JPH0474711A - 希土類金属の分離精製法 - Google Patents

希土類金属の分離精製法

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JPH0474711A
JPH0474711A JP2160794A JP16079490A JPH0474711A JP H0474711 A JPH0474711 A JP H0474711A JP 2160794 A JP2160794 A JP 2160794A JP 16079490 A JP16079490 A JP 16079490A JP H0474711 A JPH0474711 A JP H0474711A
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雅宏 後藤
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Akihiro Anegawa
彰博 姉川
Hikotada Tsuboi
坪井 彦忠
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、希土類金属の分離精製法に関する。
更に詳しく言えば、油溶性の錯化剤であるエチレンジア
ミン−N、N’−二酢酸−N、N’ −二酢酸アルキル
アミドもしくはアルキルエステルまたはジエチレントリ
アミン−N、N’、N”−三酢酸N、N”−二酢酸アル
キルアミドもしくはアルキルエステルを用いる希土類金
属の分離精製法に関する。
[従来の技術およびその課題] 希土類金属とは、スカンジウム(S c)、イツトリウ
ム(Y)、ランタン(L a)、セリウム(Ce)、プ
ラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム
(Pg)、サマリウム(S m)、ユーロピウム(Eu
)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジス
プロシウム(Dy)、ホルミウム(HO)、エルビウム
(Er)、ツリウム(Tn+)、イッテルビウム(Yb
)、ルテチウム(Lu)の17元素の総称である。
希土類金属はその特異な性質により、現在、発光材料、
磁性材料等の先端技術の分野において様々に利用されて
いる。しかしながら、いずれの用途においても非常に高
純度なものが要求されている。
これら希土類金属はモナス石、バネストサイト、モノタ
イム等の鉱石中に複数の種類が少量ずつ同時に含まれて
いる。この少量ずつ同時に含まれている希土類金属間の
化学的性質は非常に似通つ7おり、通常の方法でこれら
を分離しても純度が低く、何種類かの希土類金属の混合
物として得られるものである。純度の低いこれらのもの
をさらに高純度なものに精製する方法として、従来非水
溶性の抽出剤を非水溶性の溶媒に溶解して調整した油相
を用いて、水溶液中に存在する希土類金属を抽出分離す
る方法が知られている。
ここで、非水溶性の抽出剤としては具体的にはN−8−
キノリンスルホンアミド、E−2−ヒドロキシ−5−ノ
ニルベンゾフェノンオキシム、トリn−オクチルホスフ
ィンオキシト、ビス(2゜4.4−)リメチルペンチル
)ホスフィン酸、ビス(2,4,4−トリメチルペンチ
ル)ホスフィノジチオエート、トリイソブチルホスフィ
ンスルフィド、ビス(2,4,4−1リメチルペンチル
)n−オクチルホスフィン、2−エチルへキシルホスホ
ン酸−モノー2−エチルへキシレート、トリブチルフォ
スフエイト、トリカブチルメチルアンモニウム塩、2.
 2. 2−1リアルキル酢酸等が用イラレ、商品名と
しテハCYANEX 272.921.301.471
.X、925(以上、三片サイアナミツド■)、LIX
 65N(Henke1社) 、A11quart 3
36(Genera1Mills社) 、Kelex 
100 (Ashland社) 、PC−88A(犬へ
化学■)、パーサティック・アシド10(シェル化学)
などが知られている。
非水溶性の溶媒としては脂肪族炭化水素、芳香族炭化水
素、ハロゲン化炭化水素が用いられる。
具体的には鉱油、パラフィンオイル、灯油、軽油、ナフ
サ、パークロルエチレン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等が挙げられ
る。
この抽出法は水溶液中の希土類金属イオンと油相中の抽
出剤が油水界面において錯形成することにより、希土類
金属イオンが油相に取り込まれることを利用したもので
ある。希土類金属の種類によっては抽出剤との錯形成能
力に差があり、それにより各希土類金属の分離精製が可
能となる。しかしながら上記抽出法も完全なものではな
く、例えばイツトリウムとエルビウム、ホルミウム等の
重希土類元素は錯形成能力に差がないために分離困難で
ある。
そこで、希土類金属分離の選択性を上げるための提案が
なされている。例えば、上記の溶媒抽出法において、金
属抽出の際に希土類金属イオンを含む水相に、水溶性の
錯化剤を加えることにより、各希土類金属間の分離選択
性が著しく向上することが知られている(特開昭52−
150717号)。ここで、水溶性の錯化剤としては、
エチレンジアミン四酢酸塩類、エチレンジアミン−N、
N’ −二酢酸塩類、ジエチレントリアミン−N、N、
N’N−N”−五酢酸塩類等が挙げられる。
これら水溶性錯化剤が希土類金属の分離精製に及ぼす効
果としては次のことが推測されている。
水相中の希土類金属は水溶性錯化剤と錯形成し、それが
油水界面における油相中の抽出剤と、水相中の希土類金
属との錯形成を阻害する。この阻害の程度が各希土類金
属間で異なり、その結果油相への希土類金属の抽出速度
に差か生じ、分離精製を容易にさせるものと考えられる
。しかし、この水相への錯化剤の添加による希土類金属
の分離法も以下に述べるような問題を有している。
すなわち、水溶性錯化剤を水相に添加しての希土類金属
の溶媒抽出を工業的な規模にて実施する際には、使用し
た水溶性錯化剤の回収という厄介な問題を解決しなくて
はならない。水溶性錯化剤であるエチレンジアミン四酢
酸塩類、エチレンジアミン−N、N“−二酢酸塩類、ジ
エチレントリアミン−N、N、N’、N”、N“−五酢
酸塩類等は高価なものであり、工業的に使い捨てにでき
る試薬ではない。
一般に水溶性の高い有機化合物を、水溶液中より効率良
く回収することは容易ではない。水溶液の濃縮、結晶化
、またはカラムクロマトグラフィーによる分離等のかな
りの規模の装置および労力を必要とし、また回収操作中
のpH変化、加熱操作による有機化合物の分解等のため
、高回収率での回収はほとんど不可能である。水溶性錯
化剤の回収も当然のことながら同様である。未回収の水
溶性錯化剤および回収操作のコストは当然希土類金属の
価格に上乗せされ、希土類金属は非常に高価なものとな
る。
水溶性錯化剤を用いる希土類金属の溶媒抽出は、希土類
金属間の分離選択性を向上するという長所はあるものの
、使用した水溶性錯化剤を高回収率で回収することがで
きなけれは、工業的に使用することは不可能である。
従って本発明の課題は、溶媒抽出による希土類金属の分
離精製法において、水溶性錯化剤に代わる、抽出選択性
の高い錯化剤であって、安定してかつ容易に、高い回収
率で回収できれものを用いた分離精製法を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 上述の如く、水溶性の錯化剤は希土類金属の分離精製の
選択性を著しく向上させるが、その水溶性の為に回収が
困難である点に鑑み、本発明者らは各希土類金属の分離
選択性を高める錯化剤が非水溶性であり、抽出剤と同様
油溶性てあれば、抽出剤と一緒に油相中に容易に回収さ
れ、また抽出された希土類金属を再抽出した後には繰り
返し再利用できると考え、さらに水溶性錯化剤の分離選
択性に対する効果からみて、意図する錯化剤もまた分子
構造上、希土類金属との錯形成能を有する必要かあると
考えて、これらの条件を満たす数多くの化合物について
確認を続けた結果、特定の化合物か著しく優れた性能を
示すことを見出たし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 希土類元素よりなる化合物を含む水溶液と、下記一般式
(1) (式中、RおよびR2は互いに同一でも異なっでいても
よく、各々炭素原子数8〜20の飽和または不飽和のア
ルキル基を表わし、XはOまたはNHを表わす。) で示されるエチレンジアミン−N、N’ −二酢酸N、
N“−二酢酸アルキルアミドもしくはアルキルエステル
化合物、および下記一般式(2)(式中、R3およびR
4は互いに同一でも異なっていてもよく、各々炭素数8
〜20の飽和または不飽和のアルキル基を表わし、Xは
OまたはNHを表わす。) て示されるジエチレントリアミン−N  N’、N”三
酢酸−N、N”−二酢酸アルキルアミドもしくはアルキ
ルエステル化合物の少なくとも1種類を含む水不溶性有
機溶媒とを接触させることを特徴とする希土類金属の分
離精製法である。
以下に、本発明の内容をさらに詳細に記す。
本発明に使用される油溶性錯化剤を表わす一般式(1)
、(2)中のR1、R2、R3、R4は、炭素数8〜2
0の飽和、不飽和のアルキル基である。炭素数が8未満
のアルキル基においても、各希土類金属間の分離選択性
を向上させうるものの、化合物自身の水溶性か増加し、
油溶性錯化剤として繰返しの使用を行う為には油溶性錯
化剤の水相への損失があり不適当である。また炭素数2
0を越えるもの有効である−が、原料の入手上問題があ
る。具体的な例としてはオクチル基、オクテニル基、セ
チル基、ラウリル基、ドデセニル基、パルミトレイル基
、ステアリル基、オレイル基等が挙げられ、直鎖の他分
岐状のアルキル基をも使用することができる。
本発明に使用される一般式(1)および(2)の油溶性
錯化剤は、種々の方法にて合成可能であり、その出発原
料、製造経路、中間体の種類等に特に制限はない。
R,、R2としてオレイル基を、XとしてNHを有する
(1a)の製造方法の1例を以下に示す。
エチレンジアミン四酢酸を(A)式のようにピリジン、
無水酢酸中で加熱することにより酸無水物(3)を合成
する。
得られた酸無水物(3)を、目的に合わせた飽和または
不飽和アルキルアミンと反応させることにより、目的の
2個のアルキルアミド基を有する一般式(1)の化合物
が生成する。具体的な例として(3)にオレイルアミン
を反応させると(B)式のように反応が進行し、化合物
(1a)が得られる。
(1a) 次にR3、R4としてオレイル基を、XとしてNHを有
する(2a)の製造方法を示す。
ジエチレントリアミン−N、N、N’ 、N”。
N”−五酢酸をピリジン、無水酢酸にて(C)式のよう
に処理すると無水物(4)となる。
たは不飽和アルキルアミンを反応させることにより、目
的の2個のアルキルアミド基を有する1一般式(2)の
化合物となる。具体的な例として(4)にオレイルアミ
ンを(D)式のように反応させると2個のオレイルアミ
ド基を有する化合物(2a)となる。
得られた酸無水物(4)と目的に応じた飽和ま上記製造
法において(1)または(2)を製造する際はそれぞれ
(3)または(4)を中間原料に用いて目的に応じてア
ルキルアミン (R1NH2,R2NH2)を選択すれば望みの化合物
が自由に製造できる。
また一般式(1)、(2)においてXが酸素原子を表わ
すものは、各々一般式(3)、(4)の化合物に目的に
応じたアルキル基を有するアルコールを脱水N、 N−
ジメチルホルムアミド中で反応させることにより製造す
ることができる。
また一般式(1)にてXがNHのものは、そのほかの方
法として下記(E)式にR1がオレイル基の例を示す製
造方法で得ることもできる。
(1a) つまりエチレンシアミン四酢酸とオレイルアミンを反応
させることにより(5)の化合物を合成し、続いて塩基
にて加水分解することにより(1a)の化合物とするも
のである。また、オレイルアミンの代わりに任意のアル
キルアミン(R1NH2,R2NH2)を用いることに
より(1)の化合物を製造することかできる。
同様な方法によってジエチレントリアミン−N。
N、 N“、N”、N”−五酢酸を原料に一般式(2)
の化合物も製造することができる。
本発明においては、一般式(1)および(2)で示され
る少なくとも1種類の化合物を含有する組成物をも使用
することかできる。
従って、純度の低い飽和あるいは不飽和アルキルアミン
類を原料に用いて(1)または(2)で示される化合物
を製造しても、(1)または(2)の化合物を含む組成
物を得ることかでき、それらも希土類金属の分離精製の
性能上問題は見られない。
また(B)式、(D)式に従ってそれぞれ(1)あるい
は(2)の化合物を製造する際、使用するアルキルアミ
ンの量、反応温度によっては種々の副成物を含む組成物
が生成するが、これも特に性能−4二の問題になるよう
なことはない。
(E)式によってそれぞれ(1)、(2)の化合物を製
造する際も塩基の量、反応温度によっては同様に種々の
副成物が生成するか、これも希土類金属の分離精製上特
に問題は生じない。
上記のように合成した油溶性錯化剤またはその組成物は
水不溶性有機溶媒に溶解して用いるか、その濃度は10
〜103mol/m3の範囲にて使用される。
使用する水不溶性有機溶媒としては脂肪族炭化水素、芳
香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素が用いられる。具体
的には、鉱油、パラフィンオイル、灯油、軽油、ナフサ
、パークロルエチレン、ベンゼン、トルエン、キシレン
、ヘプタン、シクロヘキサン、四塩化炭素、ジクロロエ
チレン等が挙げられる。実際の使用に際してはこれら水
不溶性有機溶媒の中から1種、または2種以上の混合物
が適宜選択される。
油溶性錯化剤またはその組成物と共に、必要に応じて水
不溶性有機溶媒に溶解して用いる抽出剤としては、2−
エチルへキシルホスホン酸−モノ2−エチルへキシレー
ト(PC−88A、犬へ化学■)、シー(2−エチルヘ
キシル)リン酸(東京化成■)、ビス−(2,4,4−
)−リメチルペンチル)ホスフィン酸(CYANEX 
272、三片サイアナミツド■)、トリブチルホスフェ
イト、トリカプリルメチルアンモニウム塩(Aliqu
art 336、General Mills社)、2
,2.2−トリアルキル酢酸(パーサティック・アシッ
ドIO、シェル化学)等、種々の抽出剤が、分離精製す
る希土類金属の種類によって適宜選択される。選択され
た1種、または2種以上の混合による抽出剤を1〜10
4IIlo1/13の濃度に溶解して用いられる。これ
ら抽出剤の存在は、使用する油溶性錯化剤の水不溶性有
機溶媒への溶解度を向上させることもある。
上記のように油溶性錯化剤またはその組成物を、必要に
応じて抽出剤と水不溶性有機溶媒に溶解して調整された
抽出相を、希土類元素よりなる化合物を含む水溶液と接
触させることにより、水溶液中の希土類金属化合物を分
離、精製するものである。
水相は分離精製を目的とする希土類金属化合物により異
なるが、pH調節剤により通常pH5以下に調整される
が、好ましくはpH3以下である。
pH調節剤としては塩酸、硝酸、硫酸等が用いられるが
、必要に応じて種々の緩衝溶液も使用される。
以上のように調整された油溶性錯化剤を含む抽出相と、
希土類金属化合物を含む被抽出水相を流動液膜型抽出装
置、例えばミキサーセトラー、中空糸膜型抽出装置等に
より両相を接触させる。その結果水相中の希土類金属化
合物を選択的に水不溶性相に抽出、または水相中に残存
させることにより、希土類金属が分離精製される。また
水不溶性相に抽出された希土類金属は、もう−度塩酸、
硝酸、硫酸等を含む水溶液と接触させることにより、容
易に水相側に逆抽出されてくる。この間、使用した油溶
性錯化剤の水相への損失はほとんどない。その結果、逆
抽出後の油溶性錯化剤を含む水不溶性相は何度でも繰り
返しの使用が可能である。
高価な水溶性の錯化剤、たとえばエチレンジアミン四酢
酸塩、ジエチレントリアミン−N、N。
N’、N”、N”−五酢酸塩を用いた場合、これら水溶
性錯化剤は希土類金属を含む水相に添加されているので
、抽出操作終了後の水相から回収する必要がある。しか
しながら前述のように希薄水溶液からの水溶性錯化剤の
回収は容易なものではない。
多大なコストと労力を費やし、また相当の設備も必要で
ある。
本発明は、使用する油溶性錯化剤が化学的にも安定で水
相への損失もほとんどないために、希土類金属の分離精
製において、水溶性錯化剤を用いたときのような水溶性
錯化剤の回収操作および装置の必要をなくし、繰り返し
の抽出、逆抽出操作を可能にするものであり、希土類金
属の分離精製に要するコストを、大きく低減させるもの
である。
[作用] 本発明に使用される油溶性錯化剤は、流動液膜型抽出装
置等による希土類金属の分離精製の際に、その分離選択
性を高めるために抽出剤とともに油相に溶解して使用さ
れる。これら油溶性錯化剤が希土類金属の分離精製の選
択性を上げる機構の詳細は不明であるが、その作用に関
しては次のように考えられる。
使用される油溶性錯化剤は、それらの構造の中に二本の
長い不飽和または飽和アルキル基を有しているために、
界面活性剤と同様に界面吸着能を有している。それらの
界面吸着能が、希土類金属、例えばホルミウム、エルビ
ウム、イツトリウムの抽出の際に使用する、油溶性抽出
剤、例えばPC−88A等よりも大きいために、油溶性
錯化剤が優先的に油水界面に吸着−しているものと考え
られる。そのために希土類金属と抽出剤分子との直接的
な錯形成を阻害していると考えられる。ただし、油溶性
錯化剤(1)、(2)は弱いながらも希土類金属との錯
化能力を有し、界面において希土類金属と結合した後、
PC−88A分子が入れ替わり希土類金属と結合して有
機相中へ希土類金属化合物を抽出すると考えられる。こ
の際油溶性錯化剤はホルミウム、エルビウムに対して、
イツトリウムよりも強く結合し、素早く抽出剤と再結合
して有機相中に取り込まれるので、イツトリウムの抽出
速度は、ホルミウム、エルビウムに比較して低下すると
考えられる。その結果、ホルミウム、エルビウムは有機
相に抽出され、当然水相のイツトリウムの純度は向上す
ることとなる。
また使用される油溶性錯化剤は水溶性がほとんどなく、
希土類金属の抽出、再抽出の際にも水相に溶出すること
はない。また化学的に非常に安定なために酸、熱等によ
る分解はほとんどない。
つまり、実際に使用する際には、−度抽出剤と共に油相
に溶解して抽出相を調整すれば繰り返し何度でも使用で
きることになる。その結果、水溶性の錯化剤を用いたと
きのように、大がかりな水溶性錯化剤の回収装置や、労
力を要する操作も必要がなくなり、非常に大きなコスト
の低減をもたら・すことになる。
本発明の分離精製法は、使用する油溶性錯化剤の示す上
記の作用により、希土類金属の分離選択性を向上させる
とともに、工業的に装置の小型化、省力化、およびコス
トの低減を計るものとして非常に有意義なものである。
また本発明の分離精製法は、使用する油溶性錯化剤の作
用から明らかなように、希土類金属のみならず、他の金
属、例えば重金属の分離精製にも応用されるものである
[実施例コ 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
らの例により限定されるものではない。
製造例1 油溶性錯化剤(1a)の合成 (1a) エチレンジアミン四酢酸91g、無水酢酸130g、ピ
リジン150gを反応器にとり、65℃で16時間撹拌
する。反応後に20℃まで冷却し、析出している結晶を
ろ別する。ろ別技に結晶を無水酢酸、続いてジエチルエ
ーテルにて洗浄することにより白色となる。洗浄後減圧
にて乾燥し、79gの酸無水物(3)の結晶を得る。
I R(Nujol、 cm’) 1800.1760 (−CO−0−CO−) 。
続いて、酸無水物(3)20g、オレイルアミン45.
9gを反応器にとり、ジオキサン200m1にて懸濁す
る。オイルバスにて70℃まで徐々に昇温し溶解後20
分加熱する。反応後、減圧にて濃縮し、その残査をエタ
ノールにて結晶化させ、ろ別、乾燥することにより、白
色結晶状の油溶性錯化剤(la)53gを得る。
得られた(1a)の化合物について測定した物性値を示
す。
(1)mp    137−138℃:(2)元素分析 測定値(%)  C69,43H11,18N 7.2
1C46H86N406としての理論値(%)C69,
86H10,96N  7.08゜(3)  I R(
Nujol、 cm’)3350.3220 (−NH
−、−COOH)  、1670(−CONH−、−C
OOH)  ;(4)NMR(CDC13,δpp■)
0.88(6H1t、J−7,2xCF(3−)、1.
26(44t(、s、22x−C112−)、1.50
(4H,brs、2x−C0NIICII  −C11
2−)、2.00(8)(1m、2x−Cf(−CH−
CH−Cll2−)、3.13(411,brs、−N
−CH2CH2−N−)、3.21(411,brs、
2x−CONI−CI2−)、3.61(4H,brs
、2xN−C112−COOtl)、3、Ei7(4H
,brs、2xN−CH2−CONII−)、5.34
(4H,brs、2x−CH−Cll−)、7.75(
2H,brs、2x−CONI(−)  ;(5)溶解
性 トルエン、ベンセン、クロロホルム、 ヘプタンに可溶、水に不溶。
製造例2 油溶性錯化剤(1)において、XがNHて、R1、R2
がオクチル基、2−オクテニル基、7−ドデセニル基、
セチル基、ステアリル基を何する各化合物は、製造例1
に示す(1a)の合成法に従いオレイルアミンの代わり
に、相当するアミンを使用することにより合成された。
製造例3 油溶性錯化剤(1)において、Xが酸素原子で、R1、
R2がオクチル基、セチル基、ステアリル基、オレイル
基を有するものを合成した。合成中間体としては、製造
例1に記載の(3)の化合物を使用した。(3)の化合
物と、相当するアルコールを2倍モル、そして乾燥N、
 N−ジメチルホルムアミド(DMF)を反応器にとり
85℃で一昼夜加熱した。反応後減圧にて濃縮し、残査
をエタノールにて結晶化して各々の目的物を得た。
製造例4 油溶性錯化剤(2a)の合成 (2a) ジエチレントリアミン−N、N、N’、N”、N”−五
酢酸100g、無水酢酸156g、ピリジン130gを
反応器にとり、65℃で24時間加熱する。加熱後に室
温まで冷却し、析出している結晶をろ別する。ろ別した
結晶は無水酢酸、ベンゼンにて洗浄し乾燥する。その結
果(4)を白色結晶として88g得る。
I R(Nujol、 cm−1) 1820、1770 (−Co−0−CO−) 。
1640 (−C00H)。
酸無水物(4)20g、オレイルアミン32.9g、ジ
オキサン300m1を反応器にとり、撹拌しながらオイ
ルバスにて1.5時間還流する。還流後、減圧にてジオ
キサンを濃縮し、残査をエタノールにて結晶化する。そ
して結晶をろ別技乾燥することにより、白色結晶状の油
溶性錯化剤(2a)を24g得る。
得られた(2a)の化合物について、測定した物性値を
下記に示す。
(1)mp    164−166℃;(2)元素分析 測定値(%)  C67−06H10,71N 7.9
7C5oH93N508としての理論値(%)CR7,
30H10,51N  7.85;(3)  I R(
Nujol、 cm−1)3350 (−CONH−)
  、 1670 (−CONH−)  、162(1(−CO
OH)  ;(4)溶解性 トルエン、ベンゼン、クロロホルム、 ヘプタンに可溶、水に不溶。
製造例5 油溶性錯化剤(2)において、XがNH,R3、R4が
オクチル基、ラウリル基、7−ドデセニル基、ステアリ
ル基を有する各化合物は、製造例2に示す(2a)の合
成法に従いオレイルアミンの代わりに、相当するアミン
を使用することにより合成された。
製造例6 油溶性錯化剤(2)において、Xが酸素原子、R3、R
4がオクチル基、ラウリル基、ステアリル基、オレイル
基を有する各化合物を合成した。
合成中間体としては製造例4の(4)を使用した。
(4)をDMFにて加熱溶解し、相当するアルコルを2
倍モル加えて85℃で一昼夜加熱した。
反応後減圧にてDMFを濃縮後、エタノール、またはD
MF−エタノールにて再結晶して各化合物を得た。
製造例7 油溶性錯化剤(1a)の合成 (5)                      
   (1a)エチレンジアミン四酢酸50g1オレイ
ルアミン46gを反応器にとり、水30m1.キシレン
5mlを加える。撹拌しながら加熱を行ない水、および
キシレンを留出させつつ昇温させる。そして200℃で
2時間反応させた後、室温まで冷却すると赤褐色の固体
が得られ、それをエタノールで再結晶することにより精
製し、結晶(5) 120.9gを得る。
得られた(5)全量と、エタノール100m1を反応器
にとり、それに5N−NaOH水溶液を加えて30分加
熱還流する。反応液を冷却した後に水を加えて1.5g
までに希釈し、5N−HCΩにてpH1,5とする。生
成した白色沈澱をろ別し、エタノールにて再結晶するこ
とにより、(1a)11.8gを得る。構造はNMR1
元素分析にて確認した。
実施例1 本発明に使用される油溶性錯化剤の性能の検討は第1図
に示す中空糸膜型抽出装置を用いて行なった。中空糸1
はジャパンボアテックス社製の膜厚1關、内径5mm、
長さ30cm(反応部25cm)の多孔質中空糸テフロ
ン膜を用いた、その中空糸を内径8mmのガラス管2内
に固定し、中空糸の外側に有機相3を、内側に水相4を
定量ポンプを用いて流せるようになっており、恒温槽5
にて30℃に保ちながら実験を行なった。実験に先立ち
、脱気したトルエンまたはへブタンとイオン交換水を各
々中空糸内側と外側に一時間はど流し、中空糸を各溶媒
になじませた。
試験液の調整 水相は0.IN−硝酸−0,1N−硝酸ナトリウムにて
pH2,05,2,2,2,3,2,5,2,8に調整
し、ホルミウム、イツトリウム、エルビウムの初濃度は
それぞれ0.5 mol/I11”に調整した。
抽出相はトルエンを使用し、PC−88A (2エチル
へキシルホスホン酸−モノー2−エチルへキシレート)
濃度は50 mol/m”とし、そして油溶性錯化剤(
1a)は1.0 mol/m3に調整した。
実験は各々のpHに調整された希土類金属を含む水溶液
と、(1a)および抽出剤を含む有機相を並流に流して
行なった。サンプリングは溶液を1.5時間流し、定常
状態になった後、各相より行なった。有機相は6N−硝
酸で逆抽出した後、ICP発光分光法により希土類金属
濃度を決定した。
測定データに基づいて、下記式によって膜透過係数PM
(PMは金属の膜透過のしやすさを示すものである。大
きいほど有機相中への溶解速度か速く、希土類金属間で
このPM値の差か大きいほど分離が容易なことを示す。
)を求めた。
PM −Qorg CMorg/2πrLPM  膜透
過係数 (mol /5−rrr)Q   有機相流量
 (m3/s) rg r   中空糸内径 (m) L   中空糸長さ (m) C有機相中の金属の濃度 (mol/m3)org 各金属の膜透過係数とpHとの関係を第2図に示す。第
2図から明らかなように、油溶性錯化剤(1a)を用い
た場合、より低いpH側でイツトリウムとホルミウム、
エルビウムの膜透過係数の差が大きくなっている。この
大きな差は、油溶性錯化剤は希土類金属の分離精製に大
きく寄与するものである。また水溶性錯化剤のように逆
抽出の度毎に、回収操作を必要とせず、希土類金属抽出
、逆抽出の際に水相への損失がほとんどないため、回収
操作なしに繰り返し何度でも使用できるので、分離精製
に要するコストは大きく低減されることになる。
実施例2 実施例1にて使用したPC−88A、油溶性錯化剤(1
a)を各々50 mol/m   1.oa+ol/w
 3を含むトルエン相を繰り返し使用し、その性能の変
化を調べてみた。その結果、膜透過係数を調べる限り、
30回の繰り返し使用においても、希土類金属の分離選
択性への寄与は、低下が見られなかった。
実施例3 実施例1にて使用しているPC−88Aの代わりに、他
の抽出剤、ジー(2−エチルヘキシル)リン酸エステル
、ビス−(2,4,4−)リメチルペンチル)ホスフィ
ン酸を用いても、実施例1と同様、各金属間の膜透過係
数に差が生じることを確認した。
比較例1 希土類金属の抽出分離精製時において、水溶性錯化剤(
ジエチレントリアミン−N、 N、 NN”、N”−五
酢酸ナトリウム)添加時および無添加時のpH変化に対
する膜透過係数の変化を調つた。
水相は0.IN−硝酸−0,IN−硝酸ナトリウムにて
各々のpHに調整し、ホルミウム、エルビウム、イツト
リウムの初濃度はそれぞれ0.5mol/■3に調整し
た。またジエチレントリアミン−N、N、N’、N”、
N”−五酢酸ナトリウムは1.5■ol/m3になるよ
うに添加調整した。有機相はへブタンを使用し、抽出剤
PC−88Aは50■ol/m3になるように添加調整
した。中空糸膜型抽出装置を用いての実験結果を第3図
に示す。
第3図のように水溶性錯化剤添加時にはイツトリウムと
ホルミウム、エルビウムの膜透過係数に差が見られるも
のの、無添加においてはほとんど差がない。水溶性錯化
剤の添加効果は第3図のように確認されるものの、希土
類金属逆抽出後の水相より水溶性錯化剤を回収すること
は容易ではない。実際、抽出実験使用後の、水溶性錯化
剤を含む水溶液(ジエチレントリアミン−N、N、N’
N ” 、 N ”−五酢酸、約0.6%)を20%H
C1にてpHを5〜1まで振ってみたが、結晶の析出は
なく、回収できなかった。また減圧にて水溶液の濃縮を
試みたが次第に着色し、また10%程度の濃度まで濃縮
しても析出せず、回収できなかった。
また濃縮水溶液に、水溶液と同体積のメタノール、イソ
プロピルアルコールを添加しても、ジエチレントリアミ
ン−N、N、N’、N”、N”−五酢酸は回収できなか
ったことから見ても水溶性錯化剤の回収は著しく困難な
ことがわかる。ましてや、実施例2で記した30回の繰
り返し使用など、思いもよらぬことである。本発明に使
用される油溶性錯化剤は一切回収操作な〈実施例2の通
り繰り返し使用でき、工業上、非常に大きな意義を有す
る。
実施例4 水相は0.1N−硝酸−0,1N−硝酸ナトリウムにて
pH2,3に調整し、ホルミウム、イツトリウム、エル
ビウムの初濃度CMoは各々0.5 mol/mに調整
した。有機相にはトルエンを使用し、抽出剤PC−88
Aの濃度CI(ROは50mol/m  とした。そし
て油溶性錯化剤(1a)の濃度Csは0.05〜2mo
l/m3の範囲にて、中空糸膜型抽出装置により性能の
検討を行なった。その結果は第4図に示す。イツトリウ
ムとホルミウム、エルビウムは、(1a)のいずれの濃
度においても、分離を行うに十分な膜透過係数の差が見
られる。ちなみに(1a)を添加しないC=0の場合と
比較してみると、本発明に使用される油溶性錯化剤の効
果は明らかである。
実施例5 油溶性錯化剤(1)において、製造例2にて合成された
XがNHSR,R2がオクチル基、2一オクテニル基、
7−ドデセニル基、セチル基、ステアリル基を有するも
のを、実施例3と同様の条件にて性能評価を行なった。
その結果、(1a)と同様、各錯化剤の濃度が10II
IO11I113以上においてイツトリウムとホルミウ
ム、エルビウムの膜透過係数間に顕著な差が生じ、油溶
性錯化剤(1)の効果が確認された。
実施例6 油溶性錯化剤(1)において、製造例3にて合成された
Xが酸素原子、Rt 、R2がオクチル基、セチル基、
ステアリル基、オレイル基を有するものを、実施例3と
同様の条件にて性能評価を行なった。その結果、各化合
物は10  mol/m”以上の濃度において、イツト
リウムとホルミウム、エルビウムの膜透過係数間に顕著
な差が生じ、各化合物の効果が確認された。
実施例7 油溶性錯化剤(2a)の性能を実施例3と同条件にて評
価した。結果は第5図に示す。(2a)の濃度が101
101/II3以上にて希土類金属間の膜透過係数に差
が生じ、1 agol/n+3においてはエルビウム、
ホルミウム、イツトリウム各金属間に明らかな差が見ら
れ、油溶性錯化剤(2a)の効果は確認された。
実施例8 油溶性錯化剤(2)において、製造例5にて合成された
XかNH,R,R4がオクチル基、うウリル基、7−ド
デセニル基、ステアリル基を有するものを、実施例5と
同様の条件にて性能評価を行なった。その結果、(2a
)と同様、各錯化剤の濃度が10−〇1/■3以上にお
いて各金属間の膜透過係数に顕著な差が生じ、油溶性錯
化剤の効果が確認された。
実施例9 油溶性錯化剤(2)において、製造例6にて合成された
Xが酸素原子、R,R4がオクチル基、ラウリル基、ス
テアリル基、オレイル基を有するものを、実施例5と同
様の条件にて性能評価を行なった。その結果、各錯化剤
の濃度が10’ mol/冒3以上において各金属間の
膜透過係数に顕著な差が生じ、各油溶性錯化剤の効果が
確認された。
実施例10 新規油溶性錯化剤(1a)、(2a)を用いてプラセオ
ジム(Pr)とネオジム(Nd)分離に対する効果を調
べた。水相は各金属濃度を0.5−〇1/I3とし、p
Hは0.IN−硝酸にて2.85に調整した。
抽出相にはトルエンを用い、抽出剤はPC−88A (
50mol/m3) 、油溶性錯化剤(1a)、(2a
)は各々1 mol/m”とした。また比較として油溶
性錯化剤を加えないで抽出剤だけの分離実験も行なった
。実験法、および測定法は実施例1と同様である。
結果は第6図に示しであるが、やはり(1a)、(2a
)を使用したものは、希土類金属の膜透過係数に差が生
じており、これら油溶性錯化剤の添加効果が確認された
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で、新規油溶性錯化形成化合物
の性能の検討に使用した中空糸膜型抽出装置の概要図で
ある。 第2図は本発明の実施例1の結果を示すグラフであり、
新規油溶性錯化剤(1a)添加時におけるホルミウム、
イツトリウム、エルビウムの各金属の膜透過係数とpH
との関係を示す。 第3図は本発明の比較例1の結果を示すグラフであり、
水溶性錯化剤(ジエチレントリアミンN、N、N’、N
−N”−五酢酸ナトリウム)添加時および無添加時にお
けるホルミウム、イツトリウム、エルビウムの各金属の
膜透過係数とpHとの関係を示す。 第4図は本発明の実施例4の結果を示すグラフであり、
新規油溶性錯化剤(1a)の添加濃度とホルミウム、イ
ツトリウム、エルビウムの各金属の膜透過係数との関係
を示す。 第5図は本発明の実施例6の結果を示すグラフであり、
新規油溶性錯化剤(2a)の添加濃度とホルミウム、イ
ツトリウム、エルビウムの各金属の膜透過係数との関係
を示す。 第6図は本発明の実施例8の結果を示すグラフであり、
新規油溶性錯化剤(1a)および(2a)の添加時およ
び無添加時におけるプラセオジムとネオジムの膜透過係
数との関係を示す。 図中符号: 1・・・・・・中空糸;2・・・・・・ガラス管;3・
・・・・・有機層;4・・・・・・水相;5・・・・・
・恒温槽。 第 図 2.0 3.0 og s 第4 図   Y 口  H。 △ Er 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 希土類元素よりなる化合物を含む水溶液と、下記一般式
    (1) ▲数式、化学式、表等があります▼(1) (式中、R_1およびR_2は互いに同一でも異なって
    いてもよく、各々炭素原子数8〜20の飽和または不飽
    和のアルキル基を表わし、XはOまたはNHを表わす。 ) で示される化合物、および下記一般式(2)▲数式、化
    学式、表等があります▼(2) (式中、R_3およびR_4は互いに同一でも異なって
    いてもよく、各々炭素数8〜20の飽和または不飽和の
    アルキル基を表わし、XはOまたはNHを表わす。) で示される化合物の少なくとも1種類を含む水不溶性有
    機溶媒とを接触させることを特徴とする希土類金属の分
    離精製法。
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