JPH05114594A - 物品の水切り・乾燥方法及び装置 - Google Patents

物品の水切り・乾燥方法及び装置

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JPH05114594A
JPH05114594A JP27284991A JP27284991A JPH05114594A JP H05114594 A JPH05114594 A JP H05114594A JP 27284991 A JP27284991 A JP 27284991A JP 27284991 A JP27284991 A JP 27284991A JP H05114594 A JPH05114594 A JP H05114594A
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克博 斎藤
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明 鈴木
Akio Tanai
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水切り・乾燥用の溶剤としてパーフルオロ有
機化合物を用いて物品から水分を確実に除去する。 【構成】 水切り槽1のパーフルオロ有機化合物の液体
L中に水分が付着した物品を浸漬し、この物品に超音波
装置1Aから超音波を照射してこの物品に付着した水分
を除去して物品の水切りを行なった後、この物品を液体
Lから引き上げて沸騰浴槽2のパーフルオロ有機化合物
の沸騰液L1 中に移し、この沸騰液L1 中において上記
物品に付着した残余の水分を除去した後、更に、この物
品を沸騰液L1 から蒸気槽3のパーフルオロ有機化合物
の蒸気中に移してこの蒸気中において上記物品の乾燥を
行ない、上記パーフルオロ有機化合物の蒸気を回収して
循環使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品等の物品を水
洗した後、この水洗された電子部品等の物品に付着した
水分を水切りした後、電子部品等の物品を乾燥させる物
品の水切り・乾燥方法及び装置、更に詳しくは、パーフ
ルオロ有機化合物を用いた物品の水切り・乾燥方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子部
品、機械部品等の物品は、例えば、メッキ工程あるいは
研磨工程において水洗が行なわれるが、水洗後の物品は
水切り及び乾燥(水切り・乾燥)を行なう必要がある。
このような水切り・乾燥には現在のところその溶剤とし
て界面活性剤またはアルコールを含む1、1、2−トリ
クロロ−1、2、2−トリフルオロエタン(フロン11
3)が広く用いられている。
【0003】しかしながら、フロン113は、成層圏の
オゾン層を破壊し、オゾン層の紫外線遮蔽機能等を低下
させて生態系に重大な影響を及ぼすことが、近年指摘さ
れている。そのため、1989年7月からフロン113
の放出規制が国際的に開始され、2000年1月までに
その使用が全廃されることになっている。
【0004】そのため、フロン113に代わる新たな溶
剤を用いた物品の水切り・乾燥方法の開発が望まれてい
る。このような中、フロン113の代替品としてパーフ
ルオロ有機化合物が注目を浴びている。パーフルオロ有
機化合物は有機化合物の水素原子が全てフッ素原子によ
って置換された化合物で、このような化合物としては、
例えば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロシクロヘ
キサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタ
ン、パーフルオロノナン、パーフルオロデカン、パーフ
ルオロ−m−キシレン、パーフルオロナフタレン、パー
フルオロ−β−メチルナフタレン、パーフルオロトリプ
ロピルアミン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフ
ルオロペンチルエーテル、パーフルオロヘキシルエーテ
ルト等がある。
【0005】上記のパーフルオロ有機化合物は、オゾン
層を破壊しないばかりか、人体に対する毒性も低く、不
燃性且つ不活性な液体であるため、各種の金属や各種の
プラスチックからなる上記物品に悪影響を与えることが
なく、また、熱的にも安定しているため、水切り・乾燥
用の溶剤として用いても寿命が長く、その管理が容易で
あるなど多くの利点がある。更に、これらのパーフルオ
ロ有機化合物は、その物理的性質がフロン113の性質
に類似しており、特に、その表面張力、比重及び蒸発熱
等の物性が水切り・乾燥用の溶剤として好適であること
が判っている。
【0006】しかしながら、上記のパーフルオロ有機化
合物は、殆どの有機化合物に溶解せず、従って、物品の
水切り性能を高めるための界面活性剤やアルコールを用
いることができないという課題があった。
【0007】従って、本発明の目的は、水切り・乾燥用
の溶剤としてパーフルオロ有機化合物単独で用いて物品
から水分を確実に除去することができる物品の水切り・
乾燥方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、パーフルオロ
有機化合物の液体中に水分が付着した物品を浸漬し、こ
の物品に超音波を照射してこの物品に付着した水分を除
去して物品の水切りを行なった後、この物品を上記液体
から引き上げてパーフルオロ有機化合物の沸騰液中に移
し、この沸騰液中において上記物品に付着した残余の水
分を除去した後、更に、この物品を沸騰液からパーフル
オロ有機化合物の蒸気中に移してこの蒸気中において上
記物品の乾燥を行ない、上記パーフルオロ有機化合物の
蒸気を回収して循環使用することを特徴とする物品の水
切り・乾燥方法を提供することにより上記目的を達成し
たものである。
【0009】また、本発明は、上記発明方法に好ましく
用いることができる装置として、水分の付着した物品を
浸漬するパーフルオロ有機化合物の液体を収納し、且つ
この液体中に浸漬された物品に超音波を照射してこの物
品に付着した水分を除去して物品の水切りを行なう、超
音波装置を有する水切り槽と、水切り槽から引き上げた
物品をパーフルオロ有機化合物の沸騰液に浸漬してこの
沸騰液中において上記物品から残余の水分を除去する、
パーフルオロ有機化合物の液体を収納し且つこの液体を
沸騰させる沸騰浴槽と、沸騰浴槽から移された上記物品
をパーフルオロ有機化合物の蒸気中で乾燥させる、パー
フルオロ有機化合物の蒸気を発生させる蒸気槽とを備
え、且つ上記沸騰浴槽と上記蒸気槽との間で上記パーフ
ルオロ有機化合物を循環使用するようになしてあること
を特徴とする物品の水切り・乾燥装置を併せて提供する
ものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、水切り槽のパーフルオロ有機
化合物の液体中に水分が付着した物品を浸漬し、このこ
の状態下の物品に超音波を照射すると、この物品に付着
した水分の大部分が除去されて水切りが行なわれ、水切
り後の物品を上記液体から引き上げて沸騰浴槽のパーフ
ルオロ有機化合物の沸騰液中に移せば、この物品に付着
した残余の水分が除去され、水分が除去された物品を蒸
気槽のパーフルオロ有機化合物の蒸気中に移してこの蒸
気によって物品を加熱してこの物品にパーフルオロ有機
化合物が凝縮しない乾燥状態にしてこの物品をこの蒸気
中から除去すれば、この物品を確実に乾燥することがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、図1に示す実施例に基づいて本発明の
物品の水切り・乾燥装置及び装置について説明する。
尚、図1は本発明の物品の水切り・乾燥方法に好ましく
用いることができる物品の水切り・乾燥装置の一実施例
を示す構成図である。
【0012】まず、本発明の物品の水切り・乾燥装置の
一実施例について説明する。本実施例の物品の水切り・
乾燥装置は、所定の加工を終えた電子部品、機械部品等
の物品を水洗した後、パーフルオロ有機化合物を用いて
物品の水切り・乾燥を行なう装置である。本実施例装置
Eは、図1に示すように、物品(図示せず)に付着した
水分を除去する水切り槽1と、水切り槽1に隣接し、水
切り槽1において除去されなかった物品の残余の水分を
除去する沸騰槽2と、沸騰槽2に隣接し、沸騰槽2から
移された物品を乾燥させる蒸気槽3と、これらの槽1〜
3を一体的に収納する外槽4とを備え、各槽1〜3には
前述したパーフルオロ有機化合物の液体が収納されてい
る。更に、上記外槽4には上記沸騰槽2とで上記水切り
槽1を挟むように位置して隣接する水分離槽5が収納さ
れ、上記水切り槽1から溢流したパーフルオロ有機化合
物から水分を分離する水分離槽5を備えている。
【0013】而して、上記水切り槽1は、その底部に超
音波装置1Aを有し、上述のように水分の付着した物品
を浸漬するパーフルオロ有機化合物の液体Lを満杯状態
になるように収納し、且つこの液体L中に浸漬された物
品に上記超音波装置1Aから超音波を照射してこの物品
に付着した水分を除去して水切りを行なうように構成さ
れている。そして、水切りによって除去された水は上記
液体Lに混入して混合液として水切り槽1から上記水分
離槽5へ溢流するように構成されている。
【0014】また、上記沸騰浴槽2は、その底部に加熱
コイル2Aを有し、これに収納されたパーフルオロ有機
化合物の液体を沸騰させて沸騰液L1 を作り、上記水切
り槽1から引き上げた物品をこの沸騰液L1に浸漬して
この物品から残余の微量の水分を除去するように構成さ
れている。
【0015】また、上記蒸気槽3は、その底部に加熱コ
イル3Aを有し、これに収納されたパーフルオロ有機化
合物の液体L2 を沸騰させてその蒸気を作り、上記沸騰
浴槽2から移された上記物品をパーフルオロ有機化合物
の蒸気中でパーフルオロ有機化合物が凝縮しない温度ま
で加熱して、乾燥させるように構成されている。
【0016】更に、本実施例装置Eは、上記水分離槽5
と上記水切り槽1とを連通するように配設された配管6
Aと、この配管6Aの途上に配設されたポンプ7と、上
記水分離槽5に配設された水抜き配管6Bとを備え、上
記水分離槽5において比重差によって分離したパーフル
オロ有機化合物の液体を配管6A及びポンプ7によって
上記水分離槽5から上記水切り槽1へ還流させると共
に、分離した水を水抜き配管6Bによって排出するよう
に構成されている。
【0017】また、本実施例装置Eは、上記沸騰槽2と
上記蒸気槽3とを連通するように配設された配管6C
と、この配管6Cの途上に配設された電磁バルブ8と、
電磁バルブ8を開放駆動させるように上記蒸気槽3に配
設された液面計(図示せず)とを備え、上記蒸気槽3の
液体L2 の液面が所定のレベル以下になった時に液面計
がそれを検出して電磁バルブを開放駆動させて上記沸騰
槽2の沸騰液L1 を配管6Cを介して上記蒸気槽3へ補
充し、この槽3の液体L2 の液面が所定のレベルに達し
た時に液面計を介して電磁バルブを閉止駆動するように
構成されている。
【0018】更にまた、本実施例装置Eは、上記外槽4
の内壁にはその全周に亘って配設され、上記各槽1〜3
及び5から蒸発したパーフルオロ有機化合物及び水を冷
却する冷却コイル9と、この冷却コイル9の下方に沿っ
て上記外槽4の内壁に配設され、冷却後のパーフルオロ
有機化合物及び水分の混合液を回収する回収部10と、
この回収部10に配管6Dを介して連通するように配設
され、回収部10からの混合液をパーフルオロ有機化合
物と水とに分離する水分離器11と、この水分離器11
から分岐し、パーフルオロ有機化合物を沸騰槽2へ還流
させる還流配管6E及び水を排出する水抜き配管6Fと
を備えて構成されている。
【0019】次に、上記実施例装置を用いた本発明の物
品の水抜き・乾燥方法の好ましい実施態様について説明
する。
【0020】本実施態様では、まず、水切り槽1のパー
フルオロ有機化合物の液体L中に水分が付着した物品
(水洗後のもの)を浸漬する。この状態で超音波装置1
Aからの超音波を物品に所定時間照射すると、この物品
に付着した水分が物品から除去されて物品の水切りが行
なわれる。水切り後、この物品を上記液体Lから引き上
げて沸騰浴槽2へ移してパーフルオロ有機化合物の沸騰
液L1 中に浸漬する。この沸騰液L1 中に物品を所定時
間浸漬すると水切り槽1では除去できなかった微量の水
分が沸騰液L1 の作用を受けて物品から除去される。然
る後、この物品を沸騰浴槽2から引き上げて蒸気槽3の
パーフルオロ有機化合物の蒸気中に移して所定時間蒸気
中に保持すると、この物品はこの蒸気によって加熱され
てこの蒸気が凝縮しない温度に達して乾燥状態になる。
次いで、乾燥した物品を蒸気槽3から引き上げて外槽4
から引き出せば、物品は付着した水分が完全に除去され
て乾燥した状態になる。
【0021】次に、本実施例を具体的に説明する。
【0022】実施例1 本実施例では、上記実施例装置Eの各槽1〜3に下記表
1に示すようにパーフルオロヘキサンを収納し、上記実
施態様に従ってニッケルメッキ製のライター外枠部品
(構造的に各部品要素間に重なった部分がある)を乾燥
させ、その水切り状態、乾燥状態を目視で観察し、その
結果を下記表1に示した。この際、ライター外枠部品を
ステンレス製の網篭に10個入れ、この網篭を水切り槽
1、沸騰浴槽2においてそれぞれ30秒間処理し、その
後蒸気槽3において60秒間処理してライター外枠部品
を乾燥させた。
【0023】実施例2〜4 実施例2〜4では、実施例1におけるパーフルオロヘキ
サンを下記表1に示す各パーフルオロ有機化合物にそれ
ぞれ代えて実施例1と同様の処理を行なってそれぞの水
切り状態、乾燥状態を目視で観察し、それぞれの結果を
下記表1に示した。
【0024】比較例1〜5 比較例1〜4では、超音波を照射しないこと以外は実施
例1〜4とそれぞれ同様の処理を行ない、また、実施例
5では従来から用いられているフロン113を用いて比
較例1〜4と同様の処理を行ない、これらについて実施
例1〜4と同様の観察を行なって、それぞれの結果を下
記表1に示した。
【0025】実施例5〜8 本実施例では、実施例1〜4のライター外枠部品に代え
て真鍮製の置時計部品(幅50mm、長さ80mm、厚
さ3mm、内径2mmのビス穴(4箇所))を乾燥させ
た以外は全て実施例1〜実施例4と同様の処理を行なっ
てそれぞの水切り状態、乾燥状態を目視で観察し、それ
ぞれの結果を下記表2に示した。但し、置時計部品はス
テンレス製のラックに10個入れて処理した。更に、実
施例5〜8では、乾燥後の各置時計部品にアクリル樹脂
塗料をそれぞれ塗布し、それぞれの塗装状態を目視で観
察し、それぞれの結果を下記表2に示した。
【0026】比較例6〜9 比較例6〜9では、超音波を照射しないこと以外は実施
例5〜8とそれぞれ同様の処理を行ない、また、比較例
10では従来から用いられているフロン113を用いて
比較例6〜9と同様の処理を行ない、これらについて実
施例5〜8と同様の観察を行なって、それぞれの結果を
下記表2に示した。
【0027】下記表1及び表2に示す結果によれば、水
を溶解しないパーフルオロ有機化合物の液体と超音波の
作用を利用する本実施例1〜8では、物品に付着した水
分を完全に除去することができるが、パーフルオロ有機
化合物及びフロン113を用いても超音波を照射しない
比較例1〜10では、水分を除去できないことが判っ
た。
【0028】
【表1】 但し、水切り状態:○は良好、×は水滴有り 乾燥状態 :○は良好、×はシミ、変色有り
【0029】
【表2】 但し、水切り状態:○は良好、×は水滴有り 乾燥状態 :○は良好、×はシミ、変色有り 塗装状態 :○は良好、×は塗装ムラ有り
【0030】尚、本発明は、上記実施例に何等制限され
るものではなく、パーフルオロ有機化合物と超音波照射
とを組み合わせて物品の水切り・乾燥を行なう本発明の
方法及び装置であれば、全て本発明に包含される。
【0031】
【発明の効果】本発明の物品の水切り・乾燥装置を用い
た本発明方法によれば、水切り・乾燥用の溶剤としてパ
ーフルオロ有機化合物を用いて物品から水分を確実に除
去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物品の水切り・乾燥方法に好ましく用
いることができる物品の水切り・乾燥装置の一実施例を
示す構成図である。
【符号の説明】
1 水切り槽 1A 超音波装置 2 沸騰浴槽 2A 加熱コイル 3 蒸気槽 3A 加熱コイル E 水切り・乾燥装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーフルオロ有機化合物の液体中に水分
    が付着した物品を浸漬し、この物品に超音波を照射して
    この物品に付着した水分を除去して物品の水切りを行な
    った後、この物品を上記液体から引き上げてパーフルオ
    ロ有機化合物の沸騰液中に移し、この沸騰液中において
    上記物品に付着した残余の水分を除去した後、更に、こ
    の物品を沸騰液からパーフルオロ有機化合物の蒸気中に
    移してこの蒸気中において上記物品の乾燥を行ない、上
    記パーフルオロ有機化合物の蒸気を回収して循環使用す
    ることを特徴とする物品の水切り・乾燥方法。
  2. 【請求項2】 水分の付着した物品を浸漬するパーフル
    オロ有機化合物の液体を収納し、且つこの液体中に浸漬
    された物品に超音波を照射してこの物品に付着した水分
    を除去して物品の水切りを行なう、超音波装置を有する
    水切り槽と、水切り槽から引き上げた物品をパーフルオ
    ロ有機化合物の沸騰液に浸漬してこの沸騰液中において
    上記物品から残余の水分を除去する、パーフルオロ有機
    化合物の液体を収納し且つこの液体を沸騰させる沸騰浴
    槽と、沸騰浴槽から移された上記物品をパーフルオロ有
    機化合物の蒸気中で乾燥させる、パーフルオロ有機化合
    物の蒸気を発生させる蒸気槽とを備え、且つ上記沸騰浴
    槽と上記蒸気槽との間で上記パーフルオロ有機化合物を
    循環使用するようになしてあることを特徴とする物品の
    水切り・乾燥装置。
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