JPH05117385A - ブロツク共重合体の製造法、ブロツク共重合体及び水溶性高分子抗癌剤 - Google Patents
ブロツク共重合体の製造法、ブロツク共重合体及び水溶性高分子抗癌剤Info
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- JPH05117385A JPH05117385A JP3313807A JP31380791A JPH05117385A JP H05117385 A JPH05117385 A JP H05117385A JP 3313807 A JP3313807 A JP 3313807A JP 31380791 A JP31380791 A JP 31380791A JP H05117385 A JPH05117385 A JP H05117385A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Polyamides (AREA)
- Polyethers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 親水性高分子構造部分と、光学活性なポリ−
α−アミノ酸構造部分とを有するブロック共重合体及び
これを用いた水溶性高分子抗癌剤を提供すること。 【構成】 親水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α
−アミノ酸構造部分とを有するブロック共重合体を得る
際に、保護基の除去を酸を用いて行う。これにより、構
造的に均一なブロック共重合体が得られ、これは、抗癌
剤を結合させると水溶性高分子抗癌剤を与える。
α−アミノ酸構造部分とを有するブロック共重合体及び
これを用いた水溶性高分子抗癌剤を提供すること。 【構成】 親水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α
−アミノ酸構造部分とを有するブロック共重合体を得る
際に、保護基の除去を酸を用いて行う。これにより、構
造的に均一なブロック共重合体が得られ、これは、抗癌
剤を結合させると水溶性高分子抗癌剤を与える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロック共重合体の製
造法、ブロック共重合体及び水溶性高分子抗癌剤に関す
る。
造法、ブロック共重合体及び水溶性高分子抗癌剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】親水性高分子構造部分とポリ−α−アミ
ノ酸構造部分を有するブロック共重合体及びこれに抗癌
性物質を結合せしめた水溶性高分子抗癌剤は、特開平2
−300133号公報に記載されている。
ノ酸構造部分を有するブロック共重合体及びこれに抗癌
性物質を結合せしめた水溶性高分子抗癌剤は、特開平2
−300133号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−30013
3号公報の実施例に記載された方法により得られるポリ
エチレングリコール−ポリアスパラギン酸ブロック共重
合体を用いて得られる水溶性高分子抗癌剤は、優れた抗
癌活性を示すが、より一層の抗癌活性の向上が望まれ
る。
3号公報の実施例に記載された方法により得られるポリ
エチレングリコール−ポリアスパラギン酸ブロック共重
合体を用いて得られる水溶性高分子抗癌剤は、優れた抗
癌活性を示すが、より一層の抗癌活性の向上が望まれ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記水溶
性高分子抗癌剤の抗癌活性を改良するためにその製造法
及び構造について鋭意検討した結果本発明を完成した。
即ち、本発明は、(1)親水性高分子構造部分と、カル
ボキシル基が保護基で保護されている光学活性なポリ−
α−アミノ酸構造部分とを有するブロック共重合体か
ら、保護基を酸を用いて除去することを特徴とする、親
水性高分子構造部分と、光学活性なポリ−α−アミノ酸
構造部分とを有するブロック共重合体の製造法,(2)
親水性高分子構造部分がポリエチレングリコール構造を
有する、上記(1)記載のブロック共重合体の製造法,
(3)ポリ−α−アミノ酸がポリ−α−アスパラギン酸
又はポリ−α−グルタミン酸である、上記(1)又は
(2)記載のブロック共重合体の製造法,(4)エステ
ル構造の形でカルボキシル基が保護基で保護されてい
る、上記(1),(2)又は(3)記載のブロック共重
合体の製造法,(5)親水性高分子構造部分と、光学活
性なポリ−α−アスパラギン酸構造部分とを有するブロ
ック共重合体,(6)式(1)で表される上記(5)記
載のブロック共重合体,
性高分子抗癌剤の抗癌活性を改良するためにその製造法
及び構造について鋭意検討した結果本発明を完成した。
即ち、本発明は、(1)親水性高分子構造部分と、カル
ボキシル基が保護基で保護されている光学活性なポリ−
α−アミノ酸構造部分とを有するブロック共重合体か
ら、保護基を酸を用いて除去することを特徴とする、親
水性高分子構造部分と、光学活性なポリ−α−アミノ酸
構造部分とを有するブロック共重合体の製造法,(2)
親水性高分子構造部分がポリエチレングリコール構造を
有する、上記(1)記載のブロック共重合体の製造法,
(3)ポリ−α−アミノ酸がポリ−α−アスパラギン酸
又はポリ−α−グルタミン酸である、上記(1)又は
(2)記載のブロック共重合体の製造法,(4)エステ
ル構造の形でカルボキシル基が保護基で保護されてい
る、上記(1),(2)又は(3)記載のブロック共重
合体の製造法,(5)親水性高分子構造部分と、光学活
性なポリ−α−アスパラギン酸構造部分とを有するブロ
ック共重合体,(6)式(1)で表される上記(5)記
載のブロック共重合体,
【0005】
【化2】 (式中、R1 は低級アルキル基を表し、R2 は結合基を
表し、nは5〜1,000、mは1〜300の整数を示
す。) (7)R1 がメチル基である上記(6)記載のブロック
共重合体,(8)R2 が炭素数2〜4のアルキレン基で
ある上記(6)又は(7)記載のブロック共重合体,
(9)上記(5),(6),(7)又は(8)のブロッ
ク共重合体のポリ−α−アスパラギン酸構造部分の側鎖
に抗癌性物質を結合せしめた水溶性高分子抗癌剤,(1
0)抗癌性物質がアドリアマイシンである上記(9)の
水溶性高分子抗癌剤,(11)抗癌性物質を結合せしめ
た光学活性なポリ−α−アスパラギン酸構造部分を内側
に、親水性高分子構造部分を外側とするミセルを形成す
るものである 上記(9)又は(10)に記載の水溶性高分子抗癌剤,
に関する。
表し、nは5〜1,000、mは1〜300の整数を示
す。) (7)R1 がメチル基である上記(6)記載のブロック
共重合体,(8)R2 が炭素数2〜4のアルキレン基で
ある上記(6)又は(7)記載のブロック共重合体,
(9)上記(5),(6),(7)又は(8)のブロッ
ク共重合体のポリ−α−アスパラギン酸構造部分の側鎖
に抗癌性物質を結合せしめた水溶性高分子抗癌剤,(1
0)抗癌性物質がアドリアマイシンである上記(9)の
水溶性高分子抗癌剤,(11)抗癌性物質を結合せしめ
た光学活性なポリ−α−アスパラギン酸構造部分を内側
に、親水性高分子構造部分を外側とするミセルを形成す
るものである 上記(9)又は(10)に記載の水溶性高分子抗癌剤,
に関する。
【0006】本発明によれば、特開平2−300133
号公報の実施例に記載された方法により得られるポリエ
チレングリコール−ポリアスパラギン酸ブロック共重合
体に比べ、共重合体主鎖のβ−転位がなく、化学構造的
に均一なα−構造を持つ共重合体が得られ、これに抗癌
性物質を結合させた水溶性高分子抗癌剤は、特開平2−
300133号公報の実施例のものより抗癌活性が優れ
ている。
号公報の実施例に記載された方法により得られるポリエ
チレングリコール−ポリアスパラギン酸ブロック共重合
体に比べ、共重合体主鎖のβ−転位がなく、化学構造的
に均一なα−構造を持つ共重合体が得られ、これに抗癌
性物質を結合させた水溶性高分子抗癌剤は、特開平2−
300133号公報の実施例のものより抗癌活性が優れ
ている。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】親水性高分子構造部分の構造としては、例
えばポリエチレングリコール、ポリサッカライド、ポリ
アクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリアミノ
酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、キトサン等の構造が
挙げられるが、親水性高分子構造であれば特に限定され
ない。特に好ましい構造は、ポリエチレングリコール構
造である。
えばポリエチレングリコール、ポリサッカライド、ポリ
アクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリアミノ
酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、キトサン等の構造が
挙げられるが、親水性高分子構造であれば特に限定され
ない。特に好ましい構造は、ポリエチレングリコール構
造である。
【0009】ポリ−α−アミノ酸構造部分の構造として
は特に限定されず、例えばポリ−α−アスパラギン酸、
ポリ−α−グルタミン酸等の構造が挙げられる。
は特に限定されず、例えばポリ−α−アスパラギン酸、
ポリ−α−グルタミン酸等の構造が挙げられる。
【0010】ポリ−α−アミノ酸構造部分のカルボキシ
ル基の保護基としては特に限定されないが、通常、該カ
ルボキシル基が保護基で保護されたことにより−COO
R3 (R3 :保護基)で示されるエステル構造をとるよ
うな保護基が挙げられ、この保護基(R3 )としては、
例えば、メチル基、エチル基、第3ブチル基、フェナシ
ル基、トリクロロエチル基、ベンジル基、p−ニトロベ
ンジル基やp−メトキシベンジル基等の置換ベンジル
基、ジフェニルメチル基、ベンズヒドリル基、シクロヘ
キシル基等、種々のものが挙げられる。好ましくは第3
ブチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基等であ
る。
ル基の保護基としては特に限定されないが、通常、該カ
ルボキシル基が保護基で保護されたことにより−COO
R3 (R3 :保護基)で示されるエステル構造をとるよ
うな保護基が挙げられ、この保護基(R3 )としては、
例えば、メチル基、エチル基、第3ブチル基、フェナシ
ル基、トリクロロエチル基、ベンジル基、p−ニトロベ
ンジル基やp−メトキシベンジル基等の置換ベンジル
基、ジフェニルメチル基、ベンズヒドリル基、シクロヘ
キシル基等、種々のものが挙げられる。好ましくは第3
ブチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基等であ
る。
【0011】保護基を有するブロック共重合体は、無溶
媒で、又は例えばジオキサン等の通常の有機溶媒に溶解
し、これに酸を加えて反応させることにより、保護基を
除去する。
媒で、又は例えばジオキサン等の通常の有機溶媒に溶解
し、これに酸を加えて反応させることにより、保護基を
除去する。
【0012】酸としては、トリフルオロメタンスルホン
酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、ギ
酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、塩化水素酸等の通常の
酸性物質を用いることができる。酸は、保護基を有する
ブロック共重合体に対して、0.1〜100重量倍用い
るのが好ましく、特に0.5〜10重量倍用いるのが好
ましい。
酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、ギ
酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、塩化水素酸等の通常の
酸性物質を用いることができる。酸は、保護基を有する
ブロック共重合体に対して、0.1〜100重量倍用い
るのが好ましく、特に0.5〜10重量倍用いるのが好
ましい。
【0013】また、副反応を防止するため、アニソー
ル、チオアニソール、m−クレゾール、o−クレゾール
等を、使用する酸に対し、好ましくは0.1〜10モル
%加えることもできる。
ル、チオアニソール、m−クレゾール、o−クレゾール
等を、使用する酸に対し、好ましくは0.1〜10モル
%加えることもできる。
【0014】保護基を酸を用いて除去する際の反応温度
は、好ましくは−20〜50℃であり、特に好ましくは
0〜20℃である。また、反応は0.5〜4時間行えば
充分である。
は、好ましくは−20〜50℃であり、特に好ましくは
0〜20℃である。また、反応は0.5〜4時間行えば
充分である。
【0015】このようにして保護基を除去して得られ
た、親水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α−アミ
ノ酸構造部分とを有するブロック共重合体において、親
水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α−アミノ酸構
造部分の割合は、好ましくは1:0.1〜10(重量
比)、特に好ましくは1:0.2〜5(重量比)であ
る。また、ブロック共重合体の好ましい平均分子量は
5,000〜50,000であり、このブロック共重合
体は薬物担持用担体として用いることができ、この薬物
担持用担体に、抗癌性物質を反応させて結合することに
より水溶性高分子抗癌剤が得られる。
た、親水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α−アミ
ノ酸構造部分とを有するブロック共重合体において、親
水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α−アミノ酸構
造部分の割合は、好ましくは1:0.1〜10(重量
比)、特に好ましくは1:0.2〜5(重量比)であ
る。また、ブロック共重合体の好ましい平均分子量は
5,000〜50,000であり、このブロック共重合
体は薬物担持用担体として用いることができ、この薬物
担持用担体に、抗癌性物質を反応させて結合することに
より水溶性高分子抗癌剤が得られる。
【0016】なお、本発明の方法で原料として用いる保
護基を有するブロック共重合体は、公知の方法により得
ることができる。例えば、親水性高分子構造部分を構成
することになる化合物(例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリサッカライド、ポリアクリルアミド、ポリメタ
クリルアミド、ポリアミノ酸、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、キトサンあるいはこれらの誘導体)もしくはその
末端を変性したものに、光学活性なポリ−α−アミノ酸
のカルボキシル基が保護基で保護されているアミノ酸誘
導体を反応させるか、又は親水性高分子構造部分を構成
することになる化合物もしくはその末端を変性したもの
と光学活性なα−アミノ酸の一方のカルボキシル基を保
護基で保護したモノマーを反応させることにより得られ
る。
護基を有するブロック共重合体は、公知の方法により得
ることができる。例えば、親水性高分子構造部分を構成
することになる化合物(例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリサッカライド、ポリアクリルアミド、ポリメタ
クリルアミド、ポリアミノ酸、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、キトサンあるいはこれらの誘導体)もしくはその
末端を変性したものに、光学活性なポリ−α−アミノ酸
のカルボキシル基が保護基で保護されているアミノ酸誘
導体を反応させるか、又は親水性高分子構造部分を構成
することになる化合物もしくはその末端を変性したもの
と光学活性なα−アミノ酸の一方のカルボキシル基を保
護基で保護したモノマーを反応させることにより得られ
る。
【0017】親水性高分子構造部分を構成することにな
る化合物の末端の変性は公知の方法によって行うことが
でき、例えば、水酸基をアミノ基に変換する方法として
エチレンイミン等を反応させる方法、アクリロニトリル
やメタクリロニトリル等にマイケル付加後ニトリル基を
還元しアミノ基に変換する方法、水酸基をハロゲン基に
置換した後エタノールアミン等のアルコールアミンを反
応する方法、水酸基を直接ニトリル基に変換後還元しア
ミノ基に変換する方法等で行うことができる。前記
(5)〜(8)に記載のブロック共重合体は、α−アミ
ノ酸としてアスパラギン酸を用い、前記の方法に従って
反応を行うことにより得ることができる。前記式(1)
において、R2 は、本発明の水溶性高分子抗癌剤の水溶
性を損なわない限り(好ましくは、更に本発明の水溶性
高分子抗癌剤のミセル形成能を損なわない限り)、特に
限定されず、親水性高分子構造部分の末端にポリ−α−
アスパラギン酸構造部分を形成させる際、親水性高分子
構造部分を構成することになる化合物の末端を該形成に
適した構造に変換させるために使用した方法及び化合物
に対応した構造をとり、例えばエチレン基(−CH2C
H2 −)、プロピレン基(−CH(CH3 )CH
2 −)、トリメチレン基(−CH2 CH2 CH2 −)、
ブチレン基(−CH2 CH(CH3 )CH2 −等)等の
炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基
等が挙げられるが特に限定されない。
る化合物の末端の変性は公知の方法によって行うことが
でき、例えば、水酸基をアミノ基に変換する方法として
エチレンイミン等を反応させる方法、アクリロニトリル
やメタクリロニトリル等にマイケル付加後ニトリル基を
還元しアミノ基に変換する方法、水酸基をハロゲン基に
置換した後エタノールアミン等のアルコールアミンを反
応する方法、水酸基を直接ニトリル基に変換後還元しア
ミノ基に変換する方法等で行うことができる。前記
(5)〜(8)に記載のブロック共重合体は、α−アミ
ノ酸としてアスパラギン酸を用い、前記の方法に従って
反応を行うことにより得ることができる。前記式(1)
において、R2 は、本発明の水溶性高分子抗癌剤の水溶
性を損なわない限り(好ましくは、更に本発明の水溶性
高分子抗癌剤のミセル形成能を損なわない限り)、特に
限定されず、親水性高分子構造部分の末端にポリ−α−
アスパラギン酸構造部分を形成させる際、親水性高分子
構造部分を構成することになる化合物の末端を該形成に
適した構造に変換させるために使用した方法及び化合物
に対応した構造をとり、例えばエチレン基(−CH2C
H2 −)、プロピレン基(−CH(CH3 )CH
2 −)、トリメチレン基(−CH2 CH2 CH2 −)、
ブチレン基(−CH2 CH(CH3 )CH2 −等)等の
炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基
等が挙げられるが特に限定されない。
【0018】前記(5)〜(8)において、親水性高分
子構造部分と光学活性なポリ−α−アスパラギン酸構造
部分の割合は、好ましくは1:0.1〜10(重量
比)、より好ましくは1:0.2〜5(重量比)であ
り、又、前記(5)〜(8)のブロック共重合体の好ま
しい平均分子量は、5,000〜50,000である。
子構造部分と光学活性なポリ−α−アスパラギン酸構造
部分の割合は、好ましくは1:0.1〜10(重量
比)、より好ましくは1:0.2〜5(重量比)であ
り、又、前記(5)〜(8)のブロック共重合体の好ま
しい平均分子量は、5,000〜50,000である。
【0019】前記(1)〜(4)で得られるブロック共
重合体又は、前記(4)〜(8)のブロック共重合体の
光学活性なポリ−α−アミノ酸構造部分の側鎖に抗癌性
物質を結合させることにより水溶性高分子抗癌剤が得ら
れる。光学活性なポリ−α−アミノ酸構造部分に結合さ
せる抗癌性物質としては、アドリアマイシン、ダウノマ
イシン、ピノルビン、メトトレキセート、マイトマイシ
ンC、エトポシド、シスプラチン等の抗癌性物質及びそ
の誘導体が挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。例えば、前記式(1)のブロック共重合体にアドリ
アマイシンを反応させて得られる水溶性高分子抗癌剤
は、式(2)
重合体又は、前記(4)〜(8)のブロック共重合体の
光学活性なポリ−α−アミノ酸構造部分の側鎖に抗癌性
物質を結合させることにより水溶性高分子抗癌剤が得ら
れる。光学活性なポリ−α−アミノ酸構造部分に結合さ
せる抗癌性物質としては、アドリアマイシン、ダウノマ
イシン、ピノルビン、メトトレキセート、マイトマイシ
ンC、エトポシド、シスプラチン等の抗癌性物質及びそ
の誘導体が挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。例えば、前記式(1)のブロック共重合体にアドリ
アマイシンを反応させて得られる水溶性高分子抗癌剤
は、式(2)
【0020】
【化3】 (式中、R1 ,R2 ,n,mは前記と同じ意味を有し、
R3 はそれぞれ独立して水酸基又は式(3)
R3 はそれぞれ独立して水酸基又は式(3)
【0021】
【化4】 を示すが、R3 の少なくとも1つは式(3)を示す。)
で表される構造を有する。
で表される構造を有する。
【0022】本発明の水溶性高分子抗癌剤は、水溶性で
ある限りその分子量は特に限定されないが、好ましくは
1,000〜100,000、特に好ましくは5,00
0〜50,000である。
ある限りその分子量は特に限定されないが、好ましくは
1,000〜100,000、特に好ましくは5,00
0〜50,000である。
【0023】本発明の水溶性高分子抗癌剤中の、親水性
高分子構造部分と側鎖に抗癌性物質を結合せしめた光学
活性なポリ−α−アミノ酸(例えばポリ−α−アスパラ
ギン酸)構造部分の割合は本発明の高分子抗癌剤の水溶
性が保たれる限り特に限定されないが、好ましくは1:
0.1〜10(重量比)、特に好ましくは1:0.2〜
5(重量比)である。前記式(1)及び式(2)におい
て、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等の低級アルキル基を表すが、好ましいものはメチル基
である。また、nは5〜1,000であるが、好ましく
は15〜250であり、mは1〜300であるが、好ま
しくは10〜100である。
高分子構造部分と側鎖に抗癌性物質を結合せしめた光学
活性なポリ−α−アミノ酸(例えばポリ−α−アスパラ
ギン酸)構造部分の割合は本発明の高分子抗癌剤の水溶
性が保たれる限り特に限定されないが、好ましくは1:
0.1〜10(重量比)、特に好ましくは1:0.2〜
5(重量比)である。前記式(1)及び式(2)におい
て、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等の低級アルキル基を表すが、好ましいものはメチル基
である。また、nは5〜1,000であるが、好ましく
は15〜250であり、mは1〜300であるが、好ま
しくは10〜100である。
【0024】本発明において、光学活性なポリ−α−ア
ミノ酸構造の側鎖に結合させる抗癌性物質の量は特に限
定されず、任意の結合量とすることが可能であるが、本
発明の水溶性高分子抗癌剤中に含まれる上記側鎖に結合
した抗癌性物質の量は、通常3〜80重量%であり、好
ましくは5〜60重量%である。しかしながら、本発明
の高分子抗癌剤の水溶性が損なわれない限り、可能な限
り多く結合させることになんら問題はない。
ミノ酸構造の側鎖に結合させる抗癌性物質の量は特に限
定されず、任意の結合量とすることが可能であるが、本
発明の水溶性高分子抗癌剤中に含まれる上記側鎖に結合
した抗癌性物質の量は、通常3〜80重量%であり、好
ましくは5〜60重量%である。しかしながら、本発明
の高分子抗癌剤の水溶性が損なわれない限り、可能な限
り多く結合させることになんら問題はない。
【0025】本発明の水溶性高分子抗癌剤は種々の方法
により製造することができる。例えば、ペプチド結合生
成法として知られている公知の常法に準じて行うことが
でき、酸塩化物法、酸無水物法、カップリング法等が使
用できるが、縮合剤を使用するカップリング法が望まし
い。ここで使用する縮合剤としては、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(ED
C)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド塩酸塩(EDC.HCI)、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)、カルボニルジイ
ミダゾール(CDI!%1−エトキシカルボニル−2−
エトキシ−1,2−ジヒドロキシキノリン(EED
Q)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)等が使
用できる。この際、N−ヒドロキシサクシンイミド(H
ONSu)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HO
Bt)、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−
ジカルボン酸イミド(HONB)等を共存させてもよ
い。
により製造することができる。例えば、ペプチド結合生
成法として知られている公知の常法に準じて行うことが
でき、酸塩化物法、酸無水物法、カップリング法等が使
用できるが、縮合剤を使用するカップリング法が望まし
い。ここで使用する縮合剤としては、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(ED
C)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド塩酸塩(EDC.HCI)、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)、カルボニルジイ
ミダゾール(CDI!%1−エトキシカルボニル−2−
エトキシ−1,2−ジヒドロキシキノリン(EED
Q)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)等が使
用できる。この際、N−ヒドロキシサクシンイミド(H
ONSu)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HO
Bt)、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−
ジカルボン酸イミド(HONB)等を共存させてもよ
い。
【0026】以下に、ポリエチレングリコール誘導体由
来の親水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α−アス
パラギン酸構造部分とからなるブロック共重合体で、ア
ドリアマイシンを光学活性なポリ−α−アスパラギン酸
の側鎖に結合させた高分子抗癌剤の場合を例にとり、本
発明をさらに詳細に説明する。
来の親水性高分子構造部分と光学活性なポリ−α−アス
パラギン酸構造部分とからなるブロック共重合体で、ア
ドリアマイシンを光学活性なポリ−α−アスパラギン酸
の側鎖に結合させた高分子抗癌剤の場合を例にとり、本
発明をさらに詳細に説明する。
【0027】この水溶性高分子抗癌剤の合成は、以下の
反応式に示すごとく行うことができる。即ち、β−ベン
ジル−L−アスパルテート−N−カルボン酸無水物(B
LA−NCA)を、片末端にメトキシ基等のアルコキシ
基を有し、他の片末端に1級アミノ基を有するメトキシ
ポリエチレングリコール(PEG−NH2 )(好ましく
は分子量250〜20,000)を開始剤として、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホル
ム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニト
リル、ジオキサン等の溶媒中で開環重合させ、ポリエチ
レングリコール−ポリ(β−ベンジル−L−アスパルテ
ート)ブロック共重合体(PEG−PBLA)を得、次
いでこのPEG−PBLAのベンジルエステルをトリフ
ルオロ酢酸等の溶媒中でトリフルオロメタンスルホン酸
等の酸を用いて加水分解して本発明のブロック共重合体
(薬物担持用担体)である光学活性ポリエチレングリコ
ール−ポリ−α−アスパラギン酸ブロック共重合体(P
EG−P(Asp.))を得る。ここで得られた共重合
体は、アルカリ加水分解を行った場合にみられるポリア
スパラギン酸主鎖のβ転位は全くみられず、転位の無い
α体のポリアスパラギン酸共重合体であることがNMR
分析で確認された。このPEG−P(Asp.)に抗癌
性物質のアドリアマイシン塩酸塩と縮合剤を加え、アド
リアマイシンの1級アミノ基とポリアスパラギン酸の側
鎖カルボキシル基とをアミド結合で結合させて、水溶性
高分子抗癌剤(PEG−P(Asp.)ADR)を得
る。
反応式に示すごとく行うことができる。即ち、β−ベン
ジル−L−アスパルテート−N−カルボン酸無水物(B
LA−NCA)を、片末端にメトキシ基等のアルコキシ
基を有し、他の片末端に1級アミノ基を有するメトキシ
ポリエチレングリコール(PEG−NH2 )(好ましく
は分子量250〜20,000)を開始剤として、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホル
ム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニト
リル、ジオキサン等の溶媒中で開環重合させ、ポリエチ
レングリコール−ポリ(β−ベンジル−L−アスパルテ
ート)ブロック共重合体(PEG−PBLA)を得、次
いでこのPEG−PBLAのベンジルエステルをトリフ
ルオロ酢酸等の溶媒中でトリフルオロメタンスルホン酸
等の酸を用いて加水分解して本発明のブロック共重合体
(薬物担持用担体)である光学活性ポリエチレングリコ
ール−ポリ−α−アスパラギン酸ブロック共重合体(P
EG−P(Asp.))を得る。ここで得られた共重合
体は、アルカリ加水分解を行った場合にみられるポリア
スパラギン酸主鎖のβ転位は全くみられず、転位の無い
α体のポリアスパラギン酸共重合体であることがNMR
分析で確認された。このPEG−P(Asp.)に抗癌
性物質のアドリアマイシン塩酸塩と縮合剤を加え、アド
リアマイシンの1級アミノ基とポリアスパラギン酸の側
鎖カルボキシル基とをアミド結合で結合させて、水溶性
高分子抗癌剤(PEG−P(Asp.)ADR)を得
る。
【0028】
【化5】 (式中、R3 はそれぞれ独立して水酸基あるいは
【0029】
【化6】 を表し、nは5〜1,000、mは1〜300の整数を
示すが、R3 の少なくとも1つは、式(3)を表すもの
とする。) 本発明の水溶性高分子抗癌剤は高いアドリアマイシン置
換率(ポリアスパラギン酸のカルボキシル基の数のうち
のアドリアマイシンが結合したカルボキシル基の割合)
にもかかわらず良好な水溶性を有しており、凍結乾燥し
たり濃縮してもその水溶性は保たれている。
示すが、R3 の少なくとも1つは、式(3)を表すもの
とする。) 本発明の水溶性高分子抗癌剤は高いアドリアマイシン置
換率(ポリアスパラギン酸のカルボキシル基の数のうち
のアドリアマイシンが結合したカルボキシル基の割合)
にもかかわらず良好な水溶性を有しており、凍結乾燥し
たり濃縮してもその水溶性は保たれている。
【0030】本発明の水溶性高分子抗癌剤の抗癌活性
は、表1に示すように元のアドリアマイシン塩酸塩自体
よりも高いものである。しかもその高い抗癌活性はアド
リアマイシンよりも少ない副作用の範囲で達成される。
本発明の水溶性高分子抗癌剤は、一般的に使用される種
々の剤型、例えば固形剤、軟膏、液剤等の形で使用しう
るが、通常注射剤として使用され、その投与量は、1週
間当り1〜3回投与で、総量100〜1,000mg/m
2 /週程度である。
は、表1に示すように元のアドリアマイシン塩酸塩自体
よりも高いものである。しかもその高い抗癌活性はアド
リアマイシンよりも少ない副作用の範囲で達成される。
本発明の水溶性高分子抗癌剤は、一般的に使用される種
々の剤型、例えば固形剤、軟膏、液剤等の形で使用しう
るが、通常注射剤として使用され、その投与量は、1週
間当り1〜3回投与で、総量100〜1,000mg/m
2 /週程度である。
【0031】
【実施例】次に合成例、実施例、参考例により本発明を
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0032】合成例1 β−ベンジル−L−アスパルテート−N−カルボン酸無
水物(BLA−NCA)5.7gをN,N′−ジメチル
ホルムアミド(DMF)20mlに溶解した。片末端メト
キシ基、片末端3−アミノプロピル基のポリエチレング
リコール(PEG−NH2 )(分子量5,100)をD
MF40mlに溶解し、その溶液をBLA−NCA溶液に
加えた。40時間後に反応混合物をイソプロピルエーテ
ル2リットルに滴下して沈澱したポリマーを濾過で回収
し、イソプロピルエーテルで洗浄した後に真空乾燥して
ポリエチレングリコール−ポリ(β−ベンジル−L−ア
スパルテート)ブロック共重合体(PEG−PBLA)
7.99g(収率92.1%)を得た。
水物(BLA−NCA)5.7gをN,N′−ジメチル
ホルムアミド(DMF)20mlに溶解した。片末端メト
キシ基、片末端3−アミノプロピル基のポリエチレング
リコール(PEG−NH2 )(分子量5,100)をD
MF40mlに溶解し、その溶液をBLA−NCA溶液に
加えた。40時間後に反応混合物をイソプロピルエーテ
ル2リットルに滴下して沈澱したポリマーを濾過で回収
し、イソプロピルエーテルで洗浄した後に真空乾燥して
ポリエチレングリコール−ポリ(β−ベンジル−L−ア
スパルテート)ブロック共重合体(PEG−PBLA)
7.99g(収率92.1%)を得た。
【0033】合成例2 γ−ベンジル−L−グルタメート−N−カルボン酸無水
物(BLG−NCA)5.0gをN,N′−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)10ml、クロロホルム45mlに溶
解した。片末端メトキシ基、片末端3−アミノプロピル
基のポリエチレングリコール(分子量5,100)をク
ロロホルム45mlに溶解し、その溶液をBLG−NCA
溶液に加えた。70時間後に反応混合液をイソプロピル
エーテル2リットルに滴下して沈澱したポリマーを濾過
で回収し、イソプロピルエーテルで洗浄した後に真空乾
燥してポリエチレングリコール−ポリ(γ−ベンジル−
L−グルタメート)ブロック共重合体(PEG−PBL
G)8.97g(収率98.0%)を得た。
物(BLG−NCA)5.0gをN,N′−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)10ml、クロロホルム45mlに溶
解した。片末端メトキシ基、片末端3−アミノプロピル
基のポリエチレングリコール(分子量5,100)をク
ロロホルム45mlに溶解し、その溶液をBLG−NCA
溶液に加えた。70時間後に反応混合液をイソプロピル
エーテル2リットルに滴下して沈澱したポリマーを濾過
で回収し、イソプロピルエーテルで洗浄した後に真空乾
燥してポリエチレングリコール−ポリ(γ−ベンジル−
L−グルタメート)ブロック共重合体(PEG−PBL
G)8.97g(収率98.0%)を得た。
【0034】実施例1 合成例1で得られたPEG−PBLA5.0gをトリフ
ルオロ酢酸75mlに溶解し、チオアニソール12.5m
l、m−クレゾール11.5ml、トリフルオロメタンス
ルホン酸9.5mlを加え、氷冷下30分撹拌した。その
後反応混合液をイソプロピルエーテル1リットルに滴下
した。沈澱したポリマーを濾過で回収し、イソプロピル
エーテルで洗浄した後に真空乾燥してポリエチレングリ
コール−ポリ−L−アスパラギン酸ブロック共重合体
(PEG−P(Asp.))2.82gを得た。このブ
ロック共重合体を重水中で 1H−NMRで解析したとこ
ろ、アルカリ加水分解を行った場合にみられるβ−転位
は全く認められず、α−体の共重合体であった。また水
中での比旋光度〔α〕は−16.4°と光学活性体であ
った。得られた薬物担持用担体であるPEG−P(As
p.)は前記式(1)の構造を有し、R1 はメチル基、
R2 はトリメチレン基、n=115、m=15である。
ルオロ酢酸75mlに溶解し、チオアニソール12.5m
l、m−クレゾール11.5ml、トリフルオロメタンス
ルホン酸9.5mlを加え、氷冷下30分撹拌した。その
後反応混合液をイソプロピルエーテル1リットルに滴下
した。沈澱したポリマーを濾過で回収し、イソプロピル
エーテルで洗浄した後に真空乾燥してポリエチレングリ
コール−ポリ−L−アスパラギン酸ブロック共重合体
(PEG−P(Asp.))2.82gを得た。このブ
ロック共重合体を重水中で 1H−NMRで解析したとこ
ろ、アルカリ加水分解を行った場合にみられるβ−転位
は全く認められず、α−体の共重合体であった。また水
中での比旋光度〔α〕は−16.4°と光学活性体であ
った。得られた薬物担持用担体であるPEG−P(As
p.)は前記式(1)の構造を有し、R1 はメチル基、
R2 はトリメチレン基、n=115、m=15である。
【0035】実施例2 合成例2で得られたPEG−PBLG5.0gをトリフ
ルオロ酢酸25mlに溶解し、アニソール5ml、メタンス
ルホン酸25mlを加え、氷冷下60分撹拌した。その後
反応混合液をイソプロピルエーテル1リットルに滴下し
た。沈澱したポリマーを濾過で回収し、イソプロピルエ
ーテルで洗浄した後に真空乾燥してポリエチレングリコ
ール−ポリ−L−グルタミン酸ブロック共重合体(PE
G−P(Glu.))3.12gを得た。このブロック
共重合体を重水中で 1H−NMRで解析したところα−
体の共重合体であった。また0.2M NaCl水溶液
中での比旋光度〔α〕はポリグルタミン酸組成算出で−
100°(文献値−102°)と光学活性体であった。
得られた薬物担持用担体であるPEG−P(Glu.)
は前記式(1)の構造(但し、アミノ酸の側鎖部分は−
CH2 CH2 COOHである)を有し、R1 はメチル
基、R2 はトリメチレン基、n=115、m=20であ
る。
ルオロ酢酸25mlに溶解し、アニソール5ml、メタンス
ルホン酸25mlを加え、氷冷下60分撹拌した。その後
反応混合液をイソプロピルエーテル1リットルに滴下し
た。沈澱したポリマーを濾過で回収し、イソプロピルエ
ーテルで洗浄した後に真空乾燥してポリエチレングリコ
ール−ポリ−L−グルタミン酸ブロック共重合体(PE
G−P(Glu.))3.12gを得た。このブロック
共重合体を重水中で 1H−NMRで解析したところα−
体の共重合体であった。また0.2M NaCl水溶液
中での比旋光度〔α〕はポリグルタミン酸組成算出で−
100°(文献値−102°)と光学活性体であった。
得られた薬物担持用担体であるPEG−P(Glu.)
は前記式(1)の構造(但し、アミノ酸の側鎖部分は−
CH2 CH2 COOHである)を有し、R1 はメチル
基、R2 はトリメチレン基、n=115、m=20であ
る。
【0036】実施例3 実施例1で得られたPEG−P(Asp.)157mgを
水に溶解した。アドリアマイシン塩酸塩300mgをDM
Fに懸濁し、氷冷下トリエチルアミン72μlを加えた
後PEG−P(Asp.)水溶液を加えた。この混合溶
液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド(EDC)150μlを加え、氷冷下4
時間反応させた。その後EDC150μlを追加し室温
で18時間反応させた。反応混合液を透析膜(分画分子
量=12,000)を用いて0.1M酢酸ナトリウム緩
衝液(pH4.5)中で3時間透析した。透析後、AD
VANTEC UK−50(分画分子量=50,00
0)の限外濾過膜で限外濾過して、未反応のアドリアマ
イシンやその他の低分子物質を除いた。水洗と濃縮を繰
り返し、アドリアマイシン換算で20mg/ml(紫外分光
光度計で485nmの吸収より算出)の水溶液10.4ml
を得た。得られた水溶性高分子抗癌剤であるPEG−P
(Asp.)ADRは前記式(2)の構造を有し、R1
はメチル基、R2 はトリメチレン基、n=115、m=
15でRの一部は水酸基で残りは前記残基(3)であ
る。アドリアマイシン結合量(含有率)は56.5重量
%であるが良好な水溶性を示した。
水に溶解した。アドリアマイシン塩酸塩300mgをDM
Fに懸濁し、氷冷下トリエチルアミン72μlを加えた
後PEG−P(Asp.)水溶液を加えた。この混合溶
液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド(EDC)150μlを加え、氷冷下4
時間反応させた。その後EDC150μlを追加し室温
で18時間反応させた。反応混合液を透析膜(分画分子
量=12,000)を用いて0.1M酢酸ナトリウム緩
衝液(pH4.5)中で3時間透析した。透析後、AD
VANTEC UK−50(分画分子量=50,00
0)の限外濾過膜で限外濾過して、未反応のアドリアマ
イシンやその他の低分子物質を除いた。水洗と濃縮を繰
り返し、アドリアマイシン換算で20mg/ml(紫外分光
光度計で485nmの吸収より算出)の水溶液10.4ml
を得た。得られた水溶性高分子抗癌剤であるPEG−P
(Asp.)ADRは前記式(2)の構造を有し、R1
はメチル基、R2 はトリメチレン基、n=115、m=
15でRの一部は水酸基で残りは前記残基(3)であ
る。アドリアマイシン結合量(含有率)は56.5重量
%であるが良好な水溶性を示した。
【0037】実施例4 実施例3で合成した水溶性高分子抗癌剤PEG−P(A
sp.)ADRのミセル径を、レーザー光散乱法により
測定した。PEG−P(Asp.)ADR(アドリアマ
イシンの結合量56.5重量%)の水中でのミセル径
は、40nmであった。また、この試料を2分間超音波処
理した場合、元のピークはほとんど1nmと低分子側に移
動することより、本水溶性高分子抗癌剤が水系溶媒中で
ミセルを形成することが判る。
sp.)ADRのミセル径を、レーザー光散乱法により
測定した。PEG−P(Asp.)ADR(アドリアマ
イシンの結合量56.5重量%)の水中でのミセル径
は、40nmであった。また、この試料を2分間超音波処
理した場合、元のピークはほとんど1nmと低分子側に移
動することより、本水溶性高分子抗癌剤が水系溶媒中で
ミセルを形成することが判る。
【0038】参考例1 CDF1メスのマウスの背側部皮下にマウス大腸癌Co
lon26細胞を移植し、腫瘍の体積が100mm3 前後
に達した時点から実施例3で得られたPEG−P(As
p.)ADR(ADR結合量56.5重量%のもの)又
はアドリアマイシン塩酸塩(ADR)を4日間隔1回、
計3回静脈内に投与し、進行癌に対する効果を検討し
た。各薬剤は生理食塩水で用時希釈して用いた。なお、
PEG−P(Asp.)ADRはADRに換算した投与
量を用いた。薬剤の抗腫瘍効果は、コントロールに対す
る各群のメディアン生存日数の比T/C(%)と腫瘍増
殖曲線から判定した。結果を表1と図1に示す。
lon26細胞を移植し、腫瘍の体積が100mm3 前後
に達した時点から実施例3で得られたPEG−P(As
p.)ADR(ADR結合量56.5重量%のもの)又
はアドリアマイシン塩酸塩(ADR)を4日間隔1回、
計3回静脈内に投与し、進行癌に対する効果を検討し
た。各薬剤は生理食塩水で用時希釈して用いた。なお、
PEG−P(Asp.)ADRはADRに換算した投与
量を用いた。薬剤の抗腫瘍効果は、コントロールに対す
る各群のメディアン生存日数の比T/C(%)と腫瘍増
殖曲線から判定した。結果を表1と図1に示す。
【0039】
【表1】 表1 マウス大腸癌Colon26に対する抗癌活性 サ ン プ ル 投与量 平均生存日数 T/C (mg/kg) (%) PEG−P(Asp.)ADR 25 59.8 176 PEG−P(Asp.)ADR 50 60.1 177 PEG−P(Asp.)ADR 100 60.1 177 PEG−P(Asp.)ADR 200 20.0 59 ADR 7.5 44.5 131 ADR 10 59.8 176 60日までの結果 無処置群の平均生存日数は、34.0日 表1から明らかなように本発明の高分子抗癌剤は、アド
リアマイシン塩酸塩に比べ有効投与量幅が大きく有用な
薬剤であることが判る。また、図1及び図2から明らか
なように、アドリアマイシン塩酸塩を投与した場合、移
植した腫瘍の増殖抑制効果は認められるが腫瘍の縮小は
ほとんど認められないのに対し、本発明の水溶性高分子
抗癌剤を100mg/kg/day (1回当り)投与した場
合、30日後には5匹中4匹で移植した腫瘍が消失し
た。同様に50mg/kg/day で5匹中3匹、25mg/kg
/day でも5匹中3匹腫瘍消失と幅広い投与量で有用な
薬剤であることが判った。
リアマイシン塩酸塩に比べ有効投与量幅が大きく有用な
薬剤であることが判る。また、図1及び図2から明らか
なように、アドリアマイシン塩酸塩を投与した場合、移
植した腫瘍の増殖抑制効果は認められるが腫瘍の縮小は
ほとんど認められないのに対し、本発明の水溶性高分子
抗癌剤を100mg/kg/day (1回当り)投与した場
合、30日後には5匹中4匹で移植した腫瘍が消失し
た。同様に50mg/kg/day で5匹中3匹、25mg/kg
/day でも5匹中3匹腫瘍消失と幅広い投与量で有用な
薬剤であることが判った。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法で得られるブロック共重合
体を用いた水溶性高分子抗癌剤は、光学活性なα体の高
分子を用い構造的に均一性が良く、抗癌剤の結合量を多
くしても良好な水溶性を有している。しかもブロック共
重合体に結合させていない抗癌剤に比較して低い毒性の
範囲で高い抗腫瘍効果を示すことより、本発明により極
めて有用な医薬を提供できるものである。
体を用いた水溶性高分子抗癌剤は、光学活性なα体の高
分子を用い構造的に均一性が良く、抗癌剤の結合量を多
くしても良好な水溶性を有している。しかもブロック共
重合体に結合させていない抗癌剤に比較して低い毒性の
範囲で高い抗腫瘍効果を示すことより、本発明により極
めて有用な医薬を提供できるものである。
【図1】PEG−P(Asp.)ADRを投与した場合
の、マウス大腸癌Colon26の腫瘍増殖曲線。
の、マウス大腸癌Colon26の腫瘍増殖曲線。
【図2】アドリアマイシン塩酸塩を投与した場合の、マ
ウス大腸癌Colon26の腫瘍増殖曲線。
ウス大腸癌Colon26の腫瘍増殖曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 69/10 NRN 9286−4J (72)発明者 片岡 一則 千葉県柏市大室1083−4、柏ビレジ141− 9 (72)発明者 岡野 光夫 千葉県市川市国府台6−12−12 (72)発明者 ▲勢▼藤 隆 群馬県前橋市下川町45−3 (72)発明者 福島 重人 群馬県高崎市岩鼻町239 (72)発明者 浴本 久雄 東京都北区志茂2−11−1−803 (72)発明者 岡本 一也 東京都荒川区東尾久5−7−10−305
Claims (11)
- 【請求項1】 親水性高分子構造部分と、カルボキシル
基が保護基で保護されている光学活性なポリ−α−アミ
ノ酸構造部分とを有するブロック共重合体から、保護基
を酸を用いて除去することを特徴とする、親水性高分子
構造部分と、光学活性なポリ−α−アミノ酸構造部分と
を有するブロック共重合体の製造法。 - 【請求項2】 親水性高分子構造部分がポリエチレング
リコール構造を有する、請求項1記載のブロック共重合
体の製造法。 - 【請求項3】 ポリ−α−アミノ酸がポリ−α−アスパ
ラギン酸又はポリ−α−グルタミン酸である、請求項1
又は2記載のブロック共重合体の製造法。 - 【請求項4】 エステル構造の形でカルボキシル基が保
護基で保護されている、請求項1,2又は3記載のブロ
ック共重合体の製造法。 - 【請求項5】 親水性高分子構造部分と、光学活性なポ
リ−α−アスパラギン酸構造部分とを有するブロック共
重合体。 - 【請求項6】 式(1)で表される請求項5記載のブロ
ック共重合体。 【化1】 (式中、R1 は低級アルキル基を表し、R2 は結合基を
表し、nは5〜1,000、mは1〜300の整数を示
す。) - 【請求項7】 R1 がメチル基である請求項6記載のブ
ロック共重合体。 - 【請求項8】 R2 が炭素数2〜4のアルキレン基であ
る請求項6又は7記載のブロック共重合体。 - 【請求項9】 請求項5,6,7又は8のブロック共重
合体のポリ−α−アスパラギン酸構造部分の側鎖に抗癌
性物質を結合せしめた水溶性高分子抗癌剤。 - 【請求項10】 抗癌性物質がアドリアマイシンである
請求項9の水溶性高分子抗癌剤。 - 【請求項11】 抗癌性物質を結合せしめた光学活性な
ポリ−α−アスパラギン酸構造部分を内側に、親水性高
分子構造部分を外側とするミセルを形成するものである
請求項9又は10に記載の水溶性高分子抗癌剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3313807A JPH05117385A (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | ブロツク共重合体の製造法、ブロツク共重合体及び水溶性高分子抗癌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3313807A JPH05117385A (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | ブロツク共重合体の製造法、ブロツク共重合体及び水溶性高分子抗癌剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05117385A true JPH05117385A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=18045755
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3313807A Pending JPH05117385A (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | ブロツク共重合体の製造法、ブロツク共重合体及び水溶性高分子抗癌剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05117385A (ja) |
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