アーク溶接の制御方法を示すもので、第1図は本
方法の適用を受けた両極性アーク溶接の制御装置
を示す全体構成図、第2図a,b、第3図a,b
および第4図a,bはいずれも上記実施例の装置
による波形制御を行なつた際の電圧波形および電
流波形を示すグラフであり、第5図a,bはそれ
ぞれ従来の波形制御を行なつた際の電圧波形およ
び電流波形を示すグラフである。 1……直流電源、2……インバータ回路、3…
…溶接ワイヤ(消耗電極)、4……アーク、5…
…母材、6……ワイヤ送給モータ、7……ワイヤ
リール、8……リアクトル、9……電流検出器、
10……電圧検出器、11……トランジスタドラ
イバ、12……極性切替制御回路、13……通電
時間設定回路、14……極性比率設定器、15…
…電圧低減制御回路、16……電流低減制御回
路、17……ワイヤ送給速度設定器、18……出
力制御回路、Tr1〜Tr4……パワートランジスタ。
Claims (1)
- 1 消耗電極と母材との間に印加する直流電圧の
極性をアーク発生中交互に繰り返して溶接する両
極性アーク溶接の制御方法において、上記の消耗
電極と母材との間に印加する直流電圧の極性を逆
極性から正極性に切り替えるに際し、切替の直前
と直後のうち少なくとも一方にて溶接電流もしく
は溶接電圧のうち少なくとも一方の設定値を所定
期間低下させることを特徴とする両極性アーク溶
接の制御方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3854288A JPH01215468A (ja) | 1988-02-23 | 1988-02-23 | 両極性アーク溶接の制御方法 |
| DE3816238A DE3816238A1 (de) | 1987-05-12 | 1988-05-11 | Stromversorgungssystem zur abschmelzelektroden-lichtbogenschweissung und verfahren zum steuern desselben |
| KR1019880005472A KR910004997B1 (ko) | 1987-05-12 | 1988-05-11 | 소모전극식 아크용접용 전원시스템 |
| US07/192,622 US4877941A (en) | 1987-05-12 | 1988-05-11 | Power supply system for consumable electrode arc welding and method of controlling the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3854288A JPH01215468A (ja) | 1988-02-23 | 1988-02-23 | 両極性アーク溶接の制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01215468A JPH01215468A (ja) | 1989-08-29 |
| JPH0464794B2 true JPH0464794B2 (ja) | 1992-10-16 |
Family
ID=12528175
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3854288A Granted JPH01215468A (ja) | 1987-05-12 | 1988-02-23 | 両極性アーク溶接の制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01215468A (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5820947A (ja) * | 1981-07-29 | 1983-02-07 | Mayekawa Mfg Co Ltd | 誘導発電機の駆動用内燃機関の始動装置 |
| JPS58209474A (ja) * | 1982-05-27 | 1983-12-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ア−ク溶接機 |
-
1988
- 1988-02-23 JP JP3854288A patent/JPH01215468A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01215468A (ja) | 1989-08-29 |
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