JPH05107121A - 測定装置 - Google Patents

測定装置

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JPH05107121A
JPH05107121A JP3271316A JP27131691A JPH05107121A JP H05107121 A JPH05107121 A JP H05107121A JP 3271316 A JP3271316 A JP 3271316A JP 27131691 A JP27131691 A JP 27131691A JP H05107121 A JPH05107121 A JP H05107121A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、光ファイバの温度変化,温度分布
(熱放散分布)などから容易に環境状態を測定すること
にある。 【構成】 検温部光ファイバ2のみを配置し、或いは当
該光ファイバ2の近傍または当該光ファイバに近接する
ように熱発生体4を配置し、予め測定対象の環境または
前記熱発生体の加温または冷却により前記光ファイバの
基準となる温度分布を測定する一方、環境変化(例えば
流体漏洩)によって前記検温部光ファイバからの奪熱ま
たは与熱によって生ずる光ファイバの温度変化または温
度分布(温度放散分布)の変化から、前記検温部光ファ
イバが設置されている測定対象の環境変化(例えば流体
漏洩)を測定する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の環境状態の変化
を測定するときに用いる測定装置に係わり、特に光ファ
イバー形温度計の検温部光ファイバの温度変化、温度分
布(熱放散分布)から前記環境状態の変化を把握可能と
する測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光ファイバを用いた温度計とし
て、OTDR(Optical Time Domain Reflectometr
y )形温度計、OFDR(Optical Frequency Doma
in Reflectometry )形温度計が上げられる。これら、
OTDR形温度計、OFDR形温度計は、ラマン(Ra
man)散乱方式とレイリー(Rayleigh)散乱
方式とが用いられているが、これら両方式の違いは、ラ
マン散乱は散乱波長が発射光と異なり、レイリー散乱は
散乱波長が発射光と同一波長であることが大きな違いで
ある。ここでは、温度の測定感度が高いラマン散乱方式
について説明する。
【0003】以下、代表的なOTDR温度計について説
明する。このOTDR温度計は、光ファイバ中のラマン
散乱を用いた温度測定と、光パルス反射法(OTDR)
法による位置測定という2つの原理から成り立ってい
る。
【0004】このラマン散乱は物質に入射した光子が分
子振動の光学モードと相互作用し、非弾性衝突を起こす
ことにより、入射光とは異なる波長の光が散乱される物
理現象である。ラマン散乱光には入射光に対して長波長
側にずれるもの(ストークス光)と短波長側にずれるも
の(反ストークス光)の2種類があり、これらは入射光
の波長をλ、ストークス光の波長をλS 、反ストークス
光の波長をλA とすると次の関係をもっている。 1/λS =1/(λ−ν) 1/λA =1/(λ+ν)
【0005】ここで、νは物質の性質で決まる量であ
り、ラマンシフトと呼ばれている。ラマン散乱光の強度
は温度に依存する。温度Tにおける反ストークス光とス
トークス光の比をR(T)とすると、次の関係が成り立
つ。 R(T)=(λS /λA 4 exp (−hcν/kT)
【0006】ここで、hはプランク定数、cは光速、k
はボルツマン定数である。ラマン散乱では反ストークス
光の散乱強度が温度に対して大きく変化することが知ら
れており、これを温度測定に利用している。一方、OT
DR法は光ファイバの端からパルス光を入射し、光ファ
イバの媒質中に逆散乱されて戻ってくる時間を測定する
ことにより距離を測定する。以上2つの方法を組合わせ
ることにより、温度分布測定が可能となる。
【0007】このラマン散乱は、空気やガスの環境下で
その環境内の微少物質や種々の分子等の影響を受けるた
めに、温度測定に利用するのが難しいと考えられてい
た。しかし、その後、光ファイバの製造および技術上の
発展に伴い、その光ファイバの種々の利用法が研究さ
れ、その一環として温度計の利用についても研究開発が
進められてきた。特に、光ファイバは空気やガスの環境
と異なって固定されたファイバ成分が存在するのみであ
るので、徐々にではあるが温度計測に適することが分か
ってきた。このOTDRは高速パルスを用いて温度計測
を行うのに対し、DFDRでは周波数変調された光を用
いた温度計測を行うものである。
【0008】しかし、現在、このラマン散乱方式を適用
した代表機種であるOTDR形温度計では、光ファイバ
の検温部の位置分解能長さLtが20m、最低測定温度
Tbが5゜c、最高測定温度Tcが150゜c、最大測
定長さLmaxが1km(1GHzで0.1mに相当す
るので、0.1m程度の分解能が限界)等を有する測定
範囲にあるが、学会その他の状況から将来的にはLtが
0.5m、Tbが−50゜C、Tcが500〜600゜
C、Lmaxが10km程度まで改善されるものと考え
られている。なお、レイリー散乱方式を用いてもよく、
これらの散乱方式を含め、OTDR形温度計と呼ぶこと
とする。
【0009】ところで、従来、かかるOTDR形温度計
の利用例として、支持材に光ファイバ心線を巻装すると
ともに、この支持材上の光ファイバ心線に外圧を加えな
い程度で吸水膨潤ひもを併設し、支持材、光ファイバ心
線および吸水膨潤ひもを含むセンサ部に水が侵入したと
き、その吸水膨潤ひもの膨潤に伴って光ファイバ心線を
支持材に押し付けることにより、光ファイバの伝送損失
を生ぜしめ、この損失増加をOTDRで検知することに
より、センサ部の浸水状態を把握することが行われてい
る(特開平3−75543号公報)。
【0010】また、他の1つは、光ファイバに加熱体を
添着するとともに、この加熱体の所望とする部分を動作
させて光ファイバを部分的に加熱し、OTDRを用いて
光ファイバの温度上昇を測定するものがある(実開平3
−33342号)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
吸水膨潤ひもを用いたものは、湿気の多い場所での利用
が難しく、浸水状態が直ったときの復帰が著しく遅い
か、復帰不能であったり、また長期間にわたって膨潤ひ
もの膨潤によって光ファイバに十分な伝送損失を与えら
れるかが疑問である。また、一般に、光ファイバの設置
場所では温度の変化が発生しているが、その度ごとに湿
気が伴い、膨潤ひもの性能を劣化させ、必要なときに測
定不能となる問題がある。
【0012】一方、光ファイバに加熱体を添着したもの
は、動作チェックや温度校正などのごとき、光ファイバ
自体の検査であり、それ以外の実際の環境状態の変化を
把握するものではない。
【0013】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、OTDR,OFDRにより検温部光ファイバの温度
および温度分布に基づいて種々の環境状態の変化を確実
に測定でき、しかも種々の環境の中に確実に設置可能で
あり、かつ、長期間にわたって十分に利用しうる測定装
置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1ないし請
求項6に対応する発明は上記課題を解決するために、光
ファイバ形温度計を用いたOTDR,OFDR形測定装
置において、前記光ファイバ形温度計の検温部となる光
ファイバのみを配置し、或いは光ファイバ近傍または光
ファイバに近接するように熱発生体を配置し、測定対象
の環境状態または前記熱発生体の加温または冷却により
前記光ファイバの基準となる温度分布を測定する一方、
環境状態の変化による前記検温部光ファイバからの奪熱
または与熱によって生ずる前記光ファイバの温度変化ま
たは温度分布(温度放散分布)の変化から、検温部光フ
ァイバが設置されている測定対象の環境状態の変化を測
定する構成である。
【0015】そして、検温部光ファイバと熱発生体の関
係は、光ファイバの周囲に熱発生体を螺旋状に巻き付
け、或いは熱発生体の周囲に光ファイバを螺旋状に巻き
付け、もしくは熱発生体に対して検温部光ファイバに余
裕を持たせて配置することにより、温度変化による前記
光ファイバのストレスを緩和させることにある。
【0016】また、光ファイバおよび熱発生体の設置場
所としては、種々考えられるが、例えば地中,水中,構
造物中,地表,床下,床上などのごとき外部から見えな
い場所または外部から見に行きにくい場所、人が頻繁に
見に行けない場所等に設置するとともに、前記OTD
R,OFDRを用いて検温部光ファイバの熱放散分布を
測定することにより、前記外部に見えない場所または外
部から見に行きにくい場所、人が頻繁に見に行けない場
所等の流体の流れや気体,液体,固体等の分布および流
体の漏洩部分を検出し、さらに前記外部から見えない場
所または外部から見に行きにくい場所、人が頻繁に見に
行けない場所等で発生している液体の含水分布、液体溜
まり、ゴルフコースのカジュアルウオータ等を検出する
ものである。
【0017】次に、請求項6に対応する発明は、光ファ
イバの設置場所として、地中,水中などに配置された所
定温度の流体が流通する管体内の流体中とし、かつ、こ
の流体を環境と考え、この環境内に光ファイバを配置
し、この光ファイバの近傍または近接して配置された熱
発生体からの熱を環境内に放熱し、この放熱によって変
化する熱発生体の温度に対応した光ファイバの温度を前
記OTDR,OFDRを用いて測定する。管体の漏洩を
測定するには、漏れ個所より上流の管内流量をQ、漏れ
個所より下流に流れていく管内流量をQ′、漏れ流量を
△Qとすれば、 Q=Q′+△Q
【0018】となる。一方、流量Qの個所の流速をv、
Q′の個所の流速をv′とすれば、v>v′となる。流
速vの個所の光ファイバの温度をt、流速v′の個所の
光ファイバの温度をt′とすれば、t>t′となる。流
速が早い程、熱発生体の熱を大きく奪うことになる。す
なわち、検温部光ファイバの熱放散分布を測定し、管体
の流体漏洩個所を検出するものである。
【0019】さらに、請求項7に対応する発明は、地
中,地表等に配置された配管,配液溝等の近傍、或いは
近接するように傍熱形光ファイバを配置し、予め最初
に、或いは測定中に随時に熱発生体への熱の供給を遮断
して環境の温度分布を測定し、前記熱発生体へ熱を供給
しているときの温度分布と比較し、或いは経時温度差分
布を計測し、前記配管,配液溝等からの漏れ或いは配
管,配液溝等への漏れを検知するものである。
【0020】さらに、請求項8に対応する発明は、光フ
ァイバおよび熱発生体の設置場所は、空中,トンネル内
などに検温部光ファイバを張り巡らし、前記OTDR,
OFDRを用いて検温部光ファイバの熱放散分布から環
境温度,風向などを測定する構成である。
【0021】さらに、請求項9に対応する発明は、光フ
ァイバ形温度計の検温部となる光ファイバの近傍または
当該光ファイバに近接するように熱発生体を配置し、そ
の熱発生体の発熱を利用しながら測定対象の環境状態の
変化を測定する傍熱形測定機能と、前記熱発生体への熱
の供給を遮断して光ファイバ近傍の温度を測定する通常
のOTDR,OFDR測定機能とを使い分けて使用する
ものである。
【0022】
【作用】従って、請求項1ないし請求項6に対応する発
明は、例えば流体の流れ、気体,液体,固体などの分
布、或いは管内流体の漏洩等の環境状態が変化したと
き、光ファイバからの奪熱または光ファイバへの与熱が
生じ、光ファイバの温度,温度分布,,熱放散分布が変
化する。そこで、OTDR,OFDRを用いて検温部光
フィファイバの温度,温度分布,,熱放散分布から環境
状態の変化を把握でき、ひいては外部から見えにくい地
中,水中,構造物中,地表,床下,床上などの所要とす
る物理的変化状態を知ることができる。必要に応じて、
熱発生体への熱の供給を遮断することにより、環境内の
温度を計測でき、この計測結果を、熱発生体で計測した
結果を補正、或いは評価に用いることにより、信頼性の
ある情報が得られる。例えば風速分布を測定する場合、
放熱係数等の諸元を事前に求めておき、環境温度と熱発
生体を用いたときの温度差を測定すれば、容易に風速分
布測定が可能となる。
【0023】また、請求項7に対応する発明は、地中,
地表等に配置された配管,配液溝等の近傍、或いは近接
するように傍熱形光ファイバ(光ファイバの近傍或いは
近接して熱発生体を配置した光ファイバ)を配置し、予
め最初に、或いは測定中随時に熱発生体への熱の供給を
遮断して環境の温度分布を計測し、熱発生体への熱の供
給している時の温度分布の比較、或いは経時温度差分布
を計測し、配管,配液溝等からの漏れ或いは配管,配液
溝等への漏れを検知する。漏れ部の熱伝達率は乾燥部よ
り一般に良好であるので、熱放酸が良く、漏れ部に対応
する部分の光ファイバの温度は低くなる。熱絶縁性流体
微細発泡プラスチックの場合は反対で、熱放散が悪く、
漏れ部が保温され、漏れ部の光ファイバの温度は高くな
る。いずれにせよ、温度分布、前述温度差分布は変化し
検出される。
【0024】次に、請求項8に対応する発明は、空中や
トンネルに傍熱形検温部光ファイバを張り巡らすことに
より、その検温部光ファイバの熱放散分布から外気温度
を把握し例えば農地における霧害を未然に防ぎ、或いは
風向を把握してトンネル火災時における人間の逃げる方
向を知らせることができる。
【0025】さらに、請求項9に対応する発明は、傍熱
測定機能と通常のOTDR,OFDR測定機能とを適宜
使い分けできれば、その適用範囲が広がり、より実用性
に富んだものとなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明装置の一実施例を示す構成図
である。同図において1は地中、2は地表面から例えば
比較的浅い,つまり外部から見えない地中1に所要とす
る形状でもって敷設された検温部となる光ファイバであ
る。この光ファイバ2の光入出射端側は地上に取り出し
て所定の場所に設置されているOTDR,OFDRなど
の測定部3に接続されている。さらに、光ファイバ2の
近傍または光ファイバ2に近接するごとく、例えばその
1つの近接手段として光ファイバ2の周囲に発熱体,冷
却体などの熱発生体4が巻装され、この熱発生体4の端
部は同様に地上に取り出して測定部3と同様な場所に設
置されている熱供給制御源5に接続されている。なお、
測定対象いかんにより、その測定対象自体が熱容量の小
さい、環境変化に対応して温度変化する熱発生体4の場
合は光ファイバ2の近傍または光ファイバ2に近接する
ように熱発生体4を設ける必要はない。図1において熱
発生体4は電気式ヒータの場合は熱供給制御源5の2線
のうち1線を大地に接地し、他の1線でヒータ配線し、
地中で熱供給制御源5から一番遠い端部を接地すれば、
ヒータの配線が容易となる。
【0027】なお、検温部光ファイバ2の近傍または検
温部光ファイバ2に近接するように熱発生体4を設ける
に際し、図2に示すように光ファイバ2の周囲に熱発生
体4を螺旋状に巻き付けるようにすれば、検温部光ファ
イバ2と熱発生体4との熱膨脹係数等の物性の違いから
くる温度変化による前記光ファイバ2のストレスを緩和
することができる。なお、検温部光ファイバ2および熱
発生体4の外側には、必要に応じて熱伝導良好なシリコ
ンゴムなどの保護体6を被覆してもよい。7はテンショ
ンメンバーである。
【0028】また、温度変化による光ファイバ2のスト
レス緩和手段は、図3に示すように熱発生体4の周囲に
前記光ファイバ2を螺旋状に巻き付ける構成でもよく、
或いは図4に示すように例えば熱媒体,冷却媒体などの
熱発生体4に対して、検温部光ファイバ2に余裕を持た
せて配置することにより、温度変化による前記光ファイ
バ2のストレスを緩和することもできる。8aは太い管
で、この太い管8aは被漏洩検知管として、4は通常の
流体とする場合には発熱体が必要になる。その場合には
4aは抵抗線、8は細い管体であり、4は環境となる。
漏洩検出原理は前述のQ=Q′+△Q、v>v′、t>
t′部で説明した。
【0029】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、例えば熱供給制御源5から熱発生体4に対して通
電,熱媒体などを供給制御することにより、検温部光フ
ァイバ2の周囲が所定の温度となるように熱発生体4を
加温または冷却する。この状態において前記OTDR,
OFDRなどの測定部3で光ファイバ2の基準となる温
度分布を測定する。
【0030】光ファイバ2の近傍の外部から見えない地
中1の気体,液体の流れ、或いは気体,液体の分布、さ
らには固定の分布に変化が生じると、その気体,液体,
固定の温度の影響を受けて光ファイバ2から熱が奪わ
れ、或いは光ファイバ2に熱を与えることにより、その
気体,液体,固定などの状態変化に応じた光ファイバ2
の熱放散分布が出来あがる。そこで、測定部3によって
光ファイバ2の熱放散分布を測定すれば、外部から見え
ない部分の流体の流れ,気体,液体,固体などの分布お
よび流体の漏洩部分を検出できる。
【0031】必要に応じて、熱発生体への熱の供給を遮
断することにより、環境内の温度を計測でき、この計測
結果を熱発生体で計測した結果を補正、或いは評価を用
いることにより、信頼性のある情報が得られる。請求項
7のような検出方法も重要な検出法である。
【0032】なお、上記実施例においては、地中1に埋
設したが、外部から見えない部分として例えば水中,構
造物内,地表,床下,床上などであってもよく、同様の
手段によって熱放散分布を測定することにより、例えば
構造物内の流体の流れ、気体,液体,固体などの分布、
流体の漏洩個所を測定できる。
【0033】さらに、光ファイバ2のみ、或いは光ファ
イバ2にそって配置する熱発生体4の設置場所として、
例えば図5に示すようにゴルフ場の芝生11の下に検温
部光ファイバ2を埋設するとともに、測定部3により熱
発生体2からの奪熱によって生じる光ファイバ2の熱放
散分布を測定することにより、ゴルフ場でのカジュアル
ウォータ12の存在を検知し、当該カジュアルウォータ
12の存在場所に水抜きポンプまたは水抜きポンプ付き
移動車(図示せず)を移送させ、速かにカジュアルウォ
ータ12を吸い取ることにより、ゴルフ場を最適な状態
に整備することができる。
【0034】なお、同様に地中,地表,床下,床上など
の外部から見えないまたは見に行きにくい部分に光ファ
イバ2のみ、或いは光ファイバ2にそって配置する熱発
生体4を敷設し、この光ファイバ2からの奪熱によって
生じる光ファイバ2の熱放散分布状態から、当該測定対
象部分に発生している液体(例えば水)の含有分布,液
体溜まり(水たまり)を検知することができる。
【0035】次に、図6は本発明の他の実施例であっ
て、これは地中または水中などに管体21を吊下し、当
該管体21の一端側から他端側に向かって流れている流
体の管からの漏洩を検出するために、光ファイバ送出・
巻取装置23から熱発生体付き光ファイバ2を繰出し、
当該管体21の上流から所要個所のシール機構24を通
して管体21内の流体22内に垂れ流すように設定す
る。なお、光ファイバ送出・巻取装置23は、プーリの
中央部でカップリング可能な回転光継手が用いられる。
25は流体の流れる力を利用して光ファイバ2の外側に
熱発生体を巻き付け、この巻き付けた外側をプラスチッ
ク等でシースした傍熱形光ファイバ2a(図7)を引き
込むファイバ引き込み体である。
【0036】この図7に示す傍熱形光ファイバ2aにお
いて31は光ファイバ、32は内側シース(プラスチッ
クス)、33は金属の薄膜の蒸着体などで抵抗が高く発
熱する発熱体、34は外側シース(プラスチックス)、
35はショート部、36は例えば光ファイバを斜めに切
断してシリコーンオイル内に挿入してなる無反射処理部
である。
【0037】従って、以上のような構成であれば、測定
部3にて傍熱形検温部光ファイバ2aの熱放散分布を測
定した後、管体21の適宜な個所の破損によって管内流
体が漏洩すると、その漏洩個所から上流側流体の流速が
速いために低い温度となるが、漏洩個所より下流側では
破損個所からの漏洩によって流体の流速が遅くなり、熱
発生体の熱によって検温部光ファイバ2の温度が高くな
る。よって、測定部3にて検温部光ファイバ2の熱放散
分布を測定すれば、何れの個所で流体が漏洩しているか
を容易に知ることができる。図6は、仮設方式の流体漏
れ検出法を示したが、管の内部に細いコンジットを溶接
や接着剤或いはライニング中に埋設し、この中に設置す
れば、恒久的な漏洩検知を行うことができる。管の外側
にコンジットを巻き付け或いは漏洩流体が溜まる位置に
恒久設置してもよい。
【0038】さらに、他の実施例としてトンネル内また
は例えば農地より所定の高さに傍熱形検温部光ファイバ
2aを網目状または蛇行状に張り巡らし、測定部3にて
検温部光ファイバ2の光放散分布を測定することによ
り、次のような環境状態を知ることができる。つまり、
トンネル内に光ファイバ2を設置した場合には傍熱形検
温部光ファイバ2aの光放散分布から風向きを把握し、
火災時に人間が逃げる方向を指示させることができる。
また、農地の所定高さの空中に光ファイバ2を設置した
場合にはその傍熱形検温部光ファイバ2aの光放散分布
から温度を知って霜の発生する可能性を温度,風,風向
等によって予測し、霜害発生の恐れがあるとき農地に例
えばビニールを被せるなどして霜害を未然に防ぐことが
できる。つまり、例えば地上から10〜20m程度に逆
天層(地上より気温が高い気層がある場合)は大形の扇
風機で農地表面に温風を送り霜害を防止する。なお、風
向はマトリックス状に張った傍熱形検温部光ファイバ2
aによって分かる。
【0039】さらに、本発明の他の実施例として、環境
状態の変化に伴う光ファイバ2の温度,温度分布,熱放
散分布を測定する傍熱形測定機能を持たせるようにした
が、例えばこの傍熱形測定機能と、熱発生体4の熱供給
を遮断して光ファイバ2近傍の温度,温度分布などを測
定する通常測定機能とを適宜選択しながら測定を行うこ
ともできる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。請求項1の発明によれ
ば、光ファイバの温度変化,温度分布(熱放散分布)な
どから容易に測定対象の環境状態を把握できる。次に、
請求項2,3の発明では、光ファイバと熱発生体との間
に物性の違いがあっても光ファイバにストレスを与えず
に長期間にわたって安定に使用できる。
【0041】次に、請求項4,5の発明では、外部から
見えない個所或いは外部から見に行き難い個所でも、当
該個所の流体の流れ、気体,液体,固体などの分布、流
体の漏洩部分、液体溜まり、液体の含水率分布、ゴルフ
場のカジュアルウオータを検出できる。さらに、請求項
6の発明においては、管体の流体漏洩個所を容易に発見
することができる。さらに、請求項7の発明において
は、配管,配液溝等からの漏れ或いは配管,配液溝等へ
の漏れを確実に検知できる。
【0042】さらに、請求項8の発明では、空中,トン
ネルなどに光ファイバを張り巡らすことにより、例えば
農地の霧発生の有無を把握して霧害を未然に防止でき、
またトンネル内の風向を把握して火災時に逃げる方向を
適切に指示することが可能となる。また、請求項9にお
いては、傍熱形測定機能と通常の測定機能とを適宜使い
分けることにより、より広範な用途に適用できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる測定装置の一実施例である地
中に検温部光ファイバを埋設した図。
【図2】 本発明に係わる測定装置に用いる検温部光フ
ァイバのストレスを緩和するためのストレス緩和手段を
説明する図。
【図3】 本発明に係わる測定装置に用いる検温部光フ
ァイバのストレスを緩和するための他のストレス緩和手
段を説明する図。
【図4】 本発明に係わる測定装置に用いる検温部光フ
ァイバのストレスを緩和するためのさらに他のストレス
緩和手段を説明する図。
【図5】 本発明に係わる測定装置の他の実施例である
ゴルフ場のカジュアルウオータを検知するための概念
図。
【図6】 本発明に係わる測定装置の他の実施例である
管内流体の漏洩を検知する構成図。
【図7】 光ファイバ送出・巻取装置に巻装される傍熱
形光ファイバの構成図。
【符号の説明】
1…地中、2…検温部光ファイバ、3…OTDR,OF
DRなどの測定部、4…発熱体や冷却体などの熱発生
体、5…熱供給制御源、11…ゴルフ場の芝、12…カ
ジュアルウオータ、21…管体、22…流体、23…光
ファイバ送出・巻取装置、24…シール機構。
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】 このラマン散乱は物質に入射した光子が
分子振動の光学モードと相互作用し、非弾性衝突を起こ
すことにより、入射光とは異なる波長の光が散乱される
物理現象である。ラマン散乱光には入射光に対して長波
長側にずれるもの(ストークス光)と短波長側にずれる
もの(反ストークス光)の2種類があり、これらは入
射光の波長をλ、ストークス光の波長をλS 、反ストー
クス光の波長をλA とすると次の関係をもっている。 1/λS (1/λ)−ν 1/λA (1/λ)+ν
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 ここで、νは波長である。波長は物質の
性質で決まる量であり、ラマンシフトと呼ばれている。
ラマン散乱光の強度は温度に依存する。温度Tにおける
反ストークス光とストークス光の比をR(T)とする
と、次の関係が成り立つ。 R(T)=(λS /λA 4 exp (−hcν/kT)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ形温度計を用いたOTDR,
    OFDR形測定装置において、前記光ファイバ形温度計
    の検温部となる光ファイバのみを配置し、或いは当該光
    ファイバの近傍または当該光ファイバに近接するように
    発熱体または冷却体(以下、熱発生体と呼ぶ)を配置
    し、予め測定対象の環境状態または前記熱発生体の加温
    または冷却によって前記光ファイバの基準となる温度,
    温度分布を測定する一方、前記測定対象の環境状態の変
    化による傍熱形検温部光ファイバからの奪熱または与熱
    によって生ずる前記光ファイバの温度変化または温度分
    布(熱放散分布)の変化から、前記検温部光ファイバが
    設置されている測定対象の環境状態の変化を測定するこ
    とを特徴とする測定装置。
  2. 【請求項2】 検温部光ファイバと熱発生体との関係
    は、当該光ファイバの周囲に熱発生体を螺旋状に巻き付
    け、或いは熱発生体の周囲に前記光ファイバを螺旋状に
    巻き付け、温度変化による前記光ファイバのストレスを
    緩和させることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 【請求項3】 検温部光ファイバと熱発生体との関係
    は、熱発生体に対し検温部光ファイバに余裕を持たせて
    配置することにより、温度変化による前記光ファイバの
    ストレスを緩和させることを特徴とする請求項1記載の
    測定装置。
  4. 【請求項4】 光ファイバおよびこの光ファイバに添着
    する熱発生体の設置場所は、地中,水中,構造物中,地
    表,床下,床上など外部から見えず、見に行きにくく、
    または見に行けない場所とし、前記OTDR,OFDR
    等によって検温部光ファイバの熱放散分布を測定し、前
    記外部から見えず、見に行きにくく、または見に行けな
    い場所の流体の流れや気体,液体,固体等の分布および
    流体の漏洩部分を検出する請求項1記載の測定装置。
  5. 【請求項5】 光ファイバおよび熱発生体の設置場所
    は、地中,地表,床下,床上など前記外部から見えず、
    見に行きにくく、または見に行けない場所とし、前記O
    TDR,OFDRによって前記検温部光ファイバの熱放
    散分布を測定し、前記外部から見えず、見に行きにく
    く、または見に行けない場所に発生している液体の含水
    分布、液体溜まり、ゴルフコースのカジュアルウオータ
    等を検出する請求項1記載の測定装置。
  6. 【請求項6】 光ファイバの設置場所は、地中,水中な
    どに配置された流体が流通する管体内の流体中とし、か
    つ、この流体を環境と考え、この環境内に光ファイバを
    配置し、この光ファイバの近傍または近接して配置され
    た熱発生体からの熱を環境内に放熱し、この放熱によっ
    て変化する熱発生体の温度に対応した光ファイバの温度
    を前記OTDR,OFDRによって検温部光ファイバの
    熱放散分布を測定し、管体の流体漏洩個所を検出する請
    求項1記載の測定装置。
  7. 【請求項7】 地中,地表等に配置された配管,配液溝
    等の近傍、或いは近接するように傍熱形光ファイバを配
    置し、予め最初に、或いは測定中に随時に熱発生体への
    熱の供給を遮断して環境の温度分布を測定し、前記熱発
    生体へ熱を供給しているときの温度分布と比較し、或い
    は経時温度差分布を計測し、前記配管,配液溝等からの
    漏れ或いは配管,配液溝等への漏れを検知することを特
    徴とする測定装置。
  8. 【請求項8】 光ファイバおよびこの光ファイバに沿う
    熱発生体の設置場所は、空中,トンネル内などに前記検
    温部光ファイバを張り巡らし、前記OTDR,OFDR
    によって検温部光ファイバの熱放散分布から外気温度,
    風向などを測定する請求項1記載の測定装置。
  9. 【請求項9】 光ファイバ形温度計の検温部となる光フ
    ァイバの近傍または当該光ファイバに近接するように熱
    発生体を配置し、その熱発生体の発熱を利用しながら測
    定対象の環境状態の変化を測定する傍熱形測定機能と、
    前記熱発生体への熱の供給を遮断して光ファイバ近傍の
    温度を測定する通常のOTDR,OFDR測定機能とを
    使い分けて使用することを特徴とする測定装置。
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