JPH0472841B2 - - Google Patents

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JPH0472841B2
JPH0472841B2 JP59049961A JP4996184A JPH0472841B2 JP H0472841 B2 JPH0472841 B2 JP H0472841B2 JP 59049961 A JP59049961 A JP 59049961A JP 4996184 A JP4996184 A JP 4996184A JP H0472841 B2 JPH0472841 B2 JP H0472841B2
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JP
Japan
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ethylene
evoh
vinyl acetate
copolymer
pressure
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JP59049961A
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JPS60192705A (ja
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Kenji Sato
Akemasa Aoyama
Takuji Okaya
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 A 本発明の技術分野 本発明は、溶融成形性、延伸成形性に顕著に優
れたエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(以
下EVOHと記す)の製造方法に関し、より詳し
くは、段階的に変化させた特定の異なる2以上の
条件下にエチレンと酢酸ビニルを共重合させ、得
られるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下
EVAcと記す)をけん化することを特徴とする、
溶融成形性、延伸成形性就中積層成形材料として
用いられて優れた延伸成形性を示めすEVOHの
製造方法に関する。
B 従来技術 従来ガスバリヤー性、耐油性、耐溶剤性等に優
れた熱成形可能な熱可塑性樹脂としてEVOHは
広く知られ、種々の包装分野の包装用のフイル
ム、就中食品包装用のフイルム、シート、容器等
に好適に用いられる他、電気、電子機器部品、機
械器具部品をはじめ、多種の用途に有用である。
しかしながらEVOHは、ポリオレフイン等の
熱可塑性樹脂に比較して溶融成形がむづかしく、
これを溶融成形に供するとフイルム、シート、等
の押出成形にあつては層厚安定性が必ずしも充分
でなく、またフイツシユアイが発生し易い傾向が
あるなどの欠点を有するのみならず、他方、延伸
成形性に劣り、絞り加工、圧空成形、プラグアシ
スト成形、延伸ブロー成形等の塑性加工に際して
穴アキ、破断等が生じ易いという欠点を有してい
る。近年、各種包装容器の性能に関する要求も高
度化されるに従つて、他の樹脂と複合化されて用
いられる場合が極めて多くなつており、しかも他
の樹脂と複合化された形で、たとえば他の熱可塑
性樹脂と積層された多層シートの中間相として用
いられて固相圧空成形法(M.BallがSociety of
Plastic Engineers主催の第32回Annual
Technical Conference(1974年開催)で発表した
Solid Phase Pressure Forming)によつて、た
とえば絞り比0.5〜3でカツプ容器に深絞り成形
されるなど、何らかの形で延伸成形され、物理的
諸特性の向上を付与される場合が主流となつてき
ている。然るに特にガスバリヤー性に、より優れ
ているエチレン含量25〜45モル%、就中25〜40モ
ル%の領域にあるEVOHの溶融成形性、延伸性
はより顕著に劣り、該特性が要求される分野に
は、ガスバリヤー性を犠牲にして、エチレン含量
が40モル%より多い、就中45モル%より多い領域
のEVOHを使用せざるを得ないというのが実情
である。
EVOHフイルムが単体または他の熱可塑性樹
脂を積層された形で延伸加工に付される場合にお
いても実情は同様である。すなわち、該エチレン
含量領域にあるEVOHの単体フイルムの、たと
えば2軸延伸操作に当つては何らかの調湿または
含水操作によつて、水分を付与して行わねば満足
な2軸延伸フイルムが得られないのが実態である
(たとえば特開昭50−144766号公報、特開昭52−
15570号公報、特開昭53−30670号公報など)。ま
た、該EVOHを中間層とする積層フイルム、該
EVOH層が熱可塑性樹脂フイルムの片面に積層
されたフイルムを該EVOH層が非含水の状態で
延伸、就中2軸延伸するときには、前記、絞り加
工、延伸ブロー成形におけると同様に、該
EVOH層に穴アキ、亀裂、破断等が生じ易いと
いう欠点がある。
他方EVOHの溶融成形性を向上させる方法と
して、特定のエチレン含量領域にあり、特定の特
性をもつ異なる2種のEVOHを溶融混練した樹
脂組成物をフイルムやシートや容器の押出成形に
供するもの(特公昭58−20976号公報)、また
EVOHの延伸性を著しく向上させる方法として
は、EVOHとナイロンのブレンドが試みられ提
案されている(たとえば特開昭58−129035号公
報、同58−154755号公報など)。しかしながら前
者における溶融成形性の改善効果は、溶融混練組
成物であることからくる限界、すなわち、異なる
エチレン含量をもつ、従来から用いられてきた
EVOHの単なる物理的混合にのみ、依存する効
果の改善性の限界は明らかで、満足なものとはな
り得ず、現実には実用されるに至つていない。ま
た後者における該ブレンド物にあつては、
EVOHの高度のガスバリヤー性を損うばかりで
なく、熱安定性が不良で、特に溶融成形時の熱的
操作に際して、該両者の反応に起因するとみられ
るゲル状物の発生のために、実用上満足に使用さ
れるに至つていない。
溶融成形性に優れ、前記層厚安定性も充分であ
り、フイツシユアイ等の発生も抑制され、また前
記塑性加工に際し、良好な延伸成形性、就中、絞
り比0.5以上の絞り加工、圧空成形、真空成形及
びプラグアシスト成形、または二軸延伸ブロー成
形である場合、また特に面積倍率5倍以上の該積
層フイルムの2軸延伸加工である場合、これらの
成形加工に好適な延伸成形性と優れたバリヤー性
を併せもつたEVOH、すなわちエチレン含量が
25〜45モル%、就中25〜40モル%の領域にあり、
少くとも35℃、相対湿度(以下RHと記す)0%
の酸素透過係数が1×10-13c.c..cm/cm2、sec、cm
Hg以下、就中5×10-14c.c..cm/cm2、sec、cmHg
以下であつて、延伸成形性に優れたEVOHの出
現が強く望まれている。
従来のEVOHは、いづれも、より狭い組成分
布を有することが、より好適であるとの観点か
ら、エチレンと酢酸ビニルを共重合させるに当つ
て、共重合条件が単一であるよう制御して得られ
たEVOHであり、またエチレン含量の異なる2
種のEVOHをブレンドして用いる場合において
も、前記共重合条件が単一であるよう制御して得
られたEVOH同志をブレンドしたものであり、
しかも高々該ブレンド物の示差走査熱量計(以下
DSCと記す)による融解曲線が実質的に単一ピ
ークを示めす範囲を越えない程度にとどめるな
ど、組成分布が余りに広きに及ばぬよう強く配慮
されてきた(たとえば特公昭58−20976号公報)。
特公昭58−20976号公報の対照例5にみられるよ
うに単にエチレン含量の異なる2種の従来の
EVOHのブレンドであつて、DSCによる融解曲
線が2つのピークを示めすものでは得られる成形
物にはフイツシユアイなどが生じるなどの欠点が
あり、問題ありとされている。
C 本発明の構成、目的および作用効果 本発明者らは、鋭意研究を重ねたところ、従来
の技術思想に反し、積極的に特定の階段的な該共
重合条件の変化を共重合過程で、与えて得た
EVOHの溶融成形性、延伸成形性に関する挙動
が、従来の共重合条件が単一であるよう制御して
得られるエチレン含量の測定値を同じくする従来
のEVOHの挙動とは異なるところがあるという
新たな事実を見出し、本発明を完成するに至つ
た。
すなわち、本発明は、エチレンと酢酸ビニルを
共重合し、さらに得られた共重合体をけん化し
て、エチレン含量25〜45モル%、酢酸ビニル成分
のけん化度が95%以上の該共重合体けん化物を得
るに当つて、エチレンと酢酸ビニルの共重合反応
を、下記(1)及び(2)式の温度並びにエチレン圧力の
領域内の異なる2以上の条件下に、かつ少なくと
もひとつの隣接する相異なる共重合反応条件のエ
チレン圧力の差を5Kg/cm2以上、および/または
温度の差を10℃以上に保ち、さらに相異なる共重
合反応条件を実質上階段的に変化させながら、さ
らにまたそれぞれの共重合反応条件下におけるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体の生成量を少くとも
全生成量の10重量%となるように行ない、次いで
得られた該共重合体をけん化することを特徴とす
るエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物の製造
方法。
0.5T−7.5<<0.9T+18 (1) 35≦T≦80 (2) 但し、は、エチレン圧力(Kg/cm2・G)、T
は温度(℃)である。
本発明の方法は、前記(1)および(2)式を満足する
温度、圧力領域内の異なる2以上の条件下に行
い、かつ少なくともひとつの隣接する相異なる該
条件のエチレン圧力の差を5Kg/cm2以上、およ
び/または温度の差を10℃以上に保ち、さらに相
異なる共重合反応条件を実質上階段的に変化さ
せ、しかも、それぞれの重合条件下の該共重合体
の生成量が少くとも全生成量の10重量%であるよ
うに共重合して得た、EVACをけん化することを
骨子とするものであり、かかる操作に基づいて得
た、従来のEVOHまたはそれらのブレンド物と
は異つた、新規なEVOHによつてはじめて該
EVOHの特性を改善することができるのであつ
て、本発明の構成要件のすべてを満足しなければ
本発明の効果を享受することが出来ない。
(1)および(2)式で表わされる温度並びに圧力の領
域に含まれない領域で共重合反応を、他の要件を
満して行つても、本発明の溶融成形性、延伸成形
性の良好なEVOHとはなり得ない。詳しくは明
かでないが、該条件下では余りにも低エチレン含
量のものや、余りにも高エチレエン含量のもの、
あるいは、余りにも高重合度のものや、余りにも
低重合度のものを含むことになつたり、異なる共
重合条件下に生成するEVOHのエチレン含量差
が余りに大きくなり過ぎたりすること等から、異
なる条件下に生成するEVOH同志の好適な相互
作用が発現し難くなるものと推察される。重合温
度が、より低い領域では、重合速度がより低下
し、経済的に不利になるばかりでなく、撹拌混合
型重合槽を用いて行う流系操作においては、該重
合槽内で生ずる不溶ゲル状物の生成が増加し、該
槽内に巨大ゲル状物として蓄積するに至るため、
長期の連続重合を満足に行い難くなる傾向が増加
するので、比較的高温領域で行うことがより好ま
しい。しかし80℃より高い温度領域に至ると前記
推察要因に基くためか、さらにはポリマー構造に
若干の差異が生じるためか詳しくは明かでない
が、本発明の効果を享受し難くなることは、前述
の通りである。好適には、40〜80℃、より好適に
は45〜75℃を採用することが望ましい。
本発明の最も重要な要件の一つは、相異なる2
以上の条件で行うに当つて、少なくともひとつの
隣接する相異なる該条件のエチレン圧力の差を5
Kg/cm2以上、および/または温度の差を10℃以上
に保ち、さらに相異なる共重合反応条件を実質上
階段的に変化させることである。共重合条件を、
実質上階段的に変化させるに当つては該共重合反
応を、一旦停止した後、相異なる条件下に重合さ
せる操作を採ることによつても行い得るが、該共
重合反応途上反応が停止されることなく行われる
ことがより好ましい。後者の場合には撹拌混合型
重合槽を用いた少くとも2段以上の流系操作によ
る方法が最も好適に採用することができ、この場
合、実質上、圧力または温度を最も理想的に、階
段的に変化させて行うことができる。回分操作に
おいては、より応答の早い圧力を重合反応途上階
段的に変化させることにより行う方法を採ること
がより応答の遅い温度を変化させて行う方法に比
し、より好ましい。階段的に変化させる圧力は、
5Kg/cm2以上でなければならない。10Kg/cm2以上
であることがより好ましい。また温度は10℃以上
変化させることが要求される。
さらに本発明の方法においては、それぞれの条
件下の該共重合体の生成量が少くとも全生成量の
10重量%であるように共重合させたものでなけれ
ば溶融成形性等の改善効果の向上は期待できな
い。またより好適な態様の一つであるが、該共重
合反応が撹拌混合型重合槽を用い10Kg/cm2以上異
なる圧力下で、かつ実質的に同一温度かまたは、
圧力の変化と逆方向に増減させた異る温度下に2
段の流系操作で行い、しかも、より高い圧力条件
下の該共重合体の生成量をA、より低い圧力条件
下の生成量をBとするとき、A/A+Bの比(重
量)が0.65〜0.3であることが、溶融成形性、延
伸成形性の向上に、より好ましく、就中0.55〜
0.45であることが延伸成形性の向上にとつて好適
である。
本発明の方法によつて得られるEVOHには、
その示差走査熱量計(以下DSCと記す)による
融解曲線が実質的に単一ピークを示めすものと、
独立した2以上のピークを含むものとがあり、前
者は該条件変化が比較的小さい場合に、また後者
はたとえ前記A/A+Bの如き、それぞれの条件
下における該共重合体の生成割合とも関連する
が、該条件変化が比較的大きい場合に得られる。
本発明にいうDSC融解曲線は、パーキン・エルマ
ー(Perkin Elmer)社製のDSC−2Cを用いて、
昇温速度10℃/minで測定した融解曲線である。
本発明の方法で得られるEVOHの中でも前記、
10Kg/cm2以上異なる条件下に少くとも2段の流系
操作を行つて得られるEVOHには、該ピークを
少くとも2箇もつものが多い。該複数のピークを
有するEVOHは、溶融成形性に優れるのみなら
ず、延伸成形性にもより優れたものとなる。就中
該複数の独立したピークのうち、隣接する2つの
ピーク間の温度差のうち、最も大きいものが5℃
以上、好ましくは10℃以上であるものは、延伸成
形性に一層優れたものとなる。かかるEVOHは、
たとえば前述の共重合反応を攪拌混合型重合槽を
用い、10Kg/cm2以上異なる圧力下でかつ実質的に
同一温度か、または圧力の変化と逆方向に増減さ
せた温度下に、2段の流系操作を、A/A+Bの
比が0.65〜0.3である如く行つて得られる。就中
A/A+Bの比が0.60〜0.40であることがより好
ましい。これらがより優れた延伸成形性を示めす
理由は、未だ詳しくは、明かでない。エチレン含
量が同じ従来のEVOHに比し、本発明の方法で
得られるEVOHの中でも、特に延伸性の優れた
ものは、少くとも3℃のビツカート軟化点の低下
を示めすが、この事実が前記固相圧空成形等によ
る何らかの形で延伸を伴う成形加工の際の、成形
加工温度における延伸成形性を向上させる重要な
寄与を果たしているものと推察される。さらに特
徴的なことは、従来のEVOHの2種を、たとえ
ば前記A/A+Bが同じになるようにブレンドし
て得た同じエチレン含量のEVOHブレンド物と
比較して本発明の方法によるEVOHは、より顕
著な延伸成形性を示す点である。このことは前記
ビツカート軟化点に関する事項のみならず、未だ
詳しくは明かでないが、他の新たな要因の存在を
暗示し、本発明の方法によるEVOHが特異なも
のである一面を、示めすものである。本発明にい
うビツカート軟化点とは、断面積1mm2のひらたい
先端をもつ針に一定荷重(1000g)を加え、毎時
50℃の速度で恒温油槽中で温度上昇させ、針入深
さが1mmに達したときの温度であり、ASTM、
D−1525−58Tに準じて測定された値をいう。該
軟化点の低下は、該EVOHが他の熱可塑性樹脂
と積層されたフイルム、シート、パリソン等の予
備成形物、就中該EVOHが中間層として配され
てなる積層予備成形物から絞り成形、二軸延伸ブ
ロー成形等の塑性加工を行う際の延伸成形性と特
に密接に関係しており、該軟化点差が3℃未満の
ものにあつては、延伸成形性の向上効果は減少す
る。
D 本発明のより詳細な説明 本発明の方法により得られる該共重合体のエチ
レン含量は、25〜45モル%の領域にあることが好
ましく、25モル%未満のものは一般成形性が劣る
のみならず、前記優れた特性の発現も減殺される
ので好ましくない。また45モル%を越えると高度
のガスバリヤー性が得られないばかりでなく、本
発明の方法によつて得られるEVOHに依存しな
くとも、該延伸成形性は、従来のEVOHにおい
ても、次第に良好となる領域に属するので、本発
明の意義は減少する。また本発明に係るEVOH
は酢酸ビニル成分のけん化度が95%以上のもので
ある。95%未満では、バリヤー性が低下し、本発
明の目的とする高バリヤー性のEVOHとはなり
得ない。
本発明に係るEVOHは前述の如く、少くとも
2つの階段的に変化させた共重合条件を採るため
にDSC融解曲線が独立した複数のピークを持つ
ものは当然に、また独立の1つのピークをもつも
のであつても、従来のEVOHとは、組成分布上
異るものとみられるものであるために、必ずしも
エチレン含量の測定値が同じ従来のEVOHの酸
素透過係数を示めすとは限らないが、本発明の方
法で得られるEVOHは、35℃、0%RHの酸素透
過係数が1×10-13c.c..cm/cm2.sec.cmHg以下、
就中5×10-14c.c..cm/cm2.sec.cmHg以下のもの
であり、高度のバリヤー性の要求に対応し、好適
に使用できる。
本発明の方法は実質的にEVOHである樹脂の
製造方法に関するものであり、本発明の効果を阻
害しない範囲でエチレン以外のα−オレフイン、
ケイ素を含有するオレフイン性不飽和単量体等の
第3成分を共存させて、共重合反応を行うことが
できる。
本発明の方法を実施するに当つては、塊状重合
法、溶液重合法、懸濁重合法が採用出来る。本発
明の方法に最も好適な撹拌混合型重合槽を用いた
流系操作においては、溶液重合法がより好適であ
る。塊状重合法では、重合熱の除去、重合の安定
性においてまた懸濁重合法では、該流系操作にお
ける懸濁安定性において、より技術上の困難さを
伴う点で溶液重合法に劣る。溶液重合法における
重合溶剤としては、メタノールなどのアルコール
類が好適に用いられ、就中工業的には、安価なメ
タノールまたは連鎖移動定数の小さい第3級ブタ
ノールがより好適に用いられる。溶剤濃度は、25
重量%以下で行うことが好ましく、25重量%より
多くなると得られるEVOHが余りにも低重合度
のものをも含むこととなる場合が多く、本発明に
は適さない。該濃度は5〜20重量%にあることが
より好適である。
本発明における該共重合反応には、それ自体公
知の各種の開始剤が用いられ、たとえば2,2′−
アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,4,4−トリメチルバレロ
ニトリル、2,2′−アゾビス−イソブチロニトリ
ル、などのニトリル類、ジ−n−プロピルパーオ
キシカーボネート、ビス−4−t−ブチルシクロ
ヘキシルパーオキシジカーボネート、ビス−2−
エチルヘキシルパーオキシジカーボネートなどの
カーボネート類、アセチルシクロヘキサンスルフ
オニルパーオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイルなどの過酸化物などがある。就中半減
期のより短かい開始剤は、前記流系操作にあつて
は、共重合途上、経時的に認められる重合系に不
溶のゲル状物の生成をほぼ完全に、あるいは、大
きく抑制しうる点で長期連続重合操作に際して、
より好適に用いられる。この場合にあつては、該
流系操作における2段目以降の重合槽へも開始剤
の供給を行うことが好ましい。
重合で得られた共重合体は、次いでけん化反応
に供せられる。けん化反応は、たとえばアルカリ
触媒を用いて、公知の方法、すなわち通常該共重
合体をアルコール溶液として実施し、アルコリシ
スにより反応を行わしめるのが有利である。就中
日本特許第575889号及び同611557号に開示された
塔型反応器を用い、けん化反応途上副生する酢酸
メチルを、塔底にアルコール蒸気を吹き込んで塔
頂から除去しながら行う方法が最も好適に用いる
ことができる。けん化反応に用いるアルカリ性触
媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ金属の水酸化物、ナトリウムメチラー
ト、カリウムメチラートなどのアルコラートなど
が用いられる。就中、水酸化ナトリウムが工業的
には、経済的に有利である。けん化温度は60〜
175℃の範囲から好適に選ばれる。就中、前記塔
型反応器を用いる場合には、該共重合体の組成に
も関連するが反応時間の短縮、該EVOHのアル
コールへの溶解性等から100℃以上が好適である。
けん化反応後、該EVOHを単離するに当つて
は、公知の方法が適用可能であるが、就中日本特
許725520号に開示されたストランド状に析出さ
せ、該ポリマーを分離する方法が好適に用いられ
る。析出単離された該EVOHは、公知の方法で
水洗後、乾燥される。
本発明の方法で得られたEVOHが成形材料と
して用いられるに当つては、ASTM D−1238−
Tに準じて測定されたメルトインデツクス(190
℃、荷重2160g)が0.1g/10分以上のものが好
ましく、就中0.5〜10g/10分のものが好適であ
る。
本発明の方法によつて得られるEVOHは、単
体または、他の熱可塑性樹脂と積層されて用いら
れるが、就中多層の形で、或いは積層体の形で好
適に用いられ、その中でも中間層に配されてフイ
ルム、シートまたはパリソンなどの予備成形物に
熱成形できる。熱成形には、押出成形、射出成
形、プリブロー成形等のそれ自体公知の成形法を
採用できる。該EVOH用の押出機と他の樹脂用
の押出機とを使用して、これら両樹脂層を隣接関
係位置で多重、多層ダイを通して共押出する手段
が採用される。積層体として用いる場合の他の熱
可塑性樹脂、就中該EVOHにより形成される中
間層の内、外層に設ける熱可塑性樹脂としては延
伸成形性に優れた樹脂が好ましく、ポリプロピレ
ン、結晶性エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフ
タレートなどの熱可塑性ポリエステル樹脂、6−
ナイロン、6,6−ナイロンなどのポリアミド樹
脂、ポリスチレンなどが使用できる。これらのう
ち好ましいものは、ポリプロピレン、結晶性エチ
レン−プロピレン共重合体、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂である。前記内外層に
設ける熱可塑性樹脂は同種のものでもよいし、異
種のものでもよい。また該EVOH層を積層する
構成としては、EVOH/熱可塑性樹脂、熱可塑
性樹脂/EVOH/熱可塑性樹脂、熱可塑性樹
脂/EVOH/熱可塑性樹脂/EVOH/熱可塑性
樹脂などであり、それぞれの熱可塑性樹脂層は単
層であつてもよいし、また場合によつては、多層
であつてもよい。
本発明の方法により得られるEVOHは、単独
でフイルム、シート等に用いてより向上した層厚
安定性が得られるとともに、フイツシユアイ減少
効果が得られる。また、他の熱可塑性樹脂を積層
することにより、就中該EVOHを中間層に配し
て、内、外層に熱可塑性樹脂を積層することによ
り、延伸成形性が良好となり、得られた積層フイ
ルムを延伸する場合および積層シート、パリソン
などを深絞り成形、延伸ブロー成形する場合等
に、該EVOHからなる層に亀裂などの生じない
優れた気体遮断性をもつた製品とすることができ
る。
本発明の方法によつて得られるEVOHを、中
間層に配して形成される積層体(フイルム、シー
ト、パリソン)は、少くとも一軸に延伸された積
層フイルム、深絞り容器、延伸ブローボトルなど
の材料として使用できる。特に深絞り容器、就中
絞り比0.5以上さらには、絞り比0.8〜3の深絞り
容器の材料として著効を示めす。深絞り容器、た
とえばカツプ状容器は、該EVOHを中間層とし
た積層シートなどを延伸温度において、絞り成
形、圧空成形、真空成形、プラグアシスト成形な
どにより得られる。また、延伸ブローボトルは、
たとえば本発明の方法によつて得られたEVOH
を中間層としたパリソンなどの予備成形物を延伸
温度において軸方向に機械的に延伸するとともに
流体の吹込みによる周方向にブロー延伸すること
により得られる。
本発明の方法によつて得られるEVOHを用い
た積層体の場合における該EVOH層の厚さは、
たとえば得られる深絞り容器、延伸ブローボトル
等の要求性能にもよるが2〜40μに、たとえば5
〜30μになる程度にしておくのが好ましい。
また本発明の方法によつて得られるEVOHを
用いて積層体を得る場合において、各層は、接着
性樹脂を介して配されるのが好ましく、該接着性
樹脂としては、とくに制限はないがポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体およびエチレン−アクリル酸共重合体等のカ
ルボキシル基含有変性物、就中、無水マレイン酸
変性物が、そのまま、または未変性の該重合体と
ブレンドされて、より好適に用いられる。
次に本発明を、実施例を挙げて説明するが、本
発明の範囲を限定するものではない。
実施例 1 内部に冷却コイルをもつ容量50(第1重合
槽)及び容量70(第2重合槽)の撹拌機付重合
槽2基を、直列に配置して用いた流系操作におい
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体を製造するた
め、以下に示す条件により連続重合を行つた。
第1重合槽 酢酸ビニル供給量 5850g/hr メタノール供給量 650g/hr 温 度 60℃ エチレン圧力 40Kg/cm2G 2,2′−アゾビス・イソブチロニトリル
2.1g/hr 平均滞溜時間 2.0hr 第2重合槽 温 度 60℃ エチレン圧力 57Kg/cm2G 平均滞溜時間 4.9hr 酢酸ビニル及びメタノールは、第1重合槽に供
給し、第1重合槽から流出する重合反応液は、全
量第2重合槽へ供給する。このとき第1重合槽お
よび第2重合槽において測定した酢酸ビニルの重
合率はそれぞれ18%、38%であり、第1重合槽、
第2重合槽における該共重合体の生成量(重量)
は、ほぼ同じであつた。得られた該共重合体のエ
チレン含量は、37モル%であつた。該共重合反応
液中に溶存するエチレンを圧力を常圧に減ずるこ
とにより放散させ、除去した後、追出塔に供給
し、塔下部からのメタノール蒸気の導入により、
未反応酢酸ビニルを塔頂より除去した後、該共重
合体の45%のメタノール溶液を得た。次いで該共
重合体のメタノール溶液を塔式ケン化塔に導入
し、さらに水酸化ナトリウムを、該共重合体に含
まれる酢酸ビニル成分に対するモル比が0.05とな
る如く該反応器に供給し、塔下部より、メタノー
ル蒸気を吹込み、塔頂より副生する酢酸メチルを
除去しながらけん化反応を行い、塔底より
EVOHのメタノール溶液を得た。該メタノール
溶液に重量比メタノール/水=7/3の混合蒸気
を吹き込み、該溶液中の溶剤組成を、水/メタノ
ール混合系に変えた後、5℃のメタノール10%水
溶液中にストランド状に吐出させ、凝固析出さ
せ、切断して、該EVOHをペレツト状物として
単離した。充分水洗した後、希薄酢酸水に浸漬処
理して65〜110℃で乾燥した。けん化度は99.2モ
ル%であつた。パーキン・エルマー社製DSC−
2Cを用いて昇温速度10℃/minで測定した。該
EVOHの融解曲線は、2つの独立ピークを示め
し、低温側のピークは167℃、高温側のピークは、
186℃に位置していた。メルトインデツクスは、
3.1g/10分であつた。ビツカート軟化点は158℃
であり、撹拌混合型重合槽1基を用いて、単一条
件下(圧力49Kg/cm2G、温度60℃)の連続メタノ
ール溶液重合で得た従来のエチレン含量37モル
%、メルトインデツクス3g/10分、該DSC融
解曲線が単一ピークを示めすEVOH(X)の該軟
化点より7.5℃低かつた。
直径が65mm、有効長さが1430mmのフルフライト
型スクリユーを内蔵し、かつ2流路に分岐したメ
ルトチヤンネルを備えた内外層用押出機、直径が
50mm、有効長さが1100mmのフルフライト型スクリ
ユーを備えた中間層用押出機および同じく直径が
50mm有効長さが1100mmのフルフライト型スクリユ
ーを内蔵し、かつ2流路に分岐したメルトヤンネ
ルを備えた接着層用押出機の組合せと、多層5層
T−ダイスを用いて巾が200mm、肉厚が1.1mmのシ
ートを押出成形した。成形に使用した樹脂は、内
外層に密度(ASTM D−1505)が0.910g/c.c.、
メルトインデツクス(ASTM.D−1238)が1.6
g/10分、DSCの熱分析による融点が160℃のア
イソタクテイツク・ポリプロピレン、接着層に密
度が0.925g/c.c.、メルトインデツクスが3.0g/
10分、前記DSCの熱分析による融点が120℃の無
水マレイン酸変性線状低密度ポリエチレンおよび
中間層に前記得られたEVOH及び比較のため前
記のEVOH(X)である。これらの多層シート
を、固相圧空成形法によつて145℃、20秒間加熱
した後、内径(D)が100mm、深さ(L)が200mm(絞り比
L/D=2)、肉厚が0.5mm内容積が1.57の円筒
状のカツプへの成形を試みた。外層:接着層:中
間層:接着層:内層の厚さ比は、いづれも45:
2.5:5:2.5:45であつた。前記得られたEVOH
を用いた場合は、延伸成形性は良好であり、全く
問題なく、良好に成形が行われた。比較のため、
中間層に前記のEVOH(X)を用いた多層シート
では、中間層に亀裂を生じ、カツプが部分的に白
濁し、成形が満足に行われなかつた。別に前記得
られたEVOHの気体遮断性を調べるために、20μ
のフイルムを得て、35℃、0%RHの酸素透過係
数を測定した。140℃、10分間熱処理した該未延
伸フイルムの該測定値は1.8×10-14c.c..cm/cm2
sec.cmHgであつた。また得られたフイルムには、
実質上殆んどフイツシユアイは認められなかつ
た。(4個/100cm×100cm) 実施例 2 実施例1と同じ重合槽を用いて、以下の条件で
実施例1と同様に連続重合を行つた。
第1重合槽 酢酸ビニル供給量 5000g/hr メタノール供給量 1060g/hr 温 度 60℃ エチレン圧力 28Kg/cm2.G 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)供給量 0.57g/hr 平均滞溜時間 1.5hr 第2重合槽 温 度 55℃ エチレン圧力 45Kg/cm2.G 平均滞溜時間 6.0hr 第1重合槽および第2重合槽において測定した
酢酸ビニルの重合率は、それぞれ20%、37%であ
り、第1重合槽と第2重合槽における該共重合体
の生成量は同じであつた。得られた該共重合体の
エチレン含量は、33.1モル%であつた。実施例1
と同様に操作して、けん化度99.4%、メルトイン
デツクス2.9g/10分のEVOHを得た。該EVOH
のDSC融解曲線は、2つの独立ピークを示めし、
それぞれ、169℃、190℃に位置していた。またビ
ツカート軟化点は162℃であり、従来のエチレン
含量33モル%、メルトインデツクス2.8g/10分
であり、DSC融解曲線が単一ピークを示めす
EVOH(Y)の該軟化点より8℃低い値を示めし
た。実施例1と同様に多層シートを得て、固相圧
空成形を行つた。該EVOHを用いた場合は延伸
成形性は良好であり、全く問題なく、良好に成形
が行われた。比較のため、中間槽に前記EVOH
(Y)を用いた多層シートでは中間槽に亀裂、破
断部を生じ、得られたカツプは、不満足なもので
あつた。別に前記得られたEVOHの気体遮断性
を調べるために、20μのフイルムを得て、35℃、
0%RHの酸素透過係数を測定した。140℃、10
分間熱処理した該未延伸フイルムの該測定値は
7.5×10-15c.c..cm/cm2.sec.cmHgであつた。また
得られたフイルムには、フイツシユアイは、実質
上殆んどなかつた。(3個/100cm×100cm) 実施例 3 実施例1と同じ重合槽を用いて以下の条件で、
実施例1と同様に連続重合を行つた。
第1重合槽 酢酸ビニル供給量 2500g/hr 第3級ブタノール 550g/hr 温 度 60℃ エチレン圧力 43Kg/cm2G 2,2′−アゾビス・イソブチロニトリル供給量
0.17g/hr 平均滞溜時間 7.0hr 第2重合槽 温 度 70℃ エチレン圧力 36Kg/cm2G 平均滞溜時間 2.3hr 第1重合槽および第2重合槽において測定した
酢酸ビニルの重合率は、それぞれ17%、42%であ
り、第1重合槽と第2重合槽における該共重合体
の生成量の全生成量に対する比は、それぞれ0.4
および0.6であつた。得られた該共重合体のエチ
レン含量は34.2モル%であつた。実施例1に準じ
て操作し、追出塔々底からメタノール/第3級ブ
タノール混合系のEVAC溶液を得て、これを塔式
ケン化塔に導入し、同様にしてけん化し、ポリマ
ーを分離してけん化度99.3モル%、メルトインデ
ツクス1.7g/10分のEVOHを得た。該EVOHの
DSC曲線は、2つの独立ピークを示めし、それ
ぞれ165℃、182℃に位置していた。該EVOHを
中間槽とし、メルトインデツクス(ASTM D−
1238)が0.5g/10分、密度(ASTM D−1505)
が0.91g/c.c.、融点が165℃のアイソタクテイツ
クポリプロピレンホモポリマーを、内外層とし、
酢酸ビニル含有量33重量%、無水マレイン酸変性
度1.5重量%の変性エチレン−酢酸ビニル共重合
体を接着層とした、外層/接着層/EVOH層/
接着層/内層の5層構成からなる無底の積層パイ
プを直径が40mm、有効長さが880mm、メルトチヤ
ンネルが1流路(接着層用)及び直径が65mm、有
効長さが1430mm、メルトチヤンネルが2流路(内
外層用)の各デイメンジヨンを有する押出機群及
び共押出5層用ダイスで成形した。得られたパイ
プの全体の肉厚は、約10mm、内径が30mm、長さは
30mmであり、各パイプの層の構成比は外層:接着
層:中間層:接着層:内層が100:2:5:2:
100であつた。該積層パイプを158℃に加熱したの
ち、前記パイプの両端をクランプではさみ、最初
にパイプの縦方向に延伸した後、ブロー用金型で
はさみ、次いで横方向に圧縮空気により膨脹させ
てブロー成形を行つた。得られた二軸延伸ブロー
ボトルの内径は100mm、高さが150mm、胴部平均肉
厚は、0.6mm、内容積が1180c.c.の円筒状ボトルで
あつた。該二軸延伸成形性は良好であり、20回実
施したが、中間層の亀裂等の欠陥が認められたも
のは全くなかつた。
比較のため、従来の単一条件下で得られたエチ
レン含量34モル%、メルトインデツクス1.8g/
10分のEVOH及び従来の単一条件下で得られた
それぞれの融解曲線上の165℃、182℃の位置にピ
ークをもつ2種のEVOHを4:6(重量比)にブ
レンドしたメルトブレンド物(メルトインデツク
ス1.7g/10分)を中間層として同様に行つた。
前者においては延伸成形性は不良で、すべて中間
層に亀裂、縦筋等の欠陥のあるもので満足なもの
は得られなかつた。また後者においては、比較的
良好な延伸成形性を示めすものの、20回のうち、
8回は、該欠陥のあるものであつた。
実施例 4 容量10で内部に冷却コイルをもつ撹拌機付重
合槽を用いて、以下の条件でエチレンと酢酸ビニ
ルの共重合を回分操作で行つた。
酢酸ビニル仕込量 2500g メタノール仕込量 280g アゾビスイソブチロニトリル仕込量 3.8g 重合温度 60℃ 重合中のエチレン圧力は酢酸ビニルの重合率25
%までは40Kg/cm2Gに保持して行い、以後57Kg/
cm2Gに保持して共重合反応を行つた。酢酸ビニル
の最終重合率は48%であつた。得られた該共重合
体のエチレン含量は、37.2モル%であつた。実施
例1に準じて処理し、けん化度99.3%、DSC融解
曲線上167℃及び186℃に独立したピークをもつ、
メルトインデツクス3.0g/10分のEVOHを得た。
実施例1と同様に該EVOHを中間層とする多層
シートを得て、固相圧空成形により円筒状のカツ
プへの成形を試みた。成形性は、良好であり、20
回行つたが、全く亀裂等の欠陥の発生は、認めな
かつた。
実施例 5 実施例4において、酢酸ビニル重合率25%に達
したのち、一度冷却し、該共重合反応を停止した
後、再び昇温し、該重合率48%に達するまで重合
反応を行つた他は、実施例4と同様に実施した。
得られたEVOHのエチレン含量、メルトインデ
ツクスおよびDSC融解曲線上のピークに関して
は、実施例4で得られたEVOHとほぼ同じであ
つた。実施例1と同様に該EVOHを中間層とす
る多層シートを得て、固相圧空成形により円筒状
のカツプへの成形を試みた。20回試みた結果1回
だけ小さな亀裂が中間層に認められたが、他には
全く認められず、延伸成形性は、ほぼ良好であつ
た。
実施例 6 実施例1と同じ重合槽を用いて以下の条件で実
施例1と同様に連続重合を行つた。
第1重合槽 酢酸ビニル供給量 4500g/hr 第3級ブタノール供給量 140g/hr 温 度 70℃ エチレン圧力 44Kg/cm2G 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)供給量 0.013g/hr 平均滞溜時間 4hr 第2重合槽 温 度 60℃ エチレン圧力 44Kg/cm2G 2,2′−アジビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)供給量 0.17g/hr 第3級ブタノール 630g/hr 平均滞溜時間 4hr 第1重合槽および第2重合槽において測定した
酢酸ビニルの重合率はそれぞれ25%、42%であ
り、第1重合槽と第2重合槽における該共重合体
の生成量の全生成量に対する比はそれぞれ0.57お
よび0.43であつた。得られた該共重合体のエチレ
ン含量は34.4モル%であつた。実施例3と同様に
操作してけん化度99.4モル%、メルトインデツク
ス1.76g/10分のEVOHを得た。該EVOHの
DSC曲線は、2つの独立のピークを示めし、
181.5℃、165.5℃に位置していた。実施例3と同
様に二軸延伸ブロー成形を行い、同様の二軸延伸
ブローボトルを得た。該二軸延伸成形性は、良好
であり、中間層の亀裂等の発生はみられなかつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレンと酢酸ビニルを共重合し、さらに得
    られた共重合体をけん化して、エチレン含量25〜
    45モル%、酢酸ビニル成分のけん化度が95%以上
    の該共重合体けん化物を得るに当つて、エチレン
    と酢酸ビニルの共重合反応を、下記(1)及び(2)式の
    温度並びにエチレン圧力の領域内の異なる2以上
    の条件下に、かつ少なくともひとつの隣接する相
    異なる共重合反応条件のエチレン圧力の差を5
    Kg/cm2以上、および/または温度の差を10℃以上
    に保ち、さらに相異なる共重合反応条件を実質上
    段階的に変化させながら、さらにまたそれぞれの
    共重合反応条件下におけるエチレン−酢酸ビニル
    共重合体の生成量を、少くとも全生成量の10重量
    %となるように行ない、次いで得られた該共重合
    体をけん化することを特徴とするエチレン−酢酸
    ビニル共重合体けん化物の製造方法。 0.5T−7.5<<0.9T+18 (1) 35≦T≦80 (2) 但し、は、エチレン圧力(Kg/cm2・G)、T
    は温度(℃)である。 2 相異なる2以上の条件下における共重合反応
    が停止されることなくひき続いて行われる特許請
    求の範囲第1項記載のエチレン−酢酸ビニル共重
    合体けん化物の製造方法。 3 共重合反応が攪拌混合型重合槽を用いた、少
    くとも2段の流系操作により行われる特許請求の
    範囲第1項記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    けん化物の製造方法。 4 共重合反応が攪拌混合型重合槽を用いた、2
    段の流系操作で行われ、かつそれぞれの圧力は10
    Kg/cm2以上異なり、それぞれの温度は実質的に同
    一か、または該圧力変化と逆方向に変化させた温
    度であり、しかもより高い圧力下に生成する該共
    重合体の量をA、より低い圧力下に生成する該量
    をBとするとき、A/A+Bの比(重量)が0.65
    〜0.3である特許請求の範囲第1項記載のエチレ
    ン−酢酸ビニル共重合体けん化物の製造方法。
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