JPH0478546B2 - - Google Patents

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JPH0478546B2
JPH0478546B2 JP62307650A JP30765087A JPH0478546B2 JP H0478546 B2 JPH0478546 B2 JP H0478546B2 JP 62307650 A JP62307650 A JP 62307650A JP 30765087 A JP30765087 A JP 30765087A JP H0478546 B2 JPH0478546 B2 JP H0478546B2
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roll
coating
gloss
cermet
paper
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Yoshio Harada
Kazumi Tani
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Tocalo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、塗工紙用ロールに関し、特に白板紙
塗工ラインで用いられるグロスカレンダロールや
マシンカレンダロール、あるいは該ライン内の他
の諸設備に用いられる各種ロールあるいは白板紙
以外の各種塗装用紙の製造ラインで用いられるロ
ール、さらには非塗工の印刷用紙や包装紙などへ
の適用を好適例とする表面処理ロールについての
提案である。 (従来の技術) ダンボール箱や化粧箱などに使用される厚紙の
特性としては、紙質が硬くかつ腰の強いものが好
まれるが、一般にこうしたものを板紙と呼んでい
る。これらのうち化粧品や医薬品などの高級紙器
に用いられるものを白板紙と呼び、カラー印刷を
施して使用している。 かかる白板紙の最も重要な品質特性は、表面の
印刷特性であり、通常この特性を得るためにカオ
リン(粘土:主成分Al2Si2O5(OH)4)や炭酸カル
シウムを主成分とする塗料をコーテイングする、
いわゆる塗工処理を施しており、この処理によつ
て紙表面の平滑度、光沢および印刷特性を改善し
ている。この塗工工程は、塗工パートとも呼ば
れ、抄紙ラインの下流側に位置している。 第1図は、塗工ラインの概略を示すものであ
る。以下に図面に従つて塗工工程を説明する。ま
ず、抄造され乾燥された板紙1は、ドライヤパー
トと称されるA部からカレンダコートパートB部
に入り、マシンカレンダロール2、塗工剤槽3、
塗工剤4、乾燥ロール5、マシンカレンダ6を経
てパルプ繊維の平滑化塗工が施され、次いでグロ
スカレンダロール7において厚さの均一化および
光沢を付与している。均一化と光沢の付与のため
に、従来、グロスカレンダロールの表面には硬質
クロムめつき(以下単に「クロムめつき」とい
う)が施されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、クロムめつき皮膜を被成したグロスカ
レンダロールでは、塗工紙原紙への光沢付与が不
十分であり、後工程においてスーパーカレンダロ
ール処理の追加が不可欠となるという問題点があ
つた。また、クロムめつき皮膜を具える塗工紙用
ロールは、板紙塗工面に供給した塗工剤中の微小
硬質粒子(例えば、Al2Si2O5(OH)4を主成分とす
る粘土)による摩耗を受けやすく、短期間でロー
ルの光沢を消失するため、グロスカレンダロール
として必要な鏡面維持機能に乏しくなるという欠
点があつた。 さらに、塗工工程では、ロール運転中に表面に
付着した余剰の塗工剤を除去するために刃物鋼な
どの硬質の金属性ドクターブレードを使用して表
面の清浄化をはかつているが、クロムめつき面に
ドクターブレード方式を採用するとめつき面が損
傷しやすく、その機能が短期に消失するという欠
点があつた。 上述のような理由から、従来のクロムめつき塗
工紙用ロールは、2〜6ケ月毎、またチルド鋼ロ
ールは2週間〜1ケ年毎の交換を余儀なくされて
おり、保守管理費の増大やラインの停止による生
産性の低下をも招いていた。 これに対して従来、塗工工程の簡略化による生
産性向上および品質向上を目指し、グロスロール
表面温度を現状の150℃前後から300℃近傍へ上昇
させることも検討されたが、クロムめつき皮膜を
300℃に加熱すると硬度の低下を招き、耐摩耗性
が甚だしく劣化することがわかり、この方法も有
効な解決手段を提供するものではなかつた。 本発明の目的は、従来技術が抱えている解決を
必要とする上述のごとき各種の問題点を克服でき
る高機能性皮膜を有するロールを開発提案すると
ころにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、グロスカレンダロールやマシンカレ
ンダロール表面に、高硬度、高級密度のタングス
テンカーバイド(以下「WC」で略記する)とCo
またはNi−Cr合金を混合させた材料によるサー
メツト溶射皮膜を形成させ、その後、この溶射皮
膜を平滑な表面に研磨仕上げを行うことによつ
て、良好な鏡面を有するロールを提供するもので
ある。 本発明における上記WCサーメツト溶射皮膜
は、ビツカース硬さでHv:1100〜1300(クロムめ
つき皮膜の硬さHv:800〜900)に達し、塗工材
による摩耗作用や硬質のドクターブレードを使用
しても表面を損傷することがないものである。ま
た、この溶射皮膜の場合、300℃に加熱されても
クロムめつき皮膜のような硬度低下もない、その
ため、硬質ドクターブレードの使用が長期間にわ
たつて可能となり、ロールの鏡面維持と紙への光
沢付与機能をいつまでも維持できるので、高品質
の成品を低コストで生産できる。 かような塗工紙用ロール、すなわちグロスカレ
ンダロールやマシンカレンダロールとして本発明
は、 WCを主成分とし、これにコバルトまたはニツ
ケル・クロム合金を混合してなる炭化物サーメツ
トを溶射したロールについて、その溶射皮膜中の
気孔率が1.2%以下となるように溶射すると共に、
得られた溶射皮膜の表面粗さRmaxが1.8μm以下
となるように研摩することによつて得られるグロ
スカレンダロールおよびその周辺のマシンカレン
ダロール類などを提供する。 (作用) 本発明において、ロール表面に溶射するWCの
サーメツト溶射皮膜は、クロムめつき層(Hv:
800〜900)より硬く、ビツカース硬度Hvが1100
〜1300程度もあり、耐摩耗性に優れている。その
表面をミクロ的に観察すると、鋭角を有するWC
微粒子が林立した状態を呈している。このため、
このままの状態では塗工紙に対しスリ傷や圧痕を
発生させ易く、また紙くずや塗工粕が付着しやす
くなる。また、このようなサーメツト溶射材料
は、高硬質のWC粒子と金属との混合体であり、
これをブラズマで溶射して得られる皮膜は、WC
粒子の周囲に金属粒子が配置された組織を有して
いる。しかし、WC粒子は硬質で塑性変形しない
ため、溶射時の衝突によつてWC自身が破壊して
その一部が脱落したり、またその衝突エネルギー
によつて既成膜にクラツクを発生させたりするた
め、溶射皮膜に気孔が発生しやすい傾向がある。
そして、溶射皮膜中に気孔が内在するようになる
と、該溶射皮膜を研磨した場合に前記気孔が露出
し、これが鏡面研磨面のピツトとなつてあらわれ
る。その結果、グロスカレンダロールやその他の
ロール類としては不適当な鏡面となるのである。 このような意味において、本発明のグロスカレ
ンダロールは最終的には鏡面仕上げをする必要が
あることから、溶射皮膜の性質として密度が高く
(気孔率が低い)且つたとえ気孔を内在していた
としても、該気孔が鏡面光沢仕上げに影響しない
程度に微細であることが必要条件となる。 一方、溶射皮膜ロールの表面に要求される鏡面
に仕上げるには、WC粒が非常に硬いため、多大
の労力と経費を必要とする。したがつて、グロス
カレンダロールとしては、これらの問題点を十分
勘案した溶射皮膜を形成させること、および適度
な研磨仕上度を選定することが大切である。そこ
で、本発明者らは、まず緻密な溶射皮膜を得るた
めの溶射条件について検討し、(1)雰囲気温度の上
昇による溶射粒子の軟質化、(2)被溶射体表面への
衝突エネルギーの増大に着目した。しかし前記(1)
の方法は、高温化するためにWCが酸化物に変質
し、炭化物としての高硬度を利用することができ
なくなる。したがつて、本発明者らは第(2)の方法
についてさらに検討した。 具体的には、酸素−水素ガス燃焼炎などを熱源
とし、溶射ガンへのガス供給圧力を上昇させるこ
とによつて、燃焼ガスの噴射速度(燃料ガスの供
給圧力が高いほど燃焼ガスの噴射速度が速くな
る)を大きくし、もつて溶射粒子の衝突エネルギ
ーを高くして溶射皮膜の気孔率減少を目指した。
第2図は、酸素−水素ガスの溶射ガンへの供給圧
力と得られた溶射皮膜の気孔率の関係を示したも
のである。この図から明らかなように、燃料ガス
の供給圧力が高くなるほど気孔率の低い溶射皮膜
が得られることが判る。 次に、各種の気孔率を有するWCサーメツト溶
射皮膜を形成したロールを用い、第1図に示すグ
ロスカレンダロールおよびこれに付属するマシン
カレンダロールを使つて実験的に塗工作用を行わ
せ、その作用機構を観察した。その結果、次のよ
うなことを特徴とすることが判つた。 (1) 塗工処理工程の前に設けられているマシンカ
レンダロール2は、通常大きなニツプ圧(30〜
80Kg/cm)が負荷されると共に、通過紙の繊維
の平滑化、方向性をもたせ、また紙の厚さを調
整さすため、通過紙に多少の水分を添加する操
作が行われるが、これらの機械的圧力や水分に
よる腐食作用にも十分耐えることが認められ
た。 (2) 非常に硬いWCサーメツト溶射皮膜を鏡面仕
上げしたロールを使用すると、塗工紙はもとよ
り塗工面へも傷が全く入らず、極て美麗な塗工
加工紙が得られる。 (3) WCサーメツト溶射皮膜は非常に硬いため、
塗工剤中に含まれている粘土質の摩耗にもよく
耐え、溶射皮膜(ロール表面)に傷がつくよう
なことがない。 (4) 高速度鋼製の硬いドクターブレードを使用し
ても、WCサーメツト溶射皮膜には損傷がなく
塗工剤や紙くずなどの異物が完全に除去できる
ので、ロール表面を常に健全な状態に維持で
き、長期間にわたつて保守管理を不要とするな
どコストダウンに資するところが大きい。 (5) 上記各機能は、ロール表面温度が300℃とな
つても全く変わることがなく、加熱ロールの使
用により塗工面の光沢は一段と向上し、高品質
の塗工紙の生産に適していることが判明した。 (6) ただ、WCサーメツト皮膜でも気孔率の高い
皮膜では、鏡面仕上げを行つても気孔に起因す
るピツトが多数表面に現れるため、鏡面が得ら
れない。その結果、凹部に余分な塗料や塗工粕
が残留し、これが塗工面の光沢不良、塗膜厚さ
の不均一、ドクターブレードの使用効果を減殺
し、その機能が十分に発揮されないこととな
り、成品としての価値が低下した。 (7) また、気孔率の高い皮膜を形成させたマシン
カレンダロール(第1図示の符号2)では、気
孔部から内部へ浸入した水分によつて、赤さび
に発生が認められた。(特にラインが停止した
とき) 以上のような知見から、本発明のグロスカレン
ダロールとしては、WCサーメツト溶射皮膜の気
孔率とその表面仕上げ度の兼ね合いを決めること
が重要であるとの結論を得た。 第3図は、WCサーメツト溶射皮膜の気孔率を
表面研磨面の粗Rmax.の関係を求めたものであ
る。この結果から明らかなように、気孔率の低い
皮膜はいわゆる鏡面研磨が可能であり、表面粗さ
Rmax1.0μm以下のものも可能である。反面、気
孔率の大きい溶射皮膜は、内在する気孔が研磨面
にピツトとなつて顕在するため、鏡面仕上げする
ことが不可能である。なお、WCサーメツト溶射
皮膜の研磨は、合成ダイヤモンド砥石やペースト
を用いて行い、表面粗さは触針式表面粗さ計によ
つて測定した。また、溶射皮膜の気孔率は、溶射
皮膜の断面を光学顕微鏡により500倍に拡大した
写真を撮影した後に空孔部を着色し、その面積を
画像解析装置により求めた数値である。さらに、
溶射皮膜の表面粗さについては、すべてRmaxで
統一した。その理由は、一般に表面粗さを表わす
記号として、Ra,Rz,Rmaxの3通りがあるが、
粗さ曲線の中心線平均粗さを示すRaや10点平均
粗さを示すRzが小さくとも、1カ所でも粗いと
ころが存在するとこれが塗工面へのキズ発生や光
沢不良、光沢不均一、ドクターブレード損傷の原
因となるので、本発明ではRmaxを重視し、これ
を採用することとした。 つぎに、本発明のグロスカレンダロールおよび
マシンカレンダロールにおいて、WCサーメツト
皮膜の気孔率が1.2%以下に限定される理由およ
び皮膜表面粗さRmaxが1.8μm以下に限定される
理由について実施例の記載に併せて説明する。 (実施例) 実施例 1 第1図に、この実施例で使用した白板紙の塗工
ラインを示す。図において、右側から抄造および
乾燥などの所定の製紙工程を経た白板紙1が送ら
れてくる。この白板紙は、8段のマシンカレンダ
ロール2を経ることによつてパルプ繊維の平滑
化、すなわち板表面の平滑化が施されてから塗工
剤槽3へ導かれる。塗工剤槽3中には、塗工剤4
(主成分:カオリン、炭酸カルシウム、アクリル
樹脂、ワツクス乳濁液)が収容してあり、この塗
工剤中を通過した白板紙はドライヤ5によつて乾
燥されつつ、再び4段のマシンカレンダロール6
を通りグロスカレンダロール7に達する。該グロ
スカレンダロール7は、合成ゴム巻きロール8と
一対となつており、白板紙が両ロールの接触面を
通過する際に塗工部がグロスカレンダロール面に
強く圧着され、優れた光沢面が付与されるような
仕組みとなつている。 前記グロスカレンダロール7には高速度鋼製の
ドクターブレード9の先端が当接させてあり、こ
のドクターブレード9によつてグロスカレンダロ
ール7表面に付着した塗工粕や紙屑を除去する。 以上のような工程を経て光沢を付与された白板
紙は、冷却ロール10を通過し巻取られたり、と
きには印刷工程へ送られる。 本実施例では、直径1200mm×長さ2000mmの鋳鉄
製ロールに第1表に示すような皮膜気孔率および
皮膜表面粗さに調整したWCサーメツト溶射皮膜
1〜9(88%WC−12%Co、73%WC−20%Cr−
7%Niを形成させた。 なお、グロスカレンダロール7の運転温度は、
280〜310℃、ドクターブレード9の材質はJIS
G4401炭素工具鋼鋼材SK7で硬さHRC57のもの
である。また、比較例(No.10、11)として使用し
たクロムめつきロール(めつき厚100μm、表面粗
さRmax0.1、0.3μm硬さHv820〜890)について
も上述の条件と同条件で使用した。 評価項目として、グロスカレンダロール7通過
後の白板紙塗工面の光沢、グロスカレンダロール
7表面の汚染および損傷状況、ドクターブレード
9の損傷状況および皮膜の硬さ変化をそれぞれ観
察、調査した。 第1表はそれぞれのグロスカレンダロールを約
3カ月間連続運転して調査したときの結果を示す
ものである。この表から明らかなように、比較例
として用いたクロムめつきロールは、その表面が
極めて平滑に仕上げられた鏡面状態をしているた
めに白板紙に対し優れた光沢を付与(特に使用初
期)したが、次のような欠点も観察された。すな
わち、運転期間の経過とともに次第にロール表面
の汚損;すなわち塗工粕や紙屑類の付着が次第に
多くなり、その結果、これらをドクターブレード
9を用いて除去する際に軟質化しているめつき皮
膜がスリ傷を受け易くなつていることが判つた。
そして、一旦めつき皮膜にスリ傷が発生すると、
その部分に塗料粕や紙屑類がさらに付着しやすく
なり、これに伴つてドクターブレード9の使用頻
度が一層多くなる結果、めつき皮膜はもちろんド
クターブレードそのものも損傷させることとな
り、2カ月の運転後に両者とも切替えざるを得な
くなつた。 これに対し、本発明のグロスカレンダロール
は、塗工粕や紙屑類の付着が少なく、ロール表面
は常に清浄な状態に維持されており、このためド
クターブレード9自身の損傷が少なかつた。ま
た、WCサーメツト皮膜の硬さは運転期間中の高
温状態(280℃〜310℃)にさらされても全く変化
がなく、優れた硬さを維持しており、ドクターブ
レード9による皮膜の損傷は全く認められなかつ
た。ただ、試験No.6〜9の皮膜を形成させたグロ
スカレンダロールだけは、白板紙への光沢付与が
十分でなく、塗工紙としての市場価値を多少低下
させることがうかがえた。 以上の実施結果から、本発明の目的に合致する
グロスカレンダロール用WCサーメツト皮膜の気
孔率と表面仕上粗さは、第3図の斜線を入れた領
域となる。すなわち、気孔率1.2%以下、表面粗
さRmax1.8μm以下のWCサーメツト皮膜が適用
できることを確認した。なお、溶射材料の種類
WC(88%)−Co(12%)とWC(73%)−Cr(20%)
−Ni(7%)による差は認められず、両者ともす
ぐれた性能を発揮した。
【表】 実施例 2 この実施例(試験No.12〜16)は、第1図の白板
紙塗工前後のマシンカレンダロール(ロール寸
法:直径400mm×長さ2000mm)2と6および乾燥
ロール(ロール寸法:直径1000mm×長さ2000mm)
5に本発明のWCサーメツト皮膜試験No.1〜5を
そのまま適用したものである。比較例(No.17、
18)として現用のクロムめつきロール(仕様実施
例1と同じ)およびチルド鋼研摩ロール(No.19)
を約6カ月間、同条件で使用した。 第2表はマシンカレンダロールおよび乾燥ロー
ルにおいても本発明のWCサーメツト皮膜の表面
は塗工粕や紙屑類に汚染されずまた全く無キズで
あり、塗工ラインを停止させることなく(清浄の
必要がないため)極めて安定した操業を確保する
ことができた。これに対し、比較例のクロムめつ
きロールは、塗工粕や紙屑類の付着により約1カ
月毎に清掃を必要としたため、その都度ラインを
停止してめつき面を清掃せざるを得なかつた。6
カ月運転後のロール表面をみると、クロムめつき
表面は塗工剤中に含まれているカオリン粒子によ
る摩耗を受け微小ながらスリ傷が発生しており、
ロール皮膜としての寿命が極めて短期間で終わる
ことが推定された。さらにもう一つの比較例のチ
ルド鋼研摩ロールは、表面摩耗およびキズ発生の
ため2週間から1ケ月の周期で変換せざるを得な
かつた。本実施例においても2種類の溶射材料に
ついての差はなく上述したような優れた性能を発
揮した。 また、塗工前のマシンカレンダ2(このマシン
カレンダでは塗工剤が塗布されていない白板紙繊
維の平滑化、方向性化ならびに紙厚調整を行うも
の)に本発明の皮膜を適用して約10カ月間運転し
た結果、通過紙に多少の水分を含ませるため、運
転時にはニツプ圧とともに水分による腐食作用が
存在する環境であるにもかかわらず、長期間にわ
たつて良好な表面状態を維持した。 以上の結果から解るように、本発明の皮膜を施
したマシンカレンダロール2,6は、通過紙の塗
工剤存在の有無にかかわらず、すぐれた性能を発
揮することが判明した。
【表】 〓備考〓 本発明ロールの清掃は特に必要としない
が、 比較例のクロムめつきロールやチルド鋼
研摩ロールの清掃のためラインを停止した機
会を利用し、念のため清掃したものである。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明にかかる白板紙塗
工紙用グロスカレンダロールは、気孔率1.2%以
下のWCサーメツトロールの表面をRmax1.8μm
以下の鏡面に仕上げ加工したものであるから、塗
工処理に際して塗工紙に対し優れた光沢を付与す
ることができると共に、硬質のドクターブレード
の使用が可能となる。その結果、前記皮膜表面に
塗料箔や紙屑類の付着が少なくなつて、ロールと
しての機能を長期間維持することができ、塗工紙
の生産性を向上させてコストダウンに有効であ
る。また、本発明にかかるグロスカレンダロール
は運転温度を高くしてもWCサーメツト皮膜の硬
さが変化しないので、塗工紙の光沢を一段と向上
させることができ、高品質塗工紙の製造が可能で
ある。 また、マシンカレンダロールにおいても、本発
明の皮膜は大きなニツプ圧に耐えるとともに、水
分の腐食作用に耐え、長期間にわたつてすぐれた
性能を発揮した。このため、従来のロールで頻発
していたロールの再研磨、取替えによる作業経費
の増大、ライン停止による生産性の低下が解消し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、白板紙の塗工ラインのフロー図、第
2図は、溶射熱源用燃料ガスの溶射ガンへの供給
圧力とその燃焼ガスによつて形成された溶射皮膜
中の気孔率との関係を示すグラフ、第3図は、
WCサーメツト溶射皮膜の気孔率と該皮膜の表面
仕上げ粗さとの関係を示すグラフ(図中の符号の
〜は実施例1においてテストした溶射皮膜の
性状)である。 1……白板紙、2……マシンカレンダロール、
3……塗工剤槽、4……塗工剤、5……乾燥ロー
ル、6……マシンカレンダロール、7……グロス
カレンダロール、8……合成ゴムロール、9……
ドクターブレード、10……冷却ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 表面にサーメツト溶射皮膜を設けてなる塗工
    紙用ロールにおいて、前記溶射皮膜の気孔率を
    1.2%以下とすると共に皮膜表面粗さRmaxを
    1.8μm以下にしたことを特徴する塗工紙用ロー
    ル。 2 上記サーメツト溶射皮膜は、タングステンカ
    ーバイドとコバルトまたはニツケル−クロム合金
    との混合物からなる炭化物サーメツトを溶射した
    ものである特許請求の範囲第1項に記載の塗工紙
    用ロール。
JP30765087A 1987-12-07 1987-12-07 塗工紙用ロール Granted JPH01150667A (ja)

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