JPH0471423A - 菌根の形成方法 - Google Patents

菌根の形成方法

Info

Publication number
JPH0471423A
JPH0471423A JP2182764A JP18276490A JPH0471423A JP H0471423 A JPH0471423 A JP H0471423A JP 2182764 A JP2182764 A JP 2182764A JP 18276490 A JP18276490 A JP 18276490A JP H0471423 A JPH0471423 A JP H0471423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
roots
fungi
mycorrhizae
soil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2182764A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Shibata
勝 柴田
Takeshi Ito
武 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP2182764A priority Critical patent/JPH0471423A/ja
Publication of JPH0471423A publication Critical patent/JPH0471423A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mushroom Cultivation (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 菌根菌類に属するマツタケ、ホンシメジ、ショウ口、ト
リユフ等のきのこは食用きのことして極めて珍重されて
いる。これらはシイタケ、エノキタケ等の腐生性菌類と
は異なって人工栽培することができないので、もっばら
自然条件下で発生しているものを採取して食用に供して
いる。これらの菌類は特定の宿主樹木類の根に寄生また
は共生して菌根を形成して養分等の補給を受けて生育し
ているが、本発明はこのような菌根を人工的に形成させ
る方法に関するものである。
〔従来の技術〕
マツタケ、ホンシメジ、ショウ口、あるいはトリユフ等
のように、生きた植物の根に寄生または共生して菌根を
形成して子実体を発生させる菌根菌類に属するきのこを
人工的に発生させる方法について、長年にわたる研究や
試みが行われてきた(伊藤武、[86版きのこ年鑑、農
村文化社、1985年)。しかしながらこれらのきのこ
類については、枯れ木や落葉等を分解して養分として利
用・生育する腐生性菌類とは異なって、実験室のレベル
では人工的に菌根を形成させることに成功しているが、
子実体を発生させる方法については、屋外では勿論、実
験室のレベルでも成功していない。
ここで、最も多くの関心がもたれ、試験・研究例も多い
マツタケについて以下に説明する。
従来、マツタケはもっばら自然に発生するものを採取し
て食用に供してきたが、昭和30〜40年頃から発生量
が低下してきた。この原因は、農山村における生活様式
の変化によって、落葉や枯枝の燃料としての利用、ある
いは肥料や飼料等としての利用の減少等によって山が放
置されたことによる。このために、アカマツ林では急速
に雑木や雑草が繁茂して柱内は風通しが悪く、さらに光
も入らず湿った状態となり、これによって土壌中にはマ
ツタケ菌の生育にとって有害となるきのこやかびが増加
する等、マツタケ菌の生育環境が悪化した。
このような発生量の低下とこれによるマツタケ価格の上
昇に伴って、これを林地で、さらには室内で人工的に発
生させようという試みが多く行われてきた(「マツタケ
山の作り方」、マツタケ研究懇話会編、創文、1983
年。[富永保人博士退職記念論文集J、広島農業短期大
学、1985年)。しかしながら、これらの方法も普遍
的ではなく、またその効果も疑わしいものが多く実用的
な技術にはなっていない。これらのいくつかの方法のう
ち、アカマツ林内でマツタケの菌根を形成させてシロを
作る方法としては、[植生手入れ法」、「胞子液散布法
」、[感染画法J、[葉根施業法J等か試みられている
「植生手入れ法Jは、アカマツの林齢が30年程度まで
の部分を対象として、アカマツの枯損木、被圧水、病虫
害による被害木の伐倒と雑木の刈り払いを行って柱内を
明るくすると共に通風を図るものである。さらにマツタ
ケ菌の生育にとって有害な土壌微生物の生育を抑制する
ために、地表の堆積物をかき取って部外へ搬出する。こ
のようにして、隣接地等から飛散するマツタケの胞子か
柱内の土壌中で繁殖しやすくし、アカマツの根に菌根を
形成させてシロを創成する方法である。
「胞子液散布法」は、上記のようにして植生手入れを行
った部分において、マツタケの胞子を懸濁した液を散布
して菌根を形成させ、さらにはシロ形成を図る方法であ
る。
「感染画法」は、2〜5年生のアカマツの苗をマツタケ
のシロに植え付けて1〜2年間育成する。
この間にアカマツ苗にマツタケ菌が感染する(これを感
染苗と呼ぶ)ので、これを別の場所に移植してマツタケ
菌を二次感染させることによってシロ形成を図る方法で
ある。
「葉根施業法」は、アカマツの根を人為的に切断して(
根切り)多くの新しい細根を発生させ、あるいはアゼシ
ート等を用いて根を一定の箇所に集めて、ここに胞子液
を散布あるいは感染苗を植え付ける方法である。以上述
べた「植生手入れ法」はアカマツ林の地上部分の環境条
件を改善して、地下の土壌条件やアカマツの根の状態、
さらにはシロの土壌微生物相等の改善も期待するもので
ある。また、[胞子液散布法」、[感染画法」、あるい
は[葉根施業法Jは植生手入れ法だけでは不備な部分を
補おうとするものであるが、いずれも効果の確実性に欠
け、実用化の段階には到っていない。
また、マツタケのシロのなかでマツタケ菌の生育が旺盛
な活性菌根帯ではマツタケ菌以外の微生物が非常に少な
いという事実がある(小用真、林業試験場報告、No、
 272.1975゜原・藤田、第37回日本林学会関
西支部講演集、323〜327.1986)。
これを応用して、マツタケのシロのなかからマツタケ菌
以外の微生物の生育、増殖を抑制する能力のある抗菌性
菌を分離して、これを使ってマツタケのシロを創成する
方法もある(特開平1−252226号)。しかしなが
ら、この方法も効果の確実性に欠けるものであり、まだ
実用化の段階に至っていない。
また、特開昭63−230018号公報および特開平2
−142423号公報にはマツタケの胞子、菌糸あるい
は組織を入れた袋状体をアカマツの細根の近くに埋設し
、マツタケ菌糸とアカマツの細根を接触させることによ
り菌根を形成させる方法が開示されている。しかしなが
らこの方法の場合、アカマツの細根は土壌中で発根する
と直ちに他の種類の菌根菌類が侵入して菌根を形成する
ため、成長の遅いマツタケ等の菌根菌類は、環境条件が
十分でない限りアカマツの根に菌根を形成することは確
実ではない。
さらに特開昭63−230018号公報には、滅菌した
土壌と消毒処理したアカマツの細根の先端部を挿入した
袋状体をさらにマツタケ胞子の懸濁液を入れたポリ袋の
中に入れこれを土壌中に埋設することにより、発芽した
マツタケ菌糸とアカマツの細根とを接触させ、菌根を形
成させる方法が開示されている。しかしながらこの方法
の場合、アカマツの細根は新しい根を発根しに(く、ま
たマツタケ菌糸は成長が遅いため、環境条件が十分でな
い限りアカマツの根に菌根を形成することは確実ではな
い。さらにこの方法は、菌根を形成するための容器の作
成に手間がかかり、またアカマツの細根を無菌的に袋状
体の中に挿入するのにかなりの熟練した技術を必要とす
るものである。
〔発明か解決しようとする課題〕
本発明は、前述の従来技術の存する問題点を解消し宿主
樹木の発根を目的とする菌根菌のみが存在する密閉容器
内で行わせて、宿主樹木に目的とする菌根菌類の菌根を
確実に形成することを可能にする方法を提供するもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の菌根の形成方法は、容器内を無菌とした条件下
において、微細粒子からなる鉱物質と担子菌に属する菌
根菌の菌糸塊とを充填した前記容器の中へ、前記菌根菌
の宿主となり得る生きた樹木の根切り処理を施した根の
先端部分を前記菌糸塊に接触しない位置に挿入したのち
容器を密閉して栽培をおこなうことにより、前記根切り
処理を施した根の先端部分から新たに発生する細根を伸
長させてこれを前記菌糸塊と接触せしめ、さらに栽培を
継続して菌根を形成せしめることを特徴とする。
前記菌根の形成方法は、−数的には、容器の密閉までの
操作を土の外で行い、栽培は容器を土中に埋め戻して行
われる。
本発明の方法により、宿主樹木の切断した根から新たに
発生する根に目的とする菌根菌のみの菌根を確実に形成
させることが可能である。
本発明の方法において、宿主となり得る樹木の根の根切
り処理を行うことにより、根切り処理を行わない根を用
いた場合に比較して、根切りを施した根から新たな多数
の細根の発生を促すことが出来、それだけ菌根の形成さ
れる確率が高くなり、また菌根形成用容器への根の挿入
が容易であり、さらに発生した細根の生育も良好である
したがって、本発明において、宿主となり得る樹木の根
の根切り処理を行うことは重要である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において用いられる宿主樹木は、アカマツやクロ
マツ等の針葉樹およびクヌギやコナラ等の広葉樹で、菌
根菌と菌根を形成するものであるならばすべて使用可能
である。
菌根菌の菌糸塊の作成方法 使用する菌根菌類の菌糸塊は、採取した新鮮な子実体を
組織培養して得ることができる。また、開きかけの子実
体から採取した胞子を培養して得る方法もある。すなわ
ち、組織培養または胞子を培養して得られた菌糸の継代
培養を繰り返して目的とする菌根菌だけの純粋の菌糸(
種菌)を得る。
ついで、これを液体培養して原菌を作り、これを微細粒
子からなる鉱物質を支持体として接種して培養し、菌糸
塊を得る。なお、ここでいう菌糸塊とは、必ずしも1個
の塊になっている必要はなく、いくつかの個々の菌根菌
の微細粒子が菌糸によってつづり合わされている状態の
ものでもよい。支持体としては、十分に水洗いした海砂
、川砂、山土心土、鹿沼土、日向上、赤玉土、バーミキ
ュライト、パーライト、石英砂、ガラスピーズ、セラミ
ックファイバー、ロックウール等を使用することができ
る。なお、この支持体は後に記載する菌根形成用容器に
充填する鉱物質と同一のものとすることによって菌根の
形成がより確実に行われる。
菌根菌類 本発明の対象となる菌根菌類は主として食用菌類である
が、毒菌類に属するものでも医薬品原料として重要であ
る。主なものとしては、下記の菌類を例示できる。
(A)食用菌類 マツタケ(Tricholoma matsutake
)ホンシメジ(Lyophyllum shimeji
)シャカシメジ(LYophyllum fumosu
m)アイシメジ(Tricholoma sejunc
tum)アイタケ(Russula virescen
s)アミタケ(Suillus bovinus)アン
ズタケ(Cantharellus cibarius
)オオモミタケ(Catathelasma 1npe
riale)クロカワ(Boletopsis leu
comelas)キシメジ(Tricholoma f
lavovirens)コウタケ(Sarcodon 
aspratus)ショウ口(Rhizopogon 
rulescens)シロシメジ(Tricholom
a japonicum)シャカシメジ(Tricho
loma porteutosum)タマゴタケ(Am
anita hemihapha)トリユフ(Tube
r) ヌメリササタケ(Cortinarius pseud
osalor)ハラタケ(Lactarius hat
sudake)ハナイグチ(Suillus grev
illei)ホウキタケ(Ramaria bocry
cis)マツタケモドキ(Tricholoma ro
bustum)(B)有毒之至薬用菌類 オオワライタケ(Gymnopilus 5pecta
bilis)タマゴテングタケ(Amanita fu
liginea)テングタケ(Amanita pan
therina)ドクベニタケ(Russula em
etica)ベニテングタケ(Amanita mus
caria)マッシメジ(Tricholoma st
riatum)などが例示される。
鉱物質 純粋培養した菌根菌類の菌糸塊と菌根か成長する場とし
ての菌根形成用容器の中に充填する鉱物質が具備すべき
条件は以下の通りである。
■高温殺菌またはガス殺菌が可能であること。
■鉱物質の種類によって含水率は異なるか、pF価が1
.8〜3.8程度の水分を保持すること。
■通気性が良好であること。
■宿主樹木の発根および発根した根と菌根菌の菌糸塊の
生育を阻害しないこと。
■雑菌類の繁殖を阻害するために、多量の有機物を含ま
ないこと。
このような条件を満たす鉱物質としては平均粒子径が2
mm以下の微細粒子からなる鉱物質が好ましく、十分に
水洗して塩分を除去した海砂、有機物を含まない川砂や
森林等の0層の土壌(山上心土)等が有利に用いられる
。また、鹿沼土、日向上、赤玉土、バーミキュライト、
石英砂等も使用できる。その他、セラミックファイバー
あるいはロックウール等も使用することができる。また
、これらを適宜混合して使用することも有効である。
このような鉱物質に、埋め込んだ菌根菌の菌糸の成長を
促進するための養分として、担子菌の培養に使用してい
る各種の培地(青島清雄他編、菌類研究法、共立出版、
1984年)を少量添加するのが有効である。また、鉱
物質の含水率は、鉱物質の9層価が1.8〜3.8程度
になるように調節することか好ましい。具体的には、鉱
物質の種類により異なるか、065〜20%の含水率で
あることが好ましい。
容器の材質 本発明において使用する容器の材質は以下の条件を満た
すものであれば、いかなるものでもよい。
■高温殺菌やガス殺菌か可能な物質。
■容器内に雨水や微生物等が浸透しない物質。
■容器状に成形が可能な物質。
このような条件を満たすものとしては、ポリプロピレン
、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリビニール、ポ
リサルフォン、ポリメチルペンテン、アクリル、ナイロ
ン、テフロン等の化学合成した高分子物質や、ゴム、ガ
ラス、あるいは土壌のなかで10か月程度以上の期間分
解されないように殺菌剤等を含浸させた紙等でもよい。
さらに、高分子物質とこのような紙とを貼り合わせたラ
ミネート紙、太陽光線あるいは微生物等によって自然分
解することが可能な分解性プラスチック類も使用するこ
とができる。これらが、硬質物質てあっても、軟質物質
であっても使用することが可能である。
さらには、寒天またはゼラチン等の水との溶解液を加熱
して固化させたものも使用することができる。
容器の形状 円筒形や直方体、立方体9球形、三角錐その他の形状を
した袋状のもの、ビン状のもの、箱状のものが可能であ
る。
これらの形状をした容器の一部に、純粋培養した50〜
200gの量の菌根菌類の菌糸塊を挿入することを可能
にする直径5〜10cmの開口部を設ける。
この開口部は、根切り操作をした宿主樹木類の根を挿入
した後には密閉することが可能な構造であることが必要
である。例えば、袋状ものもでは紐あるいは金属やプラ
スチック類等でできたピンその他の部品や、パテあるい
はラノリンやワセリン等のペースト状の物質等で密閉す
る。また、ビン状や箱状のものでは、根を挿入しておく
ための穴の付いたフタをつけておくことが必要である。
さらに、容器内部へ空気や水分さらには栄養物の補給が
できるような孔を付けてもよい。
菌根形成用容器の作成 前述の容器内に鉱物質および菌糸塊を充填して、例えば
第1図に示すような構成の菌根形成用容器を作成する。
この菌根形成用容器に根切り処理を施した宿主樹木の根
を例えば第2図に示すような構成になるように挿入する
。この際、根の先端が菌糸塊に接触しないようにする必
要があり、好ましくは、前記根の先端と菌糸塊との間に
、0.5〜3cm程度の間隔をあける。
使用する容器の大きさは特に制限はないが、作業性、経
済性の点から0.7〜21の容量のものが好ましい。
また、鉱物質および菌糸塊の使用量は、使用する容器の
大きさに合わせれば良く、鉱物質の場合0.5〜1.5
 f程度、また菌糸塊の場合50〜2oog程度の使用
量が好ましい。
宿主樹木の根切り処理 根切りの時期は雑菌類の繁殖が少なく、根切りした根か
らの発根が容易な10月から翌年の4月頃までが可能で
あるが、特に12月から2月の気温の低い時期が最適で
ある。
対象とする樹木の根元付近の土を丁寧に掻き除けて根を
浮かせた状態にしてから、根の太さ5〜20mm程度の
ものを選定する。根の太さが5mm未満の細いものや、
反対に20mmを越える太いものは発根し難いので好ま
しくない。選定した根の表皮(粗度)を長さ20cm程
度の範囲で、清潔な手指等で軽く除去し、その部分をエ
チルアルコール(濃度50〜80%)、メチル1−(ブ
チルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメ
ート(三共製、ベンレート)の1O−100倍液または
アンチホルミン(次亜塩素酸ナトリウム溶液)(10〜
70%)の各溶液を噴霧するか、あるいは溶液を染み込
ませたガーゼ等で拭いて殺菌する。そして殺菌した部分
のほぼ中央部を鋭利な刃物で切断する。
根の挿入と埋め戻し 殺菌処理をして切断した根の樹体側の部分を前述のよう
にして準備した菌根形成用容器のなかの鉱物質のなかへ
素早く差し込んで、容器の開口部を閉じ、あるいは容器
の種類によっては根と容器との隙間の部分をパテあるい
はラノリンやワセリン等のペースト状の物質等で詰めて
容器内を密閉する(第2図参照)。この場合、鉱物質の
中へ挿入する根の深さは5〜10cmが適当である。
そして、丁寧に土中に戻した後に、やはり微生物の繁殖
の少ない山土心土で露出させた根および容器を埋め戻す
。そして、地表面にマツ葉等の落葉を敷いて土壌の乾燥
を防ぐ。
以上述べた方法によって、樹種によって差があるが、3
〜9か月間で新しく発生した根に目的とする菌根菌の菌
根が形成される。
〔作 用〕
本発明によれば、宿主樹木の発根を目的とする菌根菌の
みが存在する密閉容器内で行わせることにより、宿主樹
木に目的とする菌根菌類の菌根を確実に形成される。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する
実施例1 1)菌糸塊の作成 採取した新鮮なマツタケの子実体の内部の組織の一部を
切り取って、第1表に示した培地で組織培養した。
第1表 組織培養および継代培地 成分名   組成量 pH 5、1 これによって得られた菌糸を同じ培地で継代培養を反復
して、純粋培養したマツタケ菌糸(種菌)を作製した。
いっぽう、300−の三角フラスコに第2表に示した浜
田改変培地50イを入れて120℃、1.2気圧で20
分間オートクレーブで殺菌した。
(本頁以下余白) 第2表浜田改変培地 組成量 組成量 放冷後に5mm角程度の大きさの上記の種菌を数片接種
して、25日間暗所で静置培養して原菌を得た。 つぎ
に、この原菌を使って菌糸塊を作成した。すなわち、京
都府船井郡瑞穂町に所在するアカマツ林下の、土性が埴
壌土である0層の土壌(山土心土)を採取して、105
°Cに調整した乾燥器で24時間乾燥した。これの10
0gを200m1容の培養ビンに入れ、また、浜田改変
培地127711を加えて120℃で2時間オートクレ
ーブで殺菌した。放冷後、ホモジナイズした上記の原菌
液3mlを接種して20°Cの室温に調節した培養室で
80日間培養して菌糸塊を得た。
2)菌根形成用容器の作成 鉱物質としては上に記載したものと同じ山土心土を使用
して、105℃に調整した乾燥器で36時間乾燥した。
乾燥後、第2表に示した浜田改変培地を172の濃度に
希釈したものを用いて、鉱物質1Kg当たり20mt’
添加し、さらにl規定濃度の水酸化カリウム溶液あるい
は塩酸を用いてpH5,0に調整した。
容器としては、ポリプロピレン製の11容のきのこ栽培
袋を使用し、これに調整した鉱物質を約20cmの高さ
(容量的70(7)まで詰めて、120°C11,2気
圧で90分間オートクレーブで殺菌した。放冷後、クリ
ーンベンチ内で上記のマツタケの菌糸塊100gを、第
1図に示すように鉱物質の中に埋め込んで、容器の口を
密封した。
3)菌根形成の作業 菌根形成も鉱物質を採取したのと同じ京都府内のアカマ
ツ林内で行った。本林分の土壌は古生層のチャートを母
材としたB、−B、型の褐色森林土壌で、土性は埴壌土
である。土壌は浅くアカマツの根糸も浅い部分のみに分
布し、深さ25cm以下にはほとんど見られなかった。
林況は、林齢25〜30年生の天然生のアカマツか約6
.500本/haの密度で生育し、その平均横置は6.
5m、平均胸高直径は4.1cmであり成育状態は良く
ない。アカマツ以外の樹種としては、ソヨゴ、アセビ、
ネジキ等の低木類が多い。
1989年2月に、このような状況にあるアカマツ林の
尾根に近い位置にあるアカマツを供試木として、その根
元から1.5m離れた場所に等直線に沿って、深さ15
cm、幅30cm、長さ50cmの範囲に土壌を取り除
いて根を露出させた。この根の中から直径的10mmの
ものを選んで長さ20cm程度の範囲の組成を清潔な手
指で取り除き、この部分を60%の濃度のエチルアルコ
ール水溶液に浸したガーゼで拭いて殺菌処理を行った。
この根のほぼ中央部を、同じ濃度のアルコール溶液で殺
菌処理した鋭利な刃物で切断し、樹体側の根を用意した
菌根形成用容器内の鉱物質の中に素早く差し込んだ。そ
して開口部を再度同じ濃度のアルコール溶液を含ませた
ガーゼで拭いて殺菌後ビニール紐で縛るとともに、ワセ
リンを塗り込んで密閉し、山土心土で埋め戻した。埋め
戻した後の地表面は乾燥を防止するためにマツ葉等の落
葉を敷いた。
11月に、菌根形成用容器を掘り出してその中で新しく
発生した根にマツタケの菌根が形成されているか否かを
調査するために発生した根を切断して実験室に持ち帰っ
て、顕微鏡観察した。
この結果によれば、処理数15容器のうちIO容器の根
にマツタケの菌根が観察された。
実施例2 1)菌糸塊の作成 採取した新鮮なショウ口の子実体の内部の組織の一部を
切り取って、第1表に示した培地で組織培養した。これ
によって得られた菌糸を同じ培地で継代培養を反復して
、純粋培養したショウ口菌糸(種菌)を作製した。いっ
ぽう、300m1の三角フラスコに第2表に示した浜田
改変培地50−を入れて、120℃、1.2気圧で20
分間オートクレーブで殺菌した。放冷後に5mm角程度
の大きさの上記の種菌を数片接種して、20日間暗所で
静置培養して原菌を得た。
つぎに、この原菌を使って菌糸塊を作製した。
すなわち、京都府竹野郡網野町の海岸にあるクロマツ林
内の砂(海砂)を十分に水洗して塩分を除去したものを
105℃に調整した乾燥器で24時間乾燥した。これの
100gを200イ容の培養ビンに入れ、また、浜田改
変培地8mlを加えて120°Cで2時間オートクレー
ブで殺菌した。放冷後、ホモジナイズした上記の原菌液
3mlを接種して、20°Cの室温に調節した培養室で
60日間培養して菌糸塊を得た。
2)菌根形成用容器の作成 鉱物質としては、菌糸塊を作成したものと同様に海砂を
使い、105°Cに調整した乾燥器で36時間乾燥した
。これに、第2表に示した浜田改変培地を172の濃度
に希釈した液を鉱物質IKg当たり5ml添加し、さら
にl規定の塩酸溶液あるいは水酸化カリウム溶液を添加
してpH5,0に調整した。
容器としては、ポリプロピレン製のI!!容のきのこ栽
培ビンを使用し、これに調整した鉱物質llを詰めて、
120°Cの温度で90分間オートクレーブで殺菌した
。放冷後、クリーンベンチ内で上記のショウ口の菌糸塊
100gを、実施例1の場合と同様に鉱物質の中に埋め
込んで第1図に示すような構成の菌根形成用容器を作成
し、口を密封した。
3)菌根形成作業 ショウ口のクロマツへの菌根形成試験は、上記の海岸で
行った。ここには、林齢lO年生のクロマツが約2.0
00本/haの密度で植栽されている。装置は2.5〜
4.0m、胸高直径は4.0cmであるが、潮風の影響
によって内陸側に相剋が傾斜し、あるいは矯性化してお
り生育は良くない。下層植生としてはハマゴウが部分的
に見られる。
このような状況にあるクロマツ林で根切りを、平成1年
2月に実行した。方法等は実施例1と同様であるが、海
岸クロマツ林の根糸は林地の場合に比べて深い位置にあ
るために広い場所の砂を取り除いて根を露出させること
が必要であった。
11月に、菌根形成用容器を掘り出して新しく発生した
根にショウ口の菌根が形成されているかどうかを調査す
るために実験室に持ち帰って、顕微鏡観察した。
このような調査の結果によれば、処理数15容器のうち
、11容器に菌根の形成が観察された。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、宿主樹木の発根
を目的とする菌根菌のみが存在する密閉容器内で行わせ
ることにより、宿主樹木に目的とする菌根菌類の菌根を
確実に形成させることができ、これまで実験室的な規模
でしか不可能であった菌根菌類の菌根形成が本発明によ
って野外条件でも可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の菌根形成用容器の1例の断面図である
。また第2図は菌根形成用容器の中に宿主樹木の根を挿
入した場合の断面図である。 l・・・容器、2・・・宿主樹木の根を挿入するための
穴のあいた蓋、3・・・鉱物質、4・・・菌糸塊、5・
・・宿主樹木の根、6・・・隙間部分密閉物質第1図 第2図 1、容器 2、宿主樹木の根を挿入するための穴のあ(・た蓋3、
鉱物質 4−菌糸塊 5、宿主樹木の根 6、隙間部分密閉物質

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、容器内を無菌とした条件下において、微細粒子から
    なる鉱物質と担子菌に属する菌根菌の菌糸塊とを充填し
    た前記容器の中へ、前記菌根菌の宿主となり得る生きた
    樹木の根切り処理を施した根の先端部分を前記菌糸塊に
    接触しない位置に挿入したのち容器を密閉して栽培をお
    こなうことにより、前記根切り処理を施した根の先端部
    分から新たに発生する細根を伸長させてこれを前記菌糸
    塊と接触せしめ、さらに栽培を継続して菌根を形成せし
    めることを特徴とする菌根の形成方法。 2、容器の密閉までの操作を土の外で行い、栽培は容器
    を土中に埋め戻して行うことを特徴とする請求項1記載
    の菌根の形成方法。
JP2182764A 1990-07-12 1990-07-12 菌根の形成方法 Pending JPH0471423A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2182764A JPH0471423A (ja) 1990-07-12 1990-07-12 菌根の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2182764A JPH0471423A (ja) 1990-07-12 1990-07-12 菌根の形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0471423A true JPH0471423A (ja) 1992-03-06

Family

ID=16124018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2182764A Pending JPH0471423A (ja) 1990-07-12 1990-07-12 菌根の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0471423A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05260848A (ja) * 1992-03-19 1993-10-12 Mizushi Fujimoto 菌根性きのこ類の接種方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05260848A (ja) * 1992-03-19 1993-10-12 Mizushi Fujimoto 菌根性きのこ類の接種方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Marx et al. Growth and ectomycorrhizal development of loblolly pine seedlings in fumigated soil infested with the fungal symbiont Pisolithus tinctorius
CN105706556B (zh) 利用豆包菌的贫瘠土地的绿化工艺
CN107996288A (zh) 一种林下仿野生生态栽培桑黄的方法
CN103145497B (zh) 一种菌糠+amf新型栽培基质及其制备方法和应用
CN109429971A (zh) 丛枝菌根真菌菌剂的制备方法
CN108029448B (zh) 一种自然林下仿野生段木桑黄栽培方法
CN1864463A (zh) 一种利用柽柳茎接种管花肉苁蓉的方法
CN105754872A (zh) 一种快速分离鉴定与保存甘薯白绢病菌的方法
CN1860842A (zh) 羊肚菌扩繁方法
CN101138322A (zh) 杜鹃兰组培根状茎菌根化育苗技术
JP2019122346A (ja) 菌根性茸類の種菌調製方法及び接種方法
CN108660088A (zh) 棉花内生细菌yupp-10及其在棉花黄萎病防治中的应用
CN110771631A (zh) 一种利用复合杀线虫微生物防治烟草线虫病害的方法
CN114246104B (zh) 一种森林生物质碳封存和利用的方法
JPH0471423A (ja) 菌根の形成方法
JPH07147841A (ja) マツタケ等の菌根菌の菌根形成方法
CN110313390A (zh) 利用外生菌根真菌辅助黑松改良重金属污染土壤的方法
CN110699305B (zh) 一种伯克氏菌及其该伯克氏菌的应用
JP2007045757A (ja) 植栽資材
AU2009201231B2 (en) Control of weeds
JPH05316876A (ja) マツタケのシロの形成方法
JP4936444B2 (ja) 白紋羽病の生物防除剤及び防除方法
JP3091855B2 (ja) 菌根菌の菌根形成方法
JP3777343B2 (ja) マツタケの種菌作製法
JPH0471424A (ja) 無菌の新生根の取得方法