JPH0479962B2 - - Google Patents
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- JPH0479962B2 JPH0479962B2 JP60223449A JP22344985A JPH0479962B2 JP H0479962 B2 JPH0479962 B2 JP H0479962B2 JP 60223449 A JP60223449 A JP 60223449A JP 22344985 A JP22344985 A JP 22344985A JP H0479962 B2 JPH0479962 B2 JP H0479962B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxygen
- compound
- absorption
- air
- solution
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Gas Separation By Absorption (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
この発明は、例えば酸素を含有する混合ガス或
は空気より酸素を濃縮する方法に関する。 (従来の技術) 現在酸素は鉄鉱業、非鉄溶融、ガラス製造、溶
接、廃水処理、医療、有機合成、合成燃料工業な
ど多分野で使用され、特に酸素富化空気は上記分
野にとつて非常に重要な役割を有している。 現在行なわれている酸素濃縮方法は(1)酸素と窒
素の沸点差を利用したもので、空気を液化して純
酸素又は濃縮酸素を得る方法、(2)一般に酸素富化
膜と云われる特に酸素を選択的に透過させる透過
膜を利用して酸素を濃縮する方法等である。 (発明が解決しようとする問題点) 然し、以上の様な方法で酸素濃縮を行なう場
合、(1)の空気液化方法では低温液化させるのに高
エネルギーを消費する、即ち非常に費用が掛ると
いう欠点がある。(2)の透過膜濃縮方法では低エネ
ルギーで酸素を濃縮することができるが、現在ま
でのところ膜透過流量が大きく、しかも膜選択性
の良好な高分子膜は見出されていない。 一方、酸素と錯化合物を生成する物質で液膜を
構成し、この液膜中を酸素を含む混合ガスを透過
させて酸素を選択的に分離することも知られてい
る。 例えば、ヘモグロビンは生理的に酸素の選択的
吸収、運搬及び放出の役割を果しており、分子状
酸素と可逆的に結合することができるので、上述
の液膜を構成する物質となり得る可能性がある。 然し、これは工業的には実用性がない。これは
ヘモグロビンが生体外では安定に存在することが
できず、数分程度の短時間で容易に変性してしま
うこと及びヘモグロビンが極めて分子量が大き
く、酸素の輸送割合が低いためである。 更に、最近N,N′−ビス(サリチリデンイミ
ノ)ジ−n−プロピルアミノコバルト()、N,
N′−ビス(3−メトキシサリチリデン)エチレ
ンジアミンコバルト()、N,N′−ビス(3−
メトキシサリチリデン)テトラメチルエチレンジ
アミンコバルト()などの有機金属化合物と、
γ.ブチロラクトン、N−メチルピロリジンなどの
溶剤と、4−アミノピリジン、4−シアノピリジ
ン、ジメチルスルホキシド、4−ジメチルアミノ
ピリジン等のアキシアル塩基の三者を組合せた有
機金属化合物溶液を用いた酸素の分離濃縮法が開
示されているが(特開昭59−12707号)、これにつ
いても数ミクロン程度の厚みの薄膜を大量に生産
することが困難であること、有機金属化合物とし
てはCo()錯体が可逆性、コスト、取り扱いを
考慮すると最良ではあるが、このCo()錯体と
てCo()→Co()の不可逆的酸化は避けられ
ず、Co()は可逆的酸素吸脱着能力が低い等の
欠点を有している。 (問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するため、この発明では一
般式 (R1:メシチル基、 R2:メシチル基、全ての置換基をメチル基、
フエニル基、m位に窒素、酸素を含む置換基を有
するフエニル基で置換したメチル基)で表わされ
る化合物を酸素を含有するガスと接触させて、該
化合物中にガス中の酸素を取り込み、更に取り込
んだ酸素を放出させるようにして酸素を濃縮する
方法を提案するものである。 上記一般式で表わされる化合物中のR1,R2を
具体的に示すと、 R1:メシチル基、 R2:メシチル基,−C(CH3)3,
は空気より酸素を濃縮する方法に関する。 (従来の技術) 現在酸素は鉄鉱業、非鉄溶融、ガラス製造、溶
接、廃水処理、医療、有機合成、合成燃料工業な
ど多分野で使用され、特に酸素富化空気は上記分
野にとつて非常に重要な役割を有している。 現在行なわれている酸素濃縮方法は(1)酸素と窒
素の沸点差を利用したもので、空気を液化して純
酸素又は濃縮酸素を得る方法、(2)一般に酸素富化
膜と云われる特に酸素を選択的に透過させる透過
膜を利用して酸素を濃縮する方法等である。 (発明が解決しようとする問題点) 然し、以上の様な方法で酸素濃縮を行なう場
合、(1)の空気液化方法では低温液化させるのに高
エネルギーを消費する、即ち非常に費用が掛ると
いう欠点がある。(2)の透過膜濃縮方法では低エネ
ルギーで酸素を濃縮することができるが、現在ま
でのところ膜透過流量が大きく、しかも膜選択性
の良好な高分子膜は見出されていない。 一方、酸素と錯化合物を生成する物質で液膜を
構成し、この液膜中を酸素を含む混合ガスを透過
させて酸素を選択的に分離することも知られてい
る。 例えば、ヘモグロビンは生理的に酸素の選択的
吸収、運搬及び放出の役割を果しており、分子状
酸素と可逆的に結合することができるので、上述
の液膜を構成する物質となり得る可能性がある。 然し、これは工業的には実用性がない。これは
ヘモグロビンが生体外では安定に存在することが
できず、数分程度の短時間で容易に変性してしま
うこと及びヘモグロビンが極めて分子量が大き
く、酸素の輸送割合が低いためである。 更に、最近N,N′−ビス(サリチリデンイミ
ノ)ジ−n−プロピルアミノコバルト()、N,
N′−ビス(3−メトキシサリチリデン)エチレ
ンジアミンコバルト()、N,N′−ビス(3−
メトキシサリチリデン)テトラメチルエチレンジ
アミンコバルト()などの有機金属化合物と、
γ.ブチロラクトン、N−メチルピロリジンなどの
溶剤と、4−アミノピリジン、4−シアノピリジ
ン、ジメチルスルホキシド、4−ジメチルアミノ
ピリジン等のアキシアル塩基の三者を組合せた有
機金属化合物溶液を用いた酸素の分離濃縮法が開
示されているが(特開昭59−12707号)、これにつ
いても数ミクロン程度の厚みの薄膜を大量に生産
することが困難であること、有機金属化合物とし
てはCo()錯体が可逆性、コスト、取り扱いを
考慮すると最良ではあるが、このCo()錯体と
てCo()→Co()の不可逆的酸化は避けられ
ず、Co()は可逆的酸素吸脱着能力が低い等の
欠点を有している。 (問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するため、この発明では一
般式 (R1:メシチル基、 R2:メシチル基、全ての置換基をメチル基、
フエニル基、m位に窒素、酸素を含む置換基を有
するフエニル基で置換したメチル基)で表わされ
る化合物を酸素を含有するガスと接触させて、該
化合物中にガス中の酸素を取り込み、更に取り込
んだ酸素を放出させるようにして酸素を濃縮する
方法を提案するものである。 上記一般式で表わされる化合物中のR1,R2を
具体的に示すと、 R1:メシチル基、 R2:メシチル基,−C(CH3)3,
(なお、R3はCH3,C2H5)
等を列挙することができる。
なお、上記化合物と酸素を含有するガスを接触
させて酸素を化合物中に取り込ませるには、強塩
基の存在下のプロトン性乃至エーテル性溶媒に上
記化合物を溶解させて酸素を含有するガスと接触
させるのが効果的である。 この場合プロトン性溶媒としてはt−ブチルア
ルコール、2−メチル−2−ブチルアルコール、
4−エチル−4−ヘキシルアルコール等の第3ア
ルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメトキシエタン等のエーテル類を挙げることが
でき、強塩基としてはNaOH,KOH等の苛性ア
ルカリを挙げることができ、具体例としては例え
ばt−ブチルアルコールとカリウムt−ブドキシ
ドの溶液に上記化合物を溶解させ、この溶液と酸
素を含むガスとを接触させ、ガス中の酸素を化合
物中に取り込み、更に放出させるのである。 酸素の吸収、放出方法としては第1図に示すよ
うに酸素吸収部1と酸素放出部2を有する循環閉
回路を形成し、更に循環閉回路に設けられたポン
プP1で上述のように調整した吸収液を循環させ
る。 一方酸素吸収部1には原料空気の入口と酸素吸
収後の窒素富化空気の出口を有し、ここで送入さ
れた空気と吸収液とは十分に接触される。 酸素吸収部1における吸収液と空気の接触は空
気を吸収液にバブリングさせる方法、吸収液をシ
ヤワーさせる方法など接触効率の良好な方法であ
れば、どのような方法でも使用できる。 酸素の吸収溶液はポンプP1で酸素放出部2に
移送され、酸素放出部2では系を減圧することに
より酸素吸収溶液より酸素を脱離させることがで
き、また吸収溶液の液温を上昇させることにより
酸素を脱離させることもできる。脱離した酸素は
真空ポンプ等により集められる。 酸素の脱離した吸収液は酸素吸収前の溶液とし
て再度酸素吸収部1に送られ、再度酸素吸収のた
めに使用される。 他の酸素の吸収、放出方法としては液体メンブ
ランによる方法がある。 この方法を第2図に基いて説明すると、その一
端にポンプP2を設けた酸素富化空気の放出路3
を有する酸素放出部2内には例えば円錐型の金網
管4を設け、金網管4の縮径側にはバルブ5とポ
ンプP3を有する窒素富化空気の放出管6を接続
し、原料空気は金網管4の拡径側より管内に供給
する。 一方、ポリスルホン、ポリアミド、ポリハロゲ
ン化炭化水素、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リプロピレン、ポリオルガノシロキサンのような
高分子化合物を材質とする厚さ500μm以下の微
孔質高分子フイルム7を作成し、このフイルム7
を、例えば上記化合物とt−BuOKを含むt−
BuOHの均一溶液中にに浸漬させた後、上記金網
管4の内面に被着させる。この場合上記溶液はフ
イルム7の孔7a内に毛細管現象により保持さ
れ、液体メンブラン8を構成する。 上述のように、金網管4の拡径側より管内に原
料空気を供給すると、原料空気は液体メンブラン
8の界面と接触してその界面で空気中の酸素と結
合する。この酸素は液体メンブラン8の酸素放出
側まで拡散し、ここで酸素放出部2内に放出され
同時に、酸素を放出した液体メンブラン8は元の
状態に戻る。 一方酸素放出部2内はポンプP2で吸気して酸
素富化空気を、放出路3を通して取り出す。ま
た、バルブ5を開き、ポンプP3で吸気して窒素
富化空気を、放出管6を通して取り出す。この工
程を繰り返すことにより酸素の濃縮を行う。 (作用) 次に、この発明の酸素吸収と放出機構について
説明する。 一般にフエノール系化合物は酸素と反応し易
く、しかも複雑な化合物を生成することが多い。
フエノール誘導体のうち特にオルソ位置をt−ブ
チル基で置換したものについての酸素酸化は研究
され、種々の知見が得られている。 例えば、 をt−BuOK触媒で酸素酸化する場合、使用する
溶媒に依存した高い位置選択性を有する二原子酸
素酸化反応が起ることが知られている。 その一例として上記フエノール化合物をエチル
アルコール乃至はN,N′−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルフオキシド等の非プロトン性溶
媒中で強塩基の存在下に酸素を通じるとO2がパ
ラ位置に導入される。また、同様なフエノール化
合物をt−BuOH中t−BuOKの存在下に酸素化
反応を行なわせると、オルト位置にO2が導入さ
れる。 ここで、後者の反応について第3図に基いて詳
しく説明すると、()のフエノール化合物をt
−BuOHを含むt−BuOKに溶解させると()
の形態のフエノラートイオンを生ずる。この状態
において酸素を通じると、前述のようにオルト位
置にO2が導入された()が生成するが、この
()が生成する迄に以下の段階を経ると考えら
れている。 即ち、第1段階として酸素がベンゼン核に取り
込まれた状態()になる。この()は有意の
寿命を有する電荷移動錯体(三重項状態)であ
り、スピンの反転した電荷移動錯体(一重項状
態)()を経由してオルト位置に酸素が導入さ
れたσ−コンプレツクスであるペルオキシアニオ
ン()となる。 この反応系において()〜()までは可逆
反応であり、()からは安定な()に移行す
る。 第1図に示す反応系は結局の所()のフエノ
ール化合物が酸素酸化を受けて安定な酸素付加物
を生成するのであるが、()の生成を阻害する
ようにフエノール化合物の分子設計を施せば、可
逆的な酸素の取り込みを可能とすることが期待で
きる。 本願発明者等は第5図に示した で表わされるフエノール化合物を使用することに
より酸素の取り込み放出が可能なることを見出し
た。 これはこの発明で使用するフエノール化合物が
そのフエノラートアニオン種の状態で酸素を取り
込み第3図の()()()に相当する結合状
態をとることができ、オルト位にt−ブチル基よ
り大きな置換基を有しているために不可逆的酸化
のステツプとなる第3図のV型の結合状態への移
行がこの置換基の立体障害により禁止されるため
であると考えられる。 即ち、この反応が可逆的反応であつて、その結
果酸素の取り込み放出がなされるとみなしてもよ
い。 (実施例) 以下、この発明の実施例を示す。 実施例 1 第4図に示すように、100ml三角フラスコ9と
2空気溜10とマノメータ11とを連結し、三
角フラスコ1にはt−ブチルアルコール30mlとカ
リウムt−ブトキシド0.3gの混合溶液を加え、
更に三角フラスコ1の上部にはスプーン12を配
置し、このスプーン12には2,4,6−トリメ
シチルフエノール[第5図a]、2,6−ジメチ
ル−4−t−ブチルフエノール[第5図b]、2,
4,6−トリ−(1,1−ジエチルプロピル)フ
エノール[第5図c]、2,6−ジメチル−4−
(1−メチル−1−フエニルエチル)フエノール
[第5図d]等の0.5gをそれぞれ載せて置く。 このような状態で、三角フラスコ1内の溶液を
マグネテイスクターラ13で撹拌しながらスプー
ン12上の試料を溶液中に落下させたところ系内
の酸素が吸収されて系内が減圧されたことがマノ
メータにより観察された。 また、試料溶液をそれぞれ真空ポンプで減圧し
たところ、ガスを放出した。このガスは分析の結
果、酸素であることが同定された。 更に、酸素放出後の試料溶液を分析したことろ
試料化合物には変化のないことを確認した。 なお、同一の試料を使用して上記のような酸素
の吸収と放出を20回繰り返したが、いずれの試料
化合物も酸素放出後構造に変化が生じなかつた。
また、酸素の吸収量も回数による差は生じなかつ
た。 実施例 2 この発明の化合物2,6,−ジメシチル−4−
(1,1−ジフエニルエチル)フエノール[第5
図e]、2,6−ジメシチル−4−〔1−(3−ア
セチルアミノフエニル)−1−メチルエチル〕フ
エノール[第5図f]、2,6−ジメシチル−4
−〔1−フエニル−1−(3−プロパノイルアミン
フエニル)エチル〕フエノール[第5図h]、そ
れぞれ30g、t−ブチルアルコール3、カリウ
ムt−ブトキシド50gの混合溶液を作成した。 この混合溶液を、第1図に示すような酸素吸収
部1と酸素放出部2とからなる循環閉回路内をポ
ンプP1で循環させ、酸素の吸収と放出を行なわ
せた。 この場合酸素吸収部1では酸素吸収前の混合溶
液をスプレーノズルより噴霧状にして流下させ、
原料空気と向流状に接触させて空気中の酸素を上
記混合溶液中に吸収させ、一方酸素放出部2には
ヒータを設けて酸素を吸収した混合溶液を20℃程
度上昇させるように加熱して溶液中の酸素を放出
させた。 上記それぞれの混合溶液を連続循環させ、2週
間連続運転を行なつた。 初日の一時間における各々の酸素生産量は1m3
であり、14日目の一時間における各々の酸素生産
量はこれとほぼ同じであり、また連続運転後の混
合溶液中に含まれる化合物に殆ど変化は見られな
かつた。 実施例 3 この発明の化合物4−{1−〔3−(2−アミノ
エチルフエニル)−1−メチル〕エチル}−2,6
−ジメシチルフエノール[第5図i]、4−{1−
〔3−(3−アミノプロキシ)フエニル)−1−メ
チルエチル}−2,6−ジメシチルフエノール
[第5図j]、それぞれ10g、t−ブチルアルコー
ル1、カリウムt−ブトキシド15gの混合溶液
を作成し、この溶液を使用して第2図に示すよう
なメンブラン法により酸素の吸収、放出を行なつ
た。 この場合厚さ100μmの微孔質ポリプロピレン
フイルム7を上記混合溶液中に浸漬した後、金網
管4の内面に張り付けて酸素分離ユニツトを作成
した。 酸素の吸収、放出操作は原料空気を金網管4の
拡径側より管内に供給し、ポンプP2を駆動して
酸素富化空気を放出させ、次いでバルブ5を開
き、ポンプP3を駆動して窒素富化空気を放出さ
せ、この操作を連続して10日間行なつた。 この結果初日の一時間における酸素の生産量は
800であつたが、10日目の一時間における各々
の酸素生産量がこれとほぼ同量であり、また連続
運転後混合溶液中に含まれるそれぞれの化合物に
変化は見られなかつた。 (発明の効果) 以上のように、この発明によれば極めて能率良
く高純度の酸素を分離でき、しかも使用した化合
物の変質、変化がなく、したがつて広範な用途を
有する酸素の濃縮法となる。
させて酸素を化合物中に取り込ませるには、強塩
基の存在下のプロトン性乃至エーテル性溶媒に上
記化合物を溶解させて酸素を含有するガスと接触
させるのが効果的である。 この場合プロトン性溶媒としてはt−ブチルア
ルコール、2−メチル−2−ブチルアルコール、
4−エチル−4−ヘキシルアルコール等の第3ア
ルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメトキシエタン等のエーテル類を挙げることが
でき、強塩基としてはNaOH,KOH等の苛性ア
ルカリを挙げることができ、具体例としては例え
ばt−ブチルアルコールとカリウムt−ブドキシ
ドの溶液に上記化合物を溶解させ、この溶液と酸
素を含むガスとを接触させ、ガス中の酸素を化合
物中に取り込み、更に放出させるのである。 酸素の吸収、放出方法としては第1図に示すよ
うに酸素吸収部1と酸素放出部2を有する循環閉
回路を形成し、更に循環閉回路に設けられたポン
プP1で上述のように調整した吸収液を循環させ
る。 一方酸素吸収部1には原料空気の入口と酸素吸
収後の窒素富化空気の出口を有し、ここで送入さ
れた空気と吸収液とは十分に接触される。 酸素吸収部1における吸収液と空気の接触は空
気を吸収液にバブリングさせる方法、吸収液をシ
ヤワーさせる方法など接触効率の良好な方法であ
れば、どのような方法でも使用できる。 酸素の吸収溶液はポンプP1で酸素放出部2に
移送され、酸素放出部2では系を減圧することに
より酸素吸収溶液より酸素を脱離させることがで
き、また吸収溶液の液温を上昇させることにより
酸素を脱離させることもできる。脱離した酸素は
真空ポンプ等により集められる。 酸素の脱離した吸収液は酸素吸収前の溶液とし
て再度酸素吸収部1に送られ、再度酸素吸収のた
めに使用される。 他の酸素の吸収、放出方法としては液体メンブ
ランによる方法がある。 この方法を第2図に基いて説明すると、その一
端にポンプP2を設けた酸素富化空気の放出路3
を有する酸素放出部2内には例えば円錐型の金網
管4を設け、金網管4の縮径側にはバルブ5とポ
ンプP3を有する窒素富化空気の放出管6を接続
し、原料空気は金網管4の拡径側より管内に供給
する。 一方、ポリスルホン、ポリアミド、ポリハロゲ
ン化炭化水素、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リプロピレン、ポリオルガノシロキサンのような
高分子化合物を材質とする厚さ500μm以下の微
孔質高分子フイルム7を作成し、このフイルム7
を、例えば上記化合物とt−BuOKを含むt−
BuOHの均一溶液中にに浸漬させた後、上記金網
管4の内面に被着させる。この場合上記溶液はフ
イルム7の孔7a内に毛細管現象により保持さ
れ、液体メンブラン8を構成する。 上述のように、金網管4の拡径側より管内に原
料空気を供給すると、原料空気は液体メンブラン
8の界面と接触してその界面で空気中の酸素と結
合する。この酸素は液体メンブラン8の酸素放出
側まで拡散し、ここで酸素放出部2内に放出され
同時に、酸素を放出した液体メンブラン8は元の
状態に戻る。 一方酸素放出部2内はポンプP2で吸気して酸
素富化空気を、放出路3を通して取り出す。ま
た、バルブ5を開き、ポンプP3で吸気して窒素
富化空気を、放出管6を通して取り出す。この工
程を繰り返すことにより酸素の濃縮を行う。 (作用) 次に、この発明の酸素吸収と放出機構について
説明する。 一般にフエノール系化合物は酸素と反応し易
く、しかも複雑な化合物を生成することが多い。
フエノール誘導体のうち特にオルソ位置をt−ブ
チル基で置換したものについての酸素酸化は研究
され、種々の知見が得られている。 例えば、 をt−BuOK触媒で酸素酸化する場合、使用する
溶媒に依存した高い位置選択性を有する二原子酸
素酸化反応が起ることが知られている。 その一例として上記フエノール化合物をエチル
アルコール乃至はN,N′−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルフオキシド等の非プロトン性溶
媒中で強塩基の存在下に酸素を通じるとO2がパ
ラ位置に導入される。また、同様なフエノール化
合物をt−BuOH中t−BuOKの存在下に酸素化
反応を行なわせると、オルト位置にO2が導入さ
れる。 ここで、後者の反応について第3図に基いて詳
しく説明すると、()のフエノール化合物をt
−BuOHを含むt−BuOKに溶解させると()
の形態のフエノラートイオンを生ずる。この状態
において酸素を通じると、前述のようにオルト位
置にO2が導入された()が生成するが、この
()が生成する迄に以下の段階を経ると考えら
れている。 即ち、第1段階として酸素がベンゼン核に取り
込まれた状態()になる。この()は有意の
寿命を有する電荷移動錯体(三重項状態)であ
り、スピンの反転した電荷移動錯体(一重項状
態)()を経由してオルト位置に酸素が導入さ
れたσ−コンプレツクスであるペルオキシアニオ
ン()となる。 この反応系において()〜()までは可逆
反応であり、()からは安定な()に移行す
る。 第1図に示す反応系は結局の所()のフエノ
ール化合物が酸素酸化を受けて安定な酸素付加物
を生成するのであるが、()の生成を阻害する
ようにフエノール化合物の分子設計を施せば、可
逆的な酸素の取り込みを可能とすることが期待で
きる。 本願発明者等は第5図に示した で表わされるフエノール化合物を使用することに
より酸素の取り込み放出が可能なることを見出し
た。 これはこの発明で使用するフエノール化合物が
そのフエノラートアニオン種の状態で酸素を取り
込み第3図の()()()に相当する結合状
態をとることができ、オルト位にt−ブチル基よ
り大きな置換基を有しているために不可逆的酸化
のステツプとなる第3図のV型の結合状態への移
行がこの置換基の立体障害により禁止されるため
であると考えられる。 即ち、この反応が可逆的反応であつて、その結
果酸素の取り込み放出がなされるとみなしてもよ
い。 (実施例) 以下、この発明の実施例を示す。 実施例 1 第4図に示すように、100ml三角フラスコ9と
2空気溜10とマノメータ11とを連結し、三
角フラスコ1にはt−ブチルアルコール30mlとカ
リウムt−ブトキシド0.3gの混合溶液を加え、
更に三角フラスコ1の上部にはスプーン12を配
置し、このスプーン12には2,4,6−トリメ
シチルフエノール[第5図a]、2,6−ジメチ
ル−4−t−ブチルフエノール[第5図b]、2,
4,6−トリ−(1,1−ジエチルプロピル)フ
エノール[第5図c]、2,6−ジメチル−4−
(1−メチル−1−フエニルエチル)フエノール
[第5図d]等の0.5gをそれぞれ載せて置く。 このような状態で、三角フラスコ1内の溶液を
マグネテイスクターラ13で撹拌しながらスプー
ン12上の試料を溶液中に落下させたところ系内
の酸素が吸収されて系内が減圧されたことがマノ
メータにより観察された。 また、試料溶液をそれぞれ真空ポンプで減圧し
たところ、ガスを放出した。このガスは分析の結
果、酸素であることが同定された。 更に、酸素放出後の試料溶液を分析したことろ
試料化合物には変化のないことを確認した。 なお、同一の試料を使用して上記のような酸素
の吸収と放出を20回繰り返したが、いずれの試料
化合物も酸素放出後構造に変化が生じなかつた。
また、酸素の吸収量も回数による差は生じなかつ
た。 実施例 2 この発明の化合物2,6,−ジメシチル−4−
(1,1−ジフエニルエチル)フエノール[第5
図e]、2,6−ジメシチル−4−〔1−(3−ア
セチルアミノフエニル)−1−メチルエチル〕フ
エノール[第5図f]、2,6−ジメシチル−4
−〔1−フエニル−1−(3−プロパノイルアミン
フエニル)エチル〕フエノール[第5図h]、そ
れぞれ30g、t−ブチルアルコール3、カリウ
ムt−ブトキシド50gの混合溶液を作成した。 この混合溶液を、第1図に示すような酸素吸収
部1と酸素放出部2とからなる循環閉回路内をポ
ンプP1で循環させ、酸素の吸収と放出を行なわ
せた。 この場合酸素吸収部1では酸素吸収前の混合溶
液をスプレーノズルより噴霧状にして流下させ、
原料空気と向流状に接触させて空気中の酸素を上
記混合溶液中に吸収させ、一方酸素放出部2には
ヒータを設けて酸素を吸収した混合溶液を20℃程
度上昇させるように加熱して溶液中の酸素を放出
させた。 上記それぞれの混合溶液を連続循環させ、2週
間連続運転を行なつた。 初日の一時間における各々の酸素生産量は1m3
であり、14日目の一時間における各々の酸素生産
量はこれとほぼ同じであり、また連続運転後の混
合溶液中に含まれる化合物に殆ど変化は見られな
かつた。 実施例 3 この発明の化合物4−{1−〔3−(2−アミノ
エチルフエニル)−1−メチル〕エチル}−2,6
−ジメシチルフエノール[第5図i]、4−{1−
〔3−(3−アミノプロキシ)フエニル)−1−メ
チルエチル}−2,6−ジメシチルフエノール
[第5図j]、それぞれ10g、t−ブチルアルコー
ル1、カリウムt−ブトキシド15gの混合溶液
を作成し、この溶液を使用して第2図に示すよう
なメンブラン法により酸素の吸収、放出を行なつ
た。 この場合厚さ100μmの微孔質ポリプロピレン
フイルム7を上記混合溶液中に浸漬した後、金網
管4の内面に張り付けて酸素分離ユニツトを作成
した。 酸素の吸収、放出操作は原料空気を金網管4の
拡径側より管内に供給し、ポンプP2を駆動して
酸素富化空気を放出させ、次いでバルブ5を開
き、ポンプP3を駆動して窒素富化空気を放出さ
せ、この操作を連続して10日間行なつた。 この結果初日の一時間における酸素の生産量は
800であつたが、10日目の一時間における各々
の酸素生産量がこれとほぼ同量であり、また連続
運転後混合溶液中に含まれるそれぞれの化合物に
変化は見られなかつた。 (発明の効果) 以上のように、この発明によれば極めて能率良
く高純度の酸素を分離でき、しかも使用した化合
物の変質、変化がなく、したがつて広範な用途を
有する酸素の濃縮法となる。
第1図は、この発明における酸素の吸収、放出
方法を示す概略図、第2図は、この発明における
他の酸素の吸収、放出方法の概略を示すもので、
第2図Aは全体図、第2図Bは同上の液体メンブ
ラン部分の拡大図、第3図はオルト位置をt−ブ
チル基で置換したフエノール誘導体をt−
BuOH,t−BuOKの存在下に酸素酸化を行なわ
せた場合の反応機構を示す図、第4図は実施例1
で使用する酸素測定用のマノメータの概略図、第
5図は実施例1〜3で使用した化合物の構造式を
示す。
方法を示す概略図、第2図は、この発明における
他の酸素の吸収、放出方法の概略を示すもので、
第2図Aは全体図、第2図Bは同上の液体メンブ
ラン部分の拡大図、第3図はオルト位置をt−ブ
チル基で置換したフエノール誘導体をt−
BuOH,t−BuOKの存在下に酸素酸化を行なわ
せた場合の反応機構を示す図、第4図は実施例1
で使用する酸素測定用のマノメータの概略図、第
5図は実施例1〜3で使用した化合物の構造式を
示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (R1:メシチル基、R2:メシチル基、全ての
置換基をメチル基、フエニル基、m位に窒素、酸
素を含む置換基を有するフエニル基で置換したメ
チル基)で表わされる化合物を酸素を含有するガ
スと接触させて、該化合物中にガス中の酸素を取
り込み、更に取り込んだ酸素を放出させるように
して酸素を濃縮させるようにしたことを特徴とす
る酸素の濃縮方法。 2 強塩基の存在下のプロトン性溶媒に上記化合
物を溶解させて酸素を含有するガスと接触させる
特許請求の範囲第1項に記載された酸素の濃縮方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60223449A JPS6283302A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 酸素の濃縮方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60223449A JPS6283302A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 酸素の濃縮方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6283302A JPS6283302A (ja) | 1987-04-16 |
| JPH0479962B2 true JPH0479962B2 (ja) | 1992-12-17 |
Family
ID=16798314
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60223449A Granted JPS6283302A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 酸素の濃縮方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6283302A (ja) |
-
1985
- 1985-10-09 JP JP60223449A patent/JPS6283302A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6283302A (ja) | 1987-04-16 |
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