JPH05134079A - 原子炉出力分布監視装置 - Google Patents
原子炉出力分布監視装置Info
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- JPH05134079A JPH05134079A JP3296954A JP29695491A JPH05134079A JP H05134079 A JPH05134079 A JP H05134079A JP 3296954 A JP3296954 A JP 3296954A JP 29695491 A JP29695491 A JP 29695491A JP H05134079 A JPH05134079 A JP H05134079A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】現状炉心状態あるいは設定炉心状態における領
域振動の発生の可能性を予測可能な原子炉出力分布監視
装置を提供する。 【構成】本発明の原子炉出力分布監視装置は、現状の炉
心2の状態を実測炉心状態データとして測定する炉心デ
ータ測定器4と、中性子束分布をLPRM信号として測
定する中性子束測定器3と、実測炉心状態データおよび
LPRM信号をサンプリングするデータサンプラー5
と、データサンプラー5から送られた実測炉心状態デー
タおよびLPRM信号を用いてあるいは設定炉心状態デ
ータを用いて現状炉心状態あるいは設定炉心状態におけ
る基本モードを算出するプロセス制御計算機6と、算出
した基本モードを用いて高次モードを算出する高次モー
ド計算機7と、設定炉心状態の入力および算出した高次
モードの出力を行う入出力装置8とを備えてある。
域振動の発生の可能性を予測可能な原子炉出力分布監視
装置を提供する。 【構成】本発明の原子炉出力分布監視装置は、現状の炉
心2の状態を実測炉心状態データとして測定する炉心デ
ータ測定器4と、中性子束分布をLPRM信号として測
定する中性子束測定器3と、実測炉心状態データおよび
LPRM信号をサンプリングするデータサンプラー5
と、データサンプラー5から送られた実測炉心状態デー
タおよびLPRM信号を用いてあるいは設定炉心状態デ
ータを用いて現状炉心状態あるいは設定炉心状態におけ
る基本モードを算出するプロセス制御計算機6と、算出
した基本モードを用いて高次モードを算出する高次モー
ド計算機7と、設定炉心状態の入力および算出した高次
モードの出力を行う入出力装置8とを備えてある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉内における中性
子束分布を監視する原子炉出力分布監視装置に係り、特
に、炉心状態が変化したときの中性子束分布の変化を予
測する原子炉出力分布監視装置に関する。
子束分布を監視する原子炉出力分布監視装置に係り、特
に、炉心状態が変化したときの中性子束分布の変化を予
測する原子炉出力分布監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉の出力は、定格運転を行っている
ときには極めて安定しており、このような状態のとき
に、例えば制御棒の操作等の外乱を炉心に投入しても、
過渡状態を経て速やかに平衡状態に達し、別の安定な状
態に移行する。一方、例えば再循環ポンプが故障して流
量が変化したときには、炉心が不安定になることがあ
る。
ときには極めて安定しており、このような状態のとき
に、例えば制御棒の操作等の外乱を炉心に投入しても、
過渡状態を経て速やかに平衡状態に達し、別の安定な状
態に移行する。一方、例えば再循環ポンプが故障して流
量が変化したときには、炉心が不安定になることがあ
る。
【0003】このような不安定な状態のときに上述のよ
うな外乱を投入すると、原子炉の出力が、2乃至3秒の
周期で変動し(以下、このような原子炉の出力が時間で
変動する現象を振動と呼ぶ)、この出力の振動が持続す
ると、燃料の健全性が損なわれるおそれがある。このた
め、原子炉には、原子炉の出力を監視する原子炉出力分
布監視装置を備えてある。
うな外乱を投入すると、原子炉の出力が、2乃至3秒の
周期で変動し(以下、このような原子炉の出力が時間で
変動する現象を振動と呼ぶ)、この出力の振動が持続す
ると、燃料の健全性が損なわれるおそれがある。このた
め、原子炉には、原子炉の出力を監視する原子炉出力分
布監視装置を備えてある。
【0004】従来の原子炉出力分布監視装置は、炉心内
の各所に100個を越える中性子束測定器(LPRM)
を配置し、これらの中性子束測定器で中性子束分布をL
PRM信号として測定し、さらにこれらのLPRM信号
の平均値をAPRM信号として算定し、このAPRM信
号の変化を評価することによって、原子炉の出力が振動
していないかどうかを常時監視することができるように
なっているとともに、APRM信号が所定の制限値を越
えて変化したときには、すべての制御棒を挿入(スクラ
ム)して原子炉の運転を停止することにより、原子炉の
出力の振動を回避することができるように構成してあ
る。
の各所に100個を越える中性子束測定器(LPRM)
を配置し、これらの中性子束測定器で中性子束分布をL
PRM信号として測定し、さらにこれらのLPRM信号
の平均値をAPRM信号として算定し、このAPRM信
号の変化を評価することによって、原子炉の出力が振動
していないかどうかを常時監視することができるように
なっているとともに、APRM信号が所定の制限値を越
えて変化したときには、すべての制御棒を挿入(スクラ
ム)して原子炉の運転を停止することにより、原子炉の
出力の振動を回避することができるように構成してあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の原子炉出力分布
監視装置は、原子炉の出力を、各LPRM信号ではなく
これらを平均したAPRM信号で監視するようになって
おり、原子炉の出力全体が振動した場合に有効に作動す
る。
監視装置は、原子炉の出力を、各LPRM信号ではなく
これらを平均したAPRM信号で監視するようになって
おり、原子炉の出力全体が振動した場合に有効に作動す
る。
【0006】一方、将来、炉心がもっと大型化していく
と、炉心の状態が炉心内の場所によって異なってくるよ
うになるため、炉心が不安定なときに外乱が投入される
と、原子炉の出力は、全体としては振動していなくて
も、部分的に振動するような状態(以下、領域振動と呼
ぶ)が生じるおそれがある。この領域振動の発生は、次
のような理由で起こると考えられる。中性子束分布は、
一般的には、次式のようにいくつかのモードの重ね合わ
せで表すことができる。すなわち、
と、炉心の状態が炉心内の場所によって異なってくるよ
うになるため、炉心が不安定なときに外乱が投入される
と、原子炉の出力は、全体としては振動していなくて
も、部分的に振動するような状態(以下、領域振動と呼
ぶ)が生じるおそれがある。この領域振動の発生は、次
のような理由で起こると考えられる。中性子束分布は、
一般的には、次式のようにいくつかのモードの重ね合わ
せで表すことができる。すなわち、
【0007】
【数1】φ=ΣAn φn (1)
【0008】ここで、φは中性子束、φn はn次モー
ドのモードベクトル、An はn次モードの強度を示す。
An は、重み関数であり、いわば各モードの寄与度を表
している。図3は、110万kw級原子炉のある炉心状態
での中性子束のモード形を示したものである。
ドのモードベクトル、An はn次モードの強度を示す。
An は、重み関数であり、いわば各モードの寄与度を表
している。図3は、110万kw級原子炉のある炉心状態
での中性子束のモード形を示したものである。
【0009】図3に示した各モードにおいて、縦軸はモ
ードの相対的な大きさ(炉心の鉛直方向にわたって平均
してある)、横軸は炉心内の燃料集合体の水平位置を表
している。つまり、図3は、炉心の任意の水平位置にお
ける各モードの相対的な大きさを示している。図3(a)
は、水平断面全体にわたって一様に近い分布になってお
り、これを基本モードと呼ぶ。
ードの相対的な大きさ(炉心の鉛直方向にわたって平均
してある)、横軸は炉心内の燃料集合体の水平位置を表
している。つまり、図3は、炉心の任意の水平位置にお
ける各モードの相対的な大きさを示している。図3(a)
は、水平断面全体にわたって一様に近い分布になってお
り、これを基本モードと呼ぶ。
【0010】また、図3(b) は、炉心奥より炉心手前が
大きくなっており、このようなモードを1次モードと呼
ぶ。さらに、図3(c) は、炉心左側より右側の方が大き
くなっており、このようなモードを2次モードと呼ぶ。
大きくなっており、このようなモードを1次モードと呼
ぶ。さらに、図3(c) は、炉心左側より右側の方が大き
くなっており、このようなモードを2次モードと呼ぶ。
【0011】1次モード以上のモードは、基本モードに
対して高次モードと呼ばれている。炉心が安定状態にあ
るときには、中性子束の分布はほぼ基本モードになって
いる。すなわち、
対して高次モードと呼ばれている。炉心が安定状態にあ
るときには、中性子束の分布はほぼ基本モードになって
いる。すなわち、
【0012】
【数2】φ=A0 φ0 (2)
【0013】安定状態のときに、制御棒の操作等の外乱
が入ると、1次モードあるいは2次モード等の高次モー
ドがあらわれ、一時的に(1) 式のような過渡状態となる
が、これらの高次モードは速やかに減衰し、再び(2) 式
に示す基本モードだけの定常状態となる。
が入ると、1次モードあるいは2次モード等の高次モー
ドがあらわれ、一時的に(1) 式のような過渡状態となる
が、これらの高次モードは速やかに減衰し、再び(2) 式
に示す基本モードだけの定常状態となる。
【0014】しかし、燃料の装荷パターン等によって炉
心が不安定な状態にあると、高次モードが減衰せず、中
性子束の分布は、例えば、図3(a) の基本モードに図3
(b)の1次モードが重なった分布形を示すようになる。
すなわち、
心が不安定な状態にあると、高次モードが減衰せず、中
性子束の分布は、例えば、図3(a) の基本モードに図3
(b)の1次モードが重なった分布形を示すようになる。
すなわち、
【0015】
【数3】φ=A0 φ0 +A1 φ1 (3)
【0016】このような状態で1次モードを励起させる
ような何等かの外乱(例えば、図3(b) の例でいえば、
炉心の手前に属している制御棒を引き抜く等)が投入さ
れると、中性子束分布は、炉心全体でみると基本モード
が示す一様に近い大きさとなるが、部分的にみると、炉
心の奥と手前側とで交互に大きくなったり小さくなった
りし、かくして、領域振動が生ずる。
ような何等かの外乱(例えば、図3(b) の例でいえば、
炉心の手前に属している制御棒を引き抜く等)が投入さ
れると、中性子束分布は、炉心全体でみると基本モード
が示す一様に近い大きさとなるが、部分的にみると、炉
心の奥と手前側とで交互に大きくなったり小さくなった
りし、かくして、領域振動が生ずる。
【0017】しかしながら、従来の原子炉出力分布監視
装置では、得られたLPRM信号をAPRM信号として
平均してあるため、APRM信号を評価しただけでは領
域振動を検知することができないおそれがある。
装置では、得られたLPRM信号をAPRM信号として
平均してあるため、APRM信号を評価しただけでは領
域振動を検知することができないおそれがある。
【0018】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、領域振動が生じる可能性があることを予測す
ることができる原子炉出力分布監視装置を提供すること
を目的とする。
たもので、領域振動が生じる可能性があることを予測す
ることができる原子炉出力分布監視装置を提供すること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の原子炉出力分布監視装置は請求項1に記載
したように、現状の炉心状態を実測炉心状態データとし
て測定する炉心データ測定器と、中性子束分布をLPR
M信号として測定する中性子束測定器と、前記実測炉心
状態データおよび前記LPRM信号をサンプリングする
データサンプラーと、データサンプラーから送られた前
記実測炉心状態データおよび前記LPRM信号を用いて
あるいは設定炉心状態データを用いて前記現状炉心状態
あるいは前記設定炉心状態における基本モードを算出す
るプロセス制御計算機と、算出した基本モードを用いて
高次モードを算出する高次モード計算機と、前記設定炉
心状態の入力および算出した高次モードの出力を行う入
出力装置とを備えたものである。
め、本発明の原子炉出力分布監視装置は請求項1に記載
したように、現状の炉心状態を実測炉心状態データとし
て測定する炉心データ測定器と、中性子束分布をLPR
M信号として測定する中性子束測定器と、前記実測炉心
状態データおよび前記LPRM信号をサンプリングする
データサンプラーと、データサンプラーから送られた前
記実測炉心状態データおよび前記LPRM信号を用いて
あるいは設定炉心状態データを用いて前記現状炉心状態
あるいは前記設定炉心状態における基本モードを算出す
るプロセス制御計算機と、算出した基本モードを用いて
高次モードを算出する高次モード計算機と、前記設定炉
心状態の入力および算出した高次モードの出力を行う入
出力装置とを備えたものである。
【0020】
【作用】本発明の原子炉出力分布監視装置は、プロセス
制御計算機で算出した基本モードを用いて、高次モード
計算機で高次モードを算出することにより、現状炉心状
態あるいは設定炉心状態における領域振動の発生の可能
性を予測することができる。
制御計算機で算出した基本モードを用いて、高次モード
計算機で高次モードを算出することにより、現状炉心状
態あるいは設定炉心状態における領域振動の発生の可能
性を予測することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の原子炉出力分布監視装置の実
施例について、添付図面を参照して説明する。
施例について、添付図面を参照して説明する。
【0022】図1に示すように、本実施例の原子炉出力
分布監視装置は、現状の炉心2の状態を実測炉心状態デ
ータとして測定する炉心データ測定器4を原子炉1に配
置してあるとともに、中性子束分布をLPRM信号とし
て測定する中性子束測定器3を炉心2に配置してある。
また、原子炉出力分布監視装置は、上述の実測炉心状態
データおよびLPRM信号をサンプリングするデータサ
ンプラー5を備える。
分布監視装置は、現状の炉心2の状態を実測炉心状態デ
ータとして測定する炉心データ測定器4を原子炉1に配
置してあるとともに、中性子束分布をLPRM信号とし
て測定する中性子束測定器3を炉心2に配置してある。
また、原子炉出力分布監視装置は、上述の実測炉心状態
データおよびLPRM信号をサンプリングするデータサ
ンプラー5を備える。
【0023】さらに、原子炉出力分布監視装置は、デー
タサンプラー5から送られた実測炉心状態データおよび
LPRM信号を用いてあるいは設定炉心状態データを用
いて現状の炉心状態あるいは設定炉心状態における基本
モードを算出するプロセス制御計算機6と、算出した基
本モードを用いて高次モードを算出する高次モード計算
機7と、設定炉心状態の入力および算出した高次モード
の出力を行う入出力装置8とを備える。炉心データ測定
器4は、冷却材の全流量、炉心出入口温度、制御棒の位
置等の炉心2の現状のデータを測定できるようになって
いる。図2は、中性子束測定器3の配置を示した炉心2
の水平断面図である。
タサンプラー5から送られた実測炉心状態データおよび
LPRM信号を用いてあるいは設定炉心状態データを用
いて現状の炉心状態あるいは設定炉心状態における基本
モードを算出するプロセス制御計算機6と、算出した基
本モードを用いて高次モードを算出する高次モード計算
機7と、設定炉心状態の入力および算出した高次モード
の出力を行う入出力装置8とを備える。炉心データ測定
器4は、冷却材の全流量、炉心出入口温度、制御棒の位
置等の炉心2の現状のデータを測定できるようになって
いる。図2は、中性子束測定器3の配置を示した炉心2
の水平断面図である。
【0024】同図でわかるように、中性子束測定器3
は、炉心2を構成する燃料集合体9に囲まれたいわゆる
コーナーギャップに取り付けてあり、炉心2の燃料配
置、制御棒10の位置等が1/4対称性を保っていれ
ば、すべてのコーナーギャップに配置したのと同等にな
るように配置してある。さらに、図には示していない
が、これらの中性子測定器3を、鉛直方向に所定の間隔
を隔てて例えば4段に配置してある。したがって、本実
施例では、計172個の中性子測定器3を配置してあ
る。
は、炉心2を構成する燃料集合体9に囲まれたいわゆる
コーナーギャップに取り付けてあり、炉心2の燃料配
置、制御棒10の位置等が1/4対称性を保っていれ
ば、すべてのコーナーギャップに配置したのと同等にな
るように配置してある。さらに、図には示していない
が、これらの中性子測定器3を、鉛直方向に所定の間隔
を隔てて例えば4段に配置してある。したがって、本実
施例では、計172個の中性子測定器3を配置してあ
る。
【0025】再び図1を参照して、データサンプラー5
は、定期的にあるいは運転員の要求に基づいて、実測炉
心状態データおよびLPRM信号をプロセス制御計算機
6に送るようになっている。
は、定期的にあるいは運転員の要求に基づいて、実測炉
心状態データおよびLPRM信号をプロセス制御計算機
6に送るようになっている。
【0026】プロセス制御計算機6は、上述したよう
に、データサンプラー5から送られた実測炉心状態デー
タおよびLPRM信号を用いて基本モードを算出するよ
うになっているが、さらに詳述すると、まず、実測炉心
状態データすなわち冷却材の全流量、炉心出入口温度、
制御棒の位置等をパラメータとして基本モードの解析値
を算出し、次に、基本モードの解析値をLPRM信号す
なわち実測値で補正し、次いで、補正された基本モード
を用いてLPRM信号のとれていない箇所言い換えれば
中性子束測定器3の未設置箇所での基本モードを補間す
ることにより、現状炉心状態における基本モードを炉心
2全体にわたって算出することができるように構成して
ある。
に、データサンプラー5から送られた実測炉心状態デー
タおよびLPRM信号を用いて基本モードを算出するよ
うになっているが、さらに詳述すると、まず、実測炉心
状態データすなわち冷却材の全流量、炉心出入口温度、
制御棒の位置等をパラメータとして基本モードの解析値
を算出し、次に、基本モードの解析値をLPRM信号す
なわち実測値で補正し、次いで、補正された基本モード
を用いてLPRM信号のとれていない箇所言い換えれば
中性子束測定器3の未設置箇所での基本モードを補間す
ることにより、現状炉心状態における基本モードを炉心
2全体にわたって算出することができるように構成して
ある。
【0027】また、プロセス制御計算機6は、運転員が
例えば制御棒の位置を変更しようとする際、変更後の炉
心状態を設定し、設定された炉心状態データを入出力装
置8で入力し、この設定炉心状態データを用いて設定炉
心状態における基本モードを算出することができるよう
になっている。
例えば制御棒の位置を変更しようとする際、変更後の炉
心状態を設定し、設定された炉心状態データを入出力装
置8で入力し、この設定炉心状態データを用いて設定炉
心状態における基本モードを算出することができるよう
になっている。
【0028】設定炉心状態における基本モードは、現状
の炉心状態における基本モードとは異なり、LPRM信
号を補正手段として用いることができないが、現状炉心
状態における基本モードを算出したときの解析値と実測
値とのずれを参照することにより、設定炉心状態におけ
る基本モードを所定の精度で算出することができる。本
実施例の原子力出力分布監視装置を用いて、炉心2の中
性子束分布の高次モードを評価し、現状炉心状態および
設定炉心状態において領域振動の起こる可能性を予測す
るには、まず、現状炉心状態における中性子束分布を炉
心2に配置した中性子束測定器3でLPRM信号として
測定するとともに、現状炉心状態を実測炉心状態データ
として炉心データ測定器4で測定する。
の炉心状態における基本モードとは異なり、LPRM信
号を補正手段として用いることができないが、現状炉心
状態における基本モードを算出したときの解析値と実測
値とのずれを参照することにより、設定炉心状態におけ
る基本モードを所定の精度で算出することができる。本
実施例の原子力出力分布監視装置を用いて、炉心2の中
性子束分布の高次モードを評価し、現状炉心状態および
設定炉心状態において領域振動の起こる可能性を予測す
るには、まず、現状炉心状態における中性子束分布を炉
心2に配置した中性子束測定器3でLPRM信号として
測定するとともに、現状炉心状態を実測炉心状態データ
として炉心データ測定器4で測定する。
【0029】次いで、LPRM信号および炉心状態デー
タをサンプラー5でサンプリングし、サンプラー5は、
定期的あるいは運転員の要求に応じてこれらをプロセス
制御計算機6に送る。プロセス制御計算機6は、まず、
実測炉心状態データを用いて以下のように現状炉心状態
における基本モードの解析値を求める。基本モードを求
めるには、拡散方程式を離散化し、離散化した拡散方程
式を周知の数値計算方法によって解けばよい。基本モー
ドは、以下の(4) 式を満足することが知られている。
タをサンプラー5でサンプリングし、サンプラー5は、
定期的あるいは運転員の要求に応じてこれらをプロセス
制御計算機6に送る。プロセス制御計算機6は、まず、
実測炉心状態データを用いて以下のように現状炉心状態
における基本モードの解析値を求める。基本モードを求
めるには、拡散方程式を離散化し、離散化した拡散方程
式を周知の数値計算方法によって解けばよい。基本モー
ドは、以下の(4) 式を満足することが知られている。
【0030】
【数4】
【0031】ここで、{φ0 }は中性子束の基本モード
ベクトル、[L]は中性子リーク断面積マトリックス、
[A]は中性子吸収断面積マトリックス、[F]は中性
子発生断面積マトリックス、λ0 は基本モードの臨界固
有値を示す。次に、このような基本モードの解析値を、
実測値であるLPRM信号で補正する。
ベクトル、[L]は中性子リーク断面積マトリックス、
[A]は中性子吸収断面積マトリックス、[F]は中性
子発生断面積マトリックス、λ0 は基本モードの臨界固
有値を示す。次に、このような基本モードの解析値を、
実測値であるLPRM信号で補正する。
【0032】さらに、例えばプロセス制御計算機6に格
納してある補間テーブル(図示せず)を用いて、補正さ
れた基本モードを補間することにより、炉心2内の任意
の位置での基本モードを求め、この値を高次モード計算
機7に送る。一方、運転員が変更しようとする炉心状態
を設定し、設定された炉心状態データを入出力装置8で
入力する。
納してある補間テーブル(図示せず)を用いて、補正さ
れた基本モードを補間することにより、炉心2内の任意
の位置での基本モードを求め、この値を高次モード計算
機7に送る。一方、運転員が変更しようとする炉心状態
を設定し、設定された炉心状態データを入出力装置8で
入力する。
【0033】設定炉心状態データを受け取ったプロセス
制御計算機6は、現状炉心状態における基本モードの求
め方と同様にして、設定炉心状態における基本モードを
求め、求めた基本モードを高次モード計算機7に送る。
制御計算機6は、現状炉心状態における基本モードの求
め方と同様にして、設定炉心状態における基本モードを
求め、求めた基本モードを高次モード計算機7に送る。
【0034】次に、高次モード計算機7は、送られた2
組の基本モード、すなわち現状炉心状態における基本モ
ードおよび設定炉心状態における基本モードを用いて両
者における高次モードを各々算出する。高次モードは、
以下の式を満足することが知られている。
組の基本モード、すなわち現状炉心状態における基本モ
ードおよび設定炉心状態における基本モードを用いて両
者における高次モードを各々算出する。高次モードは、
以下の式を満足することが知られている。
【0035】
【数5】 ここで、nはモードの次数、{φn }は中性子束のn次
モードベクトル、λnはn次モードの臨界固有値を示
す。(5) 式を、例えば、”戸川はやと著、詳細数値計算
演習(共立出版)(1980)”に記載された周知の計算方法
で解くことにより、各高次モードを算出する。一方、各
高次モードについて未臨界度Δn を算定しておく。未臨
界度Δn とは、基本モードの臨界固有値λ0 とn次モー
ドの臨界固有値λn との差であり、次式のように表され
る。
モードベクトル、λnはn次モードの臨界固有値を示
す。(5) 式を、例えば、”戸川はやと著、詳細数値計算
演習(共立出版)(1980)”に記載された周知の計算方法
で解くことにより、各高次モードを算出する。一方、各
高次モードについて未臨界度Δn を算定しておく。未臨
界度Δn とは、基本モードの臨界固有値λ0 とn次モー
ドの臨界固有値λn との差であり、次式のように表され
る。
【0036】
【数6】Δn =λ0 −λn (n=0,1,2........) (6)
【0037】未臨界度Δn は、例えば炉心の大きさや形
状あるいは燃料の装荷パターン等にも依存し変化する
が、炉心の一時的な運転状態、すなわち炉心出力、炉心
流量、制御棒パターン等にも大きく左右される。モード
の次数は、臨界固有値が大きなものから順につけられる
ため、各未臨界度には以下の関係が成立する。
状あるいは燃料の装荷パターン等にも依存し変化する
が、炉心の一時的な運転状態、すなわち炉心出力、炉心
流量、制御棒パターン等にも大きく左右される。モード
の次数は、臨界固有値が大きなものから順につけられる
ため、各未臨界度には以下の関係が成立する。
【0038】
【数7】0.0=Δ0 <Δ1 <Δ2 <・・・・ (7)
【0039】未臨界度Δn は、大きいほどそのモードが
すぐに減衰する、いわば”短命”であることを示し、逆
に、小さいほど減衰せず領域振動の原因となるおそれが
あることが分かっている。したがって、本実施例では、
未臨界度Δn を基準として領域振動を生じやすいかどう
かを判断する。この判断の際、領域振動のおそれがあっ
て監視の必要があると考えられる未臨界度Δn の上限値
をEPSとして設定しておき、未臨界度Δn が、
すぐに減衰する、いわば”短命”であることを示し、逆
に、小さいほど減衰せず領域振動の原因となるおそれが
あることが分かっている。したがって、本実施例では、
未臨界度Δn を基準として領域振動を生じやすいかどう
かを判断する。この判断の際、領域振動のおそれがあっ
て監視の必要があると考えられる未臨界度Δn の上限値
をEPSとして設定しておき、未臨界度Δn が、
【0040】
【数8】Δn <EPS となる次数のモードを見つける。一方、未臨界度Δn が
EPSより大きな高次モードについては、領域振動が起
こる可能性が小さいとして無視する。
EPSより大きな高次モードについては、領域振動が起
こる可能性が小さいとして無視する。
【0041】次に、入出力装置8は、発見された高次モ
ードのモード形を、例えば画像として表示するととも
に、モード形を適確に表現できる水平位置、言い換えれ
ばそのモード形で振幅が大きくなるいくつかの水平位置
を出力する。
ードのモード形を、例えば画像として表示するととも
に、モード形を適確に表現できる水平位置、言い換えれ
ばそのモード形で振幅が大きくなるいくつかの水平位置
を出力する。
【0042】運転員は、高次モードが見つからなかった
場合には、制御棒の操作等の外乱を投入しても領域振動
が起こる可能性が小さいと判断できるし、逆に、高次モ
ードが見つかりそのモード形が表示された場合には、外
乱を投入したときに、表示されたモード形に対応した領
域振動が起こる可能性が大きいと判断することができ
る。
場合には、制御棒の操作等の外乱を投入しても領域振動
が起こる可能性が小さいと判断できるし、逆に、高次モ
ードが見つかりそのモード形が表示された場合には、外
乱を投入したときに、表示されたモード形に対応した領
域振動が起こる可能性が大きいと判断することができ
る。
【0043】さらに、後者の場合、入出力装置8が出力
した上述の水平位置におけるLPRM信号を継続して読
み取れば、領域振動が起こったときに振幅が大きくなる
であろう位置においてLPRM信号を重点的に監視する
ことができるので、領域振動の発生を速やかに検知する
ことができ、より合理的な原子炉出力の監視を行うこと
ができる。領域振動の発生を検知した場合の対策として
は、例えばすべての制御棒を挿入して原子炉を停止する
ことが考えられる。
した上述の水平位置におけるLPRM信号を継続して読
み取れば、領域振動が起こったときに振幅が大きくなる
であろう位置においてLPRM信号を重点的に監視する
ことができるので、領域振動の発生を速やかに検知する
ことができ、より合理的な原子炉出力の監視を行うこと
ができる。領域振動の発生を検知した場合の対策として
は、例えばすべての制御棒を挿入して原子炉を停止する
ことが考えられる。
【0044】本実施例では、現状炉心状態および設定炉
心状態において領域振動が起こる可能性がある高次モー
ドを見つける構成としたことにより、例えば制御棒の操
作を行おうとする場合に現状炉心状態と設定炉心状態の
どちらで領域振動が生じやすいか、言い換えれば制御棒
の操作前で領域振動が起こりやすいか、制御棒の操作後
で領域振動が起こりやすいかを判断することができる。
心状態において領域振動が起こる可能性がある高次モー
ドを見つける構成としたことにより、例えば制御棒の操
作を行おうとする場合に現状炉心状態と設定炉心状態の
どちらで領域振動が生じやすいか、言い換えれば制御棒
の操作前で領域振動が起こりやすいか、制御棒の操作後
で領域振動が起こりやすいかを判断することができる。
【0045】しかしながら、必ずしも両方の状態におい
て領域振動が起こる可能性を調べる必要はなく、現状の
炉心状態が安定であれば、設定炉心状態における領域振
動の発生可能性だけを調べてもよい。
て領域振動が起こる可能性を調べる必要はなく、現状の
炉心状態が安定であれば、設定炉心状態における領域振
動の発生可能性だけを調べてもよい。
【0046】また、本実施例では、中性子束測定器3で
得たLPRM信号を、高次モードの計算に用いたが、従
来通り、これらのLPRM信号を別に平均してAPRM
信号を出力し、このAPRM信号を監視することによ
り、基本モードの振動すなわち炉心全体の出力の振動を
検知することができる。
得たLPRM信号を、高次モードの計算に用いたが、従
来通り、これらのLPRM信号を別に平均してAPRM
信号を出力し、このAPRM信号を監視することによ
り、基本モードの振動すなわち炉心全体の出力の振動を
検知することができる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の原子力出力
分布監視装置は、現状の炉心状態を実測炉心状態データ
として測定する炉心データ測定器と、中性子束分布をL
PRM信号として測定する中性子束測定器と、前記実測
炉心状態データおよび前記LPRM信号をサンプリング
するデータサンプラーと、データサンプラーから送られ
た前記実測炉心状態データおよび前記LPRM信号を用
いてあるいは設定炉心状態データを用いて前記現状炉心
状態あるいは前記設定炉心状態における基本モードを算
出するプロセス制御計算機と、算出した基本モードを用
いて高次モードを算出する高次モード計算機と、前記設
定炉心状態の入力および算出した高次モードの出力を行
う入出力装置とを備えたことにより、現状炉心状態ある
いは設定炉心状態における領域振動の発生の可能性を予
測することができる。
分布監視装置は、現状の炉心状態を実測炉心状態データ
として測定する炉心データ測定器と、中性子束分布をL
PRM信号として測定する中性子束測定器と、前記実測
炉心状態データおよび前記LPRM信号をサンプリング
するデータサンプラーと、データサンプラーから送られ
た前記実測炉心状態データおよび前記LPRM信号を用
いてあるいは設定炉心状態データを用いて前記現状炉心
状態あるいは前記設定炉心状態における基本モードを算
出するプロセス制御計算機と、算出した基本モードを用
いて高次モードを算出する高次モード計算機と、前記設
定炉心状態の入力および算出した高次モードの出力を行
う入出力装置とを備えたことにより、現状炉心状態ある
いは設定炉心状態における領域振動の発生の可能性を予
測することができる。
【図1】本発明の原子炉出力分布監視装置のブロック
図。
図。
【図2】図1の原子炉出力分布監視装置に用いる中性子
束測定器の配置図。
束測定器の配置図。
【図3】中性子束のモード図。
1 原子炉 2 炉心 3 中性子束測定器 4 炉心データ測定器 5 データサンプラー 6 プロセス制御計算機 7 高次モード計算機 8 入出力装置
Claims (1)
- 【請求項1】 現状の炉心状態を実測炉心状態データと
して測定する炉心データ測定器と、中性子束分布をLP
RM信号として測定する中性子束測定器と、前記実測炉
心状態データおよび前記LPRM信号をサンプリングす
るデータサンプラーと、データサンプラーから送られた
前記実測炉心状態データおよび前記LPRM信号を用い
てあるいは設定炉心状態データを用いて前記現状炉心状
態あるいは前記設定炉心状態における基本モードを算出
するプロセス制御計算機と、算出した基本モードを用い
て高次モードを算出する高次モード計算機と、前記設定
炉心状態の入力および算出した高次モードの出力を行う
入出力装置とを備えたことを特徴とする原子炉出力分布
監視装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3296954A JPH05134079A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 原子炉出力分布監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3296954A JPH05134079A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 原子炉出力分布監視装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05134079A true JPH05134079A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=17840337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3296954A Pending JPH05134079A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 原子炉出力分布監視装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05134079A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006189439A (ja) * | 2004-12-30 | 2006-07-20 | Global Nuclear Fuel Americas Llc | 原子炉の炉心用未照射バンドル設計の決定方法 |
| CN103617816A (zh) * | 2013-10-29 | 2014-03-05 | 中国广核集团有限公司 | 反应堆堆芯功率分布的测量方法 |
| KR20200011277A (ko) * | 2018-07-24 | 2020-02-03 | 울산과학기술원 | 원자로 크러드 분석 장치 및 방법 |
-
1991
- 1991-11-13 JP JP3296954A patent/JPH05134079A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006189439A (ja) * | 2004-12-30 | 2006-07-20 | Global Nuclear Fuel Americas Llc | 原子炉の炉心用未照射バンドル設計の決定方法 |
| CN103617816A (zh) * | 2013-10-29 | 2014-03-05 | 中国广核集团有限公司 | 反应堆堆芯功率分布的测量方法 |
| KR20200011277A (ko) * | 2018-07-24 | 2020-02-03 | 울산과학기술원 | 원자로 크러드 분석 장치 및 방법 |
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