JPH0477714B2 - - Google Patents

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JPH0477714B2
JPH0477714B2 JP15088A JP15088A JPH0477714B2 JP H0477714 B2 JPH0477714 B2 JP H0477714B2 JP 15088 A JP15088 A JP 15088A JP 15088 A JP15088 A JP 15088A JP H0477714 B2 JPH0477714 B2 JP H0477714B2
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JP15088A
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Ko Takahashi
Sumio Ishimatsu
Masaaki Sakata
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Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
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Publication of JPH01176299A publication Critical patent/JPH01176299A/ja
Publication of JPH0477714B2 publication Critical patent/JPH0477714B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はGaAlAsの液相結晶成長に関し、特に
溶質を溶解したメルト内に一定の温度差を設け、
高温部より低温部に連続的に溶質を搬送して低温
部で多数枚の基板上に順次結晶を成長させる温度
差法によるGaAlAsの液相結晶成長に関する。
[従来の技術] Ga1-xAlxAsは結晶中の組成(AlAsの割合)x
を変えることにより、そのバンドギヤツプエネル
ギを1.43eVから2.16eVまで変えることができる
混晶半導体である。そのためGa1-xAlxAsは赤外
光から可視光までの発光ダイオード(LED)の
材料として広く用いられている。例えば、波長
660nmの赤色光LEDを得るには、発光層のp−
Ga1-xAlxAsのxを約0.35、波長780nmのLEDを
得るにはxを約0.15、波長850nmの赤外光LEDを
得るにはxを約0.01とすればよい。したがつて、
GaAlAsのLEDにおいては、目的とする発光波長
に応じてp−Ga1-xAlxAsのxが決められる。n
−Ga1-xAlxAsのxも一定でなく、目的とする発
光波長に応じて決められる。p−Ga1-xAlxAsの
xに対してn−Ga1-xAlxAsのxは、p−Ga1-x
AlxAs発光層に電子や正孔を閉じ込めておくた
め、あるいは、p−Ga1-xAlxAsでの発光を吸収
せず有効に結晶外まで導くために必要な値が選ば
れる。たとえば、p−Ga1-xAlxAsのxが0.35の
場合、n−Ga1-xAlxAsのxは0.6−0.85に選ばれ
る。
LEDの活性領域は通常基板結晶上にエピタキ
シヤル成長を行うことによつて作られる。基板結
晶としては、高価でなく大口径で結晶性の良いも
のが得られることが望ましい。Ga1-xAlxAs混晶
は組成xの全域にわたり、GaAs結晶との格子不
整合が少ない、そこで、大口径で良質の結晶が得
られるGaAsの基板上に良質のGa1-xAlxAsをエピ
タキシヤル成長することができる。これらの理由
によりGaAlAsは現在赤外光から赤色光までの高
輝度高出力の発光ダイオードとして多く用いられ
ている。
液相結晶成長は特に化合物半導体の結晶成長技
術として広く用いられている。液相結晶成長法と
して徐冷法や温度差法等が知られている。
徐冷法は、たとえば、結晶材料をルツボ内で加
熱して溶融し、徐々に冷却して結晶化させる方法
である。冷却方法、ルツボ形状等によりストツク
バーガ法、ブリツジマン法等に分かれる。
温度差法は一定の温度差(ないし温度勾配)を
持つ高温部低温部を形成し、高温部から原料を供
給して低温部で結晶を析出させる方法であり、広
義にはフローテイングゾーン法等も含むが、狭義
には溶液(メルト)内に温度差を設け、高温部で
溶質を溶解(供給)すると共に低温部で過飽和溶
液から溶質を析出させる方法とさす。すなわち、
温度差法液相結晶成長法は、成長用材料(溶質)
を溶解した溶液(メルト)に温度差をつけ、温度
勾配と拡散によつて溶質を基板方向に輸送し、基
板上に結晶を成長させる方法で、一定温度で成長
できるため均一な不純物濃度や組成をもつ結晶性
の良い結晶が多数枚連続して得られる方法であ
る。例えば、GaAlAs系結晶の場合、グラフアイ
トからなるメルト槽にGa溶液からなるメルトを
入れ、800℃−1000℃で10℃−200℃の温度差を設
けて結晶成長を行う。この方法により、特性の優
れた発光ダイオードやレーザー等が製作されてい
る。
第15図に温度差法液相成長装置の例を概略的
に示す。入口側予備室51内には半導体基板を載
せたスライダ53が収められており、スライダ押
圧機構55により順次ゲートバルブ62を通つて
押し上げられる。入口側予備室51は予備加熱炉
59で予熱されているのが好ましい。押し上げら
れたスライダはスライダ駆動機構61により成長
室57内にゲートバルブ63を通つて送られる。
成長室57内にはメルト槽64が設けられ、主ヒ
ータ67がメルト槽64を加熱している。スライ
ダ53上の基板69はメルト層64の下部でメル
トと接触し結晶成長を行う。結晶成長の終わつた
基板を載せたスライダはゲートバルブ73を介し
て成長室57の外に送られ、スライダ受取機構7
7によつてゲートバルブ74を介して出口側予備
室79に収められる。
第16図はメルト槽64部分の1例の拡大説明
図である。溶媒であるGaの中に溶質のAl,
GaAsが溶解されて、pメルト槽65とnメルト
槽66に収容されている。さらに不純物としてp
メルト槽65にはZnが、nメルト槽66にはTe
が溶解されている。後から成長するn型領域のバ
ンドギヤツプをp型領域のバンドギヤツプより大
きくするためnメルト槽66中のAlの量はpメ
ルト槽65中のAlの量より大きくするのがよい。
たとえば、赤色発光Ga1-xAlxAs発光ダイオード
を得るには、AlAsの組成割合xをp型領域で約
0.35、n型領域で約0.6−0.85となるようにAlと
GaAsの量を決める。両メルト槽65,66内に
は図中右に示すような垂直方向の温度差が設定さ
れる。たとえば、800℃−1000℃の温度で温度差
を10℃−200℃設ける。溶質を連続的に供給する
には高温部であるメルト上部に溶質を浮かせてお
くか溶質収容部を作つてメルトと接触させる。溶
質は高温部で飽和溶解度まで溶解し、拡散で低温
部に輸送される。通常溶解度は温度と共に増加す
るので、低温部では過飽和溶液となつて析出でき
る状態となる。このようなメルト低温部へ基板を
順次接触させる。たとえば、成長時間約60分で50
−60μmの成長層が得られる。
第17図は温度と時間との関係を示す。図から
判るように温度分布は一定に保たれる。初め1番
目の基盤がpメルトの下に接し、p型層を成長さ
せる。次にスライダを移動させて1番目の基板が
nメルトの下に接し、2番目の基板がpメルトの
下に接するようにする。そこで、それぞれの成長
層を形成する。これで1番目の基板上には下にp
型層、上にn型層が成長され、ダイオードが形成
される。このようにして多数枚の基板上にエピタ
キシヤル成長を行う。
次に、p側n側にそれぞれ電極を付け、分離裁
断し、高輝度GaAlAs発光ダイオードが得られ
る。この様にして作られた高輝度Ga1-xAlxAs発
光ダイオードは、通常第18図に示すように、p
型GaAs基板81上にp型Ga1-xAlxAs層82とn
型Ga1-xAlxAs層83をエピタキシヤル成長させ、
p型GaAs基板81上にアノード電極85、n型
Ga1-xAlxAs層83上にカソード電極84を形成
した構成を有している。
特開昭61−39514号公報等によれば、高輝度
Ga1-xAlxAs発光ダイオードを得るための要件と
して以下のようなものが挙げられている: (a) 発光効率が大なるp−Ga1-xAlxAsと、p−
Ga1-xAlxAsよりもAlAsの割合xが大きな(す
なわちバンドギヤツプエネルギが大きくp−
Ga1-xAlxAsからの発光が吸収されない)n−
Ga1-xAlxAsとで第19図に示すようなヘテロ
構造のpn接合を形成すること、 (b) 第20図のバンド模型に示すように、p−
Ga1-xAlxAs発光層への電子の注入を効率よく
行うため、ヘテロ接合とpn−接合とを一致さ
せておくこと、 (c) 第21図に示すように、p−Ga1-xAlxAs発
光層のキヤリア濃度(アクセプタ濃度)Naお
よびn−Ga1-xAlxAs層のドナ濃度Ndを最適な
値とすること(たとえば、特開昭61−111276号
公報及び特開昭61−111277号公報)、 (d) p,n各層の成長厚を光学的および電気的に
最適なものとすること、 (e) 結晶欠陥の少ない高品質結晶を用いること。
[発明が解決しようとする問題点] 以上のように高輝度Ga1-xAlxAs発光ダイオー
ドにおいて、発光ダイオードの明るさがp−型
層、n−型層の厚さに関係のあることは指摘され
ていたが、厳密にどの様な関係が支配しているの
か不明で、製造条件の決定が困難であつた。
本発明はZnドープのp−型Ga1-xAlxAs層の上
にn−型Ga1-xAlxAs層を温度差法液相成長で形
成する場合、発光ダイオードとして最大の明るさ
を得るにはどのような条件が望ましいかを解明し
ようとするものである。
[問題点を解決するために行つた検討] まず、n−Ga1-xAlxAs層の厚さdoが発光ダイ
オードの明るさとどんな関係を持つか調べた。
第9図は発光ダイオード(LED)の明るさ対
n層の厚さdoの測定データを示す。明るさはn層
の厚さdoと共に初めはほぼリニアに増加し、やが
て飽和する。このLEDの明るさのn−Ga1-xAlx
As層厚依存性は次のように理解される。
(a) LEDのpn−接合近傍で発生した光は、pn接
合面に平行な表面からだけでなく、垂直な側面
からも取り出される。また、LEDの結晶の屈
折率は外部周囲(空気、封止材料)の屈折率よ
りも大きいので、臨界角(Θc)を生じる。入
射角が臨界角を越えると全反射が起き、光をそ
の面から取り出すことは出来ない。すなわち、
結晶表面の1点から出射できる光は、結晶内部
でその点を頂点とし、臨界角を半頂角とする円
錐形に含まれる方向から頂点に向かう光のみで
ある。
第10図は、1点から発しpn−接合と平行
な面から出射する光を示す図である。斜線部が
臨界角(Θc)以内の円錐である。この円錐の
立体角をωとし、円錐内の光は全て外部に取り
出せるとする。発光は全立体角について、均一
とすると、外部に取り出せる光の割合はω/
4πとなり、 ω/4π=2π(1−cosΘc)、 と表せる。すなわち、n−層の厚さdoによらず
一定となろう。
次に、pn−接合に垂直な面(側面)から出
射する光について、第11A図、第11B図を
参照して説明する。
第11A図はn−層83が薄い場合を示す。
側面に対しては臨界角Θc以内の光であつても、
n−層が薄いので、途中でpn−接合と平行な
表面に衝突してしまう光が多く、直接側面から
取り出せる光は一部である。第11B図のよう
に、n−層83が厚くなるにしたがつて、側面
から直接取り出せる光は増す。ところで、
LEDの明るさは表面から出る光と側面から出
る光の和によつて定まる。すなわち、LEDの
表面および側面から出る光の全体は、n層の厚
さdoが大きくなるにしたがつて、doのある値ま
では増加する。しかし、その値以上では臨界角
以内で側面に向かう光はほぼ全て外部に取り出
されるようになろう。(ただし、p−Ga1-xAlx
Asはn−Ga1-xAlxAsと比較して、吸収係数が
大きいため、n−Ga1-xAlxAs層の厚さの影響
のみ考慮した。) (b) 一般にLEDは第12図に示すように、その
表面の中心に有限の大きさの電極があり、相対
する裏面にはほぼ全面を覆う電極が形成されて
いる。このような電極の形状配置と、表面電極
がオーミツク接触しているn−Ga1-xAlxAs層
の有限な電気抵抗のため、LEDを流れる電流
は第12図に示すように中心から周囲に向かつ
て拡がり、かつpn接合面における電流密度は、
表面電極直下で高く、周囲に向かつて小さくな
る。この傾向はn−Ga1-xAlxAs層の厚さが小
さくなるにしたがつて、さらに激しくなる。
pn−接合面の単位面積当たりに発生する光の
量は、電流密度に比例するから、電流密度の分
布はpn接合面での発光分布と考えてよい。す
なわち、n−層の厚さdoが小さくなるにしたが
い、表面電極直下のpn−接合面の発光の割合
は大きくなる。しかし、表面電極直下のpn−
接合面の発光は、表面電極のため、結晶外に取
り出すことができないから、結局、doがちいさ
くなるにしたがい、表面から取り出される光も
少なくなる。したがつて、LEDの明るさはn
層の厚さがある程度以下の間は、n層の厚さと
しても増すこととなろう。n層がある程度以上
厚くなると、n層上の電極で遮蔽される光の割
合が小さくなり、外部に取り出せる光の量はn
層の厚さとあまり関係なくなろう。
以上の(a)(b)より、LEDの明るさはn−Ga1-x
AlxAs層の厚さdoに依存しており、doのある値ま
では明るさは増加する。しかし、doが十分厚けれ
ば(a)(b)ともその影響は少なくなり、LEDの明る
さはn層の厚さに依存しなくなるであろう。すな
わち、第9図に示すように、n層の厚さが増すと
ともに、次第にLEDの明るさは飽和するであろ
う。
ところで、温度差法においては、温度差
(ΔT)を付けられたメルト内の濃度勾配によつ
て生ずる濃度拡散によつて、溶質が輸送され、成
長が行われる。一定の条件下では一定の成長速度
で結晶が成長する。したがつて、結晶層(n層)
の厚さは成長時の温度差と成長時間とによつて定
まる。成長速度は温度差(ΔT)に比例する。す
なわち、第13図に示すように温度差法における
成長層の厚さdoは成長時間t1に比例して増加し、
その勾配(成長速度)は温度差(ΔT)によつて
決まるであろう。従つて、その他の条件が一定で
あれば第9図のLEDの明るさのn−Ga1-xAlxAs
層厚依存性および、第13図のn−Ga1-xAlxAs
成長層厚do対成長時間t1の関係より、LEDの明る
さはn−Ga1-xAlxAs層の成長時間t1に対して第
14図のように表されることになろう。すなわ
ち、第14図に従えば、LEDの明るさは必要十
分なn−Ga1-xAlxAs層の厚さが得られれば、そ
れ以上の時間にはほとんど影響されないし、また
n−Ga1-xAlxAs層の組成xにも依存しないはず
である。
ところが、実際にはn−層の成長時間t1を長く
取りすぎると、LEDの明るさは減少する。第1
5−17図で示すような成長装置を用い、最も簡
単な製造工程をとれば、p−層の成長時間とn−
層の成長時間とは等しく、結晶はn−層成長後も
n−層成長時間と同じ時間、またはその整数倍の
時間高温に保持される。そこでn層の成長時間t1
とそれに続く同一成長雰囲気内で高温に保持され
る時間t2との合計時間tとLEDの明るさとの関係
を調べた。測定結果を第2図に示す。
さらに、Ga1-xAlxAs発光ダイオードを温度差
法液相成長法で得ようとする場合、結晶成長条件
が成長するGa1-xAlxAs結晶のAlAsの割合xと密
接に関係していることは十分考えられる。(xは
成長温度が一定であればメルトに溶解したAlと
GaAsの重量比[Al]/[GaAs]=yにより決ま
ることが判明した。)そこでyをパラメータとし
てデータを整理した。第2図から明らかなように
xの各値について、LEDの明るさは合計時間t
が増すにつれ、増加し、やがて減少する。飽和し
ている領域はxによつて異なり、xが増すに従つ
て合計時間tの小さな領域で飽和する。この関係
を整理して、最適の合計時間t0とn−Ga1-xAlx
As層の組成xの関係で示すと第1図のようにな
る。
[問題点を解決するための手段] 温度差法液相エピタキシヤル成長法におけるn
−層の成長時間t1とその後同一成長雰囲気内で高
温におかれる時間t2との合計tを、Ga1-xAlxAs
層の組成xにより決められる値にする。
より詳細に述べると、 温度差法液相エピタキシヤル成長によりZnド
ープp型Ga1-xAlxAs層に続いてn型Ga1-xAlxAs
層を成長させ、Ga1-xAlxAsヘテロ接合発光ダイ
オードを得る際、p−Ga1-xAlxAs層成長後のn
−Ga1-xAlxAs層の成長時間t1と、n−Ga1-xAlx
As層の成長後に同一成長雰囲気内で高温に保持
される時間t2との合計時間t(分)がn−Ga1-x
AlxAs層の組成xと t=α・exp(−β・x)±33% (1) α=417,β=1.9、 とから定まる時間とする。
[作用] n層の成長時間t1とその後同一成長雰囲気内
で高温に保持される時間t2との合計時間tを上述
のように選ぶことにより、成長したGa1-xAlxAs
結晶の組成xにおいて、最高の光出力を歩留まり
良く、再現性良く得ることができる。この理由は
以下のように考えられる。
温度差法液相エピタキシヤル成長法において
は、メルトに一定の温度差をつけ、一定の温度に
保持されるから、成長中は勿論成長後もある時間
は成長中とほぼ同じ温度(約800−1000℃)にさ
らされる。そしてこの成長中および成長後の高温
に保持されている合計時間tの間、p−Ga1-x
AlxAs中のアクセプタ不純物である拡散係数の大
きなZnが、n−Ga1-xAlxAs層に拡散し、n−
Ga1-xAlxAs層のドナを補償し、実効がドナ不純
物密度を下げ、やがてはp−型への反転を起こ
す。この現象はp型領域に隣接する部分ほど強く
起こり、pn接合からの距離が増すにつれ、程度
は低くなる。
n型領域のpn接合に隣接する部分がp型に反
転すると、p型領域が広くなりpn接合の位置が
移動する。一方、結晶の構成元素であるGa,Al
は不純物元素と比べ拡散速度が遅く、ヘテロ接合
の位置はほとんど動かない。
この変化を第3A図、第3B図を参照して説明
する。第3A図は縦軸が不純物密度N、横軸が基
板の深さ方向の距離を表す。第3B図はバンド模
型を示し、縦軸がエネルギ、横軸が深さ方向の距
離を表す。第3A図と第3B図において、横軸の
位置は対応している。
まず、p型層を形成し、その上にn型層を形成
し始める。これを破線で示す。不純物がp型から
n型に代わり、ヘテロ接合の形成によつて、バン
ドギヤツプもひろくなり、ヘテロpn接合が形成
される。n型層の形成が続くと、p型層からn型
層内へZnが拡散してくる。このZn濃度分布を第
3A図中一点鎖線で示す。p型不純物とn型不純
物との補償により、n型層であつたところでZn
不純物の濃度がn型不純物の濃度よりも高くなつ
てしまつた部分はp型に反転する。n型不純物濃
度が拡散してきたZn濃度より高い部分でも、実
効ドナ濃度は減少する。結果として得られる実効
不純物濃度は第3A図中実線で示す。pn接合は
n型層であつた部分に移動してしまう。ところ
で、この新たにp型となつたp−Ga1-xAlxAs領
域p2は比較的ひろいバンドギヤツプをもつ半導
体の領域である。すなわち、第3B図に示すよう
に、p型領域内にヘテロ接合が作られ、比較的ひ
ろいバンドギヤツプの領域中にホモpn接合が形
成される。
このp−Ga1-xAlxAs拡張領域p2の幅が大き
くなるとn−Ga1-xAlxAs層から注入された電子
の一部は、発光層であるp−Ga1-xAlxAs層に到
達する前にZn拡散により新たに作られた領域p
2の正孔と再結合して消滅し、p−Ga1-xAlxAs
層での発光に寄与しない。すなわち、上述の高輝
度Ga1-xAlxAs発光ダイオードを得るための要件
(a)、(b)を満足しなくなる。このpn接合の移動距
離と発光ダイオードの明るさの関係の実験データ
を第4図に示す。
第4図は縦軸に発光ダイオードの相対発光出
力、横軸にヘテロ接合からのpn接合の移動距離
を表す。データに幾分のばらつきは見られるが、
pn接合が移動するに従つて、発光出力がほぼリ
ニアに減少していることが明らかである。
すなわち、n−Ga1-xAlxAs層を厚くすると、
ある厚さまでは第9図に示すように発光ダイオー
ドの明るさを増す効果がある。同時にn−Ga1-x
AlxAs層の成長時間とその後の成長雰囲気中で高
温に保持される時間との合計時間tが増加するに
したがい、不純物補償によりpn接合が移動し、
発光出力が第7図のように減少する効果がある。
両効果を併せると第8図で示すように、合計時間
tについて最適の範囲が存在することになろう。
問題となる拡散の速い不純物Znの拡散速度は、
母体物質すなわちGa1-xAlxAsの組成xによつて
変化すると考えられる。そこで組成xの変化に対
するZnの拡散係数の変化を90℃で測定した。結
果を第5図に示す。n−Ga1-xAlxAsの組成xの
増加に対してZnの拡散係数はほぼ指数関数的に
増加している。
従つてn−Ga1-xAlxAs層の組成xが大きくな
るとZnの拡散がより進行し、pn接合がより速く
n−GaAlAs層に移動する。pn−接合の移動距離
(第3B図のp−GaAlAs領域P2の厚み)はn
−Ga1-xAlxAsの組成xをパラメータとしてn−
GaAlAs層成長開始後の時間の経過とともに第6
図のように変化する。従つてZnの拡散による影
響のみを考慮すると発光出力と成長時間との関係
は第4図と第6図を併せたものとなり、第7図の
ごとくになるであろう。最も明かるいLEDが得
られる合計時間tの最大値は、n−Ga1-xAlxAs
層の組成xが大きくなると、短くなる。
実際の発光ダイオードにおいてはn層の厚さに
依存する第9図のような関係と、p層形成後のn
層成長時間とその後の高温保持時間の合計時間t
に対する第7図のように関係が並存する。両者を
併せると第8図のような特性が期待される。すな
わち縦軸で示す発光ダイオードの明かるさは横軸
で示す合計時間tの増加に対して初め増大し、飽
和し、やがて減少する。このようにして合計時間
tについて最適範囲にあることが説明できる。ま
た、拡散係数が組成xに対して依存することを取
り入れると、n−Ga1-xAlxAs層の組成xにより
最適時間が代わることが理解される。このn−
Ga1-xAlxAs層の組成xの最適時間t0に対する影
響を実験的に求めたのが第1図であり、定量的に
表したのが式(1)である。従つて、式(1)に従つて求
められる時間tを用いることにより、n−Ga1-x
AlxAs層の組成xの変化に対して最も良い条件で
成長でき、そのn−Ga1-xAlxAs層の組成xにお
いて最高の光出力あるいは明るさの発光ダイオー
ドを歩留まり良く再現性良く得られる。
[実施例] 所望の組成xを有するn−Ga1-xAlxAs層をも
つヘテロ接合GaAlAs発光ダイオードを製造す
る。
第15図に示すような成長装置を用いる。成長
素材としてのAlおよびGaAsとp型不純物として
のZnとを溶解したGa溶液(pメルト)と、n型
不純物となるTeと成長素材としてのAlおよび
GaAsを溶解したGa溶液(nメルト)とをグラフ
アイトからなる容器にいれ、800℃−1000℃に保
ち、かつ10℃−200℃の温度差をつける。ヘテロ
構造とするため、nメルトの溶質の重量比
[Al]/[GaAs]=yはpメルトの溶質の重量比
yより大きく選んである。
基板を載せたスライダはスライダ駆動機構5
5,61,71等により個々にまた集団的に駆動
制御される。これらの制御は手動でも、制御装置
50による自動でも行える。
まず、pメルトの低温側に基板結晶を接触させ
一定時間(成長時間)保持する。基板はグラフア
イトからなるスライダに保持されている。pメル
トに保持することによりZnがアクセプタとなる
p−GaAlAs層が成長する。成長速度は約60分の
成長で30−60μmの成長層厚である。
次にnメルトの低温側に基板結晶を接触させ、
成長時間t1を保持してTeがドナとなるn−
GaAlAs層を成長する。これによりヘテロpn接合
が形成できる。さらに成長雰囲気内の高温領域に
時間t2保持する。
同様にして、多数枚の基板上にGaAlAsヘテロ
pn層を成長する。
なお、高温領域とは成長温度+10℃ないし−30
℃の温度範囲にある領域である。
ここで合計時間t=t1+t2は n−Ga1-xAlxAs層の組成xと t=α・exp(−β・x)±33% (1) α=417,β=1.9 を満足するように選ぶ。
また、制御装置50によつてxを入力すると(1)
式にしたがい、自動的にtが設定されるようにし
ても良い。
つぎに、p側、n側にそれぞれ電極を付け、分
離裁断して高輝度GaAlAs発光ダイオード
(LED)を得る。
[発明の効果] 以上のように、p−GaAlAs層成長後のn−
GaAlAs層の成長時間とn−GaAlAs層の成長後
に同一成長雰囲気内で高温に保持される時間との
合計時間tをn−Ga1-xAlxAs層の組成xと式(1)
によつて決められる時間内とすることにより、 (1) 高輝度高効率LEDが時間を調整するという
簡単な工程で得られる。
(2) 簡単な工程であるため高輝度高効率LEDが
効率良く再現性良く得られる。
(3) 高輝度高効率LEDが結晶成長工程の終了後
直ちに得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例により最大光出力を得
るためのn層成長とその後の高温工程の合計時間
tの最適時間をn−Ga1-xAlxAs層の組成xの関
数として示すグラフ、第2図はxをパラメータと
した合計時間tに対する明かるさの変化を示すデ
ータプロツト、第3A図、第3B図は不純物分布
とバンド構造の変化を示す線図、第4図はpn接
合の移動距離に対する光出力の変化を示すデータ
プロツト、第5図はZnの拡散係数の測定結果を
示すデータプロツト、第6図、第7図、第8図は
現象を解析するための概念図、第9図はn層の厚
さに対する光出力の変化を示すデータプロツト、
第10図、第11A図、第11B図、第12図、
第13図、第14図は現象を解析するための概念
図、第15図は液相結晶成長装置の概略図、第1
6図は第15図の部分拡大図、第17図は成長操
作を説明する温度対時間のグラフ、第18図は
LEDを説明する概略断面図、第19図と第20
図は、エネルギギヤツプの分布を示すバンド構造
図、第21図は不純物濃度の分布を示す線図であ
る。 符号の説明、64,65,66……メルト槽、
53……スライダ、1P……1枚目基板上のp型
層、1N……1枚目基板上のn型層、2P……2
枚目基板上のp型層、2N……2枚目基板上のn
型層、81……基板、82……p層、83……n
層、84……アノード電極、85……カソード電
極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 p型不純物としてのZnと成長素材としての
    AlおよびGaAsを溶解したpメルトと、n型不純
    物となる金属と成長素材としてのAlおよびGaAs
    を溶解したnメルトとに、温度差をつけ、これら
    のメルトの低温側に基板結晶を接触させ一定時間
    保持し、基板上にp−Ga1-xAlxAs層およびn−
    Ga1-xAlxAs属を成長させる温度差法による結晶
    成長方法において、 Ga1-xAlxAs層成長後のn−Ga1-xAlxAs層の成
    長時間と、n−Ga1-xAlxAs層の成長後に同一成
    長雰囲気内で高温に保持される時間との合計時間
    t(分)が、n−Ga1-xAlxAs層の組成xと t=α・exp(−β・x)±33% α=417およびβ=1.9 から決定されることを特徴とするGa1-xAlxAsの
    結晶成長方法。
JP15088A 1988-01-05 1988-01-05 Ga↓1↓−↓xAl↓xAsの結晶成長方法 Granted JPH01176299A (ja)

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