JPH0465103B2 - - Google Patents
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- JPH0465103B2 JPH0465103B2 JP58031523A JP3152383A JPH0465103B2 JP H0465103 B2 JPH0465103 B2 JP H0465103B2 JP 58031523 A JP58031523 A JP 58031523A JP 3152383 A JP3152383 A JP 3152383A JP H0465103 B2 JPH0465103 B2 JP H0465103B2
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- JP
- Japan
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- anhydride
- weight
- acid
- polyester resin
- polycarbonate resin
- Prior art date
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明はポリエステル樹脂とポリカーボネート
樹脂との安定化された組成物に関するものであ
り、更に詳しくは組成物製造におけるストランド
切れがなく、かつ透明性の優れた成形品を与える
熱可塑性樹脂組成物に関する。 ポリエチレンテレフタレートは透明性、表面光
沢、ガスバリヤー性、保香性、耐薬品性等の優れ
た特性を有し、非常にガラスに近い外観を有する
ことから、食品用、化粧品用、医療用等の容器や
フイルム等に多用されている。しかしながら、そ
の構造上、結晶性が大で、しかも結晶化温度が高
いため、パイプ、ロツド、シート等の成形物に成
形した場合、耐衝撃性、引張強度、剛性、耐熱性
等が劣り、充分満足する実用性能が得られない欠
点を有している。したがつて、ブロー成形などに
より高倍率の延伸を行う方法でこれ等の物性不足
を補つているのが実状である。 ところで、成形品の形状によつては局部的に低
延伸倍率の箇所を生じたり、本質的に耐熱性が不
足しているため使用中に著しい変形を生ずる等の
欠点を有しており、使用条件に著しい制約があつ
た。従来、ポリエチレンテレフタレートの欠点を
解決するため透明性、耐熱性、耐衝撃性、引張強
度などの優れた非晶性ポリマーであるポリカーボ
ネート樹脂をブレンドした組成物も特開昭52−
111956号公報により公知である。しかしながら、
酸無水物の配合により該組成物から得られた成形
品はポリエチレンテレフタレートとポリカーボネ
ート樹脂の優れた特長である透明性が損われるほ
か、組成物製造時にストランド切れを生じ易い等
の欠点を有している。 本発明者等はポリエチレンテレフタレートやポ
リカーボネート樹脂の持つ優れた透明性を極力保
持しつつポリエチレンテレフタレートの上記欠点
を解決するべく鋭意研究の結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明はエチレンテレフタレート
繰返し単位を主体とするポリエステル樹脂(A)とポ
リカーボネート樹脂(B)およびカルボン酸またはそ
の無水物(C)を必須成分とする熱可塑性樹脂組成物
であつて、成分(A)と成分(B)との比が(A):(B)=30〜
95:70〜5重量比であり、かつ成分(C)が成分(A)と
成分(B)の合計100重量部に対し0.005重量部以上
0.05重量部未満であることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物である。 本発明による組成物は溶融状態における安定性
がすぐれ、かつ加工性、物理的、機械的性質等の
すぐれた成形用熱可塑性樹脂組成物を提供するこ
とができる。特に組成物のチツプ化における押出
成形時のストランド切れが防止できること、得ら
れた成形品の透明性がすぐれることは工業化にお
ける大きな利点である。 本発明において用いられるカルボン酸またはそ
の無水物の作用は十分に解明されていないが、溶
融状態におけるポリエステル樹脂の分解を抑制す
るためと考えられる。しかしながら、極めて少量
の添加で顕著な効果を発揮することはいずれにし
ても全く驚いたことである。 本発明において用いられるポリエステル樹脂と
しては、エチレンテレフタレート繰返し単位を主
体としたポリエステル樹脂であり、ポリエチレン
テレフタレートのみならず、酸成分としてイソフ
タル酸、p−オキシ安息香酸、ジフエニルメタン
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタ
レンジカルボン酸等、あるいはグリコール成分と
してプロピレングリコール、テトラメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、ビスフエノールA等を共重
合したエチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂が挙げられる。共重合ポリエステルの具体例と
してはポリエチレンテレフタレート・イソフタレ
ート、ポリエチレンテレフタレート・アジペー
ト、ポリエチレンテレフタレート・セバケート、
ポリエチレンテレフタレート・ベチレンテレフタ
レート等が例示される。また成形性を損わない範
囲内で3官能性以上のエステル形成性成分を共重
合したものであつてもよい。しかし、エチレンテ
レフタレート繰返し単位が70モル%以上が好まし
く、更には85モル%以上のポリエステル樹脂が特
に好ましい。 また、ポリエチレンテレフタレートと他のポリ
エステルとのブレンドにより全体としてエチレン
テレフタレートが主体となる複数のポリエステル
樹脂の混合物であつてもよい。該ポリエステル樹
脂はフエノール/テトラクロロエタン(6/4重
量比)中30℃で求めた固有粘度が通常0.4以上、
更には0.5以上であることが特に好ましく、融点
は200℃以上、特に240℃以上のものが好ましい。
また、該ポリエステル樹脂はカルボキシル基含量
が通常40当量/トン以下であり、特に好ましくは
30当量/トン以下である。 また、本発明において用いられるポリカーボネ
ート樹脂としては、4,4′−ジオキシジアリール
アルカン系ポリカーボネート樹脂であり、特に
4,4′−ジオキシジフエニル−2,2−プロパン
(通称ビスフエノールA)のポリカーボネートが
特に好ましい。該ポリカーボネート樹脂は任意の
方法によつて製造されるが、ホスゲン法またはエ
ステル交換法によつて製造されたものが好まし
い。たとえば4,4′−ジオキシジフエニル−2,
2−プロパンのポリカーボネート樹脂は4,4′−
ジオキシジフエニル−2,2−プロパンをジオキ
シ化合物として使用し、苛性アルカリ水溶液およ
び溶剤存在下にホスゲンを吹込んで製造するホス
ゲン法、または4,4′−ジオキシジフエニル−
2,2−プロパンと炭酸ジエステルとを触媒存在
下にエステル交換させて製造するエステル交換法
によつて製造される。なお、ポリカーボネート樹
脂の分子量は通常15000程度以上であることが好
ましい。 上記ポリエステル樹脂とポリカーボネート樹脂
との混合割合はポリエステル樹脂30〜95重量%、
ポリカーボネート樹脂70〜5重量%の割合であ
る。この範囲において、ポリエステル樹脂単独系
より熱安定性や寸法安定性にすぐれ、かつ機械的
特性にすぐれた成形品を得ることができる。 ポリカーボネート樹脂が5重量%未満では成形
品が熱変形し易く、寸法安定性、耐衝撃性も劣る
欠点を生じる。一方70重量%を越えるとポリエス
テル樹脂のすぐれた物理的、機械的性質が失わ
れ、特に剛性率の低下が著しい。特に好ましい配
合割合はポリエステル樹脂35〜80重量%、ポリカ
ーボネート樹脂20〜65重量%である。 本発明においては、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂に加えてカルボン酸またはその無
水物を配合することが重要である。用いられるカ
ルボン酸またはその無水物としては、ステアリン
酸、テレフタール酸のような脂肪族または芳香族
のカルボン酸であつてもよいが、通常酸無水物が
好ましい。酸無水物の具体例としてはカプロン酸
無水物、ラウリン酸無水物、ステアリン酸無水
物、無水安息香酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水フタル酸、1,8−無水ナフタル酸、無水ト
リメリツト酸、無水ピロメリツト酸、シクロペン
タンテトラカルボン酸無水物、グリセリントリメ
リツト酸無水物、エチレングリコールビストリメ
リツト酸無水物、ベンゾフエノンテトラカルボン
酸ジ無水物、無水n−ドデシルコハク酸、無水マ
レイン酸、無水フマル酸のような脂肪族または芳
香族のカルボン酸の無水物、ポリセバシン酸無水
物、ポリテレフタル酸無水物のようなポリカルボ
ン酸無水物、トリメリツト酸無水物と脂肪族モノ
カルボンとの酸無水物等が例示される。特に好ま
しい酸無水物は無水ピロメリツト酸のような分子
中に少くとも4個のカルボン酸基を有するカルボ
ン酸の無水物である。該カルボン酸またはその無
水物の配合量はポリエステル樹脂とポリカーボネ
ート樹脂の合計100重量部に対し、通常0.005〜
0.05重量部である。その配合量が0.005重量部未
満ではポリエステル樹脂の分解抑制効果が不十分
となり、成形品の透明性を損なうほか対衝撃性の
改良効果も得られなくなる。 一方、0.05重量部以上ではチツプ化におけるス
トランド切れが多発するほか、透明性も低下する
欠点を生じる。 上記両樹脂やカルボン酸またはその無水物の混
合方法としては、たとえばポリエステルの重合終
了の前後に溶融状態のポリエステル樹脂にカルボ
ン酸および/またはその無水物を添加し、均一に
混合した後に粉末状、ペレツト状または溶融状態
のポリカーボネート樹脂を添加して溶融混合する
方法、ポリエステル樹脂とポリカーボネート樹脂
をそれぞれ粉末状またはペレツト状で混合し、更
にこれにカルボン酸および/または酸無水物を添
加した後、溶融混合する方法等が適当であるが、
これらに限定されてされるものではない。いずれ
の混合方法による場合であつてもポリエステル樹
脂とカルボン酸および/または酸無水物の接触す
る温度は通常270〜290℃であり、好ましくは275
〜285℃の範囲である。また、ポリエステル樹脂
とポリカーボネート樹脂の溶融混練時間は通常1
〜20分であり、好ましくは2〜10分とし、溶融混
練機から速やかに押出し、ペレツト状に成形する
かまたは混練機からそのまま直接射出成形機や押
出成形機に送り込むことが好ましい。 また本発明の組成物には、更に必要に応じて各
種充填剤、たとえば金属粉、珪そう土、炭酸カル
シウム、カオリン、ワラストナイト、タルク、ク
レー、マイカ、ガラス粉、中空シリカ、発泡シリ
カ、ガラスビーズ、カーボンブラツク、木粉等の
粉末または粒状充填剤、ガラス繊維、炭素繊維、
アラミド繊維、ウイスカー、金属炭化物繊維のよ
うな繊維状強化剤、熱安定剤、光安定剤のような
安定剤、着色剤、難燃剤、結晶化核剤、潤滑剤、
離型剤、多官能性架橋剤、ゴム状補強剤、他の熱
可塑性樹脂等を添加することもできる。 以下、実施例によつて本発明を説明するが、実
施例中の部はいずれも重量部を意味する。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレート(η=0.6、カル
ボキシル基含量25当量/トン)(以下PETと略
記)とポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社ビ
スフエノールAのポリカーボネート分子量24000)
(以下PCと略記)をそれぞれ130℃、2mmHgにて
19時間減圧乾燥した。こうして乾燥したPET60
部とPC40部に対し無水ピロメリツト酸(半井化
学薬品社、Extra Pure Reagent)を第1表に示
す割合で添加し、十分混合した。 その後、混合物を中央機械製作所製押出機
(VSK−40)にて、ダルメージスクリユーを使用
し、シリンダー温度280℃、シリンダ内の平均滞
留時間約2分として溶融混練し、直径3mmのモノ
フイラメント状に押出した。ストランドの形状は
良好であり、水中で急冷した後切断してペレツト
を得た。 かくして得たペレツトを130℃、2mmHgの減圧
下で15時間乾燥した後、日精樹脂工業社射出成型
機(FS−75)を用いて、金型温度30℃とし、
ASTM D−638(厚さ1/8インチ)用引張試験片
を成形した。得られた試験片の透明度と霞度(曇
価)は、東洋精機製作所製HAZEMETER−Sを
用い、JIS K−6714−1977に準拠して測定し、第
1表に示す結果を得た。 なお、比較例としてPET単独成形品および
PETとPCの2者混合成形品、無水ピロメツト酸
を多量に配合した場合の比較例デートも示した。
その際ストランドの得られない場合は塊りを粉砕
して成形に供した。
樹脂との安定化された組成物に関するものであ
り、更に詳しくは組成物製造におけるストランド
切れがなく、かつ透明性の優れた成形品を与える
熱可塑性樹脂組成物に関する。 ポリエチレンテレフタレートは透明性、表面光
沢、ガスバリヤー性、保香性、耐薬品性等の優れ
た特性を有し、非常にガラスに近い外観を有する
ことから、食品用、化粧品用、医療用等の容器や
フイルム等に多用されている。しかしながら、そ
の構造上、結晶性が大で、しかも結晶化温度が高
いため、パイプ、ロツド、シート等の成形物に成
形した場合、耐衝撃性、引張強度、剛性、耐熱性
等が劣り、充分満足する実用性能が得られない欠
点を有している。したがつて、ブロー成形などに
より高倍率の延伸を行う方法でこれ等の物性不足
を補つているのが実状である。 ところで、成形品の形状によつては局部的に低
延伸倍率の箇所を生じたり、本質的に耐熱性が不
足しているため使用中に著しい変形を生ずる等の
欠点を有しており、使用条件に著しい制約があつ
た。従来、ポリエチレンテレフタレートの欠点を
解決するため透明性、耐熱性、耐衝撃性、引張強
度などの優れた非晶性ポリマーであるポリカーボ
ネート樹脂をブレンドした組成物も特開昭52−
111956号公報により公知である。しかしながら、
酸無水物の配合により該組成物から得られた成形
品はポリエチレンテレフタレートとポリカーボネ
ート樹脂の優れた特長である透明性が損われるほ
か、組成物製造時にストランド切れを生じ易い等
の欠点を有している。 本発明者等はポリエチレンテレフタレートやポ
リカーボネート樹脂の持つ優れた透明性を極力保
持しつつポリエチレンテレフタレートの上記欠点
を解決するべく鋭意研究の結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明はエチレンテレフタレート
繰返し単位を主体とするポリエステル樹脂(A)とポ
リカーボネート樹脂(B)およびカルボン酸またはそ
の無水物(C)を必須成分とする熱可塑性樹脂組成物
であつて、成分(A)と成分(B)との比が(A):(B)=30〜
95:70〜5重量比であり、かつ成分(C)が成分(A)と
成分(B)の合計100重量部に対し0.005重量部以上
0.05重量部未満であることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物である。 本発明による組成物は溶融状態における安定性
がすぐれ、かつ加工性、物理的、機械的性質等の
すぐれた成形用熱可塑性樹脂組成物を提供するこ
とができる。特に組成物のチツプ化における押出
成形時のストランド切れが防止できること、得ら
れた成形品の透明性がすぐれることは工業化にお
ける大きな利点である。 本発明において用いられるカルボン酸またはそ
の無水物の作用は十分に解明されていないが、溶
融状態におけるポリエステル樹脂の分解を抑制す
るためと考えられる。しかしながら、極めて少量
の添加で顕著な効果を発揮することはいずれにし
ても全く驚いたことである。 本発明において用いられるポリエステル樹脂と
しては、エチレンテレフタレート繰返し単位を主
体としたポリエステル樹脂であり、ポリエチレン
テレフタレートのみならず、酸成分としてイソフ
タル酸、p−オキシ安息香酸、ジフエニルメタン
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタ
レンジカルボン酸等、あるいはグリコール成分と
してプロピレングリコール、テトラメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、ビスフエノールA等を共重
合したエチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂が挙げられる。共重合ポリエステルの具体例と
してはポリエチレンテレフタレート・イソフタレ
ート、ポリエチレンテレフタレート・アジペー
ト、ポリエチレンテレフタレート・セバケート、
ポリエチレンテレフタレート・ベチレンテレフタ
レート等が例示される。また成形性を損わない範
囲内で3官能性以上のエステル形成性成分を共重
合したものであつてもよい。しかし、エチレンテ
レフタレート繰返し単位が70モル%以上が好まし
く、更には85モル%以上のポリエステル樹脂が特
に好ましい。 また、ポリエチレンテレフタレートと他のポリ
エステルとのブレンドにより全体としてエチレン
テレフタレートが主体となる複数のポリエステル
樹脂の混合物であつてもよい。該ポリエステル樹
脂はフエノール/テトラクロロエタン(6/4重
量比)中30℃で求めた固有粘度が通常0.4以上、
更には0.5以上であることが特に好ましく、融点
は200℃以上、特に240℃以上のものが好ましい。
また、該ポリエステル樹脂はカルボキシル基含量
が通常40当量/トン以下であり、特に好ましくは
30当量/トン以下である。 また、本発明において用いられるポリカーボネ
ート樹脂としては、4,4′−ジオキシジアリール
アルカン系ポリカーボネート樹脂であり、特に
4,4′−ジオキシジフエニル−2,2−プロパン
(通称ビスフエノールA)のポリカーボネートが
特に好ましい。該ポリカーボネート樹脂は任意の
方法によつて製造されるが、ホスゲン法またはエ
ステル交換法によつて製造されたものが好まし
い。たとえば4,4′−ジオキシジフエニル−2,
2−プロパンのポリカーボネート樹脂は4,4′−
ジオキシジフエニル−2,2−プロパンをジオキ
シ化合物として使用し、苛性アルカリ水溶液およ
び溶剤存在下にホスゲンを吹込んで製造するホス
ゲン法、または4,4′−ジオキシジフエニル−
2,2−プロパンと炭酸ジエステルとを触媒存在
下にエステル交換させて製造するエステル交換法
によつて製造される。なお、ポリカーボネート樹
脂の分子量は通常15000程度以上であることが好
ましい。 上記ポリエステル樹脂とポリカーボネート樹脂
との混合割合はポリエステル樹脂30〜95重量%、
ポリカーボネート樹脂70〜5重量%の割合であ
る。この範囲において、ポリエステル樹脂単独系
より熱安定性や寸法安定性にすぐれ、かつ機械的
特性にすぐれた成形品を得ることができる。 ポリカーボネート樹脂が5重量%未満では成形
品が熱変形し易く、寸法安定性、耐衝撃性も劣る
欠点を生じる。一方70重量%を越えるとポリエス
テル樹脂のすぐれた物理的、機械的性質が失わ
れ、特に剛性率の低下が著しい。特に好ましい配
合割合はポリエステル樹脂35〜80重量%、ポリカ
ーボネート樹脂20〜65重量%である。 本発明においては、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂に加えてカルボン酸またはその無
水物を配合することが重要である。用いられるカ
ルボン酸またはその無水物としては、ステアリン
酸、テレフタール酸のような脂肪族または芳香族
のカルボン酸であつてもよいが、通常酸無水物が
好ましい。酸無水物の具体例としてはカプロン酸
無水物、ラウリン酸無水物、ステアリン酸無水
物、無水安息香酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水フタル酸、1,8−無水ナフタル酸、無水ト
リメリツト酸、無水ピロメリツト酸、シクロペン
タンテトラカルボン酸無水物、グリセリントリメ
リツト酸無水物、エチレングリコールビストリメ
リツト酸無水物、ベンゾフエノンテトラカルボン
酸ジ無水物、無水n−ドデシルコハク酸、無水マ
レイン酸、無水フマル酸のような脂肪族または芳
香族のカルボン酸の無水物、ポリセバシン酸無水
物、ポリテレフタル酸無水物のようなポリカルボ
ン酸無水物、トリメリツト酸無水物と脂肪族モノ
カルボンとの酸無水物等が例示される。特に好ま
しい酸無水物は無水ピロメリツト酸のような分子
中に少くとも4個のカルボン酸基を有するカルボ
ン酸の無水物である。該カルボン酸またはその無
水物の配合量はポリエステル樹脂とポリカーボネ
ート樹脂の合計100重量部に対し、通常0.005〜
0.05重量部である。その配合量が0.005重量部未
満ではポリエステル樹脂の分解抑制効果が不十分
となり、成形品の透明性を損なうほか対衝撃性の
改良効果も得られなくなる。 一方、0.05重量部以上ではチツプ化におけるス
トランド切れが多発するほか、透明性も低下する
欠点を生じる。 上記両樹脂やカルボン酸またはその無水物の混
合方法としては、たとえばポリエステルの重合終
了の前後に溶融状態のポリエステル樹脂にカルボ
ン酸および/またはその無水物を添加し、均一に
混合した後に粉末状、ペレツト状または溶融状態
のポリカーボネート樹脂を添加して溶融混合する
方法、ポリエステル樹脂とポリカーボネート樹脂
をそれぞれ粉末状またはペレツト状で混合し、更
にこれにカルボン酸および/または酸無水物を添
加した後、溶融混合する方法等が適当であるが、
これらに限定されてされるものではない。いずれ
の混合方法による場合であつてもポリエステル樹
脂とカルボン酸および/または酸無水物の接触す
る温度は通常270〜290℃であり、好ましくは275
〜285℃の範囲である。また、ポリエステル樹脂
とポリカーボネート樹脂の溶融混練時間は通常1
〜20分であり、好ましくは2〜10分とし、溶融混
練機から速やかに押出し、ペレツト状に成形する
かまたは混練機からそのまま直接射出成形機や押
出成形機に送り込むことが好ましい。 また本発明の組成物には、更に必要に応じて各
種充填剤、たとえば金属粉、珪そう土、炭酸カル
シウム、カオリン、ワラストナイト、タルク、ク
レー、マイカ、ガラス粉、中空シリカ、発泡シリ
カ、ガラスビーズ、カーボンブラツク、木粉等の
粉末または粒状充填剤、ガラス繊維、炭素繊維、
アラミド繊維、ウイスカー、金属炭化物繊維のよ
うな繊維状強化剤、熱安定剤、光安定剤のような
安定剤、着色剤、難燃剤、結晶化核剤、潤滑剤、
離型剤、多官能性架橋剤、ゴム状補強剤、他の熱
可塑性樹脂等を添加することもできる。 以下、実施例によつて本発明を説明するが、実
施例中の部はいずれも重量部を意味する。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレート(η=0.6、カル
ボキシル基含量25当量/トン)(以下PETと略
記)とポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社ビ
スフエノールAのポリカーボネート分子量24000)
(以下PCと略記)をそれぞれ130℃、2mmHgにて
19時間減圧乾燥した。こうして乾燥したPET60
部とPC40部に対し無水ピロメリツト酸(半井化
学薬品社、Extra Pure Reagent)を第1表に示
す割合で添加し、十分混合した。 その後、混合物を中央機械製作所製押出機
(VSK−40)にて、ダルメージスクリユーを使用
し、シリンダー温度280℃、シリンダ内の平均滞
留時間約2分として溶融混練し、直径3mmのモノ
フイラメント状に押出した。ストランドの形状は
良好であり、水中で急冷した後切断してペレツト
を得た。 かくして得たペレツトを130℃、2mmHgの減圧
下で15時間乾燥した後、日精樹脂工業社射出成型
機(FS−75)を用いて、金型温度30℃とし、
ASTM D−638(厚さ1/8インチ)用引張試験片
を成形した。得られた試験片の透明度と霞度(曇
価)は、東洋精機製作所製HAZEMETER−Sを
用い、JIS K−6714−1977に準拠して測定し、第
1表に示す結果を得た。 なお、比較例としてPET単独成形品および
PETとPCの2者混合成形品、無水ピロメツト酸
を多量に配合した場合の比較例デートも示した。
その際ストランドの得られない場合は塊りを粉砕
して成形に供した。
【表】
その結果、本発明による組成物は操業性もよ
く、かつ透明度が70%以上、曇価が70%以下の透
明性のすぐれた成形品が得られた。 実施例 2 PCの分子量を変え、かつ無水ピロメリツト酸
添加量を0.03PHRとする以外は実施例1と同条
件にて溶融押出しと射出成形し、得られた成形品
の耐衝撃性、透明性、熱変形温度(ASTM
D648、荷重4.6Kg/cm2)を測定し、結果を第2表
に示した。
く、かつ透明度が70%以上、曇価が70%以下の透
明性のすぐれた成形品が得られた。 実施例 2 PCの分子量を変え、かつ無水ピロメリツト酸
添加量を0.03PHRとする以外は実施例1と同条
件にて溶融押出しと射出成形し、得られた成形品
の耐衝撃性、透明性、熱変形温度(ASTM
D648、荷重4.6Kg/cm2)を測定し、結果を第2表
に示した。
【表】
その結果、本発明による組成物がすぐれた耐衝
撃性と熱変形温度を示した。 実施例 3 PETとPCの組成比を変化する以外は実施例1
と同条件にて溶融押出しおよび射出成形し、得ら
れた成形品の特性を評価した。その結果を第3表
に示した。
撃性と熱変形温度を示した。 実施例 3 PETとPCの組成比を変化する以外は実施例1
と同条件にて溶融押出しおよび射出成形し、得ら
れた成形品の特性を評価した。その結果を第3表
に示した。
【表】
本発明による組成物が操業性もよく、しかも耐
衝撃性、熱変形温度、引張弾性率等の物性のバラ
ンスしたすぐれた成形品を与えた。 PCが過少の場合耐衝撃性、熱変形温度が不十
分であり、また過多の場合剛性が低下する欠点を
生じる。 実施例 4 実施例1で使用したPETとPCの60/40重量比
100部に無水ピロメリツト酸0.03部を加え、実施
例1と同様にして厚さ3mm、縦100mm、横100mmの
平板をフイルムゲートで射出成形した。また
PET単独についても同様にして平板を成形した。 得られた平板について、23℃にて落球衝撃試験
を行い、第4表に示す結果を得た。
衝撃性、熱変形温度、引張弾性率等の物性のバラ
ンスしたすぐれた成形品を与えた。 PCが過少の場合耐衝撃性、熱変形温度が不十
分であり、また過多の場合剛性が低下する欠点を
生じる。 実施例 4 実施例1で使用したPETとPCの60/40重量比
100部に無水ピロメリツト酸0.03部を加え、実施
例1と同様にして厚さ3mm、縦100mm、横100mmの
平板をフイルムゲートで射出成形した。また
PET単独についても同様にして平板を成形した。 得られた平板について、23℃にて落球衝撃試験
を行い、第4表に示す結果を得た。
【表】
落球衝撃強度試験法
一辺の長さが80mmの正方形で、深さ35.5mmの穴
のあいた固定板上に、試料を固定板と同じ形の穴
のあいた厚3mmのゴム板と鉄板ではさみ、全体を
4本のボルトで固定した。一方5cm間隔に高さが
変えられる球支持ピン上に所定重量の球を置いた
球支持ガイドを試料上にのせた。球支持ピンを引
き抜くと、球が落下し、試料中央部に衝撃を与え
る。5cm、10cm……と5cm間隔に高さを変えて、
落球を繰り返し、試料に初めて裂け目が生じる高
さをもつて、落球衝撃高さとした。 そして、次式で落球衝撃強度を計算した。 落球衝撃強度(Kg・cm)=球の重量(Kg)×落球衝
撃高さ(cm) 測定は5回行ない、その平均値で表示した。 実施例 5 実施例4で作成した平板2種につき、100℃沸
水処理による透明度の経時変化を測定し、結果を
第5表に示した。
のあいた固定板上に、試料を固定板と同じ形の穴
のあいた厚3mmのゴム板と鉄板ではさみ、全体を
4本のボルトで固定した。一方5cm間隔に高さが
変えられる球支持ピン上に所定重量の球を置いた
球支持ガイドを試料上にのせた。球支持ピンを引
き抜くと、球が落下し、試料中央部に衝撃を与え
る。5cm、10cm……と5cm間隔に高さを変えて、
落球を繰り返し、試料に初めて裂け目が生じる高
さをもつて、落球衝撃高さとした。 そして、次式で落球衝撃強度を計算した。 落球衝撃強度(Kg・cm)=球の重量(Kg)×落球衝
撃高さ(cm) 測定は5回行ない、その平均値で表示した。 実施例 5 実施例4で作成した平板2種につき、100℃沸
水処理による透明度の経時変化を測定し、結果を
第5表に示した。
【表】
本発明品の透明性は、100℃の沸水処理を施し
ても、半透明性は長く維持され、PETの如く急
激に失透することはない。 実施例 6 分子量22000のPCを使用し、無水ピロメリツト
酸を0.03PHR添加する以外は実施例2と同条件
にて溶融押出しおよび射出成形し、ASTM D−
638(厚さ1/8インチ)用引張試験片を得た。 得られた引張試験片を100℃のオーブン中で2
時間熱処理して長さ方向の寸法変化率を測定し、
第6表に示す結果を得た。なお、比較例として
PET単独の試験片も成形し、比較テストした。
ても、半透明性は長く維持され、PETの如く急
激に失透することはない。 実施例 6 分子量22000のPCを使用し、無水ピロメリツト
酸を0.03PHR添加する以外は実施例2と同条件
にて溶融押出しおよび射出成形し、ASTM D−
638(厚さ1/8インチ)用引張試験片を得た。 得られた引張試験片を100℃のオーブン中で2
時間熱処理して長さ方向の寸法変化率を測定し、
第6表に示す結果を得た。なお、比較例として
PET単独の試験片も成形し、比較テストした。
【表】
本発明の組成物より得られた成形品は、後収縮
が極めて小さいため、成形品を100℃付近で使用
しても変形(そり)し難いことが明らかである。
が極めて小さいため、成形品を100℃付近で使用
しても変形(そり)し難いことが明らかである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エチレンテレフタレート繰返し単位を主体と
するポリエステル樹脂(A)とポリカーボネート樹脂
(B)およびカルボン酸またはその無水物(C)を必須成
分とする熱可塑性樹脂組成物であつて、成分(A)と
成分(B)との比が(A):(B)=30〜95:70〜5重量比で
あり、かつ成分(C)が成分(A)と成分(B)の合計100重
量部に対し0.005重量部以上0.05重量部未満であ
ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 2 カルボン酸またはその無水物がポリカルボン
酸無水物である特許請求の範囲第1項記載の熱可
塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3152383A JPS59157146A (ja) | 1983-02-26 | 1983-02-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3152383A JPS59157146A (ja) | 1983-02-26 | 1983-02-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59157146A JPS59157146A (ja) | 1984-09-06 |
| JPH0465103B2 true JPH0465103B2 (ja) | 1992-10-19 |
Family
ID=12333545
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3152383A Granted JPS59157146A (ja) | 1983-02-26 | 1983-02-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59157146A (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61168656A (ja) * | 1985-01-23 | 1986-07-30 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリカ−ボネ−ト樹脂組成物 |
| JPH0321664A (ja) * | 1989-06-19 | 1991-01-30 | Teijin Chem Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
| JP2774172B2 (ja) * | 1990-02-14 | 1998-07-09 | 帝人化成株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物 |
| JP2550852Y2 (ja) * | 1991-08-21 | 1997-10-15 | いすゞ自動車株式会社 | 断熱ピストン |
| IT1283590B1 (it) * | 1996-04-12 | 1998-04-22 | Sinco Eng Spa | Resine poliesteri aventi migliorate proprieta' reologiche (mg-18) |
| JP3911228B2 (ja) * | 2002-10-23 | 2007-05-09 | 日本ポリエステル株式会社 | 溶融粘度を高めたポリエステル/ポリカーボネ−ト樹脂組成物の製造方法 |
| JP5310484B2 (ja) * | 2008-10-31 | 2013-10-09 | 東レ株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物 |
| JP5891015B2 (ja) * | 2011-06-22 | 2016-03-22 | 株式会社カネカ | 高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物 |
-
1983
- 1983-02-26 JP JP3152383A patent/JPS59157146A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59157146A (ja) | 1984-09-06 |
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