JPH05131260A - 複合溶湯鍛造法 - Google Patents
複合溶湯鍛造法Info
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- JPH05131260A JPH05131260A JP28504391A JP28504391A JPH05131260A JP H05131260 A JPH05131260 A JP H05131260A JP 28504391 A JP28504391 A JP 28504391A JP 28504391 A JP28504391 A JP 28504391A JP H05131260 A JPH05131260 A JP H05131260A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 複雑形状部品成形性をそこなうことなく、金
型の寿命が飛躍的に向上するほか、外面と内部で材質の
異なる製品の成形を容易に行なう溶湯鍛造法を提供す
る。 【構成】 1%未満の炭素量を含有する鋼材を用いて、
予め製品形状より単純な形状に成形され、かつその肉厚
/最外径比が0.15以内の中空体を、アルゴン、窒素
などの無酸化雰囲気中で平均昇温速度を毎秒3℃〜20
℃で、平衡状態図における固相線温度の45℃下または
1250℃のいずれか高い方を下限とし、平衡状態図に
おける液相線温度の20℃下を上限とする温度域に高周
波加熱し、直ちにこの中空体内部にこれと同種または異
種の溶融した金属体を注入し、注入金属体が溶融または
半溶融状態のうちに金型中にて加圧し、成形一体化して
固化させる。また上記の加圧成形を、予め200℃以上
に予加熱された金型中にて行ってもよい。
型の寿命が飛躍的に向上するほか、外面と内部で材質の
異なる製品の成形を容易に行なう溶湯鍛造法を提供す
る。 【構成】 1%未満の炭素量を含有する鋼材を用いて、
予め製品形状より単純な形状に成形され、かつその肉厚
/最外径比が0.15以内の中空体を、アルゴン、窒素
などの無酸化雰囲気中で平均昇温速度を毎秒3℃〜20
℃で、平衡状態図における固相線温度の45℃下または
1250℃のいずれか高い方を下限とし、平衡状態図に
おける液相線温度の20℃下を上限とする温度域に高周
波加熱し、直ちにこの中空体内部にこれと同種または異
種の溶融した金属体を注入し、注入金属体が溶融または
半溶融状態のうちに金型中にて加圧し、成形一体化して
固化させる。また上記の加圧成形を、予め200℃以上
に予加熱された金型中にて行ってもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属の溶湯鍛造法に係わ
り、特に自動車、産業機械などの部品製造のように量産
を目的とした加工法に関するものである。
り、特に自動車、産業機械などの部品製造のように量産
を目的とした加工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、機械部品を鋼材から鍛造する
方法として、熱間鍛造、温間鍛造、冷間鍛造が用いられ
ており、比較的小物で単純な形状のものは冷間鍛造され
るが、複雑な形状の大物は熱間鍛造されている。温間鍛
造はステンレスなど変形抵抗の高い材料の高精度加工法
として一部で用いられている。しかしながら、近年自動
車などの機械部品において飛躍的な軽量化が指向される
に至って、素材を高強度化しようとすると、合金成分の
添加によって加工時の変形抵抗が大幅に増加し、工具が
耐えられなくなる。しかも、軽量化することによって生
じる剛性の低下を断面係数によって確保しようとする
と、部品の形状は複雑なものとならざるを得ず、これを
成形するための鍛造工具の耐久性は一段と低下すること
になる。
方法として、熱間鍛造、温間鍛造、冷間鍛造が用いられ
ており、比較的小物で単純な形状のものは冷間鍛造され
るが、複雑な形状の大物は熱間鍛造されている。温間鍛
造はステンレスなど変形抵抗の高い材料の高精度加工法
として一部で用いられている。しかしながら、近年自動
車などの機械部品において飛躍的な軽量化が指向される
に至って、素材を高強度化しようとすると、合金成分の
添加によって加工時の変形抵抗が大幅に増加し、工具が
耐えられなくなる。しかも、軽量化することによって生
じる剛性の低下を断面係数によって確保しようとする
と、部品の形状は複雑なものとならざるを得ず、これを
成形するための鍛造工具の耐久性は一段と低下すること
になる。
【0003】そこで、鋼材の変形抵抗を低減させ工具寿
命を向上させるべく、溶湯から直接機械部品を製造する
溶湯鍛造法が、主として自動車部品の生産に用途が拡大
している。この技術は、従来の鋳造に比べて微視的組織
が微細であることによって機械的性能が優れていること
とともに、内部に空隙ができないこと、外径精度が高い
などの利点を有する。
命を向上させるべく、溶湯から直接機械部品を製造する
溶湯鍛造法が、主として自動車部品の生産に用途が拡大
している。この技術は、従来の鋳造に比べて微視的組織
が微細であることによって機械的性能が優れていること
とともに、内部に空隙ができないこと、外径精度が高い
などの利点を有する。
【0004】しかし、溶融した金属を直接金型内に注入
するため、金型に融着を起こし、製品の離型および金型
寿命が問題となっている。これを解決すべく特開昭53
−130229号公報では、金属の中空体内に溶融した
金属を注入し、その後加圧成形する方法が提案されてい
る。しかしこの発明は、金属の中空体が冷間であること
から、それが鋼などのような硬い金属であると加工時の
成形性が悪いという問題点を有し、溶湯鍛造の特徴であ
る複雑形状部品への適用が困難である。
するため、金型に融着を起こし、製品の離型および金型
寿命が問題となっている。これを解決すべく特開昭53
−130229号公報では、金属の中空体内に溶融した
金属を注入し、その後加圧成形する方法が提案されてい
る。しかしこの発明は、金属の中空体が冷間であること
から、それが鋼などのような硬い金属であると加工時の
成形性が悪いという問題点を有し、溶湯鍛造の特徴であ
る複雑形状部品への適用が困難である。
【0005】そこで、この中空体を加熱し軟化させるこ
とが考えられる。しかし、加熱温度が従来の熱間鍛造で
行われている1000〜1250℃では、やはり中空体
の成形性は熱間鍛造の域を脱し得ず、高強度材の複雑形
状成形を指向している自動車部品などの重要部品への適
用が困難となっている。さらにこの加熱温度を高めて変
形抵抗を下げることも考えられるが、そうした場合、中
空体加熱中に激しい酸化が起こって精度低下、表面性状
不良などを引き起こす問題がある。
とが考えられる。しかし、加熱温度が従来の熱間鍛造で
行われている1000〜1250℃では、やはり中空体
の成形性は熱間鍛造の域を脱し得ず、高強度材の複雑形
状成形を指向している自動車部品などの重要部品への適
用が困難となっている。さらにこの加熱温度を高めて変
形抵抗を下げることも考えられるが、そうした場合、中
空体加熱中に激しい酸化が起こって精度低下、表面性状
不良などを引き起こす問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高強度材の複
雑形状機械部品を鍛造するとき、従来技術で重要な問題
となる工具寿命、および中空体の成形性、および成形後
の製品精度などの問題点を解決しようとするところの複
合溶湯鍛造法を提供することを目的とする。
雑形状機械部品を鍛造するとき、従来技術で重要な問題
となる工具寿命、および中空体の成形性、および成形後
の製品精度などの問題点を解決しようとするところの複
合溶湯鍛造法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、その要旨とするところは、
1%未満の炭素量を含有する鋼材を用いてあらかじめ製
品形状より単純な形状に成形され、かつその肉厚/最外
径比が0.15以内の中空体を、アルゴン、窒素などの
無酸化雰囲気中で平均昇温速度3℃/秒以上、20℃/
秒以下で、平衡状態図における固相線温度の45℃下ま
たは1250℃のいずれか高い方を下限とし、平衡状態
図における液相線温度の20℃下を上限とする温度域に
高周波加熱し、直ちにこの中空体内部にこれと同種また
は異種の溶融した金属体を注入し、注入金属体が溶融ま
たは半溶融状態の内に製品形状を有した金型中にて加圧
し、成形一体化して固化させることを特徴とする複合溶
湯鍛造法である。そして、上記の鍛造法において中空体
および金属体の加圧成形を、予め200℃以上に予加熱
された金型中にて行うことを特徴とする複合溶湯鍛造法
である。
するためになされたもので、その要旨とするところは、
1%未満の炭素量を含有する鋼材を用いてあらかじめ製
品形状より単純な形状に成形され、かつその肉厚/最外
径比が0.15以内の中空体を、アルゴン、窒素などの
無酸化雰囲気中で平均昇温速度3℃/秒以上、20℃/
秒以下で、平衡状態図における固相線温度の45℃下ま
たは1250℃のいずれか高い方を下限とし、平衡状態
図における液相線温度の20℃下を上限とする温度域に
高周波加熱し、直ちにこの中空体内部にこれと同種また
は異種の溶融した金属体を注入し、注入金属体が溶融ま
たは半溶融状態の内に製品形状を有した金型中にて加圧
し、成形一体化して固化させることを特徴とする複合溶
湯鍛造法である。そして、上記の鍛造法において中空体
および金属体の加圧成形を、予め200℃以上に予加熱
された金型中にて行うことを特徴とする複合溶湯鍛造法
である。
【0008】
【作用】図1は本発明に係わる溶湯鍛造法の一態様を示
すものである。同図(a)に示すように、製品形状より
単純な形状に成形された1%未満の炭素量を含有する鋼
材からなる中空体1を高周波加熱コイル2により加熱す
る。ただし中空体の肉厚/最外径比は0.15以下とす
る。そして加熱はアルゴン、窒素などの無酸化雰囲気中
で平均昇温速度3℃/秒以上、20℃/秒以下で行うと
ともに、加熱温度域は、平衡状態図における固相線温度
の45℃下または1250℃のいずれか高い方を下限と
し、平衡状態図における液相線温度の20℃下を上限と
する。
すものである。同図(a)に示すように、製品形状より
単純な形状に成形された1%未満の炭素量を含有する鋼
材からなる中空体1を高周波加熱コイル2により加熱す
る。ただし中空体の肉厚/最外径比は0.15以下とす
る。そして加熱はアルゴン、窒素などの無酸化雰囲気中
で平均昇温速度3℃/秒以上、20℃/秒以下で行うと
ともに、加熱温度域は、平衡状態図における固相線温度
の45℃下または1250℃のいずれか高い方を下限と
し、平衡状態図における液相線温度の20℃下を上限と
する。
【0009】加熱終了直後、同図(b)に示すように中
空体1を金型4に挿入し、中空体内に溶融した金属体3
を注入する。その後パンチ5により加圧成形を行なうこ
とにより、空隙部6に中空体および溶融した金属体が充
満、固化し、同図(c)に示すように製品7が完成す
る。
空体1を金型4に挿入し、中空体内に溶融した金属体3
を注入する。その後パンチ5により加圧成形を行なうこ
とにより、空隙部6に中空体および溶融した金属体が充
満、固化し、同図(c)に示すように製品7が完成す
る。
【0010】本発明では、特開昭53−130229号
公報記載の方法に比べ、中空体が加熱され、変形抵抗が
低くかつ流動性が良くなり空隙部6内への充満が容易と
なる。しかも、その加熱温度が従来の熱間鍛造温度より
も高いことから、その製品形状も複雑な形状が成形可能
となる。また金型内に直接溶湯を注入する従来法に比
べ、溶湯と金型を中空体で隔てることにより溶湯が金型
に融着することがなく金型寿命が向上できる利点を有し
ている。図1(a)では、中空体の外側および内側から
加熱を行なっているが、加熱条件を選べば内側からの加
熱は省略可能である。
公報記載の方法に比べ、中空体が加熱され、変形抵抗が
低くかつ流動性が良くなり空隙部6内への充満が容易と
なる。しかも、その加熱温度が従来の熱間鍛造温度より
も高いことから、その製品形状も複雑な形状が成形可能
となる。また金型内に直接溶湯を注入する従来法に比
べ、溶湯と金型を中空体で隔てることにより溶湯が金型
に融着することがなく金型寿命が向上できる利点を有し
ている。図1(a)では、中空体の外側および内側から
加熱を行なっているが、加熱条件を選べば内側からの加
熱は省略可能である。
【0011】中空体に用いる鋼材の炭素量を1%未満と
したのは、これ以上の炭素量の含む鋼材では靭性が低い
ために、自動車部品などの重要な部分に適用できないか
らである。
したのは、これ以上の炭素量の含む鋼材では靭性が低い
ために、自動車部品などの重要な部分に適用できないか
らである。
【0012】中空体1の加熱温度を、固相線温度の45
℃下または1250℃のいずれか高い方を下限とし、液
相線温度の20℃下を上限とする温度域に設定するの
は、この範囲より低い温度の加熱では鍛造時の変形抵抗
が高く、材料流動が十分に行われないからであり、それ
を超える温度では僅かな温度の不均一により、局部的に
溶け落ちる可能性があるからである。また加熱は、アル
ゴン、窒素などの無酸化雰囲気中で、高周波加熱などの
急速加熱法を用いて平均昇温速度3℃/秒以上で行う。
これは加熱時に発生する酸化を抑制するためであり、こ
れによって成形後の製品形状精度を向上できるととも
に、中空体1で発生する酸化物の金属体3への混在も防
止できる。一方20℃/秒以下の昇温速度とするのは、
これを超えると鋼材の内部温度が不均一となって局部的
に溶け落ちる危険が伴うからである。
℃下または1250℃のいずれか高い方を下限とし、液
相線温度の20℃下を上限とする温度域に設定するの
は、この範囲より低い温度の加熱では鍛造時の変形抵抗
が高く、材料流動が十分に行われないからであり、それ
を超える温度では僅かな温度の不均一により、局部的に
溶け落ちる可能性があるからである。また加熱は、アル
ゴン、窒素などの無酸化雰囲気中で、高周波加熱などの
急速加熱法を用いて平均昇温速度3℃/秒以上で行う。
これは加熱時に発生する酸化を抑制するためであり、こ
れによって成形後の製品形状精度を向上できるととも
に、中空体1で発生する酸化物の金属体3への混在も防
止できる。一方20℃/秒以下の昇温速度とするのは、
これを超えると鋼材の内部温度が不均一となって局部的
に溶け落ちる危険が伴うからである。
【0013】中空体の肉厚/最大直径比を0.15以内
とするのは、これを超えた肉厚/最外径比を有する中空
体ではその後の加圧成形時に金型内の空隙部6に充満し
にくく、製品形状に成形できないからである。
とするのは、これを超えた肉厚/最外径比を有する中空
体ではその後の加圧成形時に金型内の空隙部6に充満し
にくく、製品形状に成形できないからである。
【0014】また、注入金属体が溶融または半溶融状態
の内に加圧成形を行なうのは、金属体が固化してしまう
と金属体の流動性が悪くなり、空隙部6に中空体および
金属体が充満しなくなるためである。
の内に加圧成形を行なうのは、金属体が固化してしまう
と金属体の流動性が悪くなり、空隙部6に中空体および
金属体が充満しなくなるためである。
【0015】さらに本発明においては、必要に応じて金
型4を加熱装置8により予め200℃以上に予加熱して
おき、加圧、成形を行う。これは成形初期など金型温度
が低い場合、金型に接触している中空体の温度低下によ
る中空体の流動性低下を防ぐためであり、これより低い
温度ではその効果が小さいからである。
型4を加熱装置8により予め200℃以上に予加熱して
おき、加圧、成形を行う。これは成形初期など金型温度
が低い場合、金型に接触している中空体の温度低下によ
る中空体の流動性低下を防ぐためであり、これより低い
温度ではその効果が小さいからである。
【0016】
【実施例】本発明法の実施例として、図1に示す工程に
よる成形を実施した。表1に示す成分を有する鋼材にて
円筒容器状(外径φ40mm、高さ85mm、厚さ2mm)の
中空体1を成形し、それを表2に示すように各中空体の
鋼種に合わせた加熱温度において、昇温速度5℃/秒ま
たは15℃/秒、窒素雰囲気で高周波加熱を行なった。
なお中空体の肉厚/最外径比は0.05である。また表
1の鋼種Aを1520℃に高周波炉で加熱溶解した。中
空体の加熱終了後1.5秒で金型4内に中空体を挿入し
た。その直後、3の溶融した鋼種Aを中空体内に注入
し、溶融した鋼種Aが半溶融状態のうちにパンチ5で設
定荷重359ton で加圧成形した。
よる成形を実施した。表1に示す成分を有する鋼材にて
円筒容器状(外径φ40mm、高さ85mm、厚さ2mm)の
中空体1を成形し、それを表2に示すように各中空体の
鋼種に合わせた加熱温度において、昇温速度5℃/秒ま
たは15℃/秒、窒素雰囲気で高周波加熱を行なった。
なお中空体の肉厚/最外径比は0.05である。また表
1の鋼種Aを1520℃に高周波炉で加熱溶解した。中
空体の加熱終了後1.5秒で金型4内に中空体を挿入し
た。その直後、3の溶融した鋼種Aを中空体内に注入
し、溶融した鋼種Aが半溶融状態のうちにパンチ5で設
定荷重359ton で加圧成形した。
【0017】金型の形状は図1(b)に示すように、軸
部径41mm、最外径φ100mm、円盤部の厚み10mmと
した。また金型は割り型として製品が取り出せるように
した。なお本発明法1、本発明法3および本発明法4
は、中空体の鋼種をそれぞれ表1のA,B,Cとした場
合である。また本発明法2は、本発明法1において、中
空体加熱時の昇温速度を15℃/秒にした場合である。
部径41mm、最外径φ100mm、円盤部の厚み10mmと
した。また金型は割り型として製品が取り出せるように
した。なお本発明法1、本発明法3および本発明法4
は、中空体の鋼種をそれぞれ表1のA,B,Cとした場
合である。また本発明法2は、本発明法1において、中
空体加熱時の昇温速度を15℃/秒にした場合である。
【0018】比較法1は、特開昭53−130229号
公報記載にならい、中空体を加熱せずに金型内に挿入
し、その中に高周波炉で加熱溶解した鋼種Aを注入し、
溶融した金属体Aが半溶融状態のうちに加圧成形した。
比較法2および比較法3は、中空体の加熱温度を本発明
での加熱温度範囲より低くした場合である。加熱温度は
それぞれ1100℃,1050℃である。但し、中空体
加熱は、昇温速度は5℃/秒、窒素雰囲気にて高周波に
より行った。比較法4は、中空体を用いず、加熱溶解し
た表1の鋼種Aを直接金型に注入した後に、溶融した鋼
種Aが半溶融状態のうちに加圧成形した場合であり、従
来行われている溶湯鍛造法である。
公報記載にならい、中空体を加熱せずに金型内に挿入
し、その中に高周波炉で加熱溶解した鋼種Aを注入し、
溶融した金属体Aが半溶融状態のうちに加圧成形した。
比較法2および比較法3は、中空体の加熱温度を本発明
での加熱温度範囲より低くした場合である。加熱温度は
それぞれ1100℃,1050℃である。但し、中空体
加熱は、昇温速度は5℃/秒、窒素雰囲気にて高周波に
より行った。比較法4は、中空体を用いず、加熱溶解し
た表1の鋼種Aを直接金型に注入した後に、溶融した鋼
種Aが半溶融状態のうちに加圧成形した場合であり、従
来行われている溶湯鍛造法である。
【0019】表3には、成形後の金型と製品の空隙部を
成形前の金型と製品の空隙部で徐した値を残留空隙率と
して示す。但し比較法1,2,3における残留空隙率
は、それぞれについて100個を成形し、その平均値で
示した。また比較法4および本発明法1,2,3,4に
ついての残留空隙率は、金型寿命に達するまでに成形さ
れた製品の平均値で示した。さらに表3には、1個の金
型で成形できた製品個数である金型寿命を示す。
成形前の金型と製品の空隙部で徐した値を残留空隙率と
して示す。但し比較法1,2,3における残留空隙率
は、それぞれについて100個を成形し、その平均値で
示した。また比較法4および本発明法1,2,3,4に
ついての残留空隙率は、金型寿命に達するまでに成形さ
れた製品の平均値で示した。さらに表3には、1個の金
型で成形できた製品個数である金型寿命を示す。
【0020】中空体の加熱を行わない比較法1では、中
空体の成形性が悪いため、残留空隙率は13.7%にも
到り、所定の形状に成形できなかった。そこで所定の製
品形状とならないことから、金型寿命は0個であった。
比較法2および比較法3とも、中空体の加熱温度が低く
中空体の成形性が悪いため、残留空隙率はそれぞれ5.
5%,6.4%となり所定の形状に成形できなかった。
従って製品形状ができないことから、金型寿命は0個で
あった。比較法4は溶湯を直接金型内に注入するため、
金型内に溶湯が充満し、残留間隙率は0.3%と少なく
製品形状に成形できた。しかし、溶湯が金型に融着して
しまい、金型寿命は136個であった。これに対して本
発明法では、残留空隙率は、0.5%から0.8%と所
定の形状に成形できた。しかも金型寿命はいずれの場合
も3万個以上であり、所定の形状に成形できた比較法4
に比べ200倍以上の寿命となった。
空体の成形性が悪いため、残留空隙率は13.7%にも
到り、所定の形状に成形できなかった。そこで所定の製
品形状とならないことから、金型寿命は0個であった。
比較法2および比較法3とも、中空体の加熱温度が低く
中空体の成形性が悪いため、残留空隙率はそれぞれ5.
5%,6.4%となり所定の形状に成形できなかった。
従って製品形状ができないことから、金型寿命は0個で
あった。比較法4は溶湯を直接金型内に注入するため、
金型内に溶湯が充満し、残留間隙率は0.3%と少なく
製品形状に成形できた。しかし、溶湯が金型に融着して
しまい、金型寿命は136個であった。これに対して本
発明法では、残留空隙率は、0.5%から0.8%と所
定の形状に成形できた。しかも金型寿命はいずれの場合
も3万個以上であり、所定の形状に成形できた比較法4
に比べ200倍以上の寿命となった。
【0021】また成形後の製品表面の酸化膜厚さを検討
した結果を、表4に示す。比較法5は、中空体加熱を空
気中で行った場合であり、他の条件は本発明法1と同じ
である。また比較法6は、中空体加熱時の昇温速度を
0.5℃/秒で行った場合であり、加熱時の雰囲気など
他の条件は本発明法1と同じである。本発明法では、製
品表面の酸化膜厚さは12から18μmしか生じなかっ
た。これに対し、比較法5では、酸化膜厚さは116μ
mにも及んでしまう。また、中空体加熱時の昇温速度が
遅い比較法6では、酸化膜厚さは82μmとなってしま
った。
した結果を、表4に示す。比較法5は、中空体加熱を空
気中で行った場合であり、他の条件は本発明法1と同じ
である。また比較法6は、中空体加熱時の昇温速度を
0.5℃/秒で行った場合であり、加熱時の雰囲気など
他の条件は本発明法1と同じである。本発明法では、製
品表面の酸化膜厚さは12から18μmしか生じなかっ
た。これに対し、比較法5では、酸化膜厚さは116μ
mにも及んでしまう。また、中空体加熱時の昇温速度が
遅い比較法6では、酸化膜厚さは82μmとなってしま
った。
【0022】さらに金型予加熱の効果を検討した結果
を、表5に示す。本発明法5は、本発明法1において金
型を高周波加熱により250℃に予加熱しておいた場合
である。そしてそれぞれの方法において、成形開始から
の始めの20個の製品に対する残留空隙率の平均値、お
よび金型寿命に達するまでに成形された製品に対する残
留空隙率、さらに金型寿命を表5にそれぞれ示す。始め
の20個の製品に対する残留空隙率は、金型予加熱を行
った本発明法5では0.7%なのに対し、金型の予加熱
を行わない本発明法1では2.6%となり、金型予加熱
を行うことにより成形開始時の型充満性が向上された。
ただしどちらの方法においても、金型寿命に達するまで
にできた製品での残留空隙率は0.5%と変わらなかっ
た。また金型寿命も本発明法5で36080個なのに対
し、本発明法1では36291個とほとんど変わらなか
った。
を、表5に示す。本発明法5は、本発明法1において金
型を高周波加熱により250℃に予加熱しておいた場合
である。そしてそれぞれの方法において、成形開始から
の始めの20個の製品に対する残留空隙率の平均値、お
よび金型寿命に達するまでに成形された製品に対する残
留空隙率、さらに金型寿命を表5にそれぞれ示す。始め
の20個の製品に対する残留空隙率は、金型予加熱を行
った本発明法5では0.7%なのに対し、金型の予加熱
を行わない本発明法1では2.6%となり、金型予加熱
を行うことにより成形開始時の型充満性が向上された。
ただしどちらの方法においても、金型寿命に達するまで
にできた製品での残留空隙率は0.5%と変わらなかっ
た。また金型寿命も本発明法5で36080個なのに対
し、本発明法1では36291個とほとんど変わらなか
った。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【発明の効果】本発明により、鋼材からなる中空体の成
形性が著しく高まりかつ酸化膜の成形を抑制できること
より、工具の耐久性が向上し、従来なし得なかった複雑
形状の部品加工が、高精度で実施できる。また本発明で
は、製品の外周部と内部とで材質の異なる製品を成形で
きる。例えば、外周部を鋼、内部にアルミを用いること
により軽量化高強度化が同時に達成される他、材質の組
合せにより耐摩耗性、耐疲労寿命性の向上が図ることが
できる。このことは部品の軽量化あるいは縮小化を実現
し、自動車の燃費改善など多大の効果をもたらす。
形性が著しく高まりかつ酸化膜の成形を抑制できること
より、工具の耐久性が向上し、従来なし得なかった複雑
形状の部品加工が、高精度で実施できる。また本発明で
は、製品の外周部と内部とで材質の異なる製品を成形で
きる。例えば、外周部を鋼、内部にアルミを用いること
により軽量化高強度化が同時に達成される他、材質の組
合せにより耐摩耗性、耐疲労寿命性の向上が図ることが
できる。このことは部品の軽量化あるいは縮小化を実現
し、自動車の燃費改善など多大の効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の態様と本発明実施例に用いた複合溶湯
鍛造法を示す図である。
鍛造法を示す図である。
1 中空体 2 高周波加熱コイル 3 溶融した金属体 4 金型 5 パンチ 6 加圧成形前の空隙部 7 製品 8 金型用加熱装置
Claims (2)
- 【請求項1】 1%未満の炭素量を含有する鋼材を用い
て、予め製品形状より単純な形状に成形され、かつその
肉厚/最外径比が0.15以内の中空体を、アルゴン、
窒素などの無酸化雰囲気中で平均昇温速度3℃/秒以
上、20℃/秒以下で、平衡状態図における固相線温度
の45℃下または1250℃のいずれか高い方を下限と
し、平衡状態図における液相線温度の20℃下を上限と
する温度域に高周波加熱し、直ちにこの中空体内部にこ
れと同種または異種の溶融した金属体を注入し、注入金
属体が溶融または半溶融状態のうちに金型中にて加圧
し、成形一体化して固化させることを特徴とする複合溶
湯鍛造法。 - 【請求項2】 中空体および金属体の加圧、成形を、予
め200℃以上に加熱された金型中で行うことを特徴と
する請求項1記載の複合溶湯鍛造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28504391A JPH05131260A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 複合溶湯鍛造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28504391A JPH05131260A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 複合溶湯鍛造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05131260A true JPH05131260A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=17686429
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28504391A Withdrawn JPH05131260A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 複合溶湯鍛造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05131260A (ja) |
-
1991
- 1991-10-30 JP JP28504391A patent/JPH05131260A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990107 |