JPH0476745B2 - - Google Patents
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- JPH0476745B2 JPH0476745B2 JP59236743A JP23674384A JPH0476745B2 JP H0476745 B2 JPH0476745 B2 JP H0476745B2 JP 59236743 A JP59236743 A JP 59236743A JP 23674384 A JP23674384 A JP 23674384A JP H0476745 B2 JPH0476745 B2 JP H0476745B2
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Description
本発明は金属部材とプラスチツク部材とを組み
立ててなる自動車外板の塗装方法に関するもので
ある。 これまで殆ど金属材料で構成されていた自動車
のバンパー、フエイシア、フエンダー、ドアパネ
ル、パネルフード、パネルルーフ、パネルトラン
クリツドなどの自動車外板は、近時、その一部も
しくは全部をプラスチツク部材に代替されつつあ
る。例えば、バンパー、フアイシアには金属に代
つて、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネートなどのプラスチツク製のものが使用され
ており、また、フエンダー、ドアパネルなどの下
側部分のみを上記プラスチツクに代替したものも
ある。今後、自動車外板においてプラスチツクの
使用される範囲がさらに増大されることは必至で
あり、現に、パネルルーフ、パネルトランクリツ
ドなどにその傾向が認められる。これは、プラス
チツクを使用することによつて車体重量を軽くし
て走行燃費が低減できる、加工が容易であるため
に任意の形状に成型できる、車体の耐食性、耐衝
撃性などが向上するなどの効果が認められるため
である。 ところが、このような現状にもかかわらず、金
属部材とプラスチツク部材とからなる自動車外板
の塗装方法がが確立されておらず、従来は、物理
的、化学的性質などが全く異なる金属部とプラス
チツク部にそれぞれ適合した異種の塗料を別々の
塗装ラインで塗装したのち、両部材を自動車外板
に組立てていた。このような方法によると、両部
材に使用する塗料(特に着色ベースコート)が異
なるために、組み立てて一体化する両部材の色調
を同一にすることが極めて困難であり、しかも塗
装工程ならびにその後の両部材の組立工程などが
複雑になるという欠陥を有しているのである。 さらに、自動車の塗装分野では塗膜の耐久性の
問題、特に衝撃剥離による塗膜の耐食性低下なら
びに鋼材の腐食の進行の問題が重視されつつあ
る。特に、欧米の寒冷地域等では冬季自動車道路
の路面凍結を防止するために比較的粗粒に粉砕し
た岩塩を多量に混入した砂利を敷くことが多く、
この種の道路を走行する自動車はその外面部にお
いて車輪で跳ね上げられた岩塩粒子や小石が塗膜
面に衝突し、その衝撃により塗膜が局部的に車体
上から全部剥離する衝撃剥離現象、いわゆる“チ
ツピング”を起すことが屡々ある。この現象によ
り、車体外面の被衝撃部の金属面が露出し、すみ
やかに発錆すると共に腐食が進行する。通常、チ
ツピングによる塗膜の剥離は車体底部および足ま
わり部に多く発生するが、フードおよびルーフに
までも発生し、約半年〜1年で局部的腐食がかな
り顕著になることが知られている。 このチツピングならびにこれを基因する腐食の
進行を防止するため、従来から車体の外部金属基
体表面の化成処理ならびに電着プライマー、中塗
塗料および上塗塗料について各種の検討が加えら
れたが、実用的な解決策を見い出すに至つていな
いのである。 そこで本発明者等は、このような状況に鑑み、
金属部材とプラスチツク部材とを組み立ててなる
自動車外板を簡略化された工程で両部材を同一塗
色で仕上げることができ、しかも耐チツピング性
にすぐれた塗膜を形成する方法について鋭意研究
を行なつたのである。その結果、金属部材とプラ
スチツク部材とを組み立てて合体させた後、該両
部材に特定の組成ならびに性状を有してなるバリ
アーコートを塗装し、次いで中塗りおよび上塗り
塗料を塗装することによつて上記の欠陥を解消す
ることができ、本発明の目的を達成したのであ
る。 すなわち、本発明は、金属部材とプラスチツク
部材とを合体してなる自動車外板部を塗装する方
法であつて、あらかじめカチオン型電着塗料を塗
装した金属部材とプラスチツク部材とを組み立て
合体して自動車外板とした後、該外板に、形成塗
膜の静的ガラス転移温度が−30〜−60℃である変
性ポリオレフイン系樹脂を主成分とするバリアー
コートを塗装し、次いで中塗り塗料ならびに上塗
り塗料を塗装することを特徴とする自動車外板部
の塗装方法に関するものである。 本発明の特徴は、金属部材とプラスチツク部材
とを組立て合体してなる自動車外板に中塗り塗料
ならびに上塗り塗料を塗装するにあたり、該両塗
料を塗装する以前に、あらかじめ特定の組成およ
び性状を有するバリアコートを該外板に塗装せし
めておくところにある。その結果、自動車外板の
金属部材およびプラスチツク部材を単一の中塗り
塗料および上塗り塗料で塗装することができるよ
うになつたために両部材の色調の不一致性が解消
されたのである。しかも、形成塗膜の耐チツピン
グ性、防食性、物理的性能も著しく改良できたの
である。 すなわち、静的ガラス転移温度を−30〜−60℃
に調整したバリアーコート塗膜(さらに好ましく
は、後記のごとく、該塗膜の引張り破断強度伸び
率を−20℃において200〜1000%に調整しておく)
は自動車外板用中塗り塗膜ならびに上塗り塗膜に
比べて柔軟で、しかも変性ポリオレフイン系樹脂
に基因する特有の粘弾性を有している。したがつ
て、かかる物理的性質を有せしめた塗膜を自動車
外板の金属部材とプラスチツク部材の全面にあら
かじめ施しておくと、該両部材間における熱伸縮
性ならびに柔軟性などの物理的な差異によつて生
ずる中塗り塗膜ならびに上塗り塗膜との間で「ヒ
ズミ」の殆どまたはすべてが該バリアーコート塗
膜内に吸収されるので、該「ヒズミ」などが中塗
り塗膜ならびに上塗り塗膜に波及することは殆ど
防止できたのである。その結果、自動車外板部の
両部材全体に単一組成の中塗り塗料ならびに上塗
り塗料を塗装することが可能となり、両部材を同
一色調に仕上げることができるようになつたので
ある。さらに、上記バリアーコート塗膜を介して
形成した中塗りならびに上塗りからなる塗膜の表
面に岩塩や小石などによつて強い衝撃力が加えら
れても、その衝撃エネルギーの殆どまたは全ては
該バリアーコート塗膜内に吸収されるので塗膜は
衝撃剥離することが殆どなく、しかも上塗り塗膜
に物理的損傷の発生も殆ど解消できたので、チツ
ピングによる上塗り、中塗り両塗膜の剥離ならび
に金属部材における発錆、腐食などが防止できた
のである。 以下に、本発明の塗装方法について具体的に説
明する。 まず、本発明において、自動車外板部は金属部
材とプラスチツク部材とを組立てて合体せしめて
なる外板である。例えば、バンパー、フエイシ
ア、フエンダー、ドアパネル、パネルフード、パ
ネルルーフ、パネルトランクリツドなどの各パー
ツもしくはこれらを2種以上組み合わせて一体化
したものなどである。つまり、個々のパーツ自体
がプラスチツク部と金属部とからなるもの、金属
部からなるパーツとプラスチツク部からなるパー
ツとを組み合せて一体化したものなどがあげられ
る。また、金属部は主として鉄、銅、アルミニウ
ム、亜鉛もしくはこれらを含む合金からなつてお
り、プラスチツク部は例えばポリウレタン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネートなどで構成されて
いる。 そして、本発明において、自動車外板の「自動
車」とは、所謂、乗用車のみに限定されず、オー
トバイ、トラツク、サフアリカーなども含むと理
解すべきである。 上記両部材のうち、金属部材は、必要に応じて
リン酸亜鉛、リン酸鉄もしくはクロム酸塩などで
常法に従つてあらかじめ化成処理を行なつたの
ち、カチオン型電着塗料を塗装することが好まし
い。 カチオン型電着塗装は上記金属部材に塗装する
ための電着塗料であつて、それ自体公知のものが
使用できる。該カチオン型電着塗料は有機酸もし
くは無機酸で中和される塩基性の水分散型樹脂、
例えば樹脂骨格中に多数のアミノ基を有するエポ
キシ系、アクリル系、ポリブタジエン系などの樹
脂を用いた水性塗料であつて(樹脂はこれらのみ
に限定されない)、該樹脂に中和剤、顔料(着色
顔料、体質顔料、防錆顔料など)、親水性溶剤、
水、必要ならば硬化剤、架橋剤、添加剤などを配
合して常法により塗料化される。上記塩基性水分
散型樹脂(通常、親水性溶剤で溶かして用いる)
を中和、水溶(分散)化するための中和剤として
は、酢酸、ヒドロキシル酢酸、プロピオン酸、酪
酸、乳酸、グリシンなどの有機酸、硫酸、塩酸、
リン酸等の無機酸が使用できる。中和剤の配合量
は、上記樹脂の塩基価(約50〜200)に対し中和
当量約0.1〜0.4の範囲が適当である。固形分濃度
を約5〜40重量%となるように脱イオン水で希釈
し、PHを5.5〜8.0の範囲内に保つて常法により前
記鋼板に電着塗装するのである。電着塗装膜厚は
特に制限されないが硬化塗膜にもとずいて10〜
40μが好ましく、約140〜210℃に加熱して塗膜を
硬化せしめるのである。 一方、プラスチツク部は溶剤蒸気脱脂、研摩、
酸処理、コロナ放電などで表面処理を行なつてお
くことが好ましい。 本発明において、上記電着塗装した金属部材と
プラスチツク部材とを組み立てて一体化した自動
車外板部とした後、該両部材表面にバリアーコー
トを全面に塗装するのである。 該バリアーコートは形成塗膜の静的ガラス転移
温度が−30〜−60℃(好ましくは−40〜−55℃)
である変性ポリオレフイン系樹脂を主成分とする
塗料である。すなわち、変性ポリオレフイン系樹
脂としては例えばプロピレン−エチレン共重合体
(モル比で、40〜80:60〜20%が好適である)に
塩素化ポリオレフイン(塩素化率約1〜60%)を
1〜50重量部、好ましくは10〜20重量部(いずれ
も該共重合体100重量部あたり)を配合してなる
混合物、または上記プロピレン−エチレン共重合
体100重量部あたりマレイン酸もしくは無水マレ
イン酸を0.1〜50重量部、好ましくは0.3〜20重量
部グラフト重合せしめた樹脂などがあげられる。
本発明では、これらの変性ポリオレフイン系樹脂
自体が上記範囲内の静的ガラス転移温度を有して
いればそれ自体でバリアーコートとして使用でき
るが、上記範囲から逸脱していたりあるいは範囲
内であつても静的ガラス転移温度を変化させたい
などの場合、必要に応じて粘性付与剤を配合する
ことができる。該粘性付与剤としては、変性ポリ
オレフイン系樹脂との相溶性が良好な例えば、ロ
ジン、石油樹脂(クマロン)、エステルガム、ポ
リブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエン、低
分子量脂肪族エポキシ樹脂、低分子量脂肪族ビス
フエノールタイプエポキシ樹脂、ポリオキシテト
ラメチレングリコール、酢酸ビニル変性ポリエチ
レンなどがあげられ、これらの配合量は上記変性
ポリオレフイン系樹脂100重量部あたり1〜50重
量部が好ましい。また、バリアーコートの塗装性
向上のために、上記成分を有機溶剤によつて溶解
もしくは分散させておくことが好ましく、有機溶
剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、デカンなどの脂肪族系炭化水素、トリ
クロルエチレン、パークロルエチレン、ジクロル
エチレン、ジクロルエタン、ジクロルベンゼンな
どの塩素化炭化水素などがあげられる。 本発明において、該バリアーコートの形成塗膜
に関し、静的ガラス転移温度が前記範囲内に含ま
れていることは必須であるが、さらに、該塗膜の
引張り破断強度伸び率が−20℃雰囲気で200〜
1000%であることが好ましい。また、形成塗膜の
静的ガラス転移温度が−30℃よりも高くなると本
発明の前記目的が達成できず、−60℃よりも高く
なると塗膜性能、特に耐水性、付着性などが低下
するので好ましくない。 特に、プラスチツク部材への静電塗装を向上さ
せる目的で、該バリアコートに導電性物質を配合
して塗膜の体積固有抵抗値を107Ωcm以下、特に
103〜105Ωcmに調整しておくことが好ましい。導
電性物質としては、例えば、導電性カーボン、
銀、ニツケル、アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化
スズ、酸化タングステンなどの粉末があげられ、
これらの配含量はバリアーコート塗膜の物理性能
の低下を生じない範囲内であればよく、具体的に
は変性ポリオレフイン樹脂100重量部あたり、100
重量部以下が好ましい。さらに、該バリアーコー
トには体質顔料、着色顔料(防食顔料は除く)な
どを配合してもさしつかえない。これらの顔料の
配合量は変性ポリオレフイン系樹脂100重量部あ
たり10〜100重量部が好ましい。 本発明において、これらのバリアーコートはカ
チオン型電着塗装した金属部およびプラスチツク
部の表面に塗装するのであるが、塗装方法は限定
されず、例えばスプレー塗装、ハケ塗り、浸漬塗
装、溶融塗装、静電塗装などがあり、塗装膜厚は
形成塗膜にもとずいて1〜20μ、特に5〜10μが
好ましい。 なお、本発明で用いるバリアーコートの形成塗
膜の静的ガラス転移温度は示差走査型熱量計(第
二精工舎製DSC−10型)で測定した値である。
引張破断強度伸び率は、恒温槽付万能引張試験機
(島津製作所オートグラフS−D型)を用いて測
定した値であり、試料の長さは20mm、引張速度は
20mm/分で行なつた、これらの測定に使用した試
料は、該バリアーコートを形成塗膜にもとずいて
25μになるようにブリキ板に塗装し、120℃で30
分焼付けたのち、水銀アマルガム法により単離し
たものを使用した。 バリアーコート塗膜面に下記の中塗り塗料を塗
装するにあたり、該バリアーコートはあらかじめ
焼付けておくことが好ましいが、焼付けることな
くウエツチオンウエツトで中塗り塗料を塗装して
もさしつかえない。焼付温度はプラスチツク部材
を変形、変形させない範囲であればよく、例えば
60〜140℃、特に80〜120℃が適している。 中塗り塗料:上記バリアーコート塗面に塗装す
る塗料であつて、付着性、平滑性、鮮映性、耐
オーバーベイク性、耐候性などのすぐれたそれ
自体公知の中塗り塗料が使用できる。具体的に
は、油長30%以下の短油、起短油アルキド樹脂
もしくはオイルフリーポリエステル樹脂とアミ
ノ樹脂とをビヒクル主成分とする有機溶液形熱
硬化性中塗り塗料があげられる。これらのアル
キド樹脂およびポリエスツル樹脂は、水酸基価
60〜140、酸価5〜20、しかも変性油として不
飽和油(もしくは不飽和脂肪酸)を用いたもの
が好ましく、アミノ樹脂は、アルキル(炭素数
1〜5)エーテル化したメラミン樹脂、尿素樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂などが適している。
これらの配合比は固形分重量にもとずいてアル
キド樹脂および(または)オイルフリーポリエ
ステル樹脂65〜85%、特に70〜80%、アミノ樹
脂35〜15%、特に30〜20%であることが好まし
い。さらに、上記アミノ樹脂をポリイソシアネ
ート化合物やブロツク化ポリイソシアネート化
合物に代えることができる。また、該中塗り塗
料の形態は、有機溶液型が最も好ましいが、上
記ビヒクル成分を用いた非水分散液、ハイソリ
ツド型、水溶液型、水分散液型なであつてもさ
しつかえない。本発明では、中塗り塗膜の硬度
(鉛筆硬度)は3B〜2Hの範囲にあることが好
ましい。さらに、該中塗り塗料には、体質顔
料、着色顔料、その他塗料用添加剤などを必要
に応じて配合することができる。 本発明において、上記バリアーコート塗膜面へ
の中塗り塗料の塗装は前記バリアーコートと同様
な方法で行なえ、塗装膜厚は硬化塗膜にもとずい
て10〜50μ、特に20〜30μの範囲が好ましく、塗
膜はその組成に応じて焼付硬化するが、被塗物の
プラスチツク部材が変形、変質しない条件を採用
すべきであつて、60〜140℃(好ましくは80〜140
℃)で10〜40分焼付することが望ましい。 上塗り塗料:前記中塗り塗面に塗装する塗料で
あつて、被塗物に美粧性を付与するものであ
る。具体的には、仕上り外観(鮮映性、平滑
性、光沢など)、耐候性(光沢保持性、保色性、
耐白亜化性など)、耐薬品性、耐水性、耐湿性、
硬化性などのすぐれた塗膜を形成するそれ自体
すでに公知の塗料が使用でき、例えば、アミ
ノ・アクリル樹脂系、アミノ・アルキド樹脂
系、アミノ・ポリエステル樹脂系、などをビヒ
クル主成分とする塗料があげられる。これらの
塗料の形態は特に制限されず、有機溶液型、非
水分散液型、水溶(分散)液型、粉体型、ハイ
ソリツド型などで使用できる。塗膜の形成は、
常温乾燥、加熱乾燥、活性エネルギー線照射な
どによつて行なわれる。本発明において、これ
らの上塗り塗料の形成塗膜は、鉛筆硬度が2B
〜3Hの範囲内にあることがのぞましい。 本発明において用いる上塗り塗料は、上記のビ
ヒクル主成分を用いた塗料にメタリツク顔料およ
び(または)着色顔料を配合したメタリツク塗料
またはソリツドカラー仕上げ塗料とこれらの顔料
を全くもしくは殆ど含まないクリヤー塗料(カラ
ークリヤー塗料も含む)に分類される。そして、
これらの塗料を用いて上塗り塗膜を形成する方法
として、例えば、 メタリツク顔料、必要に応じ着色顔料を配合
してなるメタリツク塗料または着色顔料を配合
してなるソリツドカラー塗料を塗装し、加熱硬
化する(1コート1ベーク方式によるメタリツ
クまたはリソツドカラー仕上げ)。 メタリツク塗料またはソリツドカラー塗料を
塗装し、加熱硬化した後、さらにクリヤー塗料
を塗装し、再度加熱硬化する(2コート2ベー
ク方式によるメタリツクまたはソリツドカラー
仕上げ)。 メタリツク塗料またはソリツドカラー塗料を
塗装し、続いてクリヤー塗料を塗装した後、加
熱して該両塗膜を同時に硬化する(2コート1
ベーク方式によるメタリツクまたはソリツドカ
ラー仕上げ)。 これらの上塗り塗料は、スプレー塗装、静電塗
装などで塗装することが好ましい、また、塗装膜
厚は、乾燥塗膜に基いて、上記1では25〜40μ、
上記2,3では、メタリツク塗料ならびにソリツ
ドカラー塗料は10〜30μ、クリヤー塗料は25〜
50μがそれぞれ好ましい。加熱条件はビヒクル成
分ならびに被塗物のプラスチツク部材によつて任
意に採択できるが、60〜140℃、特に80〜140℃で
10〜40分が好ましい。 上記のようにして、カチオン型電着塗料を塗装
した金属部材とプラスチツク部材とを組み立てて
合体した自動車外板にバリアーコート、中塗り塗
料および上塗り塗料を塗装して形成した塗膜は、
金属部とプラスチツク部との色一致性が良好であ
り、しかも耐チツピング性、防食性、物理的性能
なども著しく改良されたのである。 次に、本発明に関する実施例および比較例につ
いて説明する。 試料 (1) 金属部材:ボンデライト#3030(日本パーカ
ーライジング(株)製、リン酸亜鉛系)で化成処理
した亜鉛メツキ鋼板(大きさ300×90×0.8mm) (2) プラスチツク部材:トリクロルエタンで蒸気
脱脂したポリアミド樹脂板(大きさ300×90×
0.8mm) (3) カチオン型電着塗料:エレクロン#9200(関
西ペイント(株)製、エポキシポリアミド系カチオ
ン型電着塗料、グレー色) (4) バリアーコート (A):プロピレン−エチレン共重合体にマレイン
酸をグラフト重合せしめた樹脂にプリンテツ
クスL−6(デグサ社製、導電性カーボン)
を25重量部(該グラフト重合樹脂100重量部
あたり)分散してなる混合物の有機液体(静
的ガラス転移温度−43℃、−20℃における引
張り破断強度伸び率410%、体積固有抵抗値
2.3×103Ωcm)。 (B):上記(A)の樹脂100重量部あたりロジンを10
重量部およびプリンテツクスL−6を10重量
部混合した樹脂の有機液体(静的ガラス転移
温度−52℃、−20℃における引張り破断強度
伸び率700%、体積固有抵抗値4.5×104Ω
cm)。 (C):プロピレン−エチレン共重合体にマレイン
酸をグラフト重合せしめた樹脂100重量部あ
たりプリンテツクスL−6を25重量部分散せ
しめてなる混合物の有機液体(静的ガラス転
移温度+5℃、体積固有抵抗値5.2×103Ω
cm)。 (5):中塗り塗料アミラツクN−2シーラー(関西
ペイント(株)製、アミノポリエステル樹脂系中塗
り塗料) (6) 上塗り塗料 (A):アミラツクホワイト(関西ペイント(株)製、
アミノアルキド樹脂系上塗り塗料、1コート
1ベーク用白色塗料、鉛筆硬度HB) (B):マジクロンシルバー(関西ペイント(株)製、
アミノアクリル樹脂系上塗り塗料、2コート
1ベーク用シルバーメタリツク塗料、鉛筆硬
度H) (C):マジクロンクリヤー(関西ペイント(株)製、
アミノアクリル樹脂系上塗り塗料、2コート
1ベーク用クリヤー塗料、鉛筆硬度H) 実施例および比較例 上記の金属部材にカチオン型電着塗料エレクロ
ン#9200を常法によつて塗装し、170℃で30分加
熱して硬化せしめた(硬化塗膜厚20μ)。 次に、このようにカチオン型電着塗料を塗装し
た金属部材を前記プラスチツク部材とを組み合わ
せてなる被塗物に、バリアーコートをエアースプ
レーで、中塗り塗料および上塗り塗料を静電塗装
でそれぞれ第1表に示したごとく塗装した。
立ててなる自動車外板の塗装方法に関するもので
ある。 これまで殆ど金属材料で構成されていた自動車
のバンパー、フエイシア、フエンダー、ドアパネ
ル、パネルフード、パネルルーフ、パネルトラン
クリツドなどの自動車外板は、近時、その一部も
しくは全部をプラスチツク部材に代替されつつあ
る。例えば、バンパー、フアイシアには金属に代
つて、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネートなどのプラスチツク製のものが使用され
ており、また、フエンダー、ドアパネルなどの下
側部分のみを上記プラスチツクに代替したものも
ある。今後、自動車外板においてプラスチツクの
使用される範囲がさらに増大されることは必至で
あり、現に、パネルルーフ、パネルトランクリツ
ドなどにその傾向が認められる。これは、プラス
チツクを使用することによつて車体重量を軽くし
て走行燃費が低減できる、加工が容易であるため
に任意の形状に成型できる、車体の耐食性、耐衝
撃性などが向上するなどの効果が認められるため
である。 ところが、このような現状にもかかわらず、金
属部材とプラスチツク部材とからなる自動車外板
の塗装方法がが確立されておらず、従来は、物理
的、化学的性質などが全く異なる金属部とプラス
チツク部にそれぞれ適合した異種の塗料を別々の
塗装ラインで塗装したのち、両部材を自動車外板
に組立てていた。このような方法によると、両部
材に使用する塗料(特に着色ベースコート)が異
なるために、組み立てて一体化する両部材の色調
を同一にすることが極めて困難であり、しかも塗
装工程ならびにその後の両部材の組立工程などが
複雑になるという欠陥を有しているのである。 さらに、自動車の塗装分野では塗膜の耐久性の
問題、特に衝撃剥離による塗膜の耐食性低下なら
びに鋼材の腐食の進行の問題が重視されつつあ
る。特に、欧米の寒冷地域等では冬季自動車道路
の路面凍結を防止するために比較的粗粒に粉砕し
た岩塩を多量に混入した砂利を敷くことが多く、
この種の道路を走行する自動車はその外面部にお
いて車輪で跳ね上げられた岩塩粒子や小石が塗膜
面に衝突し、その衝撃により塗膜が局部的に車体
上から全部剥離する衝撃剥離現象、いわゆる“チ
ツピング”を起すことが屡々ある。この現象によ
り、車体外面の被衝撃部の金属面が露出し、すみ
やかに発錆すると共に腐食が進行する。通常、チ
ツピングによる塗膜の剥離は車体底部および足ま
わり部に多く発生するが、フードおよびルーフに
までも発生し、約半年〜1年で局部的腐食がかな
り顕著になることが知られている。 このチツピングならびにこれを基因する腐食の
進行を防止するため、従来から車体の外部金属基
体表面の化成処理ならびに電着プライマー、中塗
塗料および上塗塗料について各種の検討が加えら
れたが、実用的な解決策を見い出すに至つていな
いのである。 そこで本発明者等は、このような状況に鑑み、
金属部材とプラスチツク部材とを組み立ててなる
自動車外板を簡略化された工程で両部材を同一塗
色で仕上げることができ、しかも耐チツピング性
にすぐれた塗膜を形成する方法について鋭意研究
を行なつたのである。その結果、金属部材とプラ
スチツク部材とを組み立てて合体させた後、該両
部材に特定の組成ならびに性状を有してなるバリ
アーコートを塗装し、次いで中塗りおよび上塗り
塗料を塗装することによつて上記の欠陥を解消す
ることができ、本発明の目的を達成したのであ
る。 すなわち、本発明は、金属部材とプラスチツク
部材とを合体してなる自動車外板部を塗装する方
法であつて、あらかじめカチオン型電着塗料を塗
装した金属部材とプラスチツク部材とを組み立て
合体して自動車外板とした後、該外板に、形成塗
膜の静的ガラス転移温度が−30〜−60℃である変
性ポリオレフイン系樹脂を主成分とするバリアー
コートを塗装し、次いで中塗り塗料ならびに上塗
り塗料を塗装することを特徴とする自動車外板部
の塗装方法に関するものである。 本発明の特徴は、金属部材とプラスチツク部材
とを組立て合体してなる自動車外板に中塗り塗料
ならびに上塗り塗料を塗装するにあたり、該両塗
料を塗装する以前に、あらかじめ特定の組成およ
び性状を有するバリアコートを該外板に塗装せし
めておくところにある。その結果、自動車外板の
金属部材およびプラスチツク部材を単一の中塗り
塗料および上塗り塗料で塗装することができるよ
うになつたために両部材の色調の不一致性が解消
されたのである。しかも、形成塗膜の耐チツピン
グ性、防食性、物理的性能も著しく改良できたの
である。 すなわち、静的ガラス転移温度を−30〜−60℃
に調整したバリアーコート塗膜(さらに好ましく
は、後記のごとく、該塗膜の引張り破断強度伸び
率を−20℃において200〜1000%に調整しておく)
は自動車外板用中塗り塗膜ならびに上塗り塗膜に
比べて柔軟で、しかも変性ポリオレフイン系樹脂
に基因する特有の粘弾性を有している。したがつ
て、かかる物理的性質を有せしめた塗膜を自動車
外板の金属部材とプラスチツク部材の全面にあら
かじめ施しておくと、該両部材間における熱伸縮
性ならびに柔軟性などの物理的な差異によつて生
ずる中塗り塗膜ならびに上塗り塗膜との間で「ヒ
ズミ」の殆どまたはすべてが該バリアーコート塗
膜内に吸収されるので、該「ヒズミ」などが中塗
り塗膜ならびに上塗り塗膜に波及することは殆ど
防止できたのである。その結果、自動車外板部の
両部材全体に単一組成の中塗り塗料ならびに上塗
り塗料を塗装することが可能となり、両部材を同
一色調に仕上げることができるようになつたので
ある。さらに、上記バリアーコート塗膜を介して
形成した中塗りならびに上塗りからなる塗膜の表
面に岩塩や小石などによつて強い衝撃力が加えら
れても、その衝撃エネルギーの殆どまたは全ては
該バリアーコート塗膜内に吸収されるので塗膜は
衝撃剥離することが殆どなく、しかも上塗り塗膜
に物理的損傷の発生も殆ど解消できたので、チツ
ピングによる上塗り、中塗り両塗膜の剥離ならび
に金属部材における発錆、腐食などが防止できた
のである。 以下に、本発明の塗装方法について具体的に説
明する。 まず、本発明において、自動車外板部は金属部
材とプラスチツク部材とを組立てて合体せしめて
なる外板である。例えば、バンパー、フエイシ
ア、フエンダー、ドアパネル、パネルフード、パ
ネルルーフ、パネルトランクリツドなどの各パー
ツもしくはこれらを2種以上組み合わせて一体化
したものなどである。つまり、個々のパーツ自体
がプラスチツク部と金属部とからなるもの、金属
部からなるパーツとプラスチツク部からなるパー
ツとを組み合せて一体化したものなどがあげられ
る。また、金属部は主として鉄、銅、アルミニウ
ム、亜鉛もしくはこれらを含む合金からなつてお
り、プラスチツク部は例えばポリウレタン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネートなどで構成されて
いる。 そして、本発明において、自動車外板の「自動
車」とは、所謂、乗用車のみに限定されず、オー
トバイ、トラツク、サフアリカーなども含むと理
解すべきである。 上記両部材のうち、金属部材は、必要に応じて
リン酸亜鉛、リン酸鉄もしくはクロム酸塩などで
常法に従つてあらかじめ化成処理を行なつたの
ち、カチオン型電着塗料を塗装することが好まし
い。 カチオン型電着塗装は上記金属部材に塗装する
ための電着塗料であつて、それ自体公知のものが
使用できる。該カチオン型電着塗料は有機酸もし
くは無機酸で中和される塩基性の水分散型樹脂、
例えば樹脂骨格中に多数のアミノ基を有するエポ
キシ系、アクリル系、ポリブタジエン系などの樹
脂を用いた水性塗料であつて(樹脂はこれらのみ
に限定されない)、該樹脂に中和剤、顔料(着色
顔料、体質顔料、防錆顔料など)、親水性溶剤、
水、必要ならば硬化剤、架橋剤、添加剤などを配
合して常法により塗料化される。上記塩基性水分
散型樹脂(通常、親水性溶剤で溶かして用いる)
を中和、水溶(分散)化するための中和剤として
は、酢酸、ヒドロキシル酢酸、プロピオン酸、酪
酸、乳酸、グリシンなどの有機酸、硫酸、塩酸、
リン酸等の無機酸が使用できる。中和剤の配合量
は、上記樹脂の塩基価(約50〜200)に対し中和
当量約0.1〜0.4の範囲が適当である。固形分濃度
を約5〜40重量%となるように脱イオン水で希釈
し、PHを5.5〜8.0の範囲内に保つて常法により前
記鋼板に電着塗装するのである。電着塗装膜厚は
特に制限されないが硬化塗膜にもとずいて10〜
40μが好ましく、約140〜210℃に加熱して塗膜を
硬化せしめるのである。 一方、プラスチツク部は溶剤蒸気脱脂、研摩、
酸処理、コロナ放電などで表面処理を行なつてお
くことが好ましい。 本発明において、上記電着塗装した金属部材と
プラスチツク部材とを組み立てて一体化した自動
車外板部とした後、該両部材表面にバリアーコー
トを全面に塗装するのである。 該バリアーコートは形成塗膜の静的ガラス転移
温度が−30〜−60℃(好ましくは−40〜−55℃)
である変性ポリオレフイン系樹脂を主成分とする
塗料である。すなわち、変性ポリオレフイン系樹
脂としては例えばプロピレン−エチレン共重合体
(モル比で、40〜80:60〜20%が好適である)に
塩素化ポリオレフイン(塩素化率約1〜60%)を
1〜50重量部、好ましくは10〜20重量部(いずれ
も該共重合体100重量部あたり)を配合してなる
混合物、または上記プロピレン−エチレン共重合
体100重量部あたりマレイン酸もしくは無水マレ
イン酸を0.1〜50重量部、好ましくは0.3〜20重量
部グラフト重合せしめた樹脂などがあげられる。
本発明では、これらの変性ポリオレフイン系樹脂
自体が上記範囲内の静的ガラス転移温度を有して
いればそれ自体でバリアーコートとして使用でき
るが、上記範囲から逸脱していたりあるいは範囲
内であつても静的ガラス転移温度を変化させたい
などの場合、必要に応じて粘性付与剤を配合する
ことができる。該粘性付与剤としては、変性ポリ
オレフイン系樹脂との相溶性が良好な例えば、ロ
ジン、石油樹脂(クマロン)、エステルガム、ポ
リブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエン、低
分子量脂肪族エポキシ樹脂、低分子量脂肪族ビス
フエノールタイプエポキシ樹脂、ポリオキシテト
ラメチレングリコール、酢酸ビニル変性ポリエチ
レンなどがあげられ、これらの配合量は上記変性
ポリオレフイン系樹脂100重量部あたり1〜50重
量部が好ましい。また、バリアーコートの塗装性
向上のために、上記成分を有機溶剤によつて溶解
もしくは分散させておくことが好ましく、有機溶
剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、デカンなどの脂肪族系炭化水素、トリ
クロルエチレン、パークロルエチレン、ジクロル
エチレン、ジクロルエタン、ジクロルベンゼンな
どの塩素化炭化水素などがあげられる。 本発明において、該バリアーコートの形成塗膜
に関し、静的ガラス転移温度が前記範囲内に含ま
れていることは必須であるが、さらに、該塗膜の
引張り破断強度伸び率が−20℃雰囲気で200〜
1000%であることが好ましい。また、形成塗膜の
静的ガラス転移温度が−30℃よりも高くなると本
発明の前記目的が達成できず、−60℃よりも高く
なると塗膜性能、特に耐水性、付着性などが低下
するので好ましくない。 特に、プラスチツク部材への静電塗装を向上さ
せる目的で、該バリアコートに導電性物質を配合
して塗膜の体積固有抵抗値を107Ωcm以下、特に
103〜105Ωcmに調整しておくことが好ましい。導
電性物質としては、例えば、導電性カーボン、
銀、ニツケル、アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化
スズ、酸化タングステンなどの粉末があげられ、
これらの配含量はバリアーコート塗膜の物理性能
の低下を生じない範囲内であればよく、具体的に
は変性ポリオレフイン樹脂100重量部あたり、100
重量部以下が好ましい。さらに、該バリアーコー
トには体質顔料、着色顔料(防食顔料は除く)な
どを配合してもさしつかえない。これらの顔料の
配合量は変性ポリオレフイン系樹脂100重量部あ
たり10〜100重量部が好ましい。 本発明において、これらのバリアーコートはカ
チオン型電着塗装した金属部およびプラスチツク
部の表面に塗装するのであるが、塗装方法は限定
されず、例えばスプレー塗装、ハケ塗り、浸漬塗
装、溶融塗装、静電塗装などがあり、塗装膜厚は
形成塗膜にもとずいて1〜20μ、特に5〜10μが
好ましい。 なお、本発明で用いるバリアーコートの形成塗
膜の静的ガラス転移温度は示差走査型熱量計(第
二精工舎製DSC−10型)で測定した値である。
引張破断強度伸び率は、恒温槽付万能引張試験機
(島津製作所オートグラフS−D型)を用いて測
定した値であり、試料の長さは20mm、引張速度は
20mm/分で行なつた、これらの測定に使用した試
料は、該バリアーコートを形成塗膜にもとずいて
25μになるようにブリキ板に塗装し、120℃で30
分焼付けたのち、水銀アマルガム法により単離し
たものを使用した。 バリアーコート塗膜面に下記の中塗り塗料を塗
装するにあたり、該バリアーコートはあらかじめ
焼付けておくことが好ましいが、焼付けることな
くウエツチオンウエツトで中塗り塗料を塗装して
もさしつかえない。焼付温度はプラスチツク部材
を変形、変形させない範囲であればよく、例えば
60〜140℃、特に80〜120℃が適している。 中塗り塗料:上記バリアーコート塗面に塗装す
る塗料であつて、付着性、平滑性、鮮映性、耐
オーバーベイク性、耐候性などのすぐれたそれ
自体公知の中塗り塗料が使用できる。具体的に
は、油長30%以下の短油、起短油アルキド樹脂
もしくはオイルフリーポリエステル樹脂とアミ
ノ樹脂とをビヒクル主成分とする有機溶液形熱
硬化性中塗り塗料があげられる。これらのアル
キド樹脂およびポリエスツル樹脂は、水酸基価
60〜140、酸価5〜20、しかも変性油として不
飽和油(もしくは不飽和脂肪酸)を用いたもの
が好ましく、アミノ樹脂は、アルキル(炭素数
1〜5)エーテル化したメラミン樹脂、尿素樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂などが適している。
これらの配合比は固形分重量にもとずいてアル
キド樹脂および(または)オイルフリーポリエ
ステル樹脂65〜85%、特に70〜80%、アミノ樹
脂35〜15%、特に30〜20%であることが好まし
い。さらに、上記アミノ樹脂をポリイソシアネ
ート化合物やブロツク化ポリイソシアネート化
合物に代えることができる。また、該中塗り塗
料の形態は、有機溶液型が最も好ましいが、上
記ビヒクル成分を用いた非水分散液、ハイソリ
ツド型、水溶液型、水分散液型なであつてもさ
しつかえない。本発明では、中塗り塗膜の硬度
(鉛筆硬度)は3B〜2Hの範囲にあることが好
ましい。さらに、該中塗り塗料には、体質顔
料、着色顔料、その他塗料用添加剤などを必要
に応じて配合することができる。 本発明において、上記バリアーコート塗膜面へ
の中塗り塗料の塗装は前記バリアーコートと同様
な方法で行なえ、塗装膜厚は硬化塗膜にもとずい
て10〜50μ、特に20〜30μの範囲が好ましく、塗
膜はその組成に応じて焼付硬化するが、被塗物の
プラスチツク部材が変形、変質しない条件を採用
すべきであつて、60〜140℃(好ましくは80〜140
℃)で10〜40分焼付することが望ましい。 上塗り塗料:前記中塗り塗面に塗装する塗料で
あつて、被塗物に美粧性を付与するものであ
る。具体的には、仕上り外観(鮮映性、平滑
性、光沢など)、耐候性(光沢保持性、保色性、
耐白亜化性など)、耐薬品性、耐水性、耐湿性、
硬化性などのすぐれた塗膜を形成するそれ自体
すでに公知の塗料が使用でき、例えば、アミ
ノ・アクリル樹脂系、アミノ・アルキド樹脂
系、アミノ・ポリエステル樹脂系、などをビヒ
クル主成分とする塗料があげられる。これらの
塗料の形態は特に制限されず、有機溶液型、非
水分散液型、水溶(分散)液型、粉体型、ハイ
ソリツド型などで使用できる。塗膜の形成は、
常温乾燥、加熱乾燥、活性エネルギー線照射な
どによつて行なわれる。本発明において、これ
らの上塗り塗料の形成塗膜は、鉛筆硬度が2B
〜3Hの範囲内にあることがのぞましい。 本発明において用いる上塗り塗料は、上記のビ
ヒクル主成分を用いた塗料にメタリツク顔料およ
び(または)着色顔料を配合したメタリツク塗料
またはソリツドカラー仕上げ塗料とこれらの顔料
を全くもしくは殆ど含まないクリヤー塗料(カラ
ークリヤー塗料も含む)に分類される。そして、
これらの塗料を用いて上塗り塗膜を形成する方法
として、例えば、 メタリツク顔料、必要に応じ着色顔料を配合
してなるメタリツク塗料または着色顔料を配合
してなるソリツドカラー塗料を塗装し、加熱硬
化する(1コート1ベーク方式によるメタリツ
クまたはリソツドカラー仕上げ)。 メタリツク塗料またはソリツドカラー塗料を
塗装し、加熱硬化した後、さらにクリヤー塗料
を塗装し、再度加熱硬化する(2コート2ベー
ク方式によるメタリツクまたはソリツドカラー
仕上げ)。 メタリツク塗料またはソリツドカラー塗料を
塗装し、続いてクリヤー塗料を塗装した後、加
熱して該両塗膜を同時に硬化する(2コート1
ベーク方式によるメタリツクまたはソリツドカ
ラー仕上げ)。 これらの上塗り塗料は、スプレー塗装、静電塗
装などで塗装することが好ましい、また、塗装膜
厚は、乾燥塗膜に基いて、上記1では25〜40μ、
上記2,3では、メタリツク塗料ならびにソリツ
ドカラー塗料は10〜30μ、クリヤー塗料は25〜
50μがそれぞれ好ましい。加熱条件はビヒクル成
分ならびに被塗物のプラスチツク部材によつて任
意に採択できるが、60〜140℃、特に80〜140℃で
10〜40分が好ましい。 上記のようにして、カチオン型電着塗料を塗装
した金属部材とプラスチツク部材とを組み立てて
合体した自動車外板にバリアーコート、中塗り塗
料および上塗り塗料を塗装して形成した塗膜は、
金属部とプラスチツク部との色一致性が良好であ
り、しかも耐チツピング性、防食性、物理的性能
なども著しく改良されたのである。 次に、本発明に関する実施例および比較例につ
いて説明する。 試料 (1) 金属部材:ボンデライト#3030(日本パーカ
ーライジング(株)製、リン酸亜鉛系)で化成処理
した亜鉛メツキ鋼板(大きさ300×90×0.8mm) (2) プラスチツク部材:トリクロルエタンで蒸気
脱脂したポリアミド樹脂板(大きさ300×90×
0.8mm) (3) カチオン型電着塗料:エレクロン#9200(関
西ペイント(株)製、エポキシポリアミド系カチオ
ン型電着塗料、グレー色) (4) バリアーコート (A):プロピレン−エチレン共重合体にマレイン
酸をグラフト重合せしめた樹脂にプリンテツ
クスL−6(デグサ社製、導電性カーボン)
を25重量部(該グラフト重合樹脂100重量部
あたり)分散してなる混合物の有機液体(静
的ガラス転移温度−43℃、−20℃における引
張り破断強度伸び率410%、体積固有抵抗値
2.3×103Ωcm)。 (B):上記(A)の樹脂100重量部あたりロジンを10
重量部およびプリンテツクスL−6を10重量
部混合した樹脂の有機液体(静的ガラス転移
温度−52℃、−20℃における引張り破断強度
伸び率700%、体積固有抵抗値4.5×104Ω
cm)。 (C):プロピレン−エチレン共重合体にマレイン
酸をグラフト重合せしめた樹脂100重量部あ
たりプリンテツクスL−6を25重量部分散せ
しめてなる混合物の有機液体(静的ガラス転
移温度+5℃、体積固有抵抗値5.2×103Ω
cm)。 (5):中塗り塗料アミラツクN−2シーラー(関西
ペイント(株)製、アミノポリエステル樹脂系中塗
り塗料) (6) 上塗り塗料 (A):アミラツクホワイト(関西ペイント(株)製、
アミノアルキド樹脂系上塗り塗料、1コート
1ベーク用白色塗料、鉛筆硬度HB) (B):マジクロンシルバー(関西ペイント(株)製、
アミノアクリル樹脂系上塗り塗料、2コート
1ベーク用シルバーメタリツク塗料、鉛筆硬
度H) (C):マジクロンクリヤー(関西ペイント(株)製、
アミノアクリル樹脂系上塗り塗料、2コート
1ベーク用クリヤー塗料、鉛筆硬度H) 実施例および比較例 上記の金属部材にカチオン型電着塗料エレクロ
ン#9200を常法によつて塗装し、170℃で30分加
熱して硬化せしめた(硬化塗膜厚20μ)。 次に、このようにカチオン型電着塗料を塗装し
た金属部材を前記プラスチツク部材とを組み合わ
せてなる被塗物に、バリアーコートをエアースプ
レーで、中塗り塗料および上塗り塗料を静電塗装
でそれぞれ第1表に示したごとく塗装した。
【表】
【表】
第1表において、
(1) 厚膜はすべて乾燥硬化塗膜にもとずく。
(2) 実施例2,3ならびに5および比較例2なら
びに5の上塗り塗装はいずれもウエツトオンウ
エツトによる2コート1ベークシステムであ
り、上塗り塗料(B)もしくは(E)を塗装後、室温で
15分放置してから上塗り塗料(C)もしくは(F)を塗
装して焼付けた。 (3) 比較例4において、 (D):ソフレツクス#2500プライマー(関西ペイ
ント(株)製、プラスチツク用下塗り塗料、ポリ
オレフイン−ウレタン系) (E):ソフレツクス#1400シルバーメタリツク
(関西ペイント(株)製、プラスチツク用メタリ
ツク塗料、アミノポリエステル系) (F):ソフレツクス#500クリヤー(関西ペイン
ト(株)製、プラスチツク用クリヤー塗料、ウレ
タンアクリル系) (4) 実施例1〜5および比較例1〜3では、金属
部材およびプラスチツク部材の両面に単一のバ
リアーコート、中塗り塗料および上塗り塗装
し、比較例4では、金属部材にはカチオン型電
着塗料、中塗り塗料ならびに上塗り塗料(B),(C)
を塗装し、プラスチツク部材には、塗料(D),(E)
ならびに(F)を塗装したのである。 比較例 5 未変性のプロピレン−エチレン共重合体の有機
溶剤溶液(静的ガラス転移温度約−45℃)をバリ
アーコートとして使用する以外、実施例1と同様
にして塗装及び焼付を行なつた。 性能試験結果 上記の実施例および比較例において塗装した塗
板を用いて塗膜性能試験を行なつた。その結果を
第2表に示した。
びに5の上塗り塗装はいずれもウエツトオンウ
エツトによる2コート1ベークシステムであ
り、上塗り塗料(B)もしくは(E)を塗装後、室温で
15分放置してから上塗り塗料(C)もしくは(F)を塗
装して焼付けた。 (3) 比較例4において、 (D):ソフレツクス#2500プライマー(関西ペイ
ント(株)製、プラスチツク用下塗り塗料、ポリ
オレフイン−ウレタン系) (E):ソフレツクス#1400シルバーメタリツク
(関西ペイント(株)製、プラスチツク用メタリ
ツク塗料、アミノポリエステル系) (F):ソフレツクス#500クリヤー(関西ペイン
ト(株)製、プラスチツク用クリヤー塗料、ウレ
タンアクリル系) (4) 実施例1〜5および比較例1〜3では、金属
部材およびプラスチツク部材の両面に単一のバ
リアーコート、中塗り塗料および上塗り塗装
し、比較例4では、金属部材にはカチオン型電
着塗料、中塗り塗料ならびに上塗り塗料(B),(C)
を塗装し、プラスチツク部材には、塗料(D),(E)
ならびに(F)を塗装したのである。 比較例 5 未変性のプロピレン−エチレン共重合体の有機
溶剤溶液(静的ガラス転移温度約−45℃)をバリ
アーコートとして使用する以外、実施例1と同様
にして塗装及び焼付を行なつた。 性能試験結果 上記の実施例および比較例において塗装した塗
板を用いて塗膜性能試験を行なつた。その結果を
第2表に示した。
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 金属部材とプラスチツク部材とからなる自動
車外板部を塗装する方法であつて、カチオン型電
着塗料をあらかじめ塗装した金属部材とプラスチ
ツク部材とを組立てて自動車外板部とし、該両部
材に、プロピレン−エチレン共重合体にマレイン
酸もしくは無水マレイン酸をグラフト重合してな
る変性ポリオレフイン系樹脂を主成分とし且つ形
成塗膜の静的ガラス転移温度が−30〜−60℃であ
るバリアーコートを塗装し、次いで中塗り塗料お
よび上塗り塗料を塗装することを特徴とする自動
車外板部の塗装方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23674384A JPS61114780A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | 自動車外板部の塗装方法 |
| US06/796,450 US4756975A (en) | 1984-11-12 | 1985-11-08 | Process for coating automotive outer bodies |
| DE19853540063 DE3540063A1 (de) | 1984-11-12 | 1985-11-12 | Verfahren zum beschichten von kraftfahrzeug-karosserien |
| GB8527832A GB2167685B (en) | 1984-11-12 | 1985-11-12 | Process for coating automotive outer bodies |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23674384A JPS61114780A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | 自動車外板部の塗装方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61114780A JPS61114780A (ja) | 1986-06-02 |
| JPH0476745B2 true JPH0476745B2 (ja) | 1992-12-04 |
Family
ID=17005129
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23674384A Granted JPS61114780A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | 自動車外板部の塗装方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61114780A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP5878694B2 (ja) * | 2011-03-31 | 2016-03-08 | ダイハツ工業株式会社 | 塗装方法 |
| JP7067739B2 (ja) * | 2018-03-14 | 2022-05-16 | 株式会社小松プロセス | 再帰反射性塗装物およびその製造方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPS5871968A (ja) * | 1981-10-23 | 1983-04-28 | Nippon Paint Co Ltd | 中塗塗料組成物 |
| JPS5962372A (ja) * | 1982-09-30 | 1984-04-09 | Nippon Paint Co Ltd | 複合塗膜形成方法 |
| JPH0249154B2 (ja) * | 1984-09-21 | 1990-10-29 | Nissan Motor | Jidoshashatainotosohoho |
-
1984
- 1984-11-12 JP JP23674384A patent/JPS61114780A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61114780A (ja) | 1986-06-02 |
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