JPH05124820A - 顔料用バナジン酸ビスマス組成物及びその製造方法 - Google Patents
顔料用バナジン酸ビスマス組成物及びその製造方法Info
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- JPH05124820A JPH05124820A JP10024892A JP10024892A JPH05124820A JP H05124820 A JPH05124820 A JP H05124820A JP 10024892 A JP10024892 A JP 10024892A JP 10024892 A JP10024892 A JP 10024892A JP H05124820 A JPH05124820 A JP H05124820A
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- C01G31/006—Compounds containing vanadium, with or without oxygen or hydrogen, and containing two or more other elements
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽
力を有し、従来の黄色系顔料で使用されている分野、例
えば、一般樹脂及びエンジニヤリングプラスチック樹脂
の着色、塗料、インキ、セラミックス、建材等の分野に
おいて有用な黄色系バナジン酸ビスマス顔料組成物を提
供すること。 【構成】 ジルコニウム、バナジウム及びビスマスより
なることを特徴とする黄色系顔料用バナジン酸ビスマス
組成物、及びその製造方法。
力を有し、従来の黄色系顔料で使用されている分野、例
えば、一般樹脂及びエンジニヤリングプラスチック樹脂
の着色、塗料、インキ、セラミックス、建材等の分野に
おいて有用な黄色系バナジン酸ビスマス顔料組成物を提
供すること。 【構成】 ジルコニウム、バナジウム及びビスマスより
なることを特徴とする黄色系顔料用バナジン酸ビスマス
組成物、及びその製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料用バナジン酸ビス
マス組成物及びその製造方法に関し、更に詳しくは、そ
の高い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力によ
り、従来の黄色系顔料が使用されている分野、例えば、
一般樹脂及びエンジニヤリングプラスチック樹脂の着
色、塗料、インキ、セラミックス、建材等の分野におい
て有用な黄色系バナジン酸ビスマス顔料組成物の提供を
目的とする。
マス組成物及びその製造方法に関し、更に詳しくは、そ
の高い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力によ
り、従来の黄色系顔料が使用されている分野、例えば、
一般樹脂及びエンジニヤリングプラスチック樹脂の着
色、塗料、インキ、セラミックス、建材等の分野におい
て有用な黄色系バナジン酸ビスマス顔料組成物の提供を
目的とする。
【0002】
【従来の技術】現在広く用いられている黄色系顔料に
は、無機顔料としては硫化カドミウム、クロム酸鉛、チ
タンイエロー、酸化鉄イエロー等があり、又、有機顔料
としては、アゾ顔料及びキナクリドン等の高級顔料があ
る。しかしながら、硫化カドミウム及びクロム酸鉛は、
着色濃度及び隠蔽力の点で優れているが、毒性に関して
問題があり、使用が限定されている。又、今後において
もこの傾向は続くものと考えられている。チタンイエロ
ーは、高い諸耐性と隠蔽性を有するものの、色の純度や
着色力においては前二者よりも劣っており、使用される
分野も同様に限定されている。又、酸化鉄イエローは、
純度、着色力及び耐熱性の点で劣っている。アゾ顔料等
の有機顔料は一般に無機顔料に比べて更に高い純度と着
色力を有しているが、隠蔽力や諸耐性において劣ってい
る。又、耐ブリード性においても劣っている場合が多
い。
は、無機顔料としては硫化カドミウム、クロム酸鉛、チ
タンイエロー、酸化鉄イエロー等があり、又、有機顔料
としては、アゾ顔料及びキナクリドン等の高級顔料があ
る。しかしながら、硫化カドミウム及びクロム酸鉛は、
着色濃度及び隠蔽力の点で優れているが、毒性に関して
問題があり、使用が限定されている。又、今後において
もこの傾向は続くものと考えられている。チタンイエロ
ーは、高い諸耐性と隠蔽性を有するものの、色の純度や
着色力においては前二者よりも劣っており、使用される
分野も同様に限定されている。又、酸化鉄イエローは、
純度、着色力及び耐熱性の点で劣っている。アゾ顔料等
の有機顔料は一般に無機顔料に比べて更に高い純度と着
色力を有しているが、隠蔽力や諸耐性において劣ってい
る。又、耐ブリード性においても劣っている場合が多
い。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題】本発明は上述の如
き問題を念頭に置き為されたものである。即ち、黄色系
顔料では、チタンイエローや酸化鉄イエローは、色調の
点で有機顔料並の高い純度と着色力を有しておらず、そ
れらを要求される無機顔料として、今現在カドミ顔料や
クロム酸鉛系顔料があるが、毒性の点でその使用が限定
される為、市場の要望としてそれに代わる顔料が望まれ
ている。又、有機顔料では望めない高耐性下での使用を
求める分野や有機溶剤に対する安定性を求める分野にお
ける要望として、同様に黄色系の顔料が求められてい
る。
き問題を念頭に置き為されたものである。即ち、黄色系
顔料では、チタンイエローや酸化鉄イエローは、色調の
点で有機顔料並の高い純度と着色力を有しておらず、そ
れらを要求される無機顔料として、今現在カドミ顔料や
クロム酸鉛系顔料があるが、毒性の点でその使用が限定
される為、市場の要望としてそれに代わる顔料が望まれ
ている。又、有機顔料では望めない高耐性下での使用を
求める分野や有機溶剤に対する安定性を求める分野にお
ける要望として、同様に黄色系の顔料が求められてい
る。
【0004】更に本発明の顔料の母体となるバナジン酸
ビスマス単独品については多くの研究がなされ、例え
ば、特開昭52−156800号公報、特開昭53−3
6527号公報、特開昭55−78063号公報及び特
開昭63−162765号公報等があり、色調及び諸耐
性の改良の試みがなされているが、実用になるものはな
かなか見い出せないのが現状である。従って、本発明の
目的は、高い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力
を有し、従来の黄色系顔料で使用されている分野、例え
ば、一般樹脂及びエンジニヤリングプラスチック樹脂の
着色、塗料、インキ、セラミックス、建材等の分野にお
いて有用な黄色系バナジン酸ビスマス顔料組成物を提供
することである。
ビスマス単独品については多くの研究がなされ、例え
ば、特開昭52−156800号公報、特開昭53−3
6527号公報、特開昭55−78063号公報及び特
開昭63−162765号公報等があり、色調及び諸耐
性の改良の試みがなされているが、実用になるものはな
かなか見い出せないのが現状である。従って、本発明の
目的は、高い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力
を有し、従来の黄色系顔料で使用されている分野、例え
ば、一般樹脂及びエンジニヤリングプラスチック樹脂の
着色、塗料、インキ、セラミックス、建材等の分野にお
いて有用な黄色系バナジン酸ビスマス顔料組成物を提供
することである。
【0005】
【問題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、本発明は、ジルコニウム、バ
ナジウム及びビスマスよりなることを特徴とする黄色系
顔料用バナジン酸ビスマス組成物、及びその製造方法で
ある。
よって達成される。即ち、本発明は、ジルコニウム、バ
ナジウム及びビスマスよりなることを特徴とする黄色系
顔料用バナジン酸ビスマス組成物、及びその製造方法で
ある。
【0006】
【作用】本発明は前述の要望に応えるべく鋭意研究の結
果、湿式法にてバナジウムのアルカリ水溶液と、ビスマ
ス及びジルコニウムの塩とを適当な割合で混合し、加熱
・熟成を行うことにより、バナジン酸ビスマス単独品で
は出す事の出来ない、冴えた色調、大きな着色力及び高
い堅牢度を備え、又、カドミ顔料やクロム酸鉛系顔料と
同等の性質を具備した顔料組成物が得られることを見い
出した。本発明によるジルコニウム共存バナジン酸ビス
マス系顔料組成物は、単独品に無い色調における高い純
度と、着色力、隠蔽力により、前述の要望に十分に応え
られるものであり、高耐性下や有機溶剤下での使用にも
有用である。
果、湿式法にてバナジウムのアルカリ水溶液と、ビスマ
ス及びジルコニウムの塩とを適当な割合で混合し、加熱
・熟成を行うことにより、バナジン酸ビスマス単独品で
は出す事の出来ない、冴えた色調、大きな着色力及び高
い堅牢度を備え、又、カドミ顔料やクロム酸鉛系顔料と
同等の性質を具備した顔料組成物が得られることを見い
出した。本発明によるジルコニウム共存バナジン酸ビス
マス系顔料組成物は、単独品に無い色調における高い純
度と、着色力、隠蔽力により、前述の要望に十分に応え
られるものであり、高耐性下や有機溶剤下での使用にも
有用である。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明のバナジン酸ビスマ
ス系顔料組成物は、湿式法において、ジルコニウム及び
ビスマスの塩の各々の水溶液と、バナジウムのアルカリ
水溶液とを、沈澱水中に個別ないし同時に混合し、各元
素を目的の割合に沈澱させ、濾過、水洗及び乾燥するこ
とにより得られる。本発明の本質は、基本的に顔料とし
ての諸適性を具備していない、バナジン酸ビスマスに、
ジルコニウムを湿式にて目的とする割合まで混合し、目
的とする顔料組成物を構成させるもので、その際、加熱
・熟成することにより、その特性をより確かなものとす
ることが出来る。本発明によりジルコニウムを混在させ
ることにより、バナジン酸ビスマス単独品に対して実使
用に耐え得る、より確実な顔料適性を付与するものであ
り、具体的にはより高い純度と着色力及び諸耐性を与え
ることが出来る。
発明を更に詳しく説明する。本発明のバナジン酸ビスマ
ス系顔料組成物は、湿式法において、ジルコニウム及び
ビスマスの塩の各々の水溶液と、バナジウムのアルカリ
水溶液とを、沈澱水中に個別ないし同時に混合し、各元
素を目的の割合に沈澱させ、濾過、水洗及び乾燥するこ
とにより得られる。本発明の本質は、基本的に顔料とし
ての諸適性を具備していない、バナジン酸ビスマスに、
ジルコニウムを湿式にて目的とする割合まで混合し、目
的とする顔料組成物を構成させるもので、その際、加熱
・熟成することにより、その特性をより確かなものとす
ることが出来る。本発明によりジルコニウムを混在させ
ることにより、バナジン酸ビスマス単独品に対して実使
用に耐え得る、より確実な顔料適性を付与するものであ
り、具体的にはより高い純度と着色力及び諸耐性を与え
ることが出来る。
【0008】本発明で使用する構成元素の原材料として
は、各元素の塩を使用することが出来る。ビスマス及び
ジルコニウムの塩を用いた場合、苛性ソーダやソーダ灰
等のアルカリ沈澱剤を用いて、又、バナジウムのアルカ
リ溶液を用いて湿式により各構成成分の元素を沈澱さ
せ、均一に混合し目的物を得ることが出来る。原材料と
してのバナジウムは、Na3 VO4 等のバナジン酸のア
ルカリ塩を用いることが出来る他、V2 O5 を苛性ソー
ダ等のアルカリに溶解してアルカリ水溶液として用いる
ことも出来る。上記において各元素の比は、モル比でジ
ルコニウム:ビスマス:バナジウムが0.1〜1.5:
1:1、好ましくは0.25〜1.0:1:1が適当で
あり、混合するジルコニウムの割合が0.1モル以上で
あれば有効な効果を発揮することが出来る。又、1.5
モルを越えると着色濃度が落ち込み、満足することが出
来る色調のものが得られない。
は、各元素の塩を使用することが出来る。ビスマス及び
ジルコニウムの塩を用いた場合、苛性ソーダやソーダ灰
等のアルカリ沈澱剤を用いて、又、バナジウムのアルカ
リ溶液を用いて湿式により各構成成分の元素を沈澱さ
せ、均一に混合し目的物を得ることが出来る。原材料と
してのバナジウムは、Na3 VO4 等のバナジン酸のア
ルカリ塩を用いることが出来る他、V2 O5 を苛性ソー
ダ等のアルカリに溶解してアルカリ水溶液として用いる
ことも出来る。上記において各元素の比は、モル比でジ
ルコニウム:ビスマス:バナジウムが0.1〜1.5:
1:1、好ましくは0.25〜1.0:1:1が適当で
あり、混合するジルコニウムの割合が0.1モル以上で
あれば有効な効果を発揮することが出来る。又、1.5
モルを越えると着色濃度が落ち込み、満足することが出
来る色調のものが得られない。
【0009】上記のビスマス塩の溶液濃度は、0.5モ
ル/リットル〜1.0モル/リットル程度が好ましい。
それより濃度が低い場合は作業性が悪くなるばかりか、
ビスマス塩の場合は加水分解しやすい為、一般に使用さ
れる硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸を用いて酸性度を上げ
る必要があり、この酸の割合はビスマスに対し加える水
の量に依存し、濃度の低い場合はより多くの酸が必要で
ある。ジルコニウムの塩は、場合によってはビスマスの
塩に混合して使用する方が合理的であるが、その場合の
混合溶液の濃度も各塩が析出しない範囲であれば問題無
い。バナジウムの場合は、アルカリ溶液の濃度が極端に
低くない限り特に問題は無いが、作業性を考えると0.
1モル/リットル〜0.5モル/リットルの範囲が適当
である。
ル/リットル〜1.0モル/リットル程度が好ましい。
それより濃度が低い場合は作業性が悪くなるばかりか、
ビスマス塩の場合は加水分解しやすい為、一般に使用さ
れる硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸を用いて酸性度を上げ
る必要があり、この酸の割合はビスマスに対し加える水
の量に依存し、濃度の低い場合はより多くの酸が必要で
ある。ジルコニウムの塩は、場合によってはビスマスの
塩に混合して使用する方が合理的であるが、その場合の
混合溶液の濃度も各塩が析出しない範囲であれば問題無
い。バナジウムの場合は、アルカリ溶液の濃度が極端に
低くない限り特に問題は無いが、作業性を考えると0.
1モル/リットル〜0.5モル/リットルの範囲が適当
である。
【0010】以上の様な塩の溶液は、先ず、所定量のジ
ルコニウム塩の溶液と苛性ソーダの溶液が、予め用意さ
れた沈澱水中に同時に滴下され、ジルコニウムの沈澱が
形成される。この際のpHはジルコニウムが沈澱するp
H領域であれば特に問題ないが、形成される塩基性塩の
悪影響を考慮すれば、好ましくはpH=7付近で行うの
が良い。
ルコニウム塩の溶液と苛性ソーダの溶液が、予め用意さ
れた沈澱水中に同時に滴下され、ジルコニウムの沈澱が
形成される。この際のpHはジルコニウムが沈澱するp
H領域であれば特に問題ないが、形成される塩基性塩の
悪影響を考慮すれば、好ましくはpH=7付近で行うの
が良い。
【0011】次いでビスマス:バナジウム=1:1にて
配合された、ビスマス塩の溶液とバナジウムのアルカリ
溶液が同時に沈澱水中に滴下される。このときのpHも
ジルコニウムの場合と同様にpH=7付近で行う方が効
果的である。この様にして30分間から1時間かけて撹
拌しながら沈澱を生成させた後、色調及び諸特性を完全
なものとする為、90℃〜100℃にて3〜6時間加熱
熟成を行い、反応を完了させることが出来る。この際の
熟成温度は低すぎるとバナジン酸ビスマスの結晶化が遅
くなり、時間の無駄であると共に目的とする特性が十分
に発揮されない。滴下の順序は上述の様にジルコニウム
を先に落としてもよいが、ビスマス、バナジウムを先に
落として、その後ジルコニウムを滴下しても、又、ビス
マス、バナジウム及びジルコニウムを3点同時に滴下し
ても、上述の如き所定の時間内に沈澱を行えば特に問題
はない。しかし、高乱流下にて一気に沈澱を生成せしめ
る方法においては、ミクロ的な混合の均一性は保証する
ことが出来ず、従って熟成中での結晶成長は遅くなり、
これを達成する為に熱処理を必要とし、こうした方法に
おける顔料組成物のミクロ的な原子配列の乱れは、溶媒
中や樹脂中における諸耐性の劣化の大きな原因となる。
配合された、ビスマス塩の溶液とバナジウムのアルカリ
溶液が同時に沈澱水中に滴下される。このときのpHも
ジルコニウムの場合と同様にpH=7付近で行う方が効
果的である。この様にして30分間から1時間かけて撹
拌しながら沈澱を生成させた後、色調及び諸特性を完全
なものとする為、90℃〜100℃にて3〜6時間加熱
熟成を行い、反応を完了させることが出来る。この際の
熟成温度は低すぎるとバナジン酸ビスマスの結晶化が遅
くなり、時間の無駄であると共に目的とする特性が十分
に発揮されない。滴下の順序は上述の様にジルコニウム
を先に落としてもよいが、ビスマス、バナジウムを先に
落として、その後ジルコニウムを滴下しても、又、ビス
マス、バナジウム及びジルコニウムを3点同時に滴下し
ても、上述の如き所定の時間内に沈澱を行えば特に問題
はない。しかし、高乱流下にて一気に沈澱を生成せしめ
る方法においては、ミクロ的な混合の均一性は保証する
ことが出来ず、従って熟成中での結晶成長は遅くなり、
これを達成する為に熱処理を必要とし、こうした方法に
おける顔料組成物のミクロ的な原子配列の乱れは、溶媒
中や樹脂中における諸耐性の劣化の大きな原因となる。
【0012】次に析出した共沈物は残塩を除去する為、
電導度にて300マイクロムオー程度まで十分に水洗し
且つ濾過することによって、含水率が40重量%〜80
重量%程度となり、これを100℃〜120℃程度の温
度にて乾燥することにより、本発明の目的とするバナジ
ン酸ビスマス系顔料組成物を得ることが出来る。この様
にして得られたジルコニウム共存バナジン酸ビスマス系
顔料組成物は、バナジン酸ビスマス単独品と比べて色調
及び諸耐性において優れたものである。このものは、こ
の状態においても通常の使用下においては何等問題は無
いが、引き続き熱処理を施すことにより、ジルコニウム
がバナジン酸ビスマスの母体に固溶し、諸耐性が一層確
かなものとなる。熱処理は300℃〜600℃にて、1
時間程度行うのが良好で、それより低温の場合は、特性
の向上が見られず、高い場合は焼結気味になり、着色濃
度や分散性の低下を招く。この様にして得られたジルコ
ニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料組成物は、未熱処
理品と比べて色調及び諸耐性において一層優れたもので
あった。
電導度にて300マイクロムオー程度まで十分に水洗し
且つ濾過することによって、含水率が40重量%〜80
重量%程度となり、これを100℃〜120℃程度の温
度にて乾燥することにより、本発明の目的とするバナジ
ン酸ビスマス系顔料組成物を得ることが出来る。この様
にして得られたジルコニウム共存バナジン酸ビスマス系
顔料組成物は、バナジン酸ビスマス単独品と比べて色調
及び諸耐性において優れたものである。このものは、こ
の状態においても通常の使用下においては何等問題は無
いが、引き続き熱処理を施すことにより、ジルコニウム
がバナジン酸ビスマスの母体に固溶し、諸耐性が一層確
かなものとなる。熱処理は300℃〜600℃にて、1
時間程度行うのが良好で、それより低温の場合は、特性
の向上が見られず、高い場合は焼結気味になり、着色濃
度や分散性の低下を招く。この様にして得られたジルコ
ニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料組成物は、未熱処
理品と比べて色調及び諸耐性において一層優れたもので
あった。
【0013】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。 実施例1 オキシ塩化ジルコニル6水塩16.11部と溶解水10
0部とを混合し、ジルコニウム塩の溶液を調製する。次
にこの沈澱剤として苛性ソーダ4.5部及び水100部
をはかりとり、アルカリ溶液を調製する。これらを予め
用意した沈澱水800部中に30分程度でpH=7にて
同時添加し、ジルコニウムの沈澱を析出させる。
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。 実施例1 オキシ塩化ジルコニル6水塩16.11部と溶解水10
0部とを混合し、ジルコニウム塩の溶液を調製する。次
にこの沈澱剤として苛性ソーダ4.5部及び水100部
をはかりとり、アルカリ溶液を調製する。これらを予め
用意した沈澱水800部中に30分程度でpH=7にて
同時添加し、ジルコニウムの沈澱を析出させる。
【0014】このものは引続き、硝酸ビスマス5水塩9
7.02部、濃硝酸42部及び水200部を混合した硝
酸ビスマス酸性水溶液と五酸化バナジウム18.2部、
苛性ソーダ42.5部及び水280部を混合したバナジ
ウムのアルカリ溶液との同時添加に供される。この沈澱
反応はpH=7で添加を行い約30分間かけて行う。こ
の際に沈澱の色は透明に近い白色からやや赤味の黄色へ
と変化して行く。このものは続いて90℃にて3時間撹
拌しながら熟成を行い、反応をより完全なものとする。
この時沈澱物は徐々に単斜晶系の結晶が成長して行き、
色調において冴えが増して行く。生成した沈澱物は十分
に水洗の後濾過し、100℃〜120℃の範囲で乾燥す
る。この様にして得られた本発明の顔料は、後述の方法
による展色試験、耐候性及び耐熱試験に供し、後記表1
及び表2の結果を得た。
7.02部、濃硝酸42部及び水200部を混合した硝
酸ビスマス酸性水溶液と五酸化バナジウム18.2部、
苛性ソーダ42.5部及び水280部を混合したバナジ
ウムのアルカリ溶液との同時添加に供される。この沈澱
反応はpH=7で添加を行い約30分間かけて行う。こ
の際に沈澱の色は透明に近い白色からやや赤味の黄色へ
と変化して行く。このものは続いて90℃にて3時間撹
拌しながら熟成を行い、反応をより完全なものとする。
この時沈澱物は徐々に単斜晶系の結晶が成長して行き、
色調において冴えが増して行く。生成した沈澱物は十分
に水洗の後濾過し、100℃〜120℃の範囲で乾燥す
る。この様にして得られた本発明の顔料は、後述の方法
による展色試験、耐候性及び耐熱試験に供し、後記表1
及び表2の結果を得た。
【0015】実施例2 オキシ塩化ジルコニル6水塩32.22部と溶解水10
0部とを混合し、ジルコニウム塩の溶液を調製する。次
にこの沈澱剤として苛性ソーダ9.0部及び水100部
をはかりとり、アルカリ溶液を調製する。これらを予め
用意した沈澱水800部中に20分間程度でpH=7に
て同時添加し、ジルコニウムの沈澱を析出させる。この
様にして得られた沈澱は、以下実施例1と同様の方法に
て顔料合成を行い、得られた顔料について後記表1及び
表2の結果を得た。
0部とを混合し、ジルコニウム塩の溶液を調製する。次
にこの沈澱剤として苛性ソーダ9.0部及び水100部
をはかりとり、アルカリ溶液を調製する。これらを予め
用意した沈澱水800部中に20分間程度でpH=7に
て同時添加し、ジルコニウムの沈澱を析出させる。この
様にして得られた沈澱は、以下実施例1と同様の方法に
て顔料合成を行い、得られた顔料について後記表1及び
表2の結果を得た。
【0016】実施例3 オキシ塩化ジルコニル6水塩64.44部と溶解水20
0部とを混合し、ジルコニウム塩の溶液を調製する。次
にこの沈澱剤として苛性ソーダ18.0部及び水200
部をはかりとり、アルカリ溶液を調製する。これらを予
め用意した沈澱水800部中に20分間程度でpH=7
にて同時添加し、ジルコニウムの沈澱を析出させる。こ
の様にして得られた沈澱は、以下実施例1と同様の方法
にて顔料合成を行い、得られた顔料について後記表1及
び表2の結果を得た。
0部とを混合し、ジルコニウム塩の溶液を調製する。次
にこの沈澱剤として苛性ソーダ18.0部及び水200
部をはかりとり、アルカリ溶液を調製する。これらを予
め用意した沈澱水800部中に20分間程度でpH=7
にて同時添加し、ジルコニウムの沈澱を析出させる。こ
の様にして得られた沈澱は、以下実施例1と同様の方法
にて顔料合成を行い、得られた顔料について後記表1及
び表2の結果を得た。
【0017】比較例1 硝酸ビスマス5水塩97.02部、濃硝酸42部及び水
200部を混合した硝酸ビスマス酸性水溶液と、五酸化
バナジウム18.2部、苛性ソーダ42.5部及び水2
80部を混合したバナジウムのアルカリ溶液を調製し、
予め用意した沈澱水800部中に同時添加される。この
沈澱反応はPH=7で添加を行い約30分間かけて行
う。この際に沈澱の色は透明に近い白色からやや赤色へ
と変化して行く。このものは続いて90℃にて3時間撹
拌しながら熟成を行い、反応をより完全なものとする。
この時沈澱物は徐々に単斜晶系の結晶が成長して行き、
色調において冴えが増して行く。生成した沈澱物は十分
に水洗の後濾過し100℃〜120℃の範囲で乾燥す
る。この様にして得られた比較例の顔料は、後述の方法
による展色試験及び耐候性試験に供し後記表1及び表2
の結果を得た。
200部を混合した硝酸ビスマス酸性水溶液と、五酸化
バナジウム18.2部、苛性ソーダ42.5部及び水2
80部を混合したバナジウムのアルカリ溶液を調製し、
予め用意した沈澱水800部中に同時添加される。この
沈澱反応はPH=7で添加を行い約30分間かけて行
う。この際に沈澱の色は透明に近い白色からやや赤色へ
と変化して行く。このものは続いて90℃にて3時間撹
拌しながら熟成を行い、反応をより完全なものとする。
この時沈澱物は徐々に単斜晶系の結晶が成長して行き、
色調において冴えが増して行く。生成した沈澱物は十分
に水洗の後濾過し100℃〜120℃の範囲で乾燥す
る。この様にして得られた比較例の顔料は、後述の方法
による展色試験及び耐候性試験に供し後記表1及び表2
の結果を得た。
【0018】展色試験 得られた顔料組成物を、ペイントシェイカーにてメラミ
ン・アルキッド樹脂中に40PHRで分散して塗料を作
成し、黒帯付きアート紙に6ミルのアプリケーターにて
塗布し色調を観察した。又、測色機にて色の純度を測定
し、比較例との違いを調べた。着色力は市販の酸化チタ
ンを用いてPig/TiO2 =1/9にて展色し、濃色
の場合と同様に色調、純度及び着色濃度を観察した。耐候性試験 得られた顔料組成物を、ペイントシェイカーにてメラミ
ン・アルキッド樹脂中に40PHRで分散して塗料を作
成し、アルミ塗板に塗布し、スーパーUV耐候性促進機
にかけ80時間の暴露を行い、測色により促進前と促進
後の△E* 値を測定し、その違いを観測した。
ン・アルキッド樹脂中に40PHRで分散して塗料を作
成し、黒帯付きアート紙に6ミルのアプリケーターにて
塗布し色調を観察した。又、測色機にて色の純度を測定
し、比較例との違いを調べた。着色力は市販の酸化チタ
ンを用いてPig/TiO2 =1/9にて展色し、濃色
の場合と同様に色調、純度及び着色濃度を観察した。耐候性試験 得られた顔料組成物を、ペイントシェイカーにてメラミ
ン・アルキッド樹脂中に40PHRで分散して塗料を作
成し、アルミ塗板に塗布し、スーパーUV耐候性促進機
にかけ80時間の暴露を行い、測色により促進前と促進
後の△E* 値を測定し、その違いを観測した。
【0019】
【表1】 展色試験結果
【0020】
【表2】耐候性試験結果
【0021】実施例4 実施例1で得られた乾燥顔料を、空気中で通常の電気炉
にて500℃にて1時間熱処理を行う。この様にして得
られた顔料は、更に一段と冴えた色調となり、後述の方
法による展色試験、耐候性及び耐熱試験に供し、後記表
3〜5の様な結果を得た。 比較例2 実施例1において得られた乾燥顔料を後述の方法による
展色試験、耐候性及び耐熱試験に供し、後記表3〜5の
様な結果を得た。展色試験 :得られた顔料組物をペイントシェイカーにて
メラミン・アルキッド樹脂中に40PHRで分散し、塗
料を作成し黒帯付きアート紙に6ミルのアプリケーター
にて塗布し色調を観察した。又、測色機にて色の純度を
測定し、比較例との違いを調べた。
にて500℃にて1時間熱処理を行う。この様にして得
られた顔料は、更に一段と冴えた色調となり、後述の方
法による展色試験、耐候性及び耐熱試験に供し、後記表
3〜5の様な結果を得た。 比較例2 実施例1において得られた乾燥顔料を後述の方法による
展色試験、耐候性及び耐熱試験に供し、後記表3〜5の
様な結果を得た。展色試験 :得られた顔料組物をペイントシェイカーにて
メラミン・アルキッド樹脂中に40PHRで分散し、塗
料を作成し黒帯付きアート紙に6ミルのアプリケーター
にて塗布し色調を観察した。又、測色機にて色の純度を
測定し、比較例との違いを調べた。
【0022】耐候性試験:得られた顔料組成物をペイン
トシェイカーにてメラミン・アルキッド樹脂中に40P
HRで分散し、塗料を作成しアルミ塗板に塗布し、スー
パーUV耐候性促進機にかけ80時間暴露を行い、測色
により促進前と促進後の△E *値を測定し違いを観測し
た。耐熱試験 :得られた顔料組成物を、顔料組成物:ステア
リン酸亜鉛=4:1にて充分混合したものを高密度ポリ
エチレン樹脂に0.5PHRで添加し、射出成型機にて
210℃、240℃、280℃にて10分間保持した
後、射出成型し、成形物の変色具合を測色し△E*値に
て評価した。
トシェイカーにてメラミン・アルキッド樹脂中に40P
HRで分散し、塗料を作成しアルミ塗板に塗布し、スー
パーUV耐候性促進機にかけ80時間暴露を行い、測色
により促進前と促進後の△E *値を測定し違いを観測し
た。耐熱試験 :得られた顔料組成物を、顔料組成物:ステア
リン酸亜鉛=4:1にて充分混合したものを高密度ポリ
エチレン樹脂に0.5PHRで添加し、射出成型機にて
210℃、240℃、280℃にて10分間保持した
後、射出成型し、成形物の変色具合を測色し△E*値に
て評価した。
【0023】
【表3】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【効果】以上の如き本発明によれば、高い純度(インテ
ンシチー)、着色力、隠蔽力を有し、従来の黄色系顔料
で使用されている分野、例えば、一般樹脂及びエンジニ
ヤリングプラスチック樹脂の着色、塗料、インキ、セラ
ミックス、建材等の分野において有用な黄色系バナジン
酸ビスマス顔料組成物を提供することが出来る。
ンシチー)、着色力、隠蔽力を有し、従来の黄色系顔料
で使用されている分野、例えば、一般樹脂及びエンジニ
ヤリングプラスチック樹脂の着色、塗料、インキ、セラ
ミックス、建材等の分野において有用な黄色系バナジン
酸ビスマス顔料組成物を提供することが出来る。
フロントページの続き (72)発明者 西尾 章 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 待鳥 峰喜 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号 大日精化工業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 ジルコニウム、バナジウム及びビスマス
よりなることを特徴とする黄色系顔料用バナジン酸ビス
マス組成物。 - 【請求項2】 ジルコニウム、バナジウム及びビスマス
のモル比が0.1〜1.5:1:1の範囲である請求項
1に記載の顔料用黄色系バナジン酸ビスマス組成物。 - 【請求項3】 ジルコニウム、バナジウム及びビスマス
の混合に際し、各塩の水溶液を3点同時又は2点同時に
添加し、全ての塩の沈澱を生ぜしめる請求項1に記載の
顔料用黄色系バナジン酸ビスマス組成物の製造方法。 - 【請求項4】 沈澱生成後、90〜100℃にて加熱撹
拌しながら熟成を行う請求項3に記載の顔料用黄色系バ
ナジン酸ビスマス組成物の製造方法。 - 【請求項5】 沈澱生成後の熟成時間が、3〜6時間で
ある請求項4に記載の顔料用黄色系バナジン酸ビスマス
組成物の製造方法。 - 【請求項6】 沈澱を300〜600℃の温度で熱処理
する請求項3に記載の顔料用黄色系バナジン酸ビスマス
組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4100248A JP2743298B2 (ja) | 1991-09-06 | 1992-03-27 | 顔料用バナジン酸ビスマス組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3-254174 | 1991-09-06 | ||
| JP25417491 | 1991-09-06 | ||
| JP4100248A JP2743298B2 (ja) | 1991-09-06 | 1992-03-27 | 顔料用バナジン酸ビスマス組成物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05124820A true JPH05124820A (ja) | 1993-05-21 |
| JP2743298B2 JP2743298B2 (ja) | 1998-04-22 |
Family
ID=26441307
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4100248A Expired - Fee Related JP2743298B2 (ja) | 1991-09-06 | 1992-03-27 | 顔料用バナジン酸ビスマス組成物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2743298B2 (ja) |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2655052A1 (fr) * | 1989-11-30 | 1991-05-31 | Ciba Geigy Ag | Procede pour stabiliser des pigments au vanadate de bismuth contre l'attaque par l'acide chlorhydrique, et matieres organiques macromoleculaires qui ont ete colorees par des pigments ainsi stabilises. |
| JPH04321520A (ja) * | 1990-12-20 | 1992-11-11 | Bayer Ag | バナジン酸ビスマス顔料、その製造及び使用 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4100248A patent/JP2743298B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2655052A1 (fr) * | 1989-11-30 | 1991-05-31 | Ciba Geigy Ag | Procede pour stabiliser des pigments au vanadate de bismuth contre l'attaque par l'acide chlorhydrique, et matieres organiques macromoleculaires qui ont ete colorees par des pigments ainsi stabilises. |
| GB2238549A (en) * | 1989-11-30 | 1991-06-05 | Ciba Geigy Ag | Process for stabilising bismuth vanadate pigments against attack by hydrochloric acid |
| DE4037878A1 (de) * | 1989-11-30 | 1991-06-06 | Ciba Geigy Ag | Verfahren zum stabilisieren von wismuthvanadat-pigmenten gegen den angriff von salzsaeure |
| JPH03227373A (ja) * | 1989-11-30 | 1991-10-08 | Ciba Geigy Ag | バナジン酸ビスマス顔料を塩酸の攻撃に対して安定化する方法 |
| JPH04321520A (ja) * | 1990-12-20 | 1992-11-11 | Bayer Ag | バナジン酸ビスマス顔料、その製造及び使用 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2743298B2 (ja) | 1998-04-22 |
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