JPH049728B2 - - Google Patents

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JPH049728B2
JPH049728B2 JP6038184A JP6038184A JPH049728B2 JP H049728 B2 JPH049728 B2 JP H049728B2 JP 6038184 A JP6038184 A JP 6038184A JP 6038184 A JP6038184 A JP 6038184A JP H049728 B2 JPH049728 B2 JP H049728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、湿式りん酸から精製りん酸一アンモ
ニウムを製造する方法に関する。更に詳しくは、
本発明は、工業用として使用可能なりん酸アンモ
ニウムを湿式りん酸から直接に高収率で製造する
該方法に関する。 湿式りん酸にアンモニアを反応させて得られる
りん酸一アンモニウムは、該りん酸に由来する多
くの不純物を含むので、肥料用としては使用可能
であるが、そのまゝでは工業用としては使用でき
ない。湿式りん酸から工業用精製りん酸一アンモ
ニウム(以下りん酸一安)を製造するには、次に
のべるような方法で予め該りん酸を精製すること
を要する。 すなわち、湿式りん酸から溶媒法によつてりん
酸を抽出し、該被抽出物にアンモニアを反応させ
て不純物の少ないりん酸一安を得る。 しかし、この抽出法は、工程が複雑で、工業的
に有利な方法とはいえない。他方湿式りん酸とア
ンモニアの反応により段階的に生成する各種の化
合物については安藤・秋山著、日新出版株式会
社、昭和51年5月20日再版発行「化学肥料の研
究」によれば、湿式りん酸のアンモニア中和に関
し、その中和条件との関係で、(FeAl)NH4H2
(PO42・1/2H2O(註・Q化合物と略称されてい
る)若しくは(FeAl)NH4HF2PO4(註.S化合
物と略称されている)を生成させ、湿式りん酸中
のFe、Al、Fを除いたりん安母液を得て、これ
から工業用りん安を製造する可能性が一応示唆さ
れる。しかしながらこの方法も段階的PHのコント
ロール、濾過工程、晶析工程と、工程が長くなり
エネルギー消費が多くなる欠点がある。 他方フランス特許第1248055号(プレヨン法)
によれば、湿式りん酸にアンモニアを反応させ、
該反応液中で部分的にりん酸二アンモニウムの結
晶を生成させ、該結晶分離後の母液を一部カツト
することにより湿式りん酸に由来する不純物量を
減少させ、その後該母液を濃縮することにより、
粗結晶を晶析させ、該粗結晶を再結晶することに
より、工業用精製品を得ている。同法により得ら
れる精製りん酸二アンモニウムの収率は原料湿式
りん酸中のP2O5分に対して40〜50%程度であり、
残部のP2O5分は、最終的に肥料用のりん安とな
る。 上述の説明中におけるりん酸アンモニウム(以
下りん安)の対りん酸収率を以下下記のように抜
出し率と定義する。 抜出し率=りん安結晶中に含まれるP2O5量/原料湿式り
ん酸中のP2O5量× 100 上述のように湿式りん酸の直接中和によると、
精製りん安の対りん酸収率すなわち抜出し率は相
当に低い。 以上の公知技術の問題点にかんがみ、本発明者
等は、湿式りん酸の直接中和法により、高収率す
なわち高抜出し率でりん酸一安の収得の可能な方
法を見出すべく鋭意研究を行つた。 その結果、湿式りん酸とアンモニアとを
NH3/P2O5モル比0.9〜1.35に保ちながら両者を
50〜80℃で反応させ得られたりん酸一安結晶と不
溶性スラツジを含むスラリーを前者を含むスラリ
ーと後者を含むスラリーに分別し、前者は常法に
より処理してりん酸一安を収得し、後者は後述の
方法で処理してスラツジを除去した濾液を濃縮し
てりん酸一安を収得し、両方を併せることにより
高収率でりん酸一安を収得できることを知つて本
発明を完成した。上述した不溶性スラツジを含む
スラリーの処理方法とは、このものを60〜90℃に
加熱して、含まれているりん酸一アンモニウムを
溶解させたのち遠心分離して濾液を回収する方法
である。 以上の記述から明らかなように本発明の目的
は、湿式りん酸からりん酸一安を高収率で収得す
る方法を提供するにある。他の目的は、該方法に
より製造されたりん酸一安を提供することであ
る。 本発明は、下記(1)の主要構成(2)の実施態様的構
成を有する。 (1) 反応器中で湿式りん酸に、反応温度50〜80
℃、NH5/H3PO4モル比0.9〜1.35に保ちなが
らアンモニアを反応させ、生成したりん酸一
アンモニウム結晶と不溶性スラツジを含むスラ
リーを該結晶部分を含むスラリーと不溶性スラ
ツジ部分を含むスラリーに分別し、該結晶部
分を含むスラリーは遠心分離して、結晶を収得
し、被分離液は反応器に戻し、該不溶性スラ
ツジ部分を含むスラリーは60〜95℃に加熱して
含まれているりん酸一アンモニウム結晶を溶解
させたのち遠心沈降して不溶性スラツジと瀘液
に分離し、該被分離瀘液は反応器に戻し、前
記およびの工程から反応器内に戻された液
を濃縮してりん酸一アンモニウム結晶を含むス
ラリーを生成させ、くりかえし前述〜の工
程を行うことを特徴とする湿式りん酸から精製
りん酸一アンモニウムを製造する方法。 (2) 分別された不溶性スラツジ部分を含むスラリ
ーを遠心沈降する前に該スラリー100重量部に
対し水30重量部以下を混合することを特徴とす
る前記(1)項に記載の方法。 本発明の構成および効果につき以下に詳述す
る。 本発明に使用する湿式りん酸は、りん鉱石を鉱
酸で処理して得られるいわゆる湿式りん酸であ
り、該りん酸の製造プロセスとしては、いわゆる
半水法、二水法、半水二水法その他のいずれの方
法であつてもよい。 本発明に使用するアンモニアとしては、ガス状
のものを使用し、上述の湿式りん酸中に吹込むの
が最も簡便である。しかし、濃度20〜30重量%の
アンモニア水を使用してもよい。 本発明方法の本質的特徴は、次の三点を有機的
に組合わせた点にある。第一にNH3/H3PO4
ル比=0.9〜1.35に調整されたりん酸一アンモニ
ウム結晶スラリー中に湿式りん酸とアンモニアを
継続的に供給して、該モル比を維持しつつ、りん
酸一アンモニウム結晶と湿式りん酸の不純物に由
来する不溶性スラツジの両方を含むスラリーを生
成させる。第二に前述のスラリーを分別法(註.
たとえばシツクナー)により、りん酸一アンモニ
ウムを含む部分と不溶性スラツジを含む部分に分
別し、前者は、常法により処理してりん酸一安を
取得する。第三に前述のように分別された不溶性
スラツジを含むスラリーは、加温してりん酸一ア
ンモニウムの結晶を溶解させたのち遠心分離して
該スラツジと瀘液に分離し、瀘液は巡環濃縮して
りん酸一アンモニウム結晶を生成させる。 以上により、不純物スラツジの分離除去が効率
的に行われ、結局りん酸一安の収率が飛躍的に高
められる。 以下、添付図に従つて、本発明の方法を説明す
る。 図において、1は湿式りん酸供給管であり、2
はアンモニア供給管である。反応槽3に、湿式り
ん酸とアンモニアを供給し、中和反応を行なわせ
る。両原料の供給割合は、NH3/H3PO4モル比
で0.9〜1.35好ましくは1.0〜1.3であり、反応温度
は60〜80℃が好ましい。60℃未満で反応させる場
合は、除熱費用がかゝり、80℃を超えた温度で反
応させる場合は、温度維持費用がかゝりいづれも
経済的でない。その他、上記温度範囲外では反応
スラリー抜出管等放熱部分にりん酸一アンモニウ
ム等の沈着閉塞が生じ易い。上述の中和反応によ
り、反応槽3内に反応混合物であるりん安スラリ
ーが発生する。このスラリーは、りん酸一アンモ
ニウム結晶、りん酸アンモニウム母液および不溶
性不純物の集合である不溶性スラツジからなる。
このりん安スラリーは、連続的若しくは間欠的に
沈降分別器4および6に送り、りん酸一アンモニ
ウムを多く含むスラリーと不溶性スラツジを多く
含むスラリーに分別する。前者は、6から、遠心
分離器13に送り、りん酸一安(註.精製品)と
瀘液に分離し、りん酸一安は少量の水で洗浄後、
製品14として取得し、瀘液は循環槽12へ送
る。なお、5はスラリー循環配管で沈降分別器
4,6の機能調整のためのバイパスをなす。前述
の6で分別された不溶性スラツジを多く含むスラ
リーは、配管7を経て加熱器8に送られ60〜95℃
(註.加熱器8に入る前よりも10〜15℃高い温度)
に加熱し、該スラリー中に含まれているりん酸一
アンモニウムの結晶をすべて溶解させる。該加熱
後のスラリーは、ついで前述の13より微粒子の
分離可能な遠心分離器9(註.例えば、2000G以
上のスーパーデカンター:商品名)によつて処理
し、不溶性スラツジ10と瀘液に分離する。この
分離は、前述の加熱器8において、該スラリー90
重量部に対して10重量部以下の水を配管17から
添加混合することにより、円滑かつ能率的に実施
可能となる。 かくして得られたスラツジは副産物としてなお
相当のりん酸分を含むので、肥料用その他の用途
に供することができる。遠心分離器9からの瀘液
は、配管11を経て循環槽12に入り、前述の遠
心分離器13からの瀘液と合体させた上、瀘液配
管15を経て中和反応槽3に戻される。なお、配
管16は不溶性スラツジ含有スラリーの循環配管
で、前述5と同様のバイパスをなす。このような
瀘液の巡環は、中和反応槽における(湿式りん酸
のアンモニアによる中和)→スラリー生成→スラ
リーの抜出し(註.連続的又は間欠的)が定常状
態になつた後連続的に行うことができ、別途濃縮
晶析を要しないので合理的である。勿論、循環槽
12の瀘液を独立に濃縮、冷却および晶析処理し
てりん酸一安を別途収得することもできる。前述
の循環瀘液の濃縮は、反応槽3におけるりん酸と
アンモニアの中和熱を利用し、可能な限り開放槽
とした該反応槽において行う。しかし、勿論、循
環槽12を濃縮槽と兼用させてもよく、配管15
の途中に濃縮槽を設けてもよい。 本発明の方法によれば、湿式りん酸のアンモニ
アによる中和の後、りん酸一アンモニウム結晶を
含むスラリーを分別し、不溶性スラツジ部分を含
むスラリーからりん酸一アンモニウムを分離し、
中和工程へ巡環するだけで、約70%の高収率でり
ん酸一安(註.水不溶分その他の不純物の極めて
少ないもの、実施例1参照)を収得できる。ま
た、りん酸一安として収得できなかつたスラツジ
部分についても回収して肥料用その他に利用可能
であるので、廃棄物の発生はなく環境汚染の虞れ
もない。 以下対照例および実施例によつて本発明を説明
する。 対照例 1 図の装置を用い、NH3/H3PO4モル比を0.9〜
1.35に保つて湿式りん酸(分析値(P2O5 31.3%、
SO3 0.81%、F 0.51%、Ca 0.19%、Al 0.25
%、Fe 0.57%、Mg 0.21%)のアンモニア中和
によるりん酸一アンモニウムの製造を行つた。反
応槽3で得られたスラリーは、沈降分別器4,6
を経由して遠心分離器13に送り、瀘液は、配管
15を経て反応槽3へ巡環し、抜出し率が45%に
達するまで、配管7、加熱器8および遠心分離器
9の運転は行なわなかつた。 抜出し率が45%を超えた時点で前記スラリーの
遠心分離器13への移送を中止し、沈降分別器
4,6を経由したスラリーを配管7を経て、加熱
器8で加熱前の約60℃から70℃まで加熱して該ス
ラリー中のりん酸一アンモニウムを溶解させた。
ついで遠心分離器9で処理し、該スラリーを不溶
性スラツジと瀘液に分離した。 因に遠心分離器9入口におけるスラリー中の
SS濃度は20.7%、該分離後の瀘液中のSS濃度は
2.55%であつた。(たゞし、SS濃度とは、試料1g
を水100mlに溶解させ瀘過した際の瀘過残すなわ
ち不溶解分の重量%である)また、遠心分離器9
から排出された不溶性スラツジの組成は次の通り
である(註.いづれも重量%)。 A−N(アンモニア態窒素):7.65%、T−P2O5
(全りん酸分):35.7%、 上述のように遠心分離器9で分離された瀘液各
100Kgについて60〜70℃で逐次蒸発濃縮させて、
後述表1のように段階的に(註.抜出率で示す)
晶析させた。 晶析物を遠心分離して脱液したのち水洗(晶析
物1Kgに対し、水100c.c.使用)し、洗浄液は、上
述の脱液に係る瀘液に戻した。以上の過程におい
て蒸発濃縮中の該瀘液中に不溶性のスラツジが蓄
積したが、特に該スラツジを分離することなく前
述の晶析を続行した。以上のようにして得られ
た、各抜出率ごとのりん酸一アンモニウムを表1
に示す。
【表】 対照例 2 りん酸一アンモニウムの抜出し率が45%に達す
るまで対照例1と同様に行つた。 抜出し率が45%を超えた時点で、沈降分別器
4,6、配管7を経て加熱器8に供給されたスラ
リー80重量部に対し、水重量部を加えて70℃まで
加熱し、該スラリー中のりん酸一アンモニウムを
溶解させる以外は、対照例1と同様に実施した。
遠心分離器9で得られた瀘液は、ほとんど透明で
あつた。 以上のようにして得られた各抜出率ごとのりん
酸一アンモニウムを表2に示す。
【表】 実施例1、比較例1 図に示された装置に使用してりん酸一安の製造
を行つた。 対照例1で製造したものと同じ湿式りん酸2000
/Hrを連続的に反応槽3に供給し、同時に同
槽にアンモニアガスを連続的に吹込んで該槽出口
のNH3/H3PO4モル比を1.0〜1.3に温度を60℃に
保つた。生成したりん酸一アンモニウムおよび不
溶性スラツジを含むスラリーを連続的に沈降分別
器4および6に抜出した。 該分別器6でりん酸一アンモニウム結晶を含む
スラリーと不溶性スラリーを含むスラリーに分別
し、前者は遠心分離器13でりん酸一安と瀘液に
分離し、りん酸一安は少量の水で水洗浄して収得
した。後者は、配管7を経て加熱器8で70〜75℃
に保ち、遠心分離器9(スーパーデカンター、遠
心効果2000G)へ連続的に供給(1400Kg/H)し
て不溶性スラツジと瀘液に分離し、瀘液は、遠心
分離器13からの瀘液と共に循環槽12を経て反
応槽3へ巡環した。 他方比較として、反応槽3からのスラリーを沈
降分別器4および6で分別せず(従つて、加熱器
8および遠心分離器9を運転せず)該スラリーを
そのまゝ遠心分離器13にかけてりん酸一安を収
得する以外は実施例1と同様に実施例した(比較
例1)。 以上の実施例1および比較例1によつて得られ
たりん酸一安の抜出し率および品質(SSおよび
SO3重量%)を表3に示す。
【表】 実施例 2 図の分別器6でりん酸一アンモニウム結晶を含
むスラリーと不溶性スラツジを含むスラリーに分
別し、前者の処理によるりん酸一安の収得までは
実施例1と同様に行つた。後者は、配管7を経て
加熱器8で70〜75℃に保ち、遠心分離器9へ連続
的に供給1400Kg/hr供給するに先立つて配管16
から水約280Kg/hrを供給した。遠心分離器9で
分離された瀘液の外観は殆んど澄明であつた。該
瀘液および遠心分離器で分離された不溶性スラツ
ジは、実施例1と同様に処理した。 以上のようにして得られたりん酸一安の抜出し
率および品質は、下記のとおりであつた。 抜出し率 品質 SS SO3 70% 0.4〜0.8% 0.2〜0.3%
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の方法に使用する装置のフローシ
ートを示す。 図において、1:湿式りん酸供給管、2:アン
モニア供給管、3:反応槽、4:沈降分別器、
5:スラリー循環配管、6:沈降分別器、8:加
熱器、9:遠心分離器、10:スラツジ、12:
循環槽、13:遠心分離器、14:製品、15:
瀘液配管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 反応器中で湿式りん酸に、反応温度50〜80
    ℃、NH3/H3PO4モル比0.9〜1.35に保ちながら
    アンモニアを反応させ、生成したりん酸一アン
    モニウム結晶と不溶性スラツジを含むスラリーを
    該結晶部分を含むスラリーと不溶性スラツジ部分
    を含むスラリーに分別し、該結晶部分を含むス
    ラリーは遠心分離して、結晶を収得し、被分離液
    は反応器に戻し、該不溶性スラツジ部分を含む
    スラリーは60〜95℃に加熱して含まれているりん
    酸一アンモニウム結晶を溶解させたのち遠心沈降
    して不溶性スラツジと濾液に分離し、該被分離濾
    液は反応器に戻し、前記およびの工程から
    反応器内に戻された液を濃縮してりん酸一アンモ
    ニウム液結晶を含むスラリーを生成させ、くりか
    えし前述〜の工程を行うことを特徴とする湿
    式りん酸から精製りん酸一アンモニウムを製造す
    る方法。 2 分別された不溶性スラツジ部分を含むスラリ
    ーを遠心沈降する前に該スラリー100重量部に対
    し水30重量部以下を混合することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP6038184A 1984-03-28 1984-03-28 湿式りん酸から精製りん酸一アンモニウムを製造する方法 Granted JPS60231407A (ja)

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